JPH1065213A - 窒化物半導体素子 - Google Patents

窒化物半導体素子

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JPH1065213A
JPH1065213A JP21821496A JP21821496A JPH1065213A JP H1065213 A JPH1065213 A JP H1065213A JP 21821496 A JP21821496 A JP 21821496A JP 21821496 A JP21821496 A JP 21821496A JP H1065213 A JPH1065213 A JP H1065213A
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JP
Japan
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nitride semiconductor
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contact layer
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Application number
JP21821496A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Chiyouchiyou
一幸 蝶々
Masayuki Senoo
雅之 妹尾
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Nichia Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Nichia Chemical Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Vfの低い窒化物半導体素子を実現して、発
熱量の少ない素子を提供し、素子寿命を向上させると共
に、LDのような高温動作のデバイスの連続発振を目指
す。 【構成】 負電極が表面に形成されたn型コンタクト層
と、正電極が表面に形成されたp型窒化物半導体よりな
るp型コンタクト層とを有する窒化物半導体素子におい
て、前記負電極と、n型コンタクト層との界面には凹凸
が設けられていることにより、抵抗値が低下して、Vf
が低下する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発光ダイオード(L
ED)、レーザダイオード(LD)等の発光素子、太陽
電池、光センサー等の受光素子に使用される窒化物半導
体(lnXAIYGa1-X-YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦
1)よりなる素子に関する。
【0002】
【従来の技術】窒化物半導体は1.95〜6.0eVま
でのバンドギャッブエネルギーを有するため、LED、
LD等の発光素子、太陽電池、光センサー等の受光素子
の材料として従来より注目されており、最近、この材料
で高輝度な青色LEDと、緑色LEDが実用化された。
これらのLEDは基板上にn型層と、活性層と、p型層
を有するダブルヘテロ構造であり、出力はlmWを優に
超えている。
【0003】図3は、窒化物半導体よりなるLED素子
の構造を示す模式断面図である。基本的な構造として
は、基板10の上に、GaNよりなるn型コンタクト層
11、AIGaNよりなるn型クラッド層12、lnG
aNよりなる活性層13、AIGaNよりなるp型クラ
ッド層14、GaNよりなるp型コンタクト層15とが
順に積層されたダブルヘテロ構造を有しており、p型コ
ンタクト層15には正電極20が形成され、エッチング
により平面が露出されたn型コンタクト層11には負電
極22が形成されている。
【0004】また本出願人は、窒化物半導体よりなるL
D素子で、パルス電流において、室温での410nmの
レーザ発振を発表した(例えば、Jpn.J.Appl.Phys.Vol3
5(1996)pp.L74-L76)。このLD素子も基本的には前記
LED素子と同様にダブルヘテロ構造を有し、最上層の
p型コンタクト層にはストライプ状の正電極が形成さ
れ、エッチングにより露出されたn型コンタクト層の平
面には同じくストライプ状の負電極が形成されている。
【0005】これらのLED、LD等の半導体素子で
は、一般に、Vf(順方向電圧)の上昇と共に発熱量が
