JPH1077945A - イオン電流検出装置及びそれに用いられるグロープラグ - Google Patents

イオン電流検出装置及びそれに用いられるグロープラグ

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JPH1077945A
JPH1077945A JP4925997A JP4925997A JPH1077945A JP H1077945 A JPH1077945 A JP H1077945A JP 4925997 A JP4925997 A JP 4925997A JP 4925997 A JP4925997 A JP 4925997A JP H1077945 A JPH1077945 A JP H1077945A
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    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23QIGNITION; EXTINGUISHING-DEVICES
    • F23Q7/00Incandescent ignition; Igniters using electrically-produced heat, e.g. lighters for cigarettes; Electrically-heated glowing plugs
    • F23Q7/001Glowing plugs for internal-combustion engines
    • F23Q2007/002Glowing plugs for internal-combustion engines with sensing means

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  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構成で且つ精度良くイオン電流が検出で
きるイオン電流検出装置及びそれに用いられるグロープ
ラグを提供する。 【解決手段】グロープラグ1のセラミック発熱部6は、
発熱体7と耐熱性絶縁体8とを有し、発熱体7の一部は
耐熱性絶縁体8より露出している。発熱体7の露出部と
ディーゼルエンジンの渦流室17の内壁とは、イオン電
流を検出するための対向電極を形成している。スイッチ
回路25は、一対のリード線11a,11bに発熱体加
熱用電源21からの供給電圧を印加する第1の状態と、
一対のリード線11a,11bと発熱体加熱用電源21
との間の経路を遮断し、且つ発熱体7と渦流室17の壁
部との間にイオン電流検出用電源22からの供給電圧を
印加する第2の状態とを切り替える。イオン電流検出用
抵抗26は、前記第2の状態においてイオン電流検出用
電源22からの供給電圧により燃料燃焼時に発生するイ
オン電流を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料の着火・燃焼
を促進するためのグロープラグを用いて燃料燃焼に伴う
イオン電流を検出するイオン電流検出装置、並びに当該
グロープラグに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ガソリンエンジンのみならずディ
ーゼルエンジンにおいても環境保護の面から、機関から
排出される排気ガスや排気煙をより一層低減させること
が要望されている。そして、こうした要望に応えるべ
く、各種のエンジン改良や後処理(触媒等)による排出
ガス低減、燃料・潤滑油性状の改善、各種のエンジン燃
焼制御システムの改善などが検討されている。
【0003】また、上記検討事項に関連して、最近のエ
ンジン燃焼制御システムにおいてはエンジン運転中の燃
焼状態を検出することが要請されており、筒内圧、燃焼
光、イオン電流等を検出することによってエンジン燃焼
状態を検出することが検討されている。特に、イオン電
流によりエンジン燃焼状態を検出することは、燃焼に伴
う化学反応を直接的に観察できることから極めて有用と
考えられており、種々のイオン電流検出方法が提案され
ている。
【0004】特開平7−259597号公報には、燃料
噴射ノズルの取り付け座部において、当該噴射ノズル及
びエンジンのシリンダヘツドから絶縁されたスリーブ状
の電極を装着し、その電極を外部の検出回路に接続する
ことにより燃料の燃焼に伴うイオン電流を検出する方法
が開示されている。
【0005】また、米国特許第4,739,731号で
は、セラミックグロープラグを用いたイオン電流検出用
センサが開示されている。つまり、かかる技術では、セ
ラミックグロープラグのヒータ(発熱体)表面に白金製
の導電層を取着すると共に、この導電層を燃焼室及びグ
ロープラグ取付金具から絶縁している。そして、導電層
に外部からのイオン電流測定用電源(直流250V)を
印加して燃料燃焼に伴うイオン電流を検出するようにし
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来技
術においては、いずれも以下に示す問題を招来する。つ
まり、前者の技術(特開平7−259597号公報)で
は、イオン検出のために他の部位より絶縁されたスリー
ブ状の電極を設置しなくてはならず、同電極の材料の用
意及びその加工において煩雑な作業が強いられる。その
ため、イオン電流検出用の電極が非常に高価な構成とな
るという問題があった。さらに、燃料噴射ノズルと電極
との間、及び電極とシリンダヘツドとの間が燃焼室内に
て発生するカーボンにより短絡し、早期に使用不能とな
るという欠点があった。
【0007】また、後者の技術(米国特許第4,73
9,731号)では、イオン電流を検出する電極を発熱
体とは別に発熱体上に設けると共に、当該電極及び発熱
体を個々の電気経路を用いて別々の電源に接続していた
ため、グロープラグ及びそれを用いたイオン電流検出シ
ステムの構造が複雑になるという欠点があった。それに
加えて、電極の耐熱性及び耐消耗性を確保するために白
金など高価な貴金属を多量に必要とすることから、グロ
ープラグ自体が非常に高価なものとなる欠点があった。
【0008】本発明は、上記の状況を鑑みてなされたも
のであって、その目的とするところは、主として、簡単
な構成で且つ精度良くイオン電流が検出できるイオン電
流検出装置及びそれに用いられるグロープラグを提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
するために、本発明では、一対の導電線により通電加熱
される発熱体を有するグロープラグを用い、当該グロー
プラグのイオン検出機能を利用しつつイオン電流検出装
置を次のように構成している。なお、かかるグロープラ
グでは、一対の導電線(リード線)及び発熱体が例えば
シリンダヘッド等のアース側に対して絶縁されている。
【0010】即ち、請求項1に記載のイオン電流検出装
置では、一対の導電線に電源からの供給電圧を印加する
第1の状態と、一対の導電線と前記電源との間の経路を
遮断し、且つ前記発熱体と前記燃焼室の壁部との間に前
記電源からの供給電圧を印加する第2の状態とを切り替
えるためのスイッチング手段を備える。さらに、前記第
