JPH1054990A - エポキシ樹脂被覆熱接着性粒子およびその製造方法 - Google Patents

エポキシ樹脂被覆熱接着性粒子およびその製造方法

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JPH1054990A
JPH1054990A JP21236196A JP21236196A JPH1054990A JP H1054990 A JPH1054990 A JP H1054990A JP 21236196 A JP21236196 A JP 21236196A JP 21236196 A JP21236196 A JP 21236196A JP H1054990 A JPH1054990 A JP H1054990A
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典宏 仲山
Toshiyuki Tauchi
敏之 田内
Tatsuhiko Adachi
龍彦 足立
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 球状粒子の表面に、球状粒子の単分散性を維
持し得る均一な厚さの熱硬化性樹脂層を有し、かつ球状
粒子と熱硬化性樹脂層との結合性が高く、従って超音波
耐久性、機械的接着強度が高く、さらに長期間の保存に
おいても粒子間の合着・凝集を起こさない熱硬化性樹脂
被覆熱接着性粒子を提供する。 【解決手段】 球状粒子からなるコアと、その表面を実
質的に均一な厚さで被覆するエポキシ樹脂および潜在型
硬化剤からなる熱接着性層とを有しており、コア粒子と
熱接着性層を構成するエポキシ樹脂とがシランカップリ
ング剤を介して化学結合され、かつ熱接着性層の表面に
エポキシ樹脂と結合しているシランカップリング剤に由
来するシロキサン結合を有することを特徴とするエポキ
シ樹脂被覆熱接着性粒子およびその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置の液
晶層の厚さを制御するための面内スペーサ、特に高い移
動防止能を有するスペーサ等として好適な熱硬化性架橋
樹脂被覆球状粒子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置の液晶層の厚さを一定に保
つための面内スペーサのうち、移動防止能を有するいわ
ゆる固着スペーサとしては、熱可塑性樹脂を被覆した球
状粒子が一般的である。しかしながら、液晶中での長期
安定性、ポリイミド配向膜への固着能力等の点では熱硬
化性樹脂によって被覆された球状粒子の方が優れている
ことは知られている。そのため、熱硬化性樹脂を被覆し
た球状粒子を製造する試みが為されてきたが、これまで
熱硬化性樹脂が均一に被覆された単分散の球状粒子は得
られていない。これまでの球状粒子に熱硬化性樹脂を被
覆した粒子では、熱硬化性樹脂被覆が不均一であり、単
分散の粒子ではなく、接着力が粒子間で異なり移動を生
じるスペーサ粒子が出てくる。これでは、セルギャップ
を一定に保つことができない。また、樹脂が厚く付いて
いる部分が有るために、液晶セル膜との接着時にその樹
脂がセル膜上に広がり、異常配向、光抜けによるコント
ラストの低下を引き起こすという問題が生じる。
【0003】液晶表示装置用の面内スペーサを目的とす
る熱硬化性樹脂によって被覆された球状粒子としては、
特開平1−197721号公報記載のものがある。本公
報記載の複合粒子は、中心が、球状粒子である無機物
(例えばシリカ球状粒子)またはガラス転移温度120
℃以上の有機ポリマー(例えば架橋ポリスチレンビー
ズ)であり、その外周が、常温で非粘着性かつ熱硬化し
得るエポキシ樹脂成分とその潜在型硬化剤、合計30〜
100wt%と、エポキシ樹脂成分とは相分離状態にあ
るゴム成分0〜70wt%との混合物で覆われているこ
とを特徴とするものである。本公報記載の複合粒子にお
いては、球状粒子とそれを被覆しているエポキシ樹脂ま
たはエポキシ樹脂成分とゴム成分の混合物との間には化
学結合はなく、球状粒子と被覆層とは単に物理吸着によ
って接合されているに過ぎない。このように、球状粒子
とそれを被覆する樹脂成分が単なる物理吸着によって接
合されているのみでは、超音波処理等により、容易に被
覆樹脂成分が剥がれてしまい、面内スペーサとして利用
できない(後述する比較例参照)。
【0004】また、本公報には、乳化法により複合粒子
を製造する場合において、スペーサ成分(すなわち球状
粒子)が無機質である場合には、事前にシラン系カップ
リング剤で親油化処理しておくことが好ましい旨の記載
がある。しかしながら、ここで用いられるシラン系カッ
プリング剤(実施例において、メチルトリエトキシシラ
ンが用いられている)と呼んでいるものは、いわゆるシ
ラン系表面改質剤であり、あくまでも無機質からなる球
状粒子表面を親油化処理するために用いられている。従
って、反応性基として、エポキシ樹脂と結合し得る官能
基を有しておらず、球状粒子と被覆樹脂層との間には化
学結合は形成されないことは明らかである。
【0005】さらに、本公報の複合粒子の製造において
は、球状粒子の表面にエポキシ樹脂成分等からなる層を
均一な厚さで形成するための特別な手段は講じられてお
らず、それ故、コアとなる球状粒子の分散性を維持でき
ず、湿式分級を行っても、得られた複合粒子の粒径の変
動係数(CV値)は、コアとなる球状粒子の粒径の変動
係数(CV値)を大きく上回っている(本公報実施例1
において、シリカ球状粒子の粒径変動率が10%なのに
対し、得られた複合粒子の粒子径変動率は19%であ
る)。従って、本公報の方法では、液晶表示装置用面内
スペーサ等として用いるのに充分な単分散性を有する複
合粒子は得られない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の現状の下、本発
明は、球状粒子の表面に、球状粒子の単分散性を維持し
得る均一な厚さの熱硬化性樹脂層を有し、かつ球状粒子
と熱硬化性樹脂層との結合性が高く、従って超音波耐久
性、機械的接着強度の高い熱硬化性樹脂被覆熱接着性粒
