JPH1060344A - 高分子色素材料、及びそれを含有するインクジェット記録液 - Google Patents

高分子色素材料、及びそれを含有するインクジェット記録液

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JPH1060344A
JPH1060344A JP22383696A JP22383696A JPH1060344A JP H1060344 A JPH1060344 A JP H1060344A JP 22383696 A JP22383696 A JP 22383696A JP 22383696 A JP22383696 A JP 22383696A JP H1060344 A JPH1060344 A JP H1060344A
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ink jet
jet recording
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JP22383696A
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Hidetaka Ninomiya
英隆 二宮
Fumio Shimada
文生 島田
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、色調が良好で耐候性、耐水
性に優れた高分子色素材料、及びそれを含有するインク
ジェット記録液を提供することである。 【解決手段】 下記一般式(I)で表される高分子色素
材料およびそれを含有するインクジェット記録液。 【化1】 〔式中、Dは脂肪族、芳香族の活性メチレン基、活性メ
チン基に芳香族ジアミン誘導体を酸化カップリングによ
り結合させてなるアゾメチン系色素を表し、X1、X2
水素原子、置換、未置換のカルバモイル基、カルボキシ
ル基、スルホアルキル基を表し少なくとも一方は水素原
子以外の基を表す。R1、R2、R3は各々水素原子また
はメチル基を表し、Zは共重合可能なポリマー構成単位
を表す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、色調が良好で耐候
性、耐水性に優れた高分子色素材料、及びそれを含有す
るインクジェット記録液に関するものである。
【0002】
【従来の技術】色素材料は一般に染料や顔料として知ら
れており、繊維の染色剤、樹脂や塗料中の着色材料、書
き込み可能CD(CD−R、DVD−R)における情報
記録材料、液晶用カラーフィルターの光吸収材料、及び
写真、印刷、カラー複写機、カラープリンタ(インクジ
ェット方式、電子写真方式、昇華転写方式、溶融方式
等)における画像形成材料等様々な用途で広範に利用さ
れている。これら色素材料設計の共通課題として吸収波
長、吸収波形、モル吸光係数等で代表される分光特性の
改良、耐光性、耐熱性、耐湿性等で代表される耐候性の
改良、及び耐水性、耐溶剤性、耐摩擦性等で代表される
耐久性の改良が挙げられる。一般に色彩の鮮やかさを重
視する用途には染料として分類されている材料が、保存
耐久性を重視する用途には顔料として分類されている材
料が従来利用されており、C.I.(カラーインデック
ス)に記載の色素材料が数多く実用化されている。しか
しながら、品質に対する要求の高度化に伴い、分光特
性、耐候性、耐久性をより高度に、バランスよく満足す
る色素材料が前述の各種用途分野で望まれるようになっ
てきた。
【0003】一方、従来使用されてきた低分子の色素材
料と異なり、色素を高分子化することで耐候性、耐久性
向上を計った高分子色素材料が知られている。Bri
t.P.524,966号にはスチレンと無水マレイン
酸共重合物にアゾ色素を導入した高分子染料が記載され
ている。同様に反応性高分子材料にカップリング反応を
用いてアゾ色素形成する例がUSP2,397,454
号、USP2,463,838号、Brit.P.1,
064,470号、特公昭44−13382号等に、ア
ゾメチン、キノンイミン色素形成する例がUSP2,4
15,381号、USP2,852,381号、Ge
r.P.Offen,2,156,480号等に記載さ
れている。また、高分子と染料との反応により合成した
高分子色素材料がBelg.P.715,565号、F
r.P.1,547,495号、特公昭45−2735
1号、特開平7−304994号等に記載されている。
