JPH1070292A - サイリスタおよび光駆動回路を備える半導体集積回路 - Google Patents

サイリスタおよび光駆動回路を備える半導体集積回路

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JPH1070292A
JPH1070292A JP8225425A JP22542596A JPH1070292A JP H1070292 A JPH1070292 A JP H1070292A JP 8225425 A JP8225425 A JP 8225425A JP 22542596 A JP22542596 A JP 22542596A JP H1070292 A JPH1070292 A JP H1070292A
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JP
Japan
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thyristor
light
optical drive
drive circuit
semiconductor integrated
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JP8225425A
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Mitsuru Mariyama
満 鞠山
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Original Assignee
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高バイアス状態であっても、確実にゼロクロ
ス制御が可能なサイリスタおよび光駆動回路を備える半
導体集積回路を提供する。 【解決手段】 N型シリコン基板41の表面には、酸化
膜101が形成され、さらに酸化膜101を覆うように
絶縁性の樹脂膜102が形成される。樹脂膜102を覆
うように、Alなどの金属を蒸着させて遮光膜103が
形成される。遮光膜103のうち、ホトトランジスタ4
8が形成される領域である受光領域に対応する領域は削
除される。サイリスタの動作を制御する光104は、ホ
トトランジスタ48にのみ供給され、サイリスタが高バ
イアス状態になっていても確実にゼロクロス制御を行う
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サイリスタや、商
品名トライアックとも呼ばれる双方向3端子サイリスタ
を、光制御を可能とするようにホトトランジスタなどを
内蔵している光駆動回路とともに、半導体基板上に集積
したサイリスタを備える半導体集積回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、図7および図8に示すよう
に、同一半導体基板上に2チャネル分のサイリスタを相
互に逆方向となるように形成し、各チャネル毎にゲート
駆動回路を設ける光制御型の双方向3端子サイリスタ
が、いわゆるソリッドステートリレー(SSR)などに
広く用いられている。図7は概略的な平面図、図8は図
7の切断面線VIII−VIIIから見た断面図であ
る。後述する図3に等価的な電気回路図を示す。
【0003】N型シリコン基板1の不純物濃度は、一般
に1013〜1015cm-3、P型拡散領域は、ボロンなど
を不純物として形成され、その濃度は1015〜1019
-3に設定され、N型拡散領域は、リンなどを不純物と
して形成され、その濃度は1020cm-3以上に設定され
ている。
【0004】N型シリコン基板1の表面側には、P型の
アノード拡散領域2と、アノード拡散領域2に対向する
P型のゲート拡散領域3とが設けられている。図8にお
いて、ゲート拡散領域3の内部には、N型のカソード拡
散領域4が形成される。これによって、アノード拡散領
域2からカソード拡散領域4に向かって、PNPN型の
逆阻止サイリスタが形成される。このようなサイリスタ
は、図7の上下にチャネル(ch)1およびチャネル
(ch)2として逆方向に形成され、互いに接続されて
