JPH1081589A - ダイヤモンド膜およびその製造方法 - Google Patents
ダイヤモンド膜およびその製造方法Info
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- JPH1081589A JPH1081589A JP14398097A JP14398097A JPH1081589A JP H1081589 A JPH1081589 A JP H1081589A JP 14398097 A JP14398097 A JP 14398097A JP 14398097 A JP14398097 A JP 14398097A JP H1081589 A JPH1081589 A JP H1081589A
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- diamond
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- diamond film
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- Chemical Vapour Deposition (AREA)
- Formation Of Insulating Films (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ダイヤモンド膜形成時の核発生を簡便な手法
で再現性よくかつ効率的に行なうことにより、緻密で表
面平坦性の高い良質なダイヤモンド膜を提供する。 【解決手段】 酸性溶液中に分散させた平均粒径が0.
1μm以下のダイヤモンド粒子を、超音波振動、電圧印
加などの手段により、シリコンまたは立方晶シリコンカ
ーバイドからなる表面に1平方センチメートル当たり1
×1010個以上の分布密度を有するように配置し、このダ
イヤモンド粒子を成長核としてプラズマCVD法により
ダイヤモンド膜を形成した。
で再現性よくかつ効率的に行なうことにより、緻密で表
面平坦性の高い良質なダイヤモンド膜を提供する。 【解決手段】 酸性溶液中に分散させた平均粒径が0.
1μm以下のダイヤモンド粒子を、超音波振動、電圧印
加などの手段により、シリコンまたは立方晶シリコンカ
ーバイドからなる表面に1平方センチメートル当たり1
×1010個以上の分布密度を有するように配置し、このダ
イヤモンド粒子を成長核としてプラズマCVD法により
ダイヤモンド膜を形成した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイヤモンド膜お
よびその製造方法に関するものであり、さらに詳しく
は、特に電子工業における半導体層や絶縁体層として有
用であるダイヤモンド膜およびその製造方法に関するも
のである。
よびその製造方法に関するものであり、さらに詳しく
は、特に電子工業における半導体層や絶縁体層として有
用であるダイヤモンド膜およびその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、化学気相合成法(CVD法)など
の方法によって形成されるダイヤモンド膜は、これまで
にない特性を有する半導体層、絶縁体層材料として工業
的にも注目されている。なぜならダイヤモンドは、ワイ
ドバンドギャップ材料(禁制帯幅:約5.5eV)であ
り、ドーピングによって半導体化が可能である、電子放
出特性に優れている、高硬度である、耐磨耗性に優れて
いる、高熱伝導率を有している、化学的に不活性である
などの諸特性から、様々な分野の電子素子材料として適
しているからである。
の方法によって形成されるダイヤモンド膜は、これまで
にない特性を有する半導体層、絶縁体層材料として工業
的にも注目されている。なぜならダイヤモンドは、ワイ
ドバンドギャップ材料(禁制帯幅:約5.5eV)であ
り、ドーピングによって半導体化が可能である、電子放
出特性に優れている、高硬度である、耐磨耗性に優れて
いる、高熱伝導率を有している、化学的に不活性である
などの諸特性から、様々な分野の電子素子材料として適
しているからである。
【0003】従来ダイヤモンド膜は、炭素系ガスと水素
ガスとを原料ガスとした気相合成法などで形成されてお
り、シリコンなどの基板上には、結晶粒サイズが概ね直
径0.5μm以上(結晶粒密度:約108〜109個/cm2)で
膜厚が約0.5μm以上の膜が得られている。この様な
ダイヤモンド膜を形成する際には、形成初期過程におけ
る成長核の制御が必要である。なぜなら、一般的にシリ
コンなどを素材とする基板上に何等処理することなくダ
イヤモンド膜を形成した場合、成長核の発生が非常に少
なく、膜状にすることが困難であるとともに、成長核は
得られる膜の膜質や特性、基板との密着性などとも関係
があるからである。それ故、従来は、通常基板素材の前
処理として、数μm〜数十μmの比較的大きな粒径を有
するダイヤモンド砥粒を用いて基板素材の表面を傷付け
て成長核を形成するいわゆる「傷付け処理」が行なわれ
てきた。また特開平5−271939号公報では、平均
粒径が2〜50nmの丸形ダイヤモンド粉末を用いて基
板表面の傷付け処理を行っている。また特開平5−58
784号公報では、粒径が2〜100nmのダイヤモン
ド超微粒子を基体上に塗布することでダイヤモンドの成
長核形成を行っている。
ガスとを原料ガスとした気相合成法などで形成されてお
り、シリコンなどの基板上には、結晶粒サイズが概ね直
径0.5μm以上(結晶粒密度:約108〜109個/cm2)で
膜厚が約0.5μm以上の膜が得られている。この様な
ダイヤモンド膜を形成する際には、形成初期過程におけ
る成長核の制御が必要である。なぜなら、一般的にシリ
コンなどを素材とする基板上に何等処理することなくダ
イヤモンド膜を形成した場合、成長核の発生が非常に少
なく、膜状にすることが困難であるとともに、成長核は
得られる膜の膜質や特性、基板との密着性などとも関係
があるからである。それ故、従来は、通常基板素材の前
処理として、数μm〜数十μmの比較的大きな粒径を有
するダイヤモンド砥粒を用いて基板素材の表面を傷付け
て成長核を形成するいわゆる「傷付け処理」が行なわれ
てきた。また特開平5−271939号公報では、平均
粒径が2〜50nmの丸形ダイヤモンド粉末を用いて基
板表面の傷付け処理を行っている。また特開平5−58
784号公報では、粒径が2〜100nmのダイヤモン
ド超微粒子を基体上に塗布することでダイヤモンドの成
長核形成を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来得
られているダイヤモンド膜は、結晶粒サイズが比較的大
きく、また連続膜となる膜厚も比較的厚いので、形成で
きる連続膜の膜厚自由度が低く、そして十分に緻密なも
のではなかった。また比較的低い成長核密度より形成し
ているため、ダイヤモンド膜の表面平坦性や特性の面内
均一性、基板との密着性が十分でないという課題もあっ
た。この様な課題の要因は、前処理として行われる核発
生促進処理と密接な関係がある。従来技術である傷付け
処理やダイヤモンド超微粒子を単に基体上に塗布するだ
けの処理では、成長核の発生は促進されるものの、その
核発生密度は1平方センチメートル当たり多くても10
8〜109個程度であり、十分な緻密性や密着性、面内均
一性を有したダイヤモンド膜を得ることが困難であっ
た。また大きな面積を有する基板について処理の均一性
が不十分であったり、処理バッチ毎に得られる核発生効
果の再現性の点においても不十分であるという問題があ
った。
られているダイヤモンド膜は、結晶粒サイズが比較的大
きく、また連続膜となる膜厚も比較的厚いので、形成で
きる連続膜の膜厚自由度が低く、そして十分に緻密なも
のではなかった。また比較的低い成長核密度より形成し
ているため、ダイヤモンド膜の表面平坦性や特性の面内
均一性、基板との密着性が十分でないという課題もあっ
た。この様な課題の要因は、前処理として行われる核発
生促進処理と密接な関係がある。従来技術である傷付け
処理やダイヤモンド超微粒子を単に基体上に塗布するだ
けの処理では、成長核の発生は促進されるものの、その
核発生密度は1平方センチメートル当たり多くても10
8〜109個程度であり、十分な緻密性や密着性、面内均
一性を有したダイヤモンド膜を得ることが困難であっ
た。また大きな面積を有する基板について処理の均一性
が不十分であったり、処理バッチ毎に得られる核発生効
果の再現性の点においても不十分であるという問題があ
った。
【0005】本発明は、従来技術における前記課題を解
決するため、連続膜の膜厚自由度が高く緻密で表面平坦
性、面内均一性、密着性の高い良質のダイヤモンド膜を
提供することを目的とする。また本発明は、従来技術に
おける前記課題を解決するため、ダイヤモンド膜形成時
の成長核発生を簡便な手法で再現性よく行なうととも
に、連続膜の膜厚自由度が高く緻密で表面平坦性、面内
均一性、密着性の高い良質のダイヤモンド膜を製造する
方法を提供することを目的とする。
決するため、連続膜の膜厚自由度が高く緻密で表面平坦
性、面内均一性、密着性の高い良質のダイヤモンド膜を
提供することを目的とする。また本発明は、従来技術に
おける前記課題を解決するため、ダイヤモンド膜形成時
の成長核発生を簡便な手法で再現性よく行なうととも
に、連続膜の膜厚自由度が高く緻密で表面平坦性、面内
均一性、密着性の高い良質のダイヤモンド膜を製造する
