JPH1061084A - 屋根材のあおり止め装置及びそれを用いた屋根材の架設方法 - Google Patents

屋根材のあおり止め装置及びそれを用いた屋根材の架設方法

Info

Publication number
JPH1061084A
JPH1061084A JP24128396A JP24128396A JPH1061084A JP H1061084 A JPH1061084 A JP H1061084A JP 24128396 A JP24128396 A JP 24128396A JP 24128396 A JP24128396 A JP 24128396A JP H1061084 A JPH1061084 A JP H1061084A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit panel
roof unit
roof
eaves
projecting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24128396A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitomo Kimura
義倫 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TONAN SANGYO KK
Original Assignee
TONAN SANGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TONAN SANGYO KK filed Critical TONAN SANGYO KK
Priority to JP24128396A priority Critical patent/JPH1061084A/ja
Publication of JPH1061084A publication Critical patent/JPH1061084A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)
  • Connection Of Plates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構成が簡単でしかも強度に優れ、建築物屋根
部の施工方法も簡略化することができる屋根材のあおり
止め装置及びそれを用いた屋根材の架設方法を提供す
る。 【構成】 横架された軒げたやもやに傾斜状に載架され
る屋根ユニットパネル100に取り付けられ、同屋根ユ
ニットパネル100の傾斜載架状態で下方側に突設する
突設部材12を有し、この突設部材12は前記軒げたや
もやに当接し、同突設部材12をこれらに取付固定する
固定部14を備えている。屋根材のあおり止め用の金具
固定の現場作業が大幅に簡略化できて作業時間が飛躍的
に短縮され、作業労力が軽減され、よって作業コストも
低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、屋根材のあおり止め装
置及びそれを用いた屋根材の架設方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、木造建築物の屋根部の形成施工作
業において、瓦を載置する野地板を固定させたり傾斜面
を形成する垂木を家屋の屋根面を構成する軒げた、もや
に傾斜状に載架させ接合を行なってきた。その際、図1
3に示すような垂木と軒げた、垂木ともや等を接合する
ためのねじり状の金具Xで接合を行なうことで屋根構造
材が風によりあおられ、ばたつくのを防止してきた。垂
木は屋根部上方よりクレ−ン等で吊りながら地上より現
場監督等の指示により位置合わせを行ないながら軒桁や
もやに載置させ屋根上で作業者が金具Xを垂木、及び軒
げたやもや等に固定し接合した後に、長平板状の野地板
を前記垂木に釘付け等により固定し屋根の下地面の形成
を行なってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら上記従
来のあおり止め用の金具では、数十本の垂木をクレ−ン
等で吊って屋根上部の作業者と、地上の作業者の両方よ
り声をかけ合いながら位置決め、仮固定等を行ないつつ
金具Xで垂木と軒桁やもやを接合させなければならない
ので、作業は繁雑でしかも時間がかかり、その分人件費
もかかるものであった。また、屋根上部の作業者は、作
業時間が長くなると疲労による不注意で落下事故を起こ
すといった危険性があった。
【0004】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、構成が簡単でしかも強度
に優れ、低コストで大量生産が可能であると同時に、屋
根ユニットパネルの軒げたやもやへの取付位置決めが容
易に行なえ、建築物屋根部の施工方法も簡略化すること
ができる屋根材のあおり止め装置及びそれを用いた屋根
材の架設方法を提供することにある。
【0005】
【問題点を解決するための手段】上記目的を達成するた
めに、請求項1に係る発明では、横架された軒げたやも
やに傾斜状に載架される屋根ユニットパネル100に取
り付けられ、同屋根ユニットパネル100の傾斜載架状
態で下方側に突設する突設部材12を有し、この突設部
材12は前記軒げたやもやに当接し、同突設部材12を
これらに取付固定する固定部14を備えてなる屋根材の
あおり止め装置10より構成される。
【0006】請求項2に係る発明では、前記突設部材1
2は、前記屋根ユニットパネル100の下面側に対して
平坦状に格納される格納位置と、下方側に突設し得る突
設位置とを必要に応じて選択的に変位可能に取りつけら
れてなることとしてもよい。
【0007】請求項3に係る発明では、前記屋根ユニッ
トパネル100の下面側には前記突設部材12と係合す
る係合部18を備えた支持金具16が取り付けられ、前
記突設部材12はこの係合部18を介して該支持金具1
6に着脱自在に連結されてなることとしてもよい。
【0008】請求項4に係る発明では、前記支持金具1
6は屋根ユニットパネル100の下面側に同パネルの端
縁の外形形状に沿うように略L字状に形成されたL字板
であり、このL字板の底面28は前記屋根ユニットパネ
ル100の下面との間に間隙Sを形成するように該屋根
ユニットパネル100の下面から離隔して配置され、前
記突設部材12は、この間隙Sに挿脱可能に嵌装される
基板30と、この基板30に一体的に固定され、下方に
向けて突設する板部材35を備えた曲がり金具32から
なることとしてもよい。
