JPH1072750A - 弾性編地およびインナーウェアおよびスポーツウェアおよびその製造方法 - Google Patents

弾性編地およびインナーウェアおよびスポーツウェアおよびその製造方法

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JPH1072750A
JPH1072750A JP19489297A JP19489297A JPH1072750A JP H1072750 A JPH1072750 A JP H1072750A JP 19489297 A JP19489297 A JP 19489297A JP 19489297 A JP19489297 A JP 19489297A JP H1072750 A JPH1072750 A JP H1072750A
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yarn
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イー.ボリーク ジョーン
Hidetoshi Suzuki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】伸びやすく、低伸長および高伸長時に良好な緊
迫力および伸長力を示し、適度なパワーを保持し、かつ
回復性が優れた弾性編地およびその製造方法を提供す
る。 【解決手段】弾性糸および非弾性糸から構成される弾性
編地であって、該編地のJIS L−1018に準じて
測定される伸縮特性が、下記式を満足することを特徴と
する弾性編地。 1<P+80 /P-15 ≦5 ここで、P+80 :編地を伸長率80%にて3回伸縮処理
したとき、第3回目の80%伸長時の伸長力(g) P-15 :編地を伸長率80%にて3回伸縮処理したと
き、第3回目の伸縮処理において、15%まで回復させ
たときの緊迫力(g)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は良好な伸長性と回復
性を兼ね備えた弾性編地およびその製造方法に関し、さ
らに該編地を使用したインナーウェア(ファウンデーシ
ョンを含む)およびスポーツウェア(アクティブウェ
ア、レオタードを含む)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、弾性編地等の伸縮性布帛、そ
れからなるインナーウェアおよびスポーツウェアはよく
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
特に身体の運動に対するそれらの布帛の追従性、脱着の
容易さ、着用時の快適性、またインナーウェアにあって
は適度の体型補正など機能面の向上が要求され、より優
れた伸長性、回復性を備えた素材が求められている。こ
のため使用する弾性糸の改善、製造・編成条件の工夫が
なされてきたが、伸縮性布帛として十分満足な特性を備
えていたものは得られていない。
【0004】本発明は伸びやすく、低伸長および高伸長
時に良好な緊迫力(アンロードパワー)[以下、『緊迫
力(アンロードパワー)』を、単に『緊迫力』と表現す
る]および伸長力(ロードパワー)[以下、『伸長力
(ロードパワー)』を、単に『伸長力』と表現する]を
示し、適度なパワーを保持し、かつ回復性が優れた弾性
編地およびその製造方法を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために次のような手段を採用する。すなわち、本
発明の弾性編地は、弾性糸および非弾性糸から構成され
る弾性編地であって、該編地のJIS L−1018に
準じて測定される伸縮特性が、下記式を満足することを
特徴とする。
【0006】1<P+80 /P-15 ≦5 ここで、P+80 :編地を伸長率80%にて3回伸縮処理
したとき、第3回目の80%伸長時の伸長力(g) P-15 :編地を伸長率80%にて3回伸縮処理したと
き、第3回目の伸縮処理において、15%まで回復させ
たときの緊迫力(g) さらに、本発明の弾性編地が、少なくとも伸縮性部位を