増加する傾向にある。またその逆も同じである。
【0006】LEDではVfが上昇すると発光効率が低
下して、素子の寿命に影響する。LDではVfの影響は
LEDよりもさらに顕著であり、Vfが大きいとLDが
発振しなくなるか、あるいはわずか数秒で素子の寿命が
尽きる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】半導体素子の発熱は、
素子寿命にとって非常に重要である。特に窒化物半導体
よりなるLDを連続発振させるためには、まず発振時に
Vfの低い素子を実現して、発熱量を最小限に抑える必
要がある。従って、本発明はこのような事情を鑑みて成
されたものであって、その目的とするところは、Vfの
低い窒化物半導体素子を実現して、発熱量の少ない素子
を提供し、素子寿命を向上させると共に、例えばLDの
ような高温動作のデバイスの連続発振を目指すことにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の窒化物半導体素
子は、負電極が表面に形成されたn型コンタクト層と、
正電極が表面に形成されたp型窒化物半導体よりなるp
型コンタクト層とを有する窒化物半導体素子において、
前記負電極と、n型コンタクト層との界面には凹凸が設
けられていることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明の窒化物半導体素子
の一構造を示す模式的な断面図であり、具体的には、L
D素子の構造を示すものである。この素子も、基本的に
は、基板10の上に、n型コンタクト層11、n型クラ
ッド層12、活性層13、p型クラッド層14、p型コ
ンタクト層15が順に積層されたダブルヘテロ構造を示
している。この窒化物半導体素子ではp型コンタクト層
15の表面にはストライプ状の正電極20が形成され、
さらに、n型コンタクト層11の表面には凹凸面が設け
られ、その凹凸面に正電極と平行な方向でストライプ状
の負電極22が形成されている。なお、30は正電極2
0と負電極22との間にある室化物半導体層表面に設け
られた例えばSiO2よりなる絶縁膜である。このよう
に同一面側に正と、負の電極が設けられた素子は、電極
間でショートしやすい傾向にあるため、この絶縁膜30
を設けることにより、電極間のショートを防止すること
ができる。またレーザチップにした際に、半導体層表面
に傷が付くことを防止して、素子の信頼性を向上させる
作用もある。21は、正電極20の上に設けられたパッ
ド電極である。LD素子の場合、正電極20のストライ
プ幅が、例えば数μm以下と非常に狭い。このため正電
極20に直接ワイヤーポンディングすることが困難であ
るため、パッド電極21を設けることにより正電極20
を外部電源と接続することを容易にしている。正電極2
0はp型コンタクト層と好ましいオーミック接触を得る
必要があるが、パッド電極21は正電極20を電気的に
接続でき、表面にワイヤーポンディングできる材料であ
ればどのような材料を使用しても良い。
【0010】このようにn型コンタクト層11の表面に
凹凸を設けることにより、負電極22とn型コンタクト
層との接触面積が大きくなるため、負電極がn型層と好
ましいオーミック接触が得られた状態で、素子全体に係
る電力あたりのn型コンタクト層に係る抵抗が小さくな
るので、素子のVfを低下させることができる。特に、
窒化物半導体よりなるLD素子の場合、n電極の面積が
大きい程、Vfが低下する傾向にある。このため、図に
示すようにn型コンタクト層の表面に凹凸を設け、実質
的に負電極の接触面積を大きくすると、凹凸を設けない
ものに比較して格段にVfが低下する。
【0011】n型コンタクト層の表面に凹凸を設けるに
は、所定の形状のマスクを電極を形成すべきn型コンタ
クト層の表面に形成した後、エッチングすることにより
実現できる。凹凸の平面形状はどのような形状でも良
く、例えばドット状、碁盤目状、ストライプ状にするこ
とができる。エッチング手段としては、ウェットエッチ
ング、ドライエッチングいずれの手段を用いても良く、
エッチング後のn型コンタクト層の表面を荒らさないよ
うにして、負電極と好ましいオーミック接触を得るため
にはドライエッチングを用いる方が望ましい。ドライエ
ッチングの手段としては、例えばRIE(反応性イオン
エッチング)、イオンミリング、ECR(電子サイクロ
トロン共鳴)等のエッチング装置を用いることによりエ
ッチング可能である。
【0012】凹凸段差は特に規定しないが、例えば0.
01μm以上の凹凸差で形成することが望ましく、0.
