JPH1082450A - ダンパ装置 - Google Patents

ダンパ装置

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JPH1082450A
JPH1082450A JP23790696A JP23790696A JPH1082450A JP H1082450 A JPH1082450 A JP H1082450A JP 23790696 A JP23790696 A JP 23790696A JP 23790696 A JP23790696 A JP 23790696A JP H1082450 A JPH1082450 A JP H1082450A
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plate
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damper device
fixed
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Fumitomo Yokoyama
文友 横山
Hiroyuki Sakai
比呂之 坂井
Naohisa Momiyama
尚久 樅山
Masayoshi Imakire
政義 今給黎
Shinji Kasuga
慎司 春日
Kazuaki Watanabe
和昭 渡辺
Kunihiro Iwatsuki
邦裕 岩月
Hideo Tomomatsu
秀夫 友松
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Toyota Motor Corp
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Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】伝達トルクの変動を十分に吸収することがで
き、スプリング及びプレート片の耐久性を向上させるこ
とができるダンパ装置を提供する。 【解決手段】クラッチプレートに配設されたスプリング
と、前記クラッチプレートに互いに隣接させて固定さ
れ、各スプリングを保持し、かつ、ロックアップクラッ
チ装置の係脱に伴って各スプリングを押圧する複数のプ
レート片74と、前記出力部材に固定され、ロックアッ
プクラッチ装置の係脱に伴って各スプリングを受けるド
リブンプレートとを有する。前記各プレート片74は、
両端部に形成され、クラッチプレートに固定するための
固定部75、76、円周方向における該両固定部75、
76間に形成された連結部86、該連結部86の外周縁
に形成されたスプリング駆動爪M、及び前記連結部86
の内周縁に形成され、前記スプリングの圧縮を規制する
ためのストッパ78を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダンパ装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動変速機においては、トルクコ
ンバータを備え、クランクシャフトに出力されたエンジ
ンの回転を、前記トルクコンバータを介して変速装置の
入力軸に伝達するようになっている。前記トルクコンバ
ータは、ポンプインペラ、タービンランナ、ステータ、
ロックアップクラッチ装置及びダンパ装置によって構成
される。そして、エンジンから伝達された回転はフロン
トカバーを介してポンプインペラに伝達され、該ポンプ
インペラの回転に伴って発生する油の流れによってター
ビンランナを回転させ、該タービンランナの回転を前記
入力軸に伝達するようになっている。
【0003】また、前記ロックアップクラッチ装置は、
軸方向に移動自在に配設されたクラッチプレートを備
え、該クラッチプレートに摩擦材が貼(ちょう)付され
る。そして、車両が発進した後、あらかじめ設定された
車速が得られると、クラッチプレートとフロントカバー
とが接触させられ、ロックアップクラッチ装置が係合さ
せられる。その結果、エンジンの回転が油を介すること
なく入力軸に直接伝達される。
【0004】ところで、前記ロックアップクラッチ装置
の係脱に伴って、トルクコンバータを介して伝達される
トルク、すなわち、伝達トルクに変動が生じる。また、