方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明のダイヤモンド膜の構成は、基板上に形成さ
れたダイヤモンド膜であって、1平方センチメートル当
たり1×1010個以上の密度の成長核から形成されたこと
を特徴とする。
め、本発明のダイヤモンド膜の構成は、基板上に形成さ
れたダイヤモンド膜であって、1平方センチメートル当
たり1×1010個以上の密度の成長核から形成されたこと
を特徴とする。
【0007】また前記目的を達成するため、本発明のダ
イヤモンド膜の他の構成は、基板上に形成されたダイヤ
モンド膜であって、1平方センチメートル当たり1×10
10個以上の密度のダイヤモンド結晶粒で構成された面を
含むことを特徴とする。
イヤモンド膜の他の構成は、基板上に形成されたダイヤ
モンド膜であって、1平方センチメートル当たり1×10
10個以上の密度のダイヤモンド結晶粒で構成された面を
含むことを特徴とする。
【0008】本発明のダイヤモンド膜は、1平方センチ
メートル当たり1×1010個以上の密度で存在する成長核
から形成されたことを特徴とするため、その成長核を基
にして1平方センチメートル当たり1×1010個以上の高
密度のダイヤモンド結晶粒から構成される面を有する膜
となる。その結果、膜厚が非常に薄い(約0.5μm以
下)連続膜の形成が可能となるとともに、基板との密着
性も高くなる。さらにこのダイヤモンド膜は、従来製造
された膜よりも均質で緻密な膜であり、また表面が微小
粒径のダイヤモンド結晶粒により構成されるため、膜表
面の凹凸が小さく、平坦性が高い。これらの形状、特性
は、ダイヤモンド膜を電子素子材料として応用する際、
諸性質の面内分布が小さい(例えば、硬度や熱伝導性)
ことや、積層構造にし易いなど多くの利点を有するもの
である。これに対し、ダイヤモンドの成長核密度が1平
方センチメートル当たり1×1010個よりも小さい場合、
形成されたダイヤモンド結晶粒間に隙間が残存しやす
く、薄い膜厚での連続膜化が困難であったり、密着性や
緻密性の低い膜になりがちである。その結果、表面平坦
性の高く良好な面内均一性を有するダイヤモンド膜を得
ることは困難である。
メートル当たり1×1010個以上の密度で存在する成長核
から形成されたことを特徴とするため、その成長核を基
にして1平方センチメートル当たり1×1010個以上の高
密度のダイヤモンド結晶粒から構成される面を有する膜
となる。その結果、膜厚が非常に薄い(約0.5μm以
下)連続膜の形成が可能となるとともに、基板との密着
性も高くなる。さらにこのダイヤモンド膜は、従来製造
された膜よりも均質で緻密な膜であり、また表面が微小
粒径のダイヤモンド結晶粒により構成されるため、膜表
面の凹凸が小さく、平坦性が高い。これらの形状、特性
は、ダイヤモンド膜を電子素子材料として応用する際、
諸性質の面内分布が小さい(例えば、硬度や熱伝導性)
ことや、積層構造にし易いなど多くの利点を有するもの
である。これに対し、ダイヤモンドの成長核密度が1平
方センチメートル当たり1×1010個よりも小さい場合、
形成されたダイヤモンド結晶粒間に隙間が残存しやす
く、薄い膜厚での連続膜化が困難であったり、密着性や
緻密性の低い膜になりがちである。その結果、表面平坦
性の高く良好な面内均一性を有するダイヤモンド膜を得
ることは困難である。
【0009】また前記目的を達成するため、本発明のダ
イヤモンド膜の製造方法は、1平方センチメートル当た
り1×1010個以上の分布密度でダイヤモンド粒子を基板
上に分布させる工程と、前記粒子を成長核として前記基
板上にダイヤモンド膜を成長させる工程とを含むことを
特徴とする。
イヤモンド膜の製造方法は、1平方センチメートル当た
り1×1010個以上の分布密度でダイヤモンド粒子を基板
上に分布させる工程と、前記粒子を成長核として前記基
板上にダイヤモンド膜を成長させる工程とを含むことを
特徴とする。
【0010】本発明のダイヤモンド膜の製造方法によれ
ば、1平方センチメートル当たり1×1010個以上の密度
で分布させた成長核を基にしてダイヤモンド結晶粒から
なる膜状の層を形成しているため、均質で緻密な高品質
のダイヤモンド膜を再現性よく短時間に成長させること
が可能となる。さらに基板の傷付けで形成された成長核
とは異なり、ダイヤモンド粒子そのものを成長核として
ダイヤモンドをホモエピタキシャル成長させるため、形
成される膜の質が格段に向上する。この膜は、前述のよ
うに多くの利点を有する膜となる。
ば、1平方センチメートル当たり1×1010個以上の密度
で分布させた成長核を基にしてダイヤモンド結晶粒から
なる膜状の層を形成しているため、均質で緻密な高品質
のダイヤモンド膜を再現性よく短時間に成長させること
が可能となる。さらに基板の傷付けで形成された成長核
とは異なり、ダイヤモンド粒子そのものを成長核として
ダイヤモンドをホモエピタキシャル成長させるため、形
成される膜の質が格段に向上する。この膜は、前述のよ
うに多くの利点を有する膜となる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のダイヤモンド膜およびダ
イヤモンド膜の製造方法の好ましい実施の形態を以下に
説明する。
イヤモンド膜の製造方法の好ましい実施の形態を以下に
説明する。
【0012】本発明のダイヤモンド膜においては、膜厚
が0.5μm以下の連続膜であることが好ましい。さら
に好ましくは、連続膜の膜厚が0.25μm以下であ
る。これらの好ましい例によれば、膜厚が薄く平坦性に
も優れたダイヤモンド連続膜とすることができる。この
ダイヤモンド膜は、短時間での形成が可能な緻密な連続
膜であり、積層構造への適用も容易である点に特徴を有
する。その結果、種々の電子素子に対するダイヤモンド
膜の適用範囲を拡大することが可能となる。
が0.5μm以下の連続膜であることが好ましい。さら
に好ましくは、連続膜の膜厚が0.25μm以下であ
る。これらの好ましい例によれば、膜厚が薄く平坦性に
も優れたダイヤモンド連続膜とすることができる。この
ダイヤモンド膜は、短時間での形成が可能な緻密な連続
膜であり、積層構造への適用も容易である点に特徴を有
する。その結果、種々の電子素子に対するダイヤモンド
膜の適用範囲を拡大することが可能となる。
【0013】また前記ダイヤモンド膜においては、膜を
形成する基板の素材がシリコン(Si)であることが好
ましい。また、基板の最表面層が立方晶シリコンカーバ
イド層であることが好ましい。これらの好ましい例によ
れば、ダイヤモンド膜の結晶性などの諸特性を改善する
ことができる。特に、シリコン基板を用いた場合には、
プロセス構成が容易となり、さらにはシリコンを用いた
素子とダイヤモンド層との融合化が可能となる。一方、
立方晶シリコンカーバイドからなる表面層を用いた場合
には、ダイヤモンド膜を構成する結晶粒の配向性をさら
に向上させることができる。
形成する基板の素材がシリコン(Si)であることが好
ましい。また、基板の最表面層が立方晶シリコンカーバ
イド層であることが好ましい。これらの好ましい例によ
れば、ダイヤモンド膜の結晶性などの諸特性を改善する
ことができる。特に、シリコン基板を用いた場合には、
プロセス構成が容易となり、さらにはシリコンを用いた
素子とダイヤモンド層との融合化が可能となる。一方、
立方晶シリコンカーバイドからなる表面層を用いた場合
には、ダイヤモンド膜を構成する結晶粒の配向性をさら
に向上させることができる。
【0014】また前記ダイヤモンド膜においては、膜が
単結晶膜であることが好ましく、また多結晶膜である場
合には80%以上の結晶粒の面方位が揃っていることが
好ましい。これらの好ましい例によれば、ダイヤモンド
が有する優れた特性を活かした膜の応用展開が可能とな
る。かかる観点からは、ダイヤモンド膜の基板の表面
は、前述のように、シリコンまたは立方晶シリコンカー
バイドから構成されることが好ましい。
単結晶膜であることが好ましく、また多結晶膜である場
合には80%以上の結晶粒の面方位が揃っていることが
好ましい。これらの好ましい例によれば、ダイヤモンド
が有する優れた特性を活かした膜の応用展開が可能とな
る。かかる観点からは、ダイヤモンド膜の基板の表面
は、前述のように、シリコンまたは立方晶シリコンカー
バイドから構成されることが好ましい。
【0015】本発明のダイヤモンド膜の製造方法におい
ては、基板上に分布したダイヤモンド粒子が、基板表面
に分布されていてもよいが、部分的に基板表層中に埋め
込まれたダイヤモンド粒子を含むことが好ましい。この
好ましい例によれば、基板とダイヤモンド膜との密着性
がさらに向上したダイヤモンド膜を製造することができ
る。
ては、基板上に分布したダイヤモンド粒子が、基板表面
に分布されていてもよいが、部分的に基板表層中に埋め
込まれたダイヤモンド粒子を含むことが好ましい。この
好ましい例によれば、基板とダイヤモンド膜との密着性
がさらに向上したダイヤモンド膜を製造することができ
る。
【0016】また前記ダイヤモンド膜の製造方法におい
ては、基板表面の面積の5%以上の領域をダイヤモンド
粒子で被覆することが好ましい。さらに好ましくは、被
覆領域が10%以上である。また前記ダイヤモンド膜の
製造方法においては、基板上に分布させるダイヤモンド
粒子の平均粒径が0.1μm以下であることが好まし
い。さらに好ましくは、平均粒径が0.02μm以下で
ある。これらの好ましい例によれば、さらに均質、緻密
