JPH1060421A - 吸水防止剤 - Google Patents

吸水防止剤

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JPH1060421A
JPH1060421A JP8218751A JP21875196A JPH1060421A JP H1060421 A JPH1060421 A JP H1060421A JP 8218751 A JP8218751 A JP 8218751A JP 21875196 A JP21875196 A JP 21875196A JP H1060421 A JPH1060421 A JP H1060421A
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JP
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water
group
emulsifier
herbicide
chemical name
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JP8218751A
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English (en)
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Shigefumi Kuramoto
成史 倉本
Tetsuya Yasaka
哲也 八坂
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TOKYO FINE CHEM KK
Nippon Shokubai Co Ltd
Tokyo Fine Chemical Co Ltd
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TOKYO FINE CHEM KK
Nippon Shokubai Co Ltd
Tokyo Fine Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Aftertreatments Of Artificial And Natural Stones (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた防菌防かび効果と防藻効果とを有し、
これらを長期間にわたって維持させる吸水防止剤を提供
することである。 【解決手段】 吸水防止剤は、下記一般式(1)で示さ
れるシラン化合物(S)、その加水分解物およびその重
縮合物から選ばれる少なくとも1種からなる有機ケイ素
成分と、乳化剤と、除草剤と、水とを含む。 【化1】 (但し、R4 は炭素数1〜20の1価炭化水素基、R5
は炭素数1〜6のアルキル基、pは1または2であ
る。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸水防止剤に関
し、より詳しくは、優れた防菌防かび効果と防藻効果を
も有する吸水防止剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アルキルアルコキシシランを乳化
剤により水性乳化してなる水系吸水防止剤が数多く知ら
れている。このような吸水防止剤を、コンクリート、モ
ルタルまたはそれらの二次製品に、塗布、含浸、また
は、成型・硬化の際に添加すると、吸水防止層を形成し
て吸水防止能を発揮させるため、雨水、汚水による劣化
防止や汚れ防止、海水による塩害防止、寒冷地における
凍害防止、さらには酸性雨による中性化防止、アルカリ
骨材反応の防止等に有用であり、実用に供せられてい
る。
【0003】吸水防止剤を塗布した土木・建築構築物
は、吸水防止性に優れるため、それ自身、初期において
防菌防かび効果または防藻効果を示す。しかしながら、
従来公知の吸水防止剤では、もともと積極的に防菌防か
び効果または防藻効果を発現させ、かつ、持続させる薬
剤を含むものではないため、それらの効果がもともと低
く、しかも初期にしか示さないものであった。しかも、
構築物は高温多湿の雰囲気下にさらされることもあるた
め、そのような条件下では、これらの効果は本来期待で
きないものであった。
【0004】防菌防かび効果を積極的に発現させること
については、各種殺菌剤や防かび剤が添加された吸水防
止剤が知られている(特開平1−292089号、特開
平5−58830号、特開平6−128055号の各公
報参照)。しかしながら、これら公知の防菌防かび剤を
添加した吸水防止剤であっても、その防菌防かび効果は
未だ満足できるものではなく、しかも、その持続性も必
ずしも十分ではない。他方、土木・建築構築物が当初の
外観を長期間にわたって維持するためには、優れた防藻
性を長期間維持させる必要があるが、上記公知の防菌防
かび剤を添加した吸水防止剤は、この防藻性に対する配
慮を欠くものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、優れた防菌防かび効果と防藻効果とを有
し、これらを長期間にわたって維持させる吸水防止剤を
提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者らは、上
記課題を解決するために、吸水防止剤に各種薬剤を配合
し、得られた吸水防止剤を土木・建築構築物に塗布し
て、土木・建築構築物表面での防菌防かび効果の高さと
その耐久性について鋭意検討した結果、意外なことに、
防菌防かび性とは全く関係がない除草剤を配合すること
によって、屋外においても、高い防菌防かび効果を発現
し、しかもそれを長期間発揮し続けるとともに、高い防
藻効果をも長期間発揮するという知見を得て、本発明に
到達した。
【0007】すなわち、本発明の吸水防止剤は、下記一
般式(1)で示されるシラン化合物(S)、その加水分
解物およびその重縮合物から選ばれる少なくとも1種か
らなる有機ケイ素成分と、乳化剤と、除草剤と、水とを
含む。
【0008】
【化2】
【0009】(但し、R4 は炭素数1〜20の1価炭化
水素基、R5 は炭素数1〜6のアルキル基、pは1また
は2である。) 前記除草剤が尿素系除草剤であると好ましい。本発明の
吸水防止剤が防菌防かび剤をさらに含むと好ましい。前
記乳化剤のHLBが20を超え30以下の値であると好
ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の吸水防止剤を以下に詳し
く説明する。 〔有機ケイ素成分〕有機ケイ素成分は、上記一般式
(1)で示されるシラン化合物(S)、その加水分解物
およびその重縮合物から選ばれる少なくとも1種からな
り、撥水性および吸水防止性を有し、かつ各種材料、特
に無機材料と結合したり、それ自身で加水分解・重縮合
して材料に撥水層や吸水防止層を生成することのできる
成分である。
【0011】一般式(1)中、R4 は撥水性や吸水防止
性を示す基であり、炭素数1〜20の1価炭化水素基な
らば特に限定されないが、飽和アルキル基、アリール基
およびアラルキル基から選ばれる少なくとも1種が好ま
しく、撥水性、吸水防止性、および耐久性を著しく向上
させれる点で炭素数4〜18のこれらの基がより一層好
ましい。中でも耐久性に優れる点で炭素数4〜18の飽
和アルキル基が最も好ましい。R4 が複数である場合
は、複数のR4 は互いに同一であっても良く、異なって
いても良い。
