JP2934320B2 - 織機の運動機構制御装置 - Google Patents
織機の運動機構制御装置Info
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- JP2934320B2 JP2934320B2 JP40394590A JP40394590A JP2934320B2 JP 2934320 B2 JP2934320 B2 JP 2934320B2 JP 40394590 A JP40394590 A JP 40394590A JP 40394590 A JP40394590 A JP 40394590A JP 2934320 B2 JP2934320 B2 JP 2934320B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、織機の開口、緯入
れ、筬打ち等の各運動機構を専用の駆動モータによって
単独駆動するに際し、駆動モータの応答遅れを最少にし
て駆動モータの回転量を適確に制御することができる織
機の運動機構制御装置に関する。
れ、筬打ち等の各運動機構を専用の駆動モータによって
単独駆動するに際し、駆動モータの応答遅れを最少にし
て駆動モータの回転量を適確に制御することができる織
機の運動機構制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】織機において、織機の主軸を駆動源とせ
ず、開口、緯入れ、筬打ち等の各運動機構を専用の駆動
モータによって駆動する方法あるいは装置が知られてい
る(たとえば特公昭63−58940号公報、特開昭5
3−106865号公報、特開昭59−199841号
公報)。
ず、開口、緯入れ、筬打ち等の各運動機構を専用の駆動
モータによって駆動する方法あるいは装置が知られてい
る(たとえば特公昭63−58940号公報、特開昭5
3−106865号公報、特開昭59−199841号
公報)。
【0003】開口運動機構を専用モータ化すれば、織り
組織の変更や、糸種による開口速度パターン(織機の1
サイクル内における綜絖枠の開口ストロークパターンを
いう、以下同じ)の変更等に対し、カム等の機械部品の
交換を必要としないという利点がある。また、緯入れ運
動機構を専用モータ化すれば、全体機構の慣性モーメン
トを小さくし、高速運動を実現することが容易であり、
筬打ち運動機構を専用モータ化すれば、簡単な機構によ
り任意の筬打ち特性を実現することができる。
組織の変更や、糸種による開口速度パターン(織機の1
サイクル内における綜絖枠の開口ストロークパターンを
いう、以下同じ)の変更等に対し、カム等の機械部品の
交換を必要としないという利点がある。また、緯入れ運
動機構を専用モータ化すれば、全体機構の慣性モーメン
トを小さくし、高速運動を実現することが容易であり、
筬打ち運動機構を専用モータ化すれば、簡単な機構によ
り任意の筬打ち特性を実現することができる。
【0004】一方、これらの各運動機構は、織機主軸に
対して厳密に同期して動作する必要がある。そこで、各
運動機構を専用の駆動モータにより駆動する場合、駆動
モータは、織機主軸との同期ずれを防止するために、そ
の回転量を制御して位置制御により回転させることが好
ましい。
対して厳密に同期して動作する必要がある。そこで、各
運動機構を専用の駆動モータにより駆動する場合、駆動
モータは、織機主軸との同期ずれを防止するために、そ
の回転量を制御して位置制御により回転させることが好
ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術によれ
ば、駆動モータに与える目標回転量が急激に変化すると
き、駆動モータに応答遅れが発生し、目標通りに駆動対
象を位置制御することが困難になることがある。
ば、駆動モータに与える目標回転量が急激に変化すると
き、駆動モータに応答遅れが発生し、目標通りに駆動対
象を位置制御することが困難になることがある。
【0006】すなわち、開口運動機構において、カム機
構を介して綜絖枠を専用モータにより駆動するとき、綜
絖枠は、長時間の緯入れ期間を確保するためにドエルを
設定し、上下の最大開口位置にできるだけ長く停止させ
ることが好ましく、このために、綜絖枠は、停止、急加
速、急減速を繰り返すことになる。この急加速、急減速
時に応答遅れが発生すると、開口不良が発生し、緯糸が
経糸に掛かって緯入れ不良が発生する。
構を介して綜絖枠を専用モータにより駆動するとき、綜
絖枠は、長時間の緯入れ期間を確保するためにドエルを
設定し、上下の最大開口位置にできるだけ長く停止させ
ることが好ましく、このために、綜絖枠は、停止、急加
速、急減速を繰り返すことになる。この急加速、急減速
時に応答遅れが発生すると、開口不良が発生し、緯糸が
経糸に掛かって緯入れ不良が発生する。
【0007】また、レピア運動機構において、レピア
は、その挿入、後退運動のために急加速、急減速を繰り
返す。この急加速、急減速時に応答遅れが発生すると、
緯糸の受渡しに誤動作が発生し、緯入れ不良が発生す
る。
は、その挿入、後退運動のために急加速、急減速を繰り
返す。この急加速、急減速時に応答遅れが発生すると、
緯糸の受渡しに誤動作が発生し、緯入れ不良が発生す
る。
【0008】筬打ち運動機構において、開口時に長時間
の緯入れ期間を確保するために、筬は、後退位置にでき
るだけ長く停止することが好ましく、このために、停
止、急加速、急減速を繰り返す。この急加速、急減速時
に応答遅れが発生すると、緯入れ機構や開口機構との同
期が外れ、正しい製織をすることができなくなる。
の緯入れ期間を確保するために、筬は、後退位置にでき
るだけ長く停止することが好ましく、このために、停
止、急加速、急減速を繰り返す。この急加速、急減速時
に応答遅れが発生すると、緯入れ機構や開口機構との同
期が外れ、正しい製織をすることができなくなる。
【0009】そこで、この発明の目的は、かかる従来技
術の実情に鑑み、織機の運動機構を専用の駆動モータに
より駆動し、駆動モータの回転を織機主軸に同期させて
位置制御するとき、位置制御部の速度制御ループまたは