構成してなるインナーウェアあるいはスポーツウェアを
特徴とするものである。
【0007】また、本発明の弾性編地の製造方法は、弾
性糸および非弾性糸から構成される弾性編地を製造する
に際し、該弾性糸に、予め250%以上の伸長を与え、
次に収縮回復させる伸長回復処理を施した後、編機に供
給することを特徴とする。
【0008】さらにまた、本発明の弾性編地の製造方法
は、弾性糸および非弾性糸から構成される弾性編地を製
造するに際し、該弾性糸の伸縮特性が編機の針に供給さ
れる直前において、下記式を満足することを特徴とす
る。
【0009】0.75≦P′-100/P′+100≦1 好ましくは、 0.85≦P′-100/P′+100≦1 ここで、P′+100:弾性糸を100%伸長した時の伸長
力(g) P′-100:弾性糸を伸長率300%にて伸長し、しかる
後100%まで回復させたときの緊迫力(g)
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の弾性編地は、経編地であ
ることが好ましいが、丸編地、横編地であってもよい。
【0011】また、該弾性編地の伸長回復処理は、経編
地の場合は長さ方向、丸編地および横編地の場合は巾方
向に施すものとする。
【0012】本発明のポイントは、弾性糸の紡糸後から
編成までの間に、特定の伸長処理と特定の収縮回復処理
をこの順序にて実施することによって、伸びやすくて、
しかも収縮(復元)しやすい性能を付与することであ
る。
【0013】かかる弾性糸は、非弾性糸と組み合わせて
構成した編地としたときに、伸びやすく、低伸長時およ
び高伸長時に良好な緊迫力と伸長力を示し、適度なパワ
ーを保持し、かつ伸長回復性が優れた伸縮性を有する特
性を与えることができるのである。つまり、該編地が低
伸長時に緊迫力が適度に高く、高伸長しても該緊迫力お
よび伸長力が高くなりすぎず、適度に低く、定量的に表
現すれば、生地の伸縮特性が次式を満足するものを提供
することにある。
【0014】1<P+80 /P-15 ≦5 ここで、P+80 :編地を伸長率80%にて3回伸縮処理
したとき、第3回目の80%伸長時の伸長力(g) P-15 :編地を伸長率80%にて3回伸縮処理したと
き、第3回目の伸縮処理において、15%まで回復させ
たときの緊迫力(g) である。
【0015】本発明において弾性編地の伸縮特性は、J
IS L 1018に準ずる測定方法により測定された
ものであり、次の様な手順および方法により測定された
ものである。
【0016】編地の伸長力および緊迫力は、2.5cm
×16.0cmの試験片を、経編地では長さ方向、丸編
地および横編地では巾方向に採取し、試験片を上部つか
み幅2.5cm、下部つかみ幅3.5cm、引張り間隔
10.0cmとして定速伸長型引張試験機に取り付け、
80%の伸度を設定し、30±2cm/分の速度で伸長
回復を3回繰り返し,第3回目における80%伸長時の
伸長力(g)、および15%回復時の緊迫力(g)を読
み取り、N=2の平均を求めたものである。
【0017】本発明に用いられる弾性糸の代表的なもの
としては、ポリウレタン系、ポリエーテルエステル系弾
性糸があげられる。かかる弾性糸は、いかなる種類、タ
イプにも制約されない。
【0018】ポリエーテルタイプのポリウレタン弾性繊
維について、さらに詳細に検討した結果によれば、最も
代表的なポリテトラメチレングリコールをポリオール成
分としたポリマーと比較し、3メチルテトラヒドロフラ
ンとテトラヒドロフランが開環共重合したコポリエーテ
ルポリオールをポリオール成分としたポリマーでは、ま
たさらにそのコポリエーテルポリオールの重合度が高い
ものほど本伸長回復処理の効果および効果の安定性が優
れていることが認められた。
【0019】ここに特定した弾性糸から構成された本発
明の弾性編地は、より伸びやすく、低伸長および高伸長
時により良好な緊迫力および伸長力を示し、適度なパワ
ーを保持し、かつ回復性がより優れていることが認めら
れ、さらに、伸縮繰り返しや熱処理による上記の伸縮特
性の低下も少ないものとなる。
