JPH08304383A - プロセス用の紫外線吸光度測定方法及び装置 - Google Patents

プロセス用の紫外線吸光度測定方法及び装置

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JPH08304383A
JPH08304383A JP10920595A JP10920595A JPH08304383A JP H08304383 A JPH08304383 A JP H08304383A JP 10920595 A JP10920595 A JP 10920595A JP 10920595 A JP10920595 A JP 10920595A JP H08304383 A JPH08304383 A JP H08304383A
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JP
Japan
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ozone
water
measuring
dissolved ozone
test water
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Application number
JP10920595A
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English (en)
Inventor
Tetsufumi Watanabe
哲文 渡辺
Hiroshi Shimazaki
弘志 島崎
Shoichi Samejima
正一 鮫島
Kaoru Hatano
薫 秦野
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オゾン処理水中に溶存オゾンが存在していて
も、簡易な前処理を実施するか他の測定機器を付加する
ことにより、有機物の吸収に由来する紫外線吸光度を正
確且つ連続的に測定できるプロセス用の紫外線吸光度測
定方法及び装置を提供することを目的とする。 【構成】 被処理水をオゾン処理するようにしたプロセ
スにおいて、オゾン処理を実施した後の被処理水を検水
として、この検水に脱オゾン剤を注入混合し、所定時間
滞留することによって溶存オゾンを除去し、この脱オゾ
ンされた検水を測定セル内に流入して、光源から該検水
中を通過した光を受光器に受信し、変換器・計算部で有
機物に由来する紫外線吸光度を計測するようにしたプロ
セス用の紫外線吸光度測定方法と装置を提供する。上記
脱オゾン剤として、チオ硫酸ナトリウム溶液もしくは亜
硫酸ナトリウム溶液を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオゾン処理及び活性炭処
理に代表される上水の高度浄水処理において、水中に含
有される有機物に由来する紫外線吸光度を簡易に測定す
るようにしたプロセス用の紫外線吸光度測定方法及び装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に河川などから取水した原水を浄化
するには、凝集沈殿池で原水中に凝集剤を注入,混合
し、撹拌及び滞留処理により原水中の懸濁物質(砂,粘
土,藻類等の有機物等)を凝集して沈澱,分離する。こ
のプロセスでは殺藻処理や鉄,マンガンなどの色度成分
の除去を目的とした塩素処理が組み込まれている。
【0003】特に大都市近郊においては河川の汚濁が著
しいため、アンモニアや、発ガン性物質のTHM(トリ
ハロメタン)の前駆物質であるフミン質を含む色度成分
の含有率が高く、塩素処理により塩素とアンモニアが反
応してクロラミンを生成し、必要以上の塩素を消費して
しまう結果、塩素注入率が高くなってTHMが増大す
る。
【0004】このような背景から、近年上述した物質の
除去を目的として高度浄水処理システムを浄水プロセス
に組み込む方式が行われるようになってきた。この高度
浄水処理方法には、オゾン処理や生物活性炭処理があ
り、例えば塩素処理の代替としてオゾン処理塔によりオ
ゾン処理を行い、更に活性炭処理塔もしくは生物濾過塔
