JP5256160B2 - ダンパ装置及び動力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ダンパ装置及び動力伝達装置に関する。
従来より、二つの軸間での回転伝達(トルク伝達)を行う際には、駆動側の軸のトルク変動が回転変動として従動側の軸に伝達されることを抑制して滑らかな回転伝達を図ることが要望されている。そして、このような要望を実現するため、二つの軸間でのトルク伝達をダンパ装置を介して行うことが知られている。
こうしたダンパ装置としては、例えば、車両の原動機と変速機との間での回転の伝達を行う動力伝達装置に組み込まれ、同一の軸線上に配置されて同軸線を中心に回転する入力軸と出力軸との間でのトルク伝達を行うものがあげられる。同ダンパ装置には、入力軸からの回転伝達を受けて上記軸線を中心に回転するドライブプレートと、そのドライブプレートと上記軸線を中心とする同一円周上に位置して同軸線を中心に回転することにより出力軸に回転を伝達するドリブンプレートとが設けられている。そして、上記のように同一の円周上に位置するドライブプレートとドリブンプレートとの間には、それらプレートの回転方向に伸縮可能とされたコイルスプリングが、その伸縮方向の一端部及び他端部をそれぞれドライブプレート及びドリブンプレートに当接させた状態で設けられている。
そして、同ダンパ装置において、例えば入力軸から出力軸に回転を伝達する際に入力軸にトルク変動が生じると、その入力軸からの回転伝達を受けるドライブプレートに回転変動が生じて同プレートのドリブンプレートに対する相対回転位相が変動する。このようにドライブプレートのドリブンプレートに対する相対回転位相が変動すると、その変動に合わせてダンパ装置のコイルスプリングが伸縮する。こうしたコイルスプリングの伸縮によりドライブプレートの回転変動がドリブンプレートに伝達されることは抑制され、ひいては同回転変動が出力軸に伝達されることが抑制される。
ここで、上記ダンパ装置によるトルク変動(回転変動)の吸収を確実に行うためには、同装置におけるコイルスプリングの伸縮方向長さを長くして同スプリングの伸縮幅を大きくとること、言い換えれば上記各プレートの回転方向についての同スプリングの変位角度(捻れ角)を大きくできるようにすることが有効である。しかし、コイルスプリングの伸縮方向長さを長くし過ぎると、同スプリングをドライブプレートとドリブンプレートとの間に配置する際、同スプリングがそれらプレートの回転方向に沿って大きく湾曲されることになる。このようにコイルスプリングが大きく湾曲した状態で伸縮すると、その伸縮に伴うコイルスプリングの弾性変形時に同スプリングが伸縮方向以外の方向、例えば伸縮方向と直交する方向に弾性変形し易くなる。そして、コイルスプリングが伸縮方向と直交する方向等に弾性変形することに伴い、同スプリングの径方向の側部がドライブプレートやドリブンプレートなど他の部品と干渉すると、コイルスプリングの伸縮特性が適正な状態から変わってしまい、ダンパ装置によるトルク変動(回転変動)の吸収を的確に行えなくなるという不具合が生じる。
これに対処するため、伸縮方向に長いコイルスプリングに代えて、特許文献1に示されるように、複数のコイルスプリングを伸縮方向に直列に配置し、それら各スプリングを中間プレートにより繋ぐことが考えられる。この中間プレートは、上記軸線を中心に回転可能とされる円環状に形成され、外周面から突出して各コイルスプリングの間に挟まれる外突部を備えている。従って、この構成によれば、ドライブプレートと中間プレートの外突部との間にコイルスプリングが設けられるとともに、その外突部とドリブンプレートとの間にコイルスプリングが設けられることとなる。また、特許文献1では、中間プレートとドライブプレートとが上記軸線を中心とする同一円周上に配置され、ドリブンプレートが上記軸線の延びる方向において二つに分割されて中間プレートを上記軸線方向両側から挟んだ状態となるように配置されている。このようにドリブンプレートを二つに分割して中間プレートを上記のように挟んだ状態に配置することにより、ドリブンプレートと中間プレートとの干渉を回避するようにしている。上記特許文献1に示される構成を採用すれば、ダンパ装置のコイルスプリング一つ当たりの伸縮方向長さが短く抑えられるため、上述した不具合の発生を回避することができる。
特開平11−141617公報(図3、段落[0023])
ところで、入力軸と出力軸との間で伝達されるトルクが大きくなる場合、ダンパ装置における一つのコイルスプリングが受けるトルクも大きくなり、それによる問題を回避するために上記各プレートの内周寄りと外周寄りとにそれぞれコイルスプリングを一列ずつ配置することが考えられる。この場合、内周寄りに配置されたコイルスプリングと外周寄りに配置されたコイルスプリングとで、入力軸と出力軸との間で伝達されるトルクを分担して受けることができるため、一つのコイルスプリングが受けるトルクを小さく抑えることができ、そのトルクが大きくなり過ぎることに伴う問題を回避することができるようになる。
しかし、こうしたダンパ装置において、内周寄りのコイルスプリング及び外周寄りのコイルスプリングに対し、それらスプリングの伸縮方向長さを短く抑制すべく、特許文献1の中間プレートに関する技術を適用すると、次のような不具合が生じる。
すなわち、中間プレートとして内周寄りのコイルスプリングに適用されるものと外周寄りのコイルスプリングに適用されるものとをそれぞれ設けなければならず、それら各中間プレートを支持するための構造も内周寄りと外周寄りとにそれぞれ必要になり、ダンパ装置における部品点数の増加や装置の複雑化を招くこととなる。また、内周寄りの各コイルスプリングの列と外周寄りの各コイルスプリングの列とにおいて、それぞれの列でコイルスプリングの伸縮特性にばらつきが生じる。このため、それら各列のコイルスプリングの伸縮特性のばらつきを合計したばらつき、言い換えればダンパ装置全体でみたときのコイルスプリングの伸縮特性のばらつきが大きくなり、それに起因してダンパ装置によるトルク変動(回転変動)の吸収を的確に行えなくなるおそれがある。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、部品点数の増加及び構造の複雑化を抑制することができ、コイルスプリングの伸縮特性のばらつきに起因してトルク変動の吸収を的確に行えなくなることを抑制できるダンパ装置及び動力伝達装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、同一の軸線上に配置されて同軸線を中心に回転する入力軸と出力軸との間でのトルク伝達を行うダンパ装置であって、前記入力軸からの回転伝達を受けて前記軸線を中心に回転するドライブプレートと、前記軸線を中心に回転して前記出力軸への回転伝達を行うドリブンプレートと、前記ドライブプレート及び前記ドリブンプレートに対し前記軸線を中心に相対回転可能とされる環状の中間プレートと、前記ドライブプレートと前記中間プレートの間に配置されて両者間でのトルク伝達を行う第1コイルスプリングと、前記中間プレートと前記ドリブンプレートとの間に配置されて両者間でのトルク伝達を行う第2コイルスプリングとを備え、前記第1コイルスプリング及び前記第2コイルスプリングは、前記中間プレートの内外周側にそれぞれ設けられ、前記ドライブプレート及び前記ドリブンプレートはそれぞれ複数枚のプレートからなり、前記ドライブプレートと前記ドリブンプレートとのいずれか一方は、前記複数枚のプレートにより前記中間プレートを前記軸線方向両側から挟むとともに、他方の複数枚のプレートにより前記軸線方向両側から挟まれるものであることを要旨とした。
