JPH108522A - 排水トラップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 容器形状のトラップ本体の底に、水を溜
めるカップ部を形成し、このカップ部の中心に向かって
略水平な少なくとも２本の取水管を接続し、またトラッ
プ本体から１本の排水管を延出するとともに、カップ部
に１本の垂直取水管を上から差込んでなる複数取水管式
の排水トラップにおいて、カップ部に取水管接続部を設
け、この取水管接続部に上から封水片を垂下し、この封
水片の下方の内周面下部を、取水管の内周面下部よりも
低く形成することにより、封水片の下端から取水管接続
部の内周面下部までの高さ寸法を拡大したことを特徴と
する。 【効果】 各取水管内の断面積が拡大するので、排水効
率が向上して迅速に排水することができる。また整流板
によって各取水管に連結された排水枝管から流入する排
水が互いにぶつかることなく排水管に導かれるので、流
れが乱れずにスムーズに排水管に流れ、排水効率が良
い。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、浴室、トイレ等の
設備ユニットに設置する排水トラップに関する。

【０００２】

【従来の技術】図８は従来の排水トラップを適用した浴
室の平面図であり、浴室１００は床パン１０１に洗い場
１０２と浴槽１０３を設けてなり、洗い場１０２の浴槽
１０３側を除く三方に洗い場１０２を取囲んで平面視コ
型の排水溝１０４を連続して設けたものである。排水溝
１０４の浴槽１０３側の端部に夫々排水口１０５，１０
６を設け、洗い場１０２の浴槽１０３側の中央部に排水
口１０７を設ける。

【０００３】図９は図８の９−９線断面詳細図であり、
排水口１０７の下の床パン１０１の下方に排水トラップ
１０８を設けたことを示す。排水トラップ１０８のトラ
ップ本体１０９は、底１０９ａに水を溜めるカップ部１
１０を備える。このカップ部１１０の中心に向かって３
口の取水管接続部１１１，１１１，１１２を設ける。
又、カップ部１１０に上から垂直取水管１１３を差込
み、前記排水口１０７に取付ける。

【０００４】図の紙面上下方向の２つの取水管接続部１
１１，１１１と、前記排水口１０５，１０６とを、取水
管１１４，１１５で接続する（図８参照）。同様に図の
左側の取水管接続部１１２と、浴槽１０３側の床パン１
０１の排水口１１６とを、取水管１１７で接続し、更に
排水管１１８で排水口１１６を浴槽１０３の排水口１１
９と接続する。そして排水トラップ１０８の下流側に設
けた排水管接続部１２０に排水管１２１を接続し、洗い
場１０２及び浴槽１０３で出る汚れた湯水を外部に排水
する。

【０００５】前記トラップ本体１０９内のカップ部１１
０上端部に、封水壁１２２を立設する。この封水壁１２
２の高さまで常時水が貯まり、排水管１２１から悪臭や
ゴキブリ、ネズミ等が垂直取水管１１３を通って、排水
口１０５から洗い場１０２に入り込まないようにしたも
のである。この封水効果を、垂直取水管１１３の下端部
から封水壁１２２迄の高さｈで確保する。

【０００６】各取水管接続部１１１，１１１，１１２内
の垂直取水管１１３側に、上部から封水片１２３…を垂
設する。上流側の取水管接続部１１１，１１１，１１２
の封水効果は、封水片１２３…の下端から封水壁１２２
迄の高さｐ＋ｑによって確保する。

【０００７】封水片１２３…を設けない場合、取水管接
続部１１１，１１１，１１２の上部と封水壁１２２迄
は、高さｐしかなく、垂直取水管１１３の下端から封水
壁１２２迄の高さｈと比べて僅かしかないので、取水管
１１４，１１５，１１７から取水管接続部１１１，１１
１，１１２に流れ込んできた排水が正接混合して封水面
が波打った時、封水壁１２２上方から廻り込んだ悪臭等
が取水管接続部１１１，１１１，１１２に入り、更に取
水管１１４，１１５，１１７を経て排水口１０５，１０
６から洗い場１０２及び浴槽１０３に流れて悪臭の原因
となる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】図１０は従来の排水ト
ラップの作用説明図であり、洗い場１０２から出る排水
は排水口１０５から垂直取水管１１３内を矢印ａのよう
に落下して、排水トラップ１０８のカップ部１１０に落
ちる。