により色度成分などを除去し、砂濾過池等で濾過した後
に塩素処理を行い、浄水池に送水する。特に生物活性炭
処理の前にオゾン処理を行うことにより、負荷変動に対
する許容度や活性炭の寿命の向上をはかることができ
る。
【0005】他方で1993年12月に新水道水質基準
が制定され、規制値の強化及び規制項目の増加が実施さ
れた。この規制項目の中には上記した現在の浄水処理施
設では除去が困難な物質、例えば揮発性有機塩素化合物
とか農薬、カビ臭物質が含まれている。そこで近時は大
都市近郊の浄水場を中心としてオゾン処理及び活性炭処
理に代表される高度浄水処理が上記新水道水質基準に対
応する施設として検討されている。
【0006】上記オゾン処理及び活性炭処理は、水中の
溶存性の微量有機物質の除去を目的としているため、水
量だけでなく水質の制御が必要である。そのため紫外線
吸光光度計(以下UV計と略称する)のようなプロセス
用の水質計測器を設置しなければならない。
【0007】このような溶存性の微量有機物質の連続計
測用として使用されているUV計は、連続流通形吸光光
度法を測定原理としている。この測定原理は、無機物の
紫外線吸光度は250nm以上の波長ではほとんど認め
られないが、有機物は254nm程度の波長でもある程
度の吸収を示すことを利用しており、従って254nm
以上の波長での吸収はほとんど有機物に基づいている。
【0008】波長254nmにおける紫外線吸光度(以
下E260と略称する)における吸収物質が有機物であ
るトリハロメタン前駆物質である(THMFP)とか全
有機ハロゲン化合物生成能(TOXFP)等と相関関係
があり、従ってUV計が有機物指標のプロセス用計測器
として用いられる。上記の波長254nmは、C=Cで
表わされる二重結合を有する生物分解性の低い有機物量
の目安となる指標ともなっている。
【0009】上記254nm付近の波長では、有機物の
みならず溶存オゾンによる吸収があり、従ってオゾン処
理施設でUV計を使用する場合には、オゾン処理水の紫
外線吸光度は「有機物+溶存オゾン」の値が表示される
ことになる。従ってオゾン処理に基づいて水質制御を行
うには、UV計の測定値を「有機物」と「溶存オゾン」
に分別することが必要である。
【0010】尚、一般に紫外線吸光度(UV)とは、紫
外線の波長領域である200〜400nmの範囲で光が
物質に吸収されることを利用した分析方法であり、通常
は波長が254nmにおける紫外線吸光度(E260)
と、波長が370nmにおける紫外線吸光度(E37
0)を用いて実施される。E260は過マンガン酸カリ
ウム消費量(mg/l)との相関が高く、E370は色
度との相関が高いことが知られている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の高
度浄水処理システムに用いられるオゾン処理水に紫外線
吸光光度計による測定を適用する際の問題点は、オゾン
の最大吸収帯が波長254nmにあることであり、その
ためUV計で測定する検水中にオゾンが溶存オゾンとし
て存在している場合には、UV計の指示値は有機物の吸
収に由来する波長254nmでの紫外線吸収に、溶存オ
ゾンに由来する吸収分が加わってしまうことになり、測
定値が高めになってしまうという難点があった。即ち、
オゾン処理水のE260は、下記の(1)式で表わされ
る。
【0012】 オゾン処理水(E260)=E260organic+E260do3・・・・(1) ここでE260organic:有機物に由来するE260値 E260do3 :溶存オゾンに由来するE260値 よって計測されたオゾン処理水(E260)は、有機物
に由来する紫外線吸光度E260organicと溶存オゾン
に由来する紫外線吸光度E260do3との総和である。
【0013】従ってオゾン処理水中に溶存オゾンがある
場合には、有機物の吸収に基づく紫外線吸光度の正確な
測定を行うことが出来ない。他方で水中のオゾンは分解
及び気相への気散速度が非常に速いことから、オゾン処
理後のオゾン処理水を一旦貯留放置して、溶存オゾンが
消失した時点でUV計による測定を実施することも可能
であるが、この方法は測定までに余分な時間を要するた
め、オゾン処理用原水の水質変動とか、オゾン処理条件