電流制御ループの少なくとも一方に対してフィードフォ
ワードによる補正制御を加えることによって、目標回転
量の急激な変化に対しても、駆動モータの応答遅れを最
少に抑えることができる織機の運動機構制御装置を提供
することにある。
術の実情に鑑み、織機の運動機構を専用の駆動モータに
より駆動し、駆動モータの回転を織機主軸に同期させて
位置制御するとき、位置制御部の速度制御ループまたは
電流制御ループの少なくとも一方に対してフィードフォ
ワードによる補正制御を加えることによって、目標回転
量の急激な変化に対しても、駆動モータの応答遅れを最
少に抑えることができる織機の運動機構制御装置を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めのこの発明の構成は、専用の駆動モータを介して織機
の運動機構を駆動する織機の運動機構制御装置におい
て、織機主軸の回転角度に基づいて駆動モータの目標回
転量を規定する位置指令部と、フィードバック制御によ
り位置指令部からの目標回転量に従って駆動モータを回
転制御する位置制御部と、位置制御部における目標回転
量と駆動モータの回転量との偏差に基づいて織機主軸の
回転角度に対応するフィードフォワード量をあらかじめ
設定する補正制御部とを備えてなり、補正制御部は、位
置制御部の速度制御ループまたは電流制御ループの少な
くとも一方に対し、織機主軸の回転角度に応じてフィー
ドフォワード量を出力し、フィードフォワード制御を加
えることをその要旨とする。
めのこの発明の構成は、専用の駆動モータを介して織機
の運動機構を駆動する織機の運動機構制御装置におい
て、織機主軸の回転角度に基づいて駆動モータの目標回
転量を規定する位置指令部と、フィードバック制御によ
り位置指令部からの目標回転量に従って駆動モータを回
転制御する位置制御部と、位置制御部における目標回転
量と駆動モータの回転量との偏差に基づいて織機主軸の
回転角度に対応するフィードフォワード量をあらかじめ
設定する補正制御部とを備えてなり、補正制御部は、位
置制御部の速度制御ループまたは電流制御ループの少な
くとも一方に対し、織機主軸の回転角度に応じてフィー
ドフォワード量を出力し、フィードフォワード制御を加
えることをその要旨とする。
【0011】なお、補正制御部は、織機の起動時と定常
運転時とにおいて、異なるフィードフォワード量を発生
してもよく、また、組織パターンの1リピート内の各サ
イクルに対応して、異なるフィードフォワード量を発生
してもよい。
運転時とにおいて、異なるフィードフォワード量を発生
してもよく、また、組織パターンの1リピート内の各サ
イクルに対応して、異なるフィードフォワード量を発生
してもよい。
【0012】
【作用】かかる発明の構成によるときは、位置制御部
は、位置指令部から与えられる目標回転量に追従するよ
うにして、フィードバック制御により駆動モータの回転
量を制御することができる。一方、補正制御部は、位置
制御部における目標回転量と駆動モータの回転量との偏
差に基づいて織機主軸の回転角度に対応するフィードフ
ォワード量をあらかじめ設定し、位置制御部の速度制御
ループまたは電流制御ループの少なくとも一方に対し、
織機主軸の回転角度に応じてフィードフォワード量を出
力することにより、位置制御部に対し、予測される偏差
を補償するようにしてフィードフォワード制御を加え
る。そこで、このときの位置制御部は、目標回転量に対
する駆動モータの応答遅れを最少に抑えることができ
る。なお、このような織機の運動機構制御装置は、開口
運動機構、レピア運動機構、筬打ち運動機構のいずれの
駆動モータに対しても、有効に適用することができる。
は、位置指令部から与えられる目標回転量に追従するよ
うにして、フィードバック制御により駆動モータの回転
量を制御することができる。一方、補正制御部は、位置
制御部における目標回転量と駆動モータの回転量との偏
差に基づいて織機主軸の回転角度に対応するフィードフ
ォワード量をあらかじめ設定し、位置制御部の速度制御
ループまたは電流制御ループの少なくとも一方に対し、
織機主軸の回転角度に応じてフィードフォワード量を出
力することにより、位置制御部に対し、予測される偏差
を補償するようにしてフィードフォワード制御を加え
る。そこで、このときの位置制御部は、目標回転量に対
する駆動モータの応答遅れを最少に抑えることができ
る。なお、このような織機の運動機構制御装置は、開口
運動機構、レピア運動機構、筬打ち運動機構のいずれの
駆動モータに対しても、有効に適用することができる。
【0013】補正制御部は、織機の起動時と定常運転時
とに異なるフィードフォワード量を発生することによ
り、起動時と定常運転時とにおいて織機の運転速度が異
なり、予測される偏差が異なるとしても、それぞれの場
合の応答遅れに適確に対応することができる。また、補
正制御部は、組織パターンの1リピート内の各サイクル
に対応して異なるフィードフォワード量を発生すること
により、サイクルごとに運動機構に要求される運動パタ
ーンが異なり、予測される偏差が異なる場合であって
も、同様に適確に対応することができる。
とに異なるフィードフォワード量を発生することによ
り、起動時と定常運転時とにおいて織機の運転速度が異
なり、予測される偏差が異なるとしても、それぞれの場
合の応答遅れに適確に対応することができる。また、補
正制御部は、組織パターンの1リピート内の各サイクル
に対応して異なるフィードフォワード量を発生すること
により、サイクルごとに運動機構に要求される運動パタ
ーンが異なり、予測される偏差が異なる場合であって
も、同様に適確に対応することができる。
【0014】
【実施例】以下、図面を以って実施例を説明する。
【0015】織機の運動機構制御装置は、位置指令部1
0と、位置制御部20と、補正制御部30とを備えてな
る(図1)。
0と、位置制御部20と、補正制御部30とを備えてな
る(図1)。
【0016】位置指令部10は、エンコーダE1 からの
織機主軸Aの回転角度(以下、単にクランク角という)
θを入力し、クランク角θに基づいて駆動モータMの目
標回転量Po を作成し、位置制御部20の偏差検出部2
