JPH1080855A - マルチワイヤソー - Google Patents

マルチワイヤソー

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JPH1080855A
JPH1080855A JP23603696A JP23603696A JPH1080855A JP H1080855 A JPH1080855 A JP H1080855A JP 23603696 A JP23603696 A JP 23603696A JP 23603696 A JP23603696 A JP 23603696A JP H1080855 A JPH1080855 A JP H1080855A
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wire guide
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guide
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B23D57/003Sawing machines or sawing devices working with saw wires, characterised only by constructional features of particular parts
    • B23D57/0053Sawing machines or sawing devices working with saw wires, characterised only by constructional features of particular parts of drives for saw wires; of wheel mountings; of wheels
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ワイヤガイドの溝加工作業及び交換作業に要す
る手間及びコストの低減を図るとともに、被加工物の切
断精度を維持することが可能な構成とされたマルチワイ
ヤソーを提供する。 【解決手段】本発明に係るマルチワイヤソーは、ワイヤ
ガイド1のそれぞれが円形軸状の全体外形を有してお
り、中心軸2上の円周方向に沿って離間配置され、か
つ、ワイヤガイド1の軸心方向に沿って一体となった複
数の扇形部材3a,3bを具備したものであるととも
に、各ワイヤガイド1が具備した扇形部材3a,3bそ
れぞれの外周面上にはワイヤガイド1の円周方向に沿っ
たワイヤ走行溝5がワイヤガイド1の軸心方向に沿って
並列形成されており、かつ、隣接配置された一対ごとの
扇形部材3a,3bの一方は他方よりも外側にまで突出
されて全体外形が円形軸状となる包絡面Mを形づくるも
のであることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は被加工物を薄板状と
して切断する際に使用されるマルチワイヤソーに係り、
特には、このマルチワイヤソーが備えるワイヤガイドの
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】マルチワイヤソーはシリコンインゴット
や水晶、石英などのような円形軸状やブロック形状を有
する被加工物を薄板状として切断する際に使用される切
断装置の一つであり、このマルチワイヤソーは砥粒が付
着されたうえでの並列状として高速走行中のワイヤに対
して押し当てられた被加工物を薄板状の多数枚に切断す
るものとして知られている。そして、この種のマルチワ
イヤソーは、図3で全体構造を簡略化して示すような構
成を有しており、ワイヤ21の送り出し及び巻き取りを
行う供給側及び回収側スプール22,23と、全体外形
が円形軸状とされたうえで並列配置された3本のワイヤ
ガイド24と、スプール22,23及びワイヤガイド2
4間に配設された供給側及び回収側プーリ25,26と
を備えている。なお、図3では3本のワイヤガイド24
を用いているが、2本もしくは4本のワイヤガイドを備
えてなるマルチワイヤソーも使用されていることは周知
の通りである。
【0003】また、このマルチワイヤソーが備えるワイ
