JP3529956B2 - ダンパ装置 - Google Patents

ダンパ装置

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JP3529956B2
JP3529956B2 JP23790796A JP23790796A JP3529956B2 JP 3529956 B2 JP3529956 B2 JP 3529956B2 JP 23790796 A JP23790796 A JP 23790796A JP 23790796 A JP23790796 A JP 23790796A JP 3529956 B2 JP3529956 B2 JP 3529956B2
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政義 今給黎
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和昭 渡辺
邦裕 岩月
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダンパ装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動変速機においては、トルクコ
ンバータを備え、クランクシャフトに出力されたエンジ
ンの回転を、前記トルクコンバータを介して変速装置の
入力軸に伝達するようになっている。前記トルクコンバ
ータは、ポンプインペラ、タービンランナ、ステータ、
ロックアップクラッチ装置及びダンパ装置によって構成
される。そして、エンジンから伝達された回転はフロン
トカバーを介してポンプインペラに伝達され、該ポンプ
インペラの回転に伴って発生する油の流れによってター
ビンランナを回転させ、該タービンランナの回転を前記
入力軸に伝達するようになっている。
【0003】また、前記ロックアップクラッチ装置は、
軸方向に移動自在に配設されたクラッチプレートを備
え、該クラッチプレートに摩擦材が貼(ちょう)付され
る。そして、車両が発進した後、あらかじめ設定された
車速が得られると、クラッチプレートとフロントカバー
とが接触させられ、ロックアップクラッチ装置が係合さ
せられる。その結果、エンジンの回転が油を介すること
なく入力軸に直接伝達される。
【0004】ところで、前記ロックアップクラッチ装置
の係脱に伴って、トルクコンバータを介して伝達される
トルク、すなわち、伝達トルクに変動が生じる。また、
エンジンによって発生させられるトルクが変化した場合
にも、前記伝達トルクに変動が生じる。この場合、変動
した伝達トルクがそのまま入力軸に伝達されると、振
動、騒音等が発生してしまう。
【0005】そこで、前記ロックアップクラッチ装置と
タービンハブとの間にダンパ装置が配設され、該ダンパ
装置によって伝達トルクの変動を吸収するようにしてい
る。そのために、前記ダンパ装置は、クラッチプレート
の円周方向における複数箇所に配設されたスプリング、
前記クラッチプレートに固定され、各スプリングを保持
するとともに、スプリングの一端に接触させられるドラ
イブプレート、及び前記タービンハブに固定され、前記
スプリングの他端に接触させられるドリブンプレートを
有する。
【0006】そして、前記伝達トルクに変動が生じる
と、前記スプリングは撓(たわ)み、撓んだ状態で前記
伝達トルクを前記タービンハブを介して入力軸に伝達す
るとともに、伝達トルクの急激な変動を吸収する。とこ
ろで、前記ドリブンプレートの外周縁には、円周方向に
おける複数箇所にスプリング当接爪部が形成され、該ス
プリング当接爪部によって前記スプリングが受けられる
ようになっている。したがって、スプリングを介してド
リブンプレートに伝達トルクが伝達されると、前記スプ
リング当接爪部の根元の角部分には大きな応力が発生
し、ダンパ装置を繰り返し使用していると、ドリブンプ
レートの耐久性が低くなってしまう。
【0007】そこで、前記角部分の曲率半径を大きくす
ることによって、前記角部分に発生する応力を分散さ
せ、ドリブンプレートの耐久性を高くするようにしてい
る。図2は従来のドリブンプレートの正面図、図3は従
来のドリブンプレートの断面図である。図において、1
01はドリブンプレート、102は該ドリブンプレート
101の円周方向における複数箇所に形成されたスプリ
ング当接爪部、103は該スプリング当接爪部102の
根元の角部分、105は各スプリング当接爪部102間
に配設されるスプリングである。
【0008】この場合、前記ドリブンプレート101の
外周縁には、円周方向における複数箇所にスプリング当
接爪部102が形成され、該スプリング当接爪部102
によって前記スプリング105が受けられるようになっ