エンジンによって発生させられるトルクが変化した場合
にも、前記伝達トルクに変動が生じる。この場合、変動
した伝達トルクがそのまま入力軸に伝達されると、振
動、騒音等が発生してしまう。
【0005】そこで、前記ロックアップクラッチ装置と
タービンハブとの間にダンパ装置が配設され、該ダンパ
装置によって伝達トルクの変動を吸収するようにしてい
る。そのために、前記ダンパ装置は、クラッチプレート
の円周方向における複数箇所に配設されたスプリング、
前記クラッチプレートに固定され、各スプリングを保持
するとともに、スプリングの一端に接触させられるドラ
イブプレート、及び前記タービンハブに固定され、前記
スプリングの他端に接触させられるドリブンプレートを
有する。
【0006】そして、前記伝達トルクに変動が生じる
と、前記スプリングは撓(たわ)み、撓んだ状態で前記
伝達トルクを前記タービンハブを介して入力軸に伝達す
るとともに、伝達トルクの急激な変動を吸収する。とこ
ろで、歩留まりを良くするためにドライブプレートをピ
ース化し、複数のプレート片をクラッチプレートに固定
するようにしたダンパ装置が提供されている。
【0007】この場合、各プレート片の両端にスプリン
グ駆動爪を突出させて形成し、該両スプリング駆動爪間
にスプリング収容部を形成するようにしている。そし
て、ダンパ装置の円周方向における前記各スプリング駆
動爪とほぼ同じ位置であって、ダンパ装置の径方向にお
ける前記スプリング駆動爪より内側の2箇所に固定部が
形成され、該固定部において前記プレート片をクラッチ
プレートに固定するようにしている(実公昭61−28
126号公報参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のダンパ装置においては、プレート片の両端にスプリ
ング駆動爪を形成する必要があり、しかも、伝達トルク
によってスプリング駆動爪に大きな力が加わるので、各
スプリング駆動爪の幅を広くする必要が生じ、その結
果、ダンパ装置の円周方向における各プレート片の長さ
に対するスプリング収容部の長さの占める割合いが小さ
くなり、スプリングの自由長がその分短くなってしま
う。
【0009】したがって、ダンパ装置の捩(ね)じれ角
を大きくすることができず、伝達トルクの変動を十分に
吸収することができない。また、ダンパ装置の円周方向
における各プレート片の長さに対するスプリング収容部
の長さの占める割合いが小さいので、最大ストローク時
にスプリングの各線間が密着し、スプリングがストッパ
として作用し、スプリング及びスプリング駆動爪に過大
な力が加わってしまう。したがって、スプリング及びプ
レート片の耐久性が低下してしまう。
【0010】本発明は、前記従来のダンパ装置の問題点
を解決して、伝達トルクの変動を十分に吸収することが
でき、スプリング及びプレート片の耐久性を向上させる
ことができるダンパ装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明のダ
ンパ装置においては、ロックアップクラッチ装置を係脱
させるクラッチプレートと出力部材との間に配設され、
伝達トルクの変動を吸収するようになっている。そし
て、前記クラッチプレートの円周方向における複数箇所
にそれぞれ配設されたスプリングと、前記クラッチプレ
ートの円周方向における複数箇所に互いに隣接させて固
定され、クラッチプレートと共に各スプリングを保持
し、かつ、ロックアップクラッチ装置の係脱に伴って各
スプリングを押圧する複数のプレート片と、前記出力部
材に固定され、ロックアップクラッチ装置の係脱に伴っ
て各スプリングを受けるドリブンプレートとを有する。
【0012】また、前記各プレート片は、両端部に形成
され、クラッチプレートに固定するための固定部、円周
方向における該両固定部間に形成された連結部、該連結
部の外周縁に形成されたスプリング駆動爪、及び前記連
結部の内周縁に形成され、前記スプリングの圧縮を規制
するためのストッパを備える。本発明の他のダンパ装置
においては、さらに、前記ストッパの基部は、隆起させ
られ、ドリブンプレート側に偏寄させられる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の
実施の形態におけるプレート片の拡大図、図2は本発明
の実施の形態におけるトルクコンバータの縦断面図、図