2の状態において前記電源からの供給電圧により燃料燃
焼に伴うイオン電流を検出するイオン電流検出手段を備
える。
【0011】要するに、前記第1の状態では、一対の導
電線に電源からの供給電圧が印加され、発熱体が加熱さ
れる。この状態は、例えばエンジンの低温始動時に燃料
の着火及び燃焼を促進させる時の状態に相当する。ま
た、前記第2の状態では、一対の導電線と電源との間の
経路が遮断され、且つ前記発熱体と前記燃焼室の壁部と
の間に電源からの供給電圧が印加される。この状態は、
イオン電流を検出する時の状態に相当し、その時のイオ
ン電流はイオン電流検出手段により検出される。
【0012】かかる場合において、上記2つの状態にお
ける前記発熱体への電圧印加は共通の導電線を用いて行
われ、両状態の切替え動作はスイッチング手段により選
択的に実施される。従って、イオン電流検出機能を有す
るグロープラグを用いたイオン電流検出装置において、
その発熱体に接続される導電線の構成や、イオン電流の
検出に関する構成が簡素化でき、安価なイオン電流検出
装置を提供することができる。この場合、上記の如く簡
単な構成にもかかわらず、イオン電流の検出精度を低下
させることもない。
【0013】イオン電流の検出装置に関わるより具体的
な構成として、請求項2に記載の発明では、前記発熱体
と前記燃焼室の壁部とを結ぶ電気経路に前記スイッチン
グ手段を介して電源を接続し、請求項3に記載の発明で
は、前記発熱体と前記燃焼室の壁部とを結ぶ電気経路に
直接、電源を接続している。これら両発明は共に、構成
の簡素化を実現するための条件を十分に満たすものであ
るが、特に請求項3に記載の発明では、スイッチング手
段を介さずに電源が発熱体と燃焼室の壁部との間に電圧
を印加するものであるため、以下に記す特有の効果を奏
する。
【0014】即ち、燃料燃焼に伴うイオン電流は元々微
弱な電流であるが、抵抗体となる前記スイッチング手段
を介すことなく電源回路を構成することで、イオン電流
をより一層精度良く検出することができる。なお、複数
の切替え接点を有するスイッチ回路や、半導体スイッチ
ング素子(トランジスタやサイリスタ等)がスイッチン
グ手段として具体化でき、それ自体が幾分かの抵抗値を
有する。
【0015】また、前記第1の状態において前記一対の
導電線に電圧を印加するための電源と、前記第2の状態
において前記発熱体と前記燃焼室の壁部との間に電圧を
印加する電源とは、請求項4に記載したように、別体の
電源にて構成してもよいし、請求項5に記載したよう
に、共通の電源にて構成してもよい。かかる場合、いず
れの構成においても精度良くイオン電流を検出すること
が可能となる。特に請求項5に記載の発明では、イオン
電流検出専用の電源として、例えば車載バッテリ以外の
電源が不要となり、構成の簡素化を図ることができる。
【0016】さらに、請求項6に記載の発明では、電源
の一端に、発熱体に接続された片方の導電線を接続し、
他端にグロープラグを保持するためのディーゼルエンジ
ンのシリンダヘッドを接続している。この場合、ディー
ゼルエンジンに適用される場合において、発熱体と燃焼
室の壁部との間に電圧を印加するための構成が簡素化で
きる。
【0017】請求項7に記載の発明では、電源と前記一
対の導電線の一方との間に、当該電源による供給電圧を
一定にする定電圧回路を設けている。要するに、イオン
電流は元々微弱な電流であるため、印加電圧の変動が大
きいと、検出されるイオン電流値が影響を受け検出誤差
を生じる。そして、この検出誤差に起因して、例えばイ
オン電流の出力の大きさ(波高値、面積等)を用いる失
火検出時においては、当該失火の検出精度が低下すると
いう事態を生ずる。これに対し、上記構成によれば、イ
オン電流の検出精度を向上させることができるため、ひ
いてはそのイオン電流の検出結果を用いた失火検出等の
精度をも向上させることができる。
【0018】請求項8に記載の発明では、複数のグロー
プラグを並列に接続し、スイッチング手段は各グロープ
ラグについて同時に電源経路の切り替え動作を行うよう
にしている。かかる構成では、スイッチング手段として
のスイッチ回路や、イオン電流検出手段としての検出抵
抗が共通化でき、より一層構成の簡素化を図ることがで
きる。この場合、例えば多気筒エンジンの燃焼室に設け
られるグロープラグにおいては、時系列的に各気筒のイ
オン電流が検出できる。
【0019】またさらに、上記以外の構成にてイオン電
流検出装置の簡素化を図るには、次の請求項9〜請求項
11に記載するように具体化するのが望ましい。つま
り、請求項9に記載の発明では、グロープラグの一方の
導電線とアース接点との間にイオン電流検出用の電圧検
出器を配設している。この場合、電圧検出器として、そ
の内部構造が比較的複雑な差動増幅器が必要になるよう
なことはなく、アースからの電位差をとる比較的簡易な
構造の増幅回路にて電圧検出器が構成できる。
【0020】加えて、上記請求項9に記載の発明では、
請求項10に記載したように、グロープラグの一方の導
電線と前記電圧検出器との間にコンデンサを配設して構
成するのが望ましい。この場合、上記コンデンサにより
電源電圧の直流成分がカットされる。従って、例えばイ
オン電流検出の専用電源として比較的高電圧(例えば5
0V)の電源を用いたとしても、その高電圧が電圧検出
器に直接印加されることはなく、電圧検出器(増幅器)
には常にその耐電圧未満の電圧が印加されることにな
る。その結果、電圧検出器が損傷する等の不具合が未然
に防止できる。因みに、この構成は、イオン電流検出用
の電源電圧が30ボルト以上である場合において特に有
効である。
【0021】請求項11に記載の発明では、電源のアー
ス側にイオン電流検出抵抗を設けると共に、その両端子
にかかる電位差からイオン電流を検出するようにしてい
る。この場合、イオン電流波形に対応する電圧波形は、
0ボルトを基準にしたものとなる。従って、電圧検出器
の耐電圧を越える電源電圧を用いる場合であっても、高
価で且つ複雑な構成の電圧検出器を必要とすることはな
い。なおこうした構成の具体化に際しては、前記請求項
4に記載したように、発熱体加熱用の電源とイオン電流
検出用の電源とを別体として、後者の電源のアース側に
前記イオン電流検出抵抗を設けるのが望ましい。これ
は、発熱体とイオン電流検出抵抗とを直列に接続する
と、発熱体加熱時にその加熱性能が低下するおそれがあ
るためである。
【0022】一方、上記イオン電流検出装置に用いられ
るグロープラグとして、請求項12に記載のグロープラ
グは、発熱体を有する発熱素子部を備え、該発熱素子部
は燃料を燃焼させるための燃焼室内に突設されるように
なっている。また、前記発熱体には前記燃焼室の内壁に
対するイオン電流検出用電極が形成されている。この場
合、グロープラグの発熱体は、当該発熱体の加熱時にお
いて、その加熱作用により燃焼室での着火及び燃焼を促
進させる。併せて、発熱体の加熱時と異なるイオン電流
の検出時には、前記発熱体が燃料燃焼に伴うイオン電流
を検出するためのイオン電流検出用電極としての役割を
果たす。即ち、イオン電流の検出時において、発熱体と
それに近接する燃焼室の内壁とは、両者間に存在する燃
料燃焼時のプラス及びマイナスイオンを捕獲するための