Brit.P.877,402号、USP3,190,
860号、特公昭41−14434号、特公昭42−5
415号、特公昭44−6994号等には色素モノマー
を用いてポリマー化した高分子色素材料の例が記載され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、その多
くは水、有機溶剤に不溶であったり、色調的にも不十分
で、特に画像形成材料としては適さず、未だに実用化に
至っていない。例えば、インクジェット記録方式で使用
されるインクは、その使用される記録方式に適合する粘
度、表面張力を有し、ヘッド内で凝集を起こさないこ
と、高い記録画像濃度を有し色調が良好であること、耐
光性や耐熱性および耐水性に優れること、被記録媒体に
対して定着が速く記録後にじまないこと、インクとして
の保存性に優れていること、毒性や引火性といった安全
性に問題がないこと、安価であること等、要求は多岐に
わたる。近年、インクジェットプリンタの飛躍的な性能
向上に伴い、水性インクの本質的な欠点である耐水性向
上の機運が高まっているが、従来の低分子の水溶性色素
では耐水性改良には限界があり、また従来知られている
高分子色素材料でも前述の要求性能を満たすものは見い
だされていない。
【0005】したがって、本発明の目的は、色調が良好
で耐候性、耐水性に優れた高分子色素材料、及びそれを
含有するインクジェット記録液を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は下記
構成により達成された。
【0007】(1) 下記一般式(I)で表される高分
子色素材料。
【0008】
【化2】
【0009】〔式中、Dは脂肪族、芳香族の活性メチレ
ン基、活性メチン基に芳香族ジアミン誘導体を酸化カッ
プリングにより結合させてなるアゾメチン系色素を表
し、X1、X2は水素原子、置換、未置換のカルバモイル
基、カルボキシル基、スルホアルキル基を表し少なくと
も一方は水素原子以外の基を表す。R1、R2、R3は各
々水素原子またはメチル基を表し、Zは共重合可能なポ
リマー構成単位を表す。l、m、nはポリマー構成単位
の割合を表し、0または正の整数でありその和を100
とする。l、mは1ないし99、nは0ないし90であ
る。〕 (2) 上記一般式(I)で表される高分子色素材料を
含有することを特徴とするインクジェット記録液。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】一般式(I)で表される高分子色素材料に
ついて説明する。
【0012】前記一般式(I)において、Dで表される
アゾメチン系色素としては、脂肪族の活性メチレン化合
物(例えば、アシル置換アセトアニリド誘導体、マロン
酸誘導体)、ヘテロ環活性メチン、活性メチレン化合物
(例えば、1−フェニル−5−ピラゾロン誘導体、ピラ
ゾロトリアゾール誘導体、2,4ジ置換イミダゾー
ル)、芳香族活性メチン化合物(例えば、フェノール誘
導体、ナフトール誘導体)等と芳香族ジアミン誘導体
(パラフェニレンジアミン誘導体、2,5−ジアミノピ
リジン誘導体)を酸化カップリングにより結合させて色
素形成したものであり、色調、耐光性の面から好ましい
例として、下記一般式(II)、(III)または(IV)で
表されるアゾメチン系色素を挙げることができる。
【0013】
【化3】
【0014】上記一般式(II)、(III)または(IV)
中、A1は分岐、直鎖のアルキル基(例えば、ターシャ
リブチル基、メチル基等)、アラルキル基(例えば、ベ
ンジル基、フェネチル基等)、または置換、未置換の芳
香族基(例えば、フェニル基、2−メトキシフェニル
基、2−クロロフェニル基等)を表す。A2はA1で表さ
れる基を2価にした基を表し、色調の面から置換、未置
換の芳香族の2価の基が好ましい。Xは窒素原子または
メチン基を表す。
【0015】R4、R5は置換、未置換のアルキル基(例
えば、エチル基、メタンスルホンアミドエチル基、メト
キシエチル基、ヒドロキシエチル基、スルホエチル基、
スルホプロピル基、カルボキシエチル基等)を表す。Y
1、Y2、Y3、Y4、Y5は各々水素原子、ハロゲン原子
(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、アル
キル基(例えば、メチル基、エチル基等)、アルコキシ
基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)を表す。
