JPH1059228A - ゴムクローラの芯体構造 - Google Patents

ゴムクローラの芯体構造

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JPH1059228A
JPH1059228A JP21575796A JP21575796A JPH1059228A JP H1059228 A JPH1059228 A JP H1059228A JP 21575796 A JP21575796 A JP 21575796A JP 21575796 A JP21575796 A JP 21575796A JP H1059228 A JPH1059228 A JP H1059228A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core member
twisted
rubber crawler
wires
crawler
Prior art date
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Pending
Application number
JP21575796A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumio Chiba
二三雄 千葉
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Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
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Publication of JPH1059228A publication Critical patent/JPH1059228A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ゴムクローラの長手方向強度を確保する芯体部
材を構成する鋼撚り線の撚り戻りによりゴムクローラに
生ずる捩れを防止し、かつ、芯体部材の両端の重ね合せ
部における鋼撚り線のずれによる機械的強度の低下を防
止する。 【解決手段】クローラ本体10内の芯金部材20の接地
面側に長手方向に配置される芯体部材30の鋼撚り線3
1を、Z撚りとS撚りとを夫々適宜本数単位の対にして
交互に配列する。これによりゴムクローラの製作時の加
硫工程で芯体部材にテンションを掛けたとき、鋼撚り線
の撚りの戻りが互いに相殺される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、建設作業機械な
どの車両用走行装置に用いるゴムクローラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、不整地等で使用される建設作業機
械のゴムクローラは、図1に示すように可撓性を有する
ゴム材からなるクローラ本体10内に、長手方向に一定
の間隔をおいて幅方向に芯金部材20が埋設され、芯金
部材20の接地面側の中央部分を除く幅方向両側部分に
は、一定の幅方向ピッチをもって配列した芯体部材30
が長手方向に埋設され、該芯体部材30の両端が上下方
向に重ね合わせて無端状に接合された構造になってい
る。
【0003】上記芯金部材20は、クローラ本体10の
横剛性保持と駆動力伝達を担う部材であって鋳鍛鋼材か
らなり、幅方向中央部には転輪(図示省略)走行用とし
てのガイド突起21がクローラ本体10の接地面側とは
反対側の面から内方に突出して形成され、このガイド突
起21で挟まれた幅方向中央部分が駆動輪(図示省略)
の歯底が係合する係合部22とされている。また、クロ
ーラ本体10の長手方向に隣接する芯金部材20の相互
間には、前記駆動輪の歯が嵌入して駆動力を伝達する係
合穴12が設けてあり、クローラ本体10の接地面に
は、芯金部材20と対応する位置に、それぞれ接地ラグ
14が幅方向に形成されている。
【0004】上記芯体部材30は、クローラ本体10の
長手方向強度を確保する部材であり、切断荷重が大きく
柔軟性に富み、耐疲労性の高い特性を有する鋼硬線、ピ
アノ線等の鋼撚り線が用いられている。この鋼撚り線3
1の構造は図5に示すように、1本の芯綱36のまわり
に通常6本のストランド37を所定のピッチで撚り合わ
せた構造のスチールコード材であり、ストランド37は
通常7本の素線38を所定のピッチで撚り合わせたもの
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ゴムクローラの芯体部