【０００９】一方、浴槽１０３の排水口１１９からの排
水は、取水管（エルボ管）１１７内の封水を押出しなが
ら矢印ｂのように進むが、取水管接続部１１２の封水片
１２３のある部分は、封水片１１２の下端から底までの
高さ寸法が大幅に狭まっているから、この部分で流れが
急に速くなってカップ部１１０に流れ込み、ここで矢印
ａの流れとぶつかりあって流れが乱れるので、排水管１
２１内を矢印ｄの方向に排水される時効率良く排水され
ない。取水管１１１，１１１からの排水も同様である。
また流れｂの上側の部分は、封水片１２３が流れに対し
て壁のように塞いでいるので、流れが矢印ｃのように逆
流して淀んでしまい、排水がカップ部１１０にスムーズ
に流れない。

【００１０】図１１は従来の排水トラップの作用説明図
であり、取水管１１４からの排水ｅ、取水管１１５から
の排水ｆ、及び取水管１１７からの排水ｂは、夫々取水
管接続部１１１，１１１，１１２の封水片１２３…の部
分で流れが急に速くなって垂直取水管１１３の外側のカ
ップ部１１０に流れこみ、正接混合して互いに激しくぶ
つかり合う。そのため流れが乱れるから、カップ部１１
０内の封水がスムーズに排水管１２１に押出されず、効
率良く排水されない。

【００１１】ところで建築躯体の床と、床パン１０１と
の間には、前記排水管１２１や、取水管１１４，１１
５，１１７等を配設しているが、余りスペースがないの
で、流れが急に速くならないようにするために、取水管
接続部１１１，１１１，１１２の封水片１２３…の部分
を下方に膨出させて、封水片１１２の下端から底までの
高さ寸法を拡大することはできない。

【００１２】そこで本発明の目的は、少なくとも２口の
取水管を接続しても流れの乱れが発生せず、迅速に排水
することができる排水効率の良い排水トラップを提供す
ることにある。

【００１３】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項１は、容器形状のトラップ本体の底
に、水を溜めるカップ部を形成し、このカップ部の中心
に向かって略水平な少なくとも２本の取水管を接続し、
またトラップ本体から１本の排水管を延出するととも
に、カップ部に１本の垂直取水管を上から差込んでなる
複数取水管式の排水トラップにおいて、カップ部に取水
管接続部を設け、この取水管接続部に上から封水片を垂
下し、この封水片の下方の内周面下部を、取水管の内周
面下部よりも低く形成することにより、封水片の下端か
ら取水管接続部の内周面下部までの高さ寸法を拡大し
た。

【００１４】カップ部に設けた取水管の接続部に、上か
ら封水片を垂下し、取水管接続部の底をカップ部の底と
面一にすることにより、封水片の下端から底までの高さ
寸法を拡大したので、封水片を設けた部分の取水管接続
部の開口部断面積が広がって、取水管内を流れてきた排
水がこの部分で多少流れが速くなるものの、急に速くな
ることはないから、夫々の取水管を流れてきた排水がカ
ップ部で激しくぶつかりあって流れが乱れる虞がなく、
効率良く排水することができる。

【００１５】請求項２は、封水片に取水管側からなだら
かに下がる曲面形状のテーパ部を設けた。取水管を流れ
てきた排水が取水管接続部の封水片の部分で流れが多少
速くなっても、封水片の取水管側の流れの上部の部分は
淀むことなく、流れは封水片の曲面に沿って流れの下部
の部分と合流してスムーズにカップ部に流れるから、流
れが淀むことなく、効率良く排水することができる。

【００１６】請求項３は、複数の取水管から取水した水
同士を正接混合させぬ整流板をカップ部に付設した。各
取水管からカップ部に流れ込んだ排水は、整流板によっ
て隔てられているから正接混合せず互いに殆ど干渉し合
わないので、互いにぶつかり合って流れが乱れる虞がな
く、効率良く排水することができる。

【００１７】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図１は本発明の排水トラップを適用した浴
室の斜視図であり、浴室１は、図示せぬ建築躯体内に床
パン２を設置し、床パン２の周縁部に形成された段差状
の壁パネル載置部３上に、壁パネル４…を立設し、壁パ
ネル４…上に図示せぬ天井パネルを張設して構成した、
いわゆるプレハブ式のものである。

【００１８】床パン２は、中央部に設けた凸条部５の右
側の高い部分に洗い場６、左側の低い部分に浴槽設置部
７を備える。洗い場６の表面を、例えば岩肌のような模
様、又は滑り難いように緩やかな凹凸形状に形成するこ
とが好ましい。浴槽設置部７に、浴槽８を設置する。浴
槽８と凸条部５との間にエプロン９を設ける。