7、Y8は水素原子、アルキル基(例えば、メチル基、
エチル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩
素原子、臭素原子等)を表す。
【0016】一般式(I)において、X1、X2は水素原
子、置換、未置換のカルバモイル基(例えば、カルバモ
イル基、N−メチルカルバモイル基、N−エチルカルバ
モイル基、N−イソプロピルカルバモイル基等)、カル
ボキシル基、スルホアルキル基(例えば、スルホエチル
基、スルホプロピル基等)を表し、インクとして使用す
る場合、好ましくは水素原子または置換、未置換のカル
バモイル基である。R1、R2、R3は各々水素原子また
はメチル基を表し、Zは共重合可能なポリマー構成単位
(例えば、スチレン誘導体、アクリレート誘導体、メタ
クリレート誘導体、マレイン酸誘導体)を表す。l、
m、nは0または正の整数を表し、その和を100とす
る。l、mは1ないし99、nは0ないし90である。
吸光度の面からlは好ましくは50以上であり、更に好
ましくは60以上である。更に反応性の面からnは0が
好ましい。本発明の高分子色素材料の重合度としては一
般的なポリマーと異なり比較的小さく、その好ましい範
囲としては色素分子が3分子以上、10万分子以下であ
る。
【0017】本発明の高分子色素材料は、選ばれた構造
を有する高分子アゾメチン色素に適切な親水性基を共重
合することにより、水への溶解性に優れ、高濃度で色調
が好ましく、かつ耐光性、耐水性に優れた色素材料が可
能となったものである。
【0018】以下に、本発明の一般式(I)で表される
高分子色素材料(以下、本発明の高分子色素材料また
は、本発明の色素ともいう。)の具体的化合物例を示す
が、本発明はこれらに限定されない。
【0019】
【化4】
【0020】
【化5】
【0021】
【化6】
【0022】
【化7】
【0023】
【化8】
【0024】
【化9】
【0025】上記本発明の高分子色素材料は、従来公知
のモノマー、及びポリマー合成方法を組み合わせること
により容易に合成できる。
【0026】以下本発明の色素の合成法を説明する。
【0027】《合成例》 本発明の高分子色素材料の例示化合物M−1の合成 反応スキーム
【0028】
【化10】
【0029】原料(1)135gを酢酸エチル200m
lに溶解し、ピリジン27gを加えた後、内温5〜10
℃でメタクリル酸クロリド33gを滴下した。2時間反
応後、水を加え水洗、除去を行った。更に有機層に29
%アンモニア水60mlを加え30分撹拌後下層を分離
し水洗を行った。氷酢酸を加えて撹拌し析出した結晶を
濾取し乾燥した。アルコールから再結晶を行い50gの
中間体(2)を得た。融点183〜186℃、NMR、
質量分析計から構造を確認した。
【0030】200mlのN,N−ジメチルホルムアミ
ドをフラスコに取り窒素ガス通気をしながら80℃まで
加熱し、30gの中間体(2)を加えた。更にN−イソ
プロピルアクリルアミド30g及びAIBN(アゾビス
イソブチロニトリル)1gを加えて同温で5時間重合を
行った。2lのイオン交換水に反応液を注ぎ、食塩を加
えて結晶を析出させ、減圧濾過後乾燥し48gの中間体
(3)を得た。数平均分子量は約3000であった。N
MR、元素分析、GPCから構造を確認した。
【0031】30gの中間体(3)を500mlのメタ
ノールに溶解し、20gの3−アミノ−6−N,N−ジ
エチルアミノ−2−メチルピリジン、及び30gの炭酸
ナトリウムを100mlの水に溶解した溶液を加えた。
氷冷下、25gの過硫酸アンモニウムを100mlの水
に溶解した溶液を滴下した。1時間反応後、食塩を加え
て塩析後、アルコールで洗浄し得られた結晶を減圧濾
過、乾燥し23gの本発明の高分子色素材料の例示化合
物M−1を得た。NMR、分光吸収測定から構造を確認
した。
【0032】本発明の色素を含有する記録液は水系イン
ク、油系インク、固体(相変化)インク等の種々の溶媒
系を用いることができるが、水性インク(例えばインク
総重量あたり10重量%以上の水を含有する水性インク
等)を溶媒系として特に好ましく用いることができる。
【0033】これらインクには通常、界面活性剤を添加
する。それらの界面活性剤としては陰イオン界面活性剤
(種々の脂肪族、芳香族化合物のカルボン酸塩、スルホ
ン酸塩、硫酸エステル塩及びリン酸エステル塩等)、陽
イオン界面活性剤(脂肪族アミン塩及び脂肪族4級アン
モニウム塩等)、非イオン性界面活性剤(アルキル及び
