JPH1071826A - ケース組付構造 - Google Patents

ケース組付構造

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JPH1071826A
JPH1071826A JP23077096A JP23077096A JPH1071826A JP H1071826 A JPH1071826 A JP H1071826A JP 23077096 A JP23077096 A JP 23077096A JP 23077096 A JP23077096 A JP 23077096A JP H1071826 A JPH1071826 A JP H1071826A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 いったん脱離させた第1の箱体と第2の箱体
とを再び締結させることができ、ケースを再利用するこ
とができる。 【解決手段】 第1の分割箱体2には第1の係止片4と
位置決め軸5とが形成されており、第2の分割箱体3に
は、位置決め軸5と嵌合可能な軸受部7と、第2の分割
箱体3の壁面と平行な方向に撓む可撓性部分6cとを備
える第2の係止片6が形成されている。可撓性部分6c
を撓ませながら第1の係止片4に係合させることによっ
て、第1の分割箱体2と第2の分割箱体3とは締結され
る。位置決め軸5の端部5bおよび軸受部7の端部7b
にはビス穴5c、7cが形成されている。したがって、
締結させた分割箱体2、3どうしを脱離させるために可
撓性部分6cを破損させたとしても。ビス穴5c、7c
にビスを取り付け、分割箱体2、3どうしを再び締結す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数の分割された箱
体を締結して構成されるケースの組付構造に関するもの
で、例えば自動車用空調装置のケースに適用して好適な
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、自動車用空調装置のクーラユ
ニット、ヒータユニット、送風機ユニット等のケース
は、上下2つの分割された箱体を締結して構成されてい
る。先に、本発明者らは、この分割箱体の締結構造の1
つとして、特願平7−263302号において、以下に
示すような締結構造を提案した。
【0003】図6に示すように、第1の分割箱体2には
第1の係止片10が、第2の分割箱体3には第2の係止
片11が、それぞれ一体成形により複数箇所に形成され
ている。第2の係止片11は可撓性を有する部分(以
下、可撓性部分とする)11aを有しており、この可撓
性部分11aを撓ませながら第1の係止片10に係合さ
せることによって分割箱体2、3は締結される。この
際、上記可撓性部分11aが撓む方向を分割箱体2、3
の壁面に対して平行な方向とすることによって、何らか
の衝撃力が分割箱体2、3に加わり、変形したとして
も、第1の係止片10と第2の係止片11との係合を外
しにくくすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
願平7−263302号において示したような締結構造
であると、例えば、ケース1の内部に収納される機器や
部品の交換などのために分割箱体2、3どうしの締結状
態を解除する必要がある場合、第1の係止片10と第2
の係止片11との係合をはずすのに大きな力が必要とさ
れる。そのため、可撓性部分11aを折り曲げたり、切
断して、第2の係止片11を破損することによって、第
1の分割箱体2と第2の分割箱体3とを脱離させること
が多かった。そのため、いったん、分割箱体2、3どう
しの締結状態を解除すると、再び、分割箱体2、3どう
しを締結させることができなくなり、ケース1を再利用
することが困難となってしまうといった問題点があっ
た。
【0005】そこで、本発明は上記課題に基づき、第1
の分割箱体と第2の分割箱体とをワンタッチ操作の係止
構造で締結できるケース組付構造において、第2の係止
片を破損し、第1の分割箱体と第2の分割箱体との締結
状態を解除した後でも、再び、第1の分割箱体と第2の
分割箱体とを締結することができ、ケースを再利用する
ことができるケース組付構造を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、以下の技術的手段を採用する。請求項1記載
の発明によれば、嵌合部(5)を被嵌合部(7)に嵌合
させ、第1の分割箱体(2)に対する第2の分割箱体
