JP3461429B2 - 織り段防止方法 - Google Patents

織り段防止方法

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JP3461429B2
JP3461429B2 JP06216197A JP6216197A JP3461429B2 JP 3461429 B2 JP3461429 B2 JP 3461429B2 JP 06216197 A JP06216197 A JP 06216197A JP 6216197 A JP6216197 A JP 6216197A JP 3461429 B2 JP3461429 B2 JP 3461429B2
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D03WEAVING
    • D03DWOVEN FABRICS; METHODS OF WEAVING; LOOMS
    • D03D51/00Driving, starting, or stopping arrangements; Automatic stop motions
    • D03D51/002Avoiding starting marks

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Looms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の技術分野】本発明は、電動式または織機の主軸
連動式の開口装置に関し、特に、よこ入れミスにともな
うミス糸除去処理時における織り段の防止に有効な制御
方法に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、よこ入れミスが発生したら、よ
こ入れミスに対応するミス糸が織り前に露出するまで織
機を逆転させ、ミス糸を除去し、さらに織機の起動位置
まで主軸を逆転させた後に、織機を起動させている。こ
のよこ入れミスにかかるミス糸の除去中に、たて糸の伸
びにより織り口が移動してしまい、織り段が発生すると
いう問題があった。たて糸の伸び防止には、たて糸張力
を下げればよく、開口量を小さくすることが有効であ
る。 【0003】開口量を小さくする手段として、例えば開
口装置を開口量が小さくなる位置まで織機の主軸を回転
させることが考えられる。織物によっては、この手段に
よって解決できる織物組織例えば平織りなどもあるが、
依然として解消されない織物組織があった。すなわち、
アンバランスな開口がなされる織物例えば2/1、3/
1の綾組織の織物であり、これらは1リピート中の数サ
イクルにわたって主軸の回転角度とは無関係に開口状態
(最大開口量)になることに起因する。つまりこのよう
な織物組織では、織機を逆転させても、引き続き開口状
態にある開口枠が存在するため、全てのたて糸について
たて糸張力が一定の状態に設定できなくなる。 【0004】一方、出願人は、特願平7−225897
号の発明(織段防止方法)により停止段を防止するのに
有効な手段を提案している。この先願の発明において
も、上記にともなう織り段の防止はやはり解決できなか
った。先願の織段防止方法は、織機停止後の織機の待機
状態(織機停止から織り工到着までの時間)の間だけ、
開口装置を主軸から切り離し、各開口枠を独立した開口
量に設定して、たて糸の伸びを全てのたて糸について同
一となるように揃えるようにしている。 【0005】先願の技術によれば、織機の停止後、待機
状態に入る織機では、織り段は解消されるものの、待機
状態に入らない場合、すなわち織機の停止後、口出しし
てよこ入れミスにかかるミス糸を自動的に除去し、起動
する形態の織機(ミス糸自動除去装置付きの織機)につ
いては、そのミス糸除去処理中に、微少な時間ながら最
大開口状態にあるたて糸に伸びが生じるという問題が残
る。 【0006】 【発明の目的】上記のように、よこ入れミスに対応する
ミス糸を除去する作業中に、たて糸張力に起因するたて
糸の伸びが生じ易く、これによって織り段が出る。した
がって本発明の目的は、上記欠点を防止するために、よ
こ入れミスによるミス糸除去時に、たて糸を適切な開口
状態に設定することにより、たて糸の張力の違いによる