【0012】R4 の具体例としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ド
デシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等の飽和ア
ルキル基;フェニル基、ナフチル基等のアリール基、ベ
ンジル基等のアラルキル基;ビニル基、ヘキセニル基、
オクテニル基等のアルケニル基が挙げられる。
【0013】一般式(1)中、R5 は各種材料、特に無
機材料と結合したり、それ自身で加水分解・重縮合でき
る基であり、炭素数1〜6のアルキル基であれば特に限
定はなく、炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基が挙
げられる。中でも加水分解・重縮合性が高い点でメチル
基またはエチル基が好ましく、エチル基が最も好まし
い。メチル基では加水分解・重縮合性が高すぎるため、
本発明の吸水防止剤が経時的に増粘・ゲル化する等の保
存安定性に問題がある場合がある。また、複数のR5
互いに同一であっても良く、異なっていても良い。pは
1または2であり、加水分解・重縮合性官能基を多く含
有できる点でpが1であるのが好ましい。
【0014】シラン化合物(S)の具体例としては、メ
チルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、
メチルトリプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラ
ン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキシ
シラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピ
ルトリエトキシシラン、n−プロピルトリプロポキシシ
ラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリ
エトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、イソ
ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラ
ン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキ
シシラン、オクチルトリエトキシシラン、オクチルトリ
プロポキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシ
ルトリメトキシシラン、テトラデシルトリメトキシシラ
ン、テトラデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルト
リメトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、
オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエ
トキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニル
トリエトキシシラン、ベンジルトリメトキシシラン、ベ
ンジルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラ
ン、ジメチルジエトキシシラン、ジブチルジメトキシシ
ラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジ
メトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ヘキセニ
ルトリメトキシシラン、オクテニルトリメトキシシラン
が挙げられる。これらシラン化合物(S)は1種または
2種以上を使用しても良い。
【0015】一般式(1)において、R4 が炭素数4〜
18の飽和アルキル基、アリール基、アラルキル基から
選ばれる少なくとも1種、R5 がメチル基またはエチル
基、pが1であるトリアルコキシシラン化合物が好まし
い。特に、一般式(1)において、R4 が炭素数4〜1
8の飽和アルキル基、R5 がエチル基、pが1であるト
リアルコキシシラン化合物がさらに好ましい。これは、
加水分解・重縮合性官能基を多く含有でき、撥水性、吸
水防止性および耐久性に優れた吸水防止剤となるからで
ある。
【0016】シラン化合物(S)の加水分解物およびそ
の重縮合物は、シラン化合物(S)を従来公知の方法
で、加水分解・重縮合することによって得られる。例え
ば、無溶媒中、または、シラン化合物(S)および水と
を溶解できるような有機溶媒中で行なわれる。有機溶媒
としては、アルコール類、ケトン類、エーテル類、セル
ソロブ類が挙げられる。水の量は、特に限定されない
が、水の量が多すぎると得られる重縮合物が高分子量体
となるため、本発明の吸水防止剤の浸透性が低下する場
合がある。また、重縮合させる際に、従来公知の酸触媒
または塩基触媒を使用しても良い。
【0017】有機ケイ素成分の数平均分子量については
特に限定はないが、好ましくは5000以下、さらに好
ましくは2000以下、より一層好ましくは1000以
下である。前述の範囲を外れると材料等への浸透性が悪
くなることがある。 〔乳化剤〕本発明の吸水防止剤は乳化剤を含んでいる。
使用される乳化剤としては、特に限定はされないが、ノ
ニオン性乳化剤、イオン性乳化剤等が挙げられる。
【0018】ノニオン性乳化剤の具体例としては、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレ
ンアルキルアリルエーテル類、ソルビタン脂肪酸エステ
ル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル
類、グリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン
脂肪酸エステル類、ジメチルシロキサンの側鎖や末端を
ポリアルキレンオキサイドで変性したジメチルシロキサ
ン共重合体類、セルロース類が挙げられる。
【0019】イオン性乳化剤は、通常、アニオン性乳化
剤とカチオン性乳化剤の2種類に分けられる。アニオン
性乳化剤の具体例としては、アルキルベンゼンスルホン
酸塩類、高級アルコール硫酸エステル類、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル硫酸エステル類、ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル類、アル
キルナフチル酸塩類等が挙げられる。
【0020】カチオン性乳化剤の具体例としては、アル
キルアミン塩類、第4級アンモニウム塩類等が挙げられ
る。乳化剤のHLBは、好ましくは20を超え30以下
の値、より好ましくは20を超え25以下の値である。
乳化剤は、通常、2種以上からなり、ノニオン性乳化剤
とイオン性乳化剤とを含んでいる。なお、以下では、乳
化剤が2種以上からなる場合は、そのHLBを混合HL
Bということがある。HLBが前記範囲外であると乳化
性および乳化安定性が低下し、さらに、浸透性、吸水防
止性、撥水性および耐久性が低下する。なお、乳化剤を
構成する各成分のHLBおよび乳化剤の混合HLBの定
義およびその値は、後述した定義、算出方法によった。
【0021】乳化剤のHLBが前記範囲内であると、吸
水防止剤中の液滴の粒径が微細化するので少量の乳化剤
でも乳化安定性が向上するとともに材料に深く浸透する