【００１９】洗い場６の浴槽８側を除く三方に、洗い場
６を取囲んで平面視コ型の排水溝１０を連続して設け
る。排水溝１０の浴槽８側の両端部に、夫々排水口１
１，１１を設ける。排水溝１０上に、取扱い易いように
小さく分割した複数のグレーチング１２…を載置する。
洗い場６、グレーチング１２、図示せぬ出入口の下枠上
面、及び隣室の床面を略面一に形成することで、脚腰が
弱った高齢者や身体障害者が出入りする時、足を引っ掛
けることが無い。洗い場６の浴槽８側の中央部に排水口
１３を設ける。排水口１３に目皿１４を載置する。洗い
場６は、この排水口１３に向って緩やかな下り勾配に形
成する。

【００２０】図２は本発明の排水トラップを適用した浴
室の排水系統を示す平面図であり、前記排水口１３の下
に排水トラップ１５を設ける。排水トラップ１５と、前
記排水口１１，１１とを略水平な取水管１６，１７で接
続する。同様に排水トラップ１５と、浴槽８側の床パン
２の排水口１８とを、略水平な取水管１９で接続し、更
に排水口１８と浴槽８の排水口２０とを排水管２１で接
続する。そして排水トラップ１５の下流側に排水管２２
を接続し、洗い場６及び浴槽８で出る汚れた湯水を外部
に排水する。

【００２１】図３は図２の３−３線断面図であり、床パ
ン２の前記排水口１３の下に設ける前記排水トラップ１
５は、容器形状をなし排水口１３と別体のものである。
排水トラップ１５のトラップ本体２３は、上部に水密に
取付けた上壁２４を備え、上壁２４は開口部２５を備え
る。この上壁２４を、排水口１３の底部に形成した開口
部２６のフランジ２７に下側から水密に固定して、排水
トラップ１５を排水口１３に取付ける。

【００２２】トラップ本体２３の底に、水を溜める容器
形状のカップ部２８を設ける。カップ部２８は、トラッ
プ本体２３よりも小径に形成する。カップ部２８に、上
から垂直取水管２９を差込む。垂直取水管２９は、排水
口１３のフランジ２７に、取付部材３０を介して垂設す
る。取付部材３０は、開口部３１を備え、この開口部３
１に、目皿３２を取付ける。垂直取水管２９は、カップ
部２８よりも小径に設ける。垂直取水管２９の下端と、
カップ部２８の底２８ａとの間に間隔を設ける。

【００２３】トラップ本体２３内のカップ部２８上端
に、封水壁３３を立設する。封水壁３３の高さ迄常時水
が貯まるので、排水管２２から悪臭やゴキブリ、ネズミ
等が垂直取水管２９及び排水口１３を通って洗い場６に
入り込むことがない。カップ部２８の封水効果は、垂直
取水管２９の下端から封水壁３３迄の高さｈで確保す
る。

【００２４】カップ部２８の排水トラップ１５の底部
に、整流板３４…を立設する。整流板３４…は、垂直取
水管２９の下方部分３４ａで低く、垂直取水管２９の外
方部分３４ｂでカップ部２８と略等しい高さに設ける。

【００２５】カップ部２８の上流側に、カップ部２８の
中心に向かって前記取水管１６，１７，１９を接続する
ための取水管接続部３５，３５，３６を、互いに９０°
の角度で設ける。垂直取水管２９の外方の下流側のトラ
ップ本体２３に、前記排水管２２を接続するための排水
管接続部３７を設ける。

【００２６】取水管接続部３６（取水管接続部３５，３
５も同様）の内周面上部に、前記取水管１９（取水管１
６，１７も同様）をインローに接続するための段差部３
８を設ける。段差部３８は、取水管１９の壁の厚みｔ分
切り欠いて形成する。取水管接続部３６の内周面下部３
６ａには段差部を設けず、取水管接続部３６の内周面下
部３６ａを取水管１９の内周面下部よりも低く形成す
る。取水管接続部３６内の前記垂直取水管２９側に、上
部から封水片３９を垂下する。段差部３８から封水片３
９にかけて、なだらかに下がる曲面形状のテーパ部３９
ａを形成する。

【００２７】封水片３９の下端３９ｂから封水壁３３迄
の高さｐ＋ｑによって、取水管接続部３６の封水効果を
確保する。封水片３９を設けた部分の取水管接続部３６
の、封水片３９の下端３９ｂから取水管接続部３６の内
周面下部３６ａ迄の高さは小さくなるが、内周面下部３
６ａを取水管１９の内周面下部よりも低く形成すること
で、封水片３９の下端３９ｂから取水管接続部３６の内
周面下部３６ａまでの高さ寸法ｓが取水管１９の壁の厚
みｔだけ拡大するので、封水片３９を設けた部分の取水
管接続部３６の開口部断面積が広がる。