ている。したがって、スプリング105を介してドリブ
ンプレート101に伝達トルクが伝達されると、前記ス
プリング当接爪部102の根元の角部分103には大き
な応力が発生するが、該角部分103の曲率半径が大き
くされるので、角部分103に発生する応力を分散さ
せ、ドリブンプレート101の耐久性を高くすることが
できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のダンパ装置においては、スプリング105が各スプ
リング当接爪部102間に配設されるので、角部分10
3の曲率半径を大きくすると角部分103とスプリング
105とが干渉してしまう。そこで、前記ドリブンプレ
ート101の周縁部106を図示しないタービンランナ
側(図3における右方)に湾曲させ、角部分103とス
プリング105とが干渉するのを防止するようにしてい
る。したがって、周縁部106をタービンランナ側に湾
曲させる分だけダンパ装置の軸方向寸法が大きくなって
しまう。
【0010】また、ドリブンプレート101の耐久性を
高くするために、ドリブンプレート101の板厚を大き
くすることが考えられるが、板厚を大きくすると、ダン
パ装置のコストがその分高くなるだけでなく、重量が増
加してしまう。本発明は、前記従来のダンパ装置の問題
点を解決して、軸方向寸法が大きくなることがなく、ド
リブンプレートの耐久性を高くすることができるととも
に、コストを低くすることができるダンパ装置を提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明のダ
ンパ装置においては、ロックアップクラッチ装置を係脱
させるクラッチプレートと、タービンランナを固定する
ための出力部材との間に配設され、伝達トルクの変動を
吸収するようになっている。そして、前記クラッチプレ
ートの円周方向における複数箇所に配設されたスプリン
グと、前記クラッチプレートに固定され、クラッチプレ
ートと共に各スプリングを保持し、かつ、ロックアップ
クラッチ装置の係脱に伴って各スプリングを押圧するド
ライブプレートと、前記出力部材に固定され、ロックア
ップクラッチ装置の係脱に伴って各スプリングを受ける
ドリブンプレートとを有する。
【0012】また、該ドリブンプレートは、前記スプリ
ングに対応させて、外周縁に一体に形成されたスプリン
グ当接爪部を備え、該スプリング当接爪部の根元の角部
分において、径方向における外方に突出させて、かつ、
前記タービンランナ側に突出させて隆起部が形成され
る。本発明の他のダンパ装置においては、さらに、前記
隆起部とスプリング当接爪部の押圧面とを接続するアー
ル部の曲率半径が、前記隆起部とドリブンプレートの外
周縁とを接続するアール部の曲率半径より小さくされ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の
実施の形態におけるドリブンプレートの正面図、図4は
本発明の実施の形態におけるトルクコンバータの縦断面
図、図5は本発明の実施の形態におけるダンパ装置の正
面図、図6は図1のX−X断面図、図7は本発明の実施
の形態におけるドリブンプレートの要部斜視図、図8は
本発明の実施の形態におけるドリブンプレートの要部拡
大図である。
【0014】図に示すように、トルクコンバータは、ポ
ンプインペラ11、該ポンプインペラ11と共にトーラ
スを構成するタービンランナ12、ステータ13、ロッ
クアップクラッチ装置14及びダンパ装置15によって
構成される。そして、図示しないエンジンの回転は、図
示しないクランクシャフトを介してフロントカバー16
に伝達され、該フロントカバー16に固定されたポンプ
インペラ11に伝達される。この場合、該ポンプインペ
ラ11が回転すると、トーラス内の油が、トルクコンバ
ータの軸の周囲を回転し、遠心力が加わってポンプイン
ペラ11、タービンランナ12及びステータ13間を循
環する。
【0015】そして、車両の発進時等、前記ポンプイン
ペラ11が回転を開始したばかりで、ポンプインペラ1
1とタービンランナ12との回転速度差が大きい場合、
該タービンランナ12から流れ出た油はポンプインペラ
11の回転を妨げる方向に流れる。そこで、ポンプイン
ペラ11とタービンランナ12との間にステータ13が
配設され、該ステータ13は、ポンプインペラ11とタ
ービンランナ12との回転速度差が大きいときに、ポン
プインペラ11の回転を助ける方向に油の流れを変換す
る。
【0016】そして、前記タービンランナ12の回転速
度が高くなり、前記ポンプインペラ11と前記タービン
ランナ12との回転速度差が小さくなると、ステータ1
3のブレード31の表側に当たっていた油が裏側に当た
るようになって、油の流れを妨げる。そこで、前記ステ