2電極を形成する。上記構成によれば、非常に簡単な構
成であるにもかかわらず、精度良くイオン電流を検出す
ることができ、その情報を燃焼制御に有用に活用するこ
とが可能となる。また、グロープラグにイオン電流検出
機能を付与することにより、安価なイオン電流検出用セ
ンサを提供することができる。
【0023】請求項13に記載のグロープラグは、耐熱
性絶縁体と当該耐熱性絶縁体に埋設された発熱体とを有
する発熱素子部を備え、前記発熱体の一部を前記耐熱性
絶縁体より露出させると共に、該露出部分を前記燃焼室
の内壁に対するイオン電流検出用電極としている。かか
る場合、発熱体の露出部分がイオン電流検出用電極とし
て有効に働き、上記請求項12と同様の作用及び効果が
得られることとなる。また、本請求項の構成では、次の
作用及び効果が新たに得られる。つまり、発熱体の露出
部にはグロープラグの使用に伴ってカーボンが付着する
と考えられるが、その付着カーボンは発熱体の加熱動作
(例えば、エンジンの低温始動時におけるグロー動作)
によって焼き切られる。その結果、発熱体の一部に露出
部を設けその露出部をイオン電流検出用電極として用い
る本構成においても、グロープラグの使用寿命が短くな
ることはなく、長期間の使用に耐えうる優れた耐久性を
グロープラグに付与することができる。
【0024】また、上記発熱体は、請求項14に記載し
たように、セラミック材料により成形されるのが望まし
い。この場合、セラミック材料からなる発熱体の一部を
燃焼室に露出させる構造とすれば、高温な燃焼ガスに晒
されても発熱体の酸化消耗が最小限に抑えられる。その
ため、グロープラグの耐久性をより一層向上させること
ができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、ディーゼルエンジンの始動
補助装置として用いられるセラミックグロープラグ(以
下、単にグロープラグという)に本発明を具体化した第
1の実施の形態を図面に従って説明する。つまり、本実
施の形態のグロープラグは、ディーゼルエンジンのシリ
ンダヘッドに形成された燃焼室(渦流室)に設けられる
ものであって、その一部が燃焼室内に晒されるようにな
っている。そして、同グロープラグは、エンジンの低温
始動時において、燃料噴射ノズルより噴射される燃料の
着火及び燃焼を促進させる役割をなす。また、本実施の
形態におけるグロープラグは、上記の始動補助機能に加
えて、燃料燃焼時の燃焼火炎帯に存在する活性イオンを
検出する役割をもなす。
【0026】ここで、図1には、本実施の形態における
グロープラグ1の全体構成を示す。同図において、グロ
ープラグ1は略円筒状をなす金属製のハウジング2を有
しており、このハウジング2の外周面には当該グロープ
ラグ1を後述するシリンダヘッドに取り付けるための雄
ねじ部3及び六角部4が形成されている。ハウジング2
の上部には、管状のプロテクションチューブ5が溶着さ
れている。
【0027】また、前記ハウジング2には、発熱素子部
としてのセラミック発熱部6が保持されており、このセ
ラミック発熱部6は、導電性を有するU字状の発熱体7
と、絶縁性を有する耐熱性絶縁体8と、前記発熱体7の
両端に接続されると共に前記絶縁体8に埋設された2本
のタングステンリード線9a,9bとから構成されてい
る。前記発熱体7はその大部分が耐熱性絶縁体8内に埋
設され、強固に保持されるものであるが、図2の要部拡
大図に示すように、セラミック発熱部6先端において当
該発熱体7の一部だけが耐熱性絶縁体8より露出した構
成となっている。かかる構成において、発熱体7の露出
部と後述するディーゼルエンジンの渦流室17(破線
部)の内壁とは、イオン電流を検出するための対向電極
を形成する。
【0028】前記各タングステンリード線9a,9bの
上端には、耐熱性絶縁体8内に埋め込まれた導電性チッ
プ10a,10bが接続されており、導電性チップ10
a,10bには各々にリード線11a,11b(導電
線)が接続されている。これら2本のリード線11a,
11bがグロープラグ1の外部信号入力線となってい
る。なお、前記ハウジング2及びプロテクションチュー
ブ5と、リード線11a,11bとの間は、絶縁チュー
ブ12及びゴムブッシュ13により電気的に絶縁されて
いる。リード線11a,11bは、ゴムブッシュ13と
共にプロテクションチューブ5のカシメ締め付け力によ
り固定されている。
【0029】以下に、セラミック発熱部6の詳細な構成
について説明する。つまり、セラミック発熱部6の発熱
体7及び耐熱性絶縁体8は、いずれも導電性セラミック
粉末(本実施の形態では、珪化モリブデンMoSi2 粉
末)と絶縁性セラミック粉末(本実施の形態では、窒化
珪素Si3 N4 粉末)の混合物よりなり、且つ配合割合
を略同一にした焼結体により構成されている。但し、発
熱体7ではMoSi2粉末の平均粒径がSi3 N4 粉末
のそれよりも小さく、耐熱性絶縁体8ではMoSi2 粉
末の平均粒径がSi3 N4 粉末のそれと同じ若しくはそ
れよりも大きくしてある。即ち、各粉体の粒径を変更す
ることにより発熱体7と耐熱性絶縁体8とを作り分ける
ようにしている。
【0030】上記構成を有するセラミック発熱部6にお
いて、発熱体7では、小径のMoSi2 粉末(導電性セ
ラミック粉末)が大径のSi3 N4 粉末(絶縁性セラミ
ック粉末)を取り囲んで互いに連なっており、それによ
り発熱体7に電流が流れ、同発熱体7が発熱される。一
方、耐熱性絶縁体8では、大径のMoSi2 粉末(導電
性セラミック粉末)間に小径のSi3 N4 粉末(絶縁性
セラミック粉末)が介在するため、両者は直列に並んだ
状態となり発熱体7に比べて抵抗が大きく絶縁層を形成
する。
【0031】また、セラミック発熱部6の製造方法とし
ては、先ずMoSi2 粉末とSi3N4 粉末との混合物
にバインダーを混練してペースト化し、発熱体7と耐熱
性絶縁体8とを各々に所望の形状に射出成形する。そし
て、発熱体7を耐熱絶縁体8で包み込むように配置して
1700〜1800℃にてホットプレスした後、セラミ
ック発熱部6として円柱状に削り出す。さらに、セラミ
ック発熱部6の先端部において、耐熱性絶縁体8を切削
加工し、発熱体7の一部を耐熱性絶縁体8から露出させ
る。
【0032】次に、上記の如く構成されるグロープラグ
1を用いたイオン電流検出システムを図3,図4を用い
て説明する。なお、図3,図4は共に、本実施の形態に
おけるイオン電流検出システムの概要を示す構成図であ
る。このうち図3は、グロープラグ1(発熱体7)の加
熱状態、即ちエンジン始動時における燃料の着火及び燃
焼を促進するための状態を示し、図4は、燃料燃焼に伴
うイオン電流をグロープラグ1により検出する状態を示
す。本実施の形態では、前者の発熱体加熱状態(図3の
状態)が「第1の状態」に相当し、後者のイオン電流検
出状態(図4の状態)が「第2の状態」に相当する。
【0033】各図において、ディーゼルエンジンのシリ
ンダヘッド15にはねじ孔16が形成されており、この
ねじ孔16に前記グロープラグ1が螺着されている。即
ち、グロープラグ1をシリンダヘッド15に螺着する際
には、前記六角部4を所定の工具で挟み、同プラグ1の
雄ねじ部3をねじ孔16にねじ入れるようにする。