ため、乳化性能が高く、吸水防止性、浸透性、耐久性等
の物性が向上するので好ましい。乳化剤として2種以上
が用いられ、その混合HLBが20を超え30以下の値
(より好ましくは20を超え25以下の値)であり、か
つ、その少なくとも1種のHLBが40を超える値であ
ると、少量の乳化剤でも液滴の粒径がより微細化するの
で、乳化安定性、浸透性、吸水防止性および耐久性がよ
り向上するため、さらに好ましい。
【0022】乳化剤の少なくとも1種がイオン性部分お
よびノニオン性部分の両方を分子内に有し、ノニオン性
部分がエチレンオキシドの繰り返し単位からなり、繰り
返し単位の数が10以上であると、浸透性、吸水防止
性、乳化安定性および耐久性がさらに向上するため好ま
しい。このような乳化剤の具体例としては、オキシエチ
レンの繰り返し単位数が10以上であるポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム塩または
ナトリウム塩、オキシエチレンの繰り返し単位数10以
上であるポリオキシエチレンジノニルフェニルエーテル
硫酸アンモニウム塩またはナトリウム塩、オキシエチレ
ンの繰り返し単位数10以上であるポリオキシエチレン
ジスチリルフェニルエーテル硫酸アンモニウム塩または
ナトリウム塩、オキシエチレンの繰り返し単位数10以
上であるポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸アン
モニウム塩またはナトリウム塩等が挙げられる。中で
も、これらのアンモニウム塩が、撥水性および吸水防止
性に優れるために好ましい。なお、最も好ましいもの
は、オキシエチレンの繰り返し単位数が15以上である
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸アンモ
ニウム塩である。
【0023】HLBの算出方法については、Griff
in、川上、Davies、小田らによって種々のHL
B計算式が定義され、提案されている。本発明では、乳
化剤がノニオン性の場合はGriffinの式に従い、
イオン性またはイオン性とノニオン性との両方を有して
いる場合はDaviesの式に従った。その理由は、通
常これらの式に従ってHLBが計算されることが多いた
めである。
【0024】Griffinの式 親水部分がオキシエチレンにより成っているもの、
例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シ脂肪酸エステル等の場合 HLB=E/5 E:分子中のオキシエチレンの
重量% 親水部分がオキシエチレンと多価アルコールより成
っているもので、明瞭なケン化価が得にくい場合 HLB=(E+P)/5 E:分子中のオキシエチレンの重量% P:分子中の多価アルコールの重量% 脂肪酸の多価アルコールエステル、例えば(ポリオキ
シエチレン)ソルビタンの脂肪酸エステル、モノグリセ
リド等の場合 HLB=20(1−S/N) S:エステルのケン化価 N:エステルを構成する脂肪酸の中和価Daviesの式 HLB=7+ΣL+ΣH L:疎水基のHLB基数 H:親水基のHLB基数 DaviesのHLB基数は下記の表1に示す通り。
【0025】
【表1】
【0026】2種以上の乳化剤を使用した際の混合乳化
剤のHLB値(混合HLB)は以下の算出方法によって
の計算される。 HLB値= Σ(Wi×HLBi)/100 Wi:1種の乳化剤の重量% HLBi:1種の乳化剤のHLB値 乳化剤がアルコキシシリル基を有する化合物を含むと、
アルコキシシリル基が加水分解可能で、各種無機材料、
特に無機素材と結合可能な反応性を有するようになるた
めに好ましい。また、吸水防止剤を、土木建築材物に使
用した場合には、土木建築物の材料への浸透性が、従来
開示されている有機珪素化合物や有機珪素樹脂の水性エ
マルジョンに比較して、格段に向上する。その結果、経
時的な吸水防止性や撥水性の低下の程度が小さく、耐久
性に優れたものとなる。
【0027】アルコキシシリル基を有する化合物の具体
例としては、下記一般式(2)で示されるアルコキシシ
ラン化合物(A)や、下記一般式(3)〜(6)で示さ
れるアルコキシシリル基を有する化合物、骨格が炭素、
ケイ素、酸素、窒素等からなり、疎水基(炭素数が8以
上のアルキル基等)、親水基(アルキレンオキシド基、
スルホン酸塩基、カルボン酸塩基、4級アンモニウム塩
基等)およびアルコキシシリル基を含有する化合物、あ
るいは、これらの加水分解物およびその重縮合物からな
る群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。上記ア
ルコキシシリル基を有する化合物は1種または2種以上
を併用して使用しても良い。
【0028】
【化3】
【0029】但し、R1 :H、ハロゲン原子または炭素
数1〜20の炭化水素基 R2 :炭素数1〜10の炭化水素基 R3 :炭素数1〜10の置換してもよいアルキル基 A :炭素数2〜4の置換してもよいアルキレン基 B :H、SO3 NH4 、SO3 Na、CO2 NH4
たはCO2 Na m :1〜200の整数 n :0〜2の整数
【0030】
【化4】
【0031】但し、R6 :置換基を有していても良いア
ルキル基 R7 :炭素数1〜10の炭化水素基 R8 :炭素数1〜10の置換していても良いアルキル基 D:SO3 Na、SO3 NH4 、CO2 Na、CO2
4 または−N(R9 3 Y R9 :炭素数1〜10の炭化水素基 Y:ハロゲン原子 q:0〜2の整数
【0032】
【化5】
【0033】R6 :置換基を有していても良いアルキル
基 R7 :炭素数1〜10の炭化水素基 R8 :炭素数1〜10の置換していても良いアルキル基 E:SO3 Na、SO3 NH4 、CO2 Na、CO2
4 または−N(R9 3 Y R9 :炭素数1〜10の炭化水素基 Y:ハロゲン原子 r:0〜2の整数
【0034】
【化6】
【0035】R10:炭素数1〜10の炭化水素基 R11:炭素数1〜10の置換していても良いアルキル基 s:0〜2の整数 F:炭素数2〜4の置換していても良いアルキレン基 G:H、SO3 Na、SO3 NH4 、CO2 Naまたは
CO2 NH4 t:1〜200の整数 x:1以上の整数
【0036】
【化7】
【0037】R10:炭素数1〜10の炭化水素基 R11:炭素数1〜10の置換していても良いアルキル基 R12:置換基を有していても良い炭化水素基 u:0〜2の整数 v:1以上の整数 J:炭素数2〜4の置換していても良いアルキレン基 w:1〜200の整数 乳化剤が、上記一般式(2)で示されるアルコキシシラ
ン化合物(A)、その加水分解物およびその重縮合物か
らなる群より選ばれる少なくとも1種を含むと、加水分
解可能で、各種無機材料、特に無機素材と結合可能な反
応性を有するようになり、また、浸透性、吸水防止性お
よび耐久性が最も向上するため好ましい。
【0038】以下にアルコキシシラン化合物(A)を詳
しく説明する。アルコキシシラン化合物(A)は、主と
して疎水性を有するフェニル基またはアルキルフェニル
基、親水性を有する(ポリ)アルキレンオキシド基、
(ポリ)アルキレンオキシドの硫酸アンモニウム塩基、
(ポリ)アルキレンオキシドの硫酸ナトリウム塩基、
(ポリ)アルキレンオキシドのカルボン酸アンモニウム
塩基または(ポリ)アルキレンオキシドのカルボン酸ナ
トリウム塩基、各種材料と結合可能な反応性を有するア
ルコキシシリル基からなっている。特に、アルコキシシ
リル基が(ポリ)アルキレンオキシド基と直接には結合