【0020】本発明の編地を構成する弾性糸の製造方法
は、弾性糸を250%(3.5倍)以上伸長し、次に伸
長を回復させることにより、その伸縮特性を改質するこ
と、およびその弾性糸を用いて編地を編成することを特
徴とするものである。
【0021】上記の伸長率は、500%(6.0倍)以
下であることが好ましい。また、かかる伸長を行うに
は、具体的には2対のニップローラー間でドラフトをか
ける方法が好ましく採用されるが、ドラフトがかけられ
る手段であれば、これに限定されない。
【0022】また、上記において、収縮回復率は130
%以下の範囲とする条件を採用することが好ましい。ま
た、ここで収縮回復率とは、弾性糸を予め与えた伸長率
よりも低い伸長率の状態にさせたときの伸長率をいう。
【0023】経編地の場合、かかる伸長回復処理は、経
編整経工程で実施するのが最も好ましい。すなわち、本
工程において、整経機のクリールに設けられた弾性糸の
送り出しローラーとビーム巻き取り装置の直前に設けら
れたプレストレッチローラーの回転速度を変えることに
より、上記弾性糸の送り出しローラーとプレストレッチ
ローラーとの間において、通常75%〜175%のプレ
ストレッチが与えられているが、この目的は弾性糸の巻
糸体からの糸離れ性をよくするためである。
【0024】本発明は、このプレストレッチゾーンで、
さらに高いプレストレッチ率がかけられるように装置を
改造し、弾性糸に250%上の伸長処理を与えるもので
ある。この際、250%より低い伸長率では、弾性糸の
伸縮特性を改質する効果は少なく、単なる弾性糸の巻糸
体からの糸離れ性をよくするだけにすぎない。
【0025】なお、500%より高い伸長率では、弾性
糸の伸縮特性において、伸長力を大きく低下させること
はできるが、同時にひずみが大きくなり回復性が悪くな
ることがあるので好ましくない。
【0026】かかる伸長を弾性糸に与えた後、プレスト
レッチローラーとビーム巻き取り装置との間において、
該弾性糸に、好ましくは50〜130%の収縮回復を施
す。この際、50%より低い収縮回復率では、弾性糸が
たるみ、隣の弾性糸と寄りつき、弾性糸が切れたり、弾
性糸の張力むらが発生するおそれが生じてくる。また、
130%より高い収縮回復率では、弾性糸をビームにき
つく巻き取ることになり、編成時に弾性糸のビームから
の糸離れ性が悪くなったり、また、弾性糸がビームを引
きしめる力が強くなって、ビーム強度がもたなくなるこ
とがある。
【0027】本発明は、上記の弾性糸を使用することに
より、弾性編地に、伸びやすく、低伸長時および高伸長
時に良好な緊迫力と伸長力を示し、適度なパワーを保持
し、かつ回復性が優れた伸縮性を有する特性を与えるこ
とができるものである。
【0028】本発明において、弾性糸の伸長回復処理
は、加工糸製造工程、例えばカバーリング加工工程でも
達成される。カバーリング加工糸の場合、ドラフトを2
段階に別けて行い、かつ、その第1段階目で、上述の2
50%以上の、好ましくは250%〜500%のドラフ
トをかけて伸長を与え、次に収縮回復させ、その後に第
2段階で加工糸に従来のカバーリングドラフトをかける
方法である。
【0029】また次に、かかる伸長回復処理は、経編編
成工程でも達成される。経編編成工程の編機のニッティ
ングガイドに供給する前に、該伸長回復処理を実施する
ものである。たとえば、該ニッティングガイドに供給す
る前に設定したニップローラーとビームとの間で伸長を
与え、その後、ニップローラーと針の間で収縮回復を実
施すればよい。
【0030】またさらに、かかる伸長回復処理は、弾性
糸の紡糸巻き取り工程でも達成される。たとえば、弾性
糸の紡糸巻き取り工程の第1フィードロールと第2フィ
ードロールとの間で、上述の250%以上の、好ましく
は250%〜500%のドラフトをかけて伸長を与え、
次に第2フィードロールとドライブロールの間におい
て、好ましくは20%以下の収縮回復を施し、紙管に巻
き取る方法である。
【0031】さらに、かかる伸長回復処理は、弾性糸の
巻き返し工程でも達成される。たとえば、弾性糸の巻き
返し工程の送り出しローラーと巻き取りローラーとの間