【0034】グロープラグ1のセラミック発熱部6の先
端部は、シリンダヘッド15に形成された渦流室17に
突出配置されている。この渦流室17にはピストン18
上部に設けられた主燃焼室19が連通されており、渦流
室17は燃焼室の一部をなす。渦流室17には燃料噴射
ノズル20の先端部が配設されており、この燃料噴射ノ
ズル20から渦流室17内に燃料が噴射されるようにな
っている。
【0035】また、本システムにおいては、2つの直流
電源が設けられており、その一方は、前記発熱体7を加
熱するための発熱体加熱用電源21を構成し、他方はイ
オン電流を検出するためのイオン電流検出用電源22を
構成している。なお、本実施の形態では、発熱体加熱用
電源21として12V(ボルト)の直流電源(一般的な
車載バッテリ)を用い、イオン電流検出用電源22とし
て50V(ボルト)の直流電源を用いている。
【0036】上記各電源21,22とグロープラグ1と
は、2つの2位置切替スイッチ23,24からなるスイ
ッチ回路25を介して接続されており、このスイッチ回
路25の切替え動作に伴い前記第1,第2の状態が切り
替えられるようになっている。スイッチ回路25は、電
子制御装置(以下、ECUという)30からの指令信号
が入力されない通常時にはイオン電流検出状態(図4の
状態)を保持し、ECU30からの指令信号が入力され
ると、前記イオン電流検出状態から発熱体加熱状態(図
3の状態)に移行する。このとき、2つの切替スイッチ
23,24は同時に動作する。
【0037】つまり、切替スイッチ23,24の端子2
3a,24aには前記グロープラグ1のリード線11
a,11b(及びタングステンリード線9a,9b)が
それぞれに接続されている。また、切替スイッチ23,
24は、前記端子23a及び24aに対して選択的に接
続される各々2つずつの接点23b,23c及び24
b,24cを有する。
【0038】かかる場合において、発熱体加熱状態で
は、図3に示すように、端子23aと接点23bとの間
が閉路されると共に、端子24aと接点24bとの間が
閉路されている。このとき、グロープラグ1の一方のリ
ード線11aには端子23a及び接点23bを介して発
熱体加熱用電源21のプラス側が接続されると共に、他
方のリード線11bには端子24a及び接点24bを介
して発熱体加熱用電源21及びイオン電流検出用電源2
2のマイナス側が接続されている。即ち、発熱体7は加
熱状態に保持されている(このとき、図3中の2点鎖線
で示す経路を電流が流れる)。なお、接点24bは、シ
リンダヘッド15の一部にも接続されている。
【0039】また、イオン電流検出状態では、図4に示
すように、端子23aと接点23cとの間が閉路される
と共に、端子24aと接点24cとの間が閉路される。
即ち、グロープラグ1の一方のリード線11aには端子
23a及び接点23cを介してイオン電流検出用電源2
2のプラス側が接続されると共に、他方のリード線11
bはオープン状態となる。その結果、セラミック発熱部
6の先端に形成された発熱体7の露出部とシリンダヘッ
ド15との間にイオン電流検出用電源22の電圧が印加
され、燃焼火炎帯の活性イオンの発生に伴い図4中に2
点鎖線で示す経路でイオン電流が流れる。
【0040】イオン電流検出用電源22のプラス側と前
記接点23cとの間には、所定の抵抗値(本実施の形態
では、100kΩ)を有するイオン電流検出用抵抗26
が接続されており、このイオン電流検出用抵抗26を流
れるイオン電流は、当該抵抗26の両端の電位差として
電位差計27により検出される。なお、本実施の形態で
は、前記スイッチ回路25がスイッチング手段に相当
し、前記イオン電流検出用抵抗26がイオン電流検出手
段に相当する。
【0041】ここで、イオン電流の検出原理を略述す
る。燃料噴射ノズル20による噴射燃料が渦流室17で
燃焼に供されると、その燃焼火炎帯ではイオン化された
プラスイオンとマイナスイオンが大量に発生する。この
とき、発熱体7とそれに対面するシリンダヘッド15と
の間にイオン電流検出用電源22の電圧が印加されるこ
とにより、発熱体7の露出部からなるイオン電流検出電
極にはマイナスイオンが捕獲されると共に、シリンダヘ
ッド15にはプラスイオンが捕獲される。その結果、図
4に示す電流経路が形成され、この電流経路を流れるイ
オン電流がイオン電流検出用抵抗26両端の電位差とし
て検出される。
【0042】一方、ECU30は、CPU,ROM,R
AM,入出力回路等からなる周知のマイクロコンピュー
タやA/D変換器(共に図示略)を中心に構成され、前
記電位差計27により検出された検出信号を入力する。
また、ECU30には、エンジン冷却水の温度を検出す
るための水温センサ31の検出信号や、エンジンクラン
ク角に応じてエンジン回転数を検出するための回転数セ
ンサ32の検出信号が入力され、ECU30は各センサ
31,32の検出信号に基づいて水温Tw,エンジン回
転数Neを検知する。
【0043】上記ECU30は、ディーゼルエンジンの
低温始動時において、グロープラグ1の発熱体7を加熱
させて燃料の着火及び燃焼を促進させる。また、ディー
ゼルエンジンの暖機完了時において、前記スイッチ回路
25に切り替え指令信号を出力し、前記イオン電流検出
用電源22のプラス側と片方のリード線11aとの間を
閉路させて燃焼イオン電流を検出する。なお、エンジン
始動当初においては、スイッチ回路25はECU30に
より発熱体加熱状態に保持されるようになっている。以
下、図5のフローチャートを用いて、前記スイッチ回路
25の切り替え処理を説明する。図5は、所定の時間の
割り込み処理により実行される。
【0044】さて、図5の処理がスタートすると、EC
U30は、先ずステップ110でエンジン暖機完了後で
あり、且つスイッチ回路25がイオン電流検出状態にあ
るか否かを判別する。エンジン始動当初においては、ス
テップ110が否定判別され、ECU30は続くステッ
プ120で水温Tw及びエンジン回転数Neを読み込
む。
【0045】その後、ECU30は、ステップ130で
水温Twが所定の暖機完了温度(本実施の形態では、6
0℃)以上であるか否かを判別すると共に、ステップ1
40でエンジン回転数Neが所定回転数(本実施の形態
では、2000rpm)以上に達しているか否かを判別
する。かかる場合、ステップ130,140が共に否定
判別されれば、ECU30は、エンジンの暖機が完了し
ておらず、グロープラグ1(発熱体7)による加熱が必
要であるとみなし、ステップ150に進む。また、ステ
ップ130,140のいずれかが肯定判別されれば、E
CU30は、エンジンの暖機が完了した、或いはグロー
プラグ1(発熱体7)による加熱が不要になったとみな
し、ステップ160に進む。
【0046】ステップ150に進んだ場合、ECU30
は、スイッチ回路25を発熱体加熱状態(図3の状態)
に保持し、その後本処理を終了する。この状態では、グ
ロープラグ1の発熱作用によって燃料の着火及び燃焼が
促進される。
【0047】また、ステップ160に進んだ場合、EC
U30は、スイッチ回路25を発熱体加熱状態からイオ
ン電流検出状態(図4の状態)に移行させ、その後本ル
ーチンを終了する。この状態では、イオン電流検出用抵
抗26により燃料燃焼時に生じるイオン電流が検出され
