JP2000061481A - オゾン注入制御方法 - Google Patents

オゾン注入制御方法

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JP2000061481A
JP2000061481A JP10235131A JP23513198A JP2000061481A JP 2000061481 A JP2000061481 A JP 2000061481A JP 10235131 A JP10235131 A JP 10235131A JP 23513198 A JP23513198 A JP 23513198A JP 2000061481 A JP2000061481 A JP 2000061481A
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ozone
treated water
water
concentration
activated carbon
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JP10235131A
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English (en)
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Tetsufumi Watanabe
哲文 渡辺
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オゾン処理と活性炭処理による除去目的物質
の除去効果を把握してオゾンを注入する「最適オゾン量
注入制御」を確立することを目的とする。 【解決手段】 被処理水1をオゾン接触池2で注入オゾ
ン濃度制御装置4によるオゾン処理を行った後に活性炭
処理池8で活性炭処理を行うことにより、水中の溶存性
の微量有機物質を除去した処理水を得るようにしたオゾ
ン注入処理において、オゾン処理水6の溶存オゾン濃度
を溶存オゾン濃度計7により測定するとともに活性炭処
理水9のUV値を低濃度UV計10により測定し、演算
装置5により、溶存オゾン濃度値とUV値からトリハロ
メタン生成能THMFPが一定になるように注入オゾン
濃度制御装置4のフィードバック制御を行い、求めたオ
ゾン濃度に基づいてオゾンガスを注入するようにしたオ
ゾン注入制御方法を基本手段とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は上水,中水及び下水
の高度処理において、低濃度UV計と溶存オゾン濃度計
を用いたオゾン注入制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】河川などから取水した原水を浄化するプ
ロセスには、殺藻処理や鉄,マンガンなどの色度成分の
除去を目的とした塩素処理が組み込まれている。しかし
近時の大都市近郊においては、河川の汚濁が著しいた
め、アンモニアや発ガン性物質のトリハロメタンの前駆
物質であるフミン質を含む色度成分の含有率が高く、塩
素処理により塩素とアンモニアが反応してクロラミンを
生成し、必要以上の塩素を消費してしまう結果、塩素注
入率が高くなってTHMが増大するなどの問題がある。
【0003】近年上述した物質の除去を目的として高度
浄水処理システムを浄水プロセスに組み込む方式が行わ
れるようになってきた。この高度浄水処理方法には、オ
ゾン処理や生物活性炭処理があり、例えば塩素処理の代
替としてオゾン接触池によりオゾン処理を行い、更に活
性炭処理による吸着、生物濾過効果によりアンモニア,
色度成分などを除去し、砂濾過池等で濾過した後に塩素
処理を行って浄水池に送水する。特に生物活性炭処理の
前にオゾン処理を行うことにより、負荷変動に対する許
容度や活性炭の寿命の向上をはかることができる。
