JP2000319558A - インクジェットインクのためのカチオン性アゾ染料 - Google Patents

インクジェットインクのためのカチオン性アゾ染料

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JP2000319558A JP2000128964A JP2000128964A JP2000319558A JP 2000319558 A JP2000319558 A JP 2000319558A JP 2000128964 A JP2000128964 A JP 2000128964A JP 2000128964 A JP2000128964 A JP 2000128964A JP 2000319558 A JP2000319558 A JP 2000319558A
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    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/32Inkjet printing inks characterised by colouring agents
    • C09D11/328Inkjet printing inks characterised by colouring agents characterised by dyes

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、水性インクジェット印刷に
有用な、明るく、水溶性で、かつ光安定性のカチオン性
イエロー染料を提供することである。 【解決手段】 水、湿潤剤、およびピラゾールアゾイン
ドール染料の四級化から誘導されるカチオン性アゾ染料
を含んでなるインクジェットインク組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットイ
ンク組成物中の着色剤として有用な特定のカチオン性ア
ゾ染料に関する。
【0002】インクジェット印刷は、ディジタル信号に
応答して画像記録要素にインク液滴を画素毎に付着させ
ることによって画像を生じさせる非衝撃式の方法であ
る。画像記録要素上へのインク液滴の付着を制御して所
望の画像を生じさせるのに利用してもよい方法は様々で
ある。連続式インクジェットとして知られる1つの方法
では、液滴の連続流を帯電させて、画像記録要素の表面
上に像様偏向させつつ、像形成されなかった液滴を捕獲
して、インク溜めに戻す。ドロップ−オン−デマンド式
インクジェットとして知られるもう1つの方法では、個
々のインク液滴を画像記録要素上に必要に応じて射出
し、所望の画像を形成させる。ドロップ−オン−デマン
ド式印刷においてインク液滴の射出を制御する一般的な
方法には、圧電変換器および熱的なバブル形成が含まれ
る。インクジェットプリンターには、産業上のラベル貼
付から卓上文書および絵画像形成のための短時間印刷ま
での範囲にわたる市場の端々までの広範な用途がある。
【0003】種々のインクジェットプリンターに使用さ
れるインクは、染料系または顔料系のいずれかに分類す
ることができる。染料は、分散媒に溶解される着色剤で
ある。顔料は、分散媒に不溶性であるけれども、小さな
粒子の形で分散または懸濁され、分散剤の使用によって
凝集または沈降しないように安定化されることが多い着
色剤である。分散媒は、いずれの場合でも、室温で液体
であっても固体であってもよい。一般的に使用される分
散媒には、水、水と有機補助溶媒との混合物、および高
沸点有機溶媒(例えば炭化水素、エステル、ケトンな
ど)が含まれる。
【0004】インクジェットシステムにおける着色剤の
選択は、画質にとって重要である。シアン、マゼンタ、
イエロー、グリーン、オレンジなどの色については、ピ
ーク波長(λ-max)、吸収曲線の幅、および副吸収が無
いことが重要である。着色剤はまた、インク受容要素上
への印刷後に高度の耐光堅牢度を有しているべきであ
る。水性染料系インクについては、染料は、受容要素上
に妥当な濃度を生じ、長期間の貯蔵に対して析出するこ
と無く安定であることが可能な溶液を調製するのに十分
水溶性である必要がある。染料系インクを用いる高品質
インクジェット印刷には、明るい色相および良好な光安