【0009】請求項5に係る発明では、前記曲がり金具
32は、前記基板30側から鈍角状に屈曲し、一方の曲
がり側を前記軒げたやもやの縦壁に密着状に当接するく
の字板であることとしてもよい。
【0010】請求項6に係る発明では、前記突設部材1
2と固定部14は一体成型により構成されてなることと
してもよい。
【0011】請求項7に係る発明では、屋根ユニットパ
ネル100の下面側に、下方に突設するとともに、軒げ
たやもやに当接して固定する固定部14を有する突設部
材12を備えたあおり止め装置10を取りつけ、同屋根
ユニットパネル100を横架された軒げたやもやに上方
から載架するにあたり、軒げたやもやに該あおり止め装
置100の突設部材12を同屋根ユニットパネル100
の設定された載架位置で係止させつつ同屋根ユニットパ
ネル100を屋根面に架設してなることとしてもよい。
【0012】請求項8に係る発明では、屋根ユニットパ
ネル100の下面には前記突設部材12と係合する係合
部18を備えた支持金具16を取り付け、前記突設部材
12はこの係合部18を介して該支持金具16に着脱自
在に連結され、前記屋根ユニットパネル100の施工現
場で前記係合部18を介して前記支持金具16に突設部
材12を下方に突設するように連結させ、この下方突設
状態で軒げたやもやに該あおり止め装置10の突設部材
12を同屋根ユニットパネル100の設定された載架位
置で係止させつつ同屋根ユニットパネル100を屋根面
に架設してなることとしてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、屋根材のあおり止め装
置であって、横架された軒げたやもやに傾斜状に載架さ
れる屋根ユニットパネルに取り付けられ、同屋根ユニッ
トパネルの傾斜載架状態で下方側に突設する突設部材を
有し、この突設部材は前記軒げたやもやに当接し、同突
設部材をこれらに取付固定する固定部を備えて構成され
る。突設部材と固定部は、一体成型してもよく、また別
体で形成しても良い。
【0014】また、前記突設部材は、前記屋根ユニット
パネルの下面側に対して平坦状に格納される格納位置
と、下方側に突設し得る突設位置とを必要に応じて選択
的に変位可能に取りつけられてなる。突設部材は、屋根
ユニットパネルの下面に固定する板体の基板と軒げたや
もやとに支持される板体の支持板とを軸により枢着さ
せ、基板と支持板の取付角度を任意に設定し、方杖杆
や、クランプ部材を用いてもよい。さらに、突設部材
は、基板と支持板の突設位置を保持するように保持ロッ
ドを基板と支持板に設けても良い。突設状態で同角度を
ロック保持する。
【0015】また、前記屋根ユニットパネルの下面側に
は前記突設部材と係合する係合部を備えた支持金具が取
り付けられ、前記突設部材はこの係合部を介して該支持
金具に着脱自在に連結されてなる。支持金具の係合部に
は、釘孔を設けるとともに突設部材にもこの支持金具と
の係合状態で前記釘孔と連通するような釘孔を設けこれ
らの釘孔を連通させて屋根部材に釘を打ちつけ連結して
も良い。
【0016】また、前記支持金具は屋根ユニットパネル
の下面側に同パネルの端縁の外形形状に沿うように略L
字状に形成されたL字板であり、このL字板の底面は前
記屋根ユニットパネルの下面との間に間隙を形成するよ
うに該屋根ユニットパネルの下面から離隔して配置さ
れ、前記突設部材は、この間隙に挿脱可能に嵌装される
基板と、この基板に一体的に固定され、下方に向けて突
設する板部材を備えた曲がり金具からなる。L字板の板
と板の接合部分には、L字板を屋根ユニットパネルの下
面側に固定した時に同パネル下面とL字板の底面が間隙
を設けるようなスペ−サ部を設けても良い。曲がり金具
は、前記基板側から鈍角状に屈曲し、一方の曲がり側を
前記軒げたやもやの縦壁に密着状に当接するくの字板で
もよい。
【0017】また、前記突設部材と固定部は一体成型に
より構成されてなる。金属、合金、その他の軽合金でも
よい。
【0018】また、本発明は、屋根材のあおり止め装置
を用いた屋根材の架設方法であって、屋根ユニットパネ
ルの下面側に、下方に突設するとともに、軒げたやもや
に当接して固定する固定部を有する突設部材を備えたあ
おり止め装置を取りつけ、同屋根ユニットパネルを横架
された軒げたやもやに上方から載架するにあたり、軒げ
たやもやに該あおり止め装置の突設部材を同屋根ユニッ
トパネルの設定された載架位置で係止させつつ同屋根ユ
ニットパネルを屋根面に架設してなる。あおり止め装置
は、屋根ユニットパネルの下面に平坦状に格納したり、
突設したりするような変向部を有したものを用いても良
い。
【0019】また、屋根ユニットパネルの下面には前記
突設部材と係合する係合部を備えた支持金具を取り付
け、前記突設部材はこの係合部を介して該支持金具に着
脱自在に連結され、前記屋根ユニットパネルの施工現場
で前記係合部を介して前記支持金具に突設部材を下方に
突設するように連結させ、この下方突設状態で軒げたや
もやに該あおり止め装置の突設部材を同屋根ユニットパ
ネルの設定された載架位置で係止させつつ同屋根ユニッ
トパネルを屋根面に架設してなる。支持金具を取りつけ
た屋根ユニットパネルは、パッキングを施して現場まで
輸送してもよい。突設部材は、屋根面への前記屋根ユニ
ットパネルの傾斜載架状態で軒げたやもやと当接し位置
決めを行なう。
【0020】
【実施例】以下、添付図面に基づき本発明の好適な実施
例を説明する。図1ないし図5は、本発明の第1実施例
に係る屋根材のあおり止め装置10(以下、「あおり止
め装置10」という。)の概略構成を示す。図9にも示
すように、あおり止め装置10は、木造建築物の柱Pや
小屋づかに横架される軒げたHやもやVと、瓦等を載置
させる野地板を支持する垂木104等の屋根材Wとの間
に介装される。そして、軒げたHやもやVと屋根材Wを
接合固定することで屋根部下方からのあおり風に対して
同屋根材Wのあおり止めを行なうものである。本実施例
では、例えば、図6に示すような屋根ユニットパネル1
00が用いられる。ここに、屋根ユニットパネルは、限
定的に解されるものではなく、工場出荷時、あるいは現
場の地上で予め屋根の軒げたやもや等ににそのまま載せ
架けて屋根を構成する場合のすべての場合を含めてい
る。従って、パネルのサイズや形状あるいは屋根の片側
流れ面全部、あるいは両側流面を全部としてユニット化
したものも含まれる。
【0021】図6において屋根ユニットパネル100
は、野地板102を幅方向に敷きつめて並べ、これらの
野地板102に垂木104と補強部材106を固定させ