3は本発明の実施の形態におけるダンパ装置の正面図、
図4は本発明の実施の形態におけるプレート片の第1の
断面図、図5は本発明の実施の形態におけるプレート片
の第2の断面図である。
【0014】図に示すように、トルクコンバータは、ポ
ンプインペラ11、該ポンプインペラ11と共にトーラ
スを構成するタービンランナ12、ステータ13、ロッ
クアップクラッチ装置14及びダンパ装置15によって
構成される。そして、図示しないエンジンの回転は、図
示しないクランクシャフトを介してフロントカバー16
に伝達され、該フロントカバー16に固定されたポンプ
インペラ11に伝達される。この場合、該ポンプインペ
ラ11が回転すると、トーラス内の油が、トルクコンバ
ータの軸の周囲を回転し、遠心力が加わってポンプイン
ペラ11、タービンランナ12及びステータ13間を循
環する。
【0015】そして、車両の発進時等、前記ポンプイン
ペラ11が回転を開始したばかりで、ポンプインペラ1
1とタービンランナ12との回転速度差が大きい場合、
該タービンランナ12から流れ出た油はポンプインペラ
11の回転を妨げる方向に流れる。そこで、ポンプイン
ペラ11とタービンランナ12との間にステータ13が
配設され、該ステータ13は、ポンプインペラ11とタ
ービンランナ12との回転速度差が大きいときに、ポン
プインペラ11の回転を助ける方向に油の流れを変換す
る。
【0016】そして、前記タービンランナ12の回転速
度が高くなり、前記ポンプインペラ11と前記タービン
ランナ12との回転速度差が小さくなると、ステータ1
3のブレード31の表側に当たっていた油が裏側に当た
るようになって、油の流れを妨げる。そこで、前記ステ
ータ13を一定方向にだけ回転可能とするワンウェイク
ラッチ17が前記ステータ13の内周側に配設される。
したがって、油がブレード31の裏側に当たるようにな
ると、ステータ13は自然に回転するようになるので、
前記油は円滑に循環する。また、前記ワンウェイクラッ
チ17は、アウタレース18及びインナレース19から
成る。そして、アウタレース18はステータ13に固定
され、インナレース19は図示しない自動変速機のケー
スに固定される。
【0017】このように、前記トルクコンバータは、ポ
ンプインペラ11とタービンランナ12との回転速度差
が大きいときには、トルク変換機として作動させられて
伝達トルクを増幅し、回転速度差が小さいときには、流
体継手として作動させられる。次に、ロックアップクラ
ッチ装置14について説明する。
【0018】この場合、車両が発進した後、あらかじめ
設定された車速が得られると、ロックアップクラッチ装
置14が係合させられるようになっている。そして、ロ
ックアップクラッチ装置14が係合させられると、前記
エンジンの回転が油を介することなく図示しない変速装
置の入力軸に直接伝達されるので、燃費を良くすること
ができる。また、前記ロックアップクラッチ装置14
は、図示しないロックアップリレーバルブによって油の
供給が切り換えられて作動し、クラッチプレート21が
軸方向に移動することによって、該クラッチプレート2
1とフロントカバー16とが摩擦材20を介して接離さ
せられる。
【0019】そのために、前記クラッチプレート21と
フロントカバー16との間に解放側油室R1が、クラッ
チプレート21とタービンランナ12との間に係合側油
室R2がそれぞれ形成される。したがって、前記解放側
油室R1に油が供給されると、ロックアップクラッチ装
置14が解放され、前記係合側油室R2に油が供給され
ると、ロックアップクラッチ装置14が係合させられ
る。
【0020】そして、該ロックアップクラッチ装置14
が係合させられると、前記クランクシャフトの回転が、
フロントカバー16、クラッチプレート21、ダンパ装
置15及び出力部材としてのタービンハブ23を介し
て、前記入力軸に直接伝達される。そのために、前記タ
ービンハブ23の内周にスプライン溝23aが形成さ
れ、該スプライン溝23aによってタービンハブ23と
前記入力軸とがスプライン嵌(かん)合されるようにな
っている。
【0021】なお、61は前記タービンハブ23とフロ
ントカバー16との間に配設されたスラストベアリン
グ、65は前記ステータ13とタービンハブ23との間
に配設されたスラストベアリング、66は前記ステータ
13とスリーブ67との間に配設されたスラストベアリ