であって表面の平坦性が高いダイヤモンド膜とすること
ができる。ダイヤモンド粒子の平均粒径の下限は、特に
限定されるものではないが、0.005μmであること
が好ましい。
ては、基板表面の面積の5%以上の領域をダイヤモンド
粒子で被覆することが好ましい。さらに好ましくは、被
覆領域が10%以上である。また前記ダイヤモンド膜の
製造方法においては、基板上に分布させるダイヤモンド
粒子の平均粒径が0.1μm以下であることが好まし
い。さらに好ましくは、平均粒径が0.02μm以下で
ある。これらの好ましい例によれば、さらに均質、緻密
であって表面の平坦性が高いダイヤモンド膜とすること
ができる。ダイヤモンド粒子の平均粒径の下限は、特に
限定されるものではないが、0.005μmであること
が好ましい。
【0017】また前記ダイヤモンド膜の製造方法におい
ては、ダイヤモンド粒子を基板上に分布させる工程が、
ダイヤモンド粒子を分散させた溶液中に基板を設置し、
前記溶液に超音波振動を印加する工程、およびダイヤモ
ンド粒子を分散させた溶液中に基板を設置し、前記基板
を一方の電極として電圧を印加する工程から選ばれるい
ずれかの工程であることが好ましい。また、前記基板を
一方の電極として電圧を印加する例による場合には、他
方の電極を、溶液を入れた容器または溶液中に設置した
導電体とすることが好ましい。これらの好ましい例によ
れば、大きな面積の基板に対しても均一に、かつ制御
性、再現性よく基板上に粒子を分布させることが可能と
なるとともに、ダイヤモンド粒子が所望の分布密度で配
置された基板を容易に作製できるので、均質性、緻密性
の高い良質のダイヤモンド膜を効率的に形成することが
可能となる。
ては、ダイヤモンド粒子を基板上に分布させる工程が、
ダイヤモンド粒子を分散させた溶液中に基板を設置し、
前記溶液に超音波振動を印加する工程、およびダイヤモ
ンド粒子を分散させた溶液中に基板を設置し、前記基板
を一方の電極として電圧を印加する工程から選ばれるい
ずれかの工程であることが好ましい。また、前記基板を
一方の電極として電圧を印加する例による場合には、他
方の電極を、溶液を入れた容器または溶液中に設置した
導電体とすることが好ましい。これらの好ましい例によ
れば、大きな面積の基板に対しても均一に、かつ制御
性、再現性よく基板上に粒子を分布させることが可能と
なるとともに、ダイヤモンド粒子が所望の分布密度で配
置された基板を容易に作製できるので、均質性、緻密性
の高い良質のダイヤモンド膜を効率的に形成することが
可能となる。
【0018】また前記ダイヤモンド膜の製造方法におい
ては、溶液中に分散させたダイヤモンド粒子の量を溶液
1リットル当たり0.01g〜100gとすることが好
ましい。さらに好ましくは、ダイヤモンド粒子の量が溶
液1リットル当たり0.1g〜20gである。これらの
好ましい例によれば、1平方センチメートル当たり1×
1010個以上のダイヤモンド粒子を容易に基板の表層に分
布させることが可能となる。
ては、溶液中に分散させたダイヤモンド粒子の量を溶液
1リットル当たり0.01g〜100gとすることが好
ましい。さらに好ましくは、ダイヤモンド粒子の量が溶
液1リットル当たり0.1g〜20gである。これらの
好ましい例によれば、1平方センチメートル当たり1×
1010個以上のダイヤモンド粒子を容易に基板の表層に分
布させることが可能となる。
【0019】また前記ダイヤモンド膜の製造方法におい
ては、溶液中に分散させたダイヤモンド粒子の数を溶液
1リットル当たり1×1016個〜1×1020個とすることが
好ましい。さらに好ましくは、ダイヤモンド粒子の数が
溶液1リットル当たり1×10 17個〜1×1019個である。
これらの好ましい例によれば、前記と同様、1平方セン
チメートル当たり1×1010個以上のダイヤモンド粒子を
容易に基板の表層に分布させることが可能となる。
ては、溶液中に分散させたダイヤモンド粒子の数を溶液
1リットル当たり1×1016個〜1×1020個とすることが
好ましい。さらに好ましくは、ダイヤモンド粒子の数が
溶液1リットル当たり1×10 17個〜1×1019個である。
これらの好ましい例によれば、前記と同様、1平方セン
チメートル当たり1×1010個以上のダイヤモンド粒子を
容易に基板の表層に分布させることが可能となる。
【0020】また前記ダイヤモンド膜の製造方法におい
ては、溶液のpH値が7以下であることが好ましい。さ
らに好ましくは、溶液のpH値が2〜4である。これら
の好ましい例によれば、溶液中のダイヤモンド粒子を基
板上に均一に分布させることが可能となる。
ては、溶液のpH値が7以下であることが好ましい。さ
らに好ましくは、溶液のpH値が2〜4である。これら
の好ましい例によれば、溶液中のダイヤモンド粒子を基
板上に均一に分布させることが可能となる。
【0021】また前記ダイヤモンド膜の製造方法におい
ては、溶液が水およびアルコールから選ばれる少なくと
も一つを主成分とすることが好ましい。水およびアルコ
ールは、溶液の扱いが容易であるとともに、ダイヤモン
ド粒子の分散溶媒として最適である。
ては、溶液が水およびアルコールから選ばれる少なくと
も一つを主成分とすることが好ましい。水およびアルコ
ールは、溶液の扱いが容易であるとともに、ダイヤモン
ド粒子の分散溶媒として最適である。
【0022】また前記ダイヤモンド膜の製造方法におい
ては、溶液がフッ素化合物を含むことが好ましい。ま
た、フッ素化合物は、フッ化水素またはフッ化アンモニ
ウムであることが好ましい。これらの好ましい例によれ
ば、例えばシリコンなどの基板上あるいは表層に均一に
粒子を分布させることが容易となる。このような溶液と
しては、例えば、フッ化水素を水に溶かしたフッ化水素
酸を挙げることができる。
ては、溶液がフッ素化合物を含むことが好ましい。ま
た、フッ素化合物は、フッ化水素またはフッ化アンモニ
ウムであることが好ましい。これらの好ましい例によれ
ば、例えばシリコンなどの基板上あるいは表層に均一に
粒子を分布させることが容易となる。このような溶液と
しては、例えば、フッ化水素を水に溶かしたフッ化水素
酸を挙げることができる。
【0023】また前記ダイヤモンド膜の製造方法におい
ては、基板上にダイヤモンド膜を成長させる工程が、ダ
イヤモンド膜を気相合成法によって成長させる工程であ
ることが好ましい。気相合成法としては、一般には、原
料ガスとして、メタン、エタン、エチレンおよびアセチ
レンなどの炭化水素ガス、アルコールならびにアセトン
などの有機化合物ならびに一酸化炭素などの無機炭素化
合物から選ばれる炭素源を水素で希釈したものを採用
し、この原料ガスを分解することによって行なわれる化
学蒸着法(CVD法)が好ましい。中でも、プラズマ化
学蒸着法(プラズマCVD法)が好ましい。これらの好
ましい例によれば、容易に良質なダイヤモンド膜を形成
することができる。なお、前記原料ガスには、適宜酸素
や水などを添加してもよい。
ては、基板上にダイヤモンド膜を成長させる工程が、ダ
イヤモンド膜を気相合成法によって成長させる工程であ
ることが好ましい。気相合成法としては、一般には、原
料ガスとして、メタン、エタン、エチレンおよびアセチ
レンなどの炭化水素ガス、アルコールならびにアセトン
などの有機化合物ならびに一酸化炭素などの無機炭素化
合物から選ばれる炭素源を水素で希釈したものを採用
し、この原料ガスを分解することによって行なわれる化
学蒸着法(CVD法)が好ましい。中でも、プラズマ化
学蒸着法(プラズマCVD法)が好ましい。これらの好
ましい例によれば、容易に良質なダイヤモンド膜を形成
することができる。なお、前記原料ガスには、適宜酸素
や水などを添加してもよい。
【0024】また前記ダイヤモンド膜の製造方法におい
ては、基板上にダイヤモンド膜を成長させる工程におい
て、前記基板上にダイヤモンド膜を成長させる工程の前
に、ダイヤモンド粒子が分布した基板表面を加熱するこ
とが好ましい。また、前記基板上にダイヤモンド膜を成
長させる工程の前に、ダイヤモンド粒子が分布した基板
表面をプラズマにさらすことが好ましい。また、前記基
板上にダイヤモンド膜を成長させる工程の前に、ダイヤ
モンド粒子が分布した基板表面に紫外線光を照射するこ
とが好ましい。さらにこれらの処理雰囲気が水素ガスを
含む雰囲気であることが好ましい。これらの好ましい例
によれば、ダイヤモンド膜の配向性制御などが容易にな
る。
ては、基板上にダイヤモンド膜を成長させる工程におい
て、前記基板上にダイヤモンド膜を成長させる工程の前
に、ダイヤモンド粒子が分布した基板表面を加熱するこ
とが好ましい。また、前記基板上にダイヤモンド膜を成
長させる工程の前に、ダイヤモンド粒子が分布した基板
表面をプラズマにさらすことが好ましい。また、前記基
板上にダイヤモンド膜を成長させる工程の前に、ダイヤ
モンド粒子が分布した基板表面に紫外線光を照射するこ
とが好ましい。さらにこれらの処理雰囲気が水素ガスを
含む雰囲気であることが好ましい。これらの好ましい例
によれば、ダイヤモンド膜の配向性制御などが容易にな
る。
【0025】以下、図面を参照しながら、本発明のダイ
ヤモンド膜の成長の過程を説明する。図1は基板上に配
置されたダイヤモンド粒子を成長核としてダイヤモンド
膜が形成されていく一例を示した模式的断面図である。
まず準備された基板1(図1(a))の上に1平方センチ
メートル当たり1×1010個以上の分布密度のダイヤモン
ド粒子2を配置する(図1(b))。この基板1を用いて
ダイヤモンドの気相成長を行なうと、その初期過程にお