織り段の発生を未然に防止することである。 【0007】 【発明の解決手段】上記目的の下に、本発明は、よこ入
れミスにかかるミス糸の除去処理の一連の工程のうち、
少なくとも織り口からミス糸を除去する処理中には、開
口装置と主軸との同期を解除し、たて糸開口状態を予め
設定したたて糸の伸びが生じない開口状態に設定するよ
うにしている。 【0008】すなわち、本発明の織り段防止方法は、よ
こ入れミスを検知して織機停止信号を出力するよこ入れ
検知手段と、織機停止信号により織機を停止させるとと
もによこ入れミスに対応するミス糸除去指令を出力する
主制御ユニットと、複数の開口枠を織機主軸に同期して
駆動するとともに、織機の状態に応じて主軸との同期状
態を解除し、各開口枠をそれぞれ独立して駆動する開口
装置とを備え、よこ入れミスが発生したとき、織機を停
止させ、織機主軸を逆転させてよこ入れミス糸を織り前
に露出させ、前記ミス糸を前記ミス糸除去指令に基づき
ミス糸除去手段によりミス糸をたて糸開口内より除去す
る型式の織機において、予めミス糸除去処理時の開口枠
の開口量をミス糸除去前の織機主軸との同期状態の値よ
りも小さく設定しておき、前記ミス糸除去指令が出力さ
れると、織機主軸との同期を解除し、予め設定されてい
る前記開口量に対応して、開口枠を駆動するようにして
いる。 【0009】ここで、ミス糸除去時に駆動する開口枠
は、特定の開口枠(例えば、開口量の大きい順、あるい
は開口方向(上・下)別にそれぞれ前記順で選び出した
もの、)だけに限定されず、すべての開口枠をも含む。
また、開口枠毎に予め設定する開口量は、ミス糸除去処
理の時間に対応して設定し、ミス糸除去開始時にはミス
糸除去処理時間に対応して各開口枠を駆動する。また各
開口枠毎に予め設定する開口量は、ある選択した開口枠
に対応するたて糸長さを求め、これ以外の開口枠につい
て前記たて糸長さと同じになる開口量を計算により求
め、その開口量で開口するようにして決定する。 【0010】なお、開口装置は、電動式の開口装置のほ
か、織機の主軸連動式の開口装置、つまり主軸の回転力
によって駆動され、その回転力を遮断するためのクラッ
チを備えた連動式の開口装置であってもよい。また、よ
こ入れミスにかかるミス糸を除去するための手段は、公
知の自動補修装置例えば実公平6−27673号公報の
技術などのほか、人手による補修を含む。 【0011】 【発明の実施の形態】図1は、電動式の開口装置1の概
要を示している。電動式の開口装置1は、例えば6枠の
開口枠(綜絖枠)2ごとに対応して、開口制御装置3を
備えている。それぞれの開口制御装置3は、内蔵してい
る駆動用のモータ4により、クランク5を回転させ、連
結ロッド6を介して2つのベルクランク7を回動させる
ことによって、それぞれの開口枠2に上下運動を与え、
開口枠2に取り付けられたヘルド8を介して多数のたて
糸9に開口運動を与える。 【0012】次に図2は、開口制御装置3を示し、また
図3は、開口制御装置3の内部の主要部分を示してい
る。これらの図で、開口指令手段10に運転指令dまた
はミス糸除去指令eが入力されたとき、開口指令手段1
0内の作動指令判別器11は、その指令内容を判別し、
運転指令dのときにサイクル番号指示器12を動作させ
またミス糸除去指令eのときに変更開口量発生器14な
どを動作させる。 【0013】織機の運転のために、開口指令手段10に
運転指令dが入力されているとき、サイクル番号指示器
12は、記憶器13に記憶されている開口ステップxを
読み取って、次の開口ステップyに対応する信号を開口
パターン指定手段15の内部の開口選択パターン発生器
16に送り込む。ここで、開口選択パターン発生器16
は、織機の主軸22に連結されたエンコーダ23によっ
て検出される織機の回転角としてのクランク角θを入力
し、その角度から1リピート中のサイクル番号nに対応
した開口選択パターンKpとサイクル番号nとを出力
し、開口パターン設定器18に送り込むほか、サイクル
番号nを記憶器13にも送り込んで、サイクル番号nを
更新させる。 【0014】開口パターン設定器18は、開口パターン
Ksiの信号を位置指令部24に送り込む一方で、移動
量設定器20に開口パターンKsyを送り込む。ここで