ングである。次に、ダンパ装置15について説明する。
【0022】該ダンパ装置15は、伝達トルクの変動を
吸収するためのものであり、クラッチプレート21に形
成された突起を圧潰(あっかい)することにより行われ
るかしめ(以下「ダボかしめ」という。)58によって
クラッチプレート21に固定され、該クラッチプレート
21と一体的に回転させられるドライブプレート57、
該ドライブプレート57と対向させて配設され、前記タ
ービンランナ12と一体的に回転させられるドリブンプ
レート32、スプリング33等から成る。
【0023】該スプリング33は、第1ステージ用のも
のであり、クラッチプレート21の円周方向における複
数箇所、例えば、8箇所に配設される。また、クラッチ
プレート21の円周方向における複数箇所、例えば、4
箇所に第2ステージ用の図示しないスプリングが、前記
スプリング33内に一つ置きに配設される。そして、第
2ステージ用のスプリングはスプリング33より径が小
さく、かつ、短く設定され、スプリング33の伝達トル
クが屈曲点トルクに到達した後に撓み始める。
【0024】したがって、前記フロントカバー16から
摩擦材20を介して伝達された回転は、前記ダンパ装置
15を介してタービンハブ23に伝達されるが、この場
合、スプリング33及び前記第2ステージ用のスプリン
グが収縮し、伝達トルクの変動を吸収するので、振動、
騒音等が発生するのを防止することができる。前記ポン
プインペラ11は、ブレード41、アウタシェル43及
びインナコア45から成り、また、タービンランナ12
は、ブレード42、アウタシェル44及びインナコア4
6から成る。そして、タービンランナ12のアウタシェ
ル44は、ドリブンプレート32と共に、リベット47
によってタービンハブ23と連結される。
【0025】ところで、前記クラッチプレート21は、
軸方向に延び、前記タービンハブ23に形成された摺
(しゅう)動面に沿って軸方向に摺動する筒状の第1の
立上がり部51、該第1の立上がり部51から径方向に
おける外方に延びる第1の平板部52、該第1の平板部
52から径方向における外方に延びる湾曲部53、該湾
曲部53から径方向における外方に延びる第2の平板部
54、及び該第2の平板部54から軸方向に延びる筒状
の第2の立上がり部55から成る。
【0026】そして、該第2の立上がり部55によって
スプリング33の外側保持部Q1が形成される。この場
合、前記クラッチプレート21の最外周部分に前記スプ
リング33が配設されることになるので、フロントカバ
ー16と前記トーラスとの間に形成される空間を十分に
利用することが可能になり、スプリング33の径を大き
く設定することができる。したがって、該スプリング3
3のばね定数を小さくし、その結果、固有振動数を小さ
くすることができる。
【0027】また、前記クラッチプレート21と共にス
プリング33を包囲して保持するとともに、クラッチプ
レート21の回転をスプリング33及び前記第2ステー
ジ用のスプリングに伝達するために、ドライブプレート
57が配設される。本実施の形態において、該ドライブ
プレート57は、ピース化され、ほぼ扇状の形状を有す
る8個のプレート片74によって形成される。そして、
該各プレート片74をクラッチプレート21の円周方向
における8箇所において互いに隣接させることによっ
て、ドライブプレート57の全体が環状の形状にされ
る。
【0028】また、前記各プレート片74は、両端にバ
ランスウェイト保持部81、82を、該各バランスウェ
イト保持部81、82よりわずかに中央側、すなわち、
両端部に固定部75、76を、中央に前記バランスウェ
イト保持部81、82間を連結する連結部86を有し、
前記各固定部75、76にそれぞれ穴88が形成され
る。したがって、前記プレート片74は、穴88を介し
てダボかしめ58によってクラッチプレート21に固定
される。
【0029】そして、前記連結部86の内周縁にストッ
パ78が立ち上げて形成され、連結部86の外周縁にス
プリング駆動爪Mが径方向における外方に突出させて形
成される。さらに、前記各バランスウェイト保持部8
1、82及び各固定部75、76の外周縁に前記スプリ
ング33を内側から保持する内側保持部Q2が立ち上げ
て形成される。
【0030】前記バランスウェイト保持部81、82