上記構成によれば、一つの中間プレートにより、同プレートの内周側に配置される第1コイルスプリングと第2コイルスプリングとが繋がれるとともに、同プレートの外周側に配置される第1コイルスプリングと第2コイルスプリングとが繋がれる。このため、中間プレートを複数設ける必要がなくなり、中間プレートが複数設けられることに起因するダンパ装置の部品点数の増加や構造の複雑化を抑制することができる。また、内周側に配置される第1及び第2コイルスプリングの列と外周側に配置される第1及び第2コイルスプリングの列とが、上記一つの中間プレートにより繋がれた状態となる。このため、内周側の第1及び第2コイルスプリングの列と外周側の第1及び第2コイルスプリングの列とにおいて、それぞれの列で第1及び第2コイルスプリングの伸縮特性にばらつきが生じたとしても、それら各列の第1及び第2コイルスプリングの伸縮特性のばらつきが平均化される。これにより、ダンパ装置全体でみたときの第1及び第2コイルスプリングの伸縮特性のばらつきが大きくなり、それに起因してダンパ装置によるトルク変動の吸収を的確に行えなくなることが抑制されるようになる。
ところで、ドライブプレート、ドリブンプレート、及び中間プレートは、上記軸線を中心とする同一円周上に設けられて互いに相対回転可能とされる。また、上記のような中間プレートの内周側と外周側とにそれぞれ第1及び第2コイルスプリングを配置する場合、ドライブプレート及びドリブンプレートをそれぞれ内周側に位置する第1及び第2コイルスプリングと外周側に位置する第1及び第2コイルスプリングとの両方に当接させることとなる。こうしたことを上記軸線を中心とする同一の円周上に配置される各プレート同士を干渉させることなく実現すべく、ドライブプレート、ドリブンプレート、及び中間プレートといった各プレートを次のように構成することが考えられる。
すなわち、ドライブプレートとドリブンプレートとのうちの一方のプレートと中間プレートとが、上記軸線を中心とする同一の円周上で干渉しないよう、上記軸線と直交する方向において互いを避けるように湾曲される。また、ドライブプレートとドリブンプレートとのうちの他方のプレートが上記軸線の延びる方向において二つに分割され、その分割されたプレートが上記一方のプレート及び上記中間プレートを上記軸線方向両側から挟んだ状態で一つに連結される。こうした構成を採用することにより、上記各プレート同士の干渉を回避しつつ、中間プレートの内周側に配置される第1及び第2コイルスプリングと、中間プレートの外周側に配置される第1及び第2コイルスプリングとの両方に対し、ドライブプレート及びドリブンプレートをそれぞれ当接させることができる。
こうした構成を採用した場合、上述したように中間プレートを上記軸線と直交する方向において湾曲させなければならない。このように中間プレートを湾曲させることにより、同中間プレートにおける第1及び第2コイルスプリングの端部側の面が同スプリングの中心線を通過して同スプリングの径方向に直線状に延びるようにすることは困難になる。ここで、中間プレートの第1及び第2コイルスプリングの端部側の面が同スプリングの中心線を通過して同スプリングの径方向に直線状に延びていないと、中間プレートと第1及び第2コイルスプリングとの間での同スプリングの圧縮方向への押圧が行われたとき、その押圧が同スプリングの中心線に対し偏った状態で行われることとなる。その結果、上記押圧に伴う第1及び第2コイルスプリングの弾性変形時に同スプリングが圧縮方向以外の方向、例えば圧縮方向と直交する方向に弾性変形し易くなる。そして、第1及び第2コイルスプリングが圧縮方向と直交する方向等に弾性変形することに伴い、同スプリングの径方向の側部がドライブプレートやドリブンプレートなど他の部品と干渉すると、第1及び第2コイルスプリングの伸縮特性が適正な状態から変わってしまい、ダンパ装置によるトルク変動の吸収を的確に行えなくなるという不具合が生じる。
こうした不具合に対処するため、請求項1記載の発明では、ドライブプレート及びドリブンプレートがそれぞれ上記軸線の延びる方向において複数枚(二つ)に分割され、それらプレートのうち、一方の分割されたプレートは中間プレートを上記軸線方向両側から挟んだ状態とされる。更に、他方の分割されたプレートは、上記一方のプレートを上記軸線方向両側から挟んだ状態とされる。ドライブプレート及びドリブンプレートを上記構成とすることで、中間プレートをドライブプレート及びドリブンプレートと干渉させることなく上記軸線と直交する方向に直線状に延びるように形成することができる。
そして、このように中間プレートを形成することにより、中間プレートをドライブプレート及びドリブンプレートと干渉させることなく、中間プレートの第1及び第2コイルスプリングの端部側の面が同スプリングの中心線を通過して同スプリングの径方向に直線状に延びるようにすることが可能になる。このため、中間プレートと第1及び第2コイルスプリングとの間で同スプリングの圧縮方向についての押圧が行われたとき、その押圧が同スプリングの中心線に対し偏った状態で行われることはなく、上記押圧に伴う第1及び第2コイルスプリングの弾性変形時に同スプリングが圧縮方向以外の方向、例えば圧縮方向と直交する方向に弾性変形し易くなることもない。従って、第1及び第2コイルスプリングが圧縮方向と直交する方向等に弾性変形することに伴い、同スプリングの径方向の側部がドライブプレートやドリブンプレート等と干渉して第1及び第2コイルスプリングの伸縮特性が適正な状態から変わってしまい、ダンパ装置によるトルク変動の吸収を的確に行えなくなる、という上記不具合が生じることは抑制される。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、 前記中間プレートは、前記軸線周りを一周する円環状のリング部と、そのリング部から内側に突出して前記内周側に位置する第1及び第2コイルスプリングの端部が当接する内突部と、前記リング部から外側に突出して前記外周側に位置する第1及び第2コイルスプリングの端部が当接する外突部とを備え、前記軸線と直交する方向について直線状に延びるように形成されることで、前記内突部及び前記外突部における前記第1及び第2コイルスプリング側の面が第1及び第2コイルスプリングの中心線を通過し、且つ第1及び第2コイルスプリングの径方向に直線状に延びるようにされているものであり、前記ドライブプレート及び前記ドリブンプレートのうち、一方の複数枚のプレートは、前記中間プレートのリング部を前記軸線方向両側から挟んだ状態になるものであって、前記リング部の内周側及び外周側の部分で一つに接合される接合部を備えており、前記リング部の内周側に位置する接合部に前記内周側に位置する第1コイルスプリングの端部が当接し、前記リング部の外周側に位置する接合部に前記外周側に位置する第1コイルスプリングの端部が当接し、前記接合部を前記軸線と直交する方向について直線状に延びるように形成することで、同接合部における前記第1コイルスプリング側の面が第1コイルスプリングの中心線を通過し且つ第1コイルスプリングの径方向に直線状に延びるようにされているものであり、前記ドライブプレート及び前記ドリブンプレートのうち、他方の複数枚のプレートは、前記一方のプレートを前記軸線方向両側から挟んだ状態になるものであって、前記複数枚のプレートにそれぞれ設けられて前記内周側に位置する第2コイルスプリングの端部が当接する当接部と、同じく前記分割されたプレートにそれぞれ設けられて前記外周側に位置する第2コイルスプリングの端部が当接する当接部とを備えており、それら当接部における前記第2コイルスプリング側の面が第2コイルスプリングの中心線を挟んで線対称の状態とされているものとした。