開口パターンKsi、Ksyは、クランク角度θに対応
するモータの目標回転量であり、開口選択パターンKp
に対応してそれぞれ設定されている。なお、そして、位
置指令部24は、エンコーダ23からのクランク角θの
信号に基づいて、織機の主軸22の回転に同期した状態
で、目標回転量Poの信号を発生し、これをオアゲート
25から駆動制御部26の内部の偏差検出部27に送り
込む。偏差検出部27は、モータ4に連結されたエンコ
ーダ31からの回転量Pfの信号と目標回転量Poの信
号とを比較し、偏差回転量Δpの信号を速度制御部28
に送り込む。 【0015】速度制御部28は、ベース速度設定器17
からのベース速度Voの信号を入力して、これとエンコ
ーダ31からの速度Vfの信号と比較しながら、それら
の偏差をなくする方向の出力を電流制御部29に与え
る。なお、ベース速度設定器17は、クランク角θの信
号と開口パターンKsiの信号とを入力として、クラン
ク角θや開口パターンKsiに応じたベース速度Voを
設定する。電流制御部29は、変流器30によって検出
される電流Imと目標の電流とを比較しながらモータ4
を駆動する。この結果、モータ4は、電流偏差を解消す
る方向に、所定の速度、電流のもとに回転し、その回転
力をギヤ32を介してクランク5に伝達する。 【0016】織機の運転中に、よこ入れ状態の良否は、
フィーラなどのよこ入れ検知手段38によって検出され
る。詳細は図示しないが、例えば反よこ入れ側織端のよ
こ糸飛走経路上に設けられるセンサと判別回路とで構成
され、よこ入れ後よこ糸先端が反よこ入れ側織端、換言
すればセンサ位置まで到達したか否かでよこ入れの成否
を判断するものである。よこ入れミスが発生すると、よ
こ入れ検知手段38は織機停止信号gを主制御ユニット
39に送り込む。主制御ユニット39は、織機動作を制
御する機能を備えている。織機停止信号gが入力される
と、主制御ユニット39は、よこ入れミス糸除去の一連
の制御を開始し、織機を停止させた後に織機を逆転させ
てよこ入れミス糸を織り前に露出させ、ミス糸除去指令
eを発生し、これをミス糸除去手段40のほか、開口指
令手段10に送り込む。 【0017】ミス糸除去指令eが変更開口量発生器14
に入力されると、予め設定された設定開口量Loとモー
タ4から入力される回転量信号Pfとに基づき、開口量
Lを小さくする回転方向にモータ4を回転させるべく、
設定開口量Loだけ開口するための媒介変数すなわち主
軸22の回転量すなわち設定クランク角度θoとして移
動量設定器20に送り込む。 【0018】次に、図4は、変更開口量発生器14をC
PUなどの計算器34、これに接続された設定器35、
メモリ36、ミス糸処理時間計時用のタイマー41およ
び停台時間更新用のタイマー37などで構成した例を示
している。なお、両者のタイマー37、41は、いずれ
かで兼用してもよい。ミス糸除去が行われる主軸22の
クランク角度θs、設定開口量Loなどのデータは、設
定器35を介して計算器34に与えられ、メモリ36に
記憶される。計算器34には、ミス糸除去指令e1、開
口ステップxの信号、停台原因信号qのほか、ミス糸処
理時間信号j、停台時間更新信号mなどが入力される。
一方で計算器34には、モータ回転量信号Pfが入力さ
れており、開口量が小さくなるように回転方向を決定す
るとともに、前記入力データに基づき、設定開口量Lo
に対応する設定クランク角θoの信号を出力し、前記の
ように移動量設定器20に出力する。さらには計算器3
4は、実際のモータ回転量、言い換えれば開口量を間接
的に検知し、その開口枠が設定開口量Loで開口するよ
うに順次設定クランク角θo出力を更新する。 【0019】移動量設定器20には、予め設定されてい
る開口パターンKsy、現在のクランク角度θ、設定ク
ランク角度θoの信号が入力されており、設定開口パタ
ーンKsyに基づき、現在のクランク角度θから設定ク
ランク角度信号θoまで主軸回転したと仮定して対応す
るモータの設定回転量Psの信号を発生し、パルス発振
器21に送り込む。つまり変更開口量発生器14および
移動量設定器20は、設定クランク角度θsを媒介させ
て設定開口量Loに対応するモータの設定回転量Psを
駆動制御部26に送り込む。以上のようによこ入れミス
糸除去時に対応する設定開口量Loに対応するモータの