定性を提供する染料が必要とされる。これらの要求条件
のすべてを満たす染料、特にイエロー染料を見出すのは
困難である。
【0005】高品質の、写真のように写実的なインクジ
ェット印刷のための水性染料系インクには、優れた色彩
並びに高い耐光堅牢度および耐水堅牢度を有する水溶性
染料が必要とされる。概して、これらの染料は、紙、羊
毛、および綿などの天然繊維の染色のために開発された
酸性染料、直接染料、および反応性染料から選択され
る。これらの染料の水溶性は、スルホまたはカルボキシ
などの負に帯電している置換基の導入に起因する。
【0006】染料のもう1つのグループは、主にアクリ
ルおよび酸改質ポリエステルなどの合成紡織繊維の染色
のために開発された塩基性染料またはカチオン性染料で
ある。これらの染料は、正に帯電している置換側基(例
えばテトラアルキルアンモニウム)の導入、または非局
在化カチオン系を含んでなる塩基性発色団(例えばシア
ニン、アザシアニン、またはアゾ (ジアザシアニン) )
のいずれかのために、正に帯電している。
【0007】
【従来の技術】米国特許第 5,560,996号明細書には、Ba
sic Yellow 25 などのカチオン性アゾ染料およびBasic
Yellow 2およびBasic Yellow 11 などの他のカチオン性
イエロー染料を含む種々のカチオン性染料をインクジェ
ットインクに使用することが開示されている。
【0008】欧州特許出願第624628号明細書には、従来
の織物の染色における四級化されたピラゾールアゾイン
ドールカチオン性イエロー染料の合成および使用が開示
されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】米国特許第 5,560,996
号には、染料が、水溶性、色彩、および/または光安定
性に乏しいという問題がある。
【0010】欧州特許出願第624628号には、当該染料を
インクジェットインク組成物に使用してもよいとの開示
はまったく無い。
【0011】本発明の目的は、水性インクジェット印刷
に有用な、明るく、水溶性で、かつ光安定性のカチオン
性イエロー染料を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的および他の目的
は、水、湿潤剤、およびピラゾールアゾインドール染料
の四級化から誘導されるカチオン性アゾ染料を含んでな
るインクジェットインク組成物に関する本発明によって
達成される。
【0013】
【発明の実施の形態】四級化されたピラゾールアゾイン
ドールカチオン性イエロー染料が従来技術のカチオン性
イエロー染料に勝る色彩、水溶性、および光安定性を提
供することが見出された。
【0014】本発明の好ましい態様では、四級化された
ピラゾールアゾインドールカチオン性イエロー染料は以
下の構造式によって表されるものであってもよい。
【0015】
【化1】
【0016】上式中、R3 およびR4 は、各々独立に、
炭素原子が1〜6個の置換もしくは未置換のアルキル
基、置換もしくは未置換のアリル基、炭素原子が6〜10
個の置換もしくは未置換のアリール基、炭素原子が5〜
10個の置換もしくは未置換のヘタリール基、またはアル
キレンオキシド残基が2〜20個のポリオキシアルキレン
基を表し、
【0017】R1 は、水素またはR3 およびR4 につい
て上記に列挙されているものと同じ基を表し、
【0018】R2 、Y、およびZは、各々独立に、R1
について上記に列挙されているものと同じ基、ハロゲ
ン、ニトロ、シアノ、炭素原子が1〜6個の置換もしく
は未置換のアルコキシ基、炭素原子が1〜10個の置換も
しくは未置換のアルコキシ−、もしくはアリールオキシ
−カルボニル基、カルバモイル、炭素原子が1〜20個の
置換もしくは未置換のアルキル−、アラルキル−、アリ
ール−、ジアリール−、もしくはジアルキル−カルバモ
イル基、スルファモイル、炭素原子が1〜20個の置換も
しくは未置換のアルキル−、アラルキル−、アリール
−、ジアリール−、もしくはジアルキル−スルファモイ
ル基、アシルアミノ、ウレイド、スルホニルアミノ、ア
ミノ、炭素原子が1〜20個の置換もしくは未置換のアル
キル−、アラルキル−、アリール−、ジアリール−、も
しくはジアルキル−アミノ基、第四級アンモニウム基、
またはホスホニウム基を表し、