【0004】オゾン処理の目的として、下水道の場合に
はかび臭などの臭気物質とか、フミン質などからなる色
度成分の分解と除去、有機塩素化合物の低減、鉄とかマ
ンガンの酸化、有機物の分解、COD除去が挙げられ
る。又、中水道でのオゾン処理では、脱臭,脱色,殺菌
が主な目的とされている。
【0005】オゾン処理の制御方法には、オゾン注入
率一定制御、排オゾン濃度一定制御、溶存オゾン濃
度一定制御、UV値(紫外線吸光度)制御等が知られ
ているが、実際に行われているのは上記のであ
る。しかしの方法は、処理水質を直接把握して行
う方法ではなく、オゾン指標から間接的に処理効果を把
握して行う制御となっている。
【0006】本願出願人は先に特願平10−12191
号により、被処理水の紫外線吸光度をUV計により測定
するとともに、オゾン処理水の溶存オゾン濃度を紫外線
吸光度測定機能付き溶存オゾン濃度計(以下DO3計と
略称する)により測定し、演算装置により被処理水のU
V値に対するオゾン処理水のUV残存率が一定になるよ
うに注入オゾン濃度制御装置のフィードバック制御を行
い、求めたオゾン濃度に基づいてオゾン接触池内にオゾ
ンを注入するオゾン注入制御方法を提案している。
【0007】更に特願平10−12192号により、オ
ゾン処理水の溶存オゾン濃度を紫外線吸光度測定機能付
きDO3計により測定し、演算装置によりCODが除去
されるように前記注入オゾン濃度制御装置のフィードバ
ック制御を行い、求めたオゾン濃度に基づいてオゾン接
触池内にオゾンガスを注入することを特徴とするオゾン
注入制御方法を提案している。
【0008】上記の提案を含めて、通常のオゾン注入制
御はオゾン処理設備における各種計測情報、例えば注入
オゾン濃度、排オゾン濃度、溶存オゾン濃度、オゾン処
理水のUV値と流入流量、水温などを制御因子としてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】現在、地球温暖化を防
止する上で省エネルギーとCO2ガス放出量の削減が求
められており、オゾン処理においても目的とする処理効
果を維持し、且つ電力消費量をできる限り節約した方法
を採用する手段が希求されている。そのためには、オゾ
ン処理による除去目的物質の除去効果を把握してオゾン
注入量を制御する方法、つまり最適なオゾン量だけを注
入する「最適オゾン量注入制御」を確立することが必要
であるものと思慮される。
【0010】このような考え方に立つと、前記のオゾ
ン注入率一定制御はオゾン処理効果が完全に把握できな
いため、最適オゾン量注入制御を行うことができない。
又、の排オゾン濃度一定制御との溶存オゾン濃度一
定制御は、オゾン処理効果を処理水質から直接把握して
おらず、正確な意味での最適オゾン量注入制御は行うこ
とができない。
【0011】又、オゾン処理による副生成物を除去する
ため、高度処理におけるオゾン処理の後段に通常活性炭
処理が行われている。この活性炭処理の目的は、前記し
たオゾン処理による副生成物の除去の外、オゾン処理で
除去する物質をさらに吸着除去すること、及びアンモニ
ア性窒素を除去することにある。活性炭処理だけでもオ
ゾン処理の除去目的物質を除去することが可能である
が、オゾン処理を前段におくことで除去目的物質の低減
効果が高められ、活性炭の寿命が長くなるという利点が
ある。
【0012】このように高度処理におけるオゾン処理
は、活性炭処理の前処理という位置付けがされているケ
ースが多い。このケースではオゾン処理で得られる水質
結果よりも後段の活性炭処理後の水質結果が重要視され
る。しかし前記のオゾン注入制御はオゾン処理設備のみ
における各種計測情報、例えば注入オゾン濃度とか排オ
ゾン濃度、溶存オゾン濃度等を制御因子としており、そ
の結果より重要視される活性炭処理による処理効果を反
映していない制御方法であると言える。
【0013】本発明は上記の問題点に鑑み、オゾン・活
性炭処理による高度処理において、オゾン処理設備にお