していないため、フェニル基またはアルキルフェニル基
のような疎水性基に保護される。このため、水中でも加
水分解・重縮合性が抑制され、ポリエチレンオキシド末
端にアルコキシシリル基が結合したシラン化合物よりも
安定である。
【0039】フェニル基またはアルキルフェニル基は、
疎水性を示す部分であり、アルコキシシラン化合物
(A)を乳化剤として使用する場合には、親油基として
作用する。また、フェニル基またはアルキルフェニル基
は、後述するアルコキシシリル基を水から保護する基で
あると共に、吸水防止剤の1成分としてアルコキシシラ
ン化合物(A)を含む場合には、撥水性や吸水防止性を
付与する基である。
【0040】ここでR1 は、H、ハロゲン原子または炭
素数1〜20の炭化水素基であれば、特に限定されない
が、疎水性の観点からHまたは炭素数6〜18から選ば
れるアルキル基が好ましく、炭素数6〜18のアルキル
基がさらに好ましく、炭素数9〜18のアルキル基が最
も好ましい。炭素数6〜18のアルキル基の具体例とし
ては、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル
基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、
ペンタデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基が挙
げられる。
【0041】(ポリ)アルキレンオキシド基、(ポリ)
アルキレンオキシドの硫酸アンモニウム塩基、(ポリ)
アルキレンオキシドの硫酸ナトリウム塩基、(ポリ)ア
ルキレンオキシドのカルボン酸アンモニウム塩基または
(ポリ)アルキレンオキシドのカルボン酸ナトリウム塩
基は、親水性を示す部分であり、アルコキシシラン化合
物(A)を乳化剤として含む場合には、親水基として使
用する。ここでAは、炭素数2〜4の置換してもよいア
ルキレン基であれば特に限定されないが、親水性の観点
から、炭素数2〜4のアルキレン基が好ましく、炭素数
2〜3のアルキレン基がさらに好ましく、エチレン基が
最も好ましい。
【0042】BはH、SO3 NH4 、SO3 Na、CO
2 NH4 またはCO2 Naである。ここで、BがHであ
ると、アルコキシシラン化合物(A)を含む乳化剤はノ
ニオン性の反応性乳化剤である。さらに、吸水防止剤の
1成分としてアルコキシシラン化合物(A)を含む場合
には、アルコキシシリル基の加水分解・重縮合性の抑制
の観点からHであるのが好ましい。また、BがSO3
4 、SO3 Na、CO2 NH4 またはCO2 Naであ
ると、アルコキシシラン化合物(A)を含む乳化剤はア
ニオン性の反応性乳化剤である。
【0043】アルコキシシリル基は、各種材料、特に無
機素材と結合し得る反応性を示す部分である。吸水防止
剤の1成分としてアルコキシシラン化合物(A)を乳化
剤の成分として使用すると、これが各種材料と反応する
ため、乳化剤のブリードが抑制される。したがって、ア
ルコキシシリル基は、撥水性や吸水防止性を向上させる
基である。
【0044】ここでR2 は、炭素数1〜10の炭化水素
基であれば特に限定されないが、後述するアルコキシシ
リル基、すわなちR3 O基の加水分解性を極端に低下さ
せない点で炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。炭素
数1〜3のアルキル基がさらに好ましく、炭素数1〜2
のアルキル基が一層好ましく、メチル基が最も好まし
い。
【0045】炭素数1〜6のアルキル基の具体例として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基等が挙げられる。R3 は炭素数1〜
10の置換してもよいアルキル基であれば特に限定され
ないが、アルコキシシリル基、すなわちR3 O基の加水
分解性が高く無機素材との結合性が大きい点で、R3
炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。R3 としては、
炭素数1〜3のアルキル基がさらに好ましく、炭素数1
〜2のアルキル基が一層好ましく、エチル基が最も好ま
しい。メチル基では、メトキシ基の加水分解性が非常に
高いため、吸水防止剤の1成分としてアルコキシシラン
化合物(A)を含む場合には、組成物の乳化安定性およ
び経時安定性が低下する場合がある。
【0046】R3 の具体例としては、前記R2 で例示さ
れた基と同じものが挙げられる。mは1〜200の整数
であれば特に限定されないが、吸水防止剤の1成分とし
て、アルコキシシラン化合物(A)を含む場合には、吸
水防止剤の乳化安定性および経時安定性の観点からは、
1〜100の整数であるのが好ましく、mは2〜50の
整数であるのがさらに好ましく、mは4〜30の整数で
あるのが一層好ましく、mは5〜25の整数であるのが
より一層好ましい。mは10〜25の整数であるのが最
も好ましい。
【0047】nは0〜2の整数であれば特に限定されな
いが、上述したアルコキシシリル基の加水分解性が高
く、無機素材との結合性の観点からは、nは0または1
であるのが好ましく、0であるのが最も好ましい。アル
コキシシラン化合物(A)は、水中でも、アルコキシシ
リル基の加水分解・重縮合、特に重縮合しにくく安定で
ある。水中において、(ポリ)アルキレンオキシド基、
(ポリ)アルキレンオキシドの硫酸アンモニウム塩基ま
たは(ポリ)アルキレンオキシドの硫酸ナトリウム塩基
が水に相溶し、フェニル基またはアルキルフェニル基
は、アルコキシシリル基の加水分解・重縮合、特に重縮
合を抑制し、安定化させるためである。このような理由
から、アルコキシシラン化合物(A)を水と混合した場
合、水中で均一に分散することができる。
【0048】さらに、アルコキシシラン化合物(A)
は、上記のように、水中でもアルコキシシリル基の加水
分解・重縮合、特に重縮合しにくいため比較的安定であ
るが、加水分解したもの、あるいは重縮合したものであ
っても、界面活性能を有し、乳化剤として作用する。但
し、重縮合が進行してアルコキシシリル基やシラノール
基が、全く存在しなくなると反応性を示さなくなる。
【0049】重縮合物の分子量は、上述の理由から、好
ましくは数平均分子量が20000以下、さらに好まし
くは10000以下、より一層好ましくは5000以下
である。 〔除草剤〕本発明の吸水防止剤は、除草剤を含んでい
る。前記除草剤を含むことによって、優れた防菌防かび
効果と防藻効果とを発現させ、これを長期間にわたって
維持させることができる。
【0050】使用される除草剤としては、特に限定はさ
れないが、たとえば、尿素系除草剤、フェノキシ系除草
剤、ジフェニルエーテル系除草剤、カーバメート系除草
剤、酸アミド系除草剤、トリアジン系除草剤、ダイアジ
ン系除草剤、ダイアゾール系除草剤、ビピリジウム系除
草剤、ジニトロアニリン系除草剤、芳香族カルボン酸系
除草剤、脂肪酸系除草剤、有機リン系除草剤、上記除草
剤に分類されないその他の除草剤等が挙げられる。
【0051】尿素系除草剤としては、たとえば、DCM
U(化学名:3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,
1−ジメチル尿素)、リニュロン(化学名:3−(3,
4−ジクロロフェニル)−1−メトキシ−1−メチル尿
素)、シデュロン(化学名:1−(2−メチルシクロヘ
キシル)−3−フェニル尿素)、ダイムロン(化学名:
N−(4−メチルフェニル)−N’−(1−メチル−1