双方向3端子サイリスタを構成する。サイリスタのゲー
ト拡散領域3と、後述するMOS FET49との間に
は、所定の領域にP型の不純物を拡散させてゲート抵抗
5が形成される。図示されていないアルミニウム配線に
よって、等価的にはゲート拡散領域3とカソード拡散領
域4との間にゲート抵抗5が入ることとなる。N型シリ
コン基板1の周囲には、N型の不純物を高濃度で拡散さ
せたチャネルストッパ10が形成される。
【0005】双方向3端子サイリスタとしての第1電極
T1および第2電極T2は、端子フレーム11,12と
してそれぞれ設けられる。端子フレーム11,12は、
ワイヤ13,14によって半導体チップ上のAl(アル
ミニウム)配線15,16にそれぞれ接続される。Al
配線15,16は、一方のチャネルのアノード拡散領域
2と、他方のチャネルのカソード拡散領域4との間を電
気的に接続し、その延長上には、ボンディングパッド1
7,18がそれぞれ形成される。
【0006】双方向3端子サイリスタのチップ表面に直
接光を照射するとサイリスタのゲートに電流が供給さ
れ、サイリスタの動作を制御することができる。図7に
示す光制御型双方向3端子サイリスタでは、光入力に対
する感度を高めるために、ホトトランジスタ8を含むサ
イリスタの駆動回路を備えている。ホトトランジスタ8
は、ベース拡散領域6と、エミッタ拡散領域7と、N型
シリコン基板1であるコレクタとを含んで構成される。
【0007】また、光制御型双方向3端子サイリスタの
駆動回路は、交流電圧のゼロクロス付近の予め定める電
圧以下の範囲だけでサイリスタがトリガするようなゼロ
クロス機能を備えている。ゼロクロス機能を実現するた
めに、N型シリコン基板1にP型の不純物を拡散させ
て、P型拡散領域9が形成される。P型拡散領域9に関
連して所定の電極を設けてMOS FETが形成され
る。等価的にはMOS FET49として示される。な
お、同一半導体基板上にサイリスタとその駆動回路とを
形成するようにしてもよく、また同一の半導体基板上に
形成されなくてもよい。
【0008】図3を参照すると、MOS FET49
は、端子T1−T2間に与えられる電圧がゼロクロス電
圧付近でのみ遮断される。ゼロクロス電圧以上の電圧が
印加されると、MOS FET49は導通状態となり、
光が照射されてもサイリスタ60は導通しない。MOS
FET49が遮断されているときのみ、ホトトランジ
スタ48の出力によってサイリスタ60が動作すること
となり、サイリスタ60のゼロクロス動作が可能となっ
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、端子T
1−T2間に、たとえば800Vの繰返しピークオフ電
圧Vdrmが印加される高バイアス状態では、サイリス
タを構成する等価的なNPNトランジスタとPNPトラ
ンジスタとにおけるアーリー効果によってサイリスタの
光入力に対する感度が上がる。サイリスタの光感度が上
がることによって、MOS FET49が導通状態とな
っていてホトトランジスタ48の出力がサイリスタに与
えられない状態となっていても、光照射によってサイリ
スタ内部で光電流が発生して動作するようになり、ゼロ
クロス動作の実現が困難となる。
【0010】本発明の目的は、高バイアス状態であって
も、確実にゼロクロス制御を行うことができるサイリス
タおよび光駆動回路を備える半導体集積回路を提供する
ことである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、サイリスタと
その光駆動回路とを同一半導体基板上に集積した半導体
集積回路であって、光駆動回路の受光領域を除いて、半
導体基板を遮光する遮光層を有することを特徴とするサ
イリスタおよび光駆動回路を備える半導体集積回路であ
る。本発明に従えば、サイリスタは同一半導体基板上に
集積される光駆動回路の出力によって動作が制御され
る。光駆動回路は、半導体基板上の受光領域に光が照射
されるタイミングに応じてサイリスタの動作を制御す
る。半導体基板上の受光領域以外の領域には遮光層が設
けられている。したがって、半導体基板上の受光領域以
外の領域には光が入射しない。高バイアス状態でサイリ