設定回転量Psを出力できる。 【0020】なおこの設定開口量Loの設定に際して全
ての開口枠2の設定開口量Loそのものを直接設定器3
5に手動によって入力するか、またはある開口枠2の設
定開口量Loを設定し、他の開口枠2の設定開口量Lo
を計算により求め、この求めた値を自動的に設定する。
この設定にあたり、織り前位置とたて糸送り出し点とを
焦点とする楕円モデルにより計算できる。このときの計
算は、後に詳述する。 【0021】図5は、開口制御装置3についての動作順
序を示している。まず最初に、主軸クランク角θに対応
する運転中の開口量Lのデータが開口パターン設定器1
8に入力され、1リピート中の1サイクル毎に各開口枠
2の開口パターンKsi、Ksyが作成記憶されるとと
もに、よこ入れミス糸除去が行われる主軸クランク角度
θsや設定開口量Loなどのよこ入れミス糸除去中の開
口データが、変更開口量発生器14内の設定器35に入
力される。 【0022】この状態で、図示しない運転ボタンの操作
によって、運転指令dが与えられたとき、織機は、連続
運転状態となり、開口指令手段10および開口パターン
指定手段15は、主軸22の回転と同期した状態で、位
置指令部24に対して開口パターンKsiの信号を与え
ることによって、織り組織にもとづく開口運動パターン
に従って6個の開口枠2を順次駆動していく。このとき
の制御は、位置制御である。 【0023】上記のように、織機運転時に、開口パター
ンKsiと、検出した主軸22のクランク角θとにより
モータ4の目標回転量Poを求め、その目標回転量Po
になるようにモータ4の回転を制御するための位置制御
が実行される。 【0024】図7の(1)は、6個(No.1、2、・
・・6 )の開口枠2についてよこ入れサイクル、開口サ
イクルとの関連で、開口パターン(開口データ)を示し
ている。このように、各開口枠2は、織物組織に従っ
て、3回転1リピートの各サイクルで所定の順序により
上下運動を繰り返すことによって、たて糸9に対して所
定の開口状態に設定する。 【0025】図5の他、図7の(2)に示すように、連
続運転中に、例えばよこ入れサイクル(n+1)つまり
開口サイクル(n+2)で停台原因qとしてよこ入れミ
スが発生したとき、よこ入れ検知手段38は、よこ入れ
ミスを検出し、それに対応する信号を発生するため、主
制御ユニット39は、主軸22にブレーキをかけ、次の
開口サイクル(n+3)のクランク角240度で、織機
の主軸22を停止させた後、自動的に逆転させ、開口サ
イクル(n+2)に戻して、主軸22をよこ入れミス糸
が織り前に露出する角度すなわちミス糸除去を行うクラ
ンク角180度まで逆転させ、停止させる。 【0026】よこ入れミスの発生時に、主制御ユニット
39は、上記のように織機を停止、逆転させる一方で、
一連のミス糸除去作業の準備をさせる。ミス糸除去のた
めの準備作業は、例えば実公平6−27673号公報に
見られるように、測長装置より所定の長さのよこ糸を解
舒し、ミス糸を抜き取り装置に案内することにより行
う。 【0027】ミス糸除去指令eが出力されると、開口指
令手段10は、サイクル番号指示器12を動作しない状
態に設定することによって、位置指令部24からの目標
回転量Poの出力を無効とし、これに代わって、移動指
令手段19からの設定回転量Psの出力をオアゲート2
5を経て駆動制御部26に送り込むように制御の目標を
ミス糸除去のためのものに切り換える。この切り換え後
の開口位置制御によって、それぞれの開口枠2は、変更
開口量発生器14によって設定された設定クランク角θ
oにより所定の開口状態に設定される。 【0028】図7の(1)には、よこ入れサイクル(n
+1)でよこ入れミスが発生してからよこ入れミス糸が
除去され織機が再起動されるまでの開口枠の位置、換言
すればたて糸を挿通した綜絖のメール位置を示してい
る。なお、主軸に同期した状態の開口枠の位置をそれぞ
れ実線で示す。よこ入れサイクル(n+1)でよこ入れミ
スが発生し、織機停止後逆転して開口サイクル(n+
2)の主軸クランク角度180度で停止した状態では、
開口枠の位置は実線上の位置(図中の黒丸)で示すとお
り、主軸に同期しておりNo.1、3、4、6の4つの
開口枠2は上方に、残りのNo.2、5の2つの開口枠