−フェニルエチル)尿素)、メチルダイムロン(化学
名:1−(α,α−ジメチルベンジル)−3−メチル−
3−フェニル尿素)、カルブチレート(化学名:ter
t−ブチルカーバメート)、イソウロン(化学名:3−
(5−tert−ブチル−3−イソキサゾリル)−1,
1−ジメチル尿素)、エチジムロン(化学名:1−(5
−エチルスルホニル−1,3,4−チアジアゾール−2
−イル)−1,3−ジメチル尿素)、テブチウロン(化
学名:1−(5−tert−ブチル−1,3,4−チア
ジアゾール−2−イル)−1,3−ジメチル尿素)、チ
アザフルロン(化学名:1,3−ジメチル−1−(5−
トリフロオロメチル−1,3,4−チアジアゾール−2
−イル)尿素)、ベンスルフロンメチル(化学名:メチ
ル=α−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカ
ルバモイルスルファモイル)−O−トルアート)等が挙
げられ、光合成を抑制する。
【0052】フェノキシ系除草剤としては、たとえば、
MCPB(化学名:2−メチル−4−クロロフェノキシ
酪酸)、MCPP(化学名:2−(4−クロロ−2−メ
チルフェノキシプロパン酸)、トリクロピル(化学名:
〔(3,5,6−トリクロロ−2−ピリジニル)オキ
シ〕酢酸)、ナプロアニリド(化学名:N−フェニル−
2−(1−ナフタレニロキシ)プロパナミド)、2,4
PA(有効成分:2,4−Dソーダ塩(2,4−ジクロ
ロフェノキシ酢酸ナトリウム一水化物)、フルアジホッ
プブチル(化学名:2−〔4−〔〔5−(トリフルオロ
メチル)−2−ピリジニル〕オキシ〕フェノキシプロピ
オン酸ブチル)、MCP(化学名:4−クロロ−2−メ
チルフェノキシ酢酸)等が挙げられる。
【0053】ジフェニルエーテル系除草剤としては、た
とえば、CNP(化学名:2,4,6−トリクロロフェ
ニル−4’−ニトロフェニルエーテル)、ビフェノック
ス(化学名:5−(2,4−ジクロロフェノキシ)−2
−ニトロ安息香酸メチル)等が挙げられる。カーバメー
ト系除草剤としては、たとえば、クロロIPC(化学
名:イソプロピル−N−(3−クロロフェニル)カーバ
メート)、ジメピペレート(化学名:S−メチル−1−
フェニルエチルピペリジン−1−カルボチオエート)、
バーナレート(化学名:S−プロピル−N,N−ジプロ
ピルチオカーバメート)、MCC(化学名:N−(3,
4−ジクロロフェニル)カルバミン酸メチル)等が挙げ
られる。
【0054】酸アミド系除草剤としては、たとえば、D
CPA(化学名:3,4−ジクロロプロピオンアニリ
ド)、アシュラム(化学名:N−メトキシカルボニルス
ルファニルアミドナトリウム)、アラクロール(化学
名:2−クロロ−2’,6’−ジエチル−N−(メトキ
シメチル)アセタニリド)、ナプロパミド(化学名:2
−(α−ナフトキシ)−N,N−ジエチルプロピオナミ
ド)、ブタクロール(化学名:2−クロロ−2’,6’
−ジエチル−N−(ブトキシメチル)アセトアニリ
ド)、プレチラクロール(化学名:2−クロロ−N−
(2,6−ジエチルフェニル)−N−(2−プロポキシ
エチル)アセトアミド)、ブロモブチド(化学名:2−
ブロモ−3,3−ジメチル−N−(1−メチル−1−フ
ェニルエチル)ブタナミド)、メトラクロール(化学
名:2−クロロ−2’−エチル−N−(2−メトキシ−
1−メチルエチル)−6’−メチルアセトアニリド)、
メフェナセット(化学名:2−ベンゾチアゾール−N−
イルオキシ−N−メチルアセトアニリド)等が挙げられ
る。
【0055】トリアジン系除草剤としては、たとえば、
アトラジン(化学名:2−クロロ−4−エチルアミノ−
6−イソプロピルアミノ−S−トリアジン)、アメトリ
ン(化学名:2−メチルチオ−4−エチルアミノ−6−
イソプロピルアミノ−S−トリアジン)、CAT(化学
名:2−クロロ−4,6−ビス−エチルアミノ−S−ト
リアジン)、シアナジン(化学名:2−〔〔4−クロロ
−6−(エチルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2
−イル〕アミノ〕−2−メチルプロパンニトリル)、ジ
メタメトリン(有効成分:2−メチルチオ−4−エチル
アミノ−6−(1,2−ジメチルプロピルアミノ)−S
−トリアジン(ジメタメトリン))、プロメトリン(化
学名:2−メチルチオ−4,6−ビス(イソプロピルア
ミノ)−1,3,5−トリアジン)、ヘキサジノン(化
学名:3−シクロヘキシル−6−ジメチルアミノ−1−
メチル−1,3,5−トリアジン−2,4(1H,3
H)−ジオン)、メトリブジン(化学名:4−アミノ−
6−(1,1−ジメチルエチル)−3−(メチルチオ)
−1,2,4−トリアジン−5)等が挙げられる。
【0056】ダイアジン系除草剤としては、たとえば、
ダゾメット(化学名:3,5−ジメチルテトラヒドロ−
2H−1,3,5−チアジアジン−2−チオン)、ブロ
マシル(化学名:5−ブロモ−3−sec−ブチル−6
−メチルウラシル)、ベンタゾン(化学名:3−イソプ
ロピル−2,1,3−ベンゾチアジアジノン−(4)−
2,2−ジオキシド)およびそのナトリウム塩、レナシ
ル(化学名:3−シクロヘキシル−5,6−トリメチレ
ンウレアシル)等が挙げられる。
【0057】ダイアゾール系除草剤としては、たとえ
ば、オキサジアゾン(化学名:5−tert−ブチル−
3−(2,4−ジクロロ−5−イソプロポキシフェニ
ル)−1,3,4−オキサジアゾリン−2−オン、ピラ
ゾキシフェン(化学名:2−〔4−(2,4−ジクロロ
ベンゾイル)−1,3−ジメチルピラゾール−5−イル
オキシ〕アセトフェノン)、ピラゾレート(化学名:
(2,4−ジクロロフェニル)−〔1,3−ジメチル−
5−〔〔(4−メチルフェニル)スルホニル〕オキシ〕
−1H−ピラゾール−4−イル〕メタノン)、ベンゾフ
ェナップ(化学名:2−〔4−(2,4−ジクロロ−m
−トルオイル)1,3−ジメチルピラゾール−5−イル
オキシ〕−4’−メチルアセトフェノン)等が挙げられ
る。
【0058】ビピリジウム系除草剤としては、たとえ
ば、ジクワット(化学名:1,1’−エチレン−2,
2’−ビピリジリウムブロマイド)、パラコート(化学
名:1,1’−ジメチル−4,4’−ビピリジウム二塩
化物)等が挙げられる。ジニトロアニリン系除草剤とし
ては、たとえば、トリフルラリン(化学名:α,α,α
−トリフルオロ−2,6−ジニトロ−N,N−ジプロピ
ル−p−トルイジン)、ニトラリン(化学名:4−(メ
チルスルホニル)−2,6−ジニトロ−N,N−ジプロ
ピルアニリン)、ベスロジン(化学名:N−ブチル−N
−エチル−α,α,α−トリフルオロ−2,6−ジニト
ロ−p−トルイジン)、ペンディメタリン(化学名:N
−(1−エチルプロピル)−3,4−ジメチル−2,6
−ジニトロアニリン)等が挙げられる。
【0059】芳香族カルボン酸系除草剤としては、たと
えば、イマザピル(化学名:イソプロピルアンモニウム
=(RS)−2−(4−イソプロピル−4−メチル−5
−オキソ−2−イミダゾリン−2−イル)ニコチナー
ト)、MDBA(化学名:2−メトキシ−3,6−ジク
ロロ安息香酸)等が挙げられる。脂肪酸系除草剤として
は、たとえば、DPA(有効成分:2,2−ジクロロプ
ロピオン酸ナトリウム)、テトラピオン(化学名:2,
2,3,3−テトラフルオロプロピオン酸ナトリウム)
等が挙げられる。
【0060】有機リン系除草剤としては、たとえば、ア
ミプロホスメチル(化学名:O−メチル−O−(2−ニ
トロ−4−メチルフェニル)−N−イソプロピルホスホ
ロアミドチオエート)、グリホサート(化学名:N−