アルキルアリルポリオキシエチレンエーテル、グリセリ
ンエステル、エーテルエステル、ポリエチレングリコー
ル脂肪酸エステル、脂肪族アルカノールアミド等)、両
性界面活性剤(カルボキシベタイン、アミノカルボン酸
塩及びイミダゾリウムベタイン等)等を挙げることが出
来る。代表的な界面活性剤としては、界面活性剤便覧
(産業図書株式会社 発行)に記載の化合物を挙げるこ
とができる。
【0034】水系インクは、本発明の色素の他に溶剤と
して水と水溶性有機溶媒を併用することが好ましい。
【0035】水溶性有機溶媒の例としては、アルコール
類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、
イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、セカ
ンダリーブタノール、ターシャリーブタノール、ペンタ
ノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジル
アルコール等)、多価アルコール類(例えば、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタン
ジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグ
リコール等)、多価アルコールエーテル類(例えば、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブ
チルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル
アセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリ
エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリ
コールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモ
ノフェニルエーテル等)、アミン類(例えば、エタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタ
ノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エ
チレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテ
トラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイ
ミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチ
ルプロピレンジアミン等)、アミド類(例えば、ホルム
アミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド等)、複素環類(例えば、2−ピロリ
ドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピ
ロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2
−イミダゾリジノン等)、スルホキシド類(例えば、ジ
メチルスルホキシド等)、スルホン類(例えば、スルホ
ラン等)、尿素、アセトニトリル、アセトン等が挙げら
れる。
【0036】上記のような水系インクにおいて、色素は
その溶媒系に可溶であればそのまま溶解して用いること
ができる。一方、そのままでは不溶の固体である場合、
色素を種々の分散機(例えば、ボールミル、サンドミ
ル、アトライター、ロールミル、アジテーターミル、ヘ
ンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザ
ー、パールミル、ジェットミル、オングミル等)を用い
て微粒子化するか、あるいは可溶である有機溶媒に色素
を溶解した後に、高分子分散剤や界面活性剤(ノニオン
系、アニオン系)とともにその溶媒系に分散させること
ができる。さらに、そのままでは不溶の液体または半溶
融状物である場合、そのままかあるいは可溶である有機
溶媒に溶解して、高分子分散剤や界面活性剤とともにそ
の溶媒系に分散させることができる。このような水系イ
ンクの具体的調整法については、例えば特開平5−14
8436号、同5−295312号、同7−97541
号、同7−82515号、同7−118584号等に記
載の方法を参照することができる。
