JP4000641B2 - ダンパ装置 - Google Patents

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    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0273Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch
    • F16H2045/0294Single disk type lock-up clutch, i.e. using a single disc engaged between friction members

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダンパ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動変速機においては、トルクコンバータを備え、クランクシャフトに出力されたエンジンの回転を、前記トルクコンバータを介して変速装置の入力軸に伝達するようになっている。
前記トルクコンバータは、ポンプインペラ、タービンランナ、ステータ、ロックアップクラッチ装置、ダンパ装置等によって構成される。そして、エンジンから伝達された回転はフロントカバーを介してポンプインペラに伝達され、該ポンプインペラの回転に伴って発生する油の流れによってタービンランナを回転させ、該タービンランナの回転を前記入力軸に伝達するようになっている。
【0003】
また、前記ロックアップクラッチ装置は、軸方向に移動自在に配設されたクラッチプレートを備え、該クラッチプレートに摩擦材が貼(ちょう)付される。そして、車両が発進した後、あらかじめ設定された車速が得られると、クラッチプレートとフロントカバーとが接触させられ、ロックアップクラッチ装置が係合させられる。その結果、エンジンの回転が油を介することなく入力軸に直接伝達される。
【0004】
ところで、前記ロックアップクラッチ装置の係脱に伴って、トルクコンバータを介して入力軸に伝達されるトルクに変動が生じることがある。そこで、前記ロックアップクラッチ装置とタービンハブとの間にダンパ装置が配設され、該ダンパ装置によって伝達されるトルクの変動を吸収するようにしている。そのために、前記ダンパ装置は、クラッチプレートの円周方向における複数箇所に配設されたスプリング、前記クラッチプレートに固定され、各スプリングを保持するとともに、スプリングの一端に接触させられるドライブプレート、及び前記タービンハブに固定され、前記スプリングの他端に接触させられるドリブンプレートを有する。
【0005】
この場合、前記ダンパ装置において、前記トルクに変動が生じると、前記スプリングが圧縮され、圧縮された状態で前記トルクが前記タービンハブを介して入力軸に伝達される。したがって、トルクの急激な変動を吸収することができる。ところで、前記ダンパ装置において、前記スプリングによる圧縮振幅を大きくするために、ドライブプレートとドリブンプレートとの間に中間部材を配設し、前記ドライブプレートと中間部材との間、及び該中間部材とドリブンプレートとの間にそれぞれスプリングを配設するようにしたものが提供されている(特開昭59−222624号公報参照)。
【0006】
図2は従来のダンパ装置の概略図である。
この場合、2枚のドライブプレート111によって、二つのスプリング112、113から成るスプリング対を収容する複数の窓114が形成される。また、各スプリング112、113より径方向内方にドリブンプレート116が配設され、該ドリブンプレート116の円周方向における複数箇所に、ボス部118から径方向外方に突出させてハブアーム117が形成され、該各ハブアーム117間に前記スプリング対が配設される。
【0007】
そして、各スプリング112、113より径方向外方に環状の中間部材121が配設され、該中間部材121の円周方向における複数箇所に、径方向内方に突出させてアーム122が形成される。該アーム122は前記各スプリング対におけるスプリング112、113間に配設されてトルクを伝達する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のダンパ装置においては、中間部材121がダンパ装置の外周側でドライブプレート111のリベットによって位置決めされるので、伝達されるトルクの変動を吸収するためにスプリング112、113が圧縮させられるときに、中間部材121とドライブプレート111とが摺(しゅう)動して比較的大きな摩擦力が発生し、伝達されるトルクにヒステリシスが形成されてしまう。したがって、加速時と減速時とでダンパ装置の特性が変化してしまう。