【0019】mは0〜4の整数を表し、nは0〜2の整
数を表し、そしてX- はアニオンを表し、
【0020】YまたはZのいずれか2つがいっしょにな
って、5〜7員の飽和もしくは不飽和の複素乾または炭
素環の縮合環を表すことができ、
【0021】R1 とR2 、R3 とR4 、R1 とY、およ
びR4 とZが結合して、5〜7員の複素環または炭素環
を形成することができる。
【0022】本発明の好ましい態様では、上式中のR1
はHまたはメチルを表す。もう1つの好ましい態様で
は、R2 はH、メチル、フェニル、エトキシカルボニ
ル、またはフェニルを表す。もう1つの好ましい態様で
は、R3 はメチル、エチル、アリル、またはフェニルを
表す。さらにもう1つの好ましい態様では、R4 はメチ
ル、エチル、またはアリルを表す。そのうえもう1つの
好ましい態様では、YはHを表す。そのうえさらにもう
1つの好ましい態様では、ZはH、シアノ、メチル、ま
たはフェニルを表す。
【0023】上記定義において、置換もしくは未置換の
アルキル基の例には、メチル、エチル、イソプロピル、
ヒドロキシエチル、 3-(N,N-ジメチルアミド) プロピ
ル、およびベンジルが含まれる。置換もしくは未置換の
アリール基の例には、フェニル、ナフチル、および4-ク
ロロフェニルが含まれる。置換もしくは未置換のヘタリ
ール基の例には、ピリジル、イミダゾリル、およびキノ
リルが含まれる。アルキレンオキシド残基が2〜20個の
ポリオキシアルキレン基の例には、3,6,9-トリオキサデ
シル、 11-ヒドロキシ -3,6,9-トリオキサ -5,8-ジメチ
ルドデシル、および 11-ヒドロキシ -3,6,9-トリオキサ
ウンデシルが含まれる。ハロゲンの例には、クロロ、フ
ルオロ、ブロモ、およびヨードが含まれる。
【0024】置換もしくは未置換のアルコキシ基の例に
は、メトキシ、イソプロポキシ、および2-ヒドロキシエ
トキシが含まれる。炭素原子が1〜10個の置換もしくは
未置換のアルコキシ−またはアリールオキシ−カルボニ
ル基の例には、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル、2-メトキシ−エトキシカルボニル、およびフェノキ
シ−カルボニルが含まれる。置換もしくは未置換のアル
キル−、アラルキル−、アリール−、ジアリール−、ま
たはジアルキル−カルバモイル基の例には、N-メチルカ
ルバモイル、N-メチル -N-フェニル−カルバモイル、 N
-p-(トリメチルアンモニウム)-フェニルカルバモイル、
およびN,N-ビス (4-ジメチルアミノフェニル) カルバモ
イルが含まれる。
【0025】置換もしくは未置換のアルキル−、アラル
キル−、アリール−、ジアリール−、またはジアルキル
−スルファモイル基の例には、N-メチル−スルファモイ
ル、N-メチル -N-フェニル−スルファモイル、 N-p-(ト
リメチルアンモニウム)-フェニルスルファモイル、およ
びN,N-ビス (4-ジメチルアミノフェニル)-スルファモイ
ルが含まれる。アシルアミノ基の例には、アセトアミ
ド、メトキシエチルアセトアミド、およびベンズアミド
が含まれる。ウレイド基の例には、N-メチルウレイド、
ウレイド、および N,N'-ジメチルウレイドが含まれる。
【0026】スルホニルアミノ基の例には、メタンスル
ホンアミド、p-トルエンスルホンアミド、および 2-(ト
リメチルアンモニウム)-エタンスルホンアミドが含まれ
る。置換もしくは未置換のアルキル−、アラルキル−、
アリール−、ジアリール−、またはジアルキル−アミノ
基の例には、メチルアミノ、N,N-ジメチルアミノ、メト
キシエチルアミノ、およびアニリノが含まれる。第四級
アンモニウム基の例には、トリメチルアンモニウムおよ
びベンジルジメチルアンモニウムが含まれる。ホスホニ
ウム基の例には、トリフェニルホスホニウムおよびトリ
メチルホスホニウムが含まれる。
【0027】X- の例には、塩化物、メトスルフェー
ト、アセテート、クロロアセテート、トリフルオロアセ
テート、メタンスルホネート、p-トルエンスルホネー
ト、ラクテート、シトレート、グルコネート、および3-
ウレイドプロピオネートが含まれる。好ましい態様で
は、X- は、メトスルフェートまたはラクテートであ
る。
【0028】上記の如く、本発明に用いられる染料およ