る。
【0048】なお、前記ステップ140が肯定判別され
てステップ160に進む場合とは、例えばレーシング状
態で一時的にエンジン回転数Neが上昇する場合が考え
られ、この場合にはエンジン暖機が未だ完了していな
い。従って、スイッチ回路25が一旦イオン電流検出状
態に移行したとしても、ECU30は、次回処理時のス
テップ110を否定判別し、ステップ130,140の
判別処理を再び実施する。そして、一時的なエンジン回
転数Neの上昇が収まり、同回転数Neが低下すると
(Ne<2000rpm)、スイッチ回路25を再度、
発熱体加熱状態に復帰させる(ステップ150)。
【0049】その後、Tw≧60℃となりエンジン暖機
が完了すると、ECU30はステップ110を肯定判別
する。そして、エンジン暖機が完了し、且つスイッチ回
路25がイオン電流検出状態に移行した後には、ECU
30はステップ110を毎回肯定判別し、スイッチ回路
25がイオン電流検出状態のままで保持される。
【0050】図6は、オシロスコープを用いて燃料燃焼
時に発生するイオン電流を観察した際の電流波形図であ
る。同図において、圧縮TDC直後(燃料噴射時期の直
後)に電圧が急上昇している波形が燃料の燃焼によるイ
オン電流波形であり、A点が燃焼の開始位置、即ち着火
時期に相当する。また、このイオン電流波形には、2つ
の山が観測される。つまり、燃焼初期には、拡散火炎帯
の活性イオンにより第1の山B1が観測され、燃焼中後
期には筒内圧上昇による再イオン化により第2の山B2
が観測される。
【0051】この場合、ECU30は、イオン電流波形
の第1の山B1から実際の着火時期を検出すると共に、
該検出された実際の着火時期と目標着火時期との差をな
くすべく着火時期のフィードバック制御を実施する。ま
た、ECU30は、イオン電流波形の第2の山B2から
異常燃焼、失火等の燃焼状態を検出し、その検出結果を
燃料噴射制御に反映させる。こうしてイオン電流をエン
ジンの燃料噴射制御に反映させることにより、きめ細か
くエンジンの運転状態を制御することが可能となる。
【0052】次に、本実施の形態におけるグロープラグ
1及びそれを用いたイオン電流検出装置の効果を説明す
る。 (a)本実施の形態のグロープラグ1では、発熱体7の
一部を耐熱性絶縁体8より露出させると共に、該露出部
分を渦流室17の内壁(シリンダヘッド15)に対する
イオン電流検出用電極とした。かかる構成によれば、イ
オン電流の検出時において、発熱体7の露出部とそれに
近接する渦流室17の内壁とは、燃料燃焼時に両者(発
熱体7及び渦流室17の内壁)間に存在するプラス及び
マイナスイオンを捕獲するための2電極を形成する。そ
の結果、非常に簡単な様成であるにもかかわらず、精度
良くイオン電流を検出することができ、安価なイオン電
流検出用センサとしてのグロープラグ1を提供すること
ができる。
【0053】(b)また、発熱体7の露出部にはグロー
プラグ1の使用に伴ってカーボンが付着すると考えられ
るが、その付着カーボンは発熱体7の加熱動作(エンジ
ンの低温始動時における加熱動作等)によって焼き切ら
れる。その結果、発熱体7の一部をイオン電流検出用電
極として用いる本構成においても、グロープラグ1の使
用寿命が短くなることはなく、長期間の使用に耐えうる
優れた耐久性をグロープラグ1に付与することができ
る。
【0054】(c)さらに、本実施の形態のグロープラ
グ1においては、露出部を有する発熱体7をセラミック
材料により成形した。それにより、高温な燃焼ガスに晒
されても発熱体7の酸化消耗が最小限に抑えられ、グロ
ープラグ1の耐久性をより一層向上させることができ
る。
【0055】(d)また、グロープラグ1のセラミック
発熱部6(発熱体7及び耐熱性絶縁体8)を、導電性セ
ラミック粉末(MoSi2 粉末)と絶縁性セラミック粉
末(Si3 N4 粉末)との混合物により形成した。その
ため、耐熱性及び耐消耗性に優れたセラミック発熱部6
を提供することができる。また、本セラミック発熱部6
は、エンジンの低温始動時において良好なる始動補助機
能を維持することができる。
【0056】(e)上記グロープラグ1の製作に際して
は、導電性セラミック粉末と絶縁性セラミック粉末との
混合物からセラミック発熱部6を成形すると共に、同発
熱部6の耐熱性絶縁体8の一部を切削加工して発熱体7
の一部を露出させるようにした。そのため、特に煩雑な
製造工程を要することもなく、簡便な方法にてイオン電
流検出機能を兼ね備えたグロープラグ1を製作すること
ができる。
【0057】(f)一方、本実施の形態のイオン電流検
出装置ではスイッチ回路25を設け、同スイッチ回路2
5により、発熱体加熱状態(第1の状態)とイオン電流
検出状態(第2の状態)とを切り替えるようにした。即
ち、上記2つの状態の電圧印加は共通のリード線11
a,11bを用いて行われ、両状態の切替えはスイッチ
回路25により選択的に実施される。従って、本イオン
電流検出装置において、その発熱体7に接続されるリー
ド線11a,11bの配線構成や、その他イオン電流の
検出に関する構成が簡素化でき、安価なイオン電流検出
装置を提供することができる。
【0058】(g)併せて、本実施の形態では、ディー
ゼルエンジンに本イオン電流検出装置を適用することと
し、イオン電流検出用電源22の一端に前記発熱体7に
接続された片方のリード線11aを接続すると共に、他
端にシリンダヘッド15を接続するようにした。この場
合、イオン電流を検出するために必要な対向電極(発熱
体7及び渦流室17の壁部)の構成が簡素化できる。
【0059】(h)特に、本実施の形態のイオン電流検
出装置は、ディーゼルエンジンの渦流室17内での燃焼
火炎帯の活性イオンを検出するものであるため、燃焼イ
オン密度が高い状態でイオン電流を検出することがで
き、その検出精度を高めることができる。従って、ディ
ーゼルエンジンの燃焼状態を精度良く検出し、その検出
結果を燃料噴射制御に反映させることも可能となる。
【0060】次に、本発明の第2〜第9の実施の形態を
図7〜図18を用いて説明する。但し、各実施の形態の
構成において、上述した第1の実施の形態と同等である
ものについては図面に同一の記号を付すと共にその説明
を簡略化する。そして、以下には第1の実施の形態との
相違点を中心に説明する。なお、以下に示すシステム構
成図において、燃料噴射ノズル20、ECU30、セン
サ類等の全く同じ構成については図示を省略する。
【0061】(第2の実施の形態)図7は、第2の実施
の形態におけるイオン電流検出システムの概要を示す構
成図である。先ず、上記第1の実施の形態との相違点を
略述すれば、上記第1の実施の形態では、スイッチ回路
25を介して発熱体7と渦流室17の壁部(シリンダヘ
ッド15)との間にイオン電流検出用電源22を接続し
ていたが(図3,4参照)、本実施の形態では、発熱体
7と渦流室17の壁部との間に直接、イオン電流検出用
電源22を接続したことを特徴としている。つまり、図
7に示すように、グロープラグ1のリード線11a,1
1bのうち、片方のリード線11aにはイオン電流検出
用抵抗26を介して常時、イオン電流検出用電源22の
プラス側が接続されている。
【0062】本実施の形態によれば、上記第1の実施の