は下方に位置している。その後、よこ入れミス糸除去指
令e1がオン出力されるといずれの開口枠も矢印に示す
位置(図中の白抜き四角)に移動してミス糸除去が行わ
れ、ミス糸除去が終了してミス糸除去指令e1がオフ出
力されると、各開口枠は再びもとの位置に戻る。以降よ
こ入れミス結果に応じて主軸に同期して開口枠が駆動さ
れる。このようにして、よこ入れミス糸除去時に開口量
が小さくなるように開口枠が駆動され、ミス糸除去中に
たて糸の伸びを抑えるべく適切な状態となる。 【0029】上記のように、ミス糸除去指令eが入力さ
れたとき、位置制御の目標を主軸22に対する同期制御
から変更開口量発生器14による開口から制御に切り換
え、記憶したミス糸除去用の設定開口量Loを読み出
し、その設定開口量Loになるようにモータ4を駆動
し、位置制御を実行していく。この場合、織機の開口ス
テップxにより設定開口量Loを変えてもよく、これに
よってある開口ステップxに関係する要素により生じる
織り段について開口量変更で対策可能となる。 【0030】この後、ミス糸除去指令eにもとづいて、
ミス糸除去手段40の抜き取り装置は、ミス糸を牽引
し、開口内から引き抜く。ミス糸除去動作が終了時期に
なると主制御ユニット39は、ミス糸除去指令eをオフ
とする。これにより変更開口量設定器14は、よこ入れ
ミス糸除去開始前の開口量に戻す指令、すなわち設定ク
ランク角を移動量設定器20に出力し、パルス発振器2
1を介して元の開口量に戻すモータの設定回転量Psが
出力させ、開口枠はよこ入れミス糸除去前の位置に駆動
される。その後開口指令手段10は、主軸22の回転に
同期する位置制御モードに設定される。 【0031】次に、主制御ユニット39は、ミス糸除去
の成否を判断し、ミス糸除去の成功時に、織機を起動位
置(300度)まで逆転させ、織機を再起動させるが、
ミス糸除去の失敗時に、織機を待機位置(300度)ま
で正転させ、その位置で織機を停止させて、織り工待ち
の状態とする。ここで、織り工は、当該織機に到達した
時点で、手動により補修作業を行う。なお、織機の待機
中のたて糸開口状態(例えばミス糸除去の失敗時、たて
糸切れなどのほかの停台原因時)は、例えば特願平7−
225897号の技術、その他の公知の技術により適切
に設定される。 【0032】なお、図6は、ミス糸除去動作期間中の処
理(停台)時間の経過に応じて、設定開口量Loを変更
するときのフローチャートを示している。変更開口量発
生器14は、初期の設定開口量Loを出力した後、設定
時間経過?の判定を行い、設定時間経過時に通常、設定
開口量Loよりも大きな変更開口量Lo1を出力し、設
定時間経過でないときに、設定時間経過?の判断ステッ
プに戻る。そして、ミス糸除去指令eオフの時点で、開
口量Lの変更が終了する。 【0033】ミス糸除去動作中の設定開口量Loは、ミ
ス糸除去前の開口状態を考慮して設定するものとし、ミ
ス糸除去前の主軸22の連結状態の開口量Lよりも小さ
くなるように、よこ入れミス糸が除去可能で、かつたて
糸伸びが生じない程度に決められる。各枠の設定開口量
Loは、ワープラインに対するメール位置(上・下)に
対応してそれぞれ異なる量を設定してもよく、また同一
量として設定してもよい。また、設定開口量Loを現状
の開口量に対応する割合を入力し、現状の開口量にこの
割合を乗じて算出設定してもよい。さらには設定開口量
Loはミス糸除去する主軸22のクランク角度や開口サ
イクルにより変化するためこれらに対応して設定しても
よい。したがって、開口データは、開口サイクルに対応
して設定器35に設定される。これにより、開口サイク
ルにより変わる要素(開口量、開口枠の位置)の相違に
より生じる織り段も設定により対処可能である。また、
ミス糸除去時に駆動する開口枠は、前記実施例のように
すべての開口枠を駆動してもよいし、より簡略化して特
定の開口枠のみとしてもよい。特定の開口枠を例えば開
口量の大きい順に、あるいは開口方向(上・下)別にそ
れぞれ前記順に選び出し、駆動しても同様の効果が得ら
れる。もちろん、既述の通り、開口量は、ミス糸処理時
間に対応して設定してもよい。そのようにすれば、ミス
糸の処理経過に応じても設定できるので、さらによい。