01μmよりも少ないと、Vfの低下が顕著に現れない
傾向にある。上限は、n型コンタクト層の厚さよりも小
さくすることは当然であり、望ましくは、凹部の底から
n型コンタクト層の厚さの5%以上が残留するようにす
る。また単位面積あたりの凹凸数は多いほど望ましい
が、その数はマスクの種類により最大限が決定される。
【0013】
【実施例】以下、実施例により本発明の具体例について
述べる。なお、図2は本発明の実施例を説明するために
示す窒化物半導体LD素子の構造を示す模式的な断面図
である。
【0014】まず、サファイア(C面)よりなる基板1
1を反応容器内にセットし、容器内を水素で十分置換し
た後、水素を流しながら、基板の温度を1050℃まで
上昇させ、基板のクリーニングを行う。基板11にはサ
ファイアC面の他、R面、A面を主面とするサファイ
ア、その他、スピネル(MgA124)、SiC(6
H、4H、3Cを含む)、ZnS、ZnO、GaAs、
GaN等、窒化物半導体を成長させるために提案されて
いる従来の材料が使用できる。SiC、ZnS、Zn
O、GaAs、GaN等の半導体材料を基板として用い
た場合、負電極は窒化物半導体が形成されていない側の
基板の主面に設けられることが多い。この場合は、基板
がn型コンタクト層に相当する。つまり、n型コンタク
ト層は負電極を形成して、電子を注入する層であるの
で、その層は基板でも、n型窒化物半導体層でも良い。
しかし、本発明の素子は図1及び図2に示すように、基
板に絶縁性の材料を使用して、同一面側にある窒化物半
導体層に正電極と、負電極とを設けた素子の方が、凹凸
の効果が顕著に現れる。なぜなら、負電極が正電極と同
一面側に設けられていると、上下に電極が形成された素
子と比較して、電極間の距離が実質的に長くなり、抵抗
が大きくなるからである。従って、負電極の接触面積を
少しでも大きく取ることにより、電極間の不利をカバー
できる。
【0015】続いて、温度を510℃まで下げ、キャリ
アガスに水素、原料ガスにアンモニアとTMG(トリメ
チルガリウム)とを用い、基板11状にGaNよりなる
場ふぁそう111を約200オングストロームの膜厚で
成長させる。バッファ層111はAlN、GaN、Al
GaN等が900℃以下の温度で、膜厚数十オングスト
ロームから数百オングストロームの膜厚で成長できる。
このバッファ層は、基板と窒化物半導体との格子状数不
整を緩和するために形成されるが、窒化物半導体と格子
整合した基板、格子状数の近い基板等を使用する際、ま
た窒化物半導体の成長方法等によっては省略することも
可能である。
【0016】バッファ層成長後、TMGのみ止めて、温
度を1030℃まで上昇させる。1030度になった
ら、同じく原料ガスにTMG、アンモニア、ドーパント
ガスにシランガスを用い、Siドープn型GaNよりな
るn型コンタクト層11を4μm成長させる。n型コン
タクト層11は、負電極を形成して電子を注入する層で
あり、InXAlYGa1-X-YN(0≦X、0≦Y、X+Y≦
1)で構成することができ、特にGaN、InGaN、
その中でもSiをドープしたGaNで構成することによ
り、キャリア濃度の高い層が得られ、また負電極と好ま
しいオーミック接触が得られるので、LDの閾値電流を
低下させることができる。負電極の材料としてはA1、
Ti、W、Cu、Zn、Sn、ln等の金属、若しくは
合金が好ましいオーミック接触が得られる。n型コンタ
クト層11の膜厚は特に規定するものではないが、通常
0.1μm〜5μm程度で形成させる。
【0017】次に、温度を800℃にして、原料ガスに
TMG、TM1(トリメチルインジウム)、アンモニ
ア、不純物ガスにシランガスを用い、Siドーブln0.