形態と同様に、構成が簡単で且つ安価なイオン電流検出
装置が提供でき、本発明の目的を達成することができ
る。また、本実施の形態では、既述の効果に加えて以下
の効果を得ることができる。
【0063】つまり、本実施の形態では、スイッチ回路
25(接点23c)を介することなく、直接、発熱体7
とシリンダブロック15との間にイオン電流検出用電源
22による供給電源を印加するように構成したため、ス
イッチ回路25の切替え動作によるノイズ等の悪影響を
排除することができる。特に、スイッチ回路25の各接
点は酸化によって抵抗値が上昇し、このような接点抵抗
の上昇時には元々微弱なイオン電流の検出が困難になる
おそれがある。しかし、本実施の形態では、スイッチ回
路25の接点を介することなくイオン電流検出用電源2
2の電圧を印加する構成としたため、イオン電流が微弱
なものであっても精度良く検出することができる。
【0064】(第3の実施の形態)図8は、第3の実施
の形態におけるイオン電流検出システムの概要を示す構
成図である。先ず、上記第1,第2の実施の形態との相
違点を略述すれば、上記第1,第2の実施の形態では、
発熱体加熱用電源21とイオン電流検出用電源22とを
別個に設けていたが、本実施の形態では、上記実施の形
態におけるイオン電流検出用電源22を発熱体加熱用電
源21(車載バッテリ)と共用化したことを特徴として
いる。つまり、図8に示すように、スイッチ回路25の
接点23b,23cは共に、発熱体加熱用電源21のプ
ラス側に接続されている。
【0065】この場合、一般には発熱体加熱用電源21
として12V程度のバッテリが使用されるため、イオン
電流検出用抵抗26の抵抗値を電源電圧に応じた最適値
に設定する必要がある。そこで、本実施の形態では、イ
オン電流検出用抵抗26の抵抗値を電圧の低下分に応じ
た大きな値に変更している(400kΩ程度若しくはそ
れ以上が望ましい)。
【0066】かかる場合において、本発明者の実験結果
によれば、上記第1,第2の実施の形態と略同じ精度の
イオン電流検出結果が得られた。通常のバッテリ電源に
てイオン電流が検出できる理由としては、ディーゼルエ
ンジンでは燃焼圧が高く、且つ液滴な燃料が燃焼に供さ
れるために燃焼イオン密度が高くなるからであると考え
られる。
【0067】本実施の形態によれば、上記第1,第2の
実施の形態と同様に、構成が簡単で且つ安価なイオン電
流検出装置が提供でき、本発明の目的を達成することが
できる。また、本実施の形態では、既述の効果に加えて
以下の効果を得ることができる。つまり、イオン電流検
出用電源22を発熱体加熱用電源21に共用したため、
例えば車載バッテリ以外の電源が不要となり、構成の複
雑化を招くことなくより一層安価なイオン電流検出装置
を実現することができる。
【0068】(第4の実施の形態)図9は、第4の実施
の形態におけるイオン電流検出システムの概要を示す構
成図である。本実施の形態は、上記第2の実施の形態の
ように発熱体7と渦流室17の壁部との間に直接、イオ
ン電流検出用電源22を接続し、且つ上記第3の実施の
形態のようにイオン電流検出用電源22を発熱体加熱用
電源21(車載バッテリ)と共用化した構成を有するも
のである。
【0069】本実施の形態によれば、上記第1〜第3の
実施の形態と同様に、構成が簡単で且つ安価なイオン電
流検出装置が提供でき、本発明の目的を達成することが
できる。また、本実施の形態では、スイッチ回路25の
ノイズや接点抵抗によるイオン電流検出の検出精度の低
下を防ぐと共に、電源の共用化により回路の簡素化を図
ることができる。
【0070】(第5の実施の形態)図10は、第5の実
施の形態におけるイオン電流検出システムの概要を示す
構成図である。本実施の形態の構成は、前記第4の実施
の形態の構成(図9の構成)を一部修正したものであ
り、その特徴としては、発熱体加熱用電源21(車載バ
ッテリ)のプラス側とイオン電流検出用抵抗26との間
に定電圧回路41を設けている。
【0071】この定電圧回路41は、例えば増幅回路を
含む出力負帰還回路を用いて構成され、発熱体加熱用電
源21のバッテリ電圧VG(例えば12ボルト付近の直
流電圧)を一定の定電圧Vi(例えば10ボルト)に変
換する。かかる構成において、図10に示す発熱体加熱
状態では、発熱体7の両端にバッテリ電圧VGが印加さ
れ、グロープラグは燃料の着火・燃焼を促進させる。ま
た、スイッチ回路25が切り替えられ、イオン電流検出
状態になると(図示略)、発熱体7の露出部とそれに隣
接する渦流室17との間に定電圧Viが印加され、かか
る状態下でイオン電流が検出される。
【0072】本実施の形態の構成によれば、バッテリ電
圧VGの変動時においても、微弱なイオン電流を精度良
く検出することができる。つまり、バッテリ電圧VGの
変動の影響を受けることなくイオン電流を検出すること
ができ、その検出誤差を抑制することができる。例えば
イオン電流の波高値や面積等を用いる失火検出時にも、
当該失火を精度良く検出することができ、エンジン燃焼
状態を良好に制御することが可能となる。
【0073】(第6の実施の形態)図11は、第6の実
施の形態におけるイオン電流検出システムの概要を示す
構成図である。本実施の形態は、多気筒エンジンに本発
明のイオン電流検出装置を適用した事例を説明するもの
であり、当該エンジンは#1気筒〜#4気筒までの4つ
の気筒を有する。各気筒のグロープラグはいずれも上記
各実施の形態と同様に、発熱体7の一部が耐熱性絶縁体
8から露出した構成を有する。また、各グロープラグの
発熱体7の一端に接続されたタングステンリード線9a
は、いずれも切替スイッチ23の端子23aに接続さ
れ、発熱体7の他端に接続されたタングステンリード線
9bは、いずれも切替スイッチ24の端子24aに接続
されている。つまり、スイッチ回路25に対して各気筒
のグロープラグは並列に接続されている。
【0074】上記構成のイオン電流検出装置では、全気
筒に対して発熱体加熱状態とイオン電流検出状態との切
替え動作が同時に行われる。かかる場合、図12に示す
ように、気筒毎の燃焼順序(#1→#3→#4→#2→
#1)に合わせて、時系列的に気筒毎にイオン電流が検
出される。
【0075】本実施の形態の構成によれば、スイッチ回
路25やイオン電流検出用検出抵抗26が共通化でき、
多気筒エンジンへの適用時においても、簡素化した構成
を実現することができる。この場合、イオン電流を気筒
毎に時系列的に検出し、その検出結果を各気筒の燃焼状
態制御(着火時期制御や、失火検出制御等)に適用でき
る。
【0076】(第7の実施の形態)次に、本発明にかか
る第7の実施の形態を図13及び図14を用いて説明す
る。図13は、第7の実施の形態におけるイオン電流検
出システムの概要を示す構成図である。本実施の形態の
構成は、前記第4の実施の形態の構成(図9の構成)を
一部修正したものであり、その特徴としては、一方のタ
ングステンリード線9aとアースとの間に増幅器からな
る電圧計51を設けている。この電圧計51の出力は前
記ECU30に入力される。本構成によれば、燃焼に伴
うイオン電流発生時には、図14に示す通り発熱体加熱
用電源21のバッテリ電圧(12ボルト)を基準にした