ータ13を一定方向にだけ回転可能とするワンウェイク
ラッチ17が前記ステータ13の内周側に配設される。
したがって、油がブレード31の裏側に当たるようにな
ると、ステータ13は自然に回転するようになるので、
前記油は円滑に循環する。また、前記ワンウェイクラッ
チ17は、アウタレース18及びインナレース19から
成る。そして、アウタレース18はステータ13に固定
され、インナレース19は図示しない自動変速機のケー
スに固定される。
【0017】このように、前記トルクコンバータは、ポ
ンプインペラ11とタービンランナ12との回転速度差
が大きいときには、トルク変換機として作動させられて
伝達トルクを増幅し、回転速度差が小さいときには、流
体継手として作動させられる。次に、ロックアップクラ
ッチ装置14について説明する。
【0018】この場合、車両が発進した後、あらかじめ
設定された車速が得られると、ロックアップクラッチ装
置14が係合させられるようになっている。そして、ロ
ックアップクラッチ装置14が係合させられると、前記
エンジンの回転が油を介することなく図示しない変速装
置の入力軸に直接伝達されるので、燃費を良くすること
ができる。また、前記ロックアップクラッチ装置14
は、図示しないロックアップリレーバルブによって油の
供給が切り換えられて作動し、クラッチプレート21が
軸方向に移動することによって、該クラッチプレート2
1とフロントカバー16とが摩擦材20を介して接離さ
せられる。
【0019】そのために、前記クラッチプレート21と
フロントカバー16との間に解放側油室R1が、クラッ
チプレート21とタービンランナ12との間に係合側油
室R2がそれぞれ形成される。したがって、前記解放側
油室R1に油が供給されると、ロックアップクラッチ装
置14が解放され、前記係合側油室R2に油が供給され
ると、ロックアップクラッチ装置14が係合させられ
る。
【0020】そして、該ロックアップクラッチ装置14
が係合させられると、前記クランクシャフトの回転が、
フロントカバー16、クラッチプレート21、ダンパ装
置15及び出力部材としてのタービンハブ23を介し
て、前記入力軸に直接伝達される。そのために、前記タ
ービンハブ23の内周にスプライン溝23aが形成さ
れ、該スプライン溝23aによってタービンハブ23と
前記入力軸とがスプライン嵌(かん)合されるようにな
っている。
【0021】なお、61は前記タービンハブ23とフロ
ントカバー16との間に配設されたスラストベアリン
グ、65は前記ステータ13とタービンハブ23との間
に配設されたスラストベアリング、66は前記ステータ
13とスリーブ67との間に配設されたスラストベアリ
ングである。次に、ダンパ装置15について説明する。
【0022】該ダンパ装置15は、伝達トルクの変動を
吸収するためのものであり、クラッチプレート21に形
成された突起を圧潰(あっかい)することにより行われ
るかしめ(以下「ダボかしめ」という。)58によって
クラッチプレート21に固定され、該クラッチプレート
21と一体的に回転させられるドライブプレート57、
該ドライブプレート57と対向させて配設され、前記タ
ービンランナ12と一体に回転させられるドリブンプレ
ート32、スプリング33等から成る。
【0023】該スプリング33は、第1ステージ用のも
のであり、クラッチプレート21の円周方向における複
数箇所、例えば、8箇所に配設される。また、クラッチ
プレート21の円周方向における複数箇所、例えば、4
箇所に図示しない第2ステージ用のスプリングが、前記
スプリング33内に一つ置きに配設される。そして、第
2ステージ用のスプリングはスプリング33より径が小
さく、かつ、短く設定され、スプリング33の伝達トル
クが屈曲点トルクに到達した後に撓み始める。
【0024】したがって、前記フロントカバー16から
摩擦材20を介して伝達された回転は、前記ダンパ装置
15を介してタービンハブ23に伝達されるが、この場
合、スプリング33及び前記第2ステージ用のスプリン
グが収縮し、伝達トルクの変動を吸収するので、振動、
騒音等が発生するのを防止することができる。前記ポン
プインペラ11は、ブレード41、アウタシェル43及
びインナコア45から成り、また、タービンランナ12
は、ブレード42、アウタシェル44及びインナコア4
6から成る。そして、タービンランナ12のアウタシェ
ル44は、ドリブンプレート32と共に、リベット47
によってタービンハブ23と連結される。
【0025】ところで、前記クラッチプレート21は、
軸方向に延び、前記タービンハブ23に形成された摺
(しゅう)動面に沿って軸方向に摺動する筒状の第1の
立上がり部51、該第1の立上がり部51から径方向に
おける外方に延びる第1の平板部52、該第1の平板部