ける各種計測情報だけでなく、活性炭処理設備の計測情
報をも活用して、オゾン・活性炭処理の各工程における
処理効果を把握し、より効果的で省エネルギーの面から
も有用な「最適オゾン量注入制御」を確立することを目
的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、請求項1により、被処理水をオゾン接触
池で注入オゾン濃度制御装置によるオゾン処理を行った
後に活性炭処理池で活性炭処理を行うことにより、水中
の溶存性の微量有機物質を除去した処理水を得るように
したオゾン注入処理において、オゾン処理水の溶存オゾ
ン濃度をDO3計により測定するとともに活性炭処理水
の紫外線吸光度を低濃度UV計により測定し、演算装置
により、上記DO3値とUV値から除去物質の1つであ
るトリハロメタン生成能THMFPが一定になるように
注入オゾン濃度制御装置のフィードバック制御を行い、
求めたオゾン濃度に基づいてオゾン接触池内にオゾンガ
スを注入するようにしたオゾン注入制御方法を提供す
る。
【0015】上記演算装置には、活性炭処理水のTHM
FP設定機能と、オゾン処理水のDO3の上限設定機能
を付与してある。
【0016】請求項3により、オゾン処理水の溶存オゾ
ン濃度をDO3計により測定するとともに被処理水と活
性炭処理水の紫外線吸光度をUV計により測定し、演算
装置により、上記DO3値とUV値から除去物質の1つ
であるTHMFP目標除去率が一定になるように注入オ
ゾン濃度制御装置のフィードバック制御を行い、求めた
オゾン濃度に基づいてオゾン接触池内にオゾンガスを注
入するオゾン注入制御方法を提供する。この演算装置
に、活性炭処理水のTHMFP目標除去率と、オゾン処
理水のDO3の上限設定機能を付与してある。
【0017】請求項5により、オゾン処理水の溶存オゾ
ン濃度をDO3計により測定するとともに被処理水と活
性炭処理水の紫外線吸光度をUV計により測定し、演算
装置により、上記DO3値とUV値から除去物質の1つ
であるKMnO4消費量が一定になるように注入オゾン
濃度制御装置のフィードバック制御を行い、求めたオゾ
ン濃度に基づいてオゾン接触池内にオゾンガスを注入す
るようにしたオゾン注入制御方法を提供する。この演算
装置に、活性炭処理水のKMnO4消費量設定機能と、
オゾン処理水のDO3の上限設定機能を付与してある。
【0018】請求項7により、オゾン処理水の溶存オゾ
ン濃度をDO3計により測定するとともに被処理水と活
性炭処理水の紫外線吸光度を低濃度UV計により測定
し、演算装置により、上記DO3値とUV値から活性炭
処理水のKMnO4除去率が一定になるように注入オゾ
ン濃度制御装置のフィードバック制御を行い、求めたオ
ゾン濃度に基づいてオゾン接触池内にオゾンガスを注入
するようにしたオゾン注入制御方法を提供する。この演
算装置に、活性炭処理水のKMnO4消費量目標除去率
設定機能とオゾン処理水のDO3の上限設定機能を付与
してある。
【0019】請求項9により、オゾン処理水の溶存オゾ
ン濃度をDO3計により測定するとともに被処理水と活
性炭処理水の紫外線吸光度を低濃度UV計により測定
し、演算装置により、上記DO3値とUV値から活性炭
処理水のUV残存率が一定になるように注入オゾン濃度
制御装置のフィードバック制御を行い、求めたオゾン濃
度に基づいてオゾン接触池内にオゾンガスを注入するよ
うにしたオゾン注入制御方法を提供する。この演算装置
に、活性炭処理水のUV残存率設定機能とオゾン処理水
のDO3の上限設定機能を付与してある。
【0020】更に請求項11により、オゾン処理水の溶
存オゾン濃度をDO3計により測定するとともに被処理
水と活性炭処理水の紫外線吸光度を低濃度UV計により
測定し、演算装置により、上記DO3値とUV値から活
性炭処理水のUV値が一定になるように注入オゾン濃度
制御装置のフィードバック制御を行い、求めたオゾン濃