(3)の相対的な位置を決定し、第2の係止片(6)を
撓ませて第1の係止片(4)に係合させることによって
第1の分割箱体と第2の分割箱体とが組付けられるケー
ス組付構造において、嵌合部および被嵌合部に締結部材
を取り付けるための締結部材取付部(5c 、7c)を形
成することによって、第2の係止片を破損し、第1の分
割箱体と第2の分割箱体とをいったん脱離させたとして
も、締結部材取付部に締結部材を取り付けることによっ
て、再び、第1の分割箱体と第2の分割箱体と締結させ
ることができ、ケース(1)を再利用することができ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。 (第1の実施の形態)以下、第1の実施の形態につい
て、図1ないし図5に基づき、説明する。2、3は、自
動車用空調装置のクーリングユニットのケース1を構成
する第1および第2の分割箱体である。分割箱体2、3
は後述する締結構造により一体に結合され、その内部空
間には、冷却器である冷凍サイクルの冷媒蒸発器、冷媒
減圧手段である膨張弁等の空調用機器(それぞれ図示し
ない)が収容され、空調用通風路を形成する。この分割
箱体2、3からなるケース1の左右両端には、通風路接
続用の開口部(図2では右側の開口部1aのみ図示)が
設けられており、これらの開口部にはシール用パッキン
(図2では右側のパッキン1bのみ図示)が貼着されて
いる。この右側開口部1aは自動車用空調装置のヒータ
ユニットに接続され、図示しない左側の開口部は自動車
用空調装置の送風機ユニットに接続される。
【0008】分割箱体2,3は、例えばPP(ポリプロ
ピレン)のような弾性を有する樹脂からなり、断面が概
略U形状に成形されており、このU形状の両端部分が相
互の結合端面2a、3aとして形成されている。第1の
分割箱体2の結合端面2aには、その全周にわたって凸
部(図示しない)が一体成形されている。一方、第2の
分割箱体3の結合端面3aには、その全周にわたって、
凸部と嵌合する凹状溝3cが一体成形されている。
【0009】また、この結合端面2a、3aにはそれぞ
れ箱体外方へ突出した帯状突出部2b、3bが一体成形
されている。第1の分割箱体2の帯状突出部2bには、
互いに適度な間隔を有するように第1の係止片4が複数
個設けられている。なお、第1の係止片4の近辺には、
後述する軸受部に嵌合する嵌合部である位置決め軸5が
第1の分割箱体2と一体成形により形成されている。
【0010】一方、第2の分割箱体3の帯状突出部3b
の、第1の係止片4と対応する位置には、第1の係止片
4と係合する第2の係止片6が設けられている。なお、
第2の係止片6には被嵌合部である軸受部7が形成され
ている。結合端面2a近辺における第1の分割箱体2の
外側側面には、この側面から外側に伸びる部分4aと、
この部分4aから図2下方(上記でいう第2の分割箱体
3側へ向かって延長する方向)に伸びる部分4bと、こ
の部分4bの先端部に形成された係合部4cとを備える
第1の係止片4が一体成形により形成されている。係合
部4cは、第1の分割箱体2の壁面と略平行な方向(図
2の左右方向)で、第2の係止片6に向かって突出した
鉤状に形成されている。なお、第1の係止片4は、ほと
んど撓まない程度の大きな剛性を有する固定側係止片と
して構成されている。
【0011】結合端面2a近辺における第1の分割箱体
2の外側側面の、第1の係止片4の近辺には位置決め軸
5が形成されている。位置決め軸5は、第2の分割箱体
3側へ向かって延長する方向に伸びる略円柱形状を有し
ており、結合端面2a近辺となる第1の分割箱体2の外
側側面から外側に向けて伸びる薄肉の支持部5aによっ
て支持されている。位置決め軸5の、第2の分割箱体3
側となる端部5bはテーパ面を有しており、この端部5
b側の端面には締結部材であるビス(図示しない)を取
り付けるための締結部材取付部であるビス穴5cが形成
されている。
【0012】結合端面3a近辺における第2の分割箱体
3の外側側面には、結合端面3aに対して略垂直方向
(図中上下方向)に伸びる略円筒形状の軸受部7が形成
されている。軸受部7の側面となる位置には第2の係止
片6が形成されており、第2の係止片6と軸受部7とは
一体成形により第2の分割箱体3に形成されている。第
2の係止片6は、第1の分割箱体2側となる軸受部7の
端部側面から外側に向けて伸びる固定部6aと、第1の
分割箱体2側となる固定部6aの端部6bから第2の分
割箱体3の壁面に対して平行な方向にのびる可撓性部分