(ホスホノメチル)グリシン−2−プロピルアミン)、
グルホシネート(化学名:DL−ホモアラニン−4−イ
ル(メチル)ホスフィン酸アンモニウム)、ビアラホス
(有効成分:L−2−アミノ−4−〔(ヒドロキシ)
(メチル)ホスフィノイル〕ブチル−L−アラニル−L
−アラニンのナトリウム塩)、ブタミホス(化学名:O
−エチル−O−(3−メチル−6−ニトロフェニル)−
sec−ブチルホスホロアミドチオエート)、ホサミン
アンモニウム(化学名:カルバモイルホスホン酸アンモ
ニウム)等が挙げられる。
【0061】上記除草剤に分類されないその他の除草剤
としては、たとえば、アイオキシニル(化学名:4−ヒ
ドロキシ−3,5−ジヨードベンゾニトリル)、アロキ
シジム(化学名:2−(1−アリロキシアミノブチリデ
ン)−5,5−ジメチル−4−メトキシカルボニルシク
ロヘキサン−1,3−ジオンナトリウム塩)、ACN
(化学名:2−アミノ−1,3−ジクロロ−1,4−ナ
フトキノン)、クロルフタリム(化学名:N−(4−ク
ロロフェニル)−1−シクロヘキセン−1,2−カルボ
キシド)、セトキシジム(化学名:2−〔1−(エトキ
シイミノ)ブチル〕−5−〔2−(エチルチオ)プロピ
ル〕−3−ヒドロキシ−2−シクロヘキセン−1−エノ
ン)、DBN(化学名:2,6−ジクロロベンゾニトリ
ル)、DCBN(化学名:2,6−ジクロロベンズアミ
ド)、エースフェノン(化学名:4−tert−ブチル
−2,6−ジメチル−3,5−ジニトロアセトフェノ
ン)等を挙げられる。
【0062】上記で例示した除草剤は、1種のみを用い
てもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよ
い。その中でも、除草剤が、尿素系除草剤およびカーバ
メート系除草剤から選ばれる少なくとも1種であると、
より優れた防菌防かび効果と防藻効果とを発現させ、こ
れをより長期間にわたって維持させることができるため
好ましい。特に尿素系除草剤は、光合成の光化学系IIの
電子伝達を阻害することによって除草効果を発揮するに
もかかわらず、光合成ができない菌やかびに対して、優
れた防菌防かび効果を長期間にわたって発揮するのは驚
くべきことである。 除草剤は、吸水防止剤のpHを変
えにくく有機ケイ素成分の乳化安定性を損ないにくいも
のや、水に溶けにくく吸水防止剤の保存安定性に悪影響
を与えにくいものが好ましい。この点では、上に挙げた
中でも、尿素系除草剤が好ましく、尿素系除草剤として
はフェニル尿素系除草剤がより好ましく、フェニル尿素
系除草剤としてはDCMUが最も好ましい。 〔防菌防かび剤〕本発明の吸水防止剤は、必須成分では
ないが、さらに防菌防かび剤を含むことが好ましい。吸
水防止剤に防菌防かび剤がさらに配合されると、単に防
菌防かび効果のみが向上するのではなく、防藻効果をも
向上させることができる。
【0063】使用できる防菌防かび剤としては、特に限
定はされないが、たとえば、1−〔(ジヨードメチル)
スルホニル〕−4−メチルベンゼン等のハロアリルスル
ホン系;3−ヨード−2−プロパルギルブチルカーバメ
ート等のヨードプロパルギル系;N,N−ジメチル−
N’−(フルオロジメチルチオ)−N’−フェニルスル
ファニド等のN−ハロアルキルチオ系;2−(4−チア
ゾリル)ベンツチアゾール等のベンツチアゾール系;
2,3,5,6−テトラクロルイソフタロニトリル等の
ニトチリル系;テトラクロル−4−メチルスルホニルピ
リジン等のピリジン系;8−オキシキノリン銅等の8−
オキシキノリン系;2−(チオシアノメチルチオ)ベン
ゾチアゾール等のベンゾチアゾール系;1,2−ベンゾ
イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イ
ソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4
−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチ
アゾリン−3−オン等のイソチアゾリン系;トリブチル
スズフルオリド等の有機スズ系;p−クロル−m−クレ
ゾール等のフェノール系;テトラデシルジメチルベンジ
ルアンモニウムクロリド等の第4アンモニウム塩系;ヘ
キサヒドロ−1,3,5−トリエチル−s−トリアジ
ン、3,5−ジメチル−テトラヒドロ−1,3,5,2
H−チアジアジン−2−チオン等のトリアジンおよびチ
アジアジン系;3,4,5−トリブロムサルチルアニリ
ド等のアニリド系;1−(3−クロルアリル)−3,
5,7−トリアザ−1−アゾニアアダマンタンクロリド
等のアアダマンタン系;テトラメチルチウラムジスルフ
ィド等のジチオカーバメート系;メタホウ酸バリウム等
の無機塩系;2,2−ジブロム−1−インダノン等のブ
ロム化インダノン系;ベンジルブロムアセテート等のそ
の他の化合物が挙げられる。
【0064】防菌防かび剤は、除草剤と同様に、吸水防
止剤のpHを変えにくく有機ケイ素成分の乳化安定性を
損ないにくいものや、水に溶けにくく吸水防止剤の耐久
性に悪影響を与えにくいものが好ましい。この点では、
上に挙げた中でも、イソチアゾリン系のものが好まし
く、その中でも2−n−オクチル−4−イソチアゾリン
−3−オンが最も好ましい。
【0065】防菌防かび剤は、1種のみを用いてもよい
し、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。 〔吸水防止剤の配合割合等〕本発明の吸水防止剤は、上
記で説明した、有機ケイ素成分と、乳化剤と、除草剤
と、水とを含んでいる。
【0066】有機ケイ素成分の配合割合は、特に限定は
されないが、吸水防止剤全体に対して、好ましくは1〜
65重量%であり、より好ましくは2〜60重量%であ
り、さらに好ましくは3〜55重量%であり、最も好ま
しくは5〜50重量%である。有機ケイ素成分が少なす
ぎると材料等に撥水性や吸水防止性を付与するために
は、塗布して使用する場合に1回の塗布では不充分な場
合があり、塗布回数を増やす必要がある。また多すぎる
と、粘度が高くなって、材料等への浸透性が悪くなる傾
向がある場合がある。
【0067】乳化剤の配合割合は、特に限定はされない
が、有機ケイ素成分に対して、好ましくは0.01〜5
重量%であり、より好ましくは0.05〜3重量%、さ
らに好ましくは0.1〜2重量%であり、最も好ましく
は0.2〜1重量%の範囲である。吸水防止剤中に乳化
剤が少なすぎると、有機ケイ素成分の乳化性能が不充分
となり、乳化安定性、経時安定性および浸透性が低下す
る場合があり、一方多すぎると撥水性や吸水防止性が低
下したり、耐久性が悪い場合がある。
【0068】除草剤の配合割合は、特に限定はされない
が、吸水防止剤全体に対して、好ましくは0.0001
〜5重量%、より好ましくは0.001〜3重量%、さ
らに好ましくは0.01〜2重量%である。除草剤の量
が少なすぎると、防菌防かび効果や防藻効果が長期間持
続せず、その耐久性が低下する。また、逆に多すぎる
と、吸水防止剤の乳化性能が低下する場合がある。
【0069】吸水防止剤がさらに防菌防かび剤を含む場
合、防菌防かび剤の配合割合は、特に限定はされない
が、吸水防止剤全体に対して、好ましくは0.0001
〜5重量%、より好ましくは0.001〜3重量%、さ
らに好ましくは0.01〜2重量%である。防菌防かび
剤の量が少なすぎると、防菌防かび効果だけでなく、防
藻効果も長期間持続せず、その耐久性が低下する。ま
た、逆に多すぎると、吸水防止剤の乳化性能が低下する
場合がある。
