JPH1054829A - オゾン処理水の液相オゾン濃度測定装置及び過マンガン酸イオン検出装置 - Google Patents

オゾン処理水の液相オゾン濃度測定装置及び過マンガン酸イオン検出装置

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JPH1054829A
JPH1054829A JP10688197A JP10688197A JPH1054829A JP H1054829 A JPH1054829 A JP H1054829A JP 10688197 A JP10688197 A JP 10688197A JP 10688197 A JP10688197 A JP 10688197A JP H1054829 A JPH1054829 A JP H1054829A
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ozone
water
cell
sample water
dissolved
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JP10688197A
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English (en)
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Tetsufumi Watanabe
哲文 渡辺
Hiroyuki Goto
浩之 後藤
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オゾン処理水中の溶存オゾン濃度と過マンガ
ン酸イオンを短時間で正確且つ連続的に測定及び検出で
きるオゾン処理水の液相オゾン濃度測定装置及び過マン
ガン酸イオン検出装置を提供することを目的とする。 【構成】 オゾン処理された試料水の採水系と、採水さ
れた試料水が送り込まれて光源から試料水中を通過した
光を受光器に受信して溶存オゾンに由来する紫外線吸光
度を計測するUVセル8と、試料水中のオゾンを還元反
応によって除去する還元剤が充填されたタンク5と、こ
の還元剤を上記採水系とUVセル間に配備された混合部
7に定量的に注入する注入機構とを具備して成るオゾン
処理水の液相オゾン濃度測定装置及び過マンガン酸イオ
ン検出装置を提供する。前記還元剤としてチオ硫酸ナト
リウムもしくはテトラチオン酸ナトリウムを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はオゾン処理に代表さ
れる上水の高度浄水処理におけるオゾン処理水中に含有
される液相オゾン濃度及び過マンガン酸イオン測定装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に河川などから取水した原水を浄化
するには、凝集沈澱池での凝集剤の注入,混合、撹拌及
び滞留処理により懸濁物を凝集して沈澱,分離する。こ
のプロセスでは殺藻処理や鉄,マンガンなどの色度成分
の除去を目的とした塩素処理が組み込まれている。しか
し近時の大都市近郊においては、河川の汚濁が著しいた
め、アンモニアや発ガン性物質のTHM(トリハロメタ
ン)の前駆物質であるフミン質を含む色度成分の含有率
が高く、塩素処理により塩素とアンモニアが反応してク
ロラミンを生成し、必要以上の塩素を消費してしまう結
果、塩素注入率が高くなってTHMが増大するという問
題がある。
【0003】このような背景から、近年上述した物質の
除去を目的として高度浄水処理システムを浄水プロセス
に組み込む方式が行われるようになってきた。この高度
浄水処理方法には、オゾン処理や生物活性炭処理があ
り、例えば塩素処理の代替としてオゾン処理塔によりオ
ゾン処理を行い、更に活性炭処理塔もしくは生物濾過塔
により色度成分などを除去し、砂濾過池等で濾過した後
に塩素処理を行い、浄水池に送水する。特に生物活性炭
処理の前にオゾン処理を行うことにより、負荷変動に対
する許容度や活性炭の寿命の向上をはかることができ
る。
【0004】上記オゾン処理は水中の溶存性の微量有機
物質の除去を目的としているため、水量だけでなく水質
の制御が必要である。そのためプロセス用の水質計測器
として紫外線吸収法とか隔膜電極法に基づく液相オゾン
濃度計が使用されている。
【0005】この紫外線吸収法による液相オゾン濃度計
は、オゾンが紫外線を吸収するという原理を利用したも
のであり、試料水とオゾンを除去した対象水(通常ゼロ
水と略称される)を交互に測定セルに導水して試料水の
オゾン濃度を求める方法が知られている。上記ゼロ水を
得るにはオゾンを含む試料水中にエアレーションを施す
ことによって液相オゾンを放散させ、脱オゾンする手段
が有力である。
【0006】上記以外にも隔膜ポーラログラフ法に基づ
く液相オゾン濃度計も実用化されており、この方法は電
解液とともに隔膜で封じられた検知極と比較極間に電圧
をかけて、隔膜を透過して電解液中を拡散したオゾン量
に比例する電流から液相オゾン濃度を求めている。
【0007】他方で水中に過マンガン酸イオンが含まれ
ている場合には、オゾン処理によって以下のように不溶
性の二酸化マンガン(MnO2)が生成する。 Mn2+ + O3 + H2O → Mn4+ + O2 + OH- Mn2+ + 4OH- → Mn(OH)4 → MnO2
2O 特にマンガン化合物を過剰のオゾンで酸化すると、水に
溶けやすい過マンガン酸イオン(MnO4-)を生成して
水がピンク色になる。 Mn2+ or Mn4+ + 4O3 → MnO4- + 4O2 過マンガン酸イオンは溶存有機物と反応して二酸化マン