【0009】
また、前記スプリング112、113から伝達されたトルクを前記各ハブアーム117によって受けるようになっているので、該各ハブアーム117の根元部分P1及びボス部118の肉厚を大きくして強度を高くする必要がある。その結果、ダンパ装置の重量が増したり、スプリング112、113を配設するスペースに制約が生じたりしてしまう。
【0010】
本発明は、前記従来のダンパ装置の問題点を解決して、伝達されるトルクにヒステリシスが形成されるのを抑制し、加速時と減速時とで特性が変化するのを防止するとともに、重量が増したり、スプリングを配設するスペースに制約が生じたりすることがないダンパ装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明のダンパ装置は、ロックアップクラッチ装置を係脱させるクラッチプレートと出力部材との間に配設され、トルクの変動を吸収するようになっている。
そして、前記クラッチプレートに固定されたドライブプレートと、前記出力部材に固定されたドリブンプレートと、前記ドライブプレートとドリブンプレートとの間に配設され、ロックアップクラッチ装置の係脱に伴ってトルクを伝達するトルク伝達手段とを有する。
【0012】
また、該トルク伝達手段は、前記ドリブンプレートに形成された保持部によって保持された少なくとも二つのスプリング、及び軸方向において、前記ドリブンプレートによって両側から挟まれ、円周方向において、前記ドライブプレートとドリブンプレートとの間における前記スプリング間に遊動自在に配設されて、該各スプリングを直列に作用させ、しかも、前記出力部材の外周で位置決めされる中間部材を備える。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態におけるトルクコンバータの縦断面図、図3は本発明の実施の形態におけるダンパ装置の正面図、図4は本発明の実施の形態におけるヒステリシス特性図である。なお、図4において、横軸に角度を、縦軸にトルクを採ってある。
【0015】
図に示すように、トルクコンバータは、ポンプインペラ11、該ポンプインペラ11と共にトーラスを構成するタービンランナ12、ステータ13、ロックアップクラッチ装置14、ダンパ装置15等によって構成される。
そして、図示しないエンジンの回転は、図示しないクランクシャフトを介してフロントカバー16に伝達され、該フロントカバー16に固定されたポンプインペラ11に伝達される。この場合、該ポンプインペラ11が回転すると、トーラス内の油が、トルクコンバータの軸の周囲を回転し、遠心力が加わってポンプインペラ11、タービンランナ12及びステータ13間を循環する。
【0016】
そして、車両の発進時等、前記ポンプインペラ11が回転を開始したばかりで、ポンプインペラ11とタービンランナ12との回転速度差が大きい場合、該タービンランナ12から流れ出た油はポンプインペラ11の回転を妨げる方向に流れる。そこで、ポンプインペラ11とタービンランナ12との間にステータ13が配設され、該ステータ13は、ポンプインペラ11とタービンランナ12との回転速度差が大きいときに、前記油の流れをポンプインペラ11の回転を助ける方向に変換する。
【0017】
そして、前記タービンランナ12の回転速度が高くなり、前記ポンプインペラ11と前記タービンランナ12との回転速度差が小さくなると、ステータ13のブレード13aの表側に当たっていた油が裏側に当たるようになって、油の流れを妨げる。
そこで、前記ステータ13を一定方向にだけ回転可能とするワンウェイクラッチ17が前記ステータ13の内周側に配設される。したがって、油がブレード13aの裏側に当たるようになると、前記ワンウェイクラッチ17によってステータ13が自然に回転させられるようになるので、前記油は円滑に循環する。前記ワンウェイクラッチ17は、アウタレース18及びインナレース19から成る。そして、前記アウタレース18はステータ13に固定され、前記インナレース19は図示しない自動変速機のケースに固定される。