52から径方向における外方に延びる湾曲部53、該湾
曲部53から径方向における外方に延びる第2の平板部
54、及び該第2の平板部54から軸方向に延びる筒状
の第2の立上がり部55から成る。
【0026】そして、該第2の立上がり部55によって
スプリング33の外側保持部Q1が形成される。この場
合、前記クラッチプレート21の最外周部分に前記スプ
リング33が配設されることになるので、フロントカバ
ー16と前記トーラスとの間に形成される空間を十分に
利用することが可能になり、スプリング33の径を大き
く設定することができる。したがって、該スプリング3
3のばね定数を小さくし、その結果、固有振動数を小さ
くすることができる。
【0027】また、前記クラッチプレート21と共にス
プリング33を包囲して保持するとともに、クラッチプ
レート21の回転をスプリング33及び前記第2ステー
ジ用のスプリングに伝達するために、ドライブプレート
57が配設される。本実施の形態において、該ドライブ
プレート57は、ピース化され、ほぼ扇状の形状を有す
る8個のプレート片74によって形成される。そして、
該各プレート片74をクラッチプレート21の円周方向
における8箇所において互いに隣接させることによっ
て、ドライブプレート57の全体が環状の形状にされ
る。
【0028】また、このとき、互いに隣接するプレート
片74間に、径方向における内方に向けて開口する8個
のバランスウェイト挿入溝83が形成される。したがっ
て、所定のバランスウェイト挿入溝83にバランスウェ
イト84を挿入し、固定することによって、クラッチプ
レート21を回転させたときのバランスを採ることがで
きる。なお、前記各プレート片74は、ダボかしめ58
によってクラッチプレート21に固定される。
【0029】そして、前記プレート片74の中央の内周
縁にストッパ78が立ち上げて形成され、中央の外周縁
にスプリング駆動爪Mが径方向における外方に突出させ
て形成される。さらに、両端部の外周縁に前記スプリン
グ33を内側から保持する内側保持部Q2が立ち上げて
形成される。前記スプリング駆動爪Mは、ロックアップ
クラッチ装置14が係合させられてクラッチプレート2
1が正方向(図5における反時計回り方向)に回転する
際(以下「正駆動時」という。)、及びエンジンブレー
キ時等においてクラッチプレート21が逆方向(図5に
おける時計回り方向)に回転する際(以下「逆駆動時」
という。)に、いずれもスプリング33を押圧する。そ
のために、前記スプリング駆動爪Mは、スプリング33
の端面に沿って湾曲して延び、正駆動時に押圧面Ma
が、逆駆動時に押圧面Mbがスプリング33の端面にそ
れぞれ当たる。また、前記スプリング駆動爪Mの幅は径
方向における外方になるほど広くされる。
【0030】このように、互いに隣接する2個のプレー
ト片74の各スプリング駆動爪M、前記外側保持部Q1
及び内側保持部Q2によってスプリング収容部91が形
成され、該スプリング収容部91内にスプリング33が
収容され保持される。一方、前記ドリブンプレート32
は、前記タービンランナ12に沿って延び、円周方向に
おける8箇所に前記スプリング駆動爪Mに対応させてス
プリング当接爪部Tが径方向における外方に突出させて
形成される。該スプリング当接爪部Tは、クラッチプレ
ート21の正駆動時及び逆駆動時にスプリング33を受
ける。そのために、前記スプリング当接爪部Tは、前記
スプリング駆動爪Mに向けて立ち上げられる立上がり部
T1を有し、正駆動時に押圧面Taが、逆駆動時に押圧
面Tbがそれぞれスプリング33の端面に当たる。な
お、前記スプリング駆動爪Mと同様に、スプリング当接
爪部Tの幅は径方向における外方になるほど広くされ
る。
【0031】また、前記ドリブンプレート32は、径方
向における前記各スプリング当接爪部Tより内側に、前
記各ストッパ78に対応させて弧状の規制穴89が形成
される。そして、前記スプリング33が圧縮され、スト
ッパ78が規制穴89の端部89a、89bに当たる
と、スプリング33のそれ以上の圧縮が規制される。前
記構成のダンパ装置15において、正駆動時に、各スプ
リング駆動爪Mの押圧面Ma及び各スプリング当接爪部
Tの押圧面Taが両側から各スプリング33を押し、圧
縮させる。したがって、ダンパ装置15によって伝達ト
ルクの変動を吸収することができるので、前記伝達トル
クの変動がそのまま入力軸に伝達されることがなく、振
動、騒音等が発生するのを防止することができる。
【0032】また、逆駆動時に、各スプリング駆動爪M
の押圧面Mb及び各スプリング当接爪部Tの押圧面Tb
が両側から各スプリング33を押し、圧縮させる。した
がって、ダンパ装置15によって伝達トルクの変動を吸
収することができる。ところで、前記スプリング当接爪