にニップローラーを設置し、該送り出しローラーとニッ
プローラーとの間で、伸長を与え、その後該ニップロー
ラーと巻き取りローラーの間で収縮回復を実施し、改め
て紙管に巻き取る方法である。
【0032】本発明の弾性編地は、前記したように、該
編地の15%回復時の緊迫力(P-15 )に対する80%
伸長時の伸長力(P+80 )の比が1より大きく5以下で
ある範囲であって、好ましくは、3.5以上5以下の範
囲であるという点に特徴を有する。
【0033】かかる弾性編地でインナーウェアやスポー
ツウェアを構成すると、着脱が容易であり、しかも激し
い運動時の体の伸縮にも追従して伸長し、かつ、スムー
ズに収縮、復元され、不快な圧迫感を与えることがない
優れた商品を提供することができる。
【0034】また、本発明は、弾性糸の紡糸後から編成
までの間に、詳しくは紡糸後から編機の針に供給される
までの間に、特定の伸長と特定の収縮回復をこの順序に
て実施することにより、該弾性糸に弾性糸の収縮(復
元)力を損なわずに伸びやすい性能を付与することがで
きる。
【0035】かかる弾性糸は、伸長力と緊迫力の差が小
さい伸長回復性に優れた特性を有するものである。定量
的に表現すれば、編機の針に供給される直前において、
伸縮特性が次式を満足させる弾性糸であればよい。すな
わち、 0.75≦P′-100/P′+100≦1である。
【0036】好ましくは、0.85≦P′-100/P′
+100≦1である。
【0037】ここで、P′+100:弾性糸を100%伸長
した時の伸長力(g)を表し、 P′-100:弾性糸を伸長率300%にて伸長し、しかる
後100%まで回復させたときの緊迫力(g)を表す。
【0038】図1は、弾性糸の伸縮特性の一例を示すグ
ラフであり、破線が弾性糸を300%まで伸長し、回復
させた時の第1サイクルの伸縮特性を示すグラフであ
り、実線が第2サイクルの伸縮特性を示すグラフであ
る。図1から明らかなように、第1サイクルより、第2
サイクル、すなわち一旦伸長回復処理を施した後の伸縮
特性の方がヒステリシスが小さいことが理解できる。
【0039】弾性糸の伸縮特性について、本発明におい
ては、0.75≦P′-100/P′+100≦1であるが、弾
性糸のヒステリシスの小さいことを示し、1に近い値ほ
どよい。弾性糸は一般的に伸長回復処理の回数を増やす
ほど、例えば、第1サイクルより第2サイクル、さらに
第3サイクルになるほど、ヒステリシスは小さくなり、
1に近い値になるが、本発明は1回目の測定で1に近い
値を示す。
【0040】すなわち、本発明は、弾性糸にあらかじめ
伸長回復処理を施し、ヒステリシスの小さい糸に改善し
た後、編成工程に供給することを提唱するものである。
【0041】本発明において弾性糸の伸縮特性は、次の
様な方法により測定されたものである。
【0042】弾性糸の伸長力および緊迫力は、試料長5
cmの弾性糸1本を引張試験機を用いて、50cm/分
の一定速度で、0%から300%までの伸縮処理を1回
行ない、100%伸長時の伸長力および100%回復時
の緊迫力を読みとり、N=15の平均で求めたものであ
る。
【0043】かかる伸長回復処理により得られた弾性糸
は、弾性編地の製造工程において、編機の針に供給され
る直前における該弾性糸の100%伸長時の伸長力
(P′+100)に対する300%伸長後の100%回復時
の緊迫力(P′-100)の比が0.75〜1、好ましくは
0.85〜1の範囲であるという点に特徴を有する。
【0044】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。 実施例1、比較例1 本発明にかかる伸長回復処理が経編整経工程のプレスト
レッチゾーンで実施された場合の実施例について以下説
明する。 (糸使い) ポリウレタン弾性糸:デュポン社製“ライクラ”(登録
商標)、タイプ902クリヤー糸、360デニール 非弾性糸:東レ(株)製 ナイロン、タイプ108、5
0デニール (整経機) リバー社製 リバーエキスパンダー 23−560 但し、プレストレッチを可変させるプーリーおよびタイ