て縦5000mm、横1820mmほどの略長矩形のパ
ネル板状に形成されている。垂木104は、長角材であ
る。垂木104は、前記野地板102と直交するように
屋根ユニットパネル100裏面の両側端部と略中央の3
箇所に固定されている。この垂木104は、屋根ユニッ
トパネル100の屋根上での載架状態で屋根部の軒げた
やもやと略直交状に接合され野地板102を支持する。
補強部材106は、長角材である。補強部材106は、
垂木104と直交するように屋根ユニットパネル100
裏面の上下端部と略中央の3箇所に固定され垂木104
と共に枠状にして複数の野地板をパネル状に連結してい
る。
【0022】図1において あおり止め装置10は、屋
根ユニットパネル100に取りつけられる突設部材12
を備えている。そして、この突設部材12には固定部1
4が設けられている。突設部材12は、屋根ユニットパ
ネル100の屋根部の軒げたやもやへの傾斜載架状態で
下方側に突設するものである。本実施例において突設部
材12は、屋根ユニットパネル100の一部をなし、横
架された軒げたHに斜め下がりに上方から載架される垂
木104の下面側に取り付けられる逆L字部材からな
る。この突設部材としての逆L字部材は、同時に固定部
14を備えており、この固定部14は突設部材12を軒
げたHやもやVに当接しつつ、この突設部材12をこれ
ら軒げたやもやに取り付け固定する。したがって、突設
部材12が屋根ユニットパネル100に取りつけられた
状態であるからこれら屋根ユニットパネルと軒げたやも
や等が連結固定されることとなり、その固定状態で下方
からのあおり風に対するあおり止めを行なうこととな
る。
【0023】本発明において、このあおり止めを屋根ユ
ニットパネルの屋根載架位置に簡易に載架できるように
しながら、同時に載架後にただちに同屋根ユニットパネ
ルと軒げたやもや等との連結固定を行なえるようにした
ことである。これによって予め屋根ユニットパネルの所
定箇所に本装置を取り付けておけば、そのまま上方から
屋根ユニットパネルをクレ−ン等で吊り下げた状態で載
せかけるだけで突設部材により屋根面上の正しい位置に
屋根ユニットパネルを載架できるとともに、軒げたやも
や等に固定部を介して固定作業を行なうことができ、従
来の木造建築の屋根架設方法に置けるねじり状のあおり
止め部材の大きな労力負担を軽減することができる。
【0024】この屋根材のあおり止め装置10は、屋根
ユニットパネルに下方に突設する突設部材を備え、かつ
この突設部材が軒げた等に固定できるように固定部を備
えておればよいのであって装置そのものは一体的に構成
されてもよいし、別体として組み立てて使用してもよ
い。一体とすることにより大きな強度を保持でき、あお
り止め効果を確実に保持することができる。またこれを
別体とする時には下方に突設する突設部分を運搬や保
管、搬入時等の現場作業以外での場面で突設しないよう
な構造としておいて施工現場で必要に応じて簡単に下方
突設状態を得るような構造とする方が、特にトラック輸
送等において他の木造構造材等を傷つけることがない意
味でより好適である。
【0025】第1実施例においては突設部材12そのも
のは、具体的に構成されているが突設部材は工場出荷あ
るいは運搬時には屋根ユニットパネル側に取り付けられ
ることなく同屋根ユニットパネルと一体で運搬保管され
るとともに施工現場で簡単かつ迅速に取り付けられしか
も大きな固定状態を得るように屋根ユニットパネル10
0に取り付け固定されるようになっている。すなわちこ
の第1実施例において、突設部材12は、支持金具16
と着脱自在に係合し、屋根ユニットパネル100に簡単
かつ迅速に取りつけられる。図1、8において屋根ユニ
ットパネル100の下面側には支持金具16が固定され
る。
【0026】図2、3、7において、支持金具16は、
屋根ユニットパネル100の下面側に同パネル100の
端縁の垂木104の外形形状断面四角形の隅部に沿うよ
うに正面視略L字状に形成されたL字板として構成され
ている。本実施例に限らず垂木104は、合成樹脂や軽
金属等の角材でもよく、要は横断面略矩形状でL字板と
しての支持金具16が沿うような形状の隅部を備えてい
ればよい。支持金具16は、縦板20と横板26とを連
結してL字板として形成している。縦板20には釘孔2
0aが2箇所に穿孔されており、この釘孔20aから釘
やビス等によってこのL字板としての支持金具16を屋
根ユニットパネル100の垂木104側壁に密着状に取
付固定する。
【0027】実施例において、支持金具16は、位置決
めを行なうとともに突設部材の取りつけ易さを確保し、
同時にパネルと軒げたとの連結強度を大幅に向上させ
る。例えば、工場出荷時にこの支持具を取り付けておけ
ばパネルの垂木と軒げたとの接続固定位置を施工時に探
りながら位置決めし、釘打ち等の作業をすることなく単
に突設部材を該支持金具にあてがうだけでよいから作業
効率が非常に良好である。よって、この点が大幅な作業
時間の短縮に資する。
【0028】実施例において、このように支持金具16
をパネル100の垂木104の外形形状に一致するよう
にL字板として形成しているので、工場出荷状態で、パ
ネル100の垂木104等に取り付け固定しても、垂木
等の隅角部に密着して取り付けられるからでっぱり部分
がなく、保管、収納、積載スペ−ス、搬送、運搬時の損
傷防止、取扱時の作業者の怪我等がなくこれらはすべて
円滑に、停滞なく実行できる。
【0029】実施例において、縦板20と横板26のL
字状の接続隅部には段差平面31aと段差壁面31bを
有するような段差部31が縦板20から横板26にかけ
て段差状に設けられている。そして、この支持金具16
は垂木104に対して図1、7に示すように縦板20を
垂木104の側面に固定し、かつこの時、段差平面31
aが該垂木104の下面側に密着当接するようにあてが
った状態で固定される。したがって、図7に示すように
この縦板20側を釘等で固定した状態では横板26の上
面、すなわち該L字板の底面28は、屋根ユニットパネ
ル100の下面、すなわち垂木との間に間隙Sを形成す
る。
【0030】このように、本実施例においてはL字板の
底面が屋根ユニットパネルとの下面との間に間隙を形成
するように該屋根ユニットパネルの下面から離隔して配
置されている。後述するように突設部材の接続部分とな
る基板をこの間隙S内に挿入した時には例えば予め段差
壁面31bの形成位置を設定しておけば単に突設部材側
の基板を該間隙S内に挿入して該段差壁面31bまで到
着させた位置で該支持金具と突設部材12との接続固定