0cに出力する。一方、位置制御部20において、駆動
モータMの回転量Pf は、エンコーダE2 により検出さ
れ、偏差検出部20cと速度制御ループ20aとにフィ
ードバックされている。位置制御部20は、目標回転量
Po と駆動モータMの回転量Pf との偏差ΔPを解消す
るように、速度制御ループ20a、電流制御ループ20
bを介し、フィードバック制御により駆動モータMを回
転制御する。補正制御部30は、位置指令部10から、
クランク角θと、駆動モータMに連結する図示しない織
機の運動機構の運動パターンKとを入力した上、位置制
御部20の偏差ΔPに応じて速度補正量Fv 、電流補正
量Fi を発生し、それぞれ速度制御ループ20a、電流
制御ループ20bに出力する。
織機主軸Aの回転角度(以下、単にクランク角という)
θを入力し、クランク角θに基づいて駆動モータMの目
標回転量Po を作成し、位置制御部20の偏差検出部2
0cに出力する。一方、位置制御部20において、駆動
モータMの回転量Pf は、エンコーダE2 により検出さ
れ、偏差検出部20cと速度制御ループ20aとにフィ
ードバックされている。位置制御部20は、目標回転量
Po と駆動モータMの回転量Pf との偏差ΔPを解消す
るように、速度制御ループ20a、電流制御ループ20
bを介し、フィードバック制御により駆動モータMを回
転制御する。補正制御部30は、位置指令部10から、
クランク角θと、駆動モータMに連結する図示しない織
機の運動機構の運動パターンKとを入力した上、位置制
御部20の偏差ΔPに応じて速度補正量Fv 、電流補正
量Fi を発生し、それぞれ速度制御ループ20a、電流
制御ループ20bに出力する。
【0017】なお、駆動モータMは、織機の運動機構と
しての図示しない綜絖枠駆動用のカム機構、レピア織機
のキャリヤ用のレピアまたはインサート用のレピア、筬
駆動用のカム機構のいずれかに連結されているものとす
る。
しての図示しない綜絖枠駆動用のカム機構、レピア織機
のキャリヤ用のレピアまたはインサート用のレピア、筬
駆動用のカム機構のいずれかに連結されているものとす
る。
【0018】そこで、駆動モータMが綜絖枠駆動用のカ
ム機構に連結されている場合について、以下説明する
(図2)。ただし、一般に、綜絖枠は複数枚を組み合わ
せて使用するが、ここでは、その1枚分のみが図示され
ている。
ム機構に連結されている場合について、以下説明する
(図2)。ただし、一般に、綜絖枠は複数枚を組み合わ
せて使用するが、ここでは、その1枚分のみが図示され
ている。
【0019】位置指令部10は、パルス分配器11、複
数のパターン設定器12、12…、開口選択パターン発
生器14、ベーススピード設定器16を備えている。パ
ルス分配器11には、クランク角θを示すエンコーダE
1 からのパルス列信号S1 が入力されている。パルス列
信号S1 は、開口選択パターン発生器14、ベーススピ
ード設定器16にも併せ入力されている。ただし、パル
ス列信号S1 は、クランク角θの特定の基準点を示すパ
ルスと、クランク角θの識別単位に相当するパルスとを
含む一連のパルス列からなっているものとする。
数のパターン設定器12、12…、開口選択パターン発
生器14、ベーススピード設定器16を備えている。パ
ルス分配器11には、クランク角θを示すエンコーダE
1 からのパルス列信号S1 が入力されている。パルス列
信号S1 は、開口選択パターン発生器14、ベーススピ
ード設定器16にも併せ入力されている。ただし、パル
ス列信号S1 は、クランク角θの特定の基準点を示すパ
ルスと、クランク角θの識別単位に相当するパルスとを
含む一連のパルス列からなっているものとする。
【0020】各パターン設定器12には、綜絖枠が開口
運動するときの織機の1サイクル分の開口速度パターン
Ksi(i=1、2…)が設定されている。織り組織によ
っては、織機の各サイクルごとに綜絖枠の開口速度パタ
ーンKs を変える必要があるため、各パターン設定器1
2には、それぞれ異なる開口速度パターンKsiが設定さ
れている。パターン設定器12、12…は、切替器12
aを介してパルス分配器11に接続されている。
運動するときの織機の1サイクル分の開口速度パターン
Ksi(i=1、2…)が設定されている。織り組織によ
っては、織機の各サイクルごとに綜絖枠の開口速度パタ
ーンKs を変える必要があるため、各パターン設定器1
2には、それぞれ異なる開口速度パターンKsiが設定さ
れている。パターン設定器12、12…は、切替器12
aを介してパルス分配器11に接続されている。
【0021】開口選択パターン発生器14は、開口パタ
ーン(織物組織に応じた各サイクルごとの綜絖枠の動作
順序のパターンをいう、以下同じ)Kp を発生する。開
口選択パターン発生器14の出力は、パルス分配器1
1、ベーススピード設定器16、切替器12aに分岐入
力されている。ベーススピード設定器16の出力は、D
/A変換器17を介し、ベーススピードVo として位置
制御部20の加算点24に入力されている。
ーン(織物組織に応じた各サイクルごとの綜絖枠の動作
順序のパターンをいう、以下同じ)Kp を発生する。開
口選択パターン発生器14の出力は、パルス分配器1
1、ベーススピード設定器16、切替器12aに分岐入
力されている。ベーススピード設定器16の出力は、D
/A変換器17を介し、ベーススピードVo として位置
制御部20の加算点24に入力されている。
【0022】パルス分配器11の出力は、目標回転量P
o を示すパルス列信号S2 として、位置制御部20の極
性判断回路21に入力されている。なお、位置制御部2
0は、位置指令部10からの目標回転量Po と駆動モー
タMの回転量Pf との偏差ΔPを求める偏差検出部20
cと、偏差ΔPを解消するように駆動モータMを回転制
御する速度制御ループ20a、電流制御ループ20bと
から構成されている。
o を示すパルス列信号S2 として、位置制御部20の極
性判断回路21に入力されている。なお、位置制御部2
0は、位置指令部10からの目標回転量Po と駆動モー
