JP4214250B2 - シリコンナノ結晶構造体の作製方法及び作製装置 - Google Patents
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第1の方法は、例えば、多結晶シリコン膜を堆積したSi基板を希フッ酸溶液(HF)やバッファードフッ酸(BHF)溶液中で陽極酸化処理を行い、溶出反応により基板表面にシリコンナノ結晶構造体を形成する方法である。
かかる構成とすることにより、10nm以下で、均一な粒径の結晶粒を、高密度かつ終端安定性に優れた高品質なシリコンナノ結晶構造体の薄膜を所望の膜厚に生産性良く作製することが可能となる。
図1は、本発明のシリコンナノ結晶構造体の作製方法を説明する概念図である。図に示すように、本発明のシリコンナノ結晶構造体の作製方法では、Arイオンを基板表面に照射する第1の工程(A)と、シリコン元素を含む原料ガスの熱分解反応によりシリコンナノ結晶粒を堆積する第2の工程(B)と、酸素ガス若しくは酸素ラジカル、窒素ラジカル又は水素ラジカルによりシリコンナノ結晶粒の表面を酸素終端、窒素終端、又は水素終端する第3の工程(C)、とから構成され、必要に応じて、以上の工程をり返し行い所望の厚さの薄膜を形成する(D)。
また、シリコン結晶粒の終端処理には、酸素ガスの他、酸素ラジカル、窒素ラジカル又は水素ラジカルが好適に用いられ、これにより、終端をより完全に行うことができ、最終的に得られるデバイスの特性、信頼性を大幅に向上させることができる。
図2に示した作製装置は、8インチ基板用に試作したものであり、内部に基板ホルダ110及びプラズマ発生用電極104が対向して配置され、ガス供給源106及び排気装置113を備えた処理室10と、処理室10との間で基板の搬送を行うロードロック室20とから構成され、ゲートバルブ115を介して連結されている。
基板としては8インチサイズ、厚さ0.8mmのシリコン基板を用いた。予め洗浄したシリコン基板111をロードロック室20の基板搬送治具116上に載置し、内部をバルブ118を介して取り付けられて排気装置117で排気する。その後、プログラムされた以下のシーケンスに従ってプロセスを実行した。
ゲートバルブ115を開け、搬送治具116を処理室10内部に前進させ、基板ホルダ110上に突出した状態にあるリフトピン112上に基板111を載置した後、後退しゲートバルブ115を閉じる。基板ホルダ110はヒータ(不図示)により予め加熱しておき、リフトピン112を下降させ、基板を基板ホルダ110上に載置して基板温度を540℃に上昇させる。
工程2(核生成反応サイト生成)
処理室10にArガスを200ml/分導入し、バルブ114を調節して圧力を50Paとした後、300Wの高周波電力を供給しプラズマ放電を30秒間行った。これにより、基板111表面にArイオンが照射され、シリコンナノ結晶の核生成反応サイト(欠陥)が形成される。
工程3(真空排気)
高周波電力の供給及びArガスの導入を停止し、30秒間真空排気した。
工程4(シリコンナノ結晶成長)
モノシランガスを100ml/分導入し、圧力を30Paに維持し90秒間放置する。これにより、約4nm径のシリコン結晶粒が核生成反応サイトを核に基板全面わたり均一に形成された。
工程5(真空排気)
モノシランガスの導入を停止し、処理室内を30秒間真空排気した。
工程6(酸素ラジカル終端プロセス)
酸素ガスを200ml/分導入し、圧力を50Paに安定させた後、300Wの高周波電力を供給しプラズマ放電を30秒間維持した。これにより、シリコンナノ結晶粒の表面は、酸素ラジカルによりSi−Oの強い結合が形成され、安定的に終端される。
工程7(真空排気)
高周波電力の供給及び酸素ガスの導入を停止し処理室内を30秒間真空排気する。
以上の工程により、1層目の酸素終端のシリコンナノ結晶粒構造が形成される。シリコンナノ結晶構造体の薄膜の膜厚に応じて、以後、工程2から工程7を繰り返し行う。
なお、以上の工程2及び工程6においては、プラズマ放電に容量結合型方式を用いたが、誘導結合型方式を用いることも可能である。
このようにして得られた発光素子は、陽極酸化処理によるシリコンナノ結晶構造薄膜(ポーラスシリコン)を用いた発光素子に比べ、2倍の発光効率が得られることが分かった。
20 ロードロック室、
101 高周波電源、
102 整合回路、
103 絶縁石、
104 プラズマ発生電極、
105 ガス導入配管、
106 ガス供給源、
107 高周波遮蔽板、」
108 処理室上蓋、
109 シール材、
110 基板ホルダ、
111 基板、
112 リフトピン、
113、117 真空排気ポンプ、
114、118 バルブ、
115 ゲートバルブ、
116 搬送治具。
Claims (6)
- アルゴンガス又はアルゴンガスを含む混合ガスのプラズマを発生させて基板表面にアルゴンイオンを照射し、シリコンナノ結晶の核生成反応サイトを形成する第1の工程と、シリコン元素を含む原料ガスの熱分解反応により、前記核生成反応サイトに粒径10nm以下のシリコンナノ結晶粒を成長させる第2の工程と、酸素若しくは酸素ラジカル、窒素ラジカル又は水素ラジカルによりシリコンナノ結晶粒を酸素終端、窒素終端又は水素終端する第3の工程と、からなることを特徴とするシリコンナノ結晶構造体の作製方法。
- 前記混合ガスは、窒素ガス又はアンモニアガスを含むことを特徴とする請求項1に記載のシリコンナノ結晶構造体の作製方法。
- 所定の厚さの薄膜となるまで、前記第1の工程、第2の工程及び第3の工程を繰り返し行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のシリコンナノ結晶構造体の作製方法。
- 前記シリコン元素を含む原料ガスは、モノシラン若しくはジシランガス、又はこれらと水素ガス若しくは不活性ガスとの混合ガスであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシリコンナノ結晶構造体の作製方法。
- 前記酸素ラジカル、窒素ラジカル又は水素ラジカルは、酸素ガス若しくは亜酸化窒素ガス、窒素ガス若しくはアンモニアガス、又は水素ガスのプラズマ放電により生成させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のシリコンナノ結晶構造体の作製方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のシリコンナノ結晶構造体の作製方法を実施する装置であって、ガス供給装置及び排気装置を備えた真空容器と、該容器の内部に対向して配置された高周波電極及び基板の加熱機構を有する基板ホルダと、前記高周波電極に高周波電力を供給しプラズマを発生させる高周波電源と、前記加熱機構に通電し基板を所定の温度に加熱する電源と、からなり、前記第1の工程、第2の工程及び第3の工程を繰り返し連続して行い、所望の厚さの薄膜を形成することを特徴とするシリコンナノ結晶構造体の作製装置。
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