ガンになるので、オゾン処理後に15分〜30分程度滞
留させればよい。又、過マンガン酸イオンを直接活性炭
層へ通すことによって層の上部で還元された不溶性の二
酸化マンガンが数cmの層として生成蓄積される(過マ
ンガン酸イオンに関しては宗宮 功編著の「オゾン利用
水処理技術」より抜粋)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の高
度浄水処理システムに用いられるオゾン処理水の液相オ
ゾン濃度計は、以下に記す各種の問題点を含んでいる。
即ち、前記したようにゼロ水を生成するためにオゾンを
含む試料水中にエアレーションを施す手段を用いると、
試料水が撹拌されることによって残留オゾンと残留E2
60発現物質である有機物が反応するため、オゾン以外
の紫外線吸収物質が除去されて測定値が不正確になって
しまうという問題がある。
【0009】更に低水温時にはエアレーションによって
脱オゾンを行うには長時間を要する外、エアレーション
を施す装置内に試料水中の鉄とかマンガンが付着するこ
とにより、長期に亙って脱オゾン性を良好に維持するこ
とが困難になるという難点もある。
【0010】又、水中に過マンガン酸イオンが含まれて
いる場合には、渇水時には総マンガンが0.3〜1.2
(mg/l,溶存態:60〜80%)まで増加し、前塩
素処理によっても処理に苦慮した経過がある。特にオゾ
ン注入比(沈水溶存マンガン濃度あたりのオゾン注入
率)の増加に伴い、2価から3価への酸化が進み、急激
に溶存マンガン残存率が減少する。オゾン注入比3を境
界として溶存マンガン残存率が増加するのは、過剰なオ
ゾン注入により7価への酸化が進んでいるためと考えら
れる(以上村井ら「高度浄水処理実験2−マンガンの処
理」,47th水道研より抜粋)。
【0011】前記したようにオゾン処理によってマンガ
ンが過剰に酸化されると過マンガン酸イオンが生成して
処理水がピンク色になり、見た目にも悪く、この過マン
ガン酸イオンは結局不溶性の二酸化マンガンになって活
性炭層でトラップされるが、高価なオゾンの過剰注入に
よって過剰酸化となるため、コスト面で不利である。
又、7価マンガンの生成は過剰オゾン処理として問題視
され、特に湖沼水を水源とする場合には湖底から溶出す
るマンガンが処理上の大きな問題となる。
【0012】本発明は上記の問題点に鑑み、オゾン処理
水中の溶存オゾン濃度とを短時間で正確且つ連続的に測
定できる液相オゾン濃度測定装置及び過マンガン酸イオ
ン検出装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、被処理水をオゾン処理することにより、
水中の溶存性の微量有機物質を除去するプロセスに用い
るオゾン処理装置において、請求項1により、オゾン処
理された試料水の採水系と、採水された試料水が送り込
まれて光源から試料水中を通過した光を受光器に受信し
て溶存オゾンに由来する紫外線吸光度を計測するUVセ
ルと、試料水中のオゾンを還元反応によって除去する還
元剤が充填されたタンクと、この還元剤を上記採水系と
UVセル間に配備された混合部に定量的に注入する注入
機構とを具備して成るオゾン処理水の液相オゾン濃度測
定装置の構成にしてある。
【0014】請求項2により、オゾン処理された試料水
の採水系と、還元剤の注入によって脱オゾン処理された
試料水が送り込まれる第1のUVセルと、該第1のUV
セルと並列に配置されて、溶存オゾンを含む試料水がそ
のまま送り込まれる第2のUVセルと、試料水中のオゾ
ンを還元反応によって除去する還元剤が充填されたタン
クと、この還元剤を上記採水系と第1のUVセル間に配
備された混合部に定量的に注入する注入機構とを具備し
てオゾン処理水の液相オゾン濃度測定装置の構成を提供
する。
【0015】請求項3により、オゾン処理された試料水
の採水系と、還元剤の注入によって脱オゾン処理された
試料水が送り込まれる第1のUVセルと、該第1のUV
セルと並列に配置されて、溶存オゾンを含む試料水がそ
のまま送り込まれる第2のUVセルと、試料水中のオゾ
ンを還元反応によって除去する還元剤が充填されたタン
クと、この還元剤を上記採水系と第1のUVセル間に配
備された混合部に定量的に注入する注入機構とを具備し
て成り、第2のUVセルで測定された濁質等に由来する
紫外線吸光度と過マンガン酸イオンに由来する紫外線吸
光度との総和から第1のUVセルで測定された濁質等に
由来する紫外線吸光度との差を取ることで過マンガン酸
イオンに由来する紫外線吸光度を求め、過マンガン酸イ
オンの発生を検出するようにしたオゾン処理水の過マン
ガン酸イオン検出装置の構成にしてある。
【0016】更に請求項4により、オゾン処理槽にオゾ
ン発生器、発生オゾン濃度計、溶存オゾン濃度計、排オ
ゾン濃度計及びオゾン発生器を駆動するためのコントロ
ーラ及び制御部を配備して、オゾン処理槽内に流入した
原水に対してオゾン発生器から得られるオゾンガスを放
散し、同時に発生オゾン濃度と溶存オゾン濃度及び排オ
ゾン濃度を測定して、演算に基づいて原水中の過マンガ
ン酸イオンの有無を検出し、制御部からオゾン発生器を
駆動するための制御信号をコントローラに出力してオゾ
ン処理水中の過マンガン酸イオンが消滅する駆動制御を
行うようにしたオゾン処理水の過マンガン酸イオン検出
装置を提供する。
【0017】前記還元剤としてチオ硫酸ナトリウムもし
くはテトラチオン酸ナトリウムを用いる。
【0018】上記採水系とUVセルとの間に、試料水中
の濁質を除去するフィルタが内蔵されて汚れ度を監視す
るゼロ水製造部と、試料水中の浮遊物質を除去できるフ
ィルタが内蔵されて流路切替えによって洗浄水を大流量