子を提供することを目的とする。さらに、本発明は、長
期間の保存によっても粒子間の合着・凝集が起こらな
い、分散安定性の高い熱硬化性樹脂被覆熱接着性粒子を
提供することをも目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を行った結果、球状粒子からなる
コアと熱硬化性樹脂の1種であるエポキシ樹脂との間に
化学結合を有し、かつ衝撃力または剪断力付与処理によ
ってコア粒子表面にエポキシ樹脂と潜在型硬化剤からな
る粒子を実質的に均一に融着せしめ、さらにその表面に
親水性基を有する複合粒子が、上記目的を達成できるこ
とを見出し本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、球状粒子からなるコ
アと、その表面を実質的に均一な厚さで被覆するエポキ
シ樹脂および潜在型硬化剤からなる熱接着性層とを有し
ており、コア粒子と熱接着性層を構成するエポキシ樹脂
とがシランカップリング剤を介して化学結合され、かつ
熱接着性層の表面にエポキシ樹脂と結合しているシラン
カップリング剤に由来するシロキサン結合を有すること
を特徴とするエポキシ樹脂被覆熱接着性粒子を第一の要
旨とする。
【0009】また、本発明は、(工程A)球状粒子から
なるコアを反応性官能基を有するシランカップリング剤
で表面処理してコア粒子の表面に反応性官能基を導入す
る工程 (工程B)表面処理されたコア粒子を、エポキシ樹脂お
よび潜在型硬化剤の有機溶媒溶液中に均一に分散させ、
エポキシ樹脂と潜在型硬化剤からなる粒子をコア粒子表
面に析出させるための処理を行った後、有機溶媒を除去
してコア粒子表面にエポキシ樹脂粒子および潜在型硬化
剤粒子が析出した乾燥粉体を得る工程 (工程C)得られた乾燥粉体を衝撃力または剪断力付与
処理に付し、エポキシ樹脂および潜在型硬化剤からなる
熱接着性層がコア粒子表面に融着された熱接着性層被覆
粒子を得る工程および (工程D)得られた熱接着性層被覆粒子を分散安定剤の
水性溶媒溶液中に分散させ、ここにシランカップリング
剤のエマルジョンを添加してシランカップリング剤を熱
接着性層に吸収させた後、シランカップリング剤の親水
性置換基を加水分解してシロキサン結合を形成する工程
を含むエポキシ樹脂被覆熱接着性粒子の製造方法を第二
の要旨とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のエポキシ樹脂被覆熱接着性粒子(以下、単に
「本発明の熱接着性粒子」ということがある)は、球状
粒子からなるコアと、その表面を実質的に均一な厚さで
被覆するエポキシ樹脂および潜在型硬化剤からなる熱接
着性層からなる。
【0011】本発明においてコアとして用いることがで
きる球状粒子の材質としては、実質的に真球状の粒子で
あって、シランカップリング剤の親水性官能基と反応し
て、化学結合を形成できる無機材料または有機・無機複
合材料が挙げられる。その材質の具体例としてはシリ
カ;WO3 、SnO2 、TiO2 、ZrO2 、Al23
等の金属酸化物;ケイ酸塩ガラス、ホウ酸塩ガラス、ホ
ウケイ酸塩ガラス、アルミノホウケイ酸塩ガラス、リン
酸塩ガラス、ゲルマン酸塩ガラス、タングステン酸塩ガ
ラス、モリブデン酸塩ガラス、テルル酸塩ガラス等のガ
ラス;WO96/15986号公報に開示されている発
明の黒色粒子および絶縁膜付き黒色粒子;オルガノシラ
ン等の有機無機複合物等が挙げられ、目的とする熱接着
性粒子の用途等に応じて適宜選択可能である。
【0012】上記の球状粒子からなるコアの粒径は、目
的とする熱接着性粒子の用途等に応じて適宜選択可能で
ある。例えば、本発明の熱接着性粒子を液晶表示パネル
(液晶セル)用のスペーサーとして用いる場合、前記の
コアは粒径が0.4〜29μmのシリカ粒子であること
が特に好ましい。
【0013】上記のコア粒子表面を実質的に均一な厚さ
で被覆するエポキシ樹脂および潜在型硬化剤からなる熱
接着性層を構成するエポキシ樹脂は、軟化点が70℃以
上のものであれば特に限定されないが、その具体例とし
ては、例えばビスフェノールA、ビスフェノールF等の
ビスフェノール系エポキシ樹脂;ビフェニール型エポキ
シ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂;脂環式
エポキシ樹脂;ポリグリシジルアミン型エポキシ樹脂;
脂肪族または芳香族のアルコール型エポキシ樹脂;脂肪
族または芳香族のエステル型エポキシ樹脂等が挙げられ
る。これらのエポキシ樹脂はそれぞれ単独で使用されて
いてもよいし、2種以上が併用されていてもよいが、そ
れらの軟化点が70℃以上であることが好ましく、80
℃以上であることがより好ましい。
【0014】熱接着性層を構成する潜在型硬化剤は、上
記のエポキシ樹脂を硬化させることができ、かつ、常温
における可使時間が1日以上のものであればよく、その
具体例としては、フェノールノボラック類、ポリビニル
フェノール類、フェノール類、多価フェノール化合物、
ビスフェノール類、ビスフェノール類のジグリシジルエ
ステル、ポリアミン類、イミダゾール類、酸無水物類等
が挙げられる。潜在型硬化剤の種類は、使用するエポキ
シ樹脂の種類や、その可使時間等に応じて適宜選択され
る。
【0015】エポキシ樹脂および潜在型硬化剤からなる
熱接着性層は、次のような構造を有している。潜在型硬
化剤は、エポキシ樹脂と実質的に均一に混在した形態
で、コア粒子の表面に付着されているか、または少なく
ともその一部が後述する衝撃力または剪断力付与処理に
よって融解し、潜在型硬化剤およびエポキシ樹脂が互い
に溶融・混合し、一層となって存在している。
【0016】熱接着性層中においてエポキシ樹脂と共に
存在する潜在型硬化剤は、熱を加えた時、例えば液晶セ
ル膜との接着時に融解されて、エポキシ樹脂による液晶
セル膜との接着をより強固にする役割を果たす。
【0017】次に、本発明の熱接着性粒子は、コア粒子
と熱接着性層を構成するエポキシ樹脂とがシランカップ
リング剤を介して化学結合されていることを特徴とす
る。シランカップリング剤の一方の親水性置換基が、コ
ア粒子を構成する材質との間で化学結合を形成してお