スタの光に対する感度が上がっている場合であっても、
サイリスタを形成する領域に光が照射されないので、サ
イリスタがトリガされることがなく、不所望なタイミン
グでサイリスタが動作することを防止することができ
る。
【0012】本発明における前記光駆動回路は、ゼロク
ロス機能を含むことを特徴とする。本発明に従えば、交
流電力の制御をゼロクロス点付近でのみ行うことがで
き、ゼロクロス点からずれた位置でサイリスタが動作す
る誤動作を確実に防ぐことができる。
【0013】本発明における前記サイリスタは、同一半
導体基板上に双方向に集積されて双方向3端子サイリス
タを形成することを特徴とする。本発明に従えば、同一
半導体基板上でサイリスタを逆並列に接続した双方向3
端子サイリスタが形成される。2チャネル分のサイリス
タが1つの半導体基板上に集積されているので、たとえ
ば電源供給用の電極との接続に必要なワイヤの数を少な
くでき、双方向3端子サイリスタを容易に製造すること
ができる。
【0014】本発明における前記サイリスタおよび光駆
動回路を集積した半導体基板は、一対分併設され、ワイ
ヤボンディングによって双方向3端子サイリスタを形成
することを特徴とする。本発明に従えば、サイリスタお
よび光駆動回路を集積した一対の半導体基板が併設さ
れ、ワイヤボンディングによって各半導体基板のサイリ
スタが互いに逆並列に接続される。したがって、各チャ
ネルに対応するサイリスタをそれぞれ充分に分離して双
方向3端子サイリスタを形成することができる。
【0015】本発明における前記遮光層は、半導体基板
を覆うように形成される電気絶縁性合成樹脂層を中間層
として、中間層上に形成されることを特徴とする。本発
明に従えば、半導体基板を覆うように電気絶縁性合成樹
脂層が中間層として形成され、中間層を覆うように遮光
層が形成される。したがって、半導体基板の表面に形成
される配線などを含む導体層と、遮光層とが電気的に接
続されることがなく、遮光層を導通性を有する材料で形
成することができる。
【0016】本発明における前記遮光層は、前記光駆動
回路の受光領域と発光素子との間に挿入されるガラス板
に形成されることを特徴とする。本発明に従えば、光駆
動回路の受光領域と発光素子との間にはガラス板が挿入
されており、そのガラス板に遮光層が形成される。した
がって、ガラス板における半導体基板上の受光領域以外
の領域に対応する表面部分が遮光されることとなり、半
導体基板上に遮光のための層を形成する手間を省くこと
ができる。
【0017】本発明は前記遮光層が、多層メタルによっ
て形成されることを特徴とする。本発明に従えば、遮光
層は多層メタルによって形成されるので、遮光すべき領
域を定めるパターンの形成を容易に行うことができる。
【0018】本発明は前記遮光層が、赤外カットフィル
タによって形成されることを特徴とする。本発明に従え
ば、遮光層は光駆動回路を動作させるために設けられる
発光素子からの赤外光をカットするフィルタによって形
成されるので、金属や樹脂などで遮光膜を形成する場合
に比べて、遮光すべき領域を定めるパターンを容易に形
成することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1および図2は、本発明を高感
度型のゼロクロス機能付きホト双方向3端子サイリスタ
チップに適用した場合について、発明の実施の一形態を
示す。図1は概略的な平面図、図2は図1の切断面線I
I−IIから見た断面図をそれぞれ示す。
【0020】N型シリコン基板41には、P型のアノー
ド拡散領域42、P型のゲート拡散領域43、ゲート拡
散領域43中に形成されるN型のカソード拡散領域44
が含まれる。これらは、PNPN型の逆阻止型のサイリ
スタとしての基本構造を形成する。これらのサイリスタ
として基本構造は、チャネルch1およびチャネルch
2として対をなして形成され、双方向3端子サイリスタ
を構成する。ゲート拡散領域43と、MOS FET4
9との間には、所定の領域にP型の不純物を拡散させて
ゲート抵抗45が形成される。図示されていないアルミ
ニウムの配線によって、等価的にはゲート拡散領域43
とカソード拡散領域44との間にゲート抵抗45が入る
こととなる。
【0021】サイリスタの駆動回路としては、ホトトラ