部Tに前記スプリング33から伝達トルクが加わると、
前記スプリング当接爪部Tの根元の角部分には大きな応
力が発生し、ダンパ装置15を繰り返し使用している
と、ドリブンプレート32の耐久性が低くなってしま
う。
【0033】そこで、伝達トルクによってスプリング当
接爪部Tの根元に発生する応力を分散させるために、ス
プリング当接爪部Tの根元に、径方向における外方に突
出させて、かつ、タービンランナ12側に突出させて隆
起部Tc、Tdが形成される。本実施の形態において
は、隆起部Tc、Tdの稜(りょう)線L1とドリブン
プレート32の外周縁の接線とがほぼ45〔°〕を成す
ように、隆起部Tc、Tdの全体が湾曲させられる。
【0034】このように、隆起部Tc、Tdがタービン
ランナ12側に突出するので、隆起部Tc、Tdによっ
て3次元に湾曲する角部分が形成され、該角部分の曲率
半径を実質的に大きくすることができる。また、前記角
部分に発生する応力をドリブンプレート32と平行な方
向に逃がすことができるだけでなく、ドリブンプレート
32に対して垂直な方向に逃がすこともできる。したが
って、前記角部分に発生する応力を分散させ、ドリブン
プレート32の耐久性を高くすることができる。
【0035】また、隆起部Tc、Tdだけをタービンラ
ンナ12側に突出させるだけで角部分とスプリング33
とが干渉するのを防止することができるので、ドリブン
プレート32の周縁部をタービンランナ12側に湾曲さ
せる必要がない。したがって、ダンパ装置15の軸方向
寸法が大きくなるのを防止することができる。そして、
ドリブンプレート32の耐久性を高くするために、ドリ
ブンプレート32の板厚を大きくする必要がないので、
ダンパ装置15のコストを低くすることができるととも
に、重量が増加することがなくなる。
【0036】さらに、前記ドリブンプレート32をプレ
ス加工によって形成するときに、前記隆起部Tc、Td
を同時に形成することができるので、加工工数が多くな
らず、作業が煩わしくなることはない。しかも、隆起部
Tc、Tdがスプリング33を包囲するので、スプリン
グ33がタービンランナ12側に飛び出すのを防止する
こともできる。
【0037】そして、前記隆起部Tcと押圧面Taとを
接続するアール部P1、及び隆起部Tdと押圧面Tbと
を接続するアール部P2はスプリング33に近接してい
るので、曲率半径が小さくされ、前記隆起部Tcとドリ
ブンプレート32の外周縁とを接続するアール部P3、
及び前記隆起部Tdとドリブンプレート32の外周縁と
を接続するアール部P4はスプリング33から離れてい
るので、曲率半径が大きくされる。
【0038】したがって、角部分に発生する応力を十分
に分散させ、かつ、角部分とスプリング33とが干渉す
るのを防止することができるだけでなく、前記隆起部T
c、Tdがタービンランナ12側に突出する量を少なく
することができる。なお、本発明は前記実施の形態に限
定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変
形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から
排除するものではない。
【0039】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、ダンパ装置においては、ロックアップクラッチ装
置を係脱させるクラッチプレートと、タービンランナを
固定するための出力部材との間に配設され、伝達トルク
の変動を吸収するようになっている。そして、前記クラ
ッチプレートの円周方向における複数箇所に配設された
スプリングと、前記クラッチプレートに固定され、クラ
ッチプレートと共に各スプリングを保持し、かつ、ロッ
クアップクラッチ装置の係脱に伴って各スプリングを押
圧するドライブプレートと、前記出力部材に固定され、
ロックアップクラッチ装置の係脱に伴って各スプリング
を受けるドリブンプレートとを有する。
【0040】また、該ドリブンプレートは、前記スプリ
ングに対応させて、外周縁に一体に形成されたスプリン
グ当接爪部を備え、該スプリング当接爪部の根元の角部
分において、径方向における外方に突出させて、かつ、
前記タービンランナ側に突出させて隆起部が形成され
る。この場合、伝達トルクが変動すると、ドライブプレ
ート及びスプリング当接爪部が各スプリングを押し、圧
縮させる。したがって、ダンパ装置によって伝達トルク
の変動を吸収することができるので、前記伝達トルクの
変動がそのまま入力軸に伝達されることがなく、振動、
騒音等が発生するのを防止することができる。
【0041】そして、隆起部がタービンランナ側に突出
させて形成されるので、隆起部によって3次元に湾曲す
