JPH1065U - 壁板スペ−サ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 枠体に形成された開口の縁部と該開口に嵌合
するパネルとの隙間に装着して、該隙間を確実に塞ぐこ
とができ、且つ、見栄えのよい壁板スペーサを提供す
る。 【構成】 基部と、該基部の一端に接続して形成され枠
体に形成された開口に嵌合するパネルと枠体開口の縁部
との間に形成される隙間に挿入される湾曲部を備えた第
１の脚部と、前記基部の他端に接続して形成され略直角
に垂下する第２の脚部と、前記基部の中間部に形成され
前記第１、第２の脚部と反対方向に延びる係止部とを合
成樹脂によって一体成形する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えば建築現場等に設置して仮設事務所や倉庫等に使用する組立式 の簡易ユニット家屋等に用いられる枠体と、該枠体に接合する壁板パネルとの間 に形成される隙間を塞ぐ壁板スペーサに関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種簡易ユニット家屋は、例えば、実開昭５７ー３３８１８号公報に開示さ れている。簡易ユニット家屋は該公報に開示されているように、柱部材や梁部材 等の枠体と、該枠体に形成された開口に端部を嵌合するパネルとを組み合わせる ことによって構成される。

【０００３】 ところで、前記枠体に形成された開口の縁部と前記壁板パネルとの間には隙間 が生じ、このため両部材間にガタが発生するとともに、見栄えの点からも好まし いことではなかった。この隙間は、両部材の組み立て上からも、また、製作誤差 の点からも無くすことは不可能であり、通常１．５ｍｍ乃至５ｍｍ程度が見込ま れている。この程度の隙間をスペーサによって塞ぐことは、従来は困難なことと されていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】

本考案は、上記の点に鑑みてなされたもので、その主たる技術的課題は、枠体 に形成された開口の縁部と該開口に嵌合するパネルとの隙間に装着して、該隙間 を確実に塞ぐことができ、且つ、見栄えのよい壁板スペーサを提供することにあ る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記技術的課題を達成するために、本考案によれば、枠体に形成された開口に 端部を嵌合するパネルと、前記枠体に形成された開口の縁部との間に形成される 隙間を塞ぐ壁板スペーサにおいて、基部と、該基部の一端に接続して形成され湾 曲部を備え前記隙間に挿入される第１の脚部と、前記基部の他端に接続して形成 され略直角に垂下する第２の脚部と、前記基部の中間部に形成され前記第１、第 ２の脚部と反対方向に延びる係止部とを合成樹脂によって一体成形したことを特 徴とする壁板スペーサが提供される。

【０００６】

【作用】

本考案による壁板スペーサは、枠体に形成された開口に端部を嵌合するパネル と、前記枠体に形成された開口の縁部との間に形成される隙間に、湾曲部を備え た第１の脚部を挿入することにより、該第１の脚部と第２の脚部の先端がパネル の表面に接触するとともに、基部が前記開口の縁部と係合する。該第１の脚部の 挿入時に前記基部の中間部に形成された係止部が枠体の側面に当接して位置規制 される。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案に従って構成された壁板スペーサの一実施例を示している添付図 面を参照して、更に詳細に説明する。

【０００８】 図１は本考案による壁板スペーサを装着した壁面の断面を上から見た要部斜視 図、図２は本考案による壁板スペーサを壁面に装着した状態を示す拡大断面図、 図３は狭い壁面の隙間に本考案による壁板スペーサを装着した状態を示す要部拡 大断面図である。図において、２は中間用梁部材としての枠体で、例えば鋼材を 押出し成形または引抜き成形によって横断面が矩形状に形成されている。該枠体 ２は、上板２２と、下板２４と、側板２６および２７と、底板２８と、上板２２ と下板２４の中間部を連結する連結板２８とからなっており、前記側板２６およ び２７には開口２６０、２７０が各々形成されている。

【０００９】 ４は組立式の簡易ユニット家屋の壁面を構成する壁面パネルを支える柱部材と しての枠体で、例えば、鋼材を押出し成形または引抜き成形によって横断面が矩 形状に形成されている。該枠体４は、上板４２と、下板４４と、側板４６および ４７とからなっており、前記側板４６には開口４６０が形成されている。