びそれらの合成は、欧州特許出願第624628号明細書に記
載されている。
【0029】カチオン性染料の水溶性は、対イオンX-
の性状によってかなり影響される。溶解性に好ましい対
イオンは、合成中の導入が容易ではないことが多い。イ
オン交換樹脂を介するイオン交換または透析/限外濾過
は困難であり、時間がかかり、かつ/または高価である
ことが多い。さらに、これらの染料の好ましい塩の形は
水溶性が高いため、これらを単離し、精製し、特性決定
することが困難であることが多い。
【0030】本発明の特に望ましい態様は、上記構造I
におけるR1 がHである場合に得られる。この場合、当
該カチオン性染料(例えば、下記II)の電気的に中性
な、脱プロトン化された形を、カチオン性染料を塩基で
処理することによって好都合に単離し、精製し、特性決
定してもよい。インクの調製時に、対イオンの共役酸の
水溶液に染料の電気的に中性な形を単に溶解させること
によって、所望の対イオンを有するカチオン性染料を再
生してもよい。この方法を以下に示す。
【0031】
【化2】
【0032】構造IIに係るカチオン性四級化ピラゾール
アゾインドール染料の電気的に中性な、脱プロトン化さ
れた形を介して、本発明に使用される染料の所望の塩の
形を調製するための方法を、下記実施例に記載する。本
発明に用いられるカチオン性四級化ピラゾールアゾイン
ドール染料の電気的に中性な、脱プロトン化された形の
代表例を下記に列挙する。
【0033】
【化3】
【0034】
【表1】
【0035】本発明に使用される他の染料には以下のも
のが含まれる。
【0036】
【化4】
【0037】
【表2】
【0038】一般に、上記染料は、インクジェットイン
ク組成物の 0.2〜5質量%、好ましくは 0.5〜3質量%
を構成する。
【0039】本発明のインクジェット組成物に湿潤剤を
用いて、インクが乾固したり、プリントヘッドのオリフ
ィス中で固まるのを防ぐのを助けてもよい。使用するこ
とができる湿潤剤の例には、多価アルコール(例えばエ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、テトラエチレン
グリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール、
2-メチル -2,4-ペンタンジオール、1,2,6-ヘキサントリ
オール、およびチオグリコール)、アルキレングリコー
ルから誘導される低級アルキルのモノエーテルまたはジ
エーテル(例えばエチレングリコールのモノメチルエー
テルまたはモノエチルエーテル、ジエチレングリコール
のモノメチルエーテルまたはモノエチルエーテル、プロ
ピレングリコールのモノメチルエーテルまたはモノエチ
ルエーテル、トリエチレングリコールのモノメチルエー
テルまたはモノエチルエーテル、ジエチレングリコール
のジメチルエーテルまたはジエチルエーテル、およびジ
エチレングリコールモノブチルエーテル)、窒素含有環
式化合物(例えばピロリドン、N-メチル -2-ピロリド
ン、および1,3-ジメチル -2-イミダゾリジノン)、およ
び硫黄含有化合物(例えばジメチルスルホキシドおよび
テトラメチレンスルホン)が含まれる。本発明の組成物
に好ましい湿潤剤は、ジエチレングリコール、グリセロ
ール、またはジエチレングリコールモノブチルエーテル
である。
【0040】受容基材が高度にサイジング処理された紙
である場合は特に、本発明の水性インクに水混和性有機
溶媒を添加して、インクが受容基材に浸透するのを助け
てもよい。このような溶媒の例には、アルコール(例え
ばメチルアルコール、エチルアルコール、n-プロピルア
ルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコー
ル、sec-ブチルアルコール、t-ブチルアルコール、イソ
ブチルアルコール、フルフリルアルコール、およびテト
ラヒドロフルフリルアルコール)、ケトンまたはケトア
ルコール(例えばアセトン、メチルエチルケトン、およ
びジアセトンアルコール)、エーテル(例えばテトラヒ
ドロフランおよびジオキサン)、およびエステル(例え
ば乳酸エチル、炭酸エチレン、および炭酸プロピレン)
が含まれる。
【0041】界面活性剤を添加して、インクの表面張力
を適当なレベルに調整してもよい。界面活性剤は、アニ
オン性、カチオン性、両性、または非イオン性であって