【００２８】封水片３９を設けない場合、取水管接続部
３５，３５，３６の上部と封水壁３３迄は、高さｐしか
なく、垂直取水管２９の下端から封水壁３３迄の高さｈ
と比べて僅かしかないから、取水管１６，１７，１９か
ら取水管接続部３５，３５，３６に流れ込んできた排水
がぶつかりあって封水面が波打った時、封水壁３３上方
から廻り込んだ悪臭等が取水管接続部３５，３５，３６
に入り、更に取水管１６，１７，１９を経て排水口１
４，１４，１８，２０から洗い場６及び浴槽８に流れて
悪臭の原因となる。

【００２９】取水管１９はエルボであり、この取水管１
９の上方に屈曲した上流側を床パン２に設けた排水口１
８にパッキン４０で水密に固定する。この排水口１８に
逆止弁４１を水密に取付け、逆止弁４１に浴槽８の排水
口２０に接続した排水管２１を接続する。

【００３０】図４は排水トラップの平面図であり、前記
整流板３４，３４は、垂直取水管２９を横切って上流の
取水管接続部３５，３５，３６同士の中間部のカップ部
２８の側壁から、下流の排水管接続部３７側のカップ部
２８の側壁に向かってやや湾曲して形成する。整流板３
４，３４は、図で上下対称に２枚設ける。２枚の整流板
３４，３４によって、各取水管接続部３５，３５，３６
に接続された取水管１６，１７，１９から、排水管接続
部３７に接続された排水管２２に向かう排水路が設けら
れるので、取水管接続部３５，３５，３６からカップ部
２８に入ってきた流れが互いに隔てられて正接混合せ
ず、干渉しない。

【００３１】図５は垂直取水管を外した状態の排水トラ
ップの別実施例の側断面図であり、前記実施例と共通部
分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。この別
実施例では、各取水管接続部３５，３５，３６に前記取
水管１６，１７，１９をインローに接続するための段差
部４５を、取水管接続部３５，３５，３６の端部の内周
面の全周に亘って設ける。取水管接続部３５，３５，３
６の下面の段差部４５からカップ部２８に向かって、下
り勾配の傾斜面４５ａを設ける。

【００３２】傾斜面４５ａを設けることで封水片３９を
設けた部分の下方の取水管接続部３６の内周面下部３６
ａが、取水管１９の内周面下部よりも低くなり、封水片
３９の下端３９ｂからカップ部２８の底２８ａまでの高
さ寸法が拡大するので、封水片３９を設けた部分の取水
管接続部３６の開口部断面積が広がる。

【００３３】以上に述べた排水トラップの作用を次に説
明する。図６は排水トラップの取水管接続部の排水の流
れを説明する断面図である。本発明の排水トラップ１５
は、取水管接続部３６の内周面下部３６ａを取水管１９
の内周面下部よりも低く形成することで、封水片３９の
下端３９ｂからカップ部２８の底２８ａまでの高さ寸法
ｓが拡大して、封水片３９を設けた部分の取水管接続部
３６の開口部断面積が広がるので、この部分の開口部断
面積が取水管１９側と比べて極端に狭くなってしまうこ
とが無い。そのため上流から取水管３６内の封水を押出
しながら流れてきた排水の流れａは、封水片３９を設け
た部分で流れａが多少速くなるものの、急激に速くなる
ことはないから、流れａがカップ部２８で激しくぶつか
りあって乱れる虞がなく、効率良く排水することができ
る。

【００３４】また取水管接続部３６に設けた封水片３９
が、取水管１９側からなだらかに下がる曲面形状である
ので、流れａの上側は封水片３９の曲面に沿って流れの
下部の部分と合流してスムーズに下流のカップ部２８に
向かって流れるから、効率良く排水することができる。

【００３５】図７は排水トラップのカップ部の排水の流
れを説明する平断面図であり、排水トラップ１５のカッ
プ部２８に、２枚の整流板３４，３４によって、各取水
管接続部３５，３５，３６に接続された取水管１６，１
７，１９から、排水管接続部３７に接続された排水管２
２に向かう互いに流れが干渉しない排水路を設けたの
で、各取水管１６，１７，１９内の封水を押出しながら
カップ部２８に流れ込んだ排水の流れｂ、ｃ、ｄは、整
流板３４，３４に隔てられて正接混合せず、互いにぶつ
かり合わないから流れが乱れる虞がなく、排水管接続部
３７内で直線的な流れｅとなって合流し、図示せぬ排水
管２２に効率良く排水することができる。