り、他方の反応性官能基がエポキシ樹脂と化学結合を形
成している。コア粒子とエポキシ樹脂層とが化学的に結
合されていることによって、コア粒子と熱接着性層とが
強固に接合されているため、超音波処理等による熱接着
性層の剥がれが無く、高い接着力が得られる。これによ
り、例えば液晶表示装置用固着型面内スペーサとして用
いた場合、液晶セル膜との強固な接着が達成できる。
【0018】コア粒子とエポキシ樹脂との間の化学結合
を形成する反応性官能基を有するシランカップリング剤
(以下、単に「シランカップリング剤」ということがあ
る)は、置換基として反応性官能基を1つまたは2つ有
し、親水性置換基がアルコキシ基であるものであれば特
に限定されない。反応性官能基は、ビニル基、エポキシ
基、アミノ基等でエポキシ樹脂との反応性を有している
ものが挙げられる。その具体例としては、例えばビニル
トリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメ
チルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキ
シシラン等が挙げられる。好ましくはγ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン等である。
【0019】なお、コア粒子の材質が無機材料である場
合、上記の反応性官能基を有するシランカップリング剤
と共に、テトラアルコキシシラン(例えばテトラエトキ
シシラン、テトラメトキシシラン、テトラプロポキシシ
ラン、テトラブトキシシラン等)を反応させてもよい。
加水分解速度の速いシリコンアルコキシドをシランカッ
プリング剤と同時に反応させることにより、コア粒子表
面がより疎水化され、エポキシ樹脂による被覆およびコ
ア粒子とエポキシ樹脂との結合性がより良好となる。
【0020】さらに、本発明の熱接着性粒子は、その熱
接着性層の表面、すなわち粒子の表面に、エポキシ樹脂
と化学結合しているシランカップリング剤の親水性官能
基に由来するシロキサン結合(−Si−O−)が存在す
ることを特徴とする。
【0021】粒子の表面にシロキサン結合を形成するシ
ランカップリング剤は、コア粒子とエポキシ樹脂とを結
合させるのに用いたものと同じ種類の化合物から選択し
て用いてもよいし、通常の疎水性官能基を有する化合物
でもよい。また、コア粒子とエポキシ樹脂との結合に用
いた化合物と同一のものでもよいし、異なる化合物でも
よい。
【0022】ここで用いるシランカップリング剤の一方
の疎水性官能基は、熱接着性層を構成するエポキシ樹脂
と化学的または物理的結合を形成しており、他方の親水
性置換基(アルコキシ基)は加水分解されて、シランカ
ップリング剤の親水性置換基同士が結合してシロキサン
結合を形成する。従って、熱接着性層の表面がシロキサ
ン結合の網によって覆われているような状態になってい
るものと考えられる。
【0023】このように粒子表面にシロキサン結合が存
在することにより、長期の保存によっても個々の粒子間
の合着・凝集が起こらない。その表面にシロキサン結合
が存在しない裸の状態の熱接着性層の表面には、エポキ
シ樹脂のグリシジル基(疎水性基)が露出し、粒子間で
これらのグリシジル基同士が分子間力等によって引き合
い、粒子の合着・凝集が起こる。粒子の表面に親水性の
シロキサン結合が存在すると、粒子同士が反発しあい、
粒子同士の合着・凝集が起こらず、粒子の分散性が高く
なる。粒子間の合着・凝集がないことは、液晶表示装置
用面内スペーサに要求される性能の一つであり、本発明
のエポキシ樹脂被覆熱接着性粒子は、面内スペーサとし
て優れた性能を有している。
【0024】本発明の熱接着性粒子は、熱を加える前は
接着性を示さず、加熱によって初めて接着性を示すもの
であり、熱を加える前は、個々の粒子は合着・凝集して
いない状態にある。また、例えば液晶セル膜との熱接着
後もまた接着性を示さなくなる。
【0025】液晶セル膜との熱圧着により、エポキシ樹
脂層は液晶セル膜との接点付近において扁平化され、液
晶セル膜と小さい面積で接着することができる。
【0026】本発明の熱接着性粒子の全体の粒径は、目
的とする用途によって適宜選択することができるが、例
えば液晶表示装置用面内スペーサを目的とする場合に
は、通常0.5〜30μm、好ましくは0.7〜25μ
m、特に好ましくは1.0〜15μmの範囲である。精
密接着剤を目的とする場合には、通常0.5〜100μ
m、好ましくは0.7〜80μm、特に好ましくは1.
0〜60μmの範囲である。
【0027】本発明の熱接着性粒子の熱接着性層の厚さ
も、目的とする用途によって適宜選択することができる
が、通常0.001〜5.0μm、好ましくは0.00
5〜3.0μm、特に好ましくは0.01〜1.0μm
の範囲である。
【0028】本発明の熱接着性粒子は、極めて高い熱接
着性を示し、熱接着後の引っ張り力が1×10-7kgf
/個以上である。
【0029】また、本発明の熱接着性粒子は、少なくと
も30日間という長期保存によっても粒子間の合着・凝
集が起こらないことが確認されており、長期保存安定性
に優れている。
【0030】上記特性を有する本発明の熱接着性粒子
は、液晶表示装置用面内スペーサとして用いた場合、高
い移動防止能を有し、超音波照射、液晶注入、押出し時
に移動を生じることがなく、面内散布密度が変化しない
ため、セルギャップを一定に保つことが可能である。ま
た、本発明の熱接着性粒子は、コア粒子の単分散性を維
持しているため、極めて高い精度で液晶セル膜厚を規定
することができる。
【0031】本発明の熱接着性粒子は、精密接着剤とし
て用いた場合、硬化時の収縮が小さく、極めて高い精度
で特定の間隔をもって接着が可能である。従って、例え
ば各種マイクロ光学部材の固定、導波路/光ファイバー
間の接続に好適に用いることができる。
【0032】本発明の熱接着性粒子を均一に一層に並べ
て硬化させることにより、極めて微細かつ精密なサイズ
の濾過孔を有する精密濾過フィルターとすることができ
る。
【0033】次に本発明のエポキシ樹脂被覆熱接着性粒
子の製造方法について説明する。本発明の製造方法は、 工程A:シランカップリング剤によるコア粒子の表面処