上記構成によれば、ドライブプレート及びドリブンプレートのうち、一方の複数枚のプレートの接合部と第1コイルスプリングの端部との間で同スプリングの圧縮方向についての押圧が行われるとき、同接合部における第1コイルスプリングの端部側の面が同スプリングの中心線を通過し且つ同スプリングの径方向に直線状に延びた状態となる。このため、上記押圧が同スプリングの中心線に対し偏った状態で行われることはなく、上記押圧に伴う第1コイルスプリングの弾性変形時に同スプリングが圧縮方向以外の方向、例えば圧縮方向と直交する方向に弾性変形し易くなることもない。従って、第1コイルスプリングが圧縮方向と直交する方向等に弾性変形することに伴い、同スプリングの径方向の側部が他の部品と干渉して第1コイルスプリングの伸縮特性が適正な状態から変わってしまい、ダンパ装置によるトルク変動の吸収を的確に行えなくなることが抑制される。
また、ドライブプレート及びドリブンプレートのうち、他方の複数毎のプレートの当接部と第2コイルスプリングの端部との間で同スプリングの圧縮方向についての押圧が行われるとき、二つの当接部における第2コイルスプリングの端部側の面が同スプリングの中心線を挟んで線対称とされた状態となる。このため、上記押圧が同スプリングの中心線に対し偏った状態で行われることはなく、上記押圧に伴う第2コイルスプリングの弾性変形時に同スプリングが圧縮方向以外の方向、例えば圧縮方向と直交する方向に弾性変形し易くなることもない。従って、第2コイルスプリングが圧縮方向と直交する方向等に弾性変形することに伴い、同スプリングの径方向の側部が他の部品と干渉して第2コイルスプリングの伸縮特性が適正な状態から変わってしまい、ダンパ装置によるトルク変動の吸収を的確に行えなくなることが抑制される。
請求項3記載の発明では、車両に搭載される原動機と変速機との間での回転の伝達を行う動力伝達装置であって、請求項1又は2記載のダンパ装置を組み込んだことを要旨としている。
上記構成によれば、車両のエンジンと変速機構との間の動力伝達を行う動力伝達装置に組み込まれるダンパ装置において、請求項1、2に記載の発明と同じ効果が得られるようになる。
本実施形態のダンパ装置が組み込まれる動力伝達装置を示す断面図。 ダンパ装置の内部構造を示す同装置の一部破断正面図。 図2のダンパ装置を矢印A−A方向から見た断面図。 図2のダンパ装置を矢印B−B方向から見た断面図。 同ダンパ装置の中間プレートを示す正面図。 同ダンパ装置のドリブンプレートを示す正面図。 同ダンパ装置のドライブプレートを示す正面図。 中間プレートとコイルスプリングとの接触状態の一例を示す概略図。 上記ダンパ装置における中間プレートとコイルスプリングとの接触状態を示す概略図。 上記ドリブンプレートとコイルスプリングとの接触状態を示す概略図。 上記ドライブプレートとコイルスプリングとの接触状態を示す概略図。
以下、本発明を自動車のエンジンと変速機との間での回転の伝達を行う動力伝達装置に組み込まれたダンパ装置に具体化した一実施形態を図1〜図11に従って説明する。
図1に示される動力伝達装置においては、円筒状のインペラハブ1の外周面に固定されたポンプインペラ2がエンジンのクランクシャフトと一体回転するフロントカバー3に対し固定されている。そして、上記フロントカバー3、ポンプインペラ2、及びインペラハブ1は、エンジンにおけるクランクシャフトの回転に伴い軸線Lを中心として一方向に回転するものであって、それらが動力伝達装置における入力軸の役割を担っている。また、動力伝達装置におけるフロントカバー3及びポンプインペラ2の内部には作動油を満たした流体室4が形成されており、同流体室4内には上記インペラハブ1と同一の軸線L上に位置して変速機と連結される円筒状のタービンハブ5が動力伝達装置の出力軸として設けられている。
タービンハブ5の外周面には上記ポンプインペラ2と対向するタービンランナ6が固定されており、それらポンプインペラ2とタービンランナ6との間にはステータ7が配設されている。ステータ7は、ワンウェイクラッチ8により、上記軸線Lを中心としてポンプインペラ2の回転方向と同方向のみに回転可能となっている。そして、これらポンプインペラ2、タービンランナ6、及びステータ7等により、動力伝達装置の入力側(エンジン側)と出力側(変速機側)との間でのトルクの伝達を行うトルクコンバータが構成されている。同トルクコンバータにおいては、ポンプインペラ2とタービンランナ6との間に存在する作動油により両者の間でのトルク伝達が行われ、そのトルク伝達に伴いポンプインペラ2側(エンジン側)からタービンランナ6側(変速機側)への回転の伝達が行われる。このようにポンプインペラ2からタービンランナ6への回転伝達が行われると、タービンハブ5が軸線Lを中心に回転するようになる。
流体室4内におけるフロントカバー3の近傍には、動力伝達装置の入力側であるフロントカバー3と同装置の出力側であるタービンハブ5とを機械的に連結するためのロックアップクラッチ9が設けられている。ロックアップクラッチ9は、フロントカバー3の内壁と平行に配置されるクラッチプレート10と、そのクラッチプレート10のフロントカバー3側の面に固着された摩擦材11とを備えている。上記クラッチプレート10は、タービンハブ5の外周面に対し、その周方向について軸線Lを中心に相対回転可能、且つ軸線Lの延びる方向について相対移動可能に支持されている。そして、クラッチプレート10とタービンハブ5とは、それらの間でのトルク伝達を行いつつ駆動側でのトルク変動の従動側への伝達を抑制するダンパ装置20により、一体回転可能に連結されている。このダンパ装置20は、クラッチプレート10に対し軸線Lの延びる方向について相対移動可能に且つ軸線Lを中心とする回転方向についての相対回転不能に連結されるとともに、タービンハブ5に対し軸線Lを中心に一体回転可能となるよう固定されている。
上記ロックアップクラッチ9においては、クラッチプレート10とタービンランナ6との間の部分の油圧と、クラッチプレート10とフロントカバー3との間の部分の油圧との差圧に基づく力により、クラッチプレート10がフロントカバー3に対し接近または離間される。なお、上記差圧は、クラッチプレート10とタービンランナ6との間の部分への作動油の供給と、クラッチプレート10とフロントカバー3との間の部分への作動油の供給とを、油圧回路により選択的に行うことによって調整される。そして、クラッチプレート10をフロントカバー3に対し接近させ、同プレート10の摩擦材11をフロントカバー3に押し付けると、摩擦材11とフロントカバー3との間の摩擦力によりフロントカバー3とクラッチプレート10とが機械的に連結される。一方、クラッチプレート10をフロントカバー3に対し離間させ、同プレート10の摩擦材11をフロントカバー3から離れた状態とすると、フロントカバー3とクラッチプレート10との間の上記機械的な連結が解除される。