タMの回転量Pf との偏差ΔPを求める偏差検出部20
cと、偏差ΔPを解消するように駆動モータMを回転制
御する速度制御ループ20a、電流制御ループ20bと
から構成されている。
【0023】偏差検出部20cは、極性判断回路21、
偏差カウンタ22、D/A変換器23を縦続して構成さ
れている。位置指令部10からの目標回転量Po 、エン
コーダE2 からの駆動モータMの回転量Pf は、極性判
断回路21を介し、それぞれ偏差カウンタ22の加算端
子U、減算端子Dに入力されている。ただし、回転量P
f は、目標回転量Po を示すパルス列信号S2 と同一の
パルス分解能を有するパルス列信号S3 として、偏差カ
ウンタ22に入力されるものとする。
偏差カウンタ22、D/A変換器23を縦続して構成さ
れている。位置指令部10からの目標回転量Po 、エン
コーダE2 からの駆動モータMの回転量Pf は、極性判
断回路21を介し、それぞれ偏差カウンタ22の加算端
子U、減算端子Dに入力されている。ただし、回転量P
f は、目標回転量Po を示すパルス列信号S2 と同一の
パルス分解能を有するパルス列信号S3 として、偏差カ
ウンタ22に入力されるものとする。
【0024】偏差カウンタ22からの偏差ΔPは、D/
A変換器23を介して速度制御ループ20aの加算点2
4に入力され、以下、速度制御ループ20aの増幅器2
5、電流制御ループ20bの加算点26、増幅器27を
介して駆動モータMに入力されている。なお、加算点2
4には、F/V変換器29を介し、駆動モータMの回転
量Pf が駆動モータMの回転速度としてフィードバック
されており、増幅器27と駆動モータMとの間に介装す
る電流検出器CTからは、加算点26に対し、フィード
バック回路が形成されている。
A変換器23を介して速度制御ループ20aの加算点2
4に入力され、以下、速度制御ループ20aの増幅器2
5、電流制御ループ20bの加算点26、増幅器27を
介して駆動モータMに入力されている。なお、加算点2
4には、F/V変換器29を介し、駆動モータMの回転
量Pf が駆動モータMの回転速度としてフィードバック
されており、増幅器27と駆動モータMとの間に介装す
る電流検出器CTからは、加算点26に対し、フィード
バック回路が形成されている。
【0025】補正制御部30は、補正量関数計算器31
と、速度補正量発生器32と、電流補正量発生器34と
を備えている。補正量関数計算器31、速度補正量発生
器32、電流補正量発生器34には、それぞれクランク
角θの他、開口選択パターン発生器14からの開口パタ
ーンKp が入力されている。また、補正量関数計算器3
1には、図示しない織機制御回路からの作動指令信号S
4 と、位置制御部20からの偏差ΔPとが入力され、そ
の出力は、速度補正量発生器32、電流補正量発生器3
4に個別に接続されている。
と、速度補正量発生器32と、電流補正量発生器34と
を備えている。補正量関数計算器31、速度補正量発生
器32、電流補正量発生器34には、それぞれクランク
角θの他、開口選択パターン発生器14からの開口パタ
ーンKp が入力されている。また、補正量関数計算器3
1には、図示しない織機制御回路からの作動指令信号S
4 と、位置制御部20からの偏差ΔPとが入力され、そ
の出力は、速度補正量発生器32、電流補正量発生器3
4に個別に接続されている。
【0026】速度補正量発生器32、電流補正量発生器
34の各出力は、それぞれD/A変換器33、35を介
し、速度補正量Fv 、電流補正量Fi として速度制御ル
ープ20aの加算点24、電流制御ループ20bの加算
点26に入力されている。なお、速度補正量Fv 、電流
補正量Fi は、補正制御部30から位置制御部20に出
力するフィードフォワード量となっている。
34の各出力は、それぞれD/A変換器33、35を介
し、速度補正量Fv 、電流補正量Fi として速度制御ル
ープ20aの加算点24、電流制御ループ20bの加算
点26に入力されている。なお、速度補正量Fv 、電流
補正量Fi は、補正制御部30から位置制御部20に出
力するフィードフォワード量となっている。
【0027】いま、織機が定常運転中であると、織機主
軸Aの回転によりエンコーダE1 からパルス列信号S1
が出力される。そこで、位置指令部10の開口選択パタ
ーン発生器14は、パルス列信号S1 に含まれるクラン
ク角θの基準点を示すパルスを検出して織機主軸Aの回
転量を判別し、その結果に基づいて指定の組織パターン
の1リピートTにおける現在のサイクル番号n(n=
1、2…)を検知し、開口パターンKp として出力する
ことができる(図3)。ただし、同図は、駆動モータM
の駆動対象となる1枚の綜絖枠について、1リピートT
が4サイクルであるとして図示されている。なお、開口
パターンKp は、サイクル番号nの他、そのサイクル内
において駆動モータMが起動、停止すべきクランク角θ
に関する情報も併せ含んでいるものとする。開口パター
ンKp は、切替器12aに送出されるから、切替器12
aは、開口パターンKp によって指示されるサイクル番
号nに対応して特定のパターン設定器12を選択し、パ
ルス分配器11に接続することができる。
軸Aの回転によりエンコーダE1 からパルス列信号S1
が出力される。そこで、位置指令部10の開口選択パタ
ーン発生器14は、パルス列信号S1 に含まれるクラン
ク角θの基準点を示すパルスを検出して織機主軸Aの回
転量を判別し、その結果に基づいて指定の組織パターン
の1リピートTにおける現在のサイクル番号n(n=
1、2…)を検知し、開口パターンKp として出力する
ことができる(図3)。ただし、同図は、駆動モータM
の駆動対象となる1枚の綜絖枠について、1リピートT
が4サイクルであるとして図示されている。なお、開口
パターンKp は、サイクル番号nの他、そのサイクル内
において駆動モータMが起動、停止すべきクランク角θ
に関する情報も併せ含んでいるものとする。開口パター
ンKp は、切替器12aに送出されるから、切替器12
aは、開口パターンKp によって指示されるサイクル番
号nに対応して特定のパターン設定器12を選択し、パ