度に基づいてオゾン接触池内にオゾンガスを注入するよ
うにしたオゾン注入制御方法を提供する。この演算装置
に、活性炭処理水のUV一定制御機能とオゾン処理水の
DO3の上限設定機能を付与してある。
【0021】かかるオゾン注入制御方法によれば、請求
項1に記載したように、オゾン処理水のDO3値の上限
設定条件下で、DO3値と活性炭処理水のUV値から除
去物質の1つであるトリハロメタン生成能THMFPが
一定になるように注入オゾン濃度制御装置のフィードバ
ック制御を行い、請求項3に記載したように、DO3
とUV値から除去物質の1つであるTHMFP目標除去
率が一定になるように注入オゾン濃度制御装置のフィー
ドバック制御を行い、請求項5に記載したように、DO
3値とUV値から除去物質の1つであるKMnO4消費量
が一定になるように注入オゾン濃度制御装置のフィード
バック制御を行い、請求項7に記載したように、DO3
値とUV値から活性炭処理水のKMnO4除去率が一定
になるように注入オゾン濃度制御装置のフィードバック
制御を行い、請求項9に記載したように、DO3値とU
V値から活性炭処理水のUV残存率が一定になるように
注入オゾン濃度制御装置のフィードバック制御を行い、
更に請求項11に記載したように、DO3値とUV値か
ら活性炭処理水のUV値が一定になるように注入オゾン
濃度制御装置のフィードバック制御を行い、夫々求めた
オゾン濃度に基づいてオゾン接触池内にオゾンガスを注
入することにより、オゾン・活性炭処理の各工程におけ
る処理効果を把握し、より効果的で省エネルギーの面か
らも有用な「最適オゾン量注入制御」方法を確立するこ
とができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明にか
かるオゾン注入制御方法の具体的な各種実施形態を説明
する。以下に記す各種の実施形態では、低濃度紫外線吸
光度計(以下低濃度UV計と略称する)と溶存オゾン濃
度計を用いて、オゾン発生器によるオゾン注入を制御す
る方法を基本手段としている。
【0023】低濃度UV計は可視光吸光度による濁質補
正機能を有しており、濁質が多い試料に対してはUV値
よりも濁質補正したUV値を用いる方がよい場合があ
り、試料の性質により通常のUV計と濁質補正機能を有
す低濃度UV計とを使い分ける必要がある。
【0024】本発明の基本理念は、オゾン・活性炭処理
において、オゾン処理設備における各種計測情報だけで
なく、活性炭処理設備の計測情報をも活用して最適オゾ
ン量注入制御を確立する方法にある。
【0025】図1はオゾン注入率とオゾン処理水、活性
炭処理水の有機物項目残存率の関係例を示すグラフであ
り、横軸はオゾン注入率(mg/l)、縦軸は各水質指
標の残存率である。図中の過マンガン酸カリウム(KM
nO4)消費量をみると、オゾン処理ではオゾン注入率
が2(mg/l)以上では残存率が変化しないのに対し
て、活性炭処理ではオゾン注入率が2〜3(mg/l)
でも残存率が低下している。E260(紫外光260n
mの吸光度)でも同様な変化が見られる。図示は省略し
たが、THMFPでも同様な変化があることが確認され
ている。
【0026】図1から理解されるように、オゾン処理水
のKMnO4消費量,E260の水質指標からみてオゾ
ン注入率を2(mg/l)以上にしても残存率は低下せ
ず、2(mg/l)以上のオゾン注入効果はないものと
判断される。活性炭処理水の水質からみると、オゾン注
入率2(mg/l)以上でも残存率の低減効果があり、
3(mg/l)程度までのオゾン注入の効果があるもの
と判断される。
【0027】このように最終的な処理水として活性炭処
理水の水質を考えた場合、オゾン処理水の水質信号では
なく、活性炭処理水の水質信号を用いてオゾン注入制御
を行うことが重要となることが分かる。
【0028】図2は本発明の第1の実施形態を示す概要
図であり、この例は活性炭処理水のトリハロメタン生成