さらに、開口量の設定は、自動設定、手動設定のいずれ
によっても行われる。特定の開口枠2の形成たて糸長さ
に他の開口枠2のそれを合わせるべく開口枠2を駆動さ
せる。また手動設定の場合に、経験により得られたデー
タを手動により設定する。開口枠の駆動は、全枠駆動の
ほか選択した開口枠のみの駆動のいずれでも設定可能で
ある。 【0034】図8は、楕円の数式を利用して、複数の開
口枠2について適切な設定開口量Loを設定する例であ
る。開口枠2が複数あると、それらの開口枠2によるた
て糸9の保持位置は、開口枠2の厚み分ずつたて糸9の
方向で異なってくる。したがって、全ての開口枠2につ
いて同一の設定開口量Loが設定されると、たて糸9の
送り出し点から織り前までのたて糸長さは、開口枠2ご
とに異なってくる。図8は、送り出し点F1から織り前
点F2に至るたて糸9の長さを等しくするために、各開
口枠2によるたて糸9の保持位置をたて糸9の送り出し
点(ドロッパの係止点)F1と織り前点F2とを焦点と
する楕円の曲線上に設定する例である。 【0035】楕円の曲線上では、曲線上の点から各焦点
F1、F2に至る長さの距離の和は常に一定であるか
ら、複数の開口枠2のヘルド8による糸保持点Hが枠の
厚みにより異なっていても、その保持点Hが楕円の曲線
上にあれば、全ての開口枠2についての待機状態での糸
長さは一定となる。このため、まずある開口枠2の設定
開口量Loから、織り前点F2とたて糸9の送り出し点
F1とを焦点とする楕円の数式を作成し、これに他の開
口枠2の位置を入力して、他の開口枠2についての設定
開口量Loを求める。 【0036】図8の楕円は、下記の式によって与えられ
る。 X2 /R2 +Y2 /r2 =1 ここで、X、Yは、それぞれXY座標を示し、またR、
rは、その指定されたある開口枠2の位置、設定開口量
Lo、および楕円の焦点(織り前位置F1、たて糸送出
点F2)位置により決まる定数(長径と短径)であり、
X軸、Y軸との交点に対応している。上記の式から、各
枠のX座標の位置が判れば、Yは、下記のように求めら
れる。 Y=±r√(1−X2 /R2 ) 【0037】上記の式のXに他の開口枠2の位置を入力
すれば、Yの値から設定開口量Loが計算によって求め
られる。なお、この楕円数式について、例えば開口方向
で楕円の構成要素の1つであるたて糸送出点の位置が変
わる場合や、上方向と下方向に対する設定開口量をそれ
ぞれ別に設定する場合、開口方向に応じた楕円数式によ
り開口量を適宜求めてもよい。 【0038】例えば、開口ステップ毎に織物組織が変更
され、これにより織り口の位置が変わる時についても、
その開口ステップに応じた楕円数式により開口量を求め
ることは言うまでもない。ほか、織機のたて糸送出イー
ジングなどの機構要素や、たて糸の物性に関わる要素で
楕円数式を適宜補正することもできる。 【0039】また、これまで特定の開口枠2に対する設
定開口量Loから、全てのたて糸9が均一のたて糸張力
となるように他の開口枠2の開口量を計算で求めるよう
にしているが、これに限らず、実際の状態(織り段)を
見ながら開口量をそれぞれ設定するようにしてもよい。
例えば、たて糸張力が均一になる開口量で開口したとし
ても、たて糸9と綜絖との摩擦の存在で、綜絖より織り
前側のたて糸張力と綜絖より後方側のたて糸張力がアン
バランスになったり、織り前側のたて糸張力が綜絖枠毎
に異なる場合もある。このような場合、実際の状態を見
ながら適宜開口量を設定するようにしてもよいし、仮に
計算でたて糸張力が均一になる開口量を設定し、実際の
状態を見ながら適宜開口量を修正してもよい。 【0040】図9は、織機の主軸連動式の開口装置1で
あり、主軸22の回転力により複数のカム42を駆動
し、これらのカム42のカムフォロア43によって開口
枠2を駆動する例である。ここで、カムフォロア43の
開口方向駆動力がそれぞれの開口枠2に伝達される経路
に、それぞれクラッチ44が介在している。そして、そ
れぞれのクラッチ44は、クラッチ駆動手段45および
開口コントローラ46によって駆動されるようになって
いる。クラッチ44によってカムフォロア43から引き
離された各開口枠2は、モータ、エアシリンダ、油圧シ
リンダなどのアクチュエータ47によって開口方向に駆