で配管とセルに導入する配管洗浄水製造部とを配備して
ある。
【0019】かかる液相オゾン濃度測定装置及び過マン
ガン酸イオン検出装置によれば、試料水の溶存オゾン濃
度を測定する際には試料水を採水してからUVセル内に
送り込み、UVセル内の試料水を通過した光により公知
の紫外線吸光度測定原理に基づいて紫外線吸光度(U
V)と可視光吸光度(VIS)が計測される。次に試料
水中のオゾンを除去した水について同様に計測するた
め、採水された試料水を混合部に送り込むのと同時に薬
液注入機構を用いて薬液タンク内に充填されている還元
剤を定量的に注入し、還元剤とオゾンの反応によってオ
ゾンを分解してからUVセルに送り込み、同様な測定操
作を行って演算により試料水の溶存オゾン濃度を求め、
且つ過マンガン酸イオンを検出する。
【0020】請求項4に記載の過マンガン酸イオン検出
装置によれば、オゾン処理槽内に流入した原水に対して
オゾン発生器から散気管を介してオゾンガスを放散し、
この時に発生オゾン濃度と溶存オゾン濃度及び排オゾン
濃度を測定して制御部に入力し、この制御部で原水中の
過マンガン酸イオンの有無を検出するのと同時に、演算
に基づいて過マンガン酸イオンが検出されないようにオ
ゾン処理槽に対するオゾン注入量を低減させる制御を行
う。制御はオゾン発生器の操作量を変更するか、オゾン
発生器からの注入オゾン濃度が低くなるような制御信号
として出力される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明にか
かるオゾン処理水の液相オゾン濃度測定装置及び過マン
ガン酸イオン検出装置の具体的な各種実施例を説明す
る。前記したように紫外線吸収法に基づく液相オゾン濃
度測定装置ではゼロ水を生成しなければならないが、こ
の場合には残留E260発現物質である有機物よりもオ
ゾンと反応性が高い物質を添加してオゾンを除去する方
法が考えられる。
【0022】オゾンを酸化剤として還元剤と酸化還元反
応させることにより、オゾンを除去することが可能であ
る。このような還元法に用いる還元剤としてチオ硫酸ナ
トリウムが知られている。還元法によれば瞬時にオゾン
を除去することが可能となり、残留E253.7発現物
質のオゾンによる除去を防ぐことができる。
【0023】図5は水溶液中の溶存オゾンの253.7
nmの吸光度を示しており、オゾンは紫外線領域におい
てHartley Bandと呼ばれる吸収帯を有し、ガス状オゾン
で253.7nm,水溶液中のオゾンで260nmに吸
収極大値がある。紫外線吸収法による液相オゾン濃度計
はオゾンのこの性質を利用する。本実施例では253.
7nmに輝線を持つ低圧水銀ランプを用いて吸光度を測
定する。
【0024】図6は水溶液中のチオ硫酸ナトリウムの2
53.7nmの吸光度を示しており、図6からチオ硫酸
ナトリウムは波長253.7nmの紫外線を吸収するこ
とが分かる。
【0025】チオ硫酸ナトリウムとオゾンの反応は次式
で表わされる。 2Na223+O3+H2O→Na246+2NaOH+O2・・・・(1) 文献(オゾン分解技術,p39,1990)によると、
チオ硫酸ナトリウム1kg当たりのオゾン分解量は約
0.41kgである。又、残留オゾンを含む水溶液中に
残留オゾンを還元除去するのに十分なチオ硫酸ナトリウ
ムを添加した時の残留チオ硫酸ナトリウムと253.7
nmの吸光度の関係を図7に示す。
【0026】この結果から(1)式の反応による生成物
が253.7nmの紫外線を吸収せず、脱オゾンされた
後の水溶液中の253.7nmの吸光度は、残留したチ
オ硫酸ナトリウムと残留E253.7発現物質である有
機物であることが分かる。
【0027】次に図8は過マンガン酸イオン含有試料と
して用いた過マンガン酸カリウム(KMnO4)溶液の
200〜600nmにおける吸光度と測定波長の関係を
示している。図8によれば、測定波長が540nm付近
と310nm付近に吸収ピークが存在していることが分
かる。従って過マンガン酸カリウムは本実施例で用いる
液相オゾン濃度測定装置の測定波長253.7nmと5
46nmの何れの波長でも吸収することが理解される。
【0028】図9は測定波長253.7nmと546n
mの吸光度と過マンガン酸カリウム(KMnO4)溶液
濃度の関係を示している。両波長の吸光度と濃度の間に
は、0.5(mg−Mn/l)までの範囲で相関係数>
0.99の非常に高い直線性が得られた。特に過マンガ
ン酸イオンが生成することによる処理水のピンク色に起
因する546nmの吸収が大きく、試料水中に濁質その
他の546nm吸収物質がない場合には、測定波長とし
て546nmを用いることにより、過マンガン酸イオン
量を推定できることが分かった。
【0029】図10は0.22(mg−Mn/l)過マ
ンガン酸カリウム溶液にチオ硫酸ナトリウムの注入率が
10.024(mg/l)になるように添加した混合液
の吸光度と測定波長の関係と、チオ硫酸ナトリウムの
注入率が5.012(mg/l)になるように添加した
混合液の吸光度と測定波長の関係を示している。
【0030】図11は同じく0.55(mg−Mn/
l)過マンガン酸カリウム溶液にチオ硫酸ナトリウムの
注入率が10.024(mg/l)になるように添加し
た混合液の吸光度と測定波長の関係を示している。
尚、両図とも0.22(mg−Mn/l)及び0.55
(mg−Mn/l)過マンガン酸カリウム溶液のみ用い
た例も加えてある。
【0031】図12は5.01(mg/l)チオ硫酸ナ
トリウム(Na223)のみ用いた場合の測定波長と
吸光度の関係と、0.22(mg−Mn/l)過マンガ
ン酸カリウム溶液にチオ硫酸ナトリウムの注入率が5.