【0037】油系インクは、本発明の色素の他に溶媒と
して有機溶媒を使用する。油系インクの溶媒の例として
は、上記水系インクにおいて水溶性有機溶媒として例示
したものに加えて、アルコール類(例えば、ペンタノー
ル、ヘプタノール、オクタノール、フェニルエチルアル
コール、フェニルプロピルアルコール、フルフリルアル
コール、アニルアルコール等)、エステル類(エチレン
グリコールジアセテート、エチレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテ
ート、酢酸エチル、酢酸アミル、酢酸ベンジル、酢酸フ
ェニルエチル、酢酸フェノキシエチル、フェニル酢酸エ
チル、プロピオン酸ベンジル、安息香酸エチル、安息香
酸ブチル、ラウリン酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピ
ル、リン酸トリエチル、リン酸トリブチル、フタル酸ジ
エチル、フタル酸ジブチル、マロン酸ジエチル、マロン
酸ジプロピル、ジエチルマロン酸ジエチル、コハク酸ジ
エチル、コハク酸ジブチル、グルタル酸ジエチル、アジ
ピン酸ジエチル、アジピン酸ジプロピル、アジピン酸ジ
ブチル、アジピン酸ジ(2−メトキシエチル)、セバシ
ン酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチ
ル、マレイン酸ジオクチル、フマル酸ジエチル、フマル
酸ジオクチル、ケイ皮酸−3−ヘキセニル等)、エーテ
ル類(例えば、ブチルフェニルエーテル、ベンジルエチ
ルエーテル、ヘキシルエーテル等)、ケトン類(例え
ば、ベンジルメチルケトン、ベンジルアセトン、ジアセ
トンアルコール、シクロヘキサノン等)、炭化水素類
(例えば、石油エーテル、石油ベンジル、テトラリン、
デカリン、ターシャリーアミルベンゼン、ジメチルナフ
タリン等)、アミド類(例えば、N,N−ジエチルドデ
カンアミド等)等が挙げられる。
【0038】上記のような油系インクにおいて、色素は
そのまま溶解させて用いることができ、また樹脂状分散
剤や結合剤を併用して分散または溶解させて用いること
もできる。このような油系インクの具体的調整法につい
ては、特開平3−231975号、特開平5−5088
83号等に記載の方法を参照することができる。固体
(相変化)インクは、本発明のインクの他に溶媒として
室温で固体であり、かつインクの加熱噴射時には溶融し
た液体状である相変化溶媒を使用する。このような相変
化溶媒としては、天然ワックス(例えば、密ロウ、カル
ナウバワックス、ライスワックス、木ロウ、ホホバ油、
鯨ロウ、カンデリラワックス、ラノリン、モンタンワッ
クス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、
マイクロクリスタリンワックス、ペトロラクタム等)、
ポリエチレンワックス誘導体、塩素化炭化水素、有機酸
(例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、チ
グリン酸、2−アセトナフトンベヘン酸、12−ヒドロ
キシステアリン酸、ジヒドロキシステアリン酸等)、有
機酸エステル(例えば、上記した有機酸のグリセリン、
ジエチレングリコール、エチレングリコール等のアルコ
ールとのエステル等)、アルコール(例えば、ドデカノ
ール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、エイコサ
ノール、ドコサノール、テトラコサノール、ヘキサコサ
ノール、オクタコサノール、ドデセノール、ミリシルア
ルコール、テトラセノール、ヘキサデセノール、エイコ
セノール、ドコセノール、ピネングリコール、ヒノキオ
ール、ブチンジオール、ノナンジオール、イソフタリル
アルコール、メシセリン、テレアフタリルアルコール、
ヘキサンジオール、デカンジオール、ドデカンジオー
ル、テトラデカンジオール、ヘキサデカンジオール、ド
コサンジオール、テトラコサンジオール、テレビネオー
ル、フェニルグリセリン、エイコサンジオール、オクタ
ンジオール、フェニルプロピレングリコール、ビスフェ
ノールA、パラアルファクミルフェノール等)、ケトン
(例えば、ベンゾイルアセトン、ジアセトベンゼン、ベ
ンゾフェノン、トリコサノン、ヘプタコサノン、ヘプタ
トリアコンタノン、ヘントリアコンタノン、ヘプタトリ
アコンタノン、ステアロン、ラウロン、ジアニソール
等)、アミド(例えば、オレイン酸アミド、ラウリル酸
アミド、ステアリン酸アミド、リシノール酸アミド、パ