変化に対するオゾン処理水の水質変化に対して迅速な対
応が出来ず、正確な測定値が得られないという問題点が
ある。
【0014】特にオゾン処理の前後で有機物に由来する
UV値が変化することを利用して、この値によりオゾン
処理条件の管理とか制御を実施することが可能であると
考えられるので、オゾン処理前後での有機物に基づくU
V値を正確に測定することができる装置の実現が望まれ
ている現状にある。
【0015】本発明は上記の問題点に鑑み、オゾン処理
水中に溶存オゾンが存在していても、簡易な前処理を実
施するかもしくは測定機器を付加することによって有機
物の吸収に由来する紫外線吸光度を正確且つ連続的に測
定できるプロセス用の紫外線吸光度測定方法及び装置を
提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、請求項1により、被処理水をオゾン処理
することにより、水中の溶存性の微量有機物質を除去す
るようにしたプロセスにおいて、上記オゾン処理を実施
した後の被処理水を検水として採取して、この溶存オゾ
ンを含む検水に脱オゾン剤を注入混合し、所定時間滞留
することにより検水中の溶存オゾンを除去し、この脱オ
ゾンされた検水を測定セル内に流入して、光源から該検
水中を通過した光を受光器に受信し、変換器・計算部で
有機物に由来する紫外線吸光度を計測するようにしたプ
ロセス用の紫外線吸光度測定方法を提供する。
【0017】上記脱オゾン剤として、チオ硫酸ナトリウ
ム溶液もしくは亜硫酸ナトリウム溶液を用いており、こ
のチオ硫酸ナトリウム溶液もしくは亜硫酸ナトリウム溶
液の濃度を0.1mM(モる)以下とし、滞留時間を最
大5分とする。
【0018】更に請求項4により、上記オゾン処理を実
施した後の被処理水を検水として採取して、この溶存オ
ゾンを含む検水の水温と溶存オゾン濃度を計測した後に
測定セル内に流入し、光源から該検水中を通過した光を
受光器に受信し、変換器・計算部で有機物に由来する紫
外線吸光度と溶存オゾンに由来する紫外線吸光度との総
和を計測し、溶存オゾン濃度と紫外線吸光度との相関図
から溶存オゾンに由来する紫外線吸光度を求め、この値
を上記総和から差し引くことにより有機物に由来する紫
外線吸光度を計測するようにした紫外線吸光度測定方法
を提供する。
【0019】請求項5により、溶存オゾンを含有する検
水が流入する混合槽と、該混合槽内に注入混合される脱
オゾン剤が充填された薬液タンクと、該混合槽で脱オゾ
ンされた検水が流入する測定セルと、光源から測定セル
中を通過した光に基づいて有機物に由来する紫外線吸光
度を計測する変換器・計算部とを具備して成るプロセス
用の紫外線吸光度測定装置の構成にしてあり、請求項6
により、溶存オゾンを含有する検水の溶存オゾン濃度を
測定する電極式溶存オゾン濃度計と、溶存オゾンを含む
検水が流入する測定セルと、光源から測定セル中を通過
した光に基づいて有機物に由来する紫外線吸光度と溶存
オゾンに由来する紫外線吸光度との総和を計測した後、
溶存オゾン濃度と紫外線吸光度との相関図から求めた溶
存オゾンに由来する紫外線吸光度の値を上記総和から差
し引くことにより有機物に由来する紫外線吸光度を計測
する変換器・計算部とを具備して成るプロセス用の紫外
線吸光度測定装置を提供する。
【0020】このUV測定部には、測定後の測定セルの
内壁部を洗浄するための薬剤が充填された薬液タンク
と、ワイパゴムの共働によって該測定セルの内壁部を洗
浄する洗浄機構が具備されている。
【0021】
【作用】かかる請求項1,2記載のプロセス用の紫外線
吸光度測定方法によれば、オゾン処理水から採水した検
水の水温が測定されてからこの溶存オゾンを含む検水に
対して脱オゾンを目的として混合槽でチオ硫酸ナトリウ
ム溶液もしくは亜硫酸ナトリウム溶液が注入混合され、
脱オゾン処理が行われる。そして検水中の溶存オゾンが
ほぼ除去された検水が次段のUV測定部に入り、測定セ
ル内に流入して光源から該検水中を通過した光を受光器
に受信してUV測定原理に基づいて紫外線吸光度が計測
され、変換器・計算部から有機物に由来する紫外線吸光
度として出力される。
【0022】請求項4記載の紫外線吸光度測定方法によ