ルス分配器11に接続することができる。
【0028】パルス分配器11には、パルス列信号S1
が入力されている。そこで、パルス分配器11は、クラ
ンク角θと、切替器12aによって選択されたパターン
設定器12の開口速度パターンKsiとを対照し、目標回
転量Po を示すパルス列信号S2 を作成することができ
る。ただし、パルス列信号S2 は、目標回転量Po に対
応する疎密のパルス列であり、駆動モータMの回転速度
が大きいときは密に、回転速度が小さいときは疎にな
り、停止時にはパルスを発生しないものとする。たとえ
ば、図3において、n=2のサイクルで選択される開口
速度パターンKsは、Ks =Ks2である。このとき、駆
動モータMは、サイクルの初期においてn=1のサイク
ルから引き続き等速駆動され、その後、減速して停止
し、ドエル期間td の経過後、サイクルの後期において
起動され、等速駆動されてn=3のサイクルに連続して
いる。
が入力されている。そこで、パルス分配器11は、クラ
ンク角θと、切替器12aによって選択されたパターン
設定器12の開口速度パターンKsiとを対照し、目標回
転量Po を示すパルス列信号S2 を作成することができ
る。ただし、パルス列信号S2 は、目標回転量Po に対
応する疎密のパルス列であり、駆動モータMの回転速度
が大きいときは密に、回転速度が小さいときは疎にな
り、停止時にはパルスを発生しないものとする。たとえ
ば、図3において、n=2のサイクルで選択される開口
速度パターンKsは、Ks =Ks2である。このとき、駆
動モータMは、サイクルの初期においてn=1のサイク
ルから引き続き等速駆動され、その後、減速して停止
し、ドエル期間td の経過後、サイクルの後期において
起動され、等速駆動されてn=3のサイクルに連続して
いる。
【0029】一方、ベーススピード設定器16は、開口
パターンKp と、現在のクランク角θとを対照し、ベー
ススピードVo を加算点24に出力することができる。
ただし、ベーススピードVo は、開口パターンKp によ
って指示される駆動モータMの駆動期間においてのみ
(図3のθ1 ≦θ≦θ2 、θ3 ≦θ≦θ4 )、一定値V
o を示している。
パターンKp と、現在のクランク角θとを対照し、ベー
ススピードVo を加算点24に出力することができる。
ただし、ベーススピードVo は、開口パターンKp によ
って指示される駆動モータMの駆動期間においてのみ
(図3のθ1 ≦θ≦θ2 、θ3 ≦θ≦θ4 )、一定値V
o を示している。
【0030】パルス分配器11からの目標回転量Po
は、位置制御部20の極性判断回路21を介して偏差カ
ウンタ22の加算端子Uに入力される。一方、偏差カウ
ンタ22の減算端子Dには、同様に、極性判断回路21
を介して駆動モータMの回転量Pf が入力されているか
ら、偏差カウンタ22は、目標回転量Po に対する回転
量Pf の偏差ΔP=Po −Pf を演算して出力すること
ができる。ただし、極性判断回路21は、たとえば図示
しない織機制御回路からの信号等により織機主軸Aの回
転方向を判別し、駆動モータMの駆動方向を決定するこ
とができる。
は、位置制御部20の極性判断回路21を介して偏差カ
ウンタ22の加算端子Uに入力される。一方、偏差カウ
ンタ22の減算端子Dには、同様に、極性判断回路21
を介して駆動モータMの回転量Pf が入力されているか
ら、偏差カウンタ22は、目標回転量Po に対する回転
量Pf の偏差ΔP=Po −Pf を演算して出力すること
ができる。ただし、極性判断回路21は、たとえば図示
しない織機制御回路からの信号等により織機主軸Aの回
転方向を判別し、駆動モータMの駆動方向を決定するこ
とができる。
【0031】偏差ΔPは、速度制御ループ20aに入力
されるから、駆動モータMは、速度制御ループ20a、
電流制御ループ20bを介して偏差ΔPが解消する方向
に駆動され、その回転量Pf が目標回転量Po に追従す
るように制御される。すなわち、位置制御部20は、目
標回転量Po に従って、フィードバック制御により駆動
モータMを回転制御することができる。なお、このとき
の駆動モータMの回転速度は、基本的にベーススピード
設定器16からのベーススピードVo に従い、回転量P
f は、クランク角θに対し、そのサイクルにおける所定
の開口速度パターンKsiに対応している。
されるから、駆動モータMは、速度制御ループ20a、
電流制御ループ20bを介して偏差ΔPが解消する方向
に駆動され、その回転量Pf が目標回転量Po に追従す
るように制御される。すなわち、位置制御部20は、目
標回転量Po に従って、フィードバック制御により駆動
モータMを回転制御することができる。なお、このとき
の駆動モータMの回転速度は、基本的にベーススピード
設定器16からのベーススピードVo に従い、回転量P
f は、クランク角θに対し、そのサイクルにおける所定
の開口速度パターンKsiに対応している。
【0032】一方、偏差カウンタ22から出力される偏
差ΔPが小さければ、偏差ΔPは、速度制御ループ20
a、電流制御ループ20bによって速やかに解消するこ
とができる。しかし、綜絖枠を急加減速するために目標
回転量Po が急激に変化する場合は、駆動モータMの応
答遅れが生じ、偏差カウンタ22からの偏差ΔPが大き
くなる。
差ΔPが小さければ、偏差ΔPは、速度制御ループ20
a、電流制御ループ20bによって速やかに解消するこ
とができる。しかし、綜絖枠を急加減速するために目標
回転量Po が急激に変化する場合は、駆動モータMの応
答遅れが生じ、偏差カウンタ22からの偏差ΔPが大き
くなる。
【0033】たとえば、図4において、駆動モータM
は、n=1、n=2の各サイクルのθ1 ≦θ≦θ1a、θ
3 ≦θ≦θ3aの期間に開口速度パターンKs1、Ks2が急
激に変化して目標回転量Po が急変するために、それぞ
れ停止状態から急加速しなければならない。また、n=
2、n=3の各サイクルのθ2a≦θ≦θ2 、θ4a≦θ≦
θ4 の期間において、駆動モータMは、それぞれ急減速
して停止しなければならない。このとき、駆動モータM