ンジスタ48と、MOS FET49とを備える。ホト
トランジスタ48は、ベース拡散領域46およびエミッ
タ拡散領域47を含み、N型シリコン基板41をコレク
タとする。
【0022】N型シリコン基板41の周囲には、N型の
チャネルストッパ50が設けられる。N型シリコン基板
41の外部には、双方向3端子サイリスタの出力端子と
して第1電極T1および第2電極T2が端子フレーム5
1,52によって形成される。
【0023】端子フレーム51,52には、ワイヤ5
3,54の一端がそれぞれ接合される。ワイヤ53,5
4の他端は、Al(アルミニウム)配線55,56に設
けられるボンディングパッド57,58にそれぞれ接合
される。第1電極T1および第2電極T2は、前述のア
ノード拡散領域42およびカソード拡散領域44にそれ
ぞれ電気的に接続される。Al配線55,56は、チャ
ネルch1およびチャネルch2の各ホトサイリスタを
接続する。
【0024】N型シリコン基板41の一方表面側には、
たとえば二酸化シリコンである酸化膜101が形成さ
れ、酸化膜101を覆うようにポリイミド樹脂の樹脂膜
102が形成される。樹脂膜102を覆うように、Al
などの金属を蒸着させて遮光膜103が形成される。遮
光膜103は、N型シリコン基板41上で、樹脂膜10
2の上に全面にわたって形成され、各サイリスタにおけ
るホトトランジスタ48が形成される領域を除く領域に
形成される。したがって、光104はホトトランジスタ
48にのみ供給される。なお、実際には酸化膜101と
樹脂膜102との間には、たとえばAl配線55,56
などの金属導体層が形成される。またなお、光104は
たとえば図5に示す発光素子153からの赤外光であ
る。
【0025】図3は、図1および図2の実施形態に対応
する等価回路の電気的構成を示す。本等価回路では、双
方向3端子サイリスタの駆動回路として、1チャネル分
のみを示すけれども、他チャネル分の駆動回路も同様で
ある。サイリスタ60は、等価PNPトランジスタ61
および等価NPNトランジスタ62から構成される。等
価PNPトランジスタ61のベースと等価NPNトラン
ジスタ62のコレクタとが接続され、等価PNPトラン
ジスタ61のコレクタと等価NPNトランジスタ62の
ベースとが接続される。等価PNPトランジスタ61の
エミッタは第1電極T1に接続され、等価NPNトラン
ジスタ62のエミッタは第2電極T2に接続される。
【0026】ゲート抵抗45は、等価NPNトランジス
タ62のベースとエミッタとの間に挿入される。N型シ
リコン基板41は、等価PNPトランジスタ61のベー
スと、等価NPNトランジスタ62のコレクタとの接続
点に相当し、サイリスタ60の制御入力ラインとなる。
【0027】N型シリコン基板41と、等価NPNトラ
ンジスタ62のエミッタとの間には、出力トランジスタ
63のコレクタおよびエミッタが接続される。出力トラ
ンジスタ63とホトトランジスタ48とはダーリントン
回路を構成する。ホトトランジスタ48のベースおよび
エミッタには入力抵抗64が接続される。ホトトランジ
スタ48のエミッタにはベース抵抗59が接続される。
ホトトランジスタ48および出力トランジスタ63によ
るダーリントン回路が、サイリスタ60の制御入力に接
続されるので、光に対する感度が高い状態で電力制御を
行うことができる。
【0028】ホトトランジスタ48のベースには、ゼロ
クロス制御用のMOS FET49のドレインが接続さ
れる。パンチスルーダイオード66のカソード端子67
はMOS FET49のソースに、アノード端子68は
サイリスタ60の制御入力ラインに、ゲート端子69は
MOS FET49のゲートにそれぞれ接続される。カ
ソード端子67は、さらに出力トランジスタ63のエミ
ッタおよび第2電極T2に接続される。ホトトランジス
タ48のベース拡散領域46およびエミッタ拡散領域4
7の間には、ベース抵抗59が形成される。
【0029】図4は、ホト双方向3端子サイリスタチッ
プが形成される工程を示す部分的な断面図である。
(1)の工程では、N型シリコン基板41にゲート拡散
領域43などの拡散領域を形成する。各拡散領域の形成
後、N型シリコン基板41の表面に絶縁のための酸化膜