れば、上記オゾン処理を実施した後の被処理水から採水
した検水の水温と溶存オゾン濃度が計測された後に測定
セル内に流入し、前記UV測定原理に基づいて変換器・
計算部で有機物に由来する紫外線吸光度と溶存オゾンに
由来する紫外線吸光度との総和が計測され、溶存オゾン
濃度と紫外線吸光度との相関図から溶存オゾンに由来す
る紫外線吸光度を求めてこの値を上記総和から差し引く
ことにより有機物に由来する紫外線吸光度として出力さ
れる。
【0023】計測後の測定セルの内壁部は薬液タンク内
に貯留されている洗浄剤とワイパゴムの共働によって洗
浄され、オゾン処理水中の有機成分とかオゾンにより酸
化された鉄,マンガン等の付着物が除去される。
【0024】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明にかかるプロセ
ス用の紫外線吸光度測定方法及び装置の各種実施例を説
明する。図1は本発明の第1実施例の概要図であり、図
中の1は被処理水槽、2は被処理水の流量計、3はオゾ
ン処理塔、4はオゾン発生機、5は注入オゾンの流量
計、6はオゾン処理水の流量計、7はオゾン処理塔3内
の底壁近傍に配置された散気管である。
【0025】8は紫外線吸光度測定装置を全体的に示し
ており、9はオゾン処理水の採水ポンプ、10は水温
計、11は混合槽、12は脱オゾン剤が貯留された薬液
タンク(1)、13はUV測定部、14はUV測定部内
のセル洗浄用薬液タンク(2)、15は演算部・表示
部、28はオゾン処理水槽である。
【0026】図2により上記UV測定部13の具体的な
構成を説明する。このUV測定部13は検水の紫外線吸
光度(UV)、可視光吸光度(VIS)及び濁度補正信
号(UV−VIS)を測定する機能を有している。図2
中の16は電源部、17は光源ランプであり、この光源
ランプ17に近接して測定セル18が配置されている。
この光源ランプ17と測定セル18との間には、光分離
スプリッタ19が配置されていて、この光分離スプリッ
タ19の光路上には受光器20が設けられ、この受光器
20が参照信号ライン21に接続されている。
【0027】上記測定セル18を挟んで光源ランプ17
と対向する位置に受光器22が配置されており、この受
光器22で受信した信号は増幅器23を介して変換器・
計算部24に入力される。25はE260出力部であ
り、このE260出力部25は図1の演算部・表示部1
5に入力されている。尚、前記参照信号ライン21の他
端部は増幅器23に接続されている。
【0028】上記光源ランプ17は低圧水銀灯で構成さ
れ、光源ランプ26aの波長出力は254nmもしくは
546nmとなっている。前記洗浄用薬液タンク(2)
は、1回の測定毎に測定セル18の内壁部を洗浄するた
めの塩酸等の洗浄剤が充填されていて、図外のワイパゴ
ムの共働によって測定セル18の洗浄作業を実施するよ
うに構成されている。
【0029】かかる第1実施例の基本的作用は以下の通
りである。先ず被処理水槽1に貯留された被処理水は流
量計2を介してオゾン処理塔3の上方から流入する。同
時にオゾン発生機4を起動することによって得られるオ
ゾンガスが流量計5を介してオゾン処理塔3内の底壁近
傍に配置された散気管7から被処理水中に対向流として
放散され、所望とするオゾン処理が行われてから管路2
6及び流量計6を介してオゾン処理水槽28内に流入す
る。オゾン処理塔3内に残留するオゾンガスは、該オゾ
ン処理塔3の上壁部から導出されて排オゾン処理施設2
9内に送り込まれ、無害化処理されてから放出される。
【0030】このオゾン処理水の一部は管路26から採
水ポンプ9により採水され、この検水は水温計10によ
る水温測定が行われてから混合槽11に送り込まれる。
そして溶存オゾンを含む検水に対して、脱オゾンを目的
として薬液タンク(1)から脱オゾン剤としてのチオ硫
酸ナトリウム溶液が注入混合され、下記の反応式2によ
り脱オゾン処理が進行する。 2NaS23+O3+H2O → Na246+2NaOH+O2・・・・(2) 上記チオ硫酸ナトリウム溶液の最大濃度は、後段のUV
測定部13の測定セル18のセル長が10〜200mm
の場合に、UV測定値の妨害にならない濃度である0.