【0070】吸水防止剤のpHを3〜12にすると、経
時安定性に優れる。好ましくは4〜10、さらに好まし
くは5〜9である。また、吸水防止剤中に、従来公知の
増粘剤、pH緩衝剤、pH調整剤、シリカゾル、アルミ
ナゾル、セリアゾル、紫外線吸収剤、水溶性ポリマー、
有機系乳化重合物を添加しても良く、これらに限定され
ない。吸水防止剤中には、さらに、防蟻剤等の添加剤を
混合しても良く、これら添加剤に限定されない。
【0071】吸水防止剤を得るための方法としては、一
般の混合や乳化する方法が用いられ、特に限定はない。
例えば、スターラー、ホモミキサー、ウルトラディスパ
ーサー、高圧ホモジナイザー等で高速攪拌しながら、有
機ケイ素成分と乳化剤とを別々または混合した液を水に
少しずつ添加したり、乳化剤と水の混合液に有機ケイ素
成分を少しずつ添加したり、あるいはこれらの逆を行う
ことにより吸水防止剤が得られる。
【0072】また、吸水防止剤に除草剤や防菌防かび剤
を混合する方法については、特に限定はされず、たとえ
ば、 (1)有機ケイ素成分と乳化剤とを含むエマルジョンに
添加する方法; (2)乳化剤と混合してエマルジョンを作製した後、有
機ケイ素成分を混合する方法; (3)有機ケイ素成分と混合した後、乳化剤を加えてエ
マルジョン化する方法;等のいずれでもよい。
【0073】吸水防止剤が使用される土木建築構築物等
を形成している土木建築材料としては特に限定されない
が、打放しコンクリート、プレキャストコンクリート、
軽量気泡コンクリート(ALC)、軽量コンクリート、
セメント板、押出しセメント板、石綿セメント板、パル
プセメント板、木毛セメント板、ガラス繊維入りセメン
ト板、カーボン繊維入りセメント板、モルタル、目地モ
ルタル、石膏ボード、石膏プラスター、ドロマイトプラ
スター、ハードボード、珪酸カルシウム板、しっくい、
ブロック、レンガ、タイル、瓦、スレート、天然石、人
工石、ガラスウール、ロックウール、セラミックファイ
バー、木材、合板が挙げられる。
【0074】土木建築材料に使用する方法としては特に
限定されないが、好ましい使用する方法として、例え
ば、上記材料へローラー、刷毛、スプレー等を用い塗布
したり、場合によっては上記材料を含浸、浸漬すること
が挙げられる。この際、吸水防止剤は、有機ケイ素成分
の量が、吸水防止剤全体に対して好ましくは2〜60重
量%、より好ましくは3〜50重量%、さらに好ましく
は5〜40重量%の範囲に水で希釈して使用される。有
機ケイ素成分が少なすぎると塗布、含浸あるいは浸漬等
の回数を増やす必要があり、多すぎると材料への浸透性
が悪くなる。また、土木建築材料に使用する他の好まし
い例としては、例えば上記材料を製造する際に添加する
ことが挙げられる。例えば、モルタルではセメント、
砂、水等を混和調製する際に吸水防止剤を添加した後成
形したり、コンクリートではセメント、細骨材、減水
材、水等を混練する際に、吸水防止剤を添加した後成形
することが挙げられ、他の材料でもこれらと同様に成形
する前や成形する際に添加することが挙げられる。吸水
防止剤の添加量としては、有機ケイ素成分がセメントに
対して0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜3重
量%の範囲になるように使用する。
【0075】本発明の吸水防止剤は、さらに加水分解・
重縮合反応により材料表面および内部において強固に且
つ優れた吸水防止層や撥水層を形成し、雨水、汚水、酸
性雨による材料の劣化や汚れのしみこみ、海(塩)水に
よる被害、寒冷地における凍結融解作用によるひび割
れ、材料からの塩の溶出による白華等の解決に有用であ
る。水蒸気を放出する機能も有するため炭酸ガスによる
中性化、骨材に含まれるシリカとアルカリによるアルカ
リ骨材反応の防止等にも優れている。また、吸水防止層
や撥水層が厚く、浸透性が良いため、耐久性の向上が図
れる。さらに、除草剤を含むため、優れた防菌防かび効
果と防藻効果とを長期間にわたって維持することができ
る。そのため、本発明の吸水防止剤は、種々の塗料やコ
ーティング剤や仕上げ材の防水プライマーとしても有用
である。
【0076】
【実施例】以下に本発明の具体的な実施例および比較例
を示すが、本発明は下記実施例に限定されない。「%」
は特に限定のない限り「重量%」を示す。 〔実施例1〕水49.8gにオキシエチレンの繰り返し
単位数22であるポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル硫酸アンモニウム塩(HLB45.8)0.07
5gを溶解した混合液をホモミキサーを用いて高速攪拌
しながら、この混合液に、ヘキシルトリエトキシシラン
50gに下記式(A−1)で示されるオキシエチレンの
繰り返し単位数10であるポリオキシエチレンジエトキ
シメチルシリルプロピルグリシジルノニルフェニルエー
テル(HLB9.7)0.125gを溶解した混合液を
徐々に添加、混合し、30分間高速攪拌を続けて乳化を
行った(混合HLB23.2)。
【0077】得られた乳化物に、尿素系除草剤であるD
CMU(化学名:3−(3,4−ジクロロフェニル)−
1,1−ジメチル尿素)0.2gと、イソチアゾリン系
防菌防かび剤である2−n−オクチル−4−イソチアゾ
リン−3−オン0.2gとを添加、混合することによ
り、吸水防止剤(1)を得た。
【0078】
【化8】
【0079】〔実施例2〜4〕実施例1において、乳化
剤、除草剤および防菌防かび剤の種類と量を表2に示す
ように変更した以外は、実施例1と同様にして吸水防止
剤(2)〜(4)を得た。 〔実施例5〕水49.8gにオキシエチレンの繰り返し
単位数22であるポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル硫酸アンモニウム塩(HLB45.8)0.07
5gを溶解した混合液をホモミキサーを用いて高速攪拌
しながら、この混合液に、ヘキシルトリエトキシシラン
50gに前記式(A−1)で示されるオキシエチレンの
繰り返し単位数10であるポリオキシエチレンジエトキ
シメチルシリルプロピルグリシジルノニルフェニルエー
テル(HLB9.7)0.125gを溶解した混合液を
徐々に添加、混合した(混合HLB23.2)。さら
に、尿素系除草剤であるDCMU(化学名:3−(3,
4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素)0.
3gと、イソチアゾリン系防菌防かび剤である1,2−
ベンゾイソチアゾリン−3−オン0.2gとを添加、混
合し、そのまま30分間高速攪拌を続けることにより、
吸水防止剤(5)を得た。 〔実施例6〕水49.8gにオキシエチレンの繰り返し
単位数22であるポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル硫酸アンモニウム塩(HLB45.8)0.07
5gを溶解した混合液をホモミキサーを用いて高速攪拌
しながら、この混合液に、ヘキシルトリエトキシシラン
50gに前記式(A−1)で示されるオキシエチレンの
繰り返し単位数10であるポリオキシエチレンジエトキ
シメチルシリルプロピルグリシジルノニルフェニルエー
テル(HLB9.7)0.125gと、尿素系除草剤で
あるDCMU(化学名:3−(3,4−ジクロロフェニ
ル)−1,1−ジメチル尿素)0.5gと、イソチアゾ
リン系防菌防かび剤である2−n−オクチル−4−イソ
チアゾリン−3−オン0.1gとを混合した混合液を徐
々に添加、混合して乳化を行った(混合HLB23.