は、それぞれ四半円状の隆起部81a、82aを備え、
各プレート片74を隣接させたときに、前記各隆起部8
1a、82aが、径方向における内方に向けて開口する
8個のバランスウェイト挿入溝83を形成する。したが
って、所定のバランスウェイト挿入溝83にバランスウ
ェイト84を挿入し、固定することによって、クラッチ
プレート21を回転させたときのバランスを採ることが
できる。
【0031】また、前記スプリング駆動爪Mは、ロック
アップクラッチ装置14が係合させられてクラッチプレ
ート21が正方向(図3における反時計回り方向)に回
転する際(以下「正駆動時」という。)、及びエンジン
ブレーキ時等においてクラッチプレート21が逆方向
(図3における時計回り方向)に回転する際(以下「逆
駆動時」という。)に、いずれもスプリング33を押圧
する。そのために、前記スプリング駆動爪Mは、スプリ
ング33の端面に沿って湾曲して延び、正駆動時に押圧
面Maが、逆駆動時に押圧面Mbがそれぞれスプリング
33の端面に当たる。また、前記スプリング駆動爪Mの
幅は径方向における外方になるほど広くされる。
【0032】このように、互いに隣接する2個のプレー
ト片74の各スプリング駆動爪M、前記外側保持部Q1
及び内側保持部Q2によってスプリング収容部91が形
成され、該スプリング収容部91内にスプリング33が
収容され保持される。一方、前記ドリブンプレート32
は、前記タービンランナ12に沿って延び、円周方向に
おける8箇所に前記スプリング駆動爪Mに対応させてス
プリング当接爪部Tが径方向における外方に突出させて
形成される。該スプリング当接爪部Tは、クラッチプレ
ート21の正駆動時及び逆駆動時にスプリング33を受
ける。そのために、前記スプリング当接爪部Tは、前記
スプリング駆動爪Mに向けて立ち上げられる立上がり部
T1を有し、正駆動時に押圧面Taが、逆駆動時に押圧
面Tbがそれぞれスプリング33の端面に当たる。ま
た、前記スプリング駆動爪Mと同様に、スプリング当接
爪部Tの幅は径方向における外方になるほど広くされ
る。
【0033】そして、伝達トルクによってスプリング当
接爪部Tの根元に発生する応力を分散させるために、ス
プリング当接爪部Tの根元に、タービンランナ12側に
突出する隆起部Tc、Tdが形成される。また、前記ド
リブンプレート32は、径方向における前記各スプリン
グ当接爪部Tより内側に、前記各ストッパ78に対応さ
せて弧状の規制穴89が形成される。そして、前記スプ
リング33が圧縮され、ストッパ78が規制穴89の端
部89a、89bに当たると、スプリング33のそれ以
上の圧縮が規制される。
【0034】ところで、前記各プレート片74の各固定
部75、76間には、ストッパ78を切り起こすのに伴
って切欠94が形成され、前記連結部86がその分細く
なってしまう。そこで、前記ストッパ78の基部93が
隆起させられ、連結部86の強度が高くされる。したが
って、伝達トルクによってスプリング駆動爪Mに大きな
力が加わってもプレート片74が変形することがなくな
り、該プレート片74の耐久性を向上させることができ
る。
【0035】また、基部93を隆起させると、ストッパ
78の基部93がドリブンプレート32側に偏寄させら
れることになるので、ストッパ78と規制穴89の端部
89a、89bとが当たる位置と、前記基部93との間
の距離を短くすることができる。したがって、伝達トル
クによってストッパ78に加わるモーメントを小さくす
ることができるので、プレート片74が変形することが
なくなり、プレート片74の耐久性を向上させることが
できる。
【0036】前記構成のダンパ装置15において、正駆
動時に、各スプリング駆動爪Mの押圧面Ma及び各スプ
リング当接爪部Tの押圧面Taが両側から各スプリング
33を押し、圧縮させる。したがって、ダンパ装置15
によって伝達トルクの変動を吸収することができるの
で、前記伝達トルクの変動がそのまま入力軸に伝達され
ることがなく、振動、騒音等が発生するのを防止するこ
とができる。
【0037】また、逆駆動時に、各スプリング駆動爪M
の押圧面Mb及び各スプリング当接爪部Tの押圧面Tb
が両側から各スプリング33を押し、圧縮させる。した
がって、ダンパ装置15によって伝達トルクの変動を吸
収することができる。そして、前記各スプリング33
は、互いに隣接する2個のプレート片74の各スプリン