6cとを備えている。
【0013】可撓性部分6cは、第2の分割箱体3の壁
面との間に所定の隙間を有するように形成されており、
第2の分割箱体3の壁面とは非接触の状態となってい
る。また、第2の係止片6は細長形状に成形されてお
り、分割箱体2、3の壁面と平行な平面上で端部6bを
中心として撓むように構成されている。そのため、第2
の係止片6は撓み側の係止片となっている。
【0014】一方、軸受部7は位置決め軸5と嵌合可能
な形状を有しており、第1の分割箱体2に第2の分割箱
体3を組付ける際に位置決め軸5を軸受部7に嵌合させ
ることによって、第1の分割箱体2に対する第2の分割
箱体3の相対的な位置は決められる。そのため、軸受部
7および位置決め軸5は請求項における位置決め部材と
なっている。
【0015】軸受部7の、第1の分割箱体2側となる端
部7aは開口しており、他端7bは閉口している。軸受
部7の開口した端部7aの開口縁にはすり鉢状のテーパ
面が形成されており、成形時における分割箱体2、3の
寸法ばらつきにかかわらず位置決め軸5を軸受部7に容
易に挿入することができるようになっている。一方、軸
受部7の閉口した端部7bは、第1の分割箱体2が第2
の分割箱体3に組付けられる際に位置決め軸5の端部5
bと対向するが、この際、端部7bの端面の、位置決め
軸5のビス穴5cと重なる部分にはビス(図示しない)
を取り付けることができるビス穴7cが形成されてい
る。
【0016】また、軸受部7の、第2の分割箱体3の外
側側面側となる円筒面には軸方向に沿って溝7dが形成
されており、第1の分割箱体2と第2の分割箱体3とが
組付けられる際に位置決め軸5の支持部5aが嵌合され
るような形状を有している。続いて、第1の分割箱体2
と第2の分割箱体3との締結方法について説明する。
【0017】まず、凹状溝3cと凸部とが対向し、位置
決め軸5が軸受部7に嵌合するように、第1の分割箱体
2と第2の分割箱体3との位置を合わせ、両者を接近さ
せる。さらに両者を接近させると、図3に示すように、
位置決め軸5の端部5bが軸受部7に挿入されるととも
に、第1の係止片4の可撓部分4cが第2の係止片6の
可撓性部分6cを押し、可撓性部分6cは固定部6aの
端部6bを中心として分割箱体2、3の壁面と平行な平
面上で撓む。
【0018】そして、さらに両者を接近させると、位置
決め軸5の端部5bが軸受部7の端部7bに当接する位
置まで、位置決め軸5が軸受部7に挿入されるととも
に、第2の係止片6の可撓性部分6cが第1の係止片4
の係合部4cを乗り越え、可撓性部分6cの先端部であ
る係合端部6dが鉤状の係合部4cの傾斜部4dの傾斜
に沿うようにして可撓性部分6cが元の形に復元し、最
終的には図4に示すように傾斜部4dと係合端部6dと
が隙間なく係合する。このようにして傾斜部4dと係合
端部6dとが係合することによって、図4および図5に
示すように第1の分割箱体2と第2の分割箱体3とは一
体に締結される。
【0019】本実施形態では、第2の係止片6の可撓性
部分6cの撓む方向を、分割箱体2、3の壁面に対して
平行な方向としているので、例えば、組付作業者が分割
箱体2、3を自動車室内に組付けるときなどに両箱体
2、3がその壁面と垂直な方向に変形しても、第1の係
止片4と第2の係止片6との係合状態が外れにくくなっ
ている。
【0020】ところで、ケース1の内部に納められた機
器や部品の交換といった何らかの事情により、このよう
に締結された第1の分割箱体2と第2の分割箱体3とを
脱離させる必要がある場合、上述したように、第1の係
止片4と第2の係止片6との係合状態は外れにくくなっ
ているので、第1の係止片4と第2の係止片6との係合
状態を外すためには大きな力が必要とされる。そのた
め、第2の係止片6の可撓性部分6cを折ったり、切断
するなど、第2の係止片6を破損させることによって第
1の分割箱体2と第2の分割箱体3とを脱離させること
が多い。
【0021】ところで、本実施の形態では、第1の分割
箱体2を第2の分割箱体3に組付ける際に、第1の分割
箱体2に対する第2の分割箱体3の相対的な位置を決め
るために、位置決め軸5を軸受部7に嵌合させる。その
ため、図5に示すように、結合端面2a、3aに対して
垂直となる方向において、位置決め軸5の端部5bと軸
受部7の端部7bとは重なった状態となっている。
【0022】本実施の形態では、このように結合端面2
a、3aに対して垂直となる方向において重なった状態
となっている位置決め軸5の端部5bと軸受部7の端部