フロントカバー3とタービンハブ5との上記ロックアップクラッチ9による機械的な連結が解除されているときには、フロントカバー3からタービンハブ5へのトルク伝達が上記トルクコンバータを介して行われ、そのトルク伝達に伴ってフロントカバー3の回転がタービンハブ5に伝達される。また、上記ロックアップクラッチ9によりフロントカバー3とタービンハブ5とが機械的に連結されるとき及び同連結中には、フロントカバー3からタービンハブ5へのトルク伝達が上記ロックアップクラッチ9及びダンパ装置20を介して直接的に行われ、そのトルク伝達に伴ってフロントカバー3の回転がタービンハブ5に伝達される。そして、ロックアップクラッチ9によりフロントカバー3とタービンハブ5とが機械的に連結されるとき及び同連結中においては、エンジン側と変速機側との間でのトルク変動の伝達が上記ダンパ装置20により抑制される。
次に、ダンパ装置20の詳細な構造について説明する。
ダンパ装置20は、クラッチプレート10に対し一体回転可能且つ上記軸線Lの延びる方向に移動可能に連結されることによりクラッチプレート10を介して入力軸(フロントカバー3等)からの回転伝達を受けて上記軸線Lを中心に回転するドライブプレート21を備えている。また、ダンパ装置20は、上記ドライブプレート21と上記軸線Lを中心とする略同一の円周上に位置した状態で出力軸(タービンハブ5)に固定されて上記軸線Lを中心に回転することによりタービンハブ5に回転を伝達するドリブンプレート22も備えている。そして、上記のように同一の円周上に位置するドライブプレート21とドリブンプレート22とを同プレート21,22の回転方向に伸縮可能なコイルスプリングで繋げば、クラッチプレート10の回転がドライブプレート21、上記コイルスプリング、及びドリブンプレート22を介してタービンハブ5に伝達されるようになる。このとき、エンジン側でのトルク変動等に伴いドライブプレート21に回転変動が生じると、同プレート21のドリブンプレート22に対する相対回転位相が変動するものの、その変動に合わせてダンパ装置20のコイルスプリングが伸縮することにより、上記回転変動がドリブンプレート22に伝達されることは抑制される。これにより、上記トルク変動が動力伝達装置を介して変速機側に伝達されることが抑制される。
図2はダンパ装置20の内部構造を示す同装置20の一部破断正面図である。また、図3は図2のダンパ装置20を矢印A−A方向から見た断面図であり、図4は図2のダンパ装置20を矢印B−B方向から見た断面図である。
図2から分かるように、ダンパ装置20においては、ドライブプレート21とドリブンプレート22とを繋ぐコイルスプリングとして、それらプレート21,22の回転方向に延びる第1コイルスプリング23A及び第2コイルスプリング23Bが設けられている。これら第1及び第2コイルスプリング23A,23Bは、小径スプリング23a及び大径スプリング23b(図2には第2コイルスプリング23Bのもののみ図示)とからなる二重構造となっており、ドライブプレート21とドリブンプレート22との間において、二つ一組で合計六組設けられている。そして、一組の第1及び第2コイルスプリング23A,23Bは、その伸縮方向(各プレート21,22の回転方向)に直列に配置され、各プレート21,22と同方向に回転可能な中間プレート24により直列に繋がれた状態となっている。
ここで、中間プレート24、ドリブンプレート22、及びドライブプレート21の詳細な構造について列記する。
上記中間プレート24は、図5に示されるように、上記軸線L周りを一周する円環状のリング部25と、そのリング部25から内側に向けて突出する内突部26と、上記リング部25における内突部26に対応する位置から外側に向けて突出する外突部27とを備えている。これら内突部26及び外突部27は、リング部25の周方向に等間隔をおいて合計三つ設けられている。
上記ドリブンプレート22は、図6に示されるように、上記軸線Lを中心とする円形状の円盤部28を備えている。更に、ドリブンプレート22は、円盤部28の外周面から外側に向けて突出する第1突部29と、上記軸線L周りを一周する円環状に形成されて上記第1突部29を介して円盤部28と繋がるリング部30と、そのリング部30における第1突部29に対応する位置から外側に向けて突出する第2突部31とを備えている。そして、ドリブンプレート22の第1突部29及び第2突部31は、リング部30の周方向に等間隔をおいて合計三つ設けられている。
上記ドライブプレート21は、図7に示されるように、上記軸線Lを中心とする円盤状に形成されている。このドライブプレート21においては、内周側にて周方向に延びる三つの内周窓32が周方向に等間隔をおいて形成されるとともに、外周側にて周方向に伸びる三つの外周窓33が周方向に等間隔をおいて形成されている。
以上のような構造を有する中間プレート24、ドリブンプレート22、及びドライブプレート21は、図2に示されるダンパ装置20を構成する部品として、同装置20の組み立てに用いられる。このように組み立てられたダンパ装置20においては、各プレート21,22,24の回転方向が図中の上記軸線Lを中心とする右回転方向となっている。
ダンパ装置20において、その内周寄りに位置する第1及び第2コイルスプリング23A,23Bは、中間プレート24の内突部26を上記回転方向両側から挟んだ状態で、ドライブプレート21の内周窓32の上記回転方向の後端32aとドリブンプレート22の第1突部29の上記回転方向の後端29aとの間に配置されている。そして、上記第1及び第2コイルスプリング23A,23Bのうち、上記回転方向後側に位置する第1コイルスプリング23Aにおける上記回転方向後側の端部は、ドライブプレート21の内周窓32における上記回転方向の後端32aに当接している。また、第1コイルコイルスプリング23Aにおける上記回転方向前側の端部は、中間プレート24の内突部26における上記回転方向の後端26aに当接している。一方、上記二つ一組の第1及び第2コイルスプリング23A,23Bのうち、上記回転方向前側に位置する第2コイルスプリング23Bにおける上記回転方向後側の端部は、中間プレート24の内突部26における上記回転方向の前端26bに当接している。また、第2コイルスプリング23Bにおける上記回転方向前側の端部は、ドリブンプレート22の第1突部29における上記回転方向の後端29aに当接している。
ダンパ装置20において、その外周寄りに位置する二つ一組の第1及び第2コイルスプリング23A,23Bは、中間プレート24の外突部27を上記回転方向両側から挟んだ状態で、ドライブプレート21の外周窓33の上記回転方向の後端33aとドリブンプレート22の第2突部31の上記回転方向の後端31aとの間に配置されている。そして、上記二つ一組の第1及び第2コイルスプリング23A,23Bのうち、上記回転方向後側に位置する第1コイルスプリング23Aにおける上記回転方向後側の端部は、ドライブプレート21の外周窓33における上記回転方向の後端33aに当接している。また、第1コイルスプリング23Aにおける上記回転方向前側の端部は、中間プレート24の外突部27における上記回転方向の後側27aに当接している。一方、上記二つ一組の第1及び第2コイルスプリング23A,23Bのうち、上記回転方向前側に位置する第2コイルスプリング23Bにおける上記回転方向後側の端部は、中間プレート24の外突部27における上記回転方向の前側27bに当接している。また、第2コイルスプリング23Bにおける上記回転方向前側の端部は、ドリブンプレート22の第2突部31における上記回転方向の後端31aに当接している。