ミングベルトを改造し、210%以上のプレストレッチ
がかけられるようにした。 収縮回復率(ビーム巻き取りストレッチ):75% スピード:50m/分 (編機) カールマイヤー社製ラッセル編機 RSE 4N 56GG 上記の実施例1で得られた弾性経編地と比較例1で得ら
れた弾性経編地について、経方向(タテ方向)の伸縮特
性を測定した結果を表1に示した。また、図2は、上記
実施例1、比較例1の伸度(ヨコ軸)と伸長力、緊迫力
(タテ軸のパワーで表示)の関係を示すグラフである。
【0045】また、上記の実施例1で得られた弾性糸の
編機の針に供給される直前の伸縮特性を測定した結果を
表2に示した。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】 ★ 実施例2、比較例2 本発明にかかる伸長回復処理が、編機のビームとニッテ
ィングガイドとの間に設けたストレッチゾーンで実施さ
れた場合の実施例について説明する。 (糸使い) ポリウレタン弾性糸:デュポン社製“ライクラ”(登録
商標) タイプ902クリヤー糸、360デニール 非弾性糸:東レ(株)製、ナイロン、タイプ108、5
0デニール (整経機) リバー社製 リバーエキスパンダー 23−560 (整経条件) 糸本数:584本 プレストレッチ:125% ビーム巻き取りストレッチ:75% スピード:50m/分 (編機) カールマイヤー社製ラッセル編機 RSE 4N 56GG 但し、本発明にかかる伸長回復処理が弾性糸に与えられ
るように該編機のビームとニッティングガイドの間にニ
ップローラを2本取り付けた。ビーム側のニップローラ
ーを第1ニップローラーとし、ニッティングガイド側の
ニップローラーを第2ニップローラーとした。 (伸長)ビームに75%伸長した状態で巻かれた弾性糸
が300%伸長した状態になるように第1ニップローラ
の回転速度を調整した。(実施例2) ビームに75%伸長した状態で巻かれた弾性糸がそのま
まニッティングガイドに供給されるように第1ニップロ
ーラの回転速度を調整した。(比較例2) (収縮回復)第1ニップローラーと第2ニップローラー
の間において弾性糸の伸長率が75%になるように第2
ニップローラーの回転速度を調節した。 上記の実施例2で得られた弾性経編地と比較例2で得ら
れた弾性経編地について、経方向の伸縮特性を測定した
結果を表3に示した。
【0048】また、上記実施例2で得られた弾性糸の編
機の針に供給される直前の伸縮特性を測定した結果を表
4に示した。
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】 ★ 実施例3、実施例4、比較例3 本発明にかかる伸長回復処理が、弾性糸の巻き返し工程
で実施された場合の実施例について説明する。
【0051】該巻き返し工程の送り出しローラーと巻き
取りローラーとの間にニップローラーを設定し該送り出
しローラーとニップローラーの間で伸長をし、その後該
ニップローラーと巻き取りローラーの間で収縮回復を実
施し改めて紙管に巻き取る方法についての実施例であ
る。
【0052】弾性糸:ポリウレタン系弾性糸 デュポン
社製“ライクラ”(登録商標)、タイプ902、クリヤ
ー糸、560デニール 伸長回復処理 伸長率 :300%(実施例3)、450%(実施例
4)、8%(比較例3) 送り出しローラーとニップローラーの間において、弾性
糸の伸長率が300%になるようにローラーの回転速度
を設定した。(実施例3) 送り出しローラーとニップローラーの間において、弾性
糸の伸長率が450%になるようにローラーの回転速度
を設定した。(実施例4) 送り出しローラーとニップローラーの間において、弾性
糸の伸長率が0%になるようにローラーの回転速度を設
定した。(比較例3) 収縮回復率:10% ニップローラーと巻き取りローラーの間において、弾性
糸の伸長率が10%になるようにローラーの回転速度を
設定し、紙管に巻き取った。
【0053】巻き取りスピード:200m/分 上記実施例3で得られた弾性糸と比較例3で得られた弾
性糸について、伸縮特性を測定した結果を表5に示し
た。また、実施例4で得られた弾性経編地について経方