【００１０】 ６は組立式の簡易ユニット家屋の壁面を構成する壁面パネルで、前記柱部材と しての枠体２の側板２６および２７に形成された開口２６０および２７０と前記 柱部材としての枠体４の側板４６に形成された開口４６０に両端部を嵌合するこ とにより、壁面が構成される。このように枠体２、４にパネル６が組付けられた 状態においては、枠体開口の縁部とパネル上面との間には、１．５ｍｍ乃至５ｍ ｍ程度の隙間が形成される。

【００１１】 １０は前記柱部材を構成する枠体２の側板２６、２７および前記柱部材を構成 する枠体４の側板４６に形成された開口２６０、２７０および４６０の上側縁部 と、前記壁面パネル６の上面との間に形成される隙間２６２、２７２および４６ ２に装着される壁板スペーサである。該壁板スペーサ１０は、基部１２と、該基 部１２の一端に連続して形成され湾曲部を備えた第１の脚部１４と、前記基部１ ２の他端に連続して形成され略直角に垂下する第２の脚部１６と、前記基部１２ の中間部に形成され前記第１、第２の脚部と反対方向に延びる係止部１８とを具 備しており、これらは合成樹脂によって一体成形され、全体が弾性変形可能に構 成されている。このように構成された壁板スペーサ１０は、前記第１、第２の脚 部１４、１６の先端から基部１２の上面までの高さが、前記隙間の設計上の最大 許容範囲より若干長く設定されている。

【００１２】 次に、上記のように構成された壁板スペーサ１０の装着について説明する。該 壁板スペーサ１０は、壁面パネル６と柱部材を構成する枠体２および壁面の短部 の柱部材を構成する枠体４に形成された開口２６０、２７０および４６０の上側 縁部との間に形成される隙間２６２、２７２および４６２に装着する。この装着 は、該壁板スペーサ１０の第１の脚部１４を、前記隙間に一側方より係止部１８ が前記枠体の側板に当接するまで挿入する。このように隙間に挿入することによ り壁板スペーサ１０は、その基部１２が若干下側に弾性変形し、前記第１、第２ の脚部１４、１６の先端がパネル６の表面に接触するとともに、基部１２の上面 が前記枠体開口の縁部と係合する。なお、前記隙間が小さい場合は、図３に示す ように壁板スペーサ１０の基部１２がかなり内側に弾性変形することになる。こ の第１、第２の脚部１４、１６先端のパネルとの接触および基部１２の枠体開口 の縁部との係合は、基部１２が弾性変形しているので、弾性力が作用しているた め、壁板スペーサ１０は確実に装着固定されるとともに、気密性を保持せること ができる。

【００１３】 以上、本発明を壁面パネルに装着した実施例について説明したが、本考案は実 施例に限定されるものではなく、天上の梁部材と天井パネルとの接合部に本考案 による壁板スペーサを装着してもよいことは言うまでもなく、本考案の技術思想 を逸脱することなく種々の変形は可能であり、これらを本考案の範囲から除外す るものではない。

【００１４】

【考案の効果】

本考案による壁板スペーサは以上のように構成され、枠体開口に嵌合されたパ ネルと枠体開口の縁部との間に形成される隙間に装着される壁板スペーサは、基 部が弾性変形して装着されるので、第１、第２の脚部先端および基部がパネルお よび枠体開口の縁部に圧接されるため、確実に装着固定される。従って、前記隙 間によるガタの発生が防止できるとともに、気密性を保持せることができる。ま た、隙間が壁板スペーサによって完全に塞がれるので、壁面の見栄えを向上する ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による壁板スペーサを装着した壁面の要
部斜視図。

【図２】本考案による壁板スペーサの装着状態を示す拡
大断面図。

【図３】狭い隙間に、本考案にかかる壁板スペーサを装
着した状態を示す要部拡大断面図。

【符号の説明】

２：枠体（柱部材） ４：枠体（柱部材） ６：壁面パネル １０：壁板スペーサ １２：基部 １４：第１の脚部 １６：第２の脚部 １８：係止部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 枠体に形成された開口に端部を嵌合する
   パネルと、前記枠体に形成された開口の縁部との間に形
   成される隙間を塞ぐ壁板スペーサにおいて、基部と、該
   基部の一端に接続して形成され湾曲部を備え前記隙間に
   挿入される第１の脚部と、前記基部の他端に接続して形
   成され略直角に垂下する第２の脚部と、前記基部の中間
   部に形成され前記第１、第２の脚部と反対方向に延びる
   係止部とを合成樹脂によって一体成形したことを特徴と
   する壁板スペーサ。