イオン電流波形(電圧波形)が得られる。
【0077】かかる場合、以下に示す効果が得られる。
つまり前記各実施の形態では、イオン電流検出用抵抗2
6の両端子間の電位差を検出するために、その内部構造
が比較的複雑な差動増幅器にて構成される電位差計27
を用いていた。しかし、本実施の形態では、アースから
の電位差をとる比較的簡易な構造の増幅回路にて電圧計
51(電圧検出器)が構成できる。その結果、イオン電
流検出装置の簡素化が実現できる。
【0078】(第8の実施の形態)次に、本発明にかか
る第8の実施の形態を図15及び図16を用いて説明す
る。図15は、第8の実施の形態におけるイオン電流検
出システムの概要を示す構成図である。本実施の形態の
構成は、前記第2の実施の形態の構成(図7の構成)を
一部修正したものであり、その特徴としては、一方のタ
ングステンリード線9aとアースとの間に増幅器からな
る電圧計61を設けると共に、その電圧計61のプラス
側にコンデンサ62を設けている。この電圧計61の出
力は前記ECU30に入力される。また、本構成では、
電源として比較的小電圧(12ボルト)の発熱体加熱用
電源21と、比較的高電圧(50ボルト)のイオン電流
検出用電源22とを有する。
【0079】このとき、コンデンサ62がない場合を想
定すると、イオン電流検出時の電圧波形(電流波形)
は、図16に二点鎖線で示すようにイオン電流検出用電
源22の電圧(50ボルト)を基準にしたものとなり、
電圧計61にはその耐電圧を越える電圧が印加されてし
まう。これに対して、本実施の形態では、コンデンサ6
2により電源電圧の直流成分がカットされ、その際のイ
オン電流波形に対応する電圧波形は図16に実線で示す
通り、0ボルトを基準にしたものとなる。従って、イオ
ン電流検出用電源22の高電圧(50V)が電圧計61
に直接印加されることはなく、電圧計61に耐電圧を越
える電圧が印加されるといった不具合が未然に防止でき
る。
【0080】(第9の実施の形態)次に、本発明にかか
る第9の実施の形態を図17及び図18を用いて説明す
る。図17は、第9の実施の形態におけるイオン電流検
出システムの概要を示す構成図である。本実施の形態の
構成は、前記第2の実施の形態の構成(図7の構成)を
一部修正したものであり、その特徴としては、イオン電
流検出用電源22のアース側にイオン電流検出用抵抗7
2を設けると共に、その両端子間に電圧計71を設けて
いる。この電圧計71の出力は前記ECU30に入力さ
れる。
【0081】本構成によれば、イオン電流波形に対応す
る電圧波形は、図18に示すように、0ボルトを基準に
したものとなる。従って、電圧計71(電圧検出器)の
耐電圧を越える電源電圧を用いる場合であっても、高価
で且つ複雑な構成の電圧計71を必要とすることはな
い。
【0082】なお、本発明は、上記各実施の形態の他に
次の形態にて実現できる。 (1)上記各実施の形態では、発熱体加熱状態(第1の
状態)とイオン電流検出状態(第2の状態)とを切替え
るためのスイッチング手段手段として2つの2位置切替
スイッチ23,24からなるスイッチ回路25を用いた
が、これを変更してもよい。例えば、大電流を制御可能
な半導体スイッチ(トランジスタ、サイリスタ等)に変
更してもよく、要するに上記2つの状態を切替え可能な
手段であればよい。
【0083】(2)第1,第2の実施の形態では、イオ
ン電流検出用電源22の極性と発熱体加熱用電源21の
極性とを同じにして構成したが、これを逆極性にしても
よい。また、イオン電流検出用電源として交流電源を用
いてもよい。要は、グロープラグ1の発熱体7と渦流室
17の内壁(エンジンヘッド15)との間に電位差を与
える手段であればよい。
【0084】(3)上記各実施の形態において、前記グ
ロープラグ1の一端に2つの端子を設け、これにより2
線式のグロープラグを構成してもよい。この場合、導電
線としてのリード線11a,11bは、前記2つの端子
に電気的に接続されることとなる。
【0085】(4)上記各実施の形態では、ECU30
が実行する制御プログラムによってスイッチ回路25を
動作させ、それにより発熱体加熱状態(第1の状態)と
イオン電流検出状態(第2の状態)とを切替えるように
構成していたが、これを変更してもよい。例えば、エン
ジン始動から所定時間(1〜2分程度)だけ発熱体加熱
状態とし、所定時間経過後は、自動的に発熱体加熱状態
からイオン電流検出状態に切替えるようにしてもよい。
また、上記2つの状態の切替え動作を機械的に行わせる
ようにしてもよい。具体的には、スイッチング手段とし
て、バイメタル及びその変形により動作する切替えスイ
ッチを採用し、同スイッチの動作により前記2つの状態
を切り替えるように構成してもよい。
【0086】(5)また、発熱体及び耐熱性絶縁体を、
導電性セラミック粉末としてのMoSi2 粉末と、絶縁
性セラミック粉末としてのSi3 N4 粉末との配合割合
を変えることによって作り分けるようにしてもよい。こ
の場合、発熱体ではMoSi2 粉末の配合割合を多くし
て抵抗値を小さくし、耐熱性絶縁体ではSi3 N4 粉末
の配合割合を多くして抵抗値を大きくする。
【0087】(6)上記第5の実施の形態では、発熱体
加熱用電源電源とイオン電流検出用電源とを共用化した
システムに定電圧回路を組み込んだ事例を説明したが、
勿論これに限定されるものではない。発熱体加熱用電源
電源とイオン電流検出用電源とを別個に有するシステム
(例えば、第1の実施の形態で記載したシステムや、第
2の実施の形態で記載したシステム)において、既述の
ような定電圧回路を組み込むようにしてもよい。この場
合、図3,図4,図7のイオン電流検出用電源22のプ
ラス側とイオン電流検出用抵抗26との間に定電圧回路
が設けられ、イオン電流検出用電源22による50ボル
ト付近の直流電圧が一定電圧(例えば40ボルト)に変
換される。本構成によれば、バッテリ電圧の変動時にお
いても、微弱なイオン電流を精度良く検出することがで
きる。
【0088】(7)上記実施の形態では、グロープラグ
のセラミック発熱部の製造方法として、発熱体及び耐熱
性絶縁体をそれぞれ射出成形法を用いたが、これを変更
してもよい。例えば耐熱性絶縁体上に発熱体を印刷する
等の手法を用いてもよい。
【0089】(8)上記各実施の形態では、オールセラ
ミックタイプのグロープラグについて記述したが、グロ
ープラグの構成を変更してもよい。例えば、発熱体とし
てのコイル状の金属線(例えば、タングステン線)をセ
ラミック材料からなる耐熱性絶縁体に埋設し、その金属
線の一部を燃焼室内に露出させておく。この場合にも、
燃焼室内に露出した部分が、イオン電流検出用電極とし
て作用し、イオン電流検出機能を兼ね備えた安価なグロ
ープラグを提供することができる。
【0090】(9)上記各実施の形態では、ディーゼル
エンジンの燃焼室内における燃焼イオンを検出するイオ
ン電流検出装置に本発明のグロープラグを適用したが、
他の装置に本グロープラグを適用することもできる。例
えば、ガソリンエンジンの排気管中で未燃燃料を燃焼さ
せる装置において、その未燃燃料の燃焼に伴う燃焼イオ
ンを本発明のグロープラグにより検出することも可能で
ある。この場合、当該装置により検出されたイオン電流
から未燃燃料の燃焼状態が判定できる。