01(mg/l)になるように添加した混合液の吸光
度と測定波長の関係を示している。
【0032】図10,図11から過マンガン酸カリウム
溶液にチオ硫酸ナトリウムを添加すると、540nm付
近と300nm付近の吸収ピークがなくなり、混合によ
り過マンガン酸イオンに起因するピンク色は消滅した。
又、270nmより小さい波長での吸光度が増加してい
る。この吸光度の増加は、図12から添加したチオ硫酸
ナトリウムの吸光度とよく一致していることがわかる。
【0033】以上の結果から過マンガン酸イオンを含む
試料水にチオ硫酸ナトリウムを過剰に添加すると、試料
水の吸光度は添加したチオ硫酸ナトリウムの吸光度とほ
ぼ一致し、試料水は546nmの波長は吸収しなくなる
ことが判明した。
【0034】以下に記す本願発明の第1実施例は、以上
説明したチオ硫酸ナトリウムの特性を利用して、このチ
オ硫酸ナトリウムを脱オゾン用薬液に用いた紫外線吸収
方式の液相オゾン濃度測定装置の例である。図1の概要
図に基づいて第1実施例の構成を説明すると、1は採水
ポンプ、1a,1bは採水調整バルブ、2はゼロ水製造
部(F1)、3は配管洗浄水製造部(PRE−F)、4
a,4b,4c,4dは流量調整バルブ、5は薬液タン
ク、6は薬液注入ポンプ、7は混合器、8は紫外線吸光
度の測定セル(以下UVセルと略称)、9は排水管、1
0はオーバーフロー管である。
【0035】採水系を構成する採水ポンプ1及び採水調
整バルブ1a,1bは耐オゾン性の材質を持ち、オゾン
処理した試料水を連続的に採水することが可能となって
いる。又、薬液タンク5内には還元剤としてチオ硫酸ナ
トリウム溶液が充填されている。この薬液タンク5の素
材としてはチオ硫酸ナトリウムの長期保存が可能な材質
が用いられ、薬液注入ポンプ6は定量性の高いポンプを
用いて試料水中に薬液を間欠注入する機能を有してい
る。
【0036】上記UVセル8によるUV及び可視光吸光
度(VIS)の測定原理を図2により説明する。11は
光源用電源部、12は光源ランプであり、この光源ラン
プ12に近接して前記UVセル8が配置されている。
尚、光源ランプ12とUVセル8との間には、光分離ス
プリッタ13が配置されていて、この光分離スプリッタ
13の光路上には受光器14が設けられ、この受光器1
4が参照信号ライン15に接続されている。
【0037】上記UVセル8の後側で前記光源ランプ1
2と対向する位置に受光器16が配置されており、この
受光器16で受信した信号は増幅器17を介して変換器
・計算部18に入力される。この変換器・計算部18に
はE253.7出力部19とE546出力部20とが併
設されていて、各出力部19,20は図外の表示部に連
接されている。尚、前記参照信号ライン15の他端部は
増幅器17に接続されている。
【0038】本実施例ではUVセル8の検出部は50〜
100mmの光路長を有する連続流通型のセルを用いて
いる。このUVセル8内はオゾン処理水中の有機成分と
かオゾンにより酸化された鉄とかマンガンの付着により
汚れやすいため、塩酸等の薬液を封入したワイパによる
洗浄機構を具備している。
【0039】上記光源ランプ12は低圧水銀灯で構成さ
れ、光源には253.7nmに輝線を持つ低圧水銀ラン
プを用いる。本ランプは強度は弱いが546nmにも輝
線を持っている。
【0040】かかる本第1実施例の作用を以下に説明す
る。先ず試料水の溶存オゾン濃度を測定する際には、採
水系を構成する採水ポンプと採水調整バルブ1a,1b
の開閉操作に基づいて試料水を採水し、流量調整バルブ
4a,4bを開として試料水を混合器7からUVセル8
の流入口8a(図2)に送り込む。この時に流量調整バ
ルブ4c,4dは閉としてあり、余分な試料水はオーバ
ーフロー管10から流出させる。
【0041】試料水がUVセル8内に流入するのと同時
に光源ランプ12を点灯すると、この光源ランプ12か
ら発した253.7nmの光が測定セルを通過する前に
光分離スプリッタ13で分離されて受光器14で受信さ
れ、参照信号ライン15を介して増幅器17に入力され
る。又、UVセル8内の試料水を通過した光は受光器1
6に受信され、信号が増幅器17で増幅されてから変換
器・計算部18に送り込まれ、公知の紫外線吸光度測定
原理に基づいて紫外線吸光度(UV)と可視光吸光度
(VIS)が計測されて、E253.7出力部19及び
E546出力部20から図外の表示部に出力される。
【0042】上記光分離スプリッタ13で分離されて受
光器14で受信された光は試料水中を通過していないた
め、この光が参照信号ライン15を介して増幅器17に
入力されることにより、上記測定値の基準値もしくは補
正値として利用される。尚、測定の終了した試料水はU
Vセル8の排水管8から排水される。
【0043】上記操作により紫外光253.7nmの吸
光度(E253.7)と浮遊物質とか濁質と相関の高い