ルミチン酸アミド、テトラヒドロフラン酸アミド、エル
カ酸アミド、ミリスチン酸アミド、12−ヒドロキシス
テアリン酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミド、N
−オレイルステアリン酸アミド、N,N′−エチレンビ
スラウリン酸アミド、N,N′−エチレンビスステアリ
ン酸アミド、N,N′−エチレンビスオレイン酸アミ
ド、N,N′−メチレンビスステアリン酸アミド、N,
N′−エチレンビスベヘン酸アミド、N,N′−キシリ
レンビスステアリン酸アミド、N,N′−ブチレンビス
ステアリン酸アミド、N,N′−ジオレイルアジピン酸
アミド、N,N′−ジステアリルアジピン酸アミド、
N,N′−ジオレイルセバシン酸アミド、N,N′−シ
ステアリルセバシン酸アミド、N,N′−ジステアリル
テレフタル酸アミド、N,N′−ジステアリルイソフタ
ル酸アミド、フェナセチン、トルアミド、アセトアミ
ド、オレイン酸2量体/エチレンジアミン/ステアリン
酸(1:2:2のモル比)のような2量体酸とジアミン
と脂肪酸の反応生成物テトラアミド等)、スルホンアミ
ド(例えば、パラトルエンスルホンアミド、エチルベン
ゼンスルホンアミド、ブチルベンゼンスルホンアミド
等)、シリコーン類(例えば、シリコーンSH6018
(東レシリコーン)、シリコーンKR215,216,
220(信越シリコーン)等)、クマロン類(例えば、
エスクロンG−90(新日鐵化学)等)、コレステロー
ル脂肪酸エステル(例えば、ステアリン酸コレステロー
ル、パルミチン酸コレステロール、ミリスチン酸コレス
テロール、ベヘン酸コレステロール、ラウリン酸コレス
テロール、メリシン酸コレステロール等)、糖類脂肪酸
エステル(ステアリン酸サッカロース、パルミチン酸サ
ッカロース、ベヘン酸サッカロース、ラウリン酸サッカ
ロース、メリシン酸サッカロース、ステアリン酸ラクト
ース、パルミチン酸ラクトース、ミリスチン酸ラクトー
ス、ベヘン酸ラクトース、ラウリン酸ラクトース、メリ
シン酸ラクトース等)等が挙げられる。固体インクの固
体−液体相変化における相変化温度は、60℃以上であ
ることが好ましく、80〜150℃であることがより好
ましい。
【0039】上記のような固体インクにおいて、加熱し
た溶融状態の溶媒に本発明の色素をそのまま溶解させて
用いることができ、また樹脂状分散剤や結合剤を併用し
て分散または溶解させて用いることもできる。このよう
な固体インクの具体的調整法については、特開平5−1
86723号、同7−70490号等に記載の方法を参
照することができる。
【0040】上記したような水系、油系、固体の各イン
クは、その飛翔時の粘度として40cps以下が好まし
く、30cps以下であることがより好ましい。
【0041】本発明のインクは、その飛翔時の表面張力
として20dyn/cm以上が好ましく、25〜80d
yn/cmであることが、より好ましい。
【0042】本発明のインクにおいて、本発明の色素
(一般式(1)で表される高分子色素材料)は、全イン
ク量の0.1〜25重量%の範囲で使用されることが好
ましく、0.5〜10重量%の範囲であることがより好
ましい。
【0043】本発明のインクにおいては、吐出安定性、
プリントヘッドやインクカートリッジ適合性、保存安定
性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、
粘度調整剤、表面張力調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成
剤、分散剤、pH調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、
退色防止剤、防黴剤、防錆剤等を添加することもでき
る。
【0044】本発明のインクは、その使用する記録方式
に関して特に制約はなく、コンティニュアス方式及びオ
ンデマンド方式のインクジェットプリンタ用のインクと
して好ましく使用することができる。オンデマンド方式
としては、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャ
ビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピス
トン型、シェアーモード型、シェアードウォール型
等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェ
ット型、バブルジェット型等)、静電吸引方式(例え