る角部分が形成され、該角部分の曲率半径を実質的に大
きくすることができる。すなわち、前記角部分に発生す
る応力をドリブンプレートと平行な方向に逃がすことが
できるだけでなく、ドリブンプレートに対して垂直な方
向に逃がすこともできる。したがって、前記角部分に発
生する応力を分散させ、ドリブンプレートの耐久性を高
くすることができる。
【0042】
【0043】
【0044】本発明の他のダンパ装置においては、さら
に、前記隆起部とスプリング当接爪部の押圧面とを接続
するアール部の曲率半径が、前記隆起部とドリブンプレ
ートの外周縁とを接続するアール部の曲率半径より小さ
くされる。この場合、角部分に発生する応力を十分に分
散させ、かつ、角部分とスプリングとが干渉するのを防
止することができるだけでなく、前記隆起部がタービン
ランナ側に突出する量を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるドリブンプレート
の正面図である。
【図2】従来のドリブンプレートの正面図である。
【図3】従来のドリブンプレートの断面図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるトルクコンバータ
の縦断面図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるダンパ装置の正面
図である。
【図6】図1のX−X断面図である。
【図7】本発明の実施の形態におけるドリブンプレート
の要部斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態におけるドリブンプレート
の要部拡大図である。
【符号の説明】
12 タービンランナ 14 ロックアップクラッチ装置 15 ダンパ装置 21 クラッチプレート 23 タービンハブ 32 ドリブンプレート 33 スプリング 57 ドライブプレート T スプリング当接爪部 Ta、Tb 押圧面 Tc、Td 隆起部 P1〜P4 アール部
フロントページの続き (72)発明者 樅山 尚久 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 今給黎 政義 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 春日 慎司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 渡辺 和昭 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 岩月 邦裕 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 友松 秀夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−68451(JP,A) 特開 昭64−66024(JP,A) 実開 昭63−115662(JP,U) 実開 昭63−182353(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 15/134 F16H 45/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロックアップクラッチ装置を係脱させる
    クラッチプレートと、タービンランナを固定するための
    出力部材との間に配設され、伝達トルクの変動を吸収す
    るダンパ装置において、前記クラッチプレートの円周方
    向における複数箇所に配設されたスプリングと、前記ク
    ラッチプレートに固定され、クラッチプレートと共に各
    スプリングを保持し、かつ、ロックアップクラッチ装置
    の係脱に伴って各スプリングを押圧するドライブプレー
    トと、前記出力部材に固定され、ロックアップクラッチ
    装置の係脱に伴って各スプリングを受けるドリブンプレ
    ートとを有するとともに、該ドリブンプレートは、前記
    スプリングに対応させて、外周縁に一体に形成されたス
    プリング当接爪部を備え、該スプリング当接爪部の根元
    の角部分において、径方向における外方に突出させて、
    かつ、前記タービンランナ側に突出させて隆起部が形成
    されることを特徴とするダンパ装置。
  2. 【請求項2】 前記隆起部とスプリング当接爪部の押圧
    面とを接続するアール部の曲率半径が、前記隆起部とド
    リブンプレートの外周縁とを接続するアール部の曲率半
    より小さくされる請求項1に記載のダンパ装置。
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