位置を簡単に位置決めさせることができる。
【0031】この間隙Sが係合部18を形成している。
すなわち係合部18は、後述する突設部材12と簡易に
着脱係合するものである。これによって下方突設状態を
形成しないように支持金具16を垂木の下面側に取り付
けるとともに施工現場においてこの係合部に突設部材を
係合させつつ、同突設部材を屋根ユニットパネル100
に強固に、かつ、迅速に固定させることができる。一
方、横板26の略中央位置には、2箇所の釘孔26aが
穿孔されている。実施例において、支持金具16の係合
部は、L字板における底面部分の矩形板状のスペ−スS
として構成しているがこの係合部18は、第1実施例に
のみに限定されるものではない。例えば、突設部材12
側が、下方にT字状に突設する突部を備えた略T字状板
であるとともに係合部側を切り溝として構成し、この切
り溝内に略T字状のT突部を着脱自在に嵌合し得るよう
に構成してもよい。また、連結構成も任意に形成してよ
くフック結合、ロック機構付きの部材に対する突入嵌合
構成としてもよい。
【0032】上記のように支持金具16は、段差部31
を設けることで同支持金具16の取り付けの際に段差平
面31aを垂木104の底面に当接させるだけで前記間
隙Sを正確に形成することにもなり、よって、特殊な道
具を必要とせず誰にでも迅速で正確な支持金具16の取
り付けを行なうことができる。
【0033】本実施例において、発明そのものの特徴的
な技術事項である突設部材12はこの支持金具16に着
脱自在に係合しつつユニットパネル100と軒げたH等
との固定を行なう。図4、5の実施例において、突設部
材12は、基板30と、この基板30に一体的に固定さ
れ、下方に向けて突設する板部材35を備えた曲がり金
具32からなる。この曲がり金具32は、例えば矩形状
の鋼板製長板を中途で折曲して成型してあり、基板30
と板部材35が一体的になって全体として側面視略くの
字状に構成されている。基板30は、略正方板体に構成
され、上面側に当接面29と、下面側に係合面33が形
成される。この基板30の上端部には係止片38が該基
板30から略直角状に下向きに設けられている。この係
止片38は屋根ユニットパネル100の垂木104に固
定され傾斜状になっている支持金具16の横板26の傾
斜上方の端部と係止して曲がり金具32が支持金具16
より離脱するのを防止する。
【0034】また、基板30の板面には2つの釘孔30
aが穿孔されている。釘孔30aは、基板30と支持金
具16との装嵌状態で同支持金具16の横板26の釘孔
26aと連通し、釘やボルト部材を通貫させることで基
板30と支持金具16とを係着させる。板部材35は、
略長矩形状の板体であり、同板部材35の下端部寄りに
は2つの連結用孔36が穿孔されている。この板部材3
5は、図5に示すように、同板部材35を鉛直方向に配
置した状態でその上端側から斜め上向きに略120度ほ
どの角度で基板30と連設されている。
【0035】そして、基板30は、前記したL字板の底
面とユニットパネルの下面との間に形成された間隙Sに
挿脱可能に嵌装される。これによって、該突設部材を施
工現場において取りつける時には、あらかじめ取付位置
が支持金具16によって設定されているから、下方突設
側を軒げた側に配置させるようにして単に該基板30を
間隙S内に突き当たり状態となるまで挿入させるだけで
簡単に該突設部材12の位置決め、及びパネル100側
との固定の準備を行なうこととなる。
【0036】この曲がり金具32の基板30と板部材3
5は、接合を行なう屋根ユニットパネル下面と軒げたや
もやの側壁の接合角度に対応した接続角度を有していれ
ばよく、例えば鈍角、直角状に接続してもよい。このよ
うに形成する屋根の傾斜角に対応した曲がり金具32の
部材の接続角度を設定することで、基板30の当接面2
9と垂木104の底面が密着状に当接するとともに、木
造構造材を確実に、かつ、極めて高い強度で接合させる
ことが可能となる。
【0037】実施例において、この曲がり金具32は、
基板30側から鈍角状に屈曲し、一方の曲がり側、すな
わち、図8において屈曲側の外面側と成る部分が板部材
35として形成されている。そして、この板部材35の
外面側が前記軒げたHやもやVの縦壁に密着状に当接す
る。後述するように、この板部材35に設けられた連結
用孔36が該突設部材12の固定部14として機能す
る。そして、この突設部材12は全体として基板30と
板部材35とでくの字板として構成されている。
【0038】上記のように、本実施例において、突設部
材12に設けられた固定部14は、連結用孔36として
構成されている。この連結用孔36より釘を打ち込み突
設部材12と軒げたやもやとの接合を行なう。このよう
に板部材35の板面に固定部14としての連結用孔36
を設けることで、板部材35の板面が軒げたやもやの側
壁が密着状に当接することともあいまってさらに軒げた
やもやとの連結力は極めて強く、しかも固定が行なわれ
ることとなる。
【0039】また、連結用孔36を通貫する釘やボルト
等によって確実に前記縦壁に固定されるとともに、具体
的な固定のための作業について軒げたやもや等の縦壁面
に向かうような動作で固定作業ができるから作業が簡単
である。また、これによって同縦壁と固定部14の固定
面がずれにくいので釘打ちやボルト締め作業を迅速に行
なうこととなる。
【0040】実施例に係る装置10の固定部14は、下
方に突設する板部材35に形成した連結用孔36として
与えられているが、要は下方突設の突設部材12を同時
に軒げたにも固定させ得るような部材であれば良く、例
えば固定装置として構成しても良い。例えば、この板状
の突設部材を軒げたとともに挟み込むように固定させる
クランプ部材を用いても良い。また、板部材35を直接
に軒げたに接着材等を用いて接着させても良い。さら
に、他の接合部材を用いても良い。また、索条、チェー
ンその他の結合部材による連結固定装置等を用いて固定
させても良い。
【0041】実施例においては、突設部材12を下方突
設構成とし、その下方突設側に固定部14を形成させて
いる。そして、この突設部材12は、一体的に成型、あ
るいは1枚の鋼板をプレス曲げ加工して一体的に形成さ
れている。この突設部材12は、剛性の高い鉄、合金型
材その他の金属を一体的に成型することにより、装置自
体の強度を確保し得るとともに量産化によって装置の製
造コストを低廉に保持することとなる。
【0042】突設部材12と固定部14とは別体にして
設けてもよい。例えばバックルとベルトを突設部材とは