は、開口速度パターンKsi、目標回転量Po の変化に追
従することができず(図4の点線)、大きな偏差ΔPが
発生してしまう(図3)。
は、n=1、n=2の各サイクルのθ1 ≦θ≦θ1a、θ
3 ≦θ≦θ3aの期間に開口速度パターンKs1、Ks2が急
激に変化して目標回転量Po が急変するために、それぞ
れ停止状態から急加速しなければならない。また、n=
2、n=3の各サイクルのθ2a≦θ≦θ2 、θ4a≦θ≦
θ4 の期間において、駆動モータMは、それぞれ急減速
して停止しなければならない。このとき、駆動モータM
は、開口速度パターンKsi、目標回転量Po の変化に追
従することができず(図4の点線)、大きな偏差ΔPが
発生してしまう(図3)。
【0034】そこで、補正制御部30は、目標回転量P
o が急変するのに先行させて、速度補正量発生器32か
らの速度補正量Fv 、電流補正量発生器34からの電流
補正量Fi をフィードフォワード量として速度制御ルー
プ20a、電流制御ループ20bに送り込み、駆動モー
タMの応答遅れを補償する。
o が急変するのに先行させて、速度補正量発生器32か
らの速度補正量Fv 、電流補正量発生器34からの電流
補正量Fi をフィードフォワード量として速度制御ルー
プ20a、電流制御ループ20bに送り込み、駆動モー
タMの応答遅れを補償する。
【0035】まず、補正量関数計算器31は、作動指令
信号S4 があることを条件にして偏差ΔPを計測する。
すなわち、補正量関数計算器31には、開口選択パター
ン発生器14からの開口パターンKp と、クランク角θ
とが入力されているから、このときの補正量関数計算器
31は、1リピートT内の各サイクルごとに、クランク
角θの関数として偏差ΔPを把握することができる。
信号S4 があることを条件にして偏差ΔPを計測する。
すなわち、補正量関数計算器31には、開口選択パター
ン発生器14からの開口パターンKp と、クランク角θ
とが入力されているから、このときの補正量関数計算器
31は、1リピートT内の各サイクルごとに、クランク
角θの関数として偏差ΔPを把握することができる。
【0036】次いで、補正量関数計算器31は、そのよ
うな偏差ΔPをフィードフォワード制御によって補償す
るための速度補正量関数Fv1、電流補正量関数Fi1を演
算し、速度補正量発生器32、電流補正量発生器34に
出力する。ここで、速度補正量関数Fv1、電流補正量関
数Fi1は、偏差ΔPに基づくものであり、各サイクルご
とにクランク角θの関数として設定することができる。
また、速度補正量関数Fv1、電流補正量関数Fi1は、一
般に、偏差ΔPをフィードフォワード制御によって補償
するために、偏差ΔPより位相的に先行している(図
3)。
うな偏差ΔPをフィードフォワード制御によって補償す
るための速度補正量関数Fv1、電流補正量関数Fi1を演
算し、速度補正量発生器32、電流補正量発生器34に
出力する。ここで、速度補正量関数Fv1、電流補正量関
数Fi1は、偏差ΔPに基づくものであり、各サイクルご
とにクランク角θの関数として設定することができる。
また、速度補正量関数Fv1、電流補正量関数Fi1は、一
般に、偏差ΔPをフィードフォワード制御によって補償
するために、偏差ΔPより位相的に先行している(図
3)。
【0037】そこで、速度補正量発生器32、電流補正
量発生器34は、補正量関数計算器31からの速度補正
量関数Fv1、電流補正量関数Fi1に基づき、現在の開口
パターンKp 、クランク角θに対応して速度補正量Fv
、電流補正量Fi を発生し、それぞれ速度制御ループ
20a、電流制御ループ20bの加算点24、26に送
出することができる。すなわち、位置制御部20は、補
正制御部30からの速度補正量Fv 、電流補正量Fi に
よるフィードフォワード制御が加えられ、これによって
偏差ΔPを補償することができるから、駆動モータMの
応答遅れを改善し、開口速度パターンKs に対する追従
性能を格段に向上することができる。
量発生器34は、補正量関数計算器31からの速度補正
量関数Fv1、電流補正量関数Fi1に基づき、現在の開口
パターンKp 、クランク角θに対応して速度補正量Fv
、電流補正量Fi を発生し、それぞれ速度制御ループ
20a、電流制御ループ20bの加算点24、26に送
出することができる。すなわち、位置制御部20は、補
正制御部30からの速度補正量Fv 、電流補正量Fi に
よるフィードフォワード制御が加えられ、これによって
偏差ΔPを補償することができるから、駆動モータMの
応答遅れを改善し、開口速度パターンKs に対する追従
性能を格段に向上することができる。
【0038】
【他の実施例】補正量関数計算器31は、作動指令信号
S4 によって作動するが、作動指令信号S4 は、手動に
よって発生させてもよく、また、適当な時間間隔ごとに
繰り返し発生させてもよい。いずれにしても、補正量関
数計算器31は、作動指令信号S4 の発生の都度、その
ときの偏差ΔPの再計測結果に基づき、速度補正量関数
Fv1、電流補正量関数Fi1の更新動作を実行することが
できる。
S4 によって作動するが、作動指令信号S4 は、手動に
よって発生させてもよく、また、適当な時間間隔ごとに
繰り返し発生させてもよい。いずれにしても、補正量関
数計算器31は、作動指令信号S4 の発生の都度、その
ときの偏差ΔPの再計測結果に基づき、速度補正量関数
Fv1、電流補正量関数Fi1の更新動作を実行することが
できる。
【0039】また、一般に、速度補正量Fv 、電流補正
量Fi は、その双方を使用する必要はなく、そのいずれ
か一方のみを使用すれば十分である。ただし、双方を使
用するときは、両者に適当な重み付けをし、偏差ΔPに
対する補償機能を適切に分担させるのがよい。
量Fi は、その双方を使用する必要はなく、そのいずれ
か一方のみを使用すれば十分である。ただし、双方を使
用するときは、両者に適当な重み付けをし、偏差ΔPに
対する補償機能を適切に分担させるのがよい。
【0040】パターン設定器12、12…は、たとえば
平織り組織のように、1リピートTの各サイクルにおけ