【００３６】尚、図７で洗い場６の排水口１３（図１及
び図３参照）からの排水は、図の紙面の上方からカップ
部２８内に落下するが、浴槽８の排水を洗い場６の排水
と同時に流すことは殆ど無いので、カップ部２８内で排
水が互いにぶつかりあって流れが乱れ、スムーズに排水
できなくなる虞は無い。

【００３７】

【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。本発明の請求項１は、容器形状のトラップ本体の
底に、水を溜めるカップ部を形成し、このカップ部の中
心に向かって略水平な少なくとも２本の取水管を接続
し、またトラップ本体から１本の排水管を延出するとと
もに、カップ部に１本の垂直取水管を上から差込んでな
る複数取水管式の排水トラップにおいて、カップ部に取
水管接続部を設け、この取水管接続部に上から封水片を
垂下し、この封水片の下方の内周面下部を、取水管の内
周面下部よりも低く形成することにより、封水片の下端
から取水管接続部の内周面下部までの高さ寸法を拡大し
た。

【００３８】カップ部に設けた取水管の接続部に、上か
ら封水片を垂下し、取水管接続部の内周面下部を取水管
の内周面下部よりも低く形成することにより、封水片の
下端から取水管接続部の内周面下部までの高さ寸法を拡
大したので、封水片を設けた部分の取水管接続部の開口
部断面積が広がって、取水管内を流れてきた排水がこの
部分で多少流れが速くなるものの、急に流れが速くなる
ことはないから、夫々の取水管を流れてきた排水がカッ
プ部で激しくぶつかりあって流れが乱れる虞がなく、効
率良く排水することができる。

【００３９】請求項２は、封水片に取水管側からなだら
かに下がる曲面形状のテーパ部を設けた。取水管を流れ
てきた排水が取水管接続部の封水片の部分で流れが多少
速くなっても、封水片の取水管側の流れの上部の部分は
淀むことなく、流れは封水片の曲面に沿って流れの下部
の部分と合流してスムーズにカップ部に流れるから、流
れが淀むことなく、効率良く排水することができる。

【００４０】請求項３は、複数の取水管から取水した水
同士を正接混合させぬ整流板をカップ部に付設した。各
取水管からカップ部に流れ込んだ排水は、整流板によっ
て隔てられているから正接混合せず互いに殆ど干渉し合
わないので、互いにぶつかり合って流れが乱れる虞がな
く、効率良く排水することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の排水トラップを適用した浴室の斜視図

【図２】本発明の排水トラップを適用した浴室の排水系
統を示す平面図

【図３】図２の３−３線断面図

【図４】排水トラップの平面図

【図５】垂直取水管を外した状態の排水トラップの別実
施例の側断面図

【図６】排水トラップの取水管接続部の排水の流れを説
明する断面図

【図７】排水トラップのカップ部の排水の流れを説明す
る平断面図

【図８】従来の排水トラップを適用した浴室の排水系統
を示す平面図

【図９】図８の９−９線断面詳細図

【図１０】従来の排水トラップの作用説明図

【図１１】同じく従来の排水トラップの作用説明図

【符号の説明】

１…浴室，２…床パン，６…洗い場，８…浴槽，１０…
排水溝，１１，１３…排水口，１２…グレーチング，１
５…排水トラップ，１６，１７，１９…取水管，２２…
排水管，２３…トラップ本体，２８…カップ部，２９…
垂直取水管，３３…封水壁，３４…整流板，３５，３６
…取水管接続部，３８，４５…段差部，３９…封水片，
３９ａ…テーパ部。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器形状のトラップ本体の底に、水を溜
   めるカップ部を形成し、 このカップ部の中心に向かって略水平な少なくとも２本
   の取水管を接続し、 また前記トラップ本体から１本の排水管を延出するとと
   もに、 前記カップ部に１本の垂直取水管を上から差込んでなる
   複数取水管式の排水トラップにおいて、 前記カップ部に取水管接続部を設け、 この取水管接続部に上から封水片を垂下し、 この封水片の下方の内周面下部を、前記取水管の内周面
   下部よりも低く形成することにより、前記封水片の下端
   から前記取水管接続部の内周面下部までの高さ寸法を拡
   大した、 ことを特徴とする排水トラップ。
2. 【請求項２】 前記封水片に前記取水管側からなだらか
   に下がる曲面形状のテーパ部を設けたことを特徴とする
   請求項１記載の排水トラップ。
3. 【請求項３】 前記複数の取水管から取水した水同士を
   正接混合させぬ整流板を前記カップ部に付設したことを
   特徴とする請求項１又は請求項２記載の排水トラップ。