101を形成する。次に、酸化膜101の所定の領域を
エッチングし、酸化膜101を覆うように図示しない導
体層を形成する。導体層を介して各拡散領域に電流が供
給される。(2)の工程では、酸化膜101および導体
層を覆うように絶縁のための樹脂膜102を形成する。
(3)の工程では、樹脂膜102を覆うように、たとえ
ばアルミニウムを蒸着させて遮光膜103を形成する。
光104は赤外光であるので、遮光膜103は赤外光を
通さない材質で形成する必要がある。(4)の工程で
は、N型シリコン基板41のベース拡散領域46に対応
する領域の遮光膜103を削除する。したがって、紙面
上方からの光104は、遮光されていないホトトランジ
スタ48にのみ入射することとなる。なお、遮光膜10
3を導電性を有しない物質で形成する際には、配線など
の導体層との絶縁のために設けられている樹脂膜102
を形成しなくてもよい。
【0030】以上のように本実施形態によれば、ホト双
方向3端子サイリスタチップが形成されるN型シリコン
基板41の表面で、N型シリコン基板41上の受光領域
以外の領域を覆うように遮光膜103が形成されている
ので、ゼロクロス点から離れた高バイアス状態で受光領
域以外の領域に光が入射されてサイリスタがトリガされ
ることがなく、印加される電圧の影響を受けることなく
確実にゼロクロス制御を行うことができる。
【0031】上述の実施の第1形態の他の構成例とし
て、N型シリコン基板41に遮光膜103を形成する代
わりに、赤外光をカットするフィルタを遮光すべき領域
に設けるようにしてもよい。遮光膜103に置換えて、
赤外カットフィルタを設ける場合には、樹脂膜102を
形成しなくてもよい。赤外カットフィルタを用いる構成
とする場合、N型シリコン基板41に対する処理が少な
くなり、形成に要する手間を少なくすることができる。
【0032】図5は、本発明の実施の第2形態を説明す
るための概略的な断面図である。実施の第1形態では、
遮光の領域を定める遮光膜103をN型シリコン基板4
1の上に形成していたけれども、実施の第2形態におけ
る半導体装置151では、出力側の半導体チップ152
と信号入力側の発光素子153との間に設けられるガラ
ス板154に遮光の領域を定める遮光層155を設けて
いる。
【0033】半導体装置151は、端子フレーム15
6,157を備えており、半導体チップ152と発光素
子153とは、端子フレーム156,157にそれぞれ
配置されるとともに、ワイヤ158,159によって端
子フレーム156,157に電気的に接続される。
【0034】半導体チップ152および発光素子153
を含むようにして、透光性を有する、たとえばエポキシ
樹脂で樹脂層160を形成する。樹脂層160を外囲す
るように、赤外光を通さないたとえば黒色エポキシ樹脂
で筐体161を形成する。半導体チップ152と発光素
子153とは、電気的に絶縁された状態で所定の距離だ
け離れて配置される。半導体チップ152と発光素子1
53との間に配置されるガラス板154は、強化絶縁を
実現するための構成であり、半導体装置151の信号入
力系と出力系との絶縁耐圧を、たとえば5kVとするこ
とができる。
【0035】遮光層155は、たとえばガラス板154
の半導体チップ152に当接する表面に形成されてい
る。透光層155は、前述の遮光膜103が形成される
領域と等しい領域を遮光することができるように定めら
れる。遮光層155は、たとえばクロムなどを材料とし
て形成される。
【0036】以上のように本実施の形態によれば、半導
体装置151において半導体チップ152と発光素子1
53との間に、遮光層155が形成されたガラス板15
4が設けられているので、N型シリコン基板41上の受
光領域以外の領域が遮光されることとなり、ゼロクロス
点から離れた高バイアス状態で受光領域以外の領域に光
が入射されてサイリスタがトリガされることがなく、印
加される電圧の影響を受けることなく確実にゼロクロス
制御を行うことができる。また、遮光層155はガラス
板154に形成されているので、N型シリコン基板41
に遮光のための膜などを形成する必要がなく、比較的容
易に受光領域以外の領域を遮光することができる。
【0037】図6は、本発明の効果を説明するための図