ヤガイド24それぞれの外周面上には、図4で示すよう
に、円周方向に沿った多数のワイヤ走行溝27が各ワイ
ヤガイド24の軸心方向に沿った所定ピッチでもって離
間したうえで並列形成されており、供給側スプール22
から供給側プーリ25を介して送り出されてきたワイヤ
21は、各ワイヤガイド24のワイヤ走行溝27ごとを
順次挿通しながらワイヤガイド24同士間に張り渡され
ており、回収側プーリ26を介したうえで回収側スプー
ル23でもって巻き取られている。なお、この際におけ
る各ワイヤガイド24の外周面は、ウレタン系のコーテ
ィング材28からなる被覆面となっている。
【0004】さらに、マルチワイヤソーの下側に位置す
る一対のワイヤガイド24間に張り渡されたうえで並列
状となって高速走行しているワイヤ21列に対しては砥
粒液供給ノズル29から砥粒液が滴下によって供給され
ており、砥粒が付着したワイヤ21列に対しては被加工
物30が押し当てられる。したがって、ワイヤ21列に
対して押し当てられた被加工物30は、ワイヤ21列を
構成するワイヤ21それぞれの離間ピッチに対応した厚
みを有する薄板状の多数枚として切断されることにな
り、これらワイヤ21の離間ピッチ、つまり、各ワイヤ
ガイド24におけるワイヤ走行溝27の離間ピッチを予
め調整しておくことによって所定厚みの薄板状となった
被加工物30の多数枚が切断したうえで得られることに
なる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来の
形態に係るマルチワイヤソーにおいては、つぎのような
不都合が生じていた。まず、1本当たり約60Kgもの
重量を有するワイヤガイド24そのものの外周面、つま
り、コーティング材からなる被覆面28上に多数のワイ
ヤ走行溝27を並列形成しておく必要があり、これらの
溝加工作業に多大の手間及びコストを要することになっ
てしまう。
【0006】また、ワイヤガイド24の外周面上に形成
されたワイヤ走行溝27内をワイヤ21が高速で走行す
るため、ワイヤ走行溝27が摩耗したり損傷したりする
ことが避けられず、損傷などに伴うワイヤ走行溝27同
士の離間ピッチの変化が起こる結果、被加工物30の切
断精度を維持することが困難となる。さらに、被加工物
30の切断精度が低下してきた際には、重量物であるワ
イヤガイド24を交換しなければならず、これらの交換
作業にも多大の手間及びコストがかかることになってい
た。
【0007】本発明は、これらの不都合に鑑みて創案さ
れたものであって、ワイヤガイドの溝加工作業及び交換
作業に要する手間及びコストの低減を図るとともに、被
加工物の切断精度を維持することが可能な構成とされた
マルチワイヤソーの提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
マルチワイヤソーは、互いに並列配置された複数本のワ
イヤガイドを備えてなるマルチワイヤソーであって、ワ
イヤガイドのそれぞれは円形軸状の全体外形を有してお
り、その中心軸上の円周方向に沿って離間配置され、か
つ、ワイヤガイドの軸心方向に沿って一体となった複数
の扇形部材を具備したものであるとともに、各ワイヤガ
イドが具備した扇形部材それぞれの外周面上にはワイヤ
ガイドの円周方向に沿ったワイヤ走行溝がワイヤガイド
の軸心方向に沿って並列形成されており、かつ、隣接配
置された一対ごとの扇形部材のうちの一方は他方よりも
外側にまで突出されて全体外形が円形軸状となる包絡面
を形づくるものであることを特徴としている。
【0009】本発明の請求項2に係るマルチワイヤソー
は、扇形部材それぞれの外周面が高分子硬質ウレタン系
もしくはセラミックス系のコーティング材からなる被覆
面であることを特徴とするものであり、請求項3に係る
マルチワイヤソーは、各ワイヤガイドが具備した扇形部
材それぞれの外周面上に並列形成されたワイヤ走行溝の
離間ピッチが互いに同一であることを特徴としている。
そして、請求項4に係るマルチワイヤソーは、各ワイヤ
ガイドが具備した扇形部材の一方と他方とでは外周面上
に並列形成されたワイヤ走行溝の離間ピッチが互いに相
違していることを特徴とする。
【0010】また、本発明の請求項5に係るマルチワイ
ヤソーは、各ワイヤガイドが具備した扇形部材それぞれ