1Ga0.9Nよりなるクラック防止層112を500オン
グストロームの膜厚で成長させる。このクラック防止層
112は、lnを含むn型の窒化物半導体、好ましくは
lnGaNで成長させることにより、次に成長させるn
型クラッド層としての光閉じ込め層113を厚膜で成長
させることが可能となり、非常に好ましい。LDの場合
は光閉じ込め層となる層を、例えば0.1μm以上の膜
厚で成長させる必要がある。従来ではGaN、AIGa
N層の上に直接、厚膜のAIGaNを成長させると、後
から成長させたAIGaNにクラックが入るので素子作
製が困難であったが、このクラック防止層112が、次
に成長させる光閉じ込め層にクラックが入るのを防止す
ることができる。なお、このクラック防止層は100オ
ングストーム以上、0.5μm以下の膜厚で成長させる
ことが好ましい。100オングストロームよりも薄いと
前記のようにクラック防止として作用しにくく、0.5
μmよりも厚いと、結晶自体が黒変する傾向にある。な
お、このクラック防止層112は成長方法、成長装置等
の条件によっては省略することもできるが、LDを作製
する上では成長させることが望ましい。
【0018】次に温度を1050℃にして、原料ガスに
TMA(トリメチルアルミニウム)、TMG、アンモニ
ア、SiH4を用い、Siドーブn型AI0.2Ga0.8N
よりなるn型光閉じ込め層113を0.5μmの膜厚で
成長させる。このn型光閉じ込め層はキャリア閉じ込め
層、及び光閉じ込め層としてのクラッド層として作用
し、AIを含む窒化物半導体、好ましくはAIGaNを
成長させることが望ましい。
【0019】さらに、Siドーブn型GaNよりなるn
型光ガイド層114を0.2μmの膜厚で成長させる。
このn型光ガイド層114は、光ガイド層としてのクラ
ッド層として作用し、GaN、lnGaNを成長させる
ことが望ましい。
【0020】次に、原料ガスにTMG、TMI、アンモ
ニアを用いて活性層13を成長させる活性層は温度を8
00℃に保持して、まずノンドーブln0.2Ga0.8Nよ
りなる井戸層を25オングストロームの濃厚で成長させ
る。次にTMIのモル比を変化させるのみで同一温度
で、ノンドーブln0.01Ga0.95Nよりなる障壁層を5
0オングストロームの膜厚で成長させる。この操作を2
回繰り返し、最後に井戸層を積層した多重量子井戸構造
の活性層を成長させる。活性層はlnを含む窒化物半導
体よりなる井戸層を含むように構成し、好ましくは三元
混晶のInXGa1 -XN(0<X<1)の井戸層とするの
が望ましい。三元混晶のlnGaNは四元混晶のものに
比べて結晶性が良い物が得られるので、発光出力が向上
する。その中でも、特に好ましくは活性層をInXGa
1-XNよりなる井戸層と、井戸層よりもバンドギャッブ
の大きい窒化物半導体よりなる障壁層とを積層した多重
量子井戸構造(MQW:Multi‐quantum-well)とす
る。障壁層も同様に三元混晶のInX'Ga1-X'N(0≦
X'<1、X’<X)が好ましく、井戸+障壁+井戸+・・
・十障壁+井戸層となるように積層してMQWを構成す
る。このように活性層をlnGaNを積層したMQWと
すると、量子準位間発光で約365nm〜660nm間
での高出力なLDを実現することができる。さらに、井
戸層の上にlnGaNよりなる障壁層を積層すると、l
nGaNよりなる障壁層はAIGaNに比べて結晶が柔
らかい。そのためクラッド層のAIGaNの厚さを厚く
できるのでレーザ発振が実現できる。さらに、lnGa
NとAIGaNとでは結晶の成長温度が異なる。例えば
MOVPE法ではlnGaNは600℃〜800℃で成
長させるのに対して、AIGaNは900℃より高い温
度で成長させる。従って、lnGaNよりなる井戸層を
成長させた後、AIGaNよりなる障壁層を成長させよ
うとすれば、成長温度を上げてやる必要がある。成長温
度を上げると、先に成長させたlnGaN井戸層が分解
してしまうので結晶性の良い井戸層を得ることは難し
い。さらに井戸層の膜厚は数十オングストロームしかな
く、薄膜の井戸層が分解するとMQWを作製するのが困
難となる。それに対し本実施例では、障壁層もlnGa