【0018】
このように、前記トルクコンバータは、ポンプインペラ11とタービンランナ12との回転速度差が大きいときには、トルク変換機として作動させられてトルクを増幅し、前記回転速度差が小さいときには、流体継手として作動させられる。
次に、ロックアップクラッチ装置14について説明する。
【0019】
この場合、車両が発進した後、あらかじめ設定された車速が得られると、ロックアップクラッチ装置14が係合させられるようになっている。そして、該ロックアップクラッチ装置14が係合させられると、前記エンジンの回転が油を介することなく図示しない変速装置の入力軸に直接伝達されるので、燃費を良くすることができる。また、前記ロックアップクラッチ装置14は、図示しないロックアップリレーバルブによって油の供給が切り換えられて作動し、クラッチプレート21が軸方向に移動することによって、該クラッチプレート21とフロントカバー16とが摩擦材20を介して接離させられる。
【0020】
そのために、前記クラッチプレート21とフロントカバー16との間に解放側油室R1が、クラッチプレート21とタービンランナ12との間に係合側油室R2がそれぞれ形成される。したがって、前記解放側油室R1に油が供給されると、ロックアップクラッチ装置14が解放され、前記係合側油室R2に油が供給されると、ロックアップクラッチ装置14が係合させられる。
【0021】
そして、該ロックアップクラッチ装置14が係合させられると、前記クランクシャフトの回転が、フロントカバー16、クラッチプレート21、ダンパ装置15及び出力部材としてのタービンハブ23を介して、前記入力軸に直接伝達される。そのために、前記タービンハブ23の内周にスプライン溝23aが形成され、該スプライン溝23aによってタービンハブ23と前記入力軸とがスプライン嵌(かん)合されるようになっている。
【0022】
なお、91は前記タービンハブ23とフロントカバー16との間に配設されたスラストベアリング、95は前記ステータ13とタービンハブ23との間に配設されたスラストベアリング、96は前記ステータ13とスリーブ97との間に配設されたスラストベアリングである。
また、前記クラッチプレート21は、軸方向に延び、前記タービンハブ23に形成された摺動面に沿って軸方向に摺動する筒状の第1の立上がり部51、該第1の立上がり部51から径方向外方に延びる第1の平板部52、該第1の平板部52から径方向外方に延びる湾曲部53、該湾曲部53から径方向内方に延びる第2の平板部54、及び該第2の平板部54から軸方向に延びる筒状の第2の立上がり部55から成る。
【0023】
次に、ダンパ装置15について説明する。
該ダンパ装置15は、トルクの変動を吸収するためのものであり、クラッチプレート21に固定され、該クラッチプレート21と一体に回転させられる環状のドライブプレート57、前記タービンハブ23に固定され、前記タービンランナ12と一体に回転させられるドリブンプレート31、32、スプリング33〜35、前記ドライブプレート57とドリブンプレート31、32との間において遊動自在に、かつ、前記スプリング33、34間に配設され、該各スプリング33、34を直列に作用させてトルクを伝達する中間部材66等から成り、前記スプリング33〜35及び中間部材66によってトルク伝達手段が構成される。なお、前記ドライブプレート57及び中間部材66は、ドリブンプレート31、32によって両側から挟まれるようになっている。そして、前記ドライブプレート57及び中間部材66とドリブンプレート31、32とを相対的に回動させることができるように、前記ドリブンプレート31、32間にスリーブ状のスペーサ81が配設され、該スペーサ81を貫通するリベット82によって、ドリブンプレート31、32が連結される。
【0024】
前記ドライブプレート57は、前記第2の立上がり部55に沿って延びる環状部61、及び該環状部61の円周方向における複数箇所、例えば、3箇所において径方向内方に突出させて形成されたほぼ台形状の係止部62から成る。そして、前記環状部61の外周縁における複数箇所、例えば、6箇所に溝63が形成され、該溝63と前記第2の立上がり部55に形成された係止片64とが係止させられる。
【0025】