いて配置されたダイヤモンド粒子2を成長核サイトとし
てダイヤモンド結晶粒3がホモエピタキシャル成長を始
める(図1(c))。この際、成長核のサイトとなる粒子
がダイヤモンド粒子であるため、良質なダイヤモンドを
成長させることが可能となる。さらに成長を続けるとダ
イヤモンド結晶粒は大きくなり(図1(d))、最終的に
は隣接したダイヤモンド結晶粒同士が合体することによ
り、連続したダイヤモンド膜4となる(図1(e))。
ヤモンド膜の成長の過程を説明する。図1は基板上に配
置されたダイヤモンド粒子を成長核としてダイヤモンド
膜が形成されていく一例を示した模式的断面図である。
まず準備された基板1(図1(a))の上に1平方センチ
メートル当たり1×1010個以上の分布密度のダイヤモン
ド粒子2を配置する(図1(b))。この基板1を用いて
ダイヤモンドの気相成長を行なうと、その初期過程にお
いて配置されたダイヤモンド粒子2を成長核サイトとし
てダイヤモンド結晶粒3がホモエピタキシャル成長を始
める(図1(c))。この際、成長核のサイトとなる粒子
がダイヤモンド粒子であるため、良質なダイヤモンドを
成長させることが可能となる。さらに成長を続けるとダ
イヤモンド結晶粒は大きくなり(図1(d))、最終的に
は隣接したダイヤモンド結晶粒同士が合体することによ
り、連続したダイヤモンド膜4となる(図1(e))。
【0026】図2は,基板表層に一部が埋め込まれ、残
りの部分が基板上に突出したダイヤモンド粒子を成長核
としてダイヤモンド膜が形成されていく様子を示した模
式的断面図である。この場合も、図1と同様、ダイヤモ
ンド粒子12の基板表面に露出している部分を成長核サ
イトとしてダイヤモンド結晶粒13が成長し、ダイヤモ
ンド膜14が得られる(図2(a)〜(e))。なお、基板
上に分布したダイヤモンド粒子2、12の拡大断面図を
図3および図4として示す。
りの部分が基板上に突出したダイヤモンド粒子を成長核
としてダイヤモンド膜が形成されていく様子を示した模
式的断面図である。この場合も、図1と同様、ダイヤモ
ンド粒子12の基板表面に露出している部分を成長核サ
イトとしてダイヤモンド結晶粒13が成長し、ダイヤモ
ンド膜14が得られる(図2(a)〜(e))。なお、基板
上に分布したダイヤモンド粒子2、12の拡大断面図を
図3および図4として示す。
【0027】図1および図2からも明らかなように、膜
状のダイヤモンド層を形成するために要する時間や、得
られるダイヤモンド膜の表面形状、均一性、緻密性など
は、成長初期の核発生密度の大きさと密接な関係があ
り、薄い連続膜形成や顕著な特性向上を得るためには、
1平方センチメートル当たり1×1010個以上の核発生密
度が必要となる。
状のダイヤモンド層を形成するために要する時間や、得
られるダイヤモンド膜の表面形状、均一性、緻密性など
は、成長初期の核発生密度の大きさと密接な関係があ
り、薄い連続膜形成や顕著な特性向上を得るためには、
1平方センチメートル当たり1×1010個以上の核発生密
度が必要となる。
【0028】本発明の好ましい実施の形態においては、
平均粒径が0.1μm以下のダイヤモンド粒子を1平方
センチメートル当たり1×1010個以上の分布密度で基板
上または基板表層に分布させて、ダイヤモンド膜形成初
期過程における成長核のサイトとすることによって、再
現性よくダイヤモンドの成長核を高密度に形成し、緻密
であって均一性、平滑性の高い高品質なダイヤモンド膜
を容易に得ることを可能としている。また、所定の密度
以上の範囲において、配置するダイヤモンド粒子の数、
大きさおよび位置を人為的に制御することにより、得ら
れるダイヤモンド膜の特性の制御も可能である。
平均粒径が0.1μm以下のダイヤモンド粒子を1平方
センチメートル当たり1×1010個以上の分布密度で基板
上または基板表層に分布させて、ダイヤモンド膜形成初
期過程における成長核のサイトとすることによって、再
現性よくダイヤモンドの成長核を高密度に形成し、緻密
であって均一性、平滑性の高い高品質なダイヤモンド膜
を容易に得ることを可能としている。また、所定の密度
以上の範囲において、配置するダイヤモンド粒子の数、
大きさおよび位置を人為的に制御することにより、得ら
れるダイヤモンド膜の特性の制御も可能である。
【0029】なお、前記ではダイヤモンド膜の成長核と
してダイヤモンド粒子を用いた場合について説明したが
この限りではなく、イオン照射などによって1平方セン
チメートル当たり1×1010個以上の成長核を形成した場
合などにおいても同様の効果が得られる。
してダイヤモンド粒子を用いた場合について説明したが
この限りではなく、イオン照射などによって1平方セン
チメートル当たり1×1010個以上の成長核を形成した場
合などにおいても同様の効果が得られる。
【0030】また、本発明の好ましい実施の形態におい
ては、ダイヤモンド膜は、1平方センチメートル当たり
1×1010個以上の密度のダイヤモンド結晶粒で構成され
る面を有している。この面は、微小な(好ましくは平均
粒径が約0.1μm以下の)ダイヤモンド結晶粒で構成
された面であるため、この面上に積層されたダイヤモン
ド層も微小ダイヤモンド結晶粒を起因として成長するこ
ととなり、微小なダイヤモンド結晶粒からなる層とな
る。したがって、全体的に均質性および表面平坦性の高
い緻密なダイヤモンド膜となる。
ては、ダイヤモンド膜は、1平方センチメートル当たり
1×1010個以上の密度のダイヤモンド結晶粒で構成され
る面を有している。この面は、微小な(好ましくは平均
粒径が約0.1μm以下の)ダイヤモンド結晶粒で構成
された面であるため、この面上に積層されたダイヤモン
ド層も微小ダイヤモンド結晶粒を起因として成長するこ
ととなり、微小なダイヤモンド結晶粒からなる層とな
る。したがって、全体的に均質性および表面平坦性の高
い緻密なダイヤモンド膜となる。
【0031】また、本発明の好ましい実施の形態におい
ては、溶液中に分散させたダイヤモンド粒子を基板上ま
たは基板表層に分布させる工程を含む。この工程によれ
ば、分布させるダイヤモンド粒子の数や位置の制御は、
従来実施されてきた基板の前処理と比較して簡便であっ
て再現性に優れているため、成長膜の均一性は格段に向
上する。溶液中に分散させるダイヤモンド粒子の好まし
い量は、一般には溶液1リットル当たり0.01g〜1
00gであるが、粒子の粒径にも依存し、平均粒径が
0.01μmの場合には1g程度、平均粒径が0.04
μmの場合には16g程度とすることが好ましい。
ては、溶液中に分散させたダイヤモンド粒子を基板上ま
たは基板表層に分布させる工程を含む。この工程によれ
ば、分布させるダイヤモンド粒子の数や位置の制御は、
従来実施されてきた基板の前処理と比較して簡便であっ
て再現性に優れているため、成長膜の均一性は格段に向
上する。溶液中に分散させるダイヤモンド粒子の好まし
い量は、一般には溶液1リットル当たり0.01g〜1
00gであるが、粒子の粒径にも依存し、平均粒径が
0.01μmの場合には1g程度、平均粒径が0.04
μmの場合には16g程度とすることが好ましい。
【0032】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的
に説明する。 (実施例1)まず基板を準備する。基材として用いる材
料は、ダイヤモンドの気相合成が可能なものならば特に
限定されるものではないが、一般には、シリコン(S
i)が好適である。本実施例においても2インチのシリ
コン基板を用いた。
に説明する。 (実施例1)まず基板を準備する。基材として用いる材
料は、ダイヤモンドの気相合成が可能なものならば特に
限定されるものではないが、一般には、シリコン(S
i)が好適である。本実施例においても2インチのシリ
コン基板を用いた。
【0033】続いてこのシリコン基板を通常の洗浄工程
で清浄化した後、平均粒径が0.02μmのダイヤモン
ド粒子を分散させた溶液が入った容器内に設置し、容器
全体に超音波振動を与えた(以下、この処理を「超音波
振動処理」という。)。本実施例では1リットルの純水
に2gのダイヤモンド粒子を分散し、さらに2リットル
のエタノールを加えた後、数滴フッ化水素酸を滴下した
溶液(pH値:約3)を用いた。すなわち、粒子量とし
て溶液1リットル当たり約0.67g、粒子数として溶
液1リットル当たり約4×1017個のダイヤモンド粒子が
含まれた溶液を用いたことになる。また超音波振動処理
の際に印加した電力は約20W、処理時間は10分とし
た。超音波振動処理を施したシリコン基板は純水で洗浄
し、窒素ガスでブローすることにより乾燥した。このシ
リコン基板の表面を走査電子顕微鏡で観察したところ、
シリコン基板上に溶液に分散させたダイヤモンド粒が均
一に分布していることがわかった。また、その分布密度
は約5×1010個/cm2であった。このような高い分布密度
の実現は、ダイヤモンド粒子溶液の調合を最適化すると
ともに、基板に付着させるための方法として超音波振動
を与えたためである。
で清浄化した後、平均粒径が0.02μmのダイヤモン
ド粒子を分散させた溶液が入った容器内に設置し、容器
全体に超音波振動を与えた(以下、この処理を「超音波
振動処理」という。)。本実施例では1リットルの純水
に2gのダイヤモンド粒子を分散し、さらに2リットル
のエタノールを加えた後、数滴フッ化水素酸を滴下した
溶液(pH値:約3)を用いた。すなわち、粒子量とし
て溶液1リットル当たり約0.67g、粒子数として溶