向の伸縮特性を測定した結果を表6に示した。
【0054】
【表5】
【0055】
【表6】 ★上記の実施例において弾性編地の伸縮特性は、JIS
L 1018に準ずる測定方法により測定されたもの
であり、次の様な手順および方法により測定されたもの
である。 (1)編地の伸長力および緊迫力は、2.5cm×1
6.0cmの試験片を、長さ方向に採取し、試験片を上
部つかみ幅2.5cm、下部つかみ幅3.5cm、引張
り間隔10.0cmとして定速伸長型引張試験機に取り
付け、80%の伸度を設定し、30±2cm/分の速度
で伸長回復を3回繰り返し,第3回目における15%、
30%、50%、80%の伸長力(g)および回復時の
緊迫力(g)を読み取り、N=2の平均を求めた。 (2)編地のストレッチは、上記編地の伸長力および緊
迫力と同様に、試験片を定速伸長型引張試験機に取り付
け、30±2cm/分の速度で機械を操作し、2.25
Kgfの荷重をかけ、荷重1.0Kgf、1.5Kg
f、2.25Kgfの伸度を測定し、N=2の平均値を
求めた。
【0056】また、上記の実施例において弾性糸の伸縮
特性は、次の様な手順および方法により測定されたもの
である。 (3)弾性糸の伸縮特性は、試料長5cmのポリウレタ
ン系弾性糸1本をインストロン引張試験機(インストロ
ン・ジャパン(株)製万能材料試験機4501型)を用
い、50cm/分の一定速度で0%から300%までの
伸長を1回行い、1回目における100%、200%、
300%の伸長力(g)および緊迫力(g)を読みと
り、N=15の平均を求めた。
【0057】以上の実施例からわかるように、整経工程
のプレストレッチ率を300%とし、弾性糸を伸長し、
その後にビーム巻き取りストレッチ率75%まで収縮回
復した場合(実施例)と、該プレストレッチ率を125
%とし、弾性糸を伸長し、その後にビーム巻き取りスト
レッチ率75%まで収縮回復した場合(比較例)のそれ
ぞれの編地の伸縮特性を比べると、実施例の編地のスト
レッチ(長さ方向)が高い値となった。すなわち、実施
例で得られた編地は伸びやすい生地であることがわか
る。また、実施例の伸長力(長さ方向)は低い値とな
り、緊迫力(長さ方向)は高い値となった。すなわち実
施例で得られた編地は低伸長時に緊迫力が適度に高く、
高伸長時においても高すぎない適度の伸長力および緊迫
力を有する生地であることがわかる。
【0058】この生地で、ファウンデーションおよびレ
オタードを縫製した。このファウンデーションおよびレ
オタードは、身体の動きにフィットして伸縮し、しかも
生地が伸びた状態でも、縮んだ状態でも、適度の緊迫力
を有するにもかかわらず不快な圧迫感や突っ張り感のな
い優れた伸縮特性を有するものであった。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、伸びやすく、低伸長時
に緊迫力が適度に高く、高伸長時においても高すぎない
適度の伸長力および緊迫力を有し、高伸長してもへたら
ずに優れた復元力を有する弾性地を提供できるもので、
かかる生地でインナーウェアおよびスポーツウェアをつ
くると、身体の動きにフィットして伸縮し、しかも生地
が伸びた状態でも、縮んだ状態でも、適度の緊迫力を有
し、かつ、不快な圧迫感や突っ張り感のないものを提供
することができる。
【0060】本発明の効果をまとめ表7に示した。
【0061】
【表7】
【図面の簡単な説明】
【図1】弾性糸の伸縮特性の一例を示すグラフである。
【図2】本発明の実施例1および比較例1における弾性
経編地の伸縮特性を示すグラフである。
【図3】本発明の実施例となる弾性経編地の、模式的編
成組織図である。
【符号の説明】
1:非弾性糸 2:弾性糸

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性糸および非弾性糸から構成される弾性
    編地であって、該編地のJIS L−1018に準じて
    測定される伸縮特性が、下記式を満足することを特徴と
    する弾性編地。 1<P+80 /P-15 ≦5 ここで、P+80 :編地を伸長率80%にて3回伸縮処理