従って、ドライブプレート21が上記軸線Lを中心に図中の右回転方向に回転すると、その回転が第1コイルスプリング23A、中間プレート24、及び第2コイルスプリング23Bを介してドリブンプレート22に伝達され、それによってドリブンプレート22が上記軸線Lを中心に図中の右回転方向に回転する。このとき、エンジン側(ドライブプレート21側)にトルク変動が生じたとしても、そのトルク変動に伴うドライブプレート21の回転変動に合わせてダンパ装置20の内外周にそれぞれ配置された各第1及び第2コイルスプリング23A,23Bが伸縮することにより、上記トルク変動(回転変動)がドリブンプレート22に伝達されることは抑制される。
ダンパ装置20によるトルク変動(回転変動)の吸収を確実に行うためには、同装置20におけるコイルスプリング(23A,23B等)の伸縮方向長さを長くして同スプリングの伸縮幅を大きくとること、言い換えれば上記各プレート21,22の回転方向についての同スプリングの変位角度(捻れ角)を大きくできるようにすることが有効である。しかし、コイルスプリングの伸縮方向長さを長くし過ぎると、同スプリングをドライブプレート21とドリブンプレート22との間に配置する際、同スプリングがそれらプレート21,22の回転方向に沿って大きく湾曲されることになる。このようにコイルスプリングが大きく湾曲した状態で伸縮すると、その伸縮に伴うコイルスプリングの弾性変形時に同スプリングが伸縮方向以外の方向、例えば伸縮方向と直交する方向に弾性変形し易くなる。そして、こうした弾性変形に伴いコイルスプリングの径方向の側部がドライブプレート21やドリブンプレート22など他の部品と干渉すると、同スプリングの伸縮特性が適正な状態から変わってしまい、ダンパ装置20によるトルク変動(回転変動)の吸収を的確に行えなくなるという不具合が生じる。
これに対処するため、上述したように、二つ一組の第1及び第2コイルスプリング23A,23Bを中間プレート24により繋いだ状態でドライブプレート21とドリブンプレート22との間に配置するようにしている。こうした構成の採用により、ドライブプレート21とドリブンプレート22との間に配置される第1及び第2コイルスプリング23A,23B一つ当たりの伸縮方向長さが短く抑えられ、上述した不具合の発生が回避されるようになる。
また、二つ一組の第1及び第2コイルスプリング23A,23Bは、中間プレート24の外周寄りの部分及び内周寄りの部分にそれぞれ三組ずつ設けられている。この場合、ドライブプレート21とドリブンプレート22との間でトルク伝達が行われる際、そのトルクを中間プレート24の内周寄りに配置された各第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの列と、外周寄りに配置された各第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの列とで分担して受けることができる。このため、一つのコイルスプリングが受けるトルクを小さく抑えることができ、そのトルクが大きくなり過ぎることに伴う問題の発生を回避することができる。
更に、上記中間プレート24は、内周寄りの部分に配置される二つ一組の第1及び第2コイルスプリング23A,23Bを繋ぐ中間プレートとしての機能と、外周寄りの部分に配置される二つ一組のコイルスプリングを繋ぐ中間プレートとしての機構との両方を有しており、それら二つの機能を一つで持つものとされている。
ここで、仮に内周寄りの部分に配置される二つ一組の第1及び第2コイルスプリング23A,23Bを繋ぐ中間プレートと、外周寄りの部分に配置される二つ一組の第1及び第2コイルスプリング23A,23Bを繋ぐ中間プレートとを別々に設けた場合、二つの中間プレートを設けなければならなくなる。また、それら各中間プレートを支持するための構造も内周寄りと外周寄りとにそれぞれ必要になる。その結果、ダンパ装置20における部品点数の増加や装置の複雑化を招く。また、上記のように二つの中間プレートを設けた場合、内周寄りの各第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの列と外周寄りの各第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの列とにおいて、それぞれの列で第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの伸縮特性にばらつきが生じる。このため、それら各列の第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの伸縮特性のばらつきを合計したばらつき、言い換えればダンパ装置20全体でみたときの同コイルスプリング23A,23Bの伸縮特性のばらつきが大きくなり、それに起因してダンパ装置20によるトルク変動(回転変動)の吸収を的確に行えなくなるおそれがある。
この点、上記中間プレート24を設ければ、内周寄りの部分に配置される二つ一組の第1及び第2コイルスプリング23A,23Bを繋ぐ中間プレートと、外周寄りの部分に配置される二つ一組の第1及び第2コイルスプリング23A,23Bを繋ぐ中間プレートとを設ける必要がなくなる。従って、中間プレートが複数設けられることに起因するダンパ装置20の部品点数の増加や構造の複雑化を抑制することができる。また、上記中間プレート24は、内周寄りに配置される各第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの列と、外周寄りに配置される各第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの列とを繋いだ状態とするものとなる。このため、内周寄りの各第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの列と外周寄りの各第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの列とにおいて、それぞれの列でコイルスプリング23A,23Bの伸縮特性にばらつきが生じたとしても、それら各列のコイルスプリング23A,23Bの伸縮特性のばらつきが平均化される。これにより、ダンパ装置20全体でみたときの第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの伸縮特性のばらつきが大きくなり、それに起因してダンパ装置20によるトルク変動の吸収を的確に行えなくなることが抑制される。
ところで、上記のような中間プレート24の内周寄りと外周寄りとにそれぞれ第1及び第2コイルスプリング23A,23Bを配置する場合、ドライブプレート21及びドリブンプレート22をそれぞれ内周寄りに位置するコイルスプリング23A,23Bと外周寄りに位置するコイルスプリング23A,23Bとの両方に当接させることとなる。こうしたことを上記軸線Lを中心とする同一の円周上に配置される各プレート同士を干渉させることなく実現すべく、ドライブプレート21、ドリブンプレート22、及び中間プレート24といった各プレートを、例えば次のように構成することが考えられる。
すなわち、ドライブプレート21とドリブンプレート22とのうちの一方のプレートと中間プレート24とが、上記軸線Lを中心とする同一の円周上で干渉しないよう、上記軸線Lと直交する方向において互いを避けるように湾曲される。また、ドライブプレート21とドリブンプレート22とのうちの他方のプレートが上記軸線Lの延びる方向において二つに分割され、その分割されたプレートが上記一方のプレート及び上記中間プレート24を上記軸線方向両側から挟んだ状態で一つに連結される。こうした構成を採用することにより、上記各プレート同士の干渉を回避しつつ、中間プレート24の内周寄りに配置されるコイルスプリング23A,23Bと中間プレート24の外周寄りに配置されるコイルスプリング23A,23Bとの両方に対し、ドライブプレート21及びドリブンプレート22をそれぞれ当接させることができる。