Nであるため、井戸層と障壁層が同一温度で成長でき
る。従って、先に形成した井戸層が分解することがない
ので結晶性の良いMQWを形成することができる。これ
はMQWの最も好ましい態様を示したものであるが、他
に井戸層をlnGaN、障壁層をGaN、AIGaNの
ように井戸層よりも障壁層のバンドギャップエネルギー
を大きくすればどのような組成でも良い。また活性層を
単一の井戸層のみで構成した単一量子井戸構造としても
良い。
【0021】次に温度を1050℃に上げ、TMG、T
MA、アンモニア、CP2Mg(シクロベンタジエニル
マグネシウム)を用い、活性層よりもバンドギャッブエ
ネルギーが大きい、Mgドーブp型AI0.1Ga0.9Nよ
りなる第1のp型窒化物半導体層115を300オング
ストロームの膜厚で成長させる。この第1の室化物半導
体層115は、本実施例ではp型としたが、腰厚が薄い
ため、n型不純物をドーブしてキャリアが補償されたi
型としても良い。この第1の室化物半導体層115は活
性層に接してn型層側に形成しても良く、際厚は0.1
μm以下、さらに好ましくは0.05μm(500オン
グストローム)以下、最も好ましくは300オングスト
ローム以下に調整することが望ましい。なお、n層側に
形成する場合、その導電型はn型若しくはi型にするこ
とは言うまでもない。
【0022】続いて1050℃で、バンドギャッブエネ
ルギーが第1の窒化物半導体層115よりも小さい、M
gドーブp型GaNよりなる第2のp型窒化物半導体層
116を0.2μmの膜厚で成長させる。この層は、光
ガイド層としてのp型クラッド層として作用し、n型光
ガイド層114と同じくGaN、lnGaNで成長させ
ることが望ましい。また、この層は次の第3のp型窒化
物半導体層117を成長させる際のバッファ層としても
作用する。
【0023】続いて1050℃で、バンドギャッブエネ
ルギーが第2の窒化物半導体層116よりも大きい、M
gドーブp型AI0.2Ga0.8Nよりなる第3のp型窒化
物半導体層117を0.5μmの濃厚で成長させる。こ
の層は第3のn型光閉じ込め層113と同じく、キャリ
ア閉じ込め層、及び光閉じ込め層としてのp型クラッド
層として作用し、AIを含む室化物半導体、好ましくは
AIGaNを成長させることが望ましい。活性層13、
第1のp型室化物半導体層115、第2のp型室化物半
導体層、及び第3のp型室化物半導体層についての作用
を次に述べる。
【0024】本実施例のLDでは、lnを含む窒化物半
導体よりなる活性層に接して、AIを含む第1の窒化物
半導体層が設けられている。つまり、活性層のバンドギ
ャッブエネルギーよりも大きく、さらに第2の窒化物半
導体層よりも大きなバンドギャッブエネルギーを有する
第1の室化物半導体層が、活性層に接して設けられてい
る。しかも、この第1の室化物半導体層の膜厚を薄く設
定してあるため、キャリアのバリアとして作用すること
はなく、n層から注入された電子と、p層から注入され
た正孔とが、トンネル効果により第1の室化物半導体層
を通り抜けることができて、活性層で効率よく再結合す
る。そして注入されたキャリアは、第1の窒化物半導体
層のバンドギャッブエネルギーが大きいため、半導体素
子の温度が上昇しても、あるいは注入電流密度が増えて
も、キャリアは活性層をオーバーフローせず、第1の窒
化物半導体層で阻止されるため、キャリアが活性層に貯
まり、効率よく発光することが可能となる。従って、半
導体素子が温度上昇しても発光効率が低下することが少
ないので、閾値電流の低いLDを実現することができ
る。これは、同様にn型層側についても言えることであ
り、活性層13と、n型光ガイド層114との間に、活
性層13、及びn型光ガイド層114のバンドギャッブ
エネルギーよりも大きい、n型若しくはi型の窒化物半
導体層を膜厚0.1μm以下、さらに好ましくは0.0
5μm(500オングストローム)以下、最も好ましく
は300オングストローム以下で形成することにより、
温度特性に優れたLD素子を実現できる。
【0025】最後に、1050℃でMgドープp型Ga
Nよりなるp型コンタクト層15を0.5μmの膜厚で
成長させる。p型コンタクト層15はp型InXAlY