液1リットル当たり約4×1017個のダイヤモンド粒子が
含まれた溶液を用いたことになる。また超音波振動処理
の際に印加した電力は約20W、処理時間は10分とし
た。超音波振動処理を施したシリコン基板は純水で洗浄
し、窒素ガスでブローすることにより乾燥した。このシ
リコン基板の表面を走査電子顕微鏡で観察したところ、
シリコン基板上に溶液に分散させたダイヤモンド粒が均
一に分布していることがわかった。また、その分布密度
は約5×1010個/cm2であった。このような高い分布密度
の実現は、ダイヤモンド粒子溶液の調合を最適化すると
ともに、基板に付着させるための方法として超音波振動
を与えたためである。
【0034】さらに、高密度にダイヤモンド粒子が配置
されたシリコン基板上に気相合成法によってダイヤモン
ド膜を形成した。本実施例においてはマイクロ波プラズ
マCVD法によってダイヤモンド膜の形成を行なった。
マイクロ波プラズマCVD法は原料ガスにマイクロ波を
印加することによってプラズマ化し、ダイヤモンドの形
成を行なう方法である。具体的な条件としては、原料ガ
スに水素で1〜10体積%程度に希釈された一酸化炭素
ガスを用いた。反応温度および圧力は、それぞれ800
〜900℃および25〜40Torrとした。
されたシリコン基板上に気相合成法によってダイヤモン
ド膜を形成した。本実施例においてはマイクロ波プラズ
マCVD法によってダイヤモンド膜の形成を行なった。
マイクロ波プラズマCVD法は原料ガスにマイクロ波を
印加することによってプラズマ化し、ダイヤモンドの形
成を行なう方法である。具体的な条件としては、原料ガ
スに水素で1〜10体積%程度に希釈された一酸化炭素
ガスを用いた。反応温度および圧力は、それぞれ800
〜900℃および25〜40Torrとした。
【0035】以上のような方法でシリコン基板上にダイ
ヤモンド膜を形成した結果、シリコン基板の全面に緻密
でかつ均質性、表面平坦性の高いダイヤモンド膜が成長
していることが確認された。また成長したダイヤモンド
が膜状となる製膜時間も、従来技術(傷付け処理)でダ
イヤモンドを形成した場合と比較して、半分以下に短縮
されることがわかった。これはダイヤモンドの核発生密
度が非常に大きいことに起因するものと考えられる。そ
こでダイヤモンドの成長時間を変化させて、成長初期過
程における核発生の様子を調べた結果、ダイヤモンドは
超音波振動処理で基板上に配置された個々のダイヤモン
ド粒子を成長核サイトとして成長していくことが確認さ
れた。すなわち、この超音波振動処理を施したシリコン
基板では、ダイヤモンド粒子の分布密度と同様の約5×
1010個/cm2程度の核発生密度が得られており、従来技術
による基板前処理方法よりも1桁以上大きいことが確認
された。その結果、膜厚が0.2μm程度以下と薄くて
も空孔のない連続膜となっているダイヤモンド膜や、平
坦性に優れたダイヤモンド膜といった従来は作製が困難
であったダイヤモンド膜の製造が可能であることが確認
された。また基板との密着性や諸特性の面内均一性も従
来の膜と比較して格段に向上していることが確認され
た。
ヤモンド膜を形成した結果、シリコン基板の全面に緻密
でかつ均質性、表面平坦性の高いダイヤモンド膜が成長
していることが確認された。また成長したダイヤモンド
が膜状となる製膜時間も、従来技術(傷付け処理)でダ
イヤモンドを形成した場合と比較して、半分以下に短縮
されることがわかった。これはダイヤモンドの核発生密
度が非常に大きいことに起因するものと考えられる。そ
こでダイヤモンドの成長時間を変化させて、成長初期過
程における核発生の様子を調べた結果、ダイヤモンドは
超音波振動処理で基板上に配置された個々のダイヤモン
ド粒子を成長核サイトとして成長していくことが確認さ
れた。すなわち、この超音波振動処理を施したシリコン
基板では、ダイヤモンド粒子の分布密度と同様の約5×
1010個/cm2程度の核発生密度が得られており、従来技術
による基板前処理方法よりも1桁以上大きいことが確認
された。その結果、膜厚が0.2μm程度以下と薄くて
も空孔のない連続膜となっているダイヤモンド膜や、平
坦性に優れたダイヤモンド膜といった従来は作製が困難
であったダイヤモンド膜の製造が可能であることが確認
された。また基板との密着性や諸特性の面内均一性も従
来の膜と比較して格段に向上していることが確認され
た。
【0036】また他の形成条件でダイヤモンド膜を成長
した場合や、ある一定の範囲でダイヤモンド粒子の粒径
・量を変えたり、溶液の混合比・pH値を変化させて調
合した場合などにおいても、ほぼ同様の高密度核形成の
結果が得られた。
した場合や、ある一定の範囲でダイヤモンド粒子の粒径
・量を変えたり、溶液の混合比・pH値を変化させて調
合した場合などにおいても、ほぼ同様の高密度核形成の
結果が得られた。
【0037】(実施例2)次に、超音波振動処理の条件
を変化させて行なった場合の結果について述べる。
を変化させて行なった場合の結果について述べる。
【0038】用いた基板、基板の洗浄工程は、実施例1
と同様である。続いてシリコン基板を平均粒径が0.0
1μmのダイヤモンド粒子を分散させた溶液が入った容
器内に設置し、超音波振動処理を施した。本実施例では
1リットルの純水に0.2gのダイヤモンド粒子を分散
した後、数滴フッ化水素酸を滴下した溶液(pH値:約
3)を用いた。すなわち、粒子数として溶液1リットル
当たり約1×1017個のダイヤモンド粒子が含まれた溶液
を用いたことになる。また超音波振動処理の際に印加し
た電力は約100W、処理時間は5〜15分とした。超
音波振動処理を施したシリコン基板は純水で洗浄された
後、窒素ガスでブローすることにより乾燥した。このシ
リコン基板の表面を走査電子顕微鏡で観察したところ、
実施例1と同様、シリコン基板上に溶液に分散させたダ
イヤモンド粒子が均一に分布しており、さらにその一部
はなかば埋め込まれた形で分布していることがわかっ
た。また、その分布密度は約1×1011個/cm2以上であっ
た。
と同様である。続いてシリコン基板を平均粒径が0.0
1μmのダイヤモンド粒子を分散させた溶液が入った容
器内に設置し、超音波振動処理を施した。本実施例では
1リットルの純水に0.2gのダイヤモンド粒子を分散
した後、数滴フッ化水素酸を滴下した溶液(pH値:約
3)を用いた。すなわち、粒子数として溶液1リットル
当たり約1×1017個のダイヤモンド粒子が含まれた溶液
を用いたことになる。また超音波振動処理の際に印加し
た電力は約100W、処理時間は5〜15分とした。超
音波振動処理を施したシリコン基板は純水で洗浄された
後、窒素ガスでブローすることにより乾燥した。このシ
リコン基板の表面を走査電子顕微鏡で観察したところ、
実施例1と同様、シリコン基板上に溶液に分散させたダ
イヤモンド粒子が均一に分布しており、さらにその一部
はなかば埋め込まれた形で分布していることがわかっ
た。また、その分布密度は約1×1011個/cm2以上であっ
た。
【0039】さらに、高密度にダイヤモンド粒子が配置
されたシリコン基板上に気相合成法によってダイヤモン
ド膜を形成した。ダイヤモンド膜の合成方法は、実施例
1と同じである。図5はその成長の様子を観察したもの
で、図5(a)が超音波振動処理によって前処理された
シリコン基板表面を、図5(b)、(c)、(d)がそ
れぞれ5、10、15分間ダイヤモンド膜を気相合成法
により成長させた結果を示している。これらの写真よ
り、約10分間の成長でシリコン基板の全面に緻密でか
つ均質性、表面平坦性の高いダイヤモンド膜が形成され
ていることが確認された。この製膜時間は、実施例1よ
りもさらに短縮されている。これはダイヤモンドの核発
生密度がさらに向上したためと考えられる。
されたシリコン基板上に気相合成法によってダイヤモン
ド膜を形成した。ダイヤモンド膜の合成方法は、実施例
1と同じである。図5はその成長の様子を観察したもの
で、図5(a)が超音波振動処理によって前処理された
シリコン基板表面を、図5(b)、(c)、(d)がそ
れぞれ5、10、15分間ダイヤモンド膜を気相合成法
により成長させた結果を示している。これらの写真よ
り、約10分間の成長でシリコン基板の全面に緻密でか
つ均質性、表面平坦性の高いダイヤモンド膜が形成され
ていることが確認された。この製膜時間は、実施例1よ
りもさらに短縮されている。これはダイヤモンドの核発
生密度がさらに向上したためと考えられる。
【0040】(実施例3)さらに、超音波振動処理の条
件を変化させて行なった場合の結果について述べる。
件を変化させて行なった場合の結果について述べる。
【0041】用いた基板、基板の洗浄工程、超音波振動
処理に用いた溶液などは、実施例2と同様である。ただ
し、本実施例では基板の超音波処理を、印加電力:35
0W、処理時間:30分の条件で行なった。この条件で
超音波振動処理を施したシリコン基板の表面を走査電子
顕微鏡で観察したところ、多くのダイヤモンド粒子がシ
リコン基板の表層に半ば埋め込まれた形で分布している
ことが確認された。これは本実施例の超音波振動処理条
件の印加電力および処理時間が、前記実施例2と比較し
て大きいことに起因するものと考えられる。
処理に用いた溶液などは、実施例2と同様である。ただ
し、本実施例では基板の超音波処理を、印加電力:35
0W、処理時間:30分の条件で行なった。この条件で
超音波振動処理を施したシリコン基板の表面を走査電子
顕微鏡で観察したところ、多くのダイヤモンド粒子がシ