材30を構成する鋼撚り線31は、一般にストランド3
7の撚り方向がZ撚り仕様のものが多く使用されてい
る。上記ゴムクローラは、その製作時の加硫工程におい
てゴム流れによる芯体部材30の動きを押えて配列精度
を向上させるため、図4(a)に示すようにクローラ本
体10、芯金部材20、芯体部材30を組み合わせて平
面展開されている成形体の両端から長手方向に延出する
芯体部材30の両端部に、反対方向のテンションTを掛
けて引張るので、芯体部材30の各鋼撚り線31の撚り
方向が戻る現象が発生する。ところが、従来の芯体部材
30は前記のとおりZ撚り仕様のものが使用されている
ため、すべての鋼撚り線31の撚り戻りが同一方向とな
り、配列精度が低下することになる。
【0006】このため、加硫成形されたゴムクローラ
は、撚りが戻された芯体部材30により全体的に捩られ
た状態となる。さらに上記平面展開された状態で加硫成
形されたゴムクローラは、図4(b)に示すように芯体
部材30の両端部の鋼撚り線31a,31bを上下方向
に重ね合わせ、次の加硫工程で無端状に接合されるが、
この芯体部材30の重ね合せ部35においては前記鋼撚
り線31a,31bの撚り戻りにより互いにずれや曲げ
が発生して直線状に重なり合わないまま成形された状態
となる。
【0007】このようなゴムクローラ全体が捩られたも
のを建設作業機械に装着すると、走行中に芯金部材20
のガイド突起21が転輪から外れることがあり、また、
芯体部材30の重ね合せ部35における鋼撚り線31
a,31bが直線状に重ね合わされていないため、重ね
合せ部35の機械的強度が弱くなり耐久性が劣化する
等、ゴムクローラの品質低下を招く原因となる。
【0008】ゴムクローラの芯体部材30の重ね合せ部
35における強度を確保する手段として、重ね合せ部3
5の長さ寸法を増加させるか、あるいは鋼撚り線31の
配列本数を増すこと等が行われているが、このような手
段では成形材料のコストアップに繋るため、製作費が高
価なものになるのを免れない。
【0009】この発明は上記のような問題を解決するた
めになされたものであり、ゴムクローラ全体の捩れが発
生せず、かつ、芯体部材の重ね合せ部の機械的強度を製
作コストを増大させずに改善できるゴムクローラの芯体
構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の請求項1は、ゴム材からなるクローラ本
体と、該クローラ本体内の長手方向に一定間隔をおいて
埋設された芯金部材と、クローラ本体内の芯金部材の接
地面側に一定の幅方向ピッチをもって長手方向に配列さ
れ、かつ、その両端の重ね合せ部において接合された鋼
撚り線からなる芯体部材とを有して無端状に成形されて
いるゴムクローラにおいて、前記芯体部材は、鋼撚り線
を構成するストランドの撚り方向がZ撚りのものとS撚
りのものとを夫々1本及び/又は複数本単位の対にして
交互に配列したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。この発明に係るゴムクローラ
は、たとえば従来技術として図1及び図4で説明したよ
うに、ゴム材からなるクローラ本体10と、該クローラ
本体10内の長手方向に一定間隔をおいて埋設された芯
金部材20と、クローラ本体10内の芯金部材20の接
地面側に一定の幅方向ピッチをもって長手方向に配列さ
れ、かつ、その両端の重ね合せ部35において接合され
た鋼撚り線31からなる芯体部材30とを有して無端状
に成形されたものである。
【0012】この発明のゴムクローラの各構成部材は、
芯体部材30を除きその余のクローラ本体10及び芯金
部材20は従来技術において説明したものと変わりがな
いので説明を省略する。
【0013】この発明における芯体部材30を構成する
鋼撚り線31の構成部材自体は図5に示したものと同一
であるが、ストランド37の撚り方向がZ撚り仕様のも
のとS撚り仕様のものとを用いる点が従来のものと異な
る。図3は通常のゴムクローラに用いられている普通撚
りの鋼撚り線を示し、同図(a)がZ撚り、同図(b)
がS撚りである。
【0014】図2はZ撚りの鋼撚り線32とS撚りの鋼
撚り線34との配列の態様を例示したものであり、同図
(a)はZ撚りの鋼撚り線32とS撚りの鋼撚り線34
とを夫々1本単位の対にして交互に配列した例、同図
(b)はZ撚りの鋼撚り線32とS撚りの鋼撚り線34
とを夫々2本単位の対にして交互に配列した例である。
Z撚りの鋼撚り線32とS撚りの鋼撚り線34との単位
本数は上記のような1本又は2本に限らず、ゴムクロー
ラの種別・サイズ等に応じて任意本数を配列してもよ
く、また異なる単位本数のものを対にして交互に配列し