別体にして軒げたに連結させたり、軒げたの方に予め凹
部または凸部の仕掛けを作っておいてこれと係合させて
簡単な連結を行なっても良い。
【0043】このように、実施例に係るあおり止め装置
10は、例えば単にL字板状の支持金具と基板と板部材
としての突設部材から構成されるので構造が簡単であり
製造も極めて容易である。よって、材料コスト及び製造
コストも大幅に低廉に保持することとなる。また、特殊
な道具を必要とせず、熟練した作業者でなくても屋根ユ
ニットパネルの下面とL字板の底面との間に設けられた
間隙に突設部材の基板を嵌装させるだけで簡単に支持金
具と突設部材との接合を行なうとともに、具体的なあお
り止め金具施工の実効を行なうこととなる。
【0044】次に、本実施例の屋根材のあおり止め装置
10の作用を説明しつつ、該あおり止め装置10を用い
た屋根材の架設方法を説明する。
【0045】図6に示すように本実施例では、屋根材と
して屋根ユニットパネル100が用いられる。この屋根
ユニットパネル100は、工場出荷段階で図に示すよう
に同屋根ユニットパネル100下面の垂木104に突設
部材12との係合を行なう係合部18を備えた支持金具
16が固定される。このとき支持金具16の底面とユニ
ットパネルの下面との間に間隙Sが形成されるが、ユニ
ットパネルの垂木から大幅な突出状態はない。前記屋根
ユニットパネル100は、トラック等の輸送機関によっ
て建築作業現場まで運搬されることとなるが、例えばト
ラックで運ぶ場合、同屋根ユニットパネル100には、
突設部分がなくトラックの荷台に積載しても同屋根ユニ
ットパネル100どうしを損傷することがないので運搬
スペ−スをあまり必要とせず1度に大量に運搬すること
となる。また、屋根ユニットパネル100の損傷防止用
のパッキングを施す必要もなくパッキング等の余分な経
費をかけることなく低コストで運搬することとなる。
【0046】建築作業現場においては、図1に示すよう
に屋根ユニットパネル100の下面に固定された支持金
具16の底面28との間隙Sに矢印(イ)の様に板部材
35の下端を下方に向け(突設させ)、屈曲側が軒げた
と離間する方向となるように配置させて突設部材12と
なる曲がり金具32の基板30を装嵌する。そして、該
基板30部分の側面が支持金具16の段差壁面31bに
当接するまで押し入れる。これによって単に基板30を
装着嵌合させるだけで突設部材12のパネル100に対
する取付位置決めを簡単に、かつ、短時間に行なう。こ
の時、基板30の当接面29が屋根ユニットパネル10
0下面の垂木104の底面に当接するとともに支持金具
16の底面28と同基板30の係合面33とが当接す
る。さらにこの係合部18は、基板30及び支持金具1
6の横板26の釘孔24b、釘孔24cとを連通し垂木
104底面に釘を打ち込み係止固定を行う。そして、図
9に示すように前記屋根ユニットパネル100は、クレ
ーン等によって建築物屋根部にまで吊り上げられ、軒げ
たやもやの上方より傾斜載架されることとなる。
【0047】図1または図8に示すように傾斜載架状態
で屋根ユニット100下面から下方に突設した突設部材
12の板部材35が軒げたHやもやVと当接し前記屋根
ユニット100の軒げた及びもやとの接合位置を位置決
めする。前記位置決めが終了した屋根ユニットパネル1
00は、曲がり金具32の固定部14となる連結用孔3
6に作業者が軒げたHの側面側に例えば正対した状態で
釘を打ち込み、軒げたHおよびもやVの縦壁に係止固定
する。これによって、あおり止め装置10は、突設部材
12を介して軒げたやもやに強固に固定される。
【0048】このように、屋根材のあおり止め装置10
を用いた屋根材の架設方法では、屋根ユニットパネル1
00の下面には突設部材12と係合する係合部18を備
えた支持金具16を取り付け、突設部材12はこの係合
部18を介して該支持金具16に着脱自在に連結され、
屋根ユニットパネル100の施工現場で係合部18を介
して支持金具16に突設部材12を下方に突設するよう
に連結させ、この下方突設状態で軒げたやもやに該あお
り止め装置10の突設部材12を同屋根ユニットパネル
100の設定された載架位置で係止させつつ同屋根ユニ
ットパネル100を屋根面に架設するものである。
【0049】次に、図10ないし図12に基づいて本発
明の第2実施例に係る屋根材のあおり止め装置10を説
明するが、前記実施例と同一構成、或いは同一部材には
同一符号を付しその説明を省略する。図に示すように、
この実施例においては、あおり止め装置10は突設部材
12を備えており、この突設部材12は、屋根ユニット
パネル100の下面側に対して平坦状に格納される格納
位置と、図12に示すような下方側に突設し得る突設位
置とを必要に応じて選択的に変位可能に取りつけられて
いる。
【0050】突設部材12は、基板30と支持板34が
変向部40によって枢軸されている。変向部40は、基
板30の下端部と支持板34の上端部を蝶番状に軸支
し、同基板30と支持板34の取付角度を任意に変更
し、上記した格納位置と突設位置とを必要に応じて選択
的に変位させる。突設部材12は、変向部40によって
基板30と支持板34取付角度を任意に変更するので突
設部材12を平坦状に格納した状態でトラック等の荷台
に屋根ユニットパネル100を積層させることにより、
突出部分はないから積載スペ−スをその分広く確保する
とともに隣り合う前記屋根ユニットパネル100を損傷
し商品価値を下げることなく大量に運搬することとな
る。また、前記屋根ユニットパネル100のトラック等
からの積み下ろしや、屋根上への敷設作業時に作業者が
怪我をするのを防止する。
【0051】図11に示すように突設部材12は、基板
30の上端の側壁面に支持ロッド42が枢着されるとと
もに支持板34の略中央位置には耳たぶ状に固定片44
が一体的に右方向に突設されている。支持ロッド42
は、同支持ロッド42の他端側の端部と固定片44とを
ボルト部材108などで連結固定を行ない突設部材12
の突設位置で基板30と支持板34の角度を保持する。
突設部材12は、格納位置から突設位置に変位した時に
支持ロッド42によって突設位置の変位状態が保持され
るので工場出荷時には予め突設部材12を平坦状に格納
位置に格納しておき、運搬後作業現場で格納された突設
部材12を突設位置に突設させるだけで前記屋根ユニッ
トパネル100を屋根上に位置決め、敷設を行ない現場
での全体的な作業性を飛躍的に向上させることとなる。
【0052】次に、第2実施例に係るあおり止め装置1
0の作用について説明する。本実施例においては、図1