る開口速度パターンKsiがすべて同一である場合は、単
一のパターン設定器12を設ければよく、このときの切
替器12aは、これを省略することができる。なお、こ
の場合は、各サイクルにおける偏差ΔPも同一であると
考えられるから、補正量関数計算器31は、各サイクル
に対応して異なる速度補正量関数Fv1、電流補正量関数
Fi1を演算する必要はなく、各サイクルに共通の速度補
正量関数Fv1、電流補正量関数Fi1を出力すれば十分で
あり、このときの速度補正量Fv 、電流補正量Fi も、
各サイクルに共通となる。
平織り組織のように、1リピートTの各サイクルにおけ
る開口速度パターンKsiがすべて同一である場合は、単
一のパターン設定器12を設ければよく、このときの切
替器12aは、これを省略することができる。なお、こ
の場合は、各サイクルにおける偏差ΔPも同一であると
考えられるから、補正量関数計算器31は、各サイクル
に対応して異なる速度補正量関数Fv1、電流補正量関数
Fi1を演算する必要はなく、各サイクルに共通の速度補
正量関数Fv1、電流補正量関数Fi1を出力すれば十分で
あり、このときの速度補正量Fv 、電流補正量Fi も、
各サイクルに共通となる。
【0041】補正量関数計算器31において作成する速
度補正量関数Fv1、電流補正量関数Fi1は、それぞれ織
機の起動時と定常運転時とにおいて、互いに異ならせる
ことができる。このときは、たとえばエンコーダE1 の
出力によって織機の運転状態を判別する回路を設け、こ
れにより織機の起動時と定常運転移行時とを判別する切
替信号を発生させ、補正量関数計算器31において、そ
れぞれの場合の速度補正量関数Fv1、電流補正量関数F
i1を選択的に切り替えて発生させればよい。駆動モータ
Mの応答遅れは一定であるから、織機の回転速度が小さ
い起動時と、それが大きい定常運転時とでは、偏差ΔP
が大きく変動する可能性があるが、補正制御部30から
のフィードフォワード量を異ならせることにより、その
双方の場合について良好な補償制御を行なうことができ
る。
度補正量関数Fv1、電流補正量関数Fi1は、それぞれ織
機の起動時と定常運転時とにおいて、互いに異ならせる
ことができる。このときは、たとえばエンコーダE1 の
出力によって織機の運転状態を判別する回路を設け、こ
れにより織機の起動時と定常運転移行時とを判別する切
替信号を発生させ、補正量関数計算器31において、そ
れぞれの場合の速度補正量関数Fv1、電流補正量関数F
i1を選択的に切り替えて発生させればよい。駆動モータ
Mの応答遅れは一定であるから、織機の回転速度が小さ
い起動時と、それが大きい定常運転時とでは、偏差ΔP
が大きく変動する可能性があるが、補正制御部30から
のフィードフォワード量を異ならせることにより、その
双方の場合について良好な補償制御を行なうことができ
る。
【0042】なお、一般に、織機は、その1サイクル以
内に起動を完了するから、起動直後の最初の1サイクル
に対してのみ起動用のフィードフォワード量を適用すれ
ば十分である。ただし、起動の際のサイクルが1リピー
トTの任意のサイクル番号nであってもよいようにする
ために、起動時用と定常運転時用とのフィードフォワー
ド量を各サイクルごとに用意することが必要である。
内に起動を完了するから、起動直後の最初の1サイクル
に対してのみ起動用のフィードフォワード量を適用すれ
ば十分である。ただし、起動の際のサイクルが1リピー
トTの任意のサイクル番号nであってもよいようにする
ために、起動時用と定常運転時用とのフィードフォワー
ド量を各サイクルごとに用意することが必要である。
【0043】補正制御部30からの速度補正量Fv や電
流補正量Fi は、補正量関数計算器31等により自動発
生させるに代えて、運転データに基づき手動設定しても
よい。すなわち、速度補正量発生器32、電流補正量発
生器34において、速度補正量関数Fv1、電流補正量関
数Fi1を外部から手動設定可能にしておき、速度補正量
発生器32、電流補正量発生器34は、外部から手動設
定されるフィードフォワード関数に従って所定のフィー
ドフォワード量を出力する。そこで、このときの作業者
は、偏差ΔPの出方を読み取って駆動モータMの応答遅
れの状態を確認し、これを解消するように速度補正量F
v や電流補正量Fi を手動設定することができる。
流補正量Fi は、補正量関数計算器31等により自動発
生させるに代えて、運転データに基づき手動設定しても
よい。すなわち、速度補正量発生器32、電流補正量発
生器34において、速度補正量関数Fv1、電流補正量関
数Fi1を外部から手動設定可能にしておき、速度補正量
発生器32、電流補正量発生器34は、外部から手動設
定されるフィードフォワード関数に従って所定のフィー
ドフォワード量を出力する。そこで、このときの作業者
は、偏差ΔPの出方を読み取って駆動モータMの応答遅
れの状態を確認し、これを解消するように速度補正量F
v や電流補正量Fi を手動設定することができる。
【0044】なお、各サイクルにおける開口速度パター
ンKsiが図3、図4に示すような急加速期間、急減速期
間を有せず、単に折線的なパターンとして与えられると
きは、その折線部分において、駆動モータMは極端な速
度変化を強いられ、このときの偏差ΔPが特に大きくな
る可能性がある。この発明は、フィードフォワード制御
により、このような偏差ΔPに対しても有効に対応する
ことができ、駆動モータMの応答遅れを最少にすること
ができる。
ンKsiが図3、図4に示すような急加速期間、急減速期
間を有せず、単に折線的なパターンとして与えられると
きは、その折線部分において、駆動モータMは極端な速
度変化を強いられ、このときの偏差ΔPが特に大きくな
る可能性がある。この発明は、フィードフォワード制御
により、このような偏差ΔPに対しても有効に対応する
ことができ、駆動モータMの応答遅れを最少にすること
ができる。
【0045】以上の各実施例は、制御対象が綜絖枠の開
口運動機構であったが、この発明は、レピア運動機構、
筬打ち運動機構に対しても、全く同様に適用することが
できる。すなわち、レピア運動機構を制御対象にすると