こうした構成を採用した場合、上述したように中間プレート24を上記軸線Lと直交する方向において湾曲させなければならない。こうした中間プレート24の湾曲により、同プレート24の内突部26及び外突部27も例えば図8に示されるように湾曲することとなる。このように中間プレート24を湾曲させると、同中間プレート24における内突部26及び外突部27の第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの端部側の面が同スプリング23A,23Bの中心線C1,C2を通過して同スプリング23A,23Bの径方向に直線状に延びるようにすることは困難になる。なお、図中の斜線で示される領域は、内突部26及び外突部27の第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの端部側の面における同端部と接触する部分を表している。
ここで、内突部26及び外突部27の第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの端部側の面が同スプリング23A,23Bの中心線C1,C2を通過して同スプリング23A,23Bの径方向に直線状に延びていないと、次のような問題が生じる。すなわち、内突部26及び外突部27と第1及び第2コイルスプリング23A,23Bとの間での押圧が行われたとき、その押圧が同スプリング23A,23Bの中心線C1,C2に対し偏った状態で行われる。その結果、上記押圧に伴う第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの圧縮方向への弾性変形時に同スプリング23A,23Bが圧縮方向以外の方向、例えば圧縮方向と直交する方向に弾性変形し易くなる。そして、第1及び第2コイルスプリング23A,23Bが圧縮方向と直交する方向等に弾性変形することに伴い、同スプリング23A,23Bの径方向の側部がプレート21,22(図2)など他の部品と干渉する。これにより、第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの伸縮特性が適正な状態から変わってしまい、ダンパ装置20によるトルク変動の吸収を的確に行えなくなるという不具合が生じる。
次に、上述した不具合の発生を抑制するためのダンパ装置20の構造、詳しくは同装置20におけるドライブプレート21,ドリブンプレート22、及び中間プレート24等の構造について、図3及び図4を参照して説明する。なお、図3には第1及び第2コイルスプリング23A,23Bのうち第2コイルスプリング23Bのみが示され、図4には第1及び第2コイルスプリング23A,23Bのうち第1コイルスプリング23Aのみが示されている。
本実施形態のダンパ装置20では、ドライブプレート21及びドリブンプレート22がそれぞれ上記軸線Lの延びる方向(図中左右方向)において二つに分割される。そして、それらプレート21,22のうち、一方の分割されたプレートは中間プレート24を上記軸線方向両側から挟んだ状態で一つに連結され、他方の分割されたプレートは上記一方のプレートを上記軸線方向両側から挟んだ状態で一つに連結される。なお、この例では、図3及び図4に示されるように、二つに分割されたドリブンプレート22が中間プレート24を上記軸線方向両側から挟んだ状態で一つに連結され、二つに分割されたドライブプレート21が上記ドリブンプレート22を上記軸線方向両側から挟んだ状態で一つに連結されている。ドライブプレート21及びドリブンプレート22を上記構成とすることで、中間プレート24をドライブプレート21及びドリブンプレート22と干渉させることなく上記軸線Lと直交する方向について直線状に延びるように形成することができる。
そして、同中間プレート24の形成により、中間プレート24をドライブプレート21及びドリブンプレート22と干渉させることなく、以下のようにすることが可能となる。すなわち、中間プレート24の内突部26及び外突部27における第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの端部側の面が、同スプリング23A、23Bの中心線C1,C2を通過して同スプリング23A,23Bの径方向に直線状に延びるようにすることが可能になる。なお、このときの内突部26及び外突部27における第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの端部側の面における同端部と接触する部分は、図9において斜線で示される領域によって表される。この場合、内突部26及び外突部27と第1及び第2コイルスプリング23A,23Bとの間で同スプリング23A,23Bの圧縮方向についての押圧が行われたとき、その押圧が同スプリング23A,23Bの中心線C1,C2に対し偏った状態で行われることはなくなる。その結果、上記押圧に伴う第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの弾性変形時に同スプリング23A,23Bが圧縮方向以外の方向、例えば圧縮方向と直交する方向に弾性変形し易くなることもなくなる。従って、第1及び第2コイルスプリング23A,23Bが圧縮方向と直交する方向等に弾性変形することに伴い、同スプリング23A,23Bの径方向の側部が各プレート21,22等の他の部品と干渉して第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの伸縮特性が適正な状態から変わってしまうことは抑制される。その結果、ダンパ装置20によるトルク変動の吸収を的確に行えなくなるという上記不具合が生じることが抑制される。
図3及び図4に示されるように、二つに分割されたドリブンプレート22は、中間プレート24のリング部25における内突部26及び外突部27に対応していない部分(図4)を上記軸線方向両側から挟んだ状態となるものであって、その部分よりも内周側及び外周側で一つに接合される接合部34,35を備えている。それら接合部34,35は、上記軸線Lと直交する方向について直線状に延びるように形成されている。そして、リング部25の内周側に位置する接合部34によりドリブンプレート22の第1突部29が形成されており、リング部25の外周側に位置する接合部35によりドリブンプレート22の第2突部31が形成されている。図2に示されるように、上記第1突部29(図4の接合部34)における軸線Lを中心とする回転方向の後端29aには、内周寄りに位置する第2コイルスプリング23Bの端部が当接している。また、上記第2突部31(図4の接合部35)における軸線Lを中心とする回転方向の後端31aには、外周寄りに位置する第2コイルスプリング23Bの端部が当接している。
そして、上述したように接合部34を上記軸線Lと直交する方向について直線状に延びるように形成することで、第1突部29(接合部34)の上記回転方向の後端29a側の面が、図10に示されるように内周寄りの第2コイルスプリング23Bの中心線C1を通過し且つ同スプリング23Bの径方向に直線状に延びるようにされる。また、上述したように接合部35を上記軸線Lと直交する方向について直線状に延びるように形成することで、第2突部31(接合部35)の上記回転方向の後端31a側の面が、外周寄りの第2コイルスプリング23Bの中心線C2を通過し且つ同スプリング23Bの径方向に直線状に延びるようにされる。ちなみに、このときの第1突部29(接合部34)及び第2突部31(接合部35)における後端29a,31a側の面における第2コイルスプリング23Bの端部と接触する部分は、同図において斜線で示される領域によって表される。