能(THMFP)一定制御を行うことが基本となってい
る。図中の1は被処理水、2はオゾン接触池、3はオゾ
ン発生器、4は注入オゾン濃度制御装置、5は演算装
置、6はオゾン処理水、7は溶存オゾン濃度計(以下D
3計5と略称)、8は活性炭処理池、9は活性炭処理
水、10は低濃度UV計である。DO3計7は紫外線吸
光度測定機能が付与されている。又、演算装置5には活
性炭処理水のTHMFP設定(THMFPset)機能と
オゾン処理水のDO3の上限設定(DO3set)機能が付
与されている。
【0029】第1の実施形態の基本的動作は以下の通り
である。通常の動作態様によれば、被処理水1がオゾン
接触池2に流入して、オゾン発生器3で得られるオゾン
ガスが注入されて所定のオゾン処理が行われ、オゾン処
理水6として流出する。この過程でオゾン処理水6の溶
存オゾン濃度をDO3計7により測定し、演算装置5に
入力する。オゾン処理水6は活性炭処理池8に流入して
活性炭による処理が行われ、活性炭処理水9として流出
する。この過程で活性炭処理水9のUV値を低濃度UV
計10により測定し、演算装置5に入力する。
【0030】演算装置5はオゾン処理水6のDO3値の
上限設定条件下で、DO3値と活性炭処理水9のUV値
から除去物質の1つであるトリハロメタン生成能THM
FPが一定になるように注入オゾン濃度制御装置4のフ
ィードバック制御を行い、求めたオゾン濃度に基づいて
オゾン発生器3からオゾン接触池2内にオゾンガスを注
入する。
【0031】図3はUV値とTHMFPの相関関係を示
している。このようなUV値とTHMFPの相関性に基
づいて、 THMFP=a・UV+b ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) と表わすことができる。ここでa,bは係数である。
(1)式を用いて活性炭処理水のUV値からTHMFP
の存在量を高精度に推定することができる。
【0032】本例では先ず高度浄水処理での除去対象物
質の1つであるTHMFPの活性炭処理水の濃度設定値
(THMFPset)を決定する。
【0033】次に下記の(2)式により、THMFPse
tに見合う活性炭処理水8のUV設定値(UVset)を求
める。
【0034】 UVset=(THMFPset−b)/a ・・・・・・・・・・(2) そして活性炭処理水8のUV値がUVsetになるように
注入オゾン濃度制御装置4のフィードバック制御を行
う。
【0035】前記したように演算装置5にオゾン処理水
6のDO3の上限設定機能が付与されているため、オゾ
ンの注入は現在のオゾン処理水6のDO3がDO3setを
超えない範囲で制御される。
【0036】オゾン処理水6のDO3の上限制御を行っ
た理由は、被処理水1のUV値が上昇した場合にUVse
tまでUV値が低下しないケースがあり、オゾン過剰注
入の防止と後段の活性炭処理への悪影響を及ぼさないD
3の維持、及び臭素酸イオン生成抑制のためのDO3
維持が主たる目的である。このDO3の上限設定(DO3
set)に臭素酸イオン生成抑制の目的がある場合には、
図4に示したようにオゾンの接触・滞留時間とCT値と
の関係からDO3の上限設定値を決定する。
【0037】CT値は、 DO3の濃度(mg/l)×接触時間(分) で表される。予め制御を適用するオゾン接触池で図4の
グラフを作成する。ここで臭素酸イオン濃度上限設定値
をaとすると、臭素酸イオン濃度をa以下にするために
は、CT値をb以下にすればよい。オゾン接触池の滞留
時間をt(分)とすると、DO3の上限設定値はb/t
で決定されるので、この値を制御設定値とする。
【0038】図5は本発明の第2の実施形態を示す概要
図であり、この例は活性炭処理水のトリハロメタン除去
率一定制御を行うことが基本となっている。基本的な構
成は前記第1の実施形態と一致しており、同一の構成部
分に同一の符号を付して表示してある。尚、図2の構成