可視光546nmの吸光光度(E546)の各信号が計
測されるが、吸光光度法の欠点である「濁質に弱い」点
を克服するために、検出部ではE253.7からE54
6を差し引くことにより、濁質によるE253.7の上
乗せを補正している。これにより試料が少量の濁質を含
んでいても測定は可能である。
【0044】次に試料水中のオゾンを除去した水につい
て同様な測定操作を実施する。この場合には採水系で採
水された試料水を前記混合部7に送り込むのと同時に薬
液注入ポンプ6を用いて薬液タンク5内に充填されてい
るチオ硫酸ナトリウムを混合部7に送り込み、前記
(1)式に基づくチオ硫酸ナトリウムとオゾンの反応に
よってオゾンを分解してからUVセル8に送り込み、同
様な測定操作を行い、以下に説明する演算式に基づいて
溶存オゾン濃度とオゾン処理水中の溶存オゾン以外のE
253.7発現物質の吸光度を求める。
【0045】測定後のUVセル8の内壁部はオゾン処理
水中の有機成分とかオゾンにより酸化された鉄,マンガ
ン等の付着によって汚染されやすいため、1回の測定後
に図外の薬液タンク内に貯留された2〜5%塩酸を用い
て、図示していないワイパゴム等の共働によってUVセ
ル8の内壁部の洗浄作業を行う。
【0046】ゼロ水製造部2は試料水中のE253.7
を発現する物質と濁質を除去できるフィルタを用いて試
料水を処理し、流量調整バルブ4dを経由して処理水を
セルに導入することができる。処理水はE253.7が
ゼロであるため、一定周期でセルに導入することによ
り、セルの汚れ度の監視とかオートゼロの補正が自動的
に行えるという利点がある。
【0047】又、配管洗浄水製造部3は試料水中の浮遊
物質を除去できるフィルタを用いて試料水を処理し、上
記の測定終了後に流量調整バルブによる流路切替えによ
って処理水を通常のUVセル8への通水量よりも大流量
で配管及びセルに導入することができる。この洗浄水の
導入によりセル内部及び配管内部をフラッシュ洗浄し、
付着した汚れが除去可能となる。
【0048】光路長が100mmのセルを用いて試料水
の溶存オゾン濃度を求める方法を以下に説明する。先ず
試料水が溶存オゾン濃度t(mg/l)と溶存オゾン以
外でE253.7を発現する物質(これを物質Xとす
る)を含んでいるものとする。この試料水を通水流量Q
(ml/分)でセルに導入し、該試料水の253.7n
mの吸光度(以下単に吸光度と記す)を測定する。物質
Xの吸光度をu(abs)とし、試料水の吸光度をαと
すると、a,b,cを定数として 溶存オゾンの吸光度(abs)=a・溶存オゾン濃度
(mg/l) チオ硫酸ナトリウムの吸光度(abs)=b・チオ硫酸
ナトリウム濃度(mg/l) 溶液中の脱オゾンに必要な薬液量(mg)=c・溶液中
の溶存オゾン(mg) が成立する。よって試料水に含まれる溶存オゾンの吸
光度はa・t(abs)であるから、α=u+a・tと
なる。
【0049】次に試料水に薬液を注入してオゾンを除去
してから吸光度β(abs)を測定する。チオ硫酸ナト
リウム(薬液)濃度をs(mg/l),注入流量をq
(ml/分)とする。この注入流量をqはできる限り微
小とする。通水流量Q(ml/分)で通水している試料
水中に薬液注入器で薬液を流量qできる注入する。この
時に薬液が除去できる溶存オゾン濃度(mg/l)は、
(s・q)/{c・(q+Q)}である。又、溶存オゾ
ンが完全に除去される際に消費される薬液濃度はc・t
(mg/l)である。
【0050】(1)脱オゾンに十分な薬液注入を行った
場合、つまり(s・q)/{c・(q+Q)}>tの場
合、溶存オゾンが除去される際に消費する薬液は c・t・{Q(Q+q)} 残留する薬液は s・{q(Q+q)}−c・t・{Q(Q+q)} となり、残留薬液の吸光度は b・s・{q(Q+q)}−c・t・{Q(Q+q)} となる。
【0051】試料水の吸光度β(abs)は β=u+b・s・{q(Q+q)}−c・t・{Q(Q
+q)} となる。αからβを差し引くと (α−β)=a・t−b・{q(Q+q)}−c・t・
{Q(Q+q)} となる。
【0052】これを求めるべき溶存オゾン濃度t(mg
/l)について解くと、 t={(Q+q)/a・(Q+q)+b・c・Q} ・{α−β+(b・s・q/)/(q+Q)} ここでQ≫qの時、Q+q=0であるから、 t={1/(a+b+c)}・{α−β+(b・s・q/Q)} ・・・・・(2) 式となる。a,b,cは定数、s,q,Qは既知、α,
βは測定値であるから、式(2)より溶存オゾン濃度t
(mg/l)を算出することができる。
【0053】又、測定値αより u=α−a・t・・・・・(3) 式が得られるので、この(3)式を用いて試料水中の
物質Xの吸光度を算出する。
【0054】上記の方法により、溶存オゾンを含む試料
水の溶存オゾン濃度及び物質X,即ちオゾン処理水中の
溶存オゾン以外のE253.7発現物質の吸光度を測定
することができる。