ば、電界制御型、スリットジェット型等)、放電方式
(例えば、スパークジェット型等)などを具体的な例と
して挙げることができる。
【0045】
【実施例】実施例により本発明を更に具体的に説明する
が、本発明はこの実施例における形態に限定されるもの
ではない。
【0046】実施例1 表1に記載の組成を有する各インク組成物を用いて、イ
ンクジェットプリンタMJ−5000C(セイコーエプ
ソン株式会社製、電気−機械変換方式)によって、イン
クジェット用専用コート紙上に記録したマゼンタ画像サ
ンプルを得た。このサンプルを用いて、下記のように定
義した耐光性、色調の評価を行った結果を表1に示す。
【0047】耐光性:PDA−65(コニカ(株)製)
の緑色光による反射濃度の測定から算出したキセノンフ
ェードメーターにて24時間爆射した後のサンプルの未
爆射サンプルに対する画像の残存率 耐光性(%)=(爆射試料の緑色光反射濃度/未爆射試
料の緑色光反射濃度)×100 色調 :PDA−65(コニカ(株)製)を用いて青
色、緑色、赤色光における反射濃度を測定し、緑色光に
おける反射濃度を1に規格化した場合の相対青色光反射
濃度および相対赤色光反射濃度を算出して下記基準にて
評価。すなわち○は青色光および赤色光の波長領域に不
正吸収が少ない良好な色調のマゼンタ画像を表す ○ :相対青色光反射濃度0.25未満かつ相対赤色光
反射濃度0.10未満の場合 △ :相対青色光反射濃度0.25以上で相対赤色光反
射濃度0.10未満であるか、または相対青色光反射濃
度0.25未満で相対赤色光反射濃度0.10以上の場
合 × :相対青色光反射濃度0.25以上かつ相対赤色光
反射濃度0.10以上の場合 耐水性:画像サンプルを25℃の水に10分間浸析し、
その後乾燥して、未処理サンプルに対する残存率を下式
により求め耐水性(%)とし、下記ランク付けにより耐
水性を評価した。
【0048】耐水性(%)=(浸析試料の主反射濃度/
未処理試料の主反射濃度)×100 ○ :耐水性(%)が85%以上 △ :耐水性(%)が70%以上85%未満 × :耐水性(%)が70%未満 尚、表1の各化合物量の単位はインクにおける重量%で
ある。表中に記載の色素比較1、色素比較2および界面
活性剤1の構造を下記に示す。
【0049】
【化11】
【0050】
【表1】
【0051】表1の結果から明らかなように、本発明の
インクジェット記録液は比較のインクジェット記録液を
使用した場合に比較して耐光性に優れ、かつ不正吸収が
少ない色調が良好のものであることがわかる。更に、耐
水性にも優れた色素材料であることがわかる。
【0052】以上示したように、本発明の記録液を用い
ることで、色調、耐光性、耐水性に優れた記録画像が得
られる。
【0053】
【発明の効果】本発明により、色調が良好で耐候性、耐
水性に優れた高分子色素材料、及びそれを含有するイン
クジェット記録液を提供することができた。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09B 69/10 C09D 133/24 PFW // C09D 133/24 PFW B41J 3/04 101Y

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表される高分子色素
    材料。 【化1】 〔式中、Dは脂肪族、芳香族の活性メチレン基、活性メ
    チン基に芳香族ジアミン誘導体を酸化カップリングによ
    り結合させてなるアゾメチン系色素を表し、X1、X2
    水素原子、置換、未置換のカルバモイル基、カルボキシ
    ル基、スルホアルキル基を表し少なくとも一方は水素原
    子以外の基を表す。R1、R2、R3は各々水素原子また
    はメチル基を表し、Zは共重合可能なポリマー構成単位
    を表す。l、m、nはポリマー構成単位の割合を表し、
    0または正の整数でありその和を100とする。l、m
    は1ないし99、nは0ないし90である。〕
  2. 【請求項2】 上記一般式(I)で表される高分子色素
    材料を含有することを特徴とするインクジェット記録
    液。
JP22383696A 1996-08-26 1996-08-26 高分子色素材料、及びそれを含有するインクジェット記録液 Pending JPH1060344A (ja)

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