【0091】(10)上記第7の実施の形態において、
一方のタングステンリード線9aと電圧計51との間に
コンデンサを配設してもよい。この場合、発熱体加熱用
電源21による直流分がコンデンサにてカットされ、0
ボルトを基準とするイオン電流波形が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態におけるグロープラグの概要
を示す全体構成図。
【図2】グロープラグの要部を拡大して示す断面図。
【図3】第1の実施の形態におけるイオン電流検出シス
テムの概要を示すものであって、発熱体加熱状態を示す
構成図。
【図4】第1の実施の形態におけるイオン電流検出シス
テムの概要を示すものであって、イオン電流検出状態を
示す構成図。
【図5】スイッチ回路の切替え手順を示すフローチャー
ト。
【図6】イオン電流波形の一例を示す図。
【図7】第2の実施の形態におけるイオン電流検出シス
テムの概要を示す構成図。
【図8】第3の実施の形態におけるイオン電流検出シス
テムの概要を示す構成図。
【図9】第4の実施の形態におけるイオン電流検出シス
テムの概要を示す構成図。
【図10】第5の実施の形態におけるイオン電流検出シ
ステムの概要を示す構成図。
【図11】第6の実施の形態におけるイオン電流検出シ
ステムの概要を示す構成図。
【図12】気筒毎のイオン電流波形を示すタイムチャー
ト。
【図13】第7の実施の形態におけるイオン電流検出シ
ステムの概要を示す構成図。
【図14】第7の実施の形態において、イオン電流に対
応する電圧波形を示すタイムチャート。
【図15】第8の実施の形態におけるイオン電流検出シ
ステムの概要を示す構成図。
【図16】第8の実施の形態において、イオン電流に対
応する電圧波形を示すタイムチャート。
【図17】第9の実施の形態におけるイオン電流検出シ
ステムの概要を示す構成図。
【図18】第9の実施の形態において、イオン電流に対
応する電圧波形を示すタイムチャート。
【符号の説明】
1…グロープラグ、6…発熱素子部としてのセラミック
発熱部、7…発熱体、8…耐熱性絶縁体、11a,11
b…一対の導電線をなすリード線、15…シリンダヘッ
ド、17…燃焼室をなす渦流室、21…発熱体加熱用電
源、22…イオン電流検出用電源、25…スイッチング
手段としてのスイッチ回路、26…イオン電流検出手段
としてのイオン電流検出用抵抗、41…定電圧回路、5
1…電圧検出器を構成する電圧計、61…電圧検出器を
構成する電圧計、62…コンデンサ、71…電圧検出器
を構成する電圧計、72…イオン電流検出用抵抗。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の導電線により通電加熱される発熱体
    を有するグロープラグを用いたイオン電流検出装置であ
    って、 前記一対の導電線に電源からの供給電圧を印加する第1
    の状態と、前記一対の導電線と前記電源との間の経路を
    遮断し、且つ前記発熱体と前記燃焼室の壁部との間に前
    記電源からの供給電圧を印加する第2の状態とを切り替
    えるためのスイッチング手段と、 前記第2の状態において前記電源からの供給電圧により
    燃料燃焼に伴うイオン電流を検出するイオン電流検出手
    段とを備えたことを特徴とするイオン電流検出装置。
  2. 【請求項2】前記発熱体と前記燃焼室の壁部とを結ぶ電
    気経路には、前記スイッチング手段を介して前記電源が
    接続されている請求項1に記載のイオン電流検出装置。
  3. 【請求項3】前記発熱体と前記燃焼室の壁部とを結ぶ電
    気経路には、直接、前記電源が接続されている請求項1
    に記載のイオン電流検出装置。
  4. 【請求項4】前記第1の状態において前記一対の導電線
    に電圧を印加するための電源と、前記第2の状態におい
    て前記発熱体と前記燃焼室の壁部との間に電圧を印加す
    る電源とは、別体の電源からなる請求項1〜請求項3の
    いずれかに記載のイオン電流検出装置。
  5. 【請求項5】前記第1の状態において前記一対の導電線
    に電圧を印加するための電源と、前記第2の状態におい
    て前記発熱体と前記燃焼室の壁部との間に電圧を印加す
    る電源とは、共通の電源からなる請求項1〜請求項3の
    いずれかに記載のイオン電流検出装置。
  6. 【請求項6】ディーゼルエンジンに適用されるイオン電
    流検出装置であって、 前記電源の一端には、前記発熱体に接続された片方の導
    電線が接続され、他端には前記グロープラグを保持する
    ためのディーゼルエンジンのシリンダヘッドが接続され
    る請求項1〜請求項5のいずれかに記載のイオン電流検
    出装置。
  7. 【請求項7】前記電源と前記一対の導電線の一方との間
    には、当該電源による供給電圧を一定にする定電圧回路
    を設けた請求項1〜請求項6のいずれかに記載のイオン
    電流検出装置。
  8. 【請求項8】複数のグロープラグを並列に接続し、前記
    スイッチング手段は各グロープラグについて同時に電源
    経路の切り替え動作を行う請求項1〜請求項7のいずれ
    かに記載のイオン電流検出装置。
  9. 【請求項9】前記グロープラグの一方の導電線とアース
    接点との間にイオン電流検出用の電圧検出器を配設した
    ことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載
    のイオン電流検出装置。
  10. 【請求項10】請求項9に記載のイオン電流検出装置に
    おいて、 前記グロープラグの一方の導電線と前記電圧検出器との
    間にコンデンサを配設したことを特徴とするイオン電流
    検出装置。
  11. 【請求項11】前記電源のアース側にイオン電流検出抵
    抗を設けると共に、その両端子にかかる電位差からイオ
    ン電流を検出することを特徴とする請求項1〜請求項8
    のいずれかに記載のイオン電流検出装置。
  12. 【請求項12】発熱体を有する発熱素子部を備え、燃料
    を燃焼させるための燃焼室内に前記発熱素子部が突設さ
    れるグロープラグであって、 前記発熱体には前記燃焼室の内壁に対するイオン電流検
    出用電極を形成したことを特徴とする請求項1〜請求項
    11に記載のイオン電流検出装置に用いられるグロープ
    ラグ。
  13. 【請求項13】耐熱性絶縁体と当該耐熱性絶縁体に埋設
    された発熱体とを有する発熱素子部を備え、燃料を燃焼
    させるための燃焼室内に前記発熱素子部が突設されるグ
    ロープラグであって、 前記発熱体の一部を前記耐熱性絶縁体より露出させ、該
    露出部分を前記燃焼室の内壁に対するイオン電流検出用
    電極としたことを特徴とする請求項1〜請求項11に記
    載のイオン電流検出装置に用いられるグロープラグ。
  14. 【請求項14】前記発熱体はセラミック材料よりなる請
    求項12又は請求項13に記載のグロープラグ。
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