また、前記スプリング33、34は、第1ステージ用のものであり、圧縮振幅を大きくするために、中間部材66を介して円周方向において隣接させて配設され、スプリング対を構成する。該スプリング対は、前記ドライブプレート57及びドリブンプレート31、32の円周方向における複数箇所、例えば、3箇所に配設される。なお、前記スプリング33、34は、いずれも大径のアウタスプリングS1、及び該アウタスプリングS1内の同一軸心上に配設された小径のインナスプリングS2から成る。
【0026】
そして、前記スプリング35は、第2ステージ用のものであり、前記ドライブプレート57及びドリブンプレート31、32の円周方向における複数箇所、例えば、3箇所に配設される。
ところで、ドライブプレート57側において、前記係止部62は、ロックアップクラッチ装置14が係合させられてクラッチプレート21が正方向(図3における反時計回り)に回転させられるとき(以下「正駆動時」という。)に、また、エンジンブレーキ時等においてクラッチプレート21が逆方向(図3における時計回り方向)に回転させられるとき(以下「逆駆動時」という。)に、スプリング33〜35を圧縮させる。
【0027】
そのために、ドライブプレート57側において各スプリング対は各係止部62間に配設され、スプリング33の外側の端部33aと係止部62の一方の端部M1とが当接させられ、スプリング34の外側の端部34aと係止部62の他方の端部M2とが当接させられる。また、前記ドリブンプレート31、32側において、各スプリング対は、前記ドリブンプレート31、32に形成された窓36内に収容され、該各窓36の周縁に形成された保持部Q1、Q2によって保持される。そして、スプリング33の外側の端部33aと保持部Q1、Q2の一方の端部R1とが当接させられ、スプリング34の外側の端部34aと保持部Q1、Q2の他方の端部R2とが当接させられる。
【0028】
さらに、ドライブプレート57側においてスプリング35は、前記係止部62の根元部分P3に形成された穴71内に収容され、スプリング35の一方の端部35aと穴71の一方の端部N1とが当接させられ、スプリング35の他方の端部35bと穴71の他方の端部N2とが当接させられる。
また、前記ドリブンプレート31、32側において、各スプリング35は、前記ドリブンプレート31、32に形成された窓37内に収容され、該各窓37の周縁に形成された保持部Q3、Q4によって保持される。そして、スプリング35の一方の端部35aと保持部Q3、Q4の一方の端部V1とが接離自在に対向させられ、スプリング35の他方の端部35bと保持部Q3、Q4の他方の端部V2とが接離自在に対向させられる。なお、前記スプリング35は、窓37より短く設定され、スプリング35の端部35a、35bが保持部Q3、Q4の端部V1、V2に当接し、スプリング33、34のトルクが屈曲点トルクに到達した後に圧縮され始める。
【0029】
したがって、ドリブンプレート31、32側において、保持部Q3、Q4は、クラッチプレート21の正駆動時に、端部V1によってスプリング33〜35による押圧力を受け、クラッチプレート21の逆駆動時に、端部V2によってスプリング33〜35による押圧力を受ける。
そして、前記中間部材66は、タービンハブ23に沿って延びる環状部72、及び該環状部72の円周方向における複数箇所、例えば、3箇所において径方向内方に突出させて形成されたほぼ逆台(ダブテイル)形状の係止部73から成る。該係止部73は、各スプリング対におけるスプリング33とスプリング34との間に配設され、スプリング33及びスプリング34を直列に作用させてトルクを伝達する。また、スプリング33の内側の端部33bと係止部73の一方の端部T1とが当接させられ、スプリング34の内側の端部34bと係止部73の他方の端部T2とが当接させられる。
【0030】
そして、前記環状部72には、軸方向に延びる位置決め部85が一体に形成され、該位置決め部85の内周面と前記タービンハブ23の外周面とが摺動自在に当接させられる。したがって、前記中間部材66は前記タービンハブ23の外周で位置決めされる。
なお、前記ポンプインペラ11は、ブレード41、アウタシェル43及びインナコア45から成り、また、タービンランナ12は、ブレード42、アウタシェル44及びインナコア46から成る。そして、タービンランナ12のアウタシェル44は、ドリブンプレート32と共に、リベット47によってタービンハブ23と連結される。
【0031】