理、 工程B:エポキシ樹脂と潜在型硬化剤のコア粒子表面へ
の析出処理、 工程C:衝撃力または剪断力付与処理、および 工程D:シロキサン結合形成処理 を含む。以下、工程毎に詳述する。
【0034】工程A:シランカップリング剤によるコア
粒子の表面処理 工程Aは、シランカップリング剤の親水性置換基(アル
コキシ基)とコア粒子を構成する物質との間に化学結合
を形成し、次の工程Bでコア粒子とエポキシ樹脂との間
で化学結合を形成するための反応性官能基をコア粒子の
表面に導入する工程である。
【0035】工程Aでは、球状粒子からなるコアを反応
性官能基を有するシランカップリング剤で表面処理して
コア粒子の表面に反応性官能基を導入する。
【0036】コア粒子にシランカップリング剤の反応性
官能基を導入するには、まず、超音波振動等を利用し
て、コア粒子をアルコール系溶媒中に分散させる。この
分散液に、25〜30重量%アンモニア水を添加し、次
いで反応性官能基を有するシランカップリング剤を添加
して攪拌することにより、シランカップリング剤の親水
性置換基(アルコキシ基)が加水分解されて、コア粒子
を構成する物質との間で化学結合が形成され、かつコア
粒子表面に反応性官能基が導入される。
【0037】本工程で用いられるアルコール系溶媒とし
ては、例えばメタノール、エタノール、2−プロパノー
ル等が挙げられる。このときに用いる溶媒は1種類のア
ルコールでもよいし、複数種のアルコールからなる混合
物であってもよい。アルコール系溶媒の使用量は、コア
粒子の重量の5〜30倍が好適である。
【0038】反応性官能基を有するシランカップリング
剤の使用量は、コア粒子に対し、通常0.1〜500重
量%、好ましくは0.5〜200重量%、特に好ましく
は1〜100重量%の範囲である。シランカップリング
剤の使用量が0.1重量%未満の場合、充分なエポキシ
樹脂との化学結合を提供できるだけの反応性官能基を導
入することができない。また、500重量%を超えると
シランカップリング剤の加水分解物が凝集し、これが粒
子表面に付着して粒子の単分散性が損なわれ、不都合で
ある。
【0039】シランカップリング剤の親水性置換基を加
水分解するための25〜30重量%アンモニア水の添加
量は、シランカップリング剤のモル数に対して2〜30
0倍が好適である。
【0040】加水分解時の反応温度は、通常20〜80
℃であり、反応時間は、通常1〜24時間である。
【0041】前述したように、コア粒子の材質が無機材
料である場合には、反応性官能基を有するシランカップ
リング剤でのコア粒子の表面処理時に、必要に応じて加
水分解速度の速いシリコンアルコキシドを共存させるこ
とにより、コア粒子表面により均一な熱接着性層を形成
するのに十分な量の反応性官能基を導入することができ
る。
【0042】工程B:エポキシ樹脂と潜在型硬化剤のコ
ア粒子表面への析出処理 工程Bは上記工程Aで得た表面処理されたコア粒子に、
エポキシ樹脂と潜在型硬化剤からなる粒子を均一に析出
させた乾燥粉体を得る工程であり、次の工程Cにおける
衝撃力または剪断力付与処理を行うための前処理であ
る。
【0043】具体的には、シランカップリング剤によっ
て表面処理されたコア粒子を、エポキシ樹脂および潜在
型硬化剤を有機溶媒に均一に溶解した溶液中に加え、超
音波振動等を利用して均一に分散させる。得られた分散
液に、エポキシ樹脂と潜在型硬化剤に対する貧溶媒を大
量に加えて、エポキシ樹脂と潜在型硬化剤からなる粒子
をコア粒子の表面に均一に混在した状態で析出させ、次
いで有機溶媒を減圧留去する等の手段で除去することに
より、乾燥粉体とする。
【0044】ここで用いる、エポキシ樹脂と潜在型硬化
剤を溶解するための有機溶媒としては、例えばアセト
ン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、ジエチルケトン等が挙げられる。有
機溶媒の使用量は、エポキシ樹脂および潜在型硬化剤を
完全に溶解できる量以上であればよい。
【0045】エポキシ樹脂と潜在型硬化剤に対する貧溶
媒としては、例えば水、メタノール、エタノール等が挙
げられる。貧溶媒の添加量は、使用する有機溶媒の2倍
以上が好ましい。
【0046】本工程で得られる乾燥粉体は、コア粒子に
対して遥かに粒径の小さいエポキシ樹脂と潜在型硬化剤
からなる粒子がコア粒子の表面に実質的に均一に混在
し、かつ均一な厚さで付着し、桑の実のような外観を有
している。この段階では、エポキシ樹脂粒子と潜在型硬
化剤からなる粒子は、コア粒子表面に付着しているか、
弱い力でコア粒子表面に吸着しているに過ぎない。
【0047】エポキシ樹脂粒子および潜在型硬化剤をコ
ア粒子表面に均一に混在した状態で析出させる方法とし
ては、上述の貧溶媒を添加する方法以外に、ヘンシェル
ミキサー等の加熱攪拌装置により、攪拌状態下に有機溶
媒を除去する方法を用いることも可能である。
【0048】工程C:衝撃力または剪断力付与処理 工程Cは、上記工程Bで得られたエポキシ樹脂および潜
在型硬化剤からなる粒子がコア粒子表面に析出した乾燥
粉体を衝撃力または剪断力付与処理に付し、コア粒子表
面に弱い力で吸着しているエポキシ樹脂と潜在型硬化剤
からなる粒子をコア粒子表面に熱融着させると同時にコ
ア粒子表面に導入されている反応性官能基とエポキシ樹
脂との間に化学結合を形成させ、エポキシ樹脂および潜
在型硬化剤からなる熱接着性層がコア粒子表面に融着さ
れた被覆粒子を得る工程である。
【0049】ここで、本発明において用いることができ
る衝撃力または剪断力付与処理の好ましい具体例とし
て、ハイブリダイゼーション法が挙げられる。ハイブリ
ダイゼーション法とは、微粒子の表面改質を行うのに用
いられ、コア粒子とこれよりもさらに小さな改質用の微
粒子を、一般には高速気流中で混合し、表面に改質層を
形成させる方法である。より詳細には、コアとなる球状
粒子と、この球状粒子の表面に形成しようとする改質層
の材料となる粒子(コア粒子よりも小粒径のもの)とを
秒速数十メートル以上という高速気流中で分散・移動さ
せながら互いに衝突させ、このときに生じる衝突力、圧