2)。そのまま30分間高速攪拌を続けることにより、
吸水防止剤(6)を得た。 〔実施例7〕実施例1において、DCMUの代わりにカ
ーバメート系除草剤あるMCCを用いた以外は、実施例
1と同様にして吸水防止剤(7)を得た。 〔実施例8〕実施例1において、イソチアゾリン系防菌
防かび剤を用いない以外は、実施例1と同様にして吸水
防止剤(8)を得た。 〔実施例9〕実施例1において、乳化剤をソルビタンモ
ノラウレート(HLB8.6)0.2gに変更した以外
は、実施例1と同様にして吸水防止剤(9)を得た。 〔比較例1〕実施例1において、尿素系除草剤であるD
CMUおよびイソチアゾリン系防菌防かび剤を両方とも
全く用いないこと以外は、実施例1と同様にして比較用
吸水防止剤(11)を得た。 〔比較例2〕実施例1において、尿素系除草剤であるD
CMUを全く用いず、イソチアゾリン系防菌防かび剤の
みを使用したこと以外は、実施例1と同様にして比較用
吸水防止剤(12)を得た。
【0080】
【表2】
【0081】表2中、各成分の詳細は下記の通り。 有機ケイ素成分A:ヘキシルトリエトキシシラン。 乳化剤A:ポリオキシエチレン(オキシエチレンの繰り
返し単位数22)ノニルフェニルエーテル硫酸アンモニ
ウム塩。 乳化剤B:ポリオキシエチレン(オキシエチレンの繰り
返し単位数10)ジエトキシメチルシリルプロピルグリ
シジルノニルフェニルエーテル。
【0082】乳化剤C:ポリオキシエチレン(オキシエ
チレンの繰り返し単位数20)ジノニルフェニルエーテ
ル硫酸アンモニウム塩。 乳化剤D:ポリオキシエチレン(オキシエチレンの繰り
返し単位数10)トリエトキシシリルプロピルグリシジ
ルノニルフェニルエーテル。 乳化剤E:ポリオキシエチレン(オキシエチレンの繰り
返し単位数19)オレイルエーテル硫酸アンモニウム
塩。
【0083】乳化剤F:ソルビタンモノラウレート。 乳化剤G:ポリオキシエチレンソルビタントリステアレ
ート。 除草剤A:DCMU(化学名:3−(3,4−ジクロロ
フェニル)−1,1−ジメチル尿素)。 除草剤B:メチルダイムロン(化学名:1−(α,α−
ジメチルベンジル)−3−メチル−3−フェニル尿
素)。
【0084】除草剤C:イソウロン(化学名:3−(5
−tert−ブチル−3−イソキサゾリル)−1,1−
ジメチル尿素)。 除草剤D:テブチウロン(化学名:1−(5−tert
−ブチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−
1,3−ジメチル尿素)。 除草剤E:MCC(化学名:N−(3,4−ジクロロフ
ェニル)カルバミン酸メチル)。
【0085】防菌防かび剤A:2−n−オクチル−4−
イソチアゾリン−3−オン。 防菌防かび剤B:1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−
オン。 上記で得られた吸水防止剤の吸水防止性、浸透性、防菌
防かび性および防藻性の評価結果を表3に示す。なお評
価方法は以下の通りである。 (モルタルサンプルの調製)有機ケイ素成分の濃度が2
0重量%になるように吸水防止剤を純水で希釈して塗布
液とした。モルタル(5cm×5cm×1.5cm)の
全面を200g/m 2 となるように塗布した後、23
℃、60%RH下で1週間養生してモルタルサンプルと
し下記各種試験に供した。 (吸水防止性)モルタルサンプルを水200g中に浸漬
し、7時間後に取り出し、余剰水を乾いた布で拭き取っ
た後に重量測定を行い、下式により吸水率を算出した。
【0086】吸水率(重量%)=〔(浸漬後の重量−浸
漬前の重量)/浸漬前の重量〕×100 評価基準は以下の通りである。 ○:吸水率が1.0重量%未満 ×:吸水率が1.0重量%以上 なお、未処理モルタルの吸水率を同様にして測定する
と、7.5重量%であった。 (浸透性)モルタルサンプルを切断しその断面に水を吹
き付け、撥水層の厚みにより浸透深さを測定した。評価
基準は以下の通りである。
【0087】 ○:3mm以上 △:2mm以上、3mm未満 ×:2mm未満 (防菌防かび性) 〔供試菌〕 Aspergillus niger Penicillium funiculosum Cladosporium cladosporioides Aureobasidium pullulans Gliocladium virens Alternaria sp. 〔使用培地〕ポテトデキストロース寒天培地 〔方法〕27×20×4cmの減菌済みのタッパーにモル
タル試験片を並べた後、減菌した培地を試験片と同じ高
さになるように分注し固化させ、供試菌の混合懸濁液を
マイクロスプレーで接種した。28±2℃で培養しなが
ら経過月数毎に状態を観察し、以下の基準で評価した。
【0088】 ◎:試験片上にかびの発育が認められない。 ○:試験片上にかびの発育が面積の1/3未満。 △:試験片上にかびの発育が面積の1/3以上〜2/3
未満。 ×:試験片上にかびの発育が面積の2/3以上。 (防藻性) 〔供試藻〕 Ulothrix sp. Ocillatria sp. Nostoc sp. Chlorella sp. 〔使用培地〕緑藻用寒天培地 〔方法〕27×20×4cmの減菌済みのタッパーにモル
タル試験片を並べた後、減菌した培地を試験片と同じ高
さになるように分注し固化させ、供試藻の混合胞子懸濁
液をマイクロスプレーで接種した。最初の7日間は暗所
に放置し、その後は、北側の窓辺に置いて経過月数毎に
状態を観察し、以下の基準で評価した。
【0089】 ◎:試験片上に藻の発育が認められない。 ○:試験片上に若干の藻の発育が認められる。 △:試験片上に藻の発育が認められる。 ×:試験片上に顕著な藻の発育が認められる。
【0090】
【表3】
【0091】
【発明の効果】本発明の吸水防止剤は、上記一般式
(1)で示されるシラン化合物(S)、その加水分解物
およびその重縮合物から選ばれる少なくとも1種からな
る有機ケイ素成分と、乳化剤と、除草剤と、水とを含む
ため、優れた防菌防かび効果と防藻効果とを有し、これ
らを長期間にわたって維持させることができる。
【0092】前記除草剤が尿素系除草剤であると、その
防菌防かび効果と防藻効果とが特に優れるとともに、吸
水防止剤のpHを変えにくいため有機ケイ素成分の乳化
安定性を損ないにくいとともに、水に溶けにくいため吸
水防止剤の保存安定性に悪影響を与えにくい。本発明の
吸水防止剤がさらに防菌防かび剤を含むと、単に防菌防
かび効果が向上するだけでなく、防藻効果をも向上させ
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A01N 43:80)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)で示されるシラン化合物
    (S)、その加水分解物およびその重縮合物から選ばれ
    る少なくとも1種からなる有機ケイ素成分と、乳化剤
    と、除草剤と、水とを含む吸水防止剤。 【化1】 (但し、R4 は炭素数1〜20の1価炭化水素基、R5
    は炭素数1〜6のアルキル基、pは1または2であ
    る。)
  2. 【請求項2】前記除草剤が尿素系除草剤である請求項1
    に記載の吸水防止剤。
  3. 【請求項3】防菌防かび剤をさらに含む請求項1または
    2に記載の吸水防止剤。
  4. 【請求項4】前記乳化剤のHLBが20を超え30以下
    の値である請求項1〜3のいずれかに記載の吸水防止
    剤。
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