ところで、前記スプリング33、34は、同じ長さのアウタスプリングS1及びインナスプリングS2から成り、かつ、アウタスプリングS1内にインナスプリングS2が配設されるが、該インナスプリングS2のばね特性に影響を及ぼさない両端近傍において、コイル径が大きくされ、前記アウタスプリングS1に密着させられる。
【0032】
この場合、アウタスプリングS1によってインナスプリングS2の両端が支持され、アウタスプリングS1とインナスプリングS2との間にクリアランスを確保することができるので、ダンパ装置15の回転に伴ってインナスプリングS2が径方向外方に撓(たわ)んでも、アウタスプリングS1とインナスプリングS2とが干渉することがない。
【0033】
前記構成のダンパ装置15において、前記クラッチプレート21の正駆動時に、各係止部62の端部M2及び各保持部Q1、Q2の端部R1が両側から各スプリング33、34を押して圧縮し、続いて、各穴71の端部N2及び各保持部Q3、Q4の端部V1が各スプリング35を押して圧縮する。また、前記クラッチプレート21の逆駆動時に、各係止部62の端部M1及び各保持部Q1、Q2の端部R2が両側から各スプリング33、34を押して圧縮させ、続いて、各穴71の端部N1及び各保持部Q3、Q4の端部V2が各スプリング35を押して圧縮する。したがって、ダンパ装置15によってトルクの変動を吸収することができるので、前記トルクの変動がそのまま入力軸に伝達されることがなく、振動、騒音等が発生するのを防止することができる。
【0034】
ところで、前記クラッチプレート21の正駆動時及び逆駆動時において、係止部62によって前記スプリング33、34にトルクが伝達されるようになっているが、前記ドライブプレート57は、各スプリング対より径方向外方に配設されるので、各係止部62の円周方向寸法を大きく採ることができる。しかも、各係止部62の幅は径方向外方になるほど広くされる。
【0035】
したがって、係止部62の根元部分P3及び環状部61の強度を十分に確保することができるので、係止部62の根元部分P3及び環状部61の肉厚を大きくする必要がない。その結果、ダンパ装置15の重量が増したり、スプリング33〜35を配設するスペースに制約が生じることがない。
なお、前記中間部材66の係止部73については、前記クラッチプレート21の正駆動時及び逆駆動時において、前記スプリング33、34間でトルクを伝達するようになっている。この場合、スプリング33、34から加えられる力が相殺されるので、係止部73の根元部分及び環状部72の肉厚を大きくする必要がない。
【0036】
また、スプリング33〜35が圧縮させられるときに、前記中間部材66とドリブンプレート31、32とが相対的に回動させられるので、位置決め部85の内周面とタービンハブ23の外周面とが摺動して摩擦力が発生し、ダンパ装置15を介して伝達されるトルクにヒステリシスが形成される。
この場合、ダンパ装置15の回転に伴ってスプリング33、34に遠心力が発生し、該遠心力によって中間部材66がタービンハブ23に対して偏心し、このときの偏心量に比例する摩擦力が発生することになる。
【0037】
そこで、スプリング33、34に発生する遠心力の半分が係止部62によって受けられると仮定し、前記偏心量をδとし、中間部材66の質量をm1 とし、スプリング33、34の質量の合計をm2 とし、回転角速度をωとし、スプリング33、34が中間部材66を押すときに生じる半径方向の力をF′とし、中間部材66がタービンハブ23に対して偏心するときの偏心力をFとすると、該偏心力Fは、
F=(m1 +m2 /2)・δ・ω2 +F′
になる。
【0038】
したがって、位置決め部85の内周面とタービンハブ23の外周面との間の摩擦係数をμとし、前記摩擦力をGとすると、該摩擦力Gは、
G=μ・F
になる。
そして、前記タービンハブ23の外周面の径、すなわち、中間部材66の位置決めを行うための位置決め径をrとし、前記摩擦力Gに基づいて発生するヒステリシスをHとすると、該ヒステリシスHは、
H=r・G
になる。
【0039】
本実施の形態においては、中間部材66の位置決めがタービンハブ23の外周面において行われ、スプリング対より径方向内方において位置決め部85の内周面とタービンハブ23の外周面とが摺動することになるので、前記位置決め径rを小さくすることができる。したがって、伝達されるトルクにヒステリシスHが形成されるのを抑制することができる。その結果、加速時と減速時とでダンパ装置15の特性が変化するのを防止することができる。