1mM(モる)以下であることが必要である。該混合槽
11内での検水の滞留時間は低水温時の反応を考慮して
も最大5分程度で十分である。
【0031】上記(2)式により検水中の溶存オゾンが
ほぼ除去されるので、脱オゾンされた検水は次段のUV
測定部13に入り、検水の紫外線吸光度(UV)、可視
光吸光度(VIS)及び濁度補正信号(UV−VIS)
が計測される。
【0032】尚、採水ポンプ9と混合槽11との間に水
温計10を配備した理由は、通常検水の水温が15℃以
下のように低温であると、脱オゾンに要する反応時間が
長くなってしまうため、水温計10によって検水の水温
が15℃以上であることを確認してから混合槽11に送
り込むようにしている。
【0033】このようにして混合槽11で脱オゾン処理
された検水は、図2に示す検水流入口18aから測定セ
ル18内に流入するのと同時に光源ランプ17を点灯す
る。すると光源ランプ17から発した254nm又は5
46nmの光が測定セル18内を通過する前に光分離ス
プリッタ19で分離されて受光器20で受信され、参照
信号ライン21を介して増幅器23に入力する。
【0034】測定セル18内の検水中を通過した光は受
光器22に受信され、受光信号が増幅器23で増幅され
てから変換器・計算部24に送り込まれ、公知の紫外線
吸光度測定原理に基づいて紫外線吸光度(UV)と可視
光吸光度(VIS)及び濁度補正信号(UV−VIS)
が計測されて、E260出力部25から演算部・表示部
15(図1に記載)に出力される。この時に光分離スプ
リッタ30aで分離されて受光器31aで受信された光
は検水中を通過していないため、この光が参照信号ライ
ン32aを介して増幅器28aに入力されることによ
り、上記測定値の基準値もしくは補正値として利用され
る。
【0035】計測後の検水は排水30として流出する。
この測定セル18の内壁部はオゾン処理水中の有機成分
とかオゾンにより酸化された鉄,マンガン等の付着によ
って汚染されやすいため、1回の測定後に薬液タンク
(2)14内に貯留されている2〜5%塩酸を用いて、
図示していないワイパゴムの共働によって測定セル12
の内壁部の洗浄作業を行う。
【0036】脱オゾン処理水のE260は下記の(3)
式によって表わすことができる。
【0037】 脱オゾン処理水(E260)=E260organic ・・・・・・・・・・・・(3) 従って測定セル18で計測されたE260は、脱オゾン
処理水中の有機物に由来するE260となる。変換器・
計算部24の出力信号が演算部・表示部15に表示され
るのと同時にオゾン処理状態の監視とオゾン注入量の制
御用データ等に利用される。
【0038】次に本発明の第2実施例を説明する。本実
施例では脱オゾン剤としての前記チオ硫酸ナトリウム溶
液に代えて亜硫酸ナトリウム溶液を用いたことが特徴と
なっている。
【0039】この亜硫酸ナトリウム溶液を薬液タンク
(1)12から混合槽11内の検水に注入混合すること
により、下記の反応式4により脱オゾン処理が進行す
る。 NaSO3+O3 → NaSO4+O2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(4) 上記亜硫酸ナトリウム溶液の最大濃度は、チオ硫酸ナト
リウム溶液の例と同様に後段のUV測定部13の測定セ
ル18のセル長が10〜200mmの場合に、UV測定
値の妨害にならない濃度である0.1mM(モる)以下
であることが必要である。又、混合槽11内での検水の
滞留時間は低水温時の反応を考慮しても最大5分程度で
十分である。
【0040】次に図3を用いて本発明の第3実施例を説
明する。本実施例の場合は前記図1で示した第1実施例
と同一の構成部分に同一の符号を付して表示してある。
この例では第1実施例の混合槽11に代えて電極式溶存
オゾン濃度計32を用いたことが構成上の特徴となって