の外周面上に並列形成された円周溝の離間ピッチがワイ
ヤガイドの軸心方向に沿って互いに相違していることを
特徴とするものであり、請求項6に係るマルチワイヤソ
ーは、各ワイヤガイドが具備した扇形部材のそれぞれが
ワイヤガイドの軸心方向に沿って着脱可能に保持された
ものであることを特徴としている。さらに、請求項7に
係るマルチワイヤソーは、各ワイヤガイドの中心軸が冷
却液でもって循環冷却されていることを特徴とするもの
である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0012】図1は本実施の形態に係るマルチワイヤソ
ーが備えてなるワイヤガイドの要部構造を一部破断して
示す説明図、図2はワイヤガイドの変形例、図3は本実
施の形態に係るマルチワイヤソーの全体構造を簡略化し
て示す説明図であり、これら図中の符号1はワイヤガイ
ドを示している。なお、ワイヤガイドを除くマルチワイ
ヤソーの全体構造は従来の形態と基本的に異ならないの
で、ここでは従来の形態と同一の図3に基づいてマルチ
ワイヤソーの全体構造を説明することとし、図1及び図
2において図3と互いに同一もしくは相当する部品、部
材のそれぞれには同一符号を付している。
【0013】本実施の形態に係るマルチワイヤソーはシ
リコンインゴットや水晶、石英などのような被加工物3
0を切断する際に使用される切断装置であり、このマル
チワイヤソーは、砥粒が付着されたうえでの並列状とし
て高速走行中のワイヤ21に対し300μm/min程
度の速度で押し当てられた被加工物30、例えば、10
0mm角×320mm長さの大きさを有するシリコンイ
ンゴットなどを薄板状となった多数枚のシリコンウェハ
として切断するものとなっている。そして、ここでのマ
ルチワイヤソーは、図3で示すように、太さが180μ
m程度となったワイヤ21の送り出し及び巻き取りを行
う供給側及び回収側スプール22,23と、全体外形が
円形軸状とされて並列配置された3本のワイヤガイド1
と、これらのワイヤガイド1及びスプール22,23間
にそれぞれ配設された供給側及び回収側プーリ25,2
6と、下側に位置する一対のワイヤガイド1間に張り渡
されて並列状となったうえで10m/minというよう
な高速で走行しているワイヤ21列に対してオイル及び
砥粒からなる砥粒液(スラリ)を滴下によって供給する
砥粒液供給ノズル29とを備えている。なお、図3で示
したマルチワイヤソーは3本のワイヤガイド1を備えて
いるが、2本もしくは4本のワイヤガイドを備えて構成
されたマルチワイヤソーであってもよいことは従来の形
態と同じである。
【0014】また、この際におけるワイヤガイド1のそ
れぞれは、図1で示すような円形軸状の全体外形、例え
ば、外直径が200mmで全長が400mmの大きさ程
度の全体外形を有するものであり、300mm程度の離
間間隔をあけて並列配置されたワイヤガイド1のそれぞ
れが具備した中心軸2上には、ワイヤガイド1の円周方
向に沿って互いに離間配置されたうえ、ワイヤガイド1
の軸心方向に沿って一体となった8個の扇形部材3a,
3bが配設されている。すなわち、これら扇形部材3
a,3bの単体は、各々の円弧幅寸法が中心軸2の軸心
に対して45度弱の角度範囲内に収まる断面形状を有す
るものとして作製されており、扇形部材3a,3b同士
間には中心軸2の軸心に対する角度範囲が5度程度とな
るような隙間Sが設けられている。なお、ここでは8個
の扇形部材3a,3bを放射状として組み合わせること
によって単一本のワイヤガイド1を構成しているが、8
個を越える個数の扇形部材を用いたり8個未満の個数か
らなる扇形部材を用いたりしたうえでワイヤガイド1を
構成することも可能であり、扇形部材3a,3bの個数
が8個に限定されないことは勿論である。
【0015】さらに、各ワイヤガイド1が具備した扇形
部材3a,3bそれぞれの外周面は高分子ウレタンのよ
うな硬質ウレタン系もしくはセラミックス系などのコー
ティング材からなる所定厚みの被覆面4となっており、
扇形部材3a,3bそれぞれの外周面上にはワイヤガイ
ド1の円周方向に沿った多数のワイヤ走行溝5が560
μmの離間ピッチを介しながらワイヤガイド1の軸心方
向に沿ったうえで並列形成されている。なお、ワイヤ走
行溝5は断面V字形状を有しているのが一般的であり、