【0055】本実施例は間欠測定のため、溶存オゾン濃
度の時間的変化とか、緩やかな系の溶存オゾン濃度測定
に適している。本実施例の検出部における測定セルは一
つであり、試料水を間欠で測定する。同一セルで測定す
るため、セルの相違に起因する誤差は生じないという利
点がある。
【0056】次に図3に基づいて本願発明の第2実施例
を説明する。この第2実施例の基本的構成は図1に示し
た第1実施例と同一であるため、同一の構成部分に同一
の符号を付して表示してあり、説明の重複を避ける。
【0057】この第2実施例では、紫外線吸光度の測定
セルとしての前記UVセル8に代えて、第1のUVセル
8aと第2のUVセル8bとの2個の測定セルを並列に
配置してある。そして前記混合部7によってチオ硫酸ナ
トリウムが注入によって脱オゾン処理された試料水が第
1のUVセル8a内に供給され、他方の第2のUVセル
8bには溶存オゾンを含む試料水がそのまま供給されて
いる。測定操作自体は第1実施例と同一である。
【0058】かかる第2実施例の作用を以下に説明す
る。即ち、第1のUVセル8aで測定されたE253.
7は、脱オゾン処理水中の有機物に由来する紫外線吸光
度であるのに対して、第2のUVセル8bで測定された
E253.7は、有機物に由来する紫外線吸光度と溶存
オゾンに由来する紫外線吸光度との総和である。
【0059】そこで第2のUVセル8bと第1のUVセ
ル8aとの各測定値の差を取ると、溶存オゾンに由来す
る紫外線吸光度が得られる。特に変換器・計算部18で
は、UV信号及びUV−VIS信号が用いられて溶存オ
ゾン濃度を演算によって求めることができる。特にこの
第2実施例は溶存オゾン濃度の時間変化が頻繁な試料水
を採水して第1,第2のUVセル8a,8bを用いて連
続的に計測を行い、溶存オゾン濃度を短時間で求める系
に適している。
【0060】上記の第2実施例に基づいて過マンガン酸
イオンを含有する試料水を測定する場合には、第1のU
Vセル8aで測定されたE546は、脱オゾン処理水中
の濁質等に由来する紫外線吸光度であるのに対して、第
2のUVセル8bで測定されたE546は、濁質等に由
来する紫外線吸光度と過マンガン酸イオンに由来する紫
外線吸光度との総和である。従って第2のUVセル8b
と第1のUVセル8aとの測定値の差を取ると、過マン
ガン酸イオンに由来する紫外線吸光度が得られる。前記
したように過マンガン酸イオン濃度は546nmにおけ
る吸光度との相関性が高いため、上記の測定値の差を演
算することによって過マンガン酸イオンの検出と濃度の
推定をすることが可能となる。
【0061】次に本願発明の第3実施例を説明する。本
実施例は紫外線吸収式溶存オゾン濃度計を用いて過マン
ガン酸イオンを含有する原水のオゾン処理制御を行う方
法に特徴がある。図4において、21はオゾン処理槽、
22はオゾン発生器、22aはオゾン処理槽21内の底
壁近傍に配置された散気管、23は発生オゾン濃度計、
24は溶存オゾン濃度計、25は排オゾン濃度計、26
はオゾン発生器22を駆動するためのコントローラ、2
7は制御部である。
【0062】紫外線吸収式溶存オゾン濃度計24の測定
原理は、図2により説明したUV及びVIS測定原理と
ほぼ同一である。
【0063】かかる第3実施例によれば、過マンガン酸
含有試料として過マンガン酸カリウム(KMnO4)を
用いてオゾン処理槽21内に流入し、コントローラ26
の出力に基づいてオゾン発生器22が起動してオゾン処
理槽21内の底壁近傍に配置された散気管22aからオ
ゾンガスを放散する。この時に発生オゾン濃度計23に
より測定された発生オゾン濃度と、溶存オゾン濃度計2
4により測定された溶存オゾン濃度と、排オゾン濃度計
25により測定された排オゾン濃度が制御部27に入力
され、この制御部27での演算に基づいてオゾン発生器
22を駆動するためのコントローラ26に制御信号が出
力される。
【0064】オゾンガスの注入は一般にオゾン注入率一
定制御,溶存オゾン濃度一定制御及び排オゾン濃度一定
制御の何れかで実施する。
【0065】そして前記の図8〜図11に示した過マン
ガン酸カリウム溶液の吸光度と測定波長の関係及び吸光
度と濃度の関係から、紫外線吸収式溶存オゾン濃度計2
4により原水中の過マンガン酸イオンの有無を検出する
ことができる。
【0066】通常のオゾン処理により過マンガン酸イオ
ンが検出された場合には、オゾンが過剰に注入されてい
るものと判断して制御部27に信号が入力され、過マン
ガン酸イオンが検出されないようにオゾン発生器22か
らオゾン処理槽21に対するオゾン注入量を低減させる
制御を行う。この制御量はオゾン処理水中の過マンガン
酸イオンがなくなるように操作量を決定するか、注入オ
ゾン濃度が低くなるようにコントローラ26に制御信号
が出力される。余剰のオゾンガスは排オゾン処理装置に
導かれて無害化処理される。