グ駆動爪Mによって両端が挟まれるようになっているの
で、1個のスプリング駆動爪Mを2個のスプリング33
で共用することができる。したがって、スプリング駆動
爪Mの数を減らすことができるので、円周方向における
各プレート片74の長さに対するスプリング収容部91
の長さの占める割合いが大きくなり、スプリング33の
自由長をその分長くすることができる。
【0038】その結果、ダンパ装置15の捩じれ角を大
きくすることができ、伝達トルクの変動を十分に吸収す
ることができる。また、円周方向における各プレート片
74の長さに対するスプリング収容部91の長さの占め
る割合いが大きいだけでなく、ストッパ78によってス
プリング33の圧縮が規制されるので、最大ストローク
時にスプリング33の各線間が密着することがなくな
る。したがって、スプリング33がストッパとして作用
することがなく、スプリング33及びスプリング駆動爪
Mに過大な力が加わるのを防止することができるので、
スプリング33及びプレート片74の耐久性を向上させ
ることができる。
【0039】さらに、スプリング駆動爪M及びストッパ
78を挟んでプレート片74の両端部に固定部75、7
6が形成されるので、伝達トルクによってスプリング駆
動爪Mに加わる力、及び最大ストローク時にストッパ7
8に加わる力を、前記固定部75、76のいずれか一方
が圧縮力として受けることになる。したがって、固定部
75、76の他方に加わる引張力をその分小さくするこ
とができるので、プレート片74の耐久性を向上させる
ことができる。
【0040】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0041】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、ダンパ装置においては、ロックアップクラッチ装
置を係脱させるクラッチプレートと出力部材との間に配
設され、伝達トルクの変動を吸収するようになってい
る。そして、前記クラッチプレートの円周方向における
複数箇所にそれぞれ配設されたスプリングと、前記クラ
ッチプレートの円周方向における複数箇所に互いに隣接
させて固定され、クラッチプレートと共に各スプリング
を保持し、かつ、ロックアップクラッチ装置の係脱に伴
って各スプリングを押圧する複数のプレート片と、前記
出力部材に固定され、ロックアップクラッチ装置の係脱
に伴って各スプリングを受けるドリブンプレートとを有
する。
【0042】また、前記各プレート片は、両端部に形成
され、クラッチプレートに固定するための固定部、円周
方向における該両固定部間に形成された連結部、該連結
部の外周縁に形成されたスプリング駆動爪、及び前記連
結部の内周縁に形成され、前記スプリングの圧縮を規制
するためのストッパを備える。この場合、伝達トルクが
変動すると、各スプリング駆動爪及びドリブンプレート
が各スプリングを押し、圧縮させる。したがって、ダン
パ装置によって伝達トルクの変動を吸収することができ
るので、前記伝達トルクの変動がそのまま入力軸に伝達
されることがなく、振動、騒音等が発生するのを防止す
ることができる。
【0043】そして、前記各スプリングは、互いに隣接
する2個のプレート片の各スプリング駆動爪によって両
端が挟まれるようになっているので、1個のスプリング
駆動爪を2個のスプリングで共用することができる。し
たがって、スプリング駆動爪の数を減らすことができる
ので、円周方向における各プレート片の長さに対するス
プリング収容部の長さの占める割合いが大きくなり、ス
プリングの自由長をその分長くすることができる。
【0044】その結果、ダンパ装置の捩じれ角を大きく
することができ、伝達トルクの変動を十分に吸収するこ
とができる。また、円周方向における各プレート片の長
さに対するスプリング収容部の長さの占める割合いが大
きいだけでなく、ストッパによってスプリングの圧縮が
規制されるので、最大ストローク時にスプリングの各線
間が密着することがなくなる。したがって、スプリング
がストッパとして作用することがなく、スプリング及び
スプリング駆動爪に過大な力が加わるのを防止すること
ができるので、スプリング及びプレート片の耐久性を向
上させることができる。
【0045】さらに、スプリング駆動爪及びストッパを
挟んでプレート片の両端部に固定部が形成されるので、