ここではワイヤ走行溝5同士の離間ピッチを560μm
としているが、これらの離間ピッチは薄板状として切断
される被加工物30の厚みに対応して設定されることに
なり、560μmの離間ピッチは太さが180μmのワ
イヤ21を用いたうえで350μm±40μmの厚みを
有するシリコンウェハを製作する際に採用されている。
そして、この際においては、ワイヤガイド1のそれぞれ
を複数の扇形部材3でもって構成し、かつ、各扇形部材
3a,3bの外周面を硬質ウレタン系やセラミックス系
などのコーティング材からなる被覆面4としているの
で、ワイヤガイド1から扇形部材3a,3bのそれぞれ
を個別的に分離したうえでの溝加工作業を実行しうると
ともに、ワイヤ21が高速で走行していてもコーティン
グ材の有する特性によって摩耗及び損傷が起こり難いこ
ととなる。
【0016】さらにまた、各ワイヤガイド1を構成して
いる扇形部材3a,3bのそれぞれは油圧シリンダ6を
介したうえで中心軸2上に配設されており、互いに隣接
配置された一対ごとの扇形部材3a,3bのうちの一方
3aは他方3bよりも外側にまで油圧シリンダ6の進出
動作によって突出させられたうえで全体外形が円形軸状
となる包絡面Mを形づくるものとなっている。そして、
一方の扇形部材3aでもって包絡面Mを形づくる際に
は、ワイヤガイド1を停止したうえで全ての扇形部材3
a,3bを突出させた後、他方の扇形部材3bを後退動
作させることによって一方の扇形部材3aのみを突出さ
せたままとしておくことが行われる。ところで、この際
においては、一方の扇形部材3aが他方の扇形部材3b
よりも外側に突出することによって包絡面Mを形づくる
としているが、ワイヤガイド1の中心軸2と扇形部材3
との間に介装された油圧シリンダ6の進退動作を切り換
えると、一方の扇形部材3aが下降動作したうえで他方
の扇形部材3bが一方の扇形部材3aよりも外側にまで
突出させられることになり、これら他方の扇形部材3b
でもっても同一形状の包絡面Mが形づくられることにな
る。
【0017】すなわち、これら一方の扇形部材3aと他
方の扇形部材3bとは交互に突出させられる構成となっ
ており、ワイヤ21は各ワイヤガイド1を構成して互い
に異なる扇形部材3の一群ずつ、つまり、隣接配置され
たうちの一方の扇形部材3aもしくは他方の扇形部材3
bでもってワイヤガイド1間に張り渡されることになっ
ている。なお、この際における中心軸2と各扇形部材3
との間に介装されることによって一方の扇形部材3aを
他方の扇形部材3bよりも突出させる進退機構が油圧シ
リンダ6からなるもののみに限定されることはなく、例
えば、空気圧シリンダやネジもしくはリンクなどのよう
な機械的な手段を利用して構成された進退機構を採用す
ることも可能である。
【0018】ところで、以上説明したワイヤ走行溝5、
つまり、扇形部材3a,3bそれぞれの外周面上に形成
されたワイヤ走行溝5の離間ピッチは、一方の扇形部材
3aであるか他方の扇形部材3bであるかに拘わらず、
互いに同一とされている。そして、このような構成とし
ておいた際には、ワイヤ21が張り渡されたワイヤガイ
ド1の包絡面Mを形づくっていた一方の扇形部材3aに
おけるワイヤ走行溝5が摩耗したり損傷した場合には、
これら一方の扇形部材3aを後退動作させたうえで他方
の扇形部材3bを突出させることによって被加工物30
であるシリコンインゴットなどに対する切断作業を同一
条件のままで続行しうることとなる。なお、実験結果で
は、560μmの離間ピッチとされたワイヤ走行溝5が
形成された一方の扇形部材3aからなるワイヤガイド1
間にワイヤ21を張り渡したうえでの切断作業によって
製作されたシリコンウェハの平均厚みが341μm、同
一の離間ピッチを有するワイヤ走行溝5が形成された他
方の扇形部材3bを用いた場合におけるシリコンウェハ
の平均厚みが347μmとなっており、目標値である3
50μm±40μmの厚みを有するシリコンウェハが十
分に得られることが確認された。
【0019】また、一方の扇形部材3aにおけるワイヤ
走行溝5の離間ピッチと他方の扇形部材3bにおけるワ
イヤ走行溝5の離間ピッチとを互いに相違させておくこ
とも可能であり、このような構成を採用した場合にはワ
イヤガイド1の包絡面Mを形づくる扇形部材3a,3b