縮力、摩擦力、剪断力等の機械的作用に伴う初滅・温度
上昇を利用して、コア粒子の表面に熱融着によって所望
の改質層を形成する方法である。
【0050】その他の本発明において用いることができ
る衝撃力または剪断力付与処理の具体例としては、メカ
ノフュージョン法が挙げられる。
【0051】本発明の方法においては、上記工程Bにお
いて、衝撃力または剪断力付与処理前に予め表面改質用
の粒子であるエポキシ樹脂と潜在型硬化剤からなる粒子
を、コア粒子の表面に均一に混在した状態で析出・付着
させており、より確実に2種の表面改質用の粒子を均一
に混在した状態で、かつ均一な厚さで熱融解させること
ができるため、均一な厚さでコア粒子表面に熱接着性層
を形成することができる。また、この処理のときに、衝
撃力または剪断力によって、コア粒子表面に導入された
シランカップリング剤の反応性官能基とエポキシ樹脂と
の間に化学結合が形成される。
【0052】シランカップリング剤の反応性官能基が導
入されていないコア粒子と、エポキシ樹脂と潜在型硬化
剤からなる粒子を、単に衝撃力または剪断力付与処理す
ることによって得られた表面改質粒子では、コア粒子と
改質層との界面に化学結合がなく、また、改質層が微粒
子の集合体で形成されるので超音波耐久性、機械的特性
は良好ではない。従って、エポキシ樹脂と潜在型硬化剤
からなる粒子を、単に例えばハイブリダイゼーション法
によって反応性官能基を有するシランカップリング剤で
表面処理されていないコア粒子に融着させても、コア粒
子と融着された熱接着性層との結合力は弱く、熱接着性
層が超音波処理、その他の機械的外力によって容易には
がれてしまう。
【0053】しかしながら、本発明の熱接着性粒子にお
いては、コア粒子とエポキシ樹脂との間に反応性官能基
を有するシランカップリング剤による化学結合が形成さ
れているため、衝撃力または剪断力付与処理のみによる
場合とは異なり、コア粒子と熱接着性層との間には極め
て高い結合力が存在する。
【0054】本工程で用いるハイブリダイゼーション法
は、例えば奈良機械製作所社製のハイブリダイザー(商
品名)を用いて行うことができる。このハイブリダイザ
ーを用いる場合のハイブリダイゼーションの好ましい条
件は、以下の通りである。 ローター回転数:10000〜16000npm 処理時間:3〜30分
【0055】工程D:シロキサン結合形成処理 工程Dは、上記工程Cで得られた被覆粒子のエポキシ樹
脂層、すなわち粒子表面にシランカップリング剤の親水
性置換基に由来するシロキサン結合を形成する工程であ
る。工程Cで得られた被覆粒子の表面には、熱接着性層
を構成するエポキシ樹脂のグリシジル基が露出してお
り、このままでは各粒子の表面に存在するグリシジル基
が互いに引き合い易く、長期間の保存によって粒子の凝
集を起こす。これを防止するため、粒子表面に親水性基
を形成する。
【0056】工程Cで得られた被覆粒子を分散安定剤の
水性溶媒溶液中に分散させ、ここにシランカップリング
剤のエマルジョンを添加して、シランカップリング剤を
熱接着性層に吸収させた後、シランカップリング剤の親
水性置換基を加水分解してシロキサン結合を形成する。
【0057】本工程で用いる、工程Cで得られた被覆粒
子を分散させる水性溶媒としては、水、水−アルコール
溶液等が挙げられる。水−アルコール溶液の場合のアル
コールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパ
ノール、イソプロパノールが挙げられる。
【0058】本工程で用いる分散安定剤は、工程Cで得
られた被覆粒子を安定に分散できるものであれば、特に
限定されないが、例えば部分ケン化したポリビニールア
ルコール類、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピ
ルセルロース等が挙げられる。分散安定剤の濃度は、通
常0.01〜30重量%、好ましくは0.05〜25重
量%、特に好ましくは0.1〜20重量%の範囲であ
る。
【0059】本工程で用いるシランカップリング剤は、
上記工程Aで用いたものと同種のものである。シランカ
ップリング剤の使用量は前記被覆粒子のエポキシ樹脂に
対して、通常5〜500重量%、好ましくは10〜40
0重量%、特に好ましくは20〜300重量%の範囲で
ある。
【0060】シランカップリング剤のエマルジョンを調
製するために用いる溶媒としては、水が好ましい。エマ
ルジョンを調製するための乳化剤としては、上述した分
散安定剤、界面活性剤、両親媒性のシランカップリング
剤等を用いることができる。具体的には、例えば部分ケ
ン化したポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、
ポリオキシエチレンエチレンアルキレンアルキルエーテ
ル類、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸カリウ
ム、炭素数が10〜18のアルキル鎖を1つ若しくは2
つ有するシリコンアルコキシド類等が挙げられる。
【0061】熱接着性層にシランカップリング剤を吸収
させて、シランカップリング剤の反応性官能基と熱接着
性層を構成するエポキシ樹脂とを反応させて、化学的ま
たは物理的結合を形成させる。
【0062】シランカップリング剤の親水性置換基に由
来するシロキサン結合を形成させるための脱水・縮合反
応は、通常0〜70℃、好ましくは5〜60℃、特に好
ましくは10〜40℃の範囲で行い、反応時間は、通常
0.1〜10時間、好ましくは1〜5時間の範囲であ
る。
【0063】この脱水・縮合反応により、シランカップ
リング剤の親水性置換基(アルコキシ基)が加水分解さ
れ、粒子表面にシロキサン結合が形成される。ここで、
エポキシ樹脂と結合したシランカップリング剤の親水性
置換基の全てが加水分解されてシロキサン結合を形成す
る必要はなく、その一部のみが加水分解されてシロキサ
ン結合を形成していてもよい。
【0064】シランカップリング剤の親水性官能基の加
水分解は、通常25〜30重量%アンモニア水を用いる
が、塩酸、硫酸、硝酸等の希薄水溶液で加水分解を行