【0067】次に本願発明の第4実施例を説明する。こ
の第3実施例では、図1に示した第1実施例の薬液タン
ク5内に充填された脱オゾン用の薬液であるチオ硫酸ナ
トリウムに代えて、テトラチオン酸ナトリウムを用いた
ことが特徴となっている。
【0068】図13は水溶液中のテトラチオン酸ナトリ
ウムの253.7nmの吸光度を示しており、図13か
らテトラチオン酸ナトリウムは波長253.7nmの紫
外線を吸収することが分かる。従って第1実施例のチオ
硫酸ナトリウムに代えてテトラチオン酸ナトリウムを採
用し、同様な操作を実施することによって試料水中の溶
存オゾン濃度を測定し、且つ過マンガン酸イオンを検出
することができる。
【0069】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば試料水を採水してからUVセル内に送り込んで紫外
線吸光度測定原理に基づいて紫外線吸光度と可視光吸光
度を計測し、次に採水された試料水に薬液注入機構を用
いて還元剤を定量的に注入し、還元剤とオゾンの反応に
よってオゾンを分解してからUVセルに送り込んで同様
な測定操作と演算によって試料水の溶存オゾン濃度を求
め、且つ過マンガン酸イオンを検出することができる。
【0070】従ってエアレーションを施してゼロ水を生
成するような従来の方法は用いなくともよいため、操作
は簡易化されるとともに低水温期でも脱オゾンを行う時
間は短縮されて測定の迅速化をはかることができる。
【0071】又、請求項3記載の構成によれば、還元剤
の注入によって脱オゾン処理された試料水が送り込まれ
る第1のUVセルと、該第1のUVセルと並列に配置さ
れて溶存オゾンを含む試料水がそのまま送り込まれる第
2のUVセルとを備えたことにより、第2のUVセルで
測定された濁質等に由来する紫外線吸光度と過マンガン
酸イオンに由来する紫外線吸光度との総和から第1のU
Vセルで測定された濁質等に由来する紫外線吸光度との
差を取ることで過マンガン酸イオンに由来する紫外線吸
光度を求め、過マンガン酸イオンの発生を検出すること
ができる。特に溶存オゾン濃度の時間変化が頻繁な試料
水の溶存オゾン濃度を短時間で求める系に適用して有効
である。
【0072】本発明では残留オゾンと残留E260発現
物質である有機物の反応によるオゾン以外の紫外線吸収
物質が除去に伴う測定値の不正確がなくなり、採水系と
UVセルとの間に汚れ度を監視するゼロ水製造部と流路
切替えによって洗浄水を配管とセルに導入する配管洗浄
水製造部を配備したことにより、測定時における装置内
に試料水中の鉄とかマンガンが付着することに伴う脱オ
ゾン性の低下は防止され、測定精度を良好に維持するこ
とができる。
【0073】従って本発明によれば、オゾン処理水中の
溶存オゾン濃度及び過マンガン酸イオンを短時間で正確
且つ連続的に測定,検出することにより、オゾン処理用
原水の水質変動とかオゾン処理条件変化に対する水質変
化に対して迅速な対応が可能となり、得られた測定値に
よって過マンガン酸イオンを低減させるためのオゾン処
理条件の管理とか、オゾン処理槽の運転制御を精度高く
実施することができるという効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる液相オゾン濃度測定装置の第1
実施例を示す概要図。
【図2】本実施例における紫外線吸光度測定原理を示す
概要図。
【図3】本発明の第2実施例を示す概要図。
【図4】本発明の第3実施例を示す概要図。
【図5】水溶液中の溶存オゾンの253.7nmの吸光
度を示すグラフ。
【図6】水溶液中のチオ硫酸ナトリウムの253.7n
mの吸光度を示すグラフ。
【図7】チオ硫酸ナトリウム添加時の残留チオ硫酸ナト
リウムと253.7nmの吸光度の関係を示すグラフ。
【図8】過マンガン酸カリウム溶液の吸光度と測定波長
の関係を示すグラフ。
【図9】測定波長253.7nmと546nmの吸光度
と過マンガン酸カリウム溶液濃度の関係を示すグラフ。
【図10】過マンガン酸カリウム溶液にチオ硫酸ナトリ
ウムを添加した混合液の吸光度と測定波長の関係を示す
グラフ。
【図11】過マンガン酸カリウム溶液にチオ硫酸ナトリ
ウムを添加した混合液の吸光度と測定波長の関係を示す
グラフ。
【図12】チオ硫酸ナトリウムのみ用いた場合の測定波
長と吸光度の関係と、過マンガン酸カリウム溶液にチオ
硫酸ナトリウムを添加した混合液の吸光度と測定波長の
関係を示すグラフ。
【図13】水溶液中のテトラチオン酸ナトリウムの25
3.7nmの吸光度を示すグラフ。
【符号の説明】
1…採水ポンプ 2…ゼロ水製造部 3…配管洗浄水製造部 5…薬液タンク 6…薬液注入ポンプ 8.8a,8b…UVセル 11…光源用電源部 12…光源ランプ 13…光分離スプリッタ 14,16…受光器 15…参照信号ライン 17…増幅器 18…変換器・計算部 21…オゾン処理槽 22…オゾン発生器 22a…散気管 23…発生オゾン濃度計 24…溶存オゾン濃度計 25…排オゾン濃度計 26…コントローラ 27…制御部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理水をオゾン処理することにより、