動されるようになっている。 【0041】運転時に、主軸コントローラ48は、よこ
入れを行いながら原動モータ49を駆動するが、よこ入
れミスの発生時に、開口コントローラ46に動作指令を
与えると同時に、ミス糸除去手段40にミス糸除去指令
eを与える。そして、開口コントローラ46は、クラッ
チ駆動手段45によりクラッチ44を引き離し、カム4
2による開口運動を停止させ、アクチュエータ47によ
り、すべての開口枠2を開口方向・移動量設定器50に
より与えられた方向に移動し、適切な移動量(開口量)
を設定する。 【0042】なお、設定開口量Loは、主軸22により
カム42を回転させ、各開口枠2を移動させる途中で各
クラッチ44を独立にカム42から切り離すと共にその
位置を保持すべくアクチュエータ47を駆動することに
より設定することもできる。 【0043】既に記載した通り、ミス糸除去は、前述の
自動補修装置(ミス糸除去手段40)に限定されず、人
手による補修に適用することもできる。この場合、織り
口がミス糸除去のために織機を逆転した後に、ミス糸除
去の指令信号を出力し、同様の開口制御を行うことにな
る。 【0044】さらによこ入れミスに限定せず、他の停止
原因例えばたて糸切れ、耳糸・キャッチコード切れにも
適用できる。これらの補修作業も糸切れ状態によって
は、織機を正逆転させてたて糸開口させることあり、補
修に時間がかかることもある。 【0045】 【発明の効果】本発明では、予めミス糸除去処理時の開
口枠の開口量をミス糸除去前の織機主軸との同期状態の
値よりも小さく設定しておき、よこ入れミス糸除去時に
は織機主軸との同期を解除し、予め設定されている前記
開口量に対応して、開口枠を駆動するようにしたから、
よこ入れミス糸除去中に発生するたて糸の伸びや織口移
動に起因する織り段の発生を未然に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】電動式の開口装置の説明図である。 【図2】開口制御装置のブロック線図である。 【図3】開口指令手段、開口パターン指定手段および移
動指令手段のブロック線図である。 【図4】変更開口量発生器のブロック線図である。 【図5】動作のフローチャート図である。 【図6】開口量を変更するときのフローチャート図であ
る。 【図7】(1)は、よこ入れサイクル、開口サイクルに
対する6個の開口枠の開口運動パターンの説明図であ
り、また(2)は、織機の運転、停止、逆転、待機、た
て糸補修またはよこ入れ補修後の再起動に至る動作順序
の説明図である。 【図8】複数の開口枠の開口量と楕円との関係の説明図
である。 【図9】織機の主軸連動式の開口装置の説明図である。 【符号の説明】 1 電動開口装置 2 開口枠 3 開口制御装置 4 モータ 10 開口指令手段 15 開口パターン指定手段 19 移動指令手段 22 主軸 23 エンコーダ 24 位置指令部 26 駆動制御部 38 よこ入れ検知手段 39 主制御ユニット 40 ミス糸除去手段

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 よこ入れミスを検知して織機停止信号を
    出力するよこ入れ検知手段と、織機停止信号により織機
    を停止させるとともによこ入れミスに対応するミス糸除
    去指令を出力する主制御ユニットと、複数の開口枠を織
    機主軸に同期して駆動するとともに、織機の状態に応じ
    て主軸との同期状態を解除し、各開口枠をそれぞれ独立
    して駆動する開口装置とを備え、 よこ入れミスが発生したとき、織機を停止させ、織機主
    軸を逆転させてよこ入れミス糸を織り前に露出させ、前
    記ミス糸を前記ミス糸除去指令に基づきミス糸除去手段
    によりミス糸をたて糸開口内より除去する型式の織機に
    おいて、 予めミス糸除去処理時の開口枠の開口量をミス糸除去前
    の織機主軸との同期状態の値よりも小さく設定してお
    き、 前記ミス糸除去指令が出力されると、織機主軸との同期
    を解除し、予め設定されている前記開口量に対応して、
    開口枠を駆動することを特徴とする織り段防止方法。
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