に加えて被処理水1のUV値を測定するための低濃度U
V計10aを設けてあり、測定値は演算装置5に入力す
る。この演算装置5には、活性炭処理水9のTHMFP
目標除去率設定(THMFP除去率set)機能とオゾン
処理水のDO3の上限設定(DO3set)機能が付与され
ている。
【0039】第2の実施形態の基本的動作としては、先
ず被処理水1がオゾン接触池2に流入し、オゾン発生器
3で得られるオゾンガスが注入されて所定のオゾン処理
が行われ、オゾン処理水6として流出する。この過程で
被処理水1のUV値を低濃度UV計10aによって測定
し、演算装置5に入力する。更にオゾン処理水6の溶存
オゾン濃度をDO3計7により測定し、活性炭処理水9
のUV値を低濃度UV計10により測定して同様に演算
装置5に入力する。
【0040】第2の実施形態によれば、被処理水1のT
HMFP変動に対しても安定した活性炭処理水のTHM
FP除去率を得ることができる。
【0041】UV値とTHMFPの相関性に基づいて、
前記(1)式が得られるが、両者の関係から以下の
(3)式が得られる。
【0042】 THMFP除去率=1−THMFP2/THMFP1 ・・・・(3) この式を用いて被処理水1のUV値、活性炭処理水9の
UV値からTHMFP除去率の高精度な推定が可能とな
る。
【0043】実施に際して、THMFP目標除去率(T
HMFP除去率set)を設定し、式(1)から現在の被
処理水1のUV値(UV1)、活性炭処理水9のUV値
(UV2)を使用してTHMFP推定値(それぞれTH
MFP1,THMFP2)を算出し、それらを用いて現
在のTHMFP除去率を式(3)により算出する。そし
て現在のTHMFP除去率がTHMFP目標除去率(T
HMFP除去率set)になるようにオゾン注入制御を行
う。
【0044】オゾン処理水6のDO3の上限制御を行っ
た理由は第1の実施形態で説明した理由と同一であり、
DO3の上限設定(DO3set)に臭素酸イオン生成抑制
の目的がある場合には、図4に示したようにオゾンの接
触・滞留時間とCT値との関係からDO3の上限設定値
を決定する。
【0045】図6の制御フロー図を用いて第2の実施形
態の具体的な制御例を説明すると、先ずUV値とTHM
FPの相関式(Y=aX+b)を作成する。次にステッ
プ101によりオゾン処理水6のとDO3と被処理水1のU
V値及び活性炭処理水9のUV値を測定し、ステップ10
2でUV値とTHMFPの相関試験により式(1)の係
数a,bを決定する。そしてステップ103で式(1)を
用いて活性炭処理水9と被処理水1中のTHMFPを推
定する。
【0046】ステップ104では式(3)を用いてTHM
FP除去率を演算により求め、ステップ105ではTHM
FP目標除去率(THMFP除去率set)とDO3の上限
設定を行い、ステップ106でTHMFPの設定値から前
記(2)式によりUVsetが一定になるように注入オゾ
ン濃度を演算し、DO3上限設定値を超えないようにし
て注入オゾン濃度制御装置4のフィードバック制御を実
施する。
【0047】一方、オゾン処理で有機物は質的変化を伴
うため、UV値とTHMFPの関係はオゾン処理前後で
相関式の傾きが異なることが考えられる。その場合はオ
ゾン処理の前後に分けてUV値とTHMFPの相関式を
作成する。
【0048】 オゾン処理前:THMFP1=a1・UV1+b1 ・・・・・・・・・・・・・(4) オゾン処理後:THMFP2=a2・UV2+b2 ・・・・・・・・・・・・・(5) ここでa1,a2,b1,b2は係数である。
【0049】演算装置5は、THMFP目標除去率(T
HMFP除去率set)を設定し、式(4)(5)から現
在の被処理水1のUV値(UV1)、活性炭処理水9の
UV値(UV2)からTHMFP推定値(それぞれTH
MFP1,THMFP2)を算出し、それらを用いて現
在のTHMFP除去率を式(3)により算出する。そし
て現在のTHMFP除去率がTHMFP目標除去率(T