従って、ドリブンプレート22の第1突部29及び第2突部31の後端29a,31aと第2コイルスプリング23Bの端部との間での押圧が行われるときには、上記後端29a,31aにおける第2コイルスプリング23Bの端部側の面が同スプリング23Bの中心線C1,C2を通過し且つ同スプリング23Bの径方向に直線状に延びた状態となる。このため、上記押圧が同スプリング23Bの中心線C1,C2に対し偏った状態で行われることはなく、上記押圧に伴う第2コイルスプリング23Bの圧縮方向についての弾性変形時に同スプリング23Bが圧縮方向以外の方向、例えば圧縮方向と直交する方向に弾性変形し易くなることもない。従って、第2コイルスプリング23Bが圧縮方向と直交する方向等に弾性変形することに伴い、同スプリング23Bの径方向の側部が他の部品と干渉して第2コイルスプリング23Bの伸縮特性が適正な状態から変わってしまい、ダンパ装置20によるトルク変動の吸収を的確に行えなくなることが抑制される。
図3及び図4に示されるように、二つに分割されたドライブプレート21は、上記ドリブンプレート22における第1突部29及び第2突部31に対応した部分(図4)を上記軸線方向両側から挟んだ状態となるものである。二つに分割されたドライブプレート21のそれぞれには、内周寄りの第1コイルスプリング23A(図2)の端部が当接する当接部36と、外周寄りの第1コイルスプリング23A(図2)の端部が当接する当接部37とが設けられている。それら当接部36,37に関して、第1コイルスプリング23A(図2)側の面が同スプリング23Aの中心線C1,C2を挟んで線対称の状態となるようにされている。そして、二つに分割されたドライブプレート21において、各当接部36,37により、図2に示される内周窓32の後端32a及び外周窓33の後端33aが形成されている。上記内周窓32の後端32a(図4の当接部36)には内周寄りに位置する第1コイルスプリング23Aの端部が当接し、上記外周窓33の後端33a(図4の当接部37)には外周寄りに位置する第1コイルスプリング23Aの端部が当接している。
そして、上述したように当接部36を形成することで、内周窓32の後端32a(当接部36)が、図11に示されるように内周寄りの第1コイルスプリング23Aの中心線C1を挟んで線対称の状態となるようにされる。また、上述したように当接部37を形成することで、外周窓33の後端33a(当接部37)が、外周寄りの第1コイルスプリング23Aの中心線C2を挟んで線対称の状態となるようにされる。ちなみに、このときの内周窓32の後端32a(当接部36)及び外周窓33の後端33a(当接部37)における第1コイルスプリング23Aの端部と接触する部分は、同図において斜線で示される領域によって表される。
従って、ドライブプレート21における内周窓32及び外周窓33の後端32a,33aと第1コイルスプリング23Aの端部との間で押圧が行われるときには、上記後端32a,33a(当接部36,37)が同スプリング23Aの中心線C1,C2を挟んで線対称の状態となる。このため、上記押圧が同スプリング23Aの中心線C1,C2に対し偏った状態で行われることはなく、上記押圧に伴う第1コイルスプリング23Aの圧縮方向への弾性変形時に同スプリング23Aが圧縮方向以外の方向、例えば圧縮方向と直交する方向に弾性変形し易くなることもない。従って、第1コイルスプリング23Aが圧縮方向と直交する方向等に弾性変形することに伴い、同スプリング23Aの径方向の側部が他の部品と干渉して第1コイルスプリング23Aの伸縮特性が適正な状態から変わってしまい、ダンパ装置20によるトルク変動の吸収を的確に行えなくなることが抑制される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)ダンパ装置20の中間プレート24は、内周寄りの部分に配置される二つ一組の第1及び第2コイルスプリング23A,23Bを繋ぐ中間プレートとしての機能と、外周寄りの部分に配置される二つ一組の第1及び第2コイルスプリング23A,23Bを繋ぐ中間プレートとしての機能との両方を有している。言い換えれば、上記中間プレート24は、それら二つの機能を一つで持つものとされている。このため、上記中間プレート24を設ければ、内周寄りの部分に配置される二つ一組の第1及び第2コイルスプリング23A,23Bを繋ぐ中間プレートと、外周寄りの部分に配置される二つ一組の第1及び第2コイルスプリング23A,23Bを繋ぐ中間プレートとの二つを設ける必要がなくなる。従って、中間プレートが複数設けられることに起因するダンパ装置20の部品点数の増加や構造の複雑化を抑制することができる。
(2)上記中間プレート24は、内周寄りに配置される各第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの列と、外周寄りに配置される各第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの列とを繋いだ状態とするものとなる。このため、内周寄りの各第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの列と、外周寄りの各第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの列とにおいて、それぞれの列で第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの伸縮特性にばらつきが生じたとしても、それら各列のコイルスプリング23A,23Bの伸縮特性のばらつきが平均化される。これにより、ダンパ装置20全体でみたときの第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの伸縮特性のばらつきが大きくなり、それに起因してダンパ装置20によるトルク変動の吸収を的確に行えなくなることが抑制されるようになる。
(3)上記中間プレート24に関しては、ドライブプレート21及びドリブンプレート22と干渉させることなく、上記軸線Lと直交する方向について直線状に延びるように形成することが可能となる。そして、このように中間プレート24を形成することにより、同プレート24の内突部26及び外突部27における第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの端部側の面が同スプリング23A,23Bの中心線C1,C2を通過して同スプリング23A,23Bの径方向に直線状に延びるようにすることが可能になる。従って、内突部26及び外突部27と第1及び第2コイルスプリング23A,23Bとの間での押圧が行われたとき、その押圧が同スプリング23A,23Bの中心線C1,C2に対し偏った状態で行われることはなくなる。そして、その押圧に伴う第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの圧縮方向への弾性変形時に同スプリング23A,23Bが圧縮方向以外の方向、例えば圧縮方向と直交する方向に弾性変形し易くなることもなくなる。これにより、その弾性変形に伴い第1及び第2コイルスプリング23A,23Bの径方向の側部が他の部品と干渉して同スプリング23A,23Bの伸縮特性が適正な状態から変わってしまい、ダンパ装置20によるトルク変動の吸収を的確に行えなくなるという不具合の発生が抑制されるようになる。