    したとき、第3回目の80%伸長時の伸長力(g) P-15 :編地を伸長率80%にて3回伸縮処理したと
    き、第3回目の伸縮処理において、15%まで回復させ
    たときの緊迫力(g)
  2. 【請求項2】弾性編地が、経編地であることを特徴とす
    る請求項1記載の弾性編地。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の弾性編地が、少な
    くとも伸縮性部位を構成していることを特徴とするイン
    ナーウェア。
  4. 【請求項4】請求項1または2記載の弾性編地が、少な
    くとも伸縮性部位を構成していることを特徴とするスポ
    ーツウェア。
  5. 【請求項5】弾性糸および非弾性糸から構成される編地
    を製造するに際し、該弾性糸に、予め250%以上の伸
    長を与え、次に収縮回復させる伸長回復処理を施した
    後、編機に供給することを特徴とする弾性編地の製造方
    法。
  6. 【請求項6】伸長率が、500%以下であることを特徴
    とする請求項5に記載の弾性編地の製造方法。
  7. 【請求項7】収縮回復率が、130%以下の範囲である
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の弾性編地の
    製造方法。
  8. 【請求項8】伸長回復処理が、弾性糸の紡糸口金と巻き
    取り工程との間に設けられたストレッチゾーンで実施さ
    れることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の
    弾性編地の製造方法。
  9. 【請求項9】伸長回復処理が、弾性糸の巻き返し工程の
    送り出しローラーと巻き取りローラーの間に設けられた
    ストレッチゾーンで実施されることを特徴とする請求項
    5〜7のいずれかに記載の弾性編地の製造方法。
  10. 【請求項10】伸長回復処理が、経編整経工程のプレス
    トレッチゾーンで実施されることを特徴とする請求項5
    〜7のいずれかに記載の弾性編地の製造方法。
  11. 【請求項11】伸長回復処理が、経編機のビームとニッ
    ティングガイドとの間に設けたストレッチゾーンで実施
    されることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載
    の弾性編地の製造法。
  12. 【請求項12】弾性糸に非弾性糸をカバーリングした被
    覆弾性糸と非弾性糸とで構成される弾性編地を製造する
    に際し、前記伸長回復処理が該カバーリング加工工程に
    供給する弾性糸に実施され、しかる後非弾性糸にてカバ
    リングすることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに
    記載の弾性編地の製造方法。
  13. 【請求項13】弾性糸および非弾性糸から構成される編
    地を製造するに際し、該弾性糸の伸縮特性が編機の針に
    供給される直前において、下記式を満足することを特徴
    とする弾性編地の製造方法。 0.75≦P′-100/P′+100≦1 ここで、P′+100:弾性糸を100%伸長した時の伸長
    力(g) P′-100:弾性糸を伸長率300%にて伸長し、しかる
    後100%まで回復させたときの緊迫力(g)
  14. 【請求項14】弾性糸がポリウレタン弾性糸であること
    を特徴とする請求項5〜13のいずれかに記載の弾性編
    地の製造方法。
  15. 【請求項15】弾性糸がポリウレタンエラストマーから
    なり、そのポリオール成分がテトラヒドロフランと3−
    アルキルテトラヒドロフランとのコポリエーテルポリオ
    ールであることを特徴とする請求項5〜13のいずれか
    に記載の弾性編地の製造方法。
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