HMFP除去率set)になるように注入オゾン濃度制御
装置4の制御を行う。
【0050】図7の制御フロー図を用いて制御例を説明
すると、先ずオゾン処理前のUV値とTHMFPの相関
式(Y=a1X+b1)とオゾン処理後のUV値とTH
MFPの相関式(Y=a2X+b2)を作成する。次に
ステップ201によりオゾン処理水6のとDO3と被処理水
1のUV値及び活性炭処理水9のUV値を測定し、ステ
ップ202でUV値とTHMFPの相関試験により式
(4)(5)の係数a1,b1,a2,b2を決定す
る。そしてステップ203で式(4)(5)を用いて活性
炭処理水9と被処理水1中のTHMFP1,2を推定す
る。
【0051】ステップ204では式(3)を用いてTHM
FP除去率を演算により求め、ステップ205ではTHM
FP目標除去率(THMFP除去率set)とDO3の上限
設定を行い、ステップ206でTHMFPの設定値から前
記(2)式によりUVsetが一定になるように注入オゾ
ン濃度を演算し、DO3上限設定値を超えないようにし
て注入オゾン濃度制御装置4のフィードバック制御を実
施する。
【0052】次に本発明の第3の実施形態を説明する。
この例は活性炭処理水の過マンガン酸カリウム(KMn
4)消費量一定制御を行うことが基本となっている。
装置自体の構成は図2に示した第1の実施形態と一致し
ている。但し演算装置5には活性炭処理水の過マンガン
酸カリウム消費量設定(KMnO4消費量set)機能とオ
ゾン処理水のDO3の上限設定(DO3set)機能が付与
されている。
【0053】かかる第3の実施形態によれば、演算装置
5はオゾン処理水6のDO3値の上限設定条件下で、D
3値と活性炭処理水9のUV値から高度浄水処理にお
ける除去対象物質の1つであるKMnO4消費量が一定
になるように注入オゾン濃度制御装置4のフィードバッ
ク制御を行い、求めたオゾン濃度に基づいてオゾン発生
器3からオゾン接触池2内にオゾンガスを注入する。
【0054】図8はUV値とKMnO4消費量の相関関
係を示している。このような相関性に基づいて、 KMnO4消費量=a・UV+b ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(6) と表わすことができる。ここでa,bは係数である。
(6)式を用いて活性炭処理水のUV値からKMnO4
消費量の存在量を高精度に推定し、KMnO4消費量に
見合う活性炭処理水8のUV設定値(UVset)を求め
る。
【0055】 UVset=(KMnO4消費量set−b)/a ・・・・・・・・・・(7) そして活性炭処理水8のUV値がUVsetになるように
注入オゾン濃度制御装置4のフィードバック制御を行
う。
【0056】オゾン処理水6のDO3の上限制御を行っ
た理由は第1の実施形態で説明した理由と同一であり、
DO3の上限設定(DO3set)に臭素酸イオン生成抑制
の目的がある場合には、図4に示したようにオゾンの接
触・滞留時間とCT値との関係からDO3の上限設定値
を決定する。
【0057】次に本発明の第4の実施形態を説明する。
この例は活性炭処理水のKMnO4消費量除去率一定制
御を行うことが基本となっている。装置自体の構成は図
5に示した第2の実施形態と一致している。但し演算装
置5には、活性炭処理水9のKMnO4消費量目標除去
率設定(KMnO4消費量除去率set)機能とオゾン処理
水のDO3の上限設定(DO3set)機能が付与されてい
る。
【0058】第4の実施形態によれば、被処理水1のK
MnO4消費量変動に対しても安定した活性炭処理水の
KMnO4消費量除去率を得ることができる。
【0059】UV値とKMnO4消費量の相関性に基づ
いて以下の関係式が得られる。 KMnO4消費量除去率=1−KMnO4消費量2/KMnO4消費量1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(8) この式を用いて被処理水1のUV値、活性炭処理水9の