い、その後アンモニア水を用いて縮合反応を促進させ、
シロキサン結合を形成してもよい。加水分解に用いるア
ンモニアの使用量はエポキシ樹脂層に縮合されたシラン
カップリング剤に対して、通常10〜5000重量%、
好ましくは50〜2000重量%の範囲である。
【0065】本発明の方法によって得られたエポキシ樹
脂被覆熱接着性粒子は、合着・凝集がなく、コア粒子の
単分散性を維持したものである。
【0066】本発明の方法においては、衝撃力または剪
断力付与処理法を用い、コア粒子表面に均一な厚さの熱
接着性層を形成することができるため、得られた熱接着
性粒子は、極めて高い単分散性(CV値:2.0以下)
を有し、かつコア粒子と熱接着性層との間に化学結合が
存在するため、熱接着性層の剥がれがなく、極めて強固
な熱接着性を示す。
【0067】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0068】(実施例1)工程A:シランカップリング剤によるコア粒子の表面処
内容量1リットルのフラスコに、粒径分布が単分散のシ
リカ粒子(平均粒径:5.745μm、CV値:1.0
%、個々の粒子は実質的に真球)50gを入れ、ここに
2−プロパノール315gを加え、超音波振動によりシ
リカ粒子を均一に分散させた。この分散液に、メタノー
ル315gを添加し、40℃で15分間攪拌した後、2
5wt%のアンモニア水125gを添加し、同温度で1
5分間攪拌した。得られた溶液にγ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン21.5gとテトラエトキシ
シラン2.8gの混合液を10分間かけて滴下した。滴
下終了後、60℃に昇温し、同温度で10時間攪拌し
た。攪拌終了後、反応溶液を静置してシリカ粒子を沈降
させ、デカンテーションにより上澄み液を除去した。残
留シリカ粒子にメタノールを加えて攪拌し、静置してシ
リカ粒子を沈降させ、デカンテーションにより上澄み液
を除去することを繰り返し、未反応のシランカップリン
グ剤を除去した。最後にメタノールを除去した後、得ら
れた表面処理シリカ粒子を150℃のオーブン中で1時
間乾燥した。
【0069】得られた表面処理シリカ粒子の平均粒径は
5.747μmであり、CV値は1.0%、個々の粒子
は実質的に真球であった。シリカ粒子表面にはγ−メタ
クリロキシプロピル基が導入されており、撥水性を示し
た。また、赤外線吸収スペクトルにて、ビニル基および
エステル基の吸収が認められた。
【0070】工程B:エポキシ樹脂と潜在型硬化剤のコ
ア粒子表面への析出処理 固形タイプのエポキシ樹脂(商品名:エピコート100
4、油化シェルエポキシ社製)1.467gおよび潜在
型硬化剤(商品名:エピキュア171N、油化シェルエ
ポキシ社製)0.333gを、アセトン100mlに溶
解し、均一に溶解させた。この溶液に、上記工程Aで得
られた表面処理されたシリカ微粒子30gを添加し、超
音波により均一に分散させた。この分散液に、水500
mlを一気に添加し、シリカ微粒子表面にエポキシ樹脂
粒子と潜在型硬化剤粒子を析出させた。次いで、アセト
ンを減圧留去し、凍結乾燥を行い、エポキシ樹脂粒子と
潜在型硬化剤粒子がその表面に付着したシリカ粒子を得
た。
【0071】工程C:衝撃力または剪断力付与処理(ハ
イブリダイゼーション法) 上記工程Bで得られた粒子を、ハイブリダイザー(奈良
機械製作所(株)社製)にて、回転数16、000rp
m、15分間処理し、エポキシ樹脂と潜在型硬化剤から
なる均一被覆層(熱接着性層)をシリカ表面に形成せし
めた。
【0072】得られた熱接着性層が形成されたシリカ粒
子は、合着と凝集が認められず、平均粒径が5.827
μmでCV値が1.1%とコア粒子の単分散性を維持し
ており、エポキシ樹脂および潜在型硬化剤からなる熱接
着性層を0.04μmの厚みで有していた。
【0073】工程D:シロキサン結合形成処理 γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5g、
界面活性剤(商品名:ノイゲンEA137、第一工業製
薬社製)1gおよび水10mlをポリ容器に入れ、室温
でホモジナイザーにて攪拌し、シランカップリング剤の
エマルジョンを調製した。
【0074】別に、上記工程Cで得た熱接着性層が形成
されたシリカ粒子10gを分散安定剤である分子量38
万のポリビニルピロリドン2gを水200mlに溶解し
た溶液中に分散させた。この分散液を攪拌羽根で90r
pmで攪拌しながら、ここに上記で調製したシランカッ
プリング剤のエマルジョン2mlを添加した。同回転数
にて、室温で4時間攪拌した後、ここに25wt%のア
ンモニア水10mlを添加し、室温にて一日攪拌を行っ
た。
【0075】得られた熱接着性粒子は、合着と凝集が認
められず、平均粒径が5.847μmでCV値が1.1
%とコア粒子の単分散性を維持しており、その表面にシ
ロキサン結合を有するエポキシ樹脂および潜在型硬化剤
からなる熱接着性層を0.05μmの厚さで有してい
た。
【0076】超音波耐久性試験 上記工程Dで得られた熱接着性粒子0.01gを水4m
lとエタノール1mlの混合溶媒に分散させ、150W
の超音波洗浄機にて15分間超音波照射した。その後、
SEM観察を行ったところ、熱接着性層の剥がれは全く
認められず、平均粒径は5.848μmであり、上記工
程Dで得られた熱接着性粒子が超音波耐久性に優れてい
ることが明らかになった。
【0077】接着力測定試験 上記工程Dで得られた熱接着性粒子を、50mm角のガ
ラス基板上に500個/mm2の密度で均一に散布し、
この上に50mm角のガラス基板を重ねて1kgf/c
2の荷重を加えながら150℃で2時間加熱した。こ
れにより、2枚のガラス基板が前記粒子により5.7μ
mの間隔で貼り合わされた。貼り合わされた上記2枚の
ガラス基板間の接着力を測定するために、引っ張り力を
徐々に上げていったところ、5.0kgfの引っ張り力
の時に両ガラス基板が剥がれた。上記工程Dで得られた
熱接着性粒子は、加熱により、高い接着力を示すことが
わかった。
【0078】長期保存分散安定性試験 上記工程Dで得られた熱接着性粒子を室温で30日間放