リコン基板の表層に半ば埋め込まれた形で分布している
ことが確認された。これは本実施例の超音波振動処理条
件の印加電力および処理時間が、前記実施例2と比較し
て大きいことに起因するものと考えられる。
【0042】さらに、このシリコン基板上にマイクロ波
プラズマCVD法によってダイヤモンド膜を形成した。
ダイヤモンド膜の合成条件は前記実施例と同様である。
以上のような方法でシリコン基板上にダイヤモンド膜を
形成した結果、この場合もシリコン基板の全面に緻密で
かつ均質性、表面平坦性の高いダイヤモンド膜が成長し
ていることが確認された。また成長したダイヤモンドが
膜状となる製膜時間は、実施例1よりも短縮できること
がわかった。このことは、シリコン基板上に配置された
ダイヤモンド粒子のみならず、シリコン基板表層に埋め
込まれたダイヤモンド粒子も、ダイヤモンドの成長核サ
イトとして有効に寄与していることを示している。加え
て、シリコン基板と形成されたダイヤモンド膜の密着性
が、実施例1の場合よりもさらに向上していることが確
認された。これは前処理の際に配置されたダイヤモンド
粒子の一部がシリコン基板の表層に埋め込まれているた
めであると考えられる。
プラズマCVD法によってダイヤモンド膜を形成した。
ダイヤモンド膜の合成条件は前記実施例と同様である。
以上のような方法でシリコン基板上にダイヤモンド膜を
形成した結果、この場合もシリコン基板の全面に緻密で
かつ均質性、表面平坦性の高いダイヤモンド膜が成長し
ていることが確認された。また成長したダイヤモンドが
膜状となる製膜時間は、実施例1よりも短縮できること
がわかった。このことは、シリコン基板上に配置された
ダイヤモンド粒子のみならず、シリコン基板表層に埋め
込まれたダイヤモンド粒子も、ダイヤモンドの成長核サ
イトとして有効に寄与していることを示している。加え
て、シリコン基板と形成されたダイヤモンド膜の密着性
が、実施例1の場合よりもさらに向上していることが確
認された。これは前処理の際に配置されたダイヤモンド
粒子の一部がシリコン基板の表層に埋め込まれているた
めであると考えられる。
【0043】実施例2および3においても、実施例1と
同様、膜厚が0.2μm程度の薄くても空孔のない連続
膜であるダイヤモンド膜や、平坦性に優れたダイヤモン
ド膜といった従来は作製が困難であったダイヤモンド膜
の製造が可能であることが確認された。また、基板の密
着性や所得性の面内均一性も従来の膜と比較して格段に
向上していることが確認された。
同様、膜厚が0.2μm程度の薄くても空孔のない連続
膜であるダイヤモンド膜や、平坦性に優れたダイヤモン
ド膜といった従来は作製が困難であったダイヤモンド膜
の製造が可能であることが確認された。また、基板の密
着性や所得性の面内均一性も従来の膜と比較して格段に
向上していることが確認された。
【0044】(実施例4)次に、ダイヤモンド粒子を分
散させた溶液中に基板を設置し、その基板と電極間に電
圧を印加させて基板の前処理を行なった場合の結果につ
いて述べる。
散させた溶液中に基板を設置し、その基板と電極間に電
圧を印加させて基板の前処理を行なった場合の結果につ
いて述べる。
【0045】用いた基板、基板の洗浄工程は前記実施例
と同様である。続いてこのシリコン基板と白金製の平板
電極を、平均粒径が0.01μmのダイヤモンド粒子を
分散させた溶液が入った容器内に平行になるよう設置
し、シリコン基板と白金電極間に直流電圧を印加した
(以下、この処理を「電圧印加処理」という。)。本実
施例では1リットルの純水に0.2gのダイヤモンド粒
子を分散した溶液を用いた。また電圧印加処理の条件
は、白金電極側を負極、シリコン基板側を正極として、
20〜100Vの電圧を5分間印加することとした。電
圧印加処理を施したシリコン基板は純水で洗浄された
後、窒素ガスでブローすることにより乾燥された。この
電圧印加処理を施されたシリコン基板の表面を走査電子
顕微鏡で観察したところ、シリコン基板上に溶液に分散
させたダイヤモンド粒子が均一に分布していることがわ
かった。また、その分布密度は約3×1010個/cm2であっ
た。これは溶液中でコロイド状となったダイヤモンド粒
子が電荷を帯びているため、電圧印加処理によって電極
として用いたシリコン基板に引き寄せられたためと考え
られる。
と同様である。続いてこのシリコン基板と白金製の平板
電極を、平均粒径が0.01μmのダイヤモンド粒子を
分散させた溶液が入った容器内に平行になるよう設置
し、シリコン基板と白金電極間に直流電圧を印加した
(以下、この処理を「電圧印加処理」という。)。本実
施例では1リットルの純水に0.2gのダイヤモンド粒
子を分散した溶液を用いた。また電圧印加処理の条件
は、白金電極側を負極、シリコン基板側を正極として、
20〜100Vの電圧を5分間印加することとした。電
圧印加処理を施したシリコン基板は純水で洗浄された
後、窒素ガスでブローすることにより乾燥された。この
電圧印加処理を施されたシリコン基板の表面を走査電子
顕微鏡で観察したところ、シリコン基板上に溶液に分散
させたダイヤモンド粒子が均一に分布していることがわ
かった。また、その分布密度は約3×1010個/cm2であっ
た。これは溶液中でコロイド状となったダイヤモンド粒
子が電荷を帯びているため、電圧印加処理によって電極
として用いたシリコン基板に引き寄せられたためと考え
られる。
【0046】さらに、シリコン基板上にマイクロ波プラ
ズマCVD法によってダイヤモンド膜を形成した。ダイ
ヤモンド膜の合成条件は、前記実施例と同じである。以
上のような方法でシリコン基板上にダイヤモンド膜を形
成した結果、前記実施例と同様、シリコン基板の全面に
緻密でかつ均質性、表面平坦性の高いダイヤモンド膜が
成長していることが確認された。
ズマCVD法によってダイヤモンド膜を形成した。ダイ
ヤモンド膜の合成条件は、前記実施例と同じである。以
上のような方法でシリコン基板上にダイヤモンド膜を形
成した結果、前記実施例と同様、シリコン基板の全面に
緻密でかつ均質性、表面平坦性の高いダイヤモンド膜が
成長していることが確認された。
【0047】また、他の形成条件でダイヤモンド膜を成
長させた場合、ある一定の範囲でダイヤモンド粒子の粒
径・量を変えたり溶液の混合比を変化させて溶液を調合
した場合、白金電極を用いず導電性の容器を負極として
用いた場合などにおいても、同様の高密度核形成の結果
が得られた。
長させた場合、ある一定の範囲でダイヤモンド粒子の粒
径・量を変えたり溶液の混合比を変化させて溶液を調合
した場合、白金電極を用いず導電性の容器を負極として
用いた場合などにおいても、同様の高密度核形成の結果
が得られた。
【0048】(実施例5および比較例)前記実施例との
比較のために、平均粒径が大きなダイヤモンド粒子を混
合した溶液を用いて同様の実験を行なった。実施例5と
して、平均粒径が0.1μmのダイヤモンド粒子を用
い、比較例として、通常基板の前処理として行なわれる
傷付け処理で用いられる2〜4μmのダイヤモンド砥粒
を用いて溶液を作製し、前記実施例と同様の超音波処理
または電圧印加処理を行なった。
比較のために、平均粒径が大きなダイヤモンド粒子を混
合した溶液を用いて同様の実験を行なった。実施例5と
して、平均粒径が0.1μmのダイヤモンド粒子を用
い、比較例として、通常基板の前処理として行なわれる
傷付け処理で用いられる2〜4μmのダイヤモンド砥粒
を用いて溶液を作製し、前記実施例と同様の超音波処理
または電圧印加処理を行なった。
【0049】その結果、比較例で用いたダイヤモンド砥
粒は、粒径が前記実施例で用いたダイヤモンド粒子と比
較して非常に大きいため、溶液中にうまく分散せず、混
合後短時間で沈殿することが確認された。またダイヤモ
ンド砥粒の分布をできるだけ均一にするためによく攪拌
した後、前記実施例と同様の条件でシリコン基板の前処
理を行ない、ダイヤモンド膜を形成した結果、ダイヤモ
ンド成長の初期過程における核発生密度は、上記実施例
と比較して1桁以上低く、膜状となるのに2倍以上の製
膜時間が必要であった。また基板表面内の膜厚分布にム
ラがあり、緻密性、均一性に乏しかった。さらには表面
平滑性も実施例で形成した膜と比較すると著しく低下し
ていることが確認された。
粒は、粒径が前記実施例で用いたダイヤモンド粒子と比
較して非常に大きいため、溶液中にうまく分散せず、混
合後短時間で沈殿することが確認された。またダイヤモ
ンド砥粒の分布をできるだけ均一にするためによく攪拌
した後、前記実施例と同様の条件でシリコン基板の前処
理を行ない、ダイヤモンド膜を形成した結果、ダイヤモ
ンド成長の初期過程における核発生密度は、上記実施例
と比較して1桁以上低く、膜状となるのに2倍以上の製
膜時間が必要であった。また基板表面内の膜厚分布にム
ラがあり、緻密性、均一性に乏しかった。さらには表面
平滑性も実施例で形成した膜と比較すると著しく低下し
ていることが確認された。
【0050】図6に、溶液中に存在するダイヤモンド粒
子の平均粒径と、その溶液を用いてシリコン基板の前処
理を行なった結果得られたダイヤモンドの核発生密度と
の関係をまとめた結果を示す。図6より、1×1010個/c
m2以上の効率的な核発生密度を得るためには、溶液に分
散させる粒子の平均粒径が0.1μm以下であることが
重要であることが確認できた。
子の平均粒径と、その溶液を用いてシリコン基板の前処
理を行なった結果得られたダイヤモンドの核発生密度と
の関係をまとめた結果を示す。図6より、1×1010個/c