てもよい。
【0015】この発明のゴムクローラは、芯体部材30
の鋼撚り線31がZ撚りのものとS撚りのものとを適宜
本数単位の対にして交互に配列されているため、製作時
の加硫工程において芯体部材30の両端部にテンション
が掛けられても、Z撚りの鋼撚り線32とS撚りの鋼撚
り線34との撚り戻り現象は互いに反対方向に作用して
鋼撚り線32,34同士で打ち消し合うので、芯体部材
30の配列精度が高精度になるとともに、ゴムクローラ
全体としての捩れがなくなる。
【0016】また、ゴムクローラの芯体部材30の両端
を重ね合せ部35で無端状に接合する加硫工程において
も、芯体部材30の鋼撚り線32,34同士によって撚
り戻り現象が相殺されているため、ずれや曲げが生じる
ことなく正確な直線状に重なり合う配列となるので、重
ね合せ部35の機械的強度が低下することなく、耐久性
が改善される。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、ゴムクローラの芯体部材として埋設される鋼撚り線
を、Z撚りのものとS撚りのものとを夫々1本及び/又
は複数本単位の対にして交互に配列しているため、芯体
部材の両端にテンションを掛ける加硫工程においては鋼
撚り線の撚り戻りが鋼撚り線自体によって相殺され、芯
体部材の配列精度が向上し、ゴムクローラ全体としての
捩れが均衡するので、ゴムクローラを装着した車両の走
行中に転輪を案内する芯金部材が転輪から外れるような
ことはなく、常時安定した走行状態を確保することがで
きる。
【0018】また、この発明によれば、ゴムクローラの
芯体部材の両端を重ね合わせて無端状に接合する加硫工
程においても、芯体部材の重ね合せ部の鋼撚り線が正確
な直線性をもって重なり合うので、必要最小限の長さ寸
法をもった重ね合せ面積で必要かつ十分な機械的強度が
確保され、耐久性が向上した信頼性の高いゴムクローラ
を得ることができる。
【0019】さらに、この発明によれば、芯体部材の重
ね合せ部における鋼撚り線の長さを従来より短くした
り、あるいは鋼撚り線の配列本数を従来より低減して
も、強度上必要とする重ね合せ部の面積を確保すること
ができるので、成形材料を節減してコストダウンを図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゴムクローラの接地面側の一部を示す平面図
(a)及び同図(a)のA−A断面図(b)である。
【図2】この発明の芯体部材の鋼撚り線の配列態様を例
示した幅方向断面図である。
【図3】普通Z撚りの鋼撚り線(a)及び普通S撚りの
鋼撚り線(b)を示す平面図である。
【図4】ゴムクローラの加硫工程図である。
【図5】普通Z撚りの鋼撚り線の構造図である。
【符号の説明】
10 クローラ本体 20 芯金部材 30 芯体部材 31 鋼撚り線 32 Z撚りの鋼撚り線 34 S撚りの鋼撚り線 35 芯体部材の重ね合せ部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム材からなるクローラ本体と、該クロ
    ーラ本体内の長手方向に一定間隔をおいて埋設された芯
    金部材と、クローラ本体内の芯金部材の接地面側に一定
    の幅方向ピッチをもって長手方向に配列され、かつ、そ
    の両端の重ね合せ部において接合された鋼撚り線からな
    る芯体部材とを有して無端状に成形されているゴムクロ
    ーラにおいて、前記芯体部材は、鋼撚り線を構成するス
    トランドの撚り方向がZ撚りのものとS撚りのものとを
    夫々1本及び/又は複数本単位の対にして交互に配列し
    たことを特徴とするゴムクローラの芯体構造。
JP21575796A 1996-08-15 1996-08-15 ゴムクローラの芯体構造 Pending JPH1059228A (ja)

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JP21575796A JPH1059228A (ja) 1996-08-15 1996-08-15 ゴムクローラの芯体構造

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003040156A (ja) * 2001-07-30 2003-02-13 Bridgestone Corp 芯金レスゴムクローラ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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