置し、この粒子の0.01gを水4mlとエタノール1
mlの混合溶媒に分散させ、150Wの超音波洗浄機に
て30秒間超音波照射した。光学顕微鏡にて分散性を観
察したところ、合着と凝集が認められず、上記工程Dで
得られた熱接着性粒子が長期保存分散安定性に優れてい
ることがわかった。
【0079】(実施例2)工程B:エポキシ樹脂と潜在型硬化剤の析出処理 固形タイプのエポキシ樹脂(商品名:エピコート100
7、油化シェルエポキシ社製)3.0gおよび潜在型硬
化剤(商品名:エピキュア171N、油化シェルエポキ
シ社製)0.6gを、アセトン100mlに溶解し、均
一に溶解させた。この溶液に、実施例1の工程Aで得ら
れたシランカップリング剤によって表面処理されたシリ
カ微粒子30gを添加し、超音波振動により均一に分散
させた。この分散液に、水500mlを一気に添加し、
シリカ微粒子表面にエポキシ樹脂粒子と潜在型硬化剤粒
子を析出させた。次いで、アセトンを減圧留去し、凍結
乾燥を行い、エポキシ樹脂粒子と潜在型硬化剤粒子がそ
の表面に付着したシリカ粒子を得た。
【0080】工程C:衝撃力または剪断力付与処理(ハ
イブリダイゼーション法) 上記工程Bで得られた粒子を、ハイブリダイザー(奈良
機械製作所(株)社製)にて、回転数16、000rp
m、15分間処理し、エポキシ樹脂および潜在型硬化剤
からなる均一被覆層(熱接着性層)をシリカ表面に形成
せしめた。
【0081】得られた熱接着性層が形成されたシリカ粒
子は、合着と凝集が認められず、平均粒径が5.907
μmでCV値が1.1%とコア粒子の単分散性を維持し
ており、エポキシ樹脂および潜在型硬化剤からなる熱接
着性層を0.08μmの厚みで有していた。
【0082】工程D:シロキサン結合形成処理 アリルトリメトキシシラン4g、部分ケン化型ポリビニ
ールアルコール(PVA)(分子量:3500)1.2
gおよび水20mlをポリ容器に入れ、室温でホモジナ
イザーにて攪拌し、シランカップリング剤のエマルジョ
ンを調製した。
【0083】別に、上記工程Cで得た熱接着性層が形成
されたシリカ粒子10gを分散安定剤である分子量36
万のポリビニルピロリドン2gを水200mlに溶解し
た溶液中に分散させた。この分散液を攪拌羽根で90r
pmで攪拌しながら、ここに上記で調製したシランカッ
プリング剤のエマルジョン2mlを添加した。同回転数
にて、室温で4時間攪拌した後、ここに25wt%のア
ンモニア水10mlを添加し、室温にて一日攪拌を行っ
た。
【0084】得られた粒子は、合着と凝集が認められ
ず、平均粒径が5.928μmでCV値が1.1%とコ
ア粒子の単分散性を維持しており、その表面にシロキサ
ン結合を有するエポキシ樹脂および潜在型硬化剤からな
る熱接着性層を0.09μmの厚さで有していた。
【0085】超音波耐久性試験 上記工程Dで得られた熱接着性粒子0.01gを水4m
lとエタノール1mlの混合溶媒に分散させ、150W
の超音波洗浄機にて15分間超音波照射した。その後、
SEM観察を行ったところ、熱接着性層の剥がれは全く
認められず、平均粒径は5.927μmであり、上記工
程Dで得られた熱接着性粒子が超音波耐久性に優れてい
ることが明らかになった。
【0086】接着力測定試験 上記工程Dで得られた熱接着性粒子を、50mm角のガ
ラス基板上に500個/mm2の密度で均一に散布し、
この上に50mm角のガラス基板を重ねて1kgf/c
2の荷重を加えながら150℃で2時間加熱した。こ
れにより、2枚のガラス基板が前記熱接着性粒子により
5.8μmの間隔で貼り合わされた。貼り合わされた上
記2枚のガラス基板間の接着力を測定するために、引っ
張り力を徐々に上げていったところ、10.0kgfの
引っ張り力の時に両ガラス基板が剥がれた。上記工程D
で得られた熱接着性粒子は、加熱により、極めて高い接
着力を示すことがわかった。
【0087】長期保存分散安定性試験 上記工程Dで得られた熱接着性粒子を室温で30日間放
置し、この粒子の0.01gを水4mlとエタノール1
mlの混合溶媒に分散させ、150Wの超音波洗浄機に
て30秒間超音波照射した。光学顕微鏡にて分散性を観
察したところ、合着と凝集が認められず、上記工程Dで
得られた熱接着性粒子が長期保存分散安定性に優れてい
ることがわかった。
【0088】(比較例1)本発明の工程Aのシランカッ
プリング剤によるコア粒子の表面処理を行っていないシ
リカ粒子(平均粒径:5.745μm、CV値:1.0
%)を用いて、上記実施例2と同一の条件で工程Bのエ
ポキシ樹脂と潜在型硬化剤のコア粒子表面への析出処理
および工程Cの衝撃力または剪断力付与処理を行った。
【0089】得られた熱接着性層が付着形成されたシリ
カ粒子は、合着と凝集が認められず、平均粒径が5.8
60μmでCV値が1.1%とコア粒子の単分散性を維
持しており、エポキシ樹脂および潜在型硬化剤からなる
熱接着性層を0.08μmの厚みで有していた。
【0090】超音波耐久性試験 上記で得られた熱接着性層が付着形成されたシリカ粒子
0.01gを水4mlとエタノール1mlの混合溶媒に
分散させ、150Wの超音波洗浄機にて15分間超音波
照射した。その後、SEM観察を行ったところ、熱接着
性層が剥がれ、平均粒径は5.700μmとなってい
た。
【0091】上記の結果から、コア粒子であるシリカ粒
子と熱接着性層を構成するエポキシ樹脂との間に、シラ
ンカップリング剤による化学結合を有していないと、超
音波耐久性が得られないことが明らかとなった。
【0092】接着力測定試験 上記で得られた熱接着性層が付着形成されたシリカ粒子
を、50mm角のガラス基板上に500個/mm2の密
度で均一に散布し、この上に50mm角のガラス基板を
重ねて1kgf/cm2の荷重を加えながら150℃で
2時間加熱した。これにより、2枚のガラス基板が前記
粒子により5.7μmの間隔で貼り合わされた。貼り合
わされた上記2枚のガラス基板間の接着力を測定するた
めに、引っ張り力を徐々に上げていったところ、0.5
kgfの引っ張り力の時に両ガラス基板が剥がれた。
【0093】上記の結果から、コア粒子であるシリカ粒