を選択することによってシリコンインゴットそれぞれの
切断厚みを極めて容易に変更しうることとなる。さらに
また、一方の扇形部材3a及び他方の扇形部材3bそれ
ぞれにおけるワイヤ走行溝5の離間ピッチがワイヤガイ
ド1の軸心方向に沿って互いに相違している構成を採用
することも可能であり、このような構成とした場合には
単一のシリコンインゴットから切断によって得られるシ
リコンウェハごとの厚みを互いに異ならせて製作しうる
こととなる。
【0020】次に、本実施の形態に係るマルチワイヤソ
ーが備えるワイヤガイド1の変形例を図2に基づいて説
明する。すなわち、図1で示したワイヤガイド1では、
このワイヤガイド1を構成する複数の扇形部材3a,3
bそれぞれが油圧シリンダ6を介したうえで中心軸2に
固定されているが、このような構成に限定されることは
ないのであり、図2で示すように、ワイヤガイド1の中
心軸2に対して固定された油圧シリンダ6側に一対のガ
イド部材7を平行状としたうえで予め配設しておき、こ
れらのガイド部材7でもってワイヤガイド1の軸心方向
に沿って案内されながら摺動するよう扇形部材3a,3
bのそれぞれを着脱可能に保持させておくことも可能で
ある。なお、この際においては、一対のガイド部材7で
もって扇形部材3a,3bを保持するとしているが、こ
のような構成に限られることはなく、図示省略している
が、扇形部材3a,3bのそれぞれを二股状としておい
たうえ、単一本のガイド部材でもって着脱可能に保持す
る構成を採用してもよいことは勿論である。
【0021】そして、このような構成を採用した際に
は、下降動作中でワイヤ21が張り渡されていない扇形
部材3a,3bをワイヤガイド1の停止状態下において
ワイヤガイド1の軸心方向に沿った外部へと引き出すこ
とが可能となる結果、摩耗したり損傷したりした扇形部
材3a,3bの容易な交換作業を行いうることとなる。
なお、上記と同一の離間ピッチを有するワイヤ走行溝5
が形成された一方の扇形部材3aを交換したうえでの切
断作業を行ってみたところ、平均厚みが343μmのシ
リコンウェハが得られることも確認されている。また、
図1及び図2で示したワイヤガイド1が具備する中心軸
2の軸心方向に沿って貫通孔8を形成したうえ、水など
の冷却液が貫通孔8内を流通しながら循環する構成を採
用することも可能であり、このような構成を採用した場
合には、ワイヤガイド1の中心軸2が冷却液でもって循
環冷却されているため、例えば、冷却液の温度を25℃
として制御することによって切断に伴う加工熱及びコー
ティング材の熱膨張の発生を抑制しうることとなる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
及び請求項2に係るマルチワイヤソーによれば、ワイヤ
ガイドから扇形部材のそれぞれを個別的に分離したうえ
での溝加工作業を実行しうるとともに、ワイヤが高速で
走行していてもコーティング材の有する特性によって摩
耗及び損傷が起こり難いこととなるため、溝加工作業に
要する手間及びコストの大幅な低減を図ることができ、
切断精度の維持及び向上を図ることができるという効果
が得られる。
【0023】そして、請求項3に係るマルチワイヤソー
によれば、各ワイヤガイドが具備した扇形部材それぞれ
の外周面上に並列形成されたワイヤ走行溝の離間ピッチ
を互いに同一としているので、一方の扇形部材における
ワイヤ走行溝が摩耗したり損傷した場合には、これら一
方の扇形部材を後退動作させたうえで他方の扇形部材を
突出させることによって被加工物に対する切断作業を同
一条件のままで続行しうることとなる。また、請求項4
に係るマルチワイヤソーによれば、各ワイヤガイドが具
備した扇形部材の一方と他方とにおけるワイヤ走行溝の
離間ピッチを互いに相違させているので、包絡面を形づ
くる扇形部材を選択することによって被加工物の切断厚
みを極めて容易に変更しうるという効果が得られる。
【0024】一方、請求項5に係るマルチワイヤソーに
よれば、扇形部材それぞれの外周面上に形成された円周
溝の離間ピッチをワイヤガイドの軸心方向に沿って互い
に相違させているので、単一の被加工物から切断して得
られる多数枚それぞれの厚みを互いに異ならせておくこ
とが可能となる。さらに、請求項6に係るマルチワイヤ