m2以上の効率的な核発生密度を得るためには、溶液に分
散させる粒子の平均粒径が0.1μm以下であることが
重要であることが確認できた。
【0051】(実施例6)次に基板として、シリコン基
板上に単結晶の立方晶シリコンカーバイド層(β−Si
C)を2μmの厚さとなるようにヘテロエピタキシャル
成長させたものを用いた場合の結果について述べる。
板上に単結晶の立方晶シリコンカーバイド層(β−Si
C)を2μmの厚さとなるようにヘテロエピタキシャル
成長させたものを用いた場合の結果について述べる。
【0052】まず、この基板を平均粒径が0.01μm
のダイヤモンド粒子を分散させた溶液が入った容器内に
設置し、超音波振動処理を施した。本実施例では1リッ
トルの純水に0.2gのダイヤモンド粒子を分散した
後、数滴フッ化水素酸を滴下した溶液(pH値:約3)
を用いた。また超音波振動処理条件は、電力:100
W、処理時間:15分である。超音波振動処理の後、立
方晶シリコンカーバイド層を形成したシリコン基板(β
−SiC/Si基板)を純水で洗浄し、窒素ガスでブロ
ーすることにより乾燥した。このβ−SiC/Si基板
の表面を走査電子顕微鏡で観察したところ、シリコン基
板の場合と同様、立方晶シリコンカーバイド層上にダイ
ヤモンド粒子が均一に分布していることがわかった。ダ
イヤモンド粒子の分布密度は約1×1011個/cm2であっ
た。
のダイヤモンド粒子を分散させた溶液が入った容器内に
設置し、超音波振動処理を施した。本実施例では1リッ
トルの純水に0.2gのダイヤモンド粒子を分散した
後、数滴フッ化水素酸を滴下した溶液(pH値:約3)
を用いた。また超音波振動処理条件は、電力:100
W、処理時間:15分である。超音波振動処理の後、立
方晶シリコンカーバイド層を形成したシリコン基板(β
−SiC/Si基板)を純水で洗浄し、窒素ガスでブロ
ーすることにより乾燥した。このβ−SiC/Si基板
の表面を走査電子顕微鏡で観察したところ、シリコン基
板の場合と同様、立方晶シリコンカーバイド層上にダイ
ヤモンド粒子が均一に分布していることがわかった。ダ
イヤモンド粒子の分布密度は約1×1011個/cm2であっ
た。
【0053】さらに、ダイヤモンド粒子が配置されたβ
−SiC/Si基板上に気相合成法によってダイヤモン
ド膜を形成した。ダイヤモンド膜の合成方法は、前記実
施例と同じである。その結果、この場合もβ−SiC/
Si基板の全面に緻密でかつ均質性、表面平坦性の高い
ダイヤモンド膜が成長していることが確認された。さら
にその配向性は、基板にシリコンを用いた場合と比べて
向上していることが確認された。これは立方晶シリコン
カーバイド層とダイヤモンド粒子との相互作用によるも
のであると考えられる。
−SiC/Si基板上に気相合成法によってダイヤモン
ド膜を形成した。ダイヤモンド膜の合成方法は、前記実
施例と同じである。その結果、この場合もβ−SiC/
Si基板の全面に緻密でかつ均質性、表面平坦性の高い
ダイヤモンド膜が成長していることが確認された。さら
にその配向性は、基板にシリコンを用いた場合と比べて
向上していることが確認された。これは立方晶シリコン
カーバイド層とダイヤモンド粒子との相互作用によるも
のであると考えられる。
【0054】また、前処理後のダイヤモンド粒子が分布
されたβ−SiC/Si基板に対して、水素ガス中で1
000℃に加熱する、あるいは水素プラズマにさらす処
理、あるいは波長が200〜300nmの紫外線光を照
射する処理を行ない、その後にダイヤモンド膜を形成し
た。その結果、いずれの場合もダイヤモンドの配向性が
さらに向上し、多くのダイヤモンド結晶粒の面方位が揃
った高配向性ダイヤモンド膜が得られた。具体的には、
ダイヤモンド結晶粒の80%以上の面方位が揃った膜を
形成できることが確認された。
されたβ−SiC/Si基板に対して、水素ガス中で1
000℃に加熱する、あるいは水素プラズマにさらす処
理、あるいは波長が200〜300nmの紫外線光を照
射する処理を行ない、その後にダイヤモンド膜を形成し
た。その結果、いずれの場合もダイヤモンドの配向性が
さらに向上し、多くのダイヤモンド結晶粒の面方位が揃
った高配向性ダイヤモンド膜が得られた。具体的には、
ダイヤモンド結晶粒の80%以上の面方位が揃った膜を
形成できることが確認された。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
少なくとも1平方センチメートル当たり1×1010個以上
の密度の成長核から形成された膜とすることにより、均
質で緻密な高品質のダイヤモンド膜を提供することがで
きる。また、微小粒径のダイヤモンド結晶粒で表面が構
成された表面平坦性の高いダイヤモンド膜を提供するこ
とができる。さらに、このような優れた特性を有するダ
イヤモンド膜を従来実施されていた傷付け処理などより
も再現性よく効率的に製造することができる。
少なくとも1平方センチメートル当たり1×1010個以上
の密度の成長核から形成された膜とすることにより、均
質で緻密な高品質のダイヤモンド膜を提供することがで
きる。また、微小粒径のダイヤモンド結晶粒で表面が構
成された表面平坦性の高いダイヤモンド膜を提供するこ
とができる。さらに、このような優れた特性を有するダ
イヤモンド膜を従来実施されていた傷付け処理などより
も再現性よく効率的に製造することができる。
【図1】 基板上に配置されたダイヤモンド粒子を成長
核としてダイヤモンド膜が形成されていく過程の例を模
式的に示した断面図である。
核としてダイヤモンド膜が形成されていく過程の例を模
式的に示した断面図である。
【図2】 基板表層に埋め込まれたダイヤモンド粒子を
成長核としてダイヤモンド膜が形成されていく過程の例
を模式的に示した断面図である。
成長核としてダイヤモンド膜が形成されていく過程の例
を模式的に示した断面図である。
【図3】 図1(b)に示されたダイヤモンド粒子の拡
大断面図である。
大断面図である。
【図4】 図2(b)に示されたダイヤモンド粒子の拡
大断面図である。
大断面図である。
【図5】 ダイヤモンド粒子を配置したシリコン基板
に、ダイヤモンド粒子を成長核としてダイヤモンド膜が
形成されていく段階(成長時間 a:0分、b:5分、
c:10分、d:15分)を走査電子顕微鏡で観察した
結果を示す図である。
に、ダイヤモンド粒子を成長核としてダイヤモンド膜が
形成されていく段階(成長時間 a:0分、b:5分、
c:10分、d:15分)を走査電子顕微鏡で観察した
結果を示す図である。
【図6】 ダイヤモンド粒子が分散した溶液により基板
の前処理を行なったときのダイヤモンド平均粒径とダイ
ヤモンド核発生密度との関係を示す図である。
の前処理を行なったときのダイヤモンド平均粒径とダイ
ヤモンド核発生密度との関係を示す図である。
1、11 基板素材 2、12 ダイヤモンド粒子 3、13 ダイヤモンド結晶粒 4、14 ダイヤモンド膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/314 H01L 21/314 A (72)発明者 白鳥 哲也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (25)
- 【請求項1】 基板上に形成されたダイヤモンド膜であ
って、1平方センチメートル当たり1×1010個以上の密
度の成長核から形成されたことを特徴とするダイヤモン
ド膜。 - 【請求項2】 基板上に形成されたダイヤモンド膜であ
って、1平方センチメートル当たり1×1010個以上の密
度のダイヤモンド結晶粒で構成された面を含むことを特
徴とするダイヤモンド膜。 - 【請求項3】 膜厚が0.5μm以下の連続膜である請
求項1または2に記載のダイヤモンド膜。 - 【請求項4】 基板がシリコンからなる請求項1〜3の
いずれかに記載のダイヤモンド膜。 - 【請求項5】 基板の最表面層が立方晶シリコンカーバ
イドからなる請求項1〜4のいずれかに記載のダイヤモ
ンド膜。 - 【請求項6】 膜が単結晶膜である請求項1〜5のいず
れかに記載のダイヤモンド膜。 - 【請求項7】 膜が80%以上の結晶粒の面方位が揃っ
た多結晶膜である請求項1〜5のいずれかに記載のダイ
ヤモンド膜。 - 【請求項8】 1平方センチメートル当たり1×1010個
以上の分布密度でダイヤモンド粒子を基板上に分布させ
る工程と、前記粒子を成長核として前記基板上にダイヤ
モンド膜を成長させる工程とを含むことを特徴とするダ
イヤモンド膜の製造方法。 - 【請求項9】 基板上に分布したダイヤモンド粒子が、
部分的に基板表層中に埋め込まれたダイヤモンド粒子を
含む請求項8に記載のダイヤモンド膜の製造方法。 - 【請求項10】 ダイヤモンド粒子を基板上に分布させ
る工程において、基板表面の面積の5%以上の領域をダ
イヤモンド粒子で被覆する請求項8または9に記載のダ
イヤモンド膜の製造方法。 - 【請求項11】 基板上に分布させるダイヤモンド粒子
の平均粒径が0.1μm以下である請求項8〜10のい
ずれかに記載のダイヤモンド膜の製造方法。 - 【請求項12】 ダイヤモンド粒子を基板上に分布させ
る工程が、ダイヤモンド粒子を分散させた溶液中に基板
を設置し、この溶液に超音波振動を印加する工程である
請求項8〜11のいずれかに記載のダイヤモンド膜の製
造方法。 - 【請求項13】 ダイヤモンド粒子を基板上に分布させ
る工程が、ダイヤモンド粒子を分散させた溶液中に基板
を設置し、この基板を一方の電極として電圧を印加する