2に示すように突設部材12は、基板30上面の当接面
29を垂木104の底面に釘付けにより固定するもので
ある。
【0053】図6に示すような屋根ユニットパネル10
0の下面の垂木104に、工場出荷段階で基板30の釘
孔24cから釘、或はビス等により図12に示すよう
に、基板30を取付固定しておく。このとき、枢着部と
しての変更部40を軒げたに近接させるような配置状態
とし、該変更部40から支持板34が下方突設状態を取
れるようになっている。そして、保管、或は輸送、搬送
時等においては、垂木104に突設部材12が格納位置
に格納された状態、すなわち、支持板34が基板30に
対して展開されて平面状となっているか、或は、折曲さ
れて重畳した状態で平坦状に格納された状態で取り扱わ
れる。
【0054】前記屋根ユニットパネル100は、トラッ
ク等の輸送機関によって建築作業現場まで運搬されるこ
ととなるが、例えばトラックで運ぶ場合、同屋根ユニッ
トパネル100には、突設部分がなくトラックの荷台に
積載しても同屋根ユニットパネル100どうしを損傷す
ることがないので運搬スペ−スをあまり必要とせず1度
に大量に運搬することとなる。また、屋根ユニットパネ
ル100の損傷防止用のパッキングを施す必要もなくパ
ッキング等の余分な経費をかけることなく低コストで運
搬することとなる。
【0055】建築作業現場では、図12に示すように前
記屋根ユニットパネル100は、突設部材12を突設位
置に変位させて同屋根ユニットパネル100の下面側に
突設させる。すなわち、支持板34の格納状態から、図
9に示すようにクレーン吊支状態で下方に下降させて屋
根面として載架させるときには、支持板34を下方突設
状態に変位させ、支持ロッド42を固定片44に係止固
定させてロックさせて自由に回動しないようにさせた状
態で下方に突設させた該支持板34を軒げたHやもやV
等に係止させながら図9に示すようにパネル全体を屋根
面に傾斜状に載架させる。
【0056】図12に示すように傾斜載架状態で屋根ユ
ニット100下面から下方に突設した突設部材12が軒
げたやもやと当接し前記屋根ユニット100の軒げた及
びもやとの接合位置を位置決めする。前記位置決めが終
了した屋根ユニットパネル100は、支持板34の固定
部14となる連結用孔36に釘を打ち込み軒げたHおよ
びもやVの縦壁に係止固定する。すなわち、あおり止め
装置10は、突設部材12に一体的に成型される固定部
14によって軒げたHやもやVに固定される。
【0057】このように、あおり止め装置10を用いた
屋根材の架設方法では屋根ユニットパネル100の下面
側に、下方に突設するとともに、軒げたやもやに当接し
て固定する固定部14を有する突設部材12を備えたあ
おり止め装置10を取りつけ、同屋根ユニットパネル1
00を横架された軒げたやもやに上方から載架するにあ
たり、軒げたやもやに該あおり止め装置10の突設部材
12を同屋根ユニットパネル100の設定された載架位
置で係止させつつ同屋根ユニットパネル100を屋根面
に架設して構成される。
【0058】実施例に係るあおり止め装置10は、予め
屋根ユニットパネル100の所定箇所に取りつけておけ
ば、そのまま上方から屋根ユニットパネル100をクレ
−ン等で吊り下げた状態で載せ懸けるだけで突設部材1
2により屋根面上の正しい位置に同パネルを載架するだ
けでなく、同時に軒げたやもや等にその固定部14で固
定するだけの現場作業で良い。したがって、これら屋根
材のあおり止め金具固定の現場作業が大幅に簡略化でき
て作業時間が飛躍的に短縮され、また、作業労力が軽減
され、よって作業コストも低減することとなる。
【0059】本発明は上記した実施例構成にのみ限定さ
れるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の本
質を逸脱しないかぎりにおいて任意の改変を加えても良
い。例えば、建築物の軒げたやもや以外の建築構造物に
対してユニットパネル或は屋根構造材を載架させる場合
に適用しても良い。また、本装置をユニットパネルかし
た屋根材に対して適用するだけでなく、その他の任意の
屋根構造材、或は屋根そのものの上方からの吊支状態で
の載架架設方法を用いるすべての建築構造物について適
宜に適用しても良いものである。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る屋
根材のあおり止め装置によれば、横架された軒げたやも
やに傾斜状に載架される屋根ユニットパネルに取り付け
られ、同屋根ユニットパネルの傾斜載架状態で下方側に
突設する突設部材を有し、この突設部材は前記軒げたや
もやに当接し、同突設部材をこれらに取付固定する固定
部を備えてなることにより、予め屋根ユニットパネルの
所定箇所に同装置を取りつけておけば、そのまま上方か
ら屋根ユニットパネルをクレーン等で吊り下げた状態で
載せ懸けるだけで突設部材により屋根面上の正しい位置
に同パネルを載架できるだけでなく、同時に軒げたやも
や等にその固定部で固定するだけの現場作業でよいか
ら、これら屋根材のあおり止め金具固定の現場作業が大
幅に簡略化できて作業時間が飛躍的に短縮され、作業労
力が軽減され、よって作業コストも低減できる。
【0061】請求項2によれば、前記突設部材は、前記
屋根ユニットパネルの下面側に対して平坦状に格納され
る格納位置と、下方側に突設し得る突設位置とを必要に
応じて選択的に変位可能に取りつけられてなることによ
り、突設部材を平坦状に格納させた状態でトラック等の
荷台に屋根ユニットパネルを積層させることにより、突
出部分は無いから、積載スペ−スをその分広く確保でき
るとともに、隣り合う前記屋根ユニットパネルを損傷
し、商品価値を下げることなく大量に運搬することがで
きる。また、前記屋根ユニットパネルのトラック等から
の積み下ろしや、屋根上への敷設施工作業時に作業者が
突出部分によって怪我をすることを防止することができ
る。また、工場出荷時に予め突設部材を平坦状に格納位
置に格納しておき、運搬後作業現場で格納された突設部
材を突設位置に突設させるだけの操作で前記屋根ユニッ
トパネルを屋根上へ位置決め、敷設できるので現場での
全体的な作業性を飛躍的に向上させることができる。
【0062】請求項3によれば、前記屋根ユニットパネ
ルの下面側には前記突設部材と係合する係合部を備えた
支持金具が取り付けられ、前記突設部材はこの係合部を
介して該支持金具に着脱自在に連結されてなることによ
り、屋根ユニットパネルの下面側に支持金具だけを取り
付けて梱包、輸送車積み込み、積み卸し、現場での運搬