ソーによれば、扇形部材のそれぞれがワイヤガイドの軸
心方向に沿って着脱可能に保持されているので、各扇形
部材をワイヤガイドの軸心方向に沿って引き出したうえ
で交換することが可能となり、重量物であるワイヤガイ
ドを全体として交換する必要がなくなる結果、交換作業
の大幅な省力化を実現できるという効果が得られる。さ
らにまた、請求項7に係るマルチワイヤソーによれば、
各ワイヤガイドが具備した中心軸を冷却液でもって循環
冷却することを行っているので、切断に伴う加工熱及び
コーティング材の熱膨張の発生を抑制することができる
という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るマルチワイヤソーが備える
ワイヤガイドの要部構造を一部破断して示す説明図であ
る。
【図2】ワイヤガイドの変形例を示す説明図である。
【図3】本実施の形態及び従来の形態に係るマルチワイ
ヤソーの全体構造を簡略化して示す説明図である。
【図4】従来の形態に係るマルチワイヤソーの要部構造
を一部破断して示す説明図である。
【符号の説明】
1 ワイヤガイド 2 中心軸 3a 一方の扇形部材 3b 他方の扇形部材 5 ワイヤ走行溝 M 包絡面

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに並列配置された複数本のワイヤガ
    イドを備えてなるマルチワイヤソーであって、 ワイヤガイドのそれぞれは円形軸状の全体外形を有して
    おり、その中心軸上の円周方向に沿って離間配置され、
    かつ、ワイヤガイドの軸心方向に沿って一体となった複
    数の扇形部材を具備したものであるとともに、 各ワイヤガイドが具備した扇形部材それぞれの外周面上
    にはワイヤガイドの円周方向に沿ったワイヤ走行溝がワ
    イヤガイドの軸心方向に沿って並列形成されており、か
    つ、隣接配置された一対ごとの扇形部材のうちの一方は
    他方よりも外側にまで突出されて全体外形が円形軸状と
    なる包絡面を形づくるものであることを特徴とするマル
    チワイヤソー。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のマルチワイヤソーであ
    って、 扇形部材それぞれの外周面は、高分子硬質ウレタン系も
    しくはセラミックス系のコーティング材からなる被覆面
    であることを特徴とするマルチワイヤソー。
  3. 【請求項3】 請求項1もしくは請求項2に記載のマル
    チワイヤソーであって、 各ワイヤガイドが具備した扇形部材それぞれの外周面上
    に並列形成されたワイヤ走行溝の離間ピッチは互いに同
    一であることを特徴とするマルチワイヤソー。
  4. 【請求項4】 請求項1もしくは請求項2に記載のマル
    チワイヤソーであって、 各ワイヤガイドが具備した扇形部材の一方と他方とで
    は、外周面上に並列形成されたワイヤ走行溝の離間ピッ
    チが互いに相違していることを特徴とするマルチワイヤ
    ソー。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載のマルチワイヤソーであって、 各ワイヤガイドが具備した扇形部材それぞれの外周面上
    に並列形成された円周溝の離間ピッチは、ワイヤガイド
    の軸心方向に沿って互いに相違していることを特徴とす
    るマルチワイヤソー。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれかに記
    載のマルチワイヤソーであって、 各ワイヤガイドが具備した扇形部材のそれぞれは、ワイ
    ヤガイドの軸心方向に沿って着脱可能に保持されたもの
    であることを特徴とするマルチワイヤソー。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれかに記
    載のマルチワイヤソーであって、 各ワイヤガイドが具備した中心軸は、冷却液でもって循
    環冷却されていることを特徴とするマルチワイヤソー。
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