7bには、ビスを取り付けることができるビス穴5c、
7cがそれぞれ形成されている。そのため、可撓性部分
6cを破損させ、いったん第1の分割箱体2と第2の分
割箱体3とを脱離させたとしても、これらのビス穴5
c、7cにビスを取り付け、位置決め軸5および軸受部
7にビスを螺合させることによって第1の分割箱体2と
第2の分割箱体3とをビスで締結することができる。し
たがって、第1の分割箱体2と第2の分割箱体3とを脱
離させるために可撓性部分6cを破損してしまったとし
ても、ケース1を再利用することができる。 (変形例)上述した実施の形態では、撓み側の第2の係
止片6の撓み方向を、両分割箱体2、3の壁面に対して
きっちり平行方向となるようにしたが、多少、これとず
れていても良い。
【0023】また、上述した実施の形態では、両分割箱
体2、3の壁面に対して垂直方向における、第1の係止
片4の係合部4cと第2の係止片6とが係合する部位は
前記壁面に対してきっちり垂直方向であったが、多少、
これとずれても良い。さらに上述した実施の形態では、
第1の係止片4および位置決め軸5が第1の分割箱体2
に形成され、第2の係止片6および軸受部7が第2の分
割箱体3に形成された形態について示したが、第1の係
止片および位置決め軸が第2の分割箱体に形成され、第
2の係止片および軸受部が第1の分割箱体に形成される
形態としても、上述した実施の形態と同様の効果を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における、第1の分割箱体
および第2の分割箱体の要部を拡大した斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるケースの全体形状
を示す斜視図である。
【図3】第1の分割箱体と第2の分割箱体との締結方法
を説明するための正面図である。
【図4】第1の分割箱体と第2の分割箱体との締結完了
時における正面図である。
【図5】図4のA矢視図である。
【図6】従来におけるケースの全体形状を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 ケース 2 第1の分割箱体 2a 結合端面 3 第2の分割箱体 3a 結合端面 4 第1の係止片 5 第1の位置決め部である位置決め軸 5c 締結部材取付部であるビス穴 6 第2の係止片 6c 可撓性部分 7 第2の位置決め部である軸受部 7c 締結部材取付部であるビス穴

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結合端面を有する第1の分割箱体と、 この第1の分割箱体の結合端面に対応する結合端面を有
    する第2の分割箱体と、 前記第1、第2の分割箱体のいずれか一方の結合端面近
    傍に一体成形された第1の係止片と、 前記第1、第2の分割箱体のうち、他方の結合端面近傍
    に一体成形され、前記第1の係止片と係合するように構
    成された第2の係止片とを備え、 前記第2の係止片は、前記第1の係止片に押されて撓む
    ことができる撓み側係止片として構成され、かつこの第
    2の係止片の撓み方向は、前記第1、第2の分割箱体の
    壁面に対して略平行な方向に設定されており、 前記第1の分割箱体と前記第2の分割箱体とを組付ける
    途中で、前記第2の係止片が前記第1の係止片に押され
    て前記壁面と略平行な方向に撓み、前記両分割箱体の組
    付完了時に、前記第2の係止片が前記第1の係止片を乗
    り越えて元の形に復元することによって前記第1、第2
    の係止片が互いに係合し、これによって前記第1の分割
    箱体と前記第2の分割箱体とが締結されるケース組み付
    け構造において、 前記第2の係止片と一体に成形される被嵌合部と、前記
    第1の分割箱体に形成され、前記被嵌合部に嵌合可能な
    嵌合部とを有し、前記第1の分割箱体と前記第2の分割
    箱体とを組付ける際に、前記被嵌合部に前記嵌合部を嵌
    合させることによって前記第1の分割箱体に対する前記
    第2の分割箱体の相対的な位置を決定する位置決め部材
    を備え、 前記被嵌合部および前記嵌合部に、前記被嵌合部と前記
    嵌合部とを締結させる締結部材が取り付けられる締結部
    材取付部が形成されることを特徴とするケース組付構
    造。
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