【0040】
なお、図4において、L1は前記位置決め径rを大きくしたときのヒステリシス特性を示す線、L2は前記前記位置決め径rを小さくしたときのヒステリシス特性を示す線である。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0041】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、ダンパ装置は、ロックアップクラッチ装置を係脱させるクラッチプレートと出力部材との間に配設され、トルクの変動を吸収するようになっている。
そして、前記クラッチプレートに固定されたドライブプレートと、前記出力部材に固定されたドリブンプレートと、前記ドライブプレートとドリブンプレートとの間に配設され、ロックアップクラッチ装置の係脱に伴ってトルクを伝達するトルク伝達手段とを有する。
【0042】
また、該トルク伝達手段は、前記ドリブンプレートに形成された保持部によって保持された少なくとも二つのスプリング、及び軸方向において、前記ドリブンプレートによって両側から挟まれ、円周方向において、前記ドライブプレートとドリブンプレートとの間における前記スプリング間に遊動自在に配設されて、該各スプリングを直列に作用させ、しかも、前記出力部材の外周で位置決めされる中間部材を備える。
この場合、ダンパ装置に伝達されるトルクが変動すると、ドライブプレート及びドリブンプレートによって各スプリングが押され、圧縮させられる。したがって、ダンパ装置によってトルクの変動を吸収することができるので、前記トルクの変動がそのまま変速装置の入力軸に伝達されることがなく、振動、騒音等が発生するのを防止することができる。
【0043】
また、スプリングが圧縮させられるときに、前記中間部材と出力部材とが摺動して摩擦力が発生し、ダンパ装置を介して伝達されるトルクにヒステリシスが形成されるのを抑制することができる。
さらに、前記中間部材は出力部材の外周で位置決めされるので、位置決め径を小さくすることができる。したがって、ヒステリシスを小さくすることができるので、加速時と減速時とでダンパ装置の特性が変化するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるトルクコンバータの縦断面図である。
【図2】従来のダンパ装置の概略図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるダンパ装置の正面図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるヒステリシス特性図である。
【符号の説明】
14 ロックアップクラッチ装置
15 ダンパ装置
21 クラッチプレート
23 タービンハブ
31、32 ドリブンプレート
33〜35 スプリング
57 ドライブプレート
62、73 係止部
66 中間部材

Claims (3)

  1. ロックアップクラッチ装置を係脱させるクラッチプレートと出力部材との間に配設され、トルクの変動を吸収するダンパ装置において、前記クラッチプレートに固定されたドライブプレートと、前記出力部材に固定されたドリブンプレートと、前記ドライブプレートとドリブンプレートとの間に配設され、ロックアップクラッチ装置の係脱に伴ってトルクを伝達するトルク伝達手段とを有するとともに、該トルク伝達手段は、前記ドリブンプレートに形成された保持部によって保持された少なくとも二つのスプリング、及び軸方向において、前記ドリブンプレートによって両側から挟まれ、円周方向において、前記ドライブプレートとドリブンプレートとの間における前記スプリング間に遊動自在に配設されて、該各スプリングを直列に作用させ、しかも、前記出力部材の外周で位置決めされる中間部材を備えることを特徴とするダンパ装置。
  2. 前記ドライブプレートは、径方向内方に突出させて、かつ、前記スプリングの端部と当接させて形成された係止部を備える請求項1に記載のダンパ装置。
  3. 前記中間部材は、径方向外方に突出させて、かつ、前記スプリングの端部と当接させて形成された係止部を備える請求項1に記載のダンパ装置。
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