工程である請求項8〜11のいずれかに記載のダイヤモ
ンド膜の製造方法。 - 【請求項14】 前記基板を一方の電極とし、他方の電
極を、前記溶液を入れた容器または前記溶液中に設置し
た導電体とする請求項13に記載のダイヤモンド膜の製
造方法。 - 【請求項15】 溶液中に分散させたダイヤモンド粒子
の量が、溶液1リットル当たり0.01g〜100gで
ある請求項12〜14のいずれかに記載のダイヤモンド
膜の製造方法。 - 【請求項16】 溶液中に分散させたダイヤモンド粒子
の数が、溶液1リットル当たり1×1016個〜1×1020個
である請求項12〜14のいずれかに記載のダイヤモン
ド膜の製造方法。 - 【請求項17】 溶液のpH値を7以下とする請求項1
2〜14のいずれかに記載のダイヤモンド膜の製造方
法。 - 【請求項18】 溶液が水およびアルコールから選ばれ
る少なくとも一つを主成分とする請求項12〜14のい
ずれかに記載のダイヤモンド膜の製造方法。 - 【請求項19】 溶液がフッ素化合物を含む請求項12
〜14のいずれかに記載のダイヤモンド膜の製造方法。 - 【請求項20】 フッ素化合物がフッ化水素またはフッ
化アンモニウムである請求項19に記載のダイヤモンド
膜の製造方法。 - 【請求項21】 基板上にダイヤモンド膜を成長させる
工程が、ダイヤモンド膜を気相合成法によって成長させ
る工程である請求項8〜20のいずれかに記載のダイヤ
モンド膜の製造方法。 - 【請求項22】 基板上にダイヤモンド膜を成長させる
工程において、前記基板上にダイヤモンド膜を成長させ
る工程の前に、ダイヤモンド粒子が分布した基板表面を
加熱する請求項8〜21のいずれかに記載のダイヤモン
ド膜の製造方法。 - 【請求項23】 基板上にダイヤモンド膜を成長させる
工程において、前記基板上にダイヤモンド膜を成長させ
る工程の前に、ダイヤモンド粒子が分布した基板表面を
プラズマにさらす請求項8〜21のいずれかに記載のダ
イヤモンド膜の製造方法。 - 【請求項24】 基板上にダイヤモンド膜を成長させる
工程において、前記基板上にダイヤモンド膜を成長させ
る工程の前に、ダイヤモンド粒子が分布した基板表面に
紫外線光を照射する請求項8〜21のいずれかに記載の
ダイヤモンド膜の製造方法。 - 【請求項25】 処理雰囲気が水素ガスを含む請求項2
2〜24のいずれかに記載のダイヤモンド膜の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14398097A JPH1081589A (ja) | 1996-06-12 | 1997-06-02 | ダイヤモンド膜およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8-150618 | 1996-06-12 | ||
JP15061896 | 1996-06-12 | ||
JP14398097A JPH1081589A (ja) | 1996-06-12 | 1997-06-02 | ダイヤモンド膜およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1081589A true JPH1081589A (ja) | 1998-03-31 |
Family
ID=26475540
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14398097A Pending JPH1081589A (ja) | 1996-06-12 | 1997-06-02 | ダイヤモンド膜およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1081589A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7067204B2 (en) | 2002-04-01 | 2006-06-27 | National University Corporation Ehime University | Submerged plasma generator, method of generating plasma in liquid and method of decomposing toxic substance with plasma in liquid |
JP2010070405A (ja) * | 2008-09-17 | 2010-04-02 | Sumitomo Electric Hardmetal Corp | ダイヤモンド膜及びその製造方法 |
JP2015120610A (ja) * | 2013-12-20 | 2015-07-02 | 国立大学法人金沢大学 | ダイヤモンド基板及びその製造方法 |
KR20170104952A (ko) * | 2016-03-08 | 2017-09-18 | 투-식스 인코포레이티드 | 광학적으로 마감된 (또는 조밀한) 규소-다이아몬드 계면을 갖는, 규소 층 및 다이아몬드 층을 포함하는 기판 |
WO2019017330A1 (ja) * | 2017-07-21 | 2019-01-24 | 株式会社Sumco | ダイヤモンド積層シリコンウェーハの製造方法およびダイヤモンド積層シリコンウェーハ |
-
1997
- 1997-06-02 JP JP14398097A patent/JPH1081589A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7067204B2 (en) | 2002-04-01 | 2006-06-27 | National University Corporation Ehime University | Submerged plasma generator, method of generating plasma in liquid and method of decomposing toxic substance with plasma in liquid |
JP2010070405A (ja) * | 2008-09-17 | 2010-04-02 | Sumitomo Electric Hardmetal Corp | ダイヤモンド膜及びその製造方法 |
JP2015120610A (ja) * | 2013-12-20 | 2015-07-02 | 国立大学法人金沢大学 | ダイヤモンド基板及びその製造方法 |
KR20170104952A (ko) * | 2016-03-08 | 2017-09-18 | 투-식스 인코포레이티드 | 광학적으로 마감된 (또는 조밀한) 규소-다이아몬드 계면을 갖는, 규소 층 및 다이아몬드 층을 포함하는 기판 |
JP2017226593A (ja) * | 2016-03-08 | 2017-12-28 | トゥー‐シックス・インコーポレイテッド | シリコン層、及び、光学的に仕上げられた(又は密集した)シリコン‐ダイヤモンド界面を有するダイヤモンド層を含む基板 |
US10584412B2 (en) | 2016-03-08 | 2020-03-10 | Ii-Vi Delaware, Inc. | Substrate comprising a layer of silicon and a layer of diamond having an optically finished (or a dense) silicon-diamond interface |
JP2020073433A (ja) * | 2016-03-08 | 2020-05-14 | トゥー‐シックス・インコーポレイテッド | シリコン層、及び、光学的に仕上げられた(又は密集した)シリコン‐ダイヤモンド界面を有するダイヤモンド層を含む基板 |
US11313037B2 (en) | 2016-03-08 | 2022-04-26 | Ii-Vi Delaware, Inc. | Method of forming a multilayer substrate comprising a layer of silicon and a layer of diamond having an optically finished (or a dense) silicon-diamond interface |
US11891691B2 (en) | 2016-03-08 | 2024-02-06 | Ii-Vi Delaware, Inc. | Method of forming a multilayer substrate comprising a layer of silicon and a layer of diamond having an optically finished (or a dense) silicon-diamond interface |
WO2019017330A1 (ja) * | 2017-07-21 | 2019-01-24 | 株式会社Sumco | ダイヤモンド積層シリコンウェーハの製造方法およびダイヤモンド積層シリコンウェーハ |
JP2019019044A (ja) * | 2017-07-21 | 2019-02-07 | 株式会社Sumco | ダイヤモンド積層シリコンウェーハの製造方法およびダイヤモンド積層シリコンウェーハ |
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