で、半導体チップにおける感度を変化させたときの最大
電流を示す。縦軸は、最大入力電流IFmaxを示し、
単位はmAである。横軸は、チップ感度IHを示し、単
位はμAである。
【0038】直線171は従来の構造の特性を示す。従
来の構造では、チップ感度IHの値が大きくなるに従っ
て最大入力電流IFmaxが大きくなる。チップ感度I
Hが1000μAのとき最大入力電流が20mAで、チ
ップ感度IHが200μAのとき最大入力電流が30m
Aとなる。
【0039】製品の仕様としては、チップ感度IHが1
000μAから約3500μAまでの領域R1に含まれ
る値になるように定められる。図6において、「□」は
第1形態の特性を示し、「×」は第2形態の特性を示
す。
【0040】本発明の構造では、チップ感度IHが変化
しても最大入力電流IFmaxはいずれも設計時の目標
値とする100mA以上の値を示す。チップ感度IH
が、領域R1以下の600μAに定められた場合であっ
ても、最大入力電流IFmaxは評価限界以上の値とな
り、いずれの実施形態の特性も水平となる。
【0041】上述の各実施の形態においては、双方向3
端子サイリスタの構成として、同一の半導体基板上に2
つのサイリスタが逆並列に配置された構成を示したけれ
ども、各サイリスタを1つの半導体基板上に形成し、2
つの半導体基板間をワイヤなどによって接続した構成と
してもよい。2つの半導体基板によって形成される構成
とすることによって、互いのサイリスタが影響を及ぼし
あうことがなく、双方向3端子サイリスタとしての特性
を向上させることができる。しかしながら、2つの半導
体基板を所定の間隔で1つのフレーム上に配置しなけれ
ばならず、配置する際に半導体基板が欠けたり割れたり
する恐れがあるので、注意して配置しなければならな
い。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、半導体集
積回路が形成される半導体基板の受光領域以外の領域を
覆うように遮光層が形成されているので、高バイアス状
態で受光領域以外の領域に光が入射されてサイリスタが
トリガされることがなく、印加される電圧の影響を受け
ることなく確実に所望のタイミングでサイリスタの制御
を行うことができる。
【0043】また本発明によれば、光駆動回路はゼロク
ロス機能を含むので、交流電力の制御をゼロクロス点付
近でのみ行うことができ、ゼロクロス点から離れた高バ
イアス状態で受光領域以外の領域に光が入射されてサイ
リスタがトリガされることがなく、印加される電圧の影
響を受けることなく確実にゼロクロス制御を行うことが
できる。
【0044】さらに本発明によれば、1つの基板上に双
方向3端子サイリスタを構成する2つのサイリスタがと
もに集積されているので、各電極を接続するワイヤの数
を少なくすることができ、双方向3端子サイリスタを容
易に形成することができる。
【0045】またさらに本発明によれば、双方向3端子
サイリスタを構成する2つのサイリスタは、それぞれ異
なる半導体基板に集積されているので、各チャネルに相
当するサイリスタをそれぞれ充分に分離して形成するこ
とができ、互いの影響を受けることなく動作することが
できるサイリスタを形成することができる。
【0046】またさらに本発明によれば、半導体基板を
覆うように電気絶縁性合成樹脂層が中間層として形成さ
れ、中間層を覆うように遮光層が形成されるので、半導
体基板の表面に形成される配線などを含む導体層と、遮
光層とが電気的に接続されることがなく、遮光層を導通
性を有する材料で形成することができる。
【0047】またさらに本発明によれば、光駆動回路の
受光領域と発光素子との間には、遮光層が形成されたガ
ラス板が挿入されているので、半導体基板上の受光領域
以外の領域に対応する表面部分が遮光されることとな
り、半導体基板に遮光のための層などを形成する必要が
なく、比較的容易に受光領域以外の領域を遮光すること
ができる。
【0048】またさらに本発明によれば、遮光層は多層
メタルであるので、遮光すべき領域を定めるパターンを
容易に形成することができ、受光領域以外の領域に光が
入射しないようにすることができる。
【0049】またさらに本発明によれば、遮光層は赤外