等を行ない、施工の現場においてこの支持金具に突設部
材を取りつけて屋根ユニットパネルの載架施工を行なえ
ば、現場作業直前まで同屋根ユニットパネルからの突出
部分は無いから、積載スペ−スをその分広く確保できる
とともに、トラック等の荷台に積層させても、隣り合う
前記屋根ユニットパネルを損傷し、商品価値を下げるこ
となく大量に運搬することができる。また、作業中の作
業者の怪我等をも生じさせない。さらに、建築作業現場
では、前記支持金具の係合部に突設部材を取り付けるだ
けで屋根ユニットパネルの下面側に突設し得る装置を形
成し前記屋根ユニットパネルを屋根上へ位置決め、敷設
できるので現場での作業性を飛躍的に向上させることが
可能である。
【0063】請求項4によれば、前記支持金具は屋根ユ
ニットパネルの下面側に同パネルの端縁の外形形状に沿
うように略L字状に形成されたL字板であり、このL字
板の底面は前記屋根ユニットパネルの下面との間に間隙
を形成するように該屋根ユニットパネルの下面から離隔
して配置され、前記突設部材は、この間隙に挿脱可能に
嵌装される基板と、この基板に一体的に固定され、下方
に向けて突設する板部材を備えた曲がり金具からなるこ
とにより、単にL字板状の金具と、基板としての板状の
金具とから構成できるから構造が簡単であり、同時に製
造が極めて容易である。よって、材料コスト及び製造コ
ストも大幅に低廉に保持し得る。また、特殊な道具を必
要とせず、熟練した作業者でなくとも屋根ユニットパネ
ルの下面とL字板の底面との間に設けられた間隙に突設
部材の基板を嵌装するだけで簡単に支持金具と突設部材
との接合が行なえる。また、具体的なあおり止め金具施
工の実効を行なうことが可能である。
【0064】請求項5によれば、前記曲がり金具は、前
記基板側から鈍角状に屈曲し、一方の曲がり側が前記軒
げたやもやの縦壁に密着状に当接し、前記固定部として
の連結用孔を備えたくの字板であることにより、曲がり
金具の曲がり側の固定部が前記軒げたやもやの縦壁に密
着状に当接し、連結用孔を通貫する釘やボルト等によっ
て確実に前記縦壁に固定できるとともに、具体的な固定
のための作業について軒げたやもや等の縦壁面に向かう
ような動作で固定作業ができるから作業が簡単である。
またこれによって同縦壁と固定部の固定面がずれにくい
ので釘打ちやボルト締め作業を迅速に行なうことができ
る。
【0065】請求項6によれば、前記突設部材と固定部
は一体成型により構成されてなることにより、例えば、
金属を鋳造またはプレス成型によって一体的に成型する
ことにより、装置自体の強度を確保できるとともに、量
産化も可能でありそれによって装置の製造コストを低廉
に保持し得る。
【0066】請求項7に係る屋根材のあおり止め装置を
用いた屋根材の架設方法によれば、屋根ユニットパネル
の下面側に、下方に突設するとともに、軒げたやもやに
当接して固定する固定部を有する突設部材を備えたあお
り止め装置を取りつけ、同屋根ユニットパネルを横架さ
れた軒げたやもやに上方から載架するにあたり、軒げた
やもやに該あおり止め装置の突設部材を同屋根ユニット
パネルの設定された載架位置で係止させつつ同屋根ユニ
ットパネルを屋根面に架設してなることにより、あおり
止め装置を取り付けた屋根ユニットパネルから下方に突
設する突設部材を軒げたやもやへ当てがいながら正確な
取付位置決めを容易にかつ迅速に行なうとともに、その
前記突設部材の固定部を軒げたやもやに確実に固定し、
あおり風に対するあおり止め作業を円滑、かつ迅速に行
なうことが可能となる。
【0067】請求項8によれば、屋根ユニットパネルの
下面には前記突設部材と係合する係合部を備えた支持金
具を取り付け、前記突設部材はこの係合部を介して該支
持金具に着脱自在に連結され、前記屋根ユニットパネル
の施工現場で前記係合部を介して前記支持金具に突設部
材を下方に突設するように連結させ、この下方突設状態
で軒げたやもやに該あおり止め装置の突設部材を同屋根
ユニットパネルの設定された載架位置で係止させつつ同
屋根ユニットパネルを屋根面に架設してなることによ
り、例えば工場出荷状態で予め屋根ユニットパネルに支
持金具を取り付けて運搬し、施工現場で突設部材を係合
部に組み合わせて使用できるから、運搬時には積載のス
ペ−スを広く確保でき他の前記屋根ユニットパネルと互
いに損傷させることなくトラック等で大量に輸送するこ
とができるとともに、作業上の作業者の怪我等を生じさ
せることがない。また、運搬後の前記屋根パネルユニッ
トの積み下ろし時には突出した部分がないので積み下ろ
し作業者の怪我を防止することができる。また、作業現
場での前記屋根ユニットパネルへの突設部材の取付は前
記支持金具の係合部に同突設部材を組み付けるだけで良
く屋根材の架設作業効率を大幅に簡略化し、向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る屋根材のあおり止め
装置の一部省略要部拡大斜視図である。
【図2】同屋根材のあおり止め装置の支持金具の斜視図
である。
【図3】同屋根材のあおり止め装置の支持金具の側面図
である。
【図4】同屋根材のあおり止め装置の突設部材の斜視図
である。
【図5】同屋根材のあおり止め装置の突設部材の側面図
である。
【図6】本発明の屋根材のあおり止め装置が取りつけら
れる屋根ユニットパネルの裏面斜視図である。
【図7】本発明の第1実施例に係る屋根材のあおり止め
装置の支持金具を屋根ユニットパネルへ取付けた状態の
断面説明図である。
【図8】実施例に係るあおり止め装置を屋根ユニットパ
ネル及び軒げたに取りつけた使用状態説明図である。
【図9】同屋根材のあおり止め装置を取りつけた屋根ユ
ニットパネルの屋根面への架設状態説明図である。
【図10】本発明の第2実施例に係る屋根材のあおり止
め装置の概略構成斜視図である。
【図11】同屋根材のあおり止め装置の側面図である。
【図12】同屋根材のあおり止め装置の使用状態説明図
である。
【図13】従来のあおり止め金具の使用状態説明図であ
る。
【符号の説明】
10 あおり止め装置 12 突設部材 14 固定部 16 支持金具 18 係合部 28 底面 30 基板 32 曲がり金具 35 板部材 100 屋根ユニットパネル S 間隙

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横架された軒げたやもやに傾斜状に載架
    される屋根ユニットパネルに取り付けられ、同屋根ユニ
    ットパネルの傾斜載架状態で下方側に突設する突設部材
    を有し、 この突設部材は前記軒げたやもやに当接し、同突設部材