もよい。
【0042】本発明の組成物に殺生剤を添加して、水性
インク中でのカビ、菌類などの微生物の生育を抑制して
もよい。本発明のインク組成物に好ましい殺生剤は、最
終濃度が0.0001〜 0.5質量%のProxel(商標)GXL (Zen
eca Spesialties Co.)である。
【0043】有機または無機の酸または塩基の添加によ
って、本発明の水性インク組成物のpHを調整してもよ
い。有用なインクは、使用されている染料のタイプによ
って、2〜10の好ましいpHを有していてもよい。典型
的な無機酸には、塩化水素酸、燐酸、および硫酸が含ま
れる。典型的な有機酸には、メタンスルホン酸、酢酸、
および乳酸が含まれる。典型的な無機塩基には、アルカ
リ金属の水酸化物および炭酸塩が含まれる。典型的な有
機塩基には、アンモニア、トリエタノールアミン、およ
びテトラメチレンジアミンが含まれる。
【0044】本発明の典型的なインク組成物は、例え
ば、以下の物質を含んでいてもよい。着色剤(0.05〜20
質量%)、水(20〜95質量%)、湿潤剤(5〜70質量
%)、水混和性補助溶媒(2〜20質量%)、界面活性剤
( 0.1〜10質量%)、殺生剤(0.05〜5質量%)、およ
びpH調節剤( 0.1〜10質量%)。
【0045】本発明のインクジェットインク組成物に任
意に存在していてもよいさらなる添加剤には、増粘剤、
導電性向上剤、コゲーション防止剤、乾燥剤、および脱
泡剤が含まれる。
【0046】本発明によって提供されるインクジェット
インクを、インクジェットプリンターのプリントヘッド
の複数のノズルまたはオリフィスからインク液滴を噴出
することによってインク受容層基材への液体インク液滴
の適用を制御するインクジェット印刷に用いてもよい。
【0047】インクジェット印刷に有用なインク受容基
材は当業者に周知である。このような基材の代表例は、
米国特許第 5,605,750号、同 5,723,211号、および同
5,789,070号の各明細書、並びに欧州特許出願公開明細
書第813 978 A1号において開示されている。以下の例
は、本発明の用途を説明するものである。
【0048】
【実施例】染料10の合成 以下の手順は、本発明に用いられるカチオン性ピラゾー
ルアゾインドール染料およびそれらの脱プロトン化され
た、電気的に中性な先駆物質を調製するのに使用される
手順の典型である。
【0049】ニトロシル硫酸(14.5g(0.1785モル)の
亜硝酸ナトリウムおよび 200gの濃硫酸から新たに調製
されたもの)と、プロピオン酸および酢酸の1:5混合
物(1:5酸) 150mLとの冷たい(0〜5℃)混合物
に、34.6g( 0.2モル)の1-フェニル -3-メチル -5-ア
ミノピラゾールを添加した。0〜5℃で2時間攪拌した
後、 0.5gの尿素を添加することによって過剰の亜硝酸
を破壊し、この混合物を、周囲温度で、 500mLの酢酸中
の26.2g(0.17モル)の2-メチルインドールの溶液に添
加した。1時間攪拌した後、 250gの酢酸ナトリウムを
添加し、続いて 300mLの水を添加した。さらに1時間攪
拌した後、2000mLの水を添加し、濾過によって固体を収
集し、水でよく洗った。次に、この粗生成物を 500mLの
沸騰アセトニトリルで蒸解し、冷却し、濾過して、52.5
gの2-メチル-3-(1-フェニル -3-メチルピラゾール -5-
イルアゾ) インドールを黄色の固体として得た。
【0050】425mLのブチロニトリル中の49g( 0.124
モル)の上記ピラゾールアゾインドール染料の懸濁液
に、 115.5g(0.62モル)のメチル -p-トルエンスルホ
ネートを添加し、得られた混合物を加熱して3時間環流
させた。0〜5℃に冷却し、固体を収集し、冷ブチロニ
トリル、続いてエチルエーテルで濯ぎ、そして乾燥し
て、 66.16g(理論値の85%)のp-トルエンスルホン酸
2-メチル-3-(1-フェニル -2,3-ジメチルピラゾール -5-
イルアゾ)-インドリウムを橙黄色の固体として得た。
【0051】750mLのメタノールと 100mLの水との混合
物中の36.5g(0.0729モル)の上記カチオン性染料のp-
トルエンスルホン酸塩の懸濁液に、水酸化ナトリウムの
10%水溶液を58mL添加した。周囲温度で1時間攪拌した