    水中の溶存性の微量有機物質を除去するプロセスに用い
    るオゾン処理装置において、 オゾン処理された試料水の採水系と、採水された試料水
    が送り込まれて光源から試料水中を通過した光を受光器
    に受信して溶存オゾンに由来する紫外線吸光度を計測す
    るUVセルと、試料水中のオゾンを還元反応によって除
    去する還元剤が充填されたタンクと、この還元剤を上記
    採水系とUVセル間に配備された混合部に定量的に注入
    する注入機構とを具備して成ることを特徴とするオゾン
    処理水の液相オゾン濃度測定装置。
  2. 【請求項2】 被処理水をオゾン処理することにより、
    水中の溶存性の微量有機物質を除去するプロセスに用い
    るオゾン処理装置において、 オゾン処理された試料水の採水系と、還元剤の注入によ
    って脱オゾン処理された試料水が送り込まれる第1のU
    Vセルと、該第1のUVセルと並列に配置されて、溶存
    オゾンを含む試料水がそのまま送り込まれる第2のUV
    セルと、試料水中のオゾンを還元反応によって除去する
    還元剤が充填されたタンクと、この還元剤を上記採水系
    と第1のUVセル間に配備された混合部に定量的に注入
    する注入機構とを具備して成ることを特徴とするオゾン
    処理水の液相オゾン濃度測定装置。
  3. 【請求項3】 被処理水をオゾン処理することにより、
    水中の溶存性の微量有機物質を除去するプロセスに用い
    るオゾン処理装置において、 オゾン処理された試料水の採水系と、還元剤の注入によ
    って脱オゾン処理された試料水が送り込まれる第1のU
    Vセルと、該第1のUVセルと並列に配置されて、溶存
    オゾンを含む試料水がそのまま送り込まれる第2のUV
    セルと、試料水中のオゾンを還元反応によって除去する
    還元剤が充填されたタンクと、この還元剤を上記採水系
    と第1のUVセル間に配備された混合部に定量的に注入
    する注入機構とを具備して成り、第2のUVセルで測定
    された濁質等に由来する紫外線吸光度と過マンガン酸イ
    オンに由来する紫外線吸光度との総和から第1のUVセ
    ルで測定された濁質等に由来する紫外線吸光度との差を
    取ることで過マンガン酸イオンに由来する紫外線吸光度
    を求め、過マンガン酸イオンの発生を検出することを特
    徴とするオゾン処理水の過マンガン酸イオン検出装置。
  4. 【請求項4】 オゾン処理槽にオゾン発生器、発生オゾ
    ン濃度計、溶存オゾン濃度計、排オゾン濃度計及びオゾ
    ン発生器を駆動するためのコントローラ及び制御部を配
    備して、オゾン処理槽内に流入した原水に対してオゾン
    発生器から得られるオゾンガスを放散し、同時に発生オ
    ゾン濃度と溶存オゾン濃度及び排オゾン濃度を測定し
    て、演算に基づいて原水中の過マンガン酸イオンの有無
    を検出し、制御部からオゾン発生器を駆動するための制
    御信号をコントローラに出力してオゾン処理水中の過マ
    ンガン酸イオンが消滅する駆動制御を行うことを特徴と
    するオゾン処理水の過マンガン酸イオン検出装置。
  5. 【請求項5】 前記還元剤がチオ硫酸ナトリウムである
    請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のオゾン処理
    水の液相オゾン濃度測定装置及び過マンガン酸イオン検
    出装置。
  6. 【請求項6】 前記還元剤がテトラチオン酸ナトリウム
    である請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のオゾ
    ン処理水の液相オゾン濃度測定装置及び過マンガン酸イ
    オン検出装置。
  7. 【請求項7】 前記採水系とUVセルとの間に、試料水
    中の濁質を除去するフィルタが内蔵されて汚れ度を監視
    するゼロ水製造部と、試料水中の浮遊物質を除去できる
    フィルタが内蔵されて流路切替えによって洗浄水を大流
    量で配管とセルに導入する配管洗浄水製造部を配備した
    請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のオゾン処理
    水の液相オゾン濃度測定装置及び過マンガン酸イオン検
    出装置。
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