いる。その他の構成は第1実施例と同一である。
【0041】かかる第3実施例では、オゾン処理塔3で
処理されたオゾン処理水の一部が検水として採水ポンプ
9により採水され、この検水は水温計10による水温測
定が行われてから電極式溶存オゾン濃度計32によって
溶存オゾン濃度が測定され、そのままUV測定部13に
送り込まれる。そして溶存オゾンを含む検水に対して前
記した測定原理に基づく検水の紫外線吸光度(UV)、
可視光吸光度(VIS)及び濁度補正信号(UV−VI
S)が計測される。ここで得られたE260は、前記
(1)式で説明した有機物に由来するE260値〔E2
60organic〕と溶存オゾンに由来するE260値〔E
260do3〕の総和〔E260organic+E260do3
である。
【0042】上記により測定された水温、溶存オゾン濃
度、E260の測定値が演算部・表示部15に入力さ
れ、E260値の総和から〔E260do3〕を差し引く
ことによって最終的に有機物に由来するE260値〔E
260organic〕を求めることができる。
【0043】図4は溶存オゾン濃度(mg/l)と光路
長20mmでのE260との相関図であり、同図によれ
ば一定水温下で溶存オゾン濃度とE260とが良好な直
線関係にあることが判明した。従って検水の水温と溶存
オゾン濃度から溶存オゾンに由来するE260値〔E2
60do3〕を求めることが可能であり、前記したように
E260値の総和から〔E260do3〕を差し引くこと
によって〔E260organic〕を求めることができる。
【0044】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の請
求項1,2記載のプロセス用の紫外線吸光度測定方法に
よれば、オゾン処理水から採水した溶存オゾンを含む検
水に脱オゾンを注入混合して脱オゾン処理を行ってから
UV測定部の測定セル内に流入して、UV測定原理に基
づいて有機物に由来する紫外線吸光度が求めることが可
能であり、請求項4記載の紫外線吸光度測定方法によれ
ば、上記オゾン処理水から採水した検水の水温と溶存オ
ゾン濃度を計測した後に測定セル内に流入し、前記UV
測定原理に基づいて変換器・計算部で有機物に由来する
紫外線吸光度と溶存オゾンに由来する紫外線吸光度との
総和を計測し、溶存オゾン濃度と紫外線吸光度との相関
図から溶存オゾンに由来する紫外線吸光度を求めてこの
値を上記総和から差し引くことにより有機物に由来する
紫外線吸光度として出力することができる。
【0045】従って本実施例によれば、オゾン処理水中
に溶存オゾンが残存していても、簡易な前処理を実施す
るかもしくは測定機器を付加する等の適切な処置によっ
て有機物の吸収に基づく紫外線吸光度を正確且つ連続的
に測定することが可能であり、オゾン処理用原水の水質
変動とかオゾン処理条件変化に対する水質変化に対して
も迅速に対応することができる上、得られた測定値によ
ってオゾン処理条件の管理とか制御を精度高く実施する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかる紫外線吸光度測定
装置を全体的に示す概要図。
【図2】本実施例における紫外線吸光度測定原理を示す
概要図。
【図3】本発明の第3実施例にかかる紫外線吸光度測定
装置を全体的に示す概要図。
【図4】溶存オゾン濃度と光路長20mmでのE260
do3との相関図。
【符号の説明】
1…被処理水槽 2,5,6…流量計 3…オゾン処理塔 4…オゾン発生機 7…散気管 8…紫外線吸光度測定装置 9…採水ポンプ 10…水温計 11…混合槽 12…薬液タンク1 13…UV測定部 14…薬液タンク2 15…演算部・表示部 16…電源部 17…光源ランプ 18…測定セル 19…光分離スプリッタ 20,22…受光器 21…参照信号ライン 23…増幅器 24…変換器・計算部 25…E260出力部 28…オゾン処理水槽 32…電極式溶存オゾン濃度計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秦野 薫 東京都品川区大崎2丁目1番17号 株式会 社明電舎内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理水をオゾン処理することにより、