子と熱接着性層との間に、シランカップリング剤による
化学結合を有していないと、接着力が弱いことが明らか
となった。これは、コア粒子と熱接着性層とが強固に結
合されていないため、容易にコア粒子と熱接着性層が剥
がれてしまうためと考えられる。
【0094】長期保存分散安定性試験 上記で得られた熱接着性層が付着形成されたシリカ粒子
を、室温で30日間放置し、この粒子の0.01gを水
4mlとエタノール1mlの混合溶媒に分散させ、15
0Wの超音波洗浄機にて30秒間超音波照射した。光学
顕微鏡にて分散性を観察したところ、粒子が合着・凝集
しているが認められた。上記で得られた粒子表面にシロ
キサン結合を有しない熱接着性層が付着形成されたシリ
カ粒子では長期保存分散安定性が低いことがわかった。
【0095】
【発明の効果】本発明によって、初めて高い粒径精度
(単分散性)を有し、コア粒子を均一な厚さで熱硬化性
樹脂(エポキシ樹脂)によって被覆した熱接着性粒子が
提供された。
【0096】本発明によって提供される熱接着性粒子
は、コア粒子とそれを被覆する熱硬化性樹脂(エポキシ
樹脂)の間にシランカップリング剤による化学結合が存
在するため、コア粒子と熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂)
を含む被覆層(熱接着性層)とが剥がれ難く、極めて強
固に結合しており、高い接着力を示す。
【0097】さらに、本発明によって提供される熱接着
性粒子は、その表面に親水性のシロキサン結合を有し、
長期間の保存によっても粒子間の合着・凝集が起こら
ず、高い分散安定性を有している。
【0098】上記のような特性を有する本発明の熱接着
性粒子は、液晶表示装置用の面内スペーサ、精密接着剤
として、また精密濾過フィルターの材料等として有用で
ある。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年10月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】ここで、本発明において用いることができ
る衝撃力または剪断力付与処理の好ましい具体例とし
て、ハイブリダイゼーション法が挙げられる。ハイブリ
ダイゼーション法とは、微粒子の表面改質を行うのに用
いられ、コア粒子とこれよりもさらに小さな改質用の微
粒子を、一般には高速気流中で混合し、表面に改質層を
形成させる方法である。より詳細には、コアとなる球状
粒子と、この球状粒子の表面に形成しようとする改質層
の材料となる粒子(コア粒子よりも小粒径のもの)とを
秒速数十メートル以上という高速気流中で分散・移動さ
せながら互いに衝突させ、このときに生じる衝突力、圧
縮力、摩擦力、剪断力等の機械的作用に伴う発熱・温度
上昇を利用して、コア粒子の表面に熱融着によって所望
の改質層を形成する方法である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 球状粒子からなるコアと、その表面を実
    質的に均一な厚さで被覆するエポキシ樹脂および潜在型
    硬化剤からなる熱接着性層とを有しており、コア粒子と
    熱接着性層を構成するエポキシ樹脂とがシランカップリ
    ング剤を介して化学結合され、かつ熱接着性層の表面に
    エポキシ樹脂と結合しているシランカップリング剤に由
    来するシロキサン結合を有することを特徴とするエポキ
    シ樹脂被覆熱接着性粒子。
  2. 【請求項2】 コア粒子の材質がシリカ微粒子であるこ
    とを特徴とする請求項に記載のエポキシ樹脂被覆熱接着
    性粒子。
  3. 【請求項3】 コア粒子のCV値が0.01〜5%であ
    る請求項に記載のエポキシ樹脂被覆熱接着性粒子。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のエポキシ樹脂被覆熱接
    着性粒子からなる液晶表示装置用面内スペーサ。
  5. 【請求項5】 (工程A)球状粒子からなるコアを反応
    性官能基を有するシランカップリング剤で表面処理して
    コア粒子の表面に反応性官能基を導入する工程 (工程B)表面処理されたコア粒子を、エポキシ樹脂お
    よび潜在型硬化剤の有機溶媒溶液中に均一に分散させ、
    エポキシ樹脂と潜在型硬化剤からなる粒子をコア粒子表
    面に析出させるための処理を行った後、有機溶媒を除去
    してコア粒子表面にエポキシ樹脂粒子および潜在型硬化
    剤粒子が析出した乾燥粉体を得る工程 (工程C)得られた乾燥粉体を衝撃力または剪断力付与
    処理に付し、エポキシ樹脂および潜在型硬化剤からなる
    熱接着性層がコア粒子表面に融着された熱接着性層被覆
    粒子を得る工程および (工程D)得られた熱接着性層被覆粒子を分散安定剤の
    水性溶媒溶液中に分散させ、ここにシランカップリング
    剤のエマルジョンを添加してシランカップリング剤を熱
    接着性層に吸収させた後、シランカップリング剤の親水
    性置換基を加水分解してシロキサン結合を形成する工程
    を含むエポキシ樹脂被覆熱接着性粒子の製造方法。
  6. 【請求項6】 (工程B)が、表面処理されたコア粒子
    を、エポキシ樹脂および潜在型硬化剤の有機溶媒溶液中
    に均一に分散させ、ここにエポキシ樹脂と潜在型硬化剤
    に対する貧溶媒を加えてエポキシ樹脂と潜在型硬化剤か
    らなる粒子をコア粒子表面に析出させた後、有機溶媒を
    除去してコア粒子表面にエポキシ樹脂と潜在型硬化剤か
    らなる粒子が析出した乾燥粉体を得る工程であることを
    特徴とする請求項5に記載のエポキシ樹脂被覆熱接着性
    粒子の製造方法。
  7. 【請求項7】 コア粒子がシリカ微粒子であり、(工程
    A)における反応性官能基を有するシランカップリング
    剤での表面処理時にシリコンアルコキシドを添加するこ
    とを特徴とする請求項5に記載のエポキシ樹脂被覆熱接
    着性粒子の製造方法。
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