伝達トルクによってスプリング駆動爪に加わる力、及び
ストローク時にストッパに加わる力を、前記固定部のい
ずれか一方が圧縮力として受けることになる。したがっ
て、固定部の他方に加わる引張力をその分小さくするこ
とができるので、プレート片の耐久性を向上させること
ができる。
【0046】本発明の他のダンパ装置においては、さら
に、前記ストッパの基部は、隆起させられ、ドリブンプ
レート側に偏寄させられる。この場合、前記連結部の強
度が高くされるので、伝達トルクによってスプリング駆
動爪に大きな力が加わってもプレート片が変形すること
がなくなり、プレート片の耐久性を向上させることがで
きる。
【0047】また、前記ストッパの基部がドリブンプレ
ート側に偏寄させられることになるので、ストッパと規
制手段とが当たる位置と、前記基部との間の距離を短く
することができる。したがって、伝達トルクによってス
トッパに加わるモーメントを小さくすることができるの
で、プレート片が変形することがなくなり、プレート片
の耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるプレート片の拡大
図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるトルクコンバータ
の縦断面図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるダンパ装置の正面
図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるプレート片の第1
の断面図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるプレート片の第2
の断面図である。
【符号の説明】
14 ロックアップクラッチ装置 15 ダンパ装置 21 クラッチプレート 23 タービンハブ 32 ドリブンプレート 33 スプリング 74 プレート片 75、76 固定部 78 ストッパ 86 連結部 93 基部 M スプリング駆動爪
フロントページの続き (72)発明者 樅山 尚久 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 今給黎 政義 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 春日 慎司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 渡辺 和昭 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 岩月 邦裕 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 友松 秀夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロックアップクラッチ装置を係脱させる
    クラッチプレートと出力部材との間に配設され、伝達ト
    ルクの変動を吸収するダンパ装置において、前記クラッ
    チプレートの円周方向における複数箇所にそれぞれ配設
    されたスプリングと、前記クラッチプレートの円周方向
    における複数箇所に互いに隣接させて固定され、クラッ
    チプレートと共に各スプリングを保持し、かつ、ロック
    アップクラッチ装置の係脱に伴って各スプリングを押圧
    する複数のプレート片と、前記出力部材に固定され、ロ
    ックアップクラッチ装置の係脱に伴って各スプリングを
    受けるドリブンプレートとを有するとともに、前記各プ
    レート片は、両端部に形成され、クラッチプレートに固
    定するための固定部、円周方向における該両固定部間に
    形成された連結部、該連結部の外周縁に形成されたスプ
    リング駆動爪、及び前記連結部の内周縁に形成され、前
    記スプリングの圧縮を規制するためのストッパを備える
    ことを特徴とするダンパ装置。
  2. 【請求項2】 前記ストッパの基部は、隆起させられ、
    ドリブンプレート側に偏寄させられる請求項1に記載の
    ダンパ装置。
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