きは、駆動モータMをキャリヤ用またはインサート用の
レピアに連結すればよく、筬打ち運動機構を制御対象に
するときは、駆動モータMを筬駆動用のカム機構に連結
すればよい。ただし、レピアや筬は、一般に、すべての
サイクルにおいて同一の運動パターンにより駆動すれば
足りるから、このときのパターン設定器12は単一でよ
く、開口選択パターン発生器14は、これを省略するこ
とができる。
口運動機構であったが、この発明は、レピア運動機構、
筬打ち運動機構に対しても、全く同様に適用することが
できる。すなわち、レピア運動機構を制御対象にすると
きは、駆動モータMをキャリヤ用またはインサート用の
レピアに連結すればよく、筬打ち運動機構を制御対象に
するときは、駆動モータMを筬駆動用のカム機構に連結
すればよい。ただし、レピアや筬は、一般に、すべての
サイクルにおいて同一の運動パターンにより駆動すれば
足りるから、このときのパターン設定器12は単一でよ
く、開口選択パターン発生器14は、これを省略するこ
とができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、開口運動機構などの駆動モータの回転を位置制御す
るに際し、位置制御部の速度制御ループまたは電流制御
ループの少なくとも一方に対して補正制御部からのフィ
ードフォワード量を出力し、フィードフォワード制御を
加えることによって、目標回転量が急激に変化する場合
であっても、駆動モータの応答遅れを有効に補償するこ
とができるから、駆動モータは、織機主軸に対して同期
ずれを生じることなく適確に回転制御することができ、
応答遅れによる弊害のおそれを最少に抑えることができ
るという優れた効果がある。
ば、開口運動機構などの駆動モータの回転を位置制御す
るに際し、位置制御部の速度制御ループまたは電流制御
ループの少なくとも一方に対して補正制御部からのフィ
ードフォワード量を出力し、フィードフォワード制御を
加えることによって、目標回転量が急激に変化する場合
であっても、駆動モータの応答遅れを有効に補償するこ
とができるから、駆動モータは、織機主軸に対して同期
ずれを生じることなく適確に回転制御することができ、
応答遅れによる弊害のおそれを最少に抑えることができ
るという優れた効果がある。
【図1】 全体概略ブロック系統図
【図2】 詳細ブロック系統図
【図3】 動作説明線図
【図4】 図3の要部拡大説明図
A…織機主軸 M…駆動モータ θ…回転角度 T…1リピート Po …目標回転量 ΔP…偏差 10…位置指令部 20…位置制御部 20a…速度制御ループ 20b…電流制御ループ 30…補正制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D03C 13/00 D03D 51/00 G05B 11/32 G05D 3/12 305
Claims (3)
- 【請求項1】 専用の駆動モータを介して織機の運動機
構を駆動する織機の運動機構制御装置において、織機主
軸の回転角度に基づいて駆動モータの目標回転量を規定
する位置指令部と、フィードバック制御により前記位置
指令部からの目標回転量に従って駆動モータを回転制御
する位置制御部と、該位置制御部における目標回転量と
駆動モータの回転量との偏差に基づいて織機主軸の回転
角度に対応するフィードフォワード量をあらかじめ設定
する補正制御部とを備えてなり、該補正制御部は、前記
位置制御部の速度制御ループまたは電流制御ループの少
なくとも一方に対し、織機主軸の回転角度に応じてフィ
ードフォワード量を出力し、フィードフォワード制御を
加えることを特徴とする織機の運動機構制御装置。 - 【請求項2】 前記補正制御部は、織機の起動時と定常
運転時とにおいて、異なるフィードフォワード量を発生
することを特徴とする請求項1記載の織機の運動機構制
御装置。 - 【請求項3】 前記補正制御部は、組織パターンの1リ
ピート内の各サイクルに対応して、異なるフィードフォ
ワード量を発生することを特徴とする請求項1または請
求項2記載の織機の運動機構制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40394590A JP2934320B2 (ja) | 1990-12-19 | 1990-12-19 | 織機の運動機構制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40394590A JP2934320B2 (ja) | 1990-12-19 | 1990-12-19 | 織機の運動機構制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04222248A JPH04222248A (ja) | 1992-08-12 |
JP2934320B2 true JP2934320B2 (ja) | 1999-08-16 |
Family
ID=18513653
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP40394590A Expired - Fee Related JP2934320B2 (ja) | 1990-12-19 | 1990-12-19 | 織機の運動機構制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2934320B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4942011B2 (ja) * | 2005-04-18 | 2012-05-30 | 津田駒工業株式会社 | 織機の緯糸密度むら防止方法 |
-
1990
- 1990-12-19 JP JP40394590A patent/JP2934320B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04222248A (ja) | 1992-08-12 |
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