1- X-YN(0≦X、0≦Y、X+Y≦1)で構成すること
ができ、特にlnGaN、GaN、その中でもMgをド
ーブしたp型GaNとすると、最もキャリア濃度の高い
p型層が得られて、正電極と良好なオーミック接触が得
られ、閾値電流を低下させることができる。正電極の材
料としてはNi、Pd、lr、Rh、Pt、Ag、Au
等の比較的仕事関数の高い金属又は合金がオーミックが
得られやすい。
【0026】反応終了後、温度を室温まで下げ、再度反
応容器中、窒素雰囲気中で、700℃でウェーハのアニ
ーリングを行い、p型層をさらに低抵抗化する。次に最
上層のp型コンタクト層15からn型コンタクト層11
の表面が露出するまで、RIE装置を用いて、ストライ
プ状にエッチングする。
【0027】次に、露出させたn型コンタクト層11の
表面に、線間隔5μmの碁盤目状のマスクを形成して、
再度エッチングを行い、露出させたn型コンタクト層の
表面全体に5μm角の碁盤目状、深さ1μmの凹凸を形
成する。
【0028】エッチング後、p型コンタクト層15の表
面に、2μmのストライプ状の開口部を有するSiO2
よりなる電流狭窄層30を形成し、さらにその電流狭窄
層30を介して、p型コンタクト層の表面にNiとAu
よりなる正電極20をストライプ状に形成する。一方、
TiとAIよりなる負電極22を先ほど凹凸を形成した
n型コンタクト層11の表面に、正電極20に平行な方
向でストライプ状に形成する。
【0029】以上のようにして作製したウェーハをスト
ライプ状の電極に垂直な方向でバー状に切断し、切断面
を研磨して平行鏡を作成した後、平行鏡にSiO2とT
iO2よりなる誘電体多層膜を形成する。最後に電極に
平行な方向で、バーを切断してレーザチッブとした後、
チップをヒートシンクに設置し、常温でレーザ発振を試
みたところ、しきい値パルス電流100mAにおいて、
Vfは9Vであり、凹凸を形成していないn型コンタク
ト層に、直接負電極を形成した通常のLDに比較して、
Vfが30%以上低下した。さらに、このLDをパルス
電流で発振させたところ、寿命は通常のn電極を形成し
た場合に比較して、およそ2倍に向上した。
【0030】
【発明の効果】このように本発明によると、n型コンタ
クト層の表面に凹凸を設けることにより、窒化物半導体
よりなるLDのVfを低下させることができる。そのた
め、LDの寿命も長くなり。非常に好ましいLDを実現
することができる。また実施例ではLDについて説明し
たが、本発明の窒化物半導体素子はLDだけではなく、
LEDにも適用でき、太陽電池、光センサー等の受光素
子についても適用可能である。さらに、n型コンタクト
層は電流を注入する層であるため、室化物半導体の成長
基板に導電性材料を使用した場合、その成長基板の裏面
に凹凸を設け、その面に負電極を形成することもでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る窒化物半導体素子の
構造を示す模式断面図。
【図2】 本発明の他の実施例に係る室化物半導体素子
の構造を示す模式断面図。
【図3】 従来のLED素子の構造を示す模式断面図。
【符号の説明】
10・・・・基板 11・・・・n型コンタクト層 12・・・・n型クラッド層 13・・・・活性層 14・・・・p型クラッド層 15・・・・p型コンタクト層 20・・・・正電極 22・・・・負電極 111・・・バッファ層 112・・・クラック防止層 113・・・n型光閉じ込め層 114・・・n型光ガイド層 115・・・第1の室化物半導体層 116・・・第2のp型室化物半導体層(光ガイド層) 117・・・第3のp型窒化物半導体層(光閉じ込め
層)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負電極が表面に形成されたn型コンタク
    ト層と、正電極が表面に形成されたp型コンタクト層と
    を有する窒化物半導体素子において、前記負電極と、n
    型コンタクト層との界面には凹凸が設けられていること
    を特徴とする窒化物半導体素子。
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