    をこれらに取付固定する固定部を備えてなる屋根材のあ
    おり止め装置。
  2. 【請求項2】 前記突設部材は、前記屋根ユニットパネ
    ルの下面側に対して平坦状に格納される格納位置と、下
    方側に突設し得る突設位置とを必要に応じて選択的に変
    位可能に取りつけられてなる請求項1記載の屋根材のあ
    おり止め装置。
  3. 【請求項3】 前記屋根ユニットパネルの下面側には前
    記突設部材と係合する係合部を備えた支持金具が取り付
    けられ、 前記突設部材はこの係合部を介して該支持金具に着脱自
    在に連結されてなる請求項1記載の屋根材のあおり止め
    装置。
  4. 【請求項4】 前記支持金具は屋根ユニットパネルの下
    面側に同パネルの端縁の外形形状に沿うように略L字状
    に形成されたL字板であり、 このL字板の底面は前記屋根ユニットパネルの下面との
    間に間隙を形成するように該屋根ユニットパネルの下面
    から離隔して配置され、 前記突設部材は、この間隙に挿脱可能に嵌装される基板
    と、この基板に一体的に固定され、下方に向けて突設す
    る板部材を備えた曲がり金具からなる請求項3記載の屋
    根材のあおり止め装置。
  5. 【請求項5】 前記曲がり金具は、前記基板側から鈍角
    状に屈曲し、一方の曲がり側が前記軒げたやもやの縦壁
    に密着状に当接し、前記固定部としての連結用孔を備え
    たくの字板である請求項4記載の屋根材のあおり止め装
    置。
  6. 【請求項6】 前記突設部材と固定部は一体成型により
    構成されてなる請求項1記載の屋根材のあおり止め装
    置。
  7. 【請求項7】 屋根ユニットパネルの下面側に、下方に
    突設するとともに、軒げたやもやに当接して固定する固
    定部を有する突設部材を備えたあおり止め装置を取りつ
    け、 同屋根ユニットパネルを横架された軒げたやもやに上方
    から載架するにあたり、軒げたやもやに該あおり止め装
    置の突設部材を同屋根ユニットパネルの設定された載架
    位置で係止させつつ同屋根ユニットパネルを屋根面に架
    設してなるあおり止め装置を用いた屋根材の架設方法。
  8. 【請求項8】 屋根ユニットパネルの下面には前記突設
    部材と係合する係合部を備えた支持金具を取り付け、 前記突設部材はこの係合部を介して該支持金具に着脱自
    在に連結され、 前記屋根ユニットパネルの施工現場で前記係合部を介し
    て前記支持金具に突設部材を下方に突設するように連結
    させ、 この下方突設状態で軒げたやもやに該あおり止め装置の
    突設部材を同屋根ユニットパネルの設定された載架位置
    で係止させつつ同屋根ユニットパネルを屋根面に架設し
    てなる請求項7記載のあおり止め装置を用いた屋根材の
    架設方法。
JP24128396A 1996-08-22 1996-08-22 屋根材のあおり止め装置及びそれを用いた屋根材の架設方法 Pending JPH1061084A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24128396A JPH1061084A (ja) 1996-08-22 1996-08-22 屋根材のあおり止め装置及びそれを用いた屋根材の架設方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24128396A JPH1061084A (ja) 1996-08-22 1996-08-22 屋根材のあおり止め装置及びそれを用いた屋根材の架設方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1061084A true JPH1061084A (ja) 1998-03-03

Family

ID=17071967

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24128396A Pending JPH1061084A (ja) 1996-08-22 1996-08-22 屋根材のあおり止め装置及びそれを用いた屋根材の架設方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1061084A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20100251630A1 (en) Constructive Disposition Used in the Construction of Buildings
JPH1061084A (ja) 屋根材のあおり止め装置及びそれを用いた屋根材の架設方法
JP3907310B2 (ja) 屋根ユニット及びその据え付け方法
JP3299727B2 (ja) 軒補強金具、軒構造及び軒の形成方法
KR0134911Y1 (ko) 빗물받이 홈통 지지대
JP2578221Y2 (ja) 小屋組の母屋受け金具
JP4105032B2 (ja) 木造屋根パネル
JP2590186Y2 (ja) 屋根パネルの位置決め構造
JPH05331982A (ja) 屋根梁吊り装置
JP2003239462A (ja) 屋根瓦の取付構造
JP3860654B2 (ja) 屋根パネル,該屋根パネルの位置決め部材及び該屋根パネルの施工方法
JPH09137543A (ja) 屋根ユニットの製造方法及び取扱い方法並びに製造治具
JP2717389B2 (ja) 屋根上への屋根下地材用仮り置き台
JPS61109850A (ja) 屋根パネルの仮受け治具
JP2022161828A (ja) 屋根ユニットの輸送方法および屋根ユニット組
JP2005097921A (ja) 屋根パネルの取付構造
JP3907309B2 (ja) 軒先ユニット及び軒先ユニットの接合方法
JPH0120408Y2 (ja)
JPH06229056A (ja) プレハブ建物の屋根軒先組立て方法及び軒先用屋根パネル
JP2738472B2 (ja) Pc造建物の施工方法
JP3013841B1 (ja) 棟構造
JPH06272347A (ja) 庇の屋根への取付構造
JPH0953278A (ja) 建築用面部の取付け構造およびその施工方法
JPH0514337U (ja) 屋根パネル支持構造
JPH0949286A (ja) 梁連結構造及び梁連結金具付き鋼製梁並びに梁連結方法