(4)二つに分割されたドリブンプレート22は、それらを一つに接合する接合部34,35を備えている。そして、それら接合部34,35により形成される第1突部29及び第2突部31において、第1突部29(接合部34)及び第2突部31(接合部35)の上記回転方向の後端29a,31a側の面が、第2コイルスプリング23Bの中心線C1,C2を通過し且つ同スプリング23Bの径方向に直線状に延びるようにされる。従って、第1突部29及び第2突部31の後端29a,31aと第2コイルスプリング23Bの端部との間で押圧が行われるとき、その押圧が同スプリング23Bの中心線C1,C2に対し偏った状態で行われることはなくなる。その結果、上記押圧に伴う第2コイルスプリング23Bの圧縮方向への弾性変形時に同スプリング23Bが圧縮方向以外の方向、例えば圧縮方向と直交する方向に弾性変形し易くなることもなくなる。これにより、その弾性変形に伴い第2コイルスプリング23Bの径方向の側部が他の部品と干渉して同スプリング23Bの伸縮特性が適正な状態から変わってしまい、ダンパ装置20によるトルク変動の吸収を的確に行えなくなることが抑制されるようになる。
(5)二つに分割されたドライブプレート21のそれぞれに設けられた当接部36,37により形成される内周窓32及び外周窓33の後端32a,33aは、第1コイルスプリング23Aの中心線C1,C2を挟んで線対称の状態となるようにされる。従って、内周窓32及び外周窓33の後端32a,33aと第1コイルスプリング23Aの端部との間で押圧が行われるとき、その押圧が同スプリング23Aの中心線C1,C2に対し偏った状態で行われることはなくなる。その結果、上記押圧に伴う第1コイルスプリング23Aの圧縮方向への弾性変形時に同スプリング23Aが圧縮方向以外の方向、例えば圧縮方向と直交する方向に弾性変形し易くなることもなくなる。これにより、その弾性変形に伴い第1コイルスプリング23Aの径方向の側部が他の部品と干渉して同スプリング23Aの伸縮特性が適正な状態から変わってしまい、ダンパ装置20によるトルク変動の吸収を的確に行えなくなることが抑制されるようになる。
(6)ドリブンプレート22は、二つに分割された状態で成形された後に一つに接合される構造であるため、上記成形を同成形のしやすい薄い状態で行うことができ、ドリブンプレート22の成形性を向上させることができる。
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・中間プレート24に対するドライブプレート21とドリブンプレート22との位置関係を逆にしてもよい。この場合、中間プレート24が二つに分割されたドライブプレート21により上記軸線方向両側から挟まれた状態となり、同ドライブプレート21が二つに分割されたドリブンプレート22により上記軸線方向両側から挟まれた状態となる。
・自動車におけるエンジンと変速機との間での回転伝達を行う動力伝達装置にダンパ装置20を組み込んだが、二つの軸間での回転伝達を行う他の装置にダンパ装置20を組み込んでもよい。
1…インペラハブ、2…ポンプインペラ、3…フロントカバー、4…流体室、5…タービンハブ、6…タービンランナ、7…ステータ、8…ワンウェイクラッチ、9…ロックアップクラッチ、10…クラッチプレート、11…摩擦材、20…ダンパ装置、21…ドライブプレート、22…ドリブンプレート、23A…第1コイルスプリング、23B…第2コイルスプリング、23a…小径スプリング、23b…大径スプリング、24…中間プレート、25…リング部、26…内突部、26a…後端、26b…前端、27…外突部、27a…後側、27b…前側、28…円盤部、29…第1突部、29a…後端、30…リング部、31…第2突部、31a…後端、32…内周窓、32a…後端、33…外周窓、33a…後端、34,35…接合部、36,37…当接部。

Claims (3)

  1. 同一の軸線上に配置されて同軸線を中心に回転する入力軸と出力軸との間でのトルク伝達を行うダンパ装置であって、
    前記入力軸からの回転伝達を受けて前記軸線を中心に回転するドライブプレートと、
    前記軸線を中心に回転して前記出力軸への回転伝達を行うドリブンプレートと、前記ドライブプレート及び前記ドリブンプレートに対し前記軸線を中心に相対回転可能とされる環状の中間プレートと、前記ドライブプレートと前記中間プレートの間に配置されて両者間でのトルク伝達を行う第1コイルスプリングと、前記中間プレートと前記ドリブンプレートとの間に配置されて両者間でのトルク伝達を行う第2コイルスプリングとを備え、
    前記第1コイルスプリング及び前記第2コイルスプリングは、前記中間プレートの内外周側にそれぞれ設けられ、
    前記ドライブプレート及び前記ドリブンプレートはそれぞれ複数枚のプレートからなり、前記ドライブプレートと前記ドリブンプレートとのいずれか一方は、前記複数枚のプレートにより前記中間プレートを前記軸線方向両側から挟むとともに、他方の複数枚のプレートにより前記軸線方向両側から挟まれるものである
    ことを特徴とするダンパ装置。
  2. 前記中間プレートは、前記軸線周りを一周する円環状のリング部と、そのリング部から内側に突出して前記内周側に位置する第1及び第2コイルスプリングの端部が当接する内突部と、前記リング部から外側に突出して前記外周側に位置する第1及び第2コイルスプリングの端部が当接する外突部とを備え、前記軸線と直交する方向について直線状に延びるように形成されることで、前記内突部及び前記外突部における前記第1及び第2コイルスプリング側の面が第1及び第2コイルスプリングの中心線を通過し、且つ第1及び第2コイルスプリングの径方向に直線状に延びるようにされているものであり、
    前記ドライブプレート及び前記ドリブンプレートのうち、一方の複数枚のプレートは、前記中間プレートのリング部を前記軸線方向両側から挟んだ状態になるものであって、前記リング部の内周側及び外周側の部分で一つに接合される接合部を備えており、前記リング部の内周側に位置する接合部に前記内周側に位置する第1コイルスプリングの端部が当接し、前記リング部の外周側に位置する接合部に前記外周側に位置する第1コイルスプリングの端部が当接し、前記接合部を前記軸線と直交する方向について直線状に延びるように形成することで、同接合部における前記第1コイルスプリング側の面が第1コイルスプリングの中心線を通過し且つ第1コイルスプリングの径方向に直線状に延びるようにされているものであり、
    前記ドライブプレート及び前記ドリブンプレートのうち、他方の複数枚のプレートは、前記一方のプレートを前記軸線方向両側から挟んだ状態になるものであって、前記複数枚のプレートにそれぞれ設けられて前記内周側に位置する第2コイルスプリングの端部が当接する当接部と、同じく前記分割されたプレートにそれぞれ設けられて前記外周側に位置する第2コイルスプリングの端部が当接する当接部とを備えており、それら当接部における前記第2コイルスプリング側の面が第2コイルスプリングの中心線を挟んで線対称の状態とされているものである
    ことを特徴とする請求項1記載のダンパ装置。
  3. 車両に搭載される原動機と変速機との間での回転の伝達を行う動力伝達装置であって、請求項1又は2記載のダンパ装置を組み込んだことを特徴とする動力伝達装置。
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