後、この混合物を1500mLの水で希釈し、得られた固体を
濾過によって収集し、乾燥して、 23.84g(理論値の9
9.3%)の染料10(5%酢酸水溶液中でのλ-max 440n
m)を得た。
【0052】以下の対照標準染料を比較例として評価し
た。
【0053】
【化5】
【0054】
【化6】
【0055】インクの調製 ジエチレングリコールおよびグリセロール(各々6質量
%)の湿潤材、殺生剤Proxel GXL(商標)( 0.003質量
%)、および界面活性剤Surfynol 465(商標)(Air Pro
ducts Co.)( 0.5質量%)を含有している脱イオン水に
適当な量の上記染料を溶解させることによって、本発明
の染料および対照標準染料を含有しているインクを調製
した。乳酸を任意に添加して、染料を可溶化し、かつ/
または電気的に中性な、脱プロトン化された形の染料を
対応する乳酸塩に転化させるのを助けた。
【0056】上記染料濃度は、溶液の吸収スペクトルに
基づいて、最終的なインクが、1:1000に希釈した場合
に、およそ 1.0の透過光学濃度を生ずるように選択し
た。対照標準染料C−3の場合には、染料があまりに不
溶性であったので、乳酸を添加しても妥当な濃度のイン
クを調製することができなかった。この脱プロトン化さ
れた形(C−4)を乳酸といっしょに利用することによ
り、より水溶性の塩が得られ、インクを調合することが
できるようになった。表Iに種々のインクの詳細を示
す。
【0057】
【表3】
【0058】テスト画像の印刷 次に、上記インクを0.45μmのポリテトラフルオロエチ
レンフィルターを通して濾過し、清潔なHewlett-Packar
d インクカートリッジ No. HP 51629Aに入れ、Hewlett-
Packard Deskjet 600 (商標)プリンターのブラックイ
ンク置き場に取り付けた。一連の21階調の濃度パッチか
らなり、大きさがおよそ15×13mmであり、5%のドット
付着量から 100%のドット付着量までの範囲にわたるテ
スト画像を市販のKodak Inkjet Photographic Quality
Paper, Catalog No. 899-9161 上に印刷し、周囲温度お
よび周囲湿度で24時間乾燥させた。
【0059】テスト画像の評価 上記ステップ画像の最大パッチのステータスAの赤、
緑、および青の反射濃度を、X-Rite 820(商標)濃度計
を使用して測定した。D-max青濃度を表IIに列挙する。
1.5を超える最大濃度が適格である。青対緑(B/G)
の濃度比(色純度の尺度)もまた各々の印刷画像につい
て計算した。高いB/G比は、不必要な吸収がより少な
く、色純度がより良好である(好ましい)ことを示唆し
ている。
【0060】次に、上記階段状の画像を、50キロルクス
の高強度昼光照射および50%の相対湿度条件下で1週間
にわたって光退色に付した。これらの階段状画像のステ
ータスAの青濃度を再測定し、D-maxのパッチについて
のステータスAの青濃度の損失(%)を計算した。10%
未満の損失が好ましい。
【0061】
【表4】
【0062】上記の結果は、本発明に用いら得る染料
が、従来技術のC−1およびC−4よりもはるかに光安
定性が高いことを示している。本発明に用いられる染料
はまた、一般に、同等またはより良好な光安定性および
濃度を保ちつつ、C−2よりも良好な色相を有する。
【0063】
【発明の効果】四級化ピラゾールアゾインドールカチオ
ン性イエロー染料は、従来技術のカチオン性イエロー染
料に勝る色彩、水溶性、および光安定性の組み合わせを
提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヘルムト ウェーバー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14580, ウェブスター,マリゴールド ドライブ 1089

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水、湿潤剤、およびピラゾールアゾイン
    ドール染料の四級化から誘導されるカチオン性アゾ染料
    を含んでなるインクジェットインク組成物。
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