    水中の溶存性の微量有機物質を除去するようにしたプロ
    セスにおいて、 上記オゾン処理を実施した後の被処理水を検水として採
    取して、この溶存オゾンを含む検水に脱オゾン剤を注入
    混合し、所定時間滞留することにより検水中の溶存オゾ
    ンを除去し、この脱オゾンされた検水を測定セル内に流
    入して、光源から該検水中を通過した光を受光器に受信
    し、変換器・計算部で有機物に由来する紫外線吸光度を
    計測することを特徴とするプロセス用の紫外線吸光度測
    定方法。
  2. 【請求項2】 上記脱オゾン剤として、チオ硫酸ナトリ
    ウム溶液もしくは亜硫酸ナトリウム溶液を用いた請求項
    1記載のプロセス用の紫外線吸光度測定方法。
  3. 【請求項3】 検水の脱オゾン処理を行うための前記チ
    オ硫酸ナトリウム溶液もしくは亜硫酸ナトリウム溶液の
    濃度を0.1mM(モる)以下とし、該脱オゾン剤の滞
    留時間を最大5分とした請求項1,2記載のプロセス用
    の紫外線吸光度測定方法。
  4. 【請求項4】 被処理水をオゾン処理することにより、
    水中の溶存性の微量有機物質を除去するようにしたプロ
    セスにおいて、 上記オゾン処理を実施した後の被処理水を検水として採
    取して、この溶存オゾンを含む検水の水温と溶存オゾン
    濃度を計測した後に測定セル内に流入し、光源から該検
    水中を通過した光を受光器に受信し、変換器・計算部で
    有機物に由来する紫外線吸光度と溶存オゾンに由来する
    紫外線吸光度との総和を計測し、溶存オゾン濃度と紫外
    線吸光度との相関図から溶存オゾンに由来する紫外線吸
    光度を求め、この値を上記総和から差し引くことにより
    有機物に由来する紫外線吸光度を計測することを特徴と
    するプロセス用の紫外線吸光度測定方法。
  5. 【請求項5】 溶存オゾンを含有する検水が流入する混
    合槽と、該混合槽内に注入混合される脱オゾン剤が充填
    された薬液タンクと、該混合槽で脱オゾンされた検水が
    流入する測定セルと、光源から測定セル中を通過した光
    に基づいて有機物に由来する紫外線吸光度を計測する変
    換器・計算部とを具備して成ることを特徴とするプロセ
    ス用の紫外線吸光度測定装置。
  6. 【請求項6】 溶存オゾンを含有する検水の溶存オゾン
    濃度を測定する電極式溶存オゾン濃度計と、溶存オゾン
    を含む検水が流入する測定セルと、光源から測定セル中
    を通過した光に基づいて有機物に由来する紫外線吸光度
    と溶存オゾンに由来する紫外線吸光度との総和を計測し
    た後、溶存オゾン濃度と紫外線吸光度との相関図から求
    めた溶存オゾンに由来する紫外線吸光度の値を上記総和
    から差し引くことにより有機物に由来する紫外線吸光度
    を計測する変換器・計算部とを具備して成ることを特徴
    とするプロセス用の紫外線吸光度測定装置。
  7. 【請求項7】 上記UV測定部に、測定後の測定セルの
    内壁部を洗浄するための薬剤が充填された薬液タンク
    と、ワイパゴムの共働によって該測定セルの内壁部を洗
    浄する洗浄機構とを具備した請求項5,6記載のプロセ
    ス用の紫外線吸光度測定装置。
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