カットフィルタによって形成されるので、半導体基板上
に遮光のための層を形成する手間を省くことができる。
また、遮光すべき領域を定めるパターンの形成を容易に
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態の概略的な平面図であ
る。
【図2】図1の切断面線II−IIから見た断面図であ
る。
【図3】図1の実施形態の概略的な等価回路を示す電気
回路図である。
【図4】図1の実施形態の製造工程を示す図である。
【図5】本発明の実施の第2形態の概略的な断面図であ
る。
【図6】本発明の効果を説明するためのグラフである。
【図7】従来技術によるサイリスタを含む半導体集積回
路の概略的な平面図である。
【図8】図7の切断面線VIII−VIIIから見た断
面図である。
【符号の説明】
41 N型シリコン基板 42 アノード拡散領域 43 ゲート拡散領域 44 カソード拡散領域 45 ゲート抵抗 46 ベース拡散領域 47 エミッタ拡散領域 48 ホトトランジスタ 49 MOS FET 59 ベース抵抗 60 サイリスタ 63 出力トランジスタ 64 入力抵抗 101 絶縁膜 102 樹脂膜 103 遮光膜

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サイリスタとその光駆動回路とを同一半
    導体基板上に集積した半導体集積回路であって、 光駆動回路の受光領域を除いて、半導体基板を遮光する
    遮光層を有することを特徴とするサイリスタおよび光駆
    動回路を備える半導体集積回路。
  2. 【請求項2】 前記光駆動回路は、ゼロクロス機能を含
    むことを特徴とする請求項1記載のサイリスタおよび光
    駆動回路を備える半導体集積回路。
  3. 【請求項3】 前記サイリスタは、同一半導体基板上に
    双方向に集積されて双方向3端子サイリスタを形成する
    ことを特徴とする請求項1または2記載のサイリスタお
    よび光駆動回路を備える半導体集積回路。
  4. 【請求項4】 前記サイリスタおよび光駆動回路を集積
    した半導体基板は、一対分併設され、ワイヤボンディン
    グによって双方向3端子サイリスタを形成することを特
    徴とする請求項1または2記載のサイリスタおよび光駆
    動回路を備える半導体集積回路。
  5. 【請求項5】 前記遮光層は、半導体基板を覆うように
    形成される電気絶縁性合成樹脂層を中間層として、中間
    層上に形成されることを特徴とする請求項1〜4のいず
    れかに記載のサイリスタおよび光駆動回路を備える半導
    体集積回路。
  6. 【請求項6】 前記遮光層は、前記光駆動回路の受光領
    域と光駆動回路に光を供給する発光素子との間に挿入さ
    れるガラス板に形成されることを特徴とする請求項1〜
    4のいずれかに記載のサイリスタおよび光駆動回路を備
    える半導体集積回路。
  7. 【請求項7】 前記遮光層が、多層メタルによって形成
    されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載
    のサイリスタおよび光駆動回路を備える半導体集積回
    路。
  8. 【請求項8】 前記遮光層が、赤外カットフィルタによ
    って形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    かに記載のサイリスタおよび光駆動回路を備える半導体
    集積回路。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104756233A (zh) * 2012-10-22 2015-07-01 夏普株式会社 半导体器件的制造方法
JP2016058570A (ja) * 2014-09-10 2016-04-21 シャープ株式会社 フォトトライアック素子
CN111863939A (zh) * 2020-07-03 2020-10-30 江南大学 一种集成可控硅晶闸管的双向光触发固态继电器

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