UV計値からKMnO4消費量の高精度な推定が可能と
なる。
【0060】実施に際して、KMnO4消費量目標除去
率(KMnO4消費量除去率set)を設定し、式(6)か
ら現在の被処理水1のUV値(UV1)、活性炭処理水
9のUV値(UV2)を使用してKMnO4消費量推定
値(それぞれKMnO4消費量1,KMnO4消費量2)
を算出し、それらを用いて現在のKMnO4消費量除去
率を式(8)により算出する。そして現在のKMnO4
消費量除去率がKMnO4目標除去率になるようにオゾ
ン注入制御を行う。
【0061】オゾン処理水6のDO3の上限制御を行っ
た理由は第1の実施形態で説明した理由と同一であり、
DO3の上限設定(DO3set)に臭素酸イオン生成抑制
の目的がある場合には、図4に示したようにオゾンの接
触・滞留時間とCT値との関係からDO3の上限設定値
を決定する。
【0062】図9の制御フロー図を用いて具体的な制御
例を説明すると、先ずUV値とKMnO4消費量の相関
式(Y=aX+b)を作成する。次にステップ301によ
りオゾン処理水6のとDO3と被処理水1のUV値及び
活性炭処理水9のUV値を測定し、ステップ302でUV
値とKMnO4消費量の相関試験により式(6)の係数
a,bを決定する。そしてステップ303で式(6)を用
いて活性炭処理水9と被処理水1中のKMnO4消費量
を推定する。
【0063】ステップ304では式(8)を用いてKMn
4消費量除去率を演算により求め、ステップ305ではK
MnO4消費量目標除去率(KMnO4除去率set)とD
3の上限設定を行い、ステップ306でKMnO4消費量
の設定値から前記(8)式によりUVsetが一定になる
ように注入オゾン濃度を演算し、DO3上限設定値を超
えないようにして注入オゾン濃度制御装置4のフィード
バック制御を実施する。
【0064】一方、オゾン処理で有機物は質的変化を伴
うため、UV値とKMnO4消費量の関係はオゾン処理
前後で相関式の傾きが異なることが考えられる。その場
合はオゾン処理の前後に分けてUV値とKMnO4消費
量の相関式を作成する。
【0065】 オゾン処理前:KMnO4消費量1=a1・UV1+b1 ・・・・・(9) オゾン処理後:KMnO4消費量2=a2・UV2+b2 ・・・・・(10) KMnO4消費量除去率=1−KMnO4消費量2/KMnO4消費量1 ・・・・・(11) ここでa1,a2,b1,b2は係数である。
【0066】演算装置5は、KMnO4消費量目標除去
率(KMnO4消費量除去率set)を設定し、式(9)
(10)から現在の被処理水1のUV値(UV1)、活
性炭処理水9のUV値(UV2)からKMnO4消費量
推定値(それぞれKMnO4消費量1,KMnO4消費量
2)を算出し、それらを用いて現在のKMnO4消費量
除去率を式(11)により算出する。そして現在のKM
nO4消費量除去率がKMnO4消費量目標除去率(KM
nO4消費量除去率set)になるように注入オゾン濃度制
御装置4の制御を行う。
【0067】図10の制御フロー図を用いて制御例を説
明すると、先ずオゾン処理前のUV値とKMnO4消費
量の相関式(Y=a1X+b1)とオゾン処理後のUV
値とKMnO4消費量相関式(Y=a2X+b2)を作
成する。次にステップ401によりオゾン処理水6のとD
3と被処理水1のUV値及び活性炭処理水9のUV値
を測定し、ステップ402でUV値とKMnO4の相関試験
により式(9)(10)の係数a,bを決定する。そし
てステップ403で式(9)(10)を用いて活性炭処理
水9と被処理水1中のKMnO4消費量1,2を推定す
る。
【0068】ステップ404では式(11)を用いてKM
nO4消費量除去率を演算により求め、ステップ405では
KMnO4消費量目標除去率(KMnO4消費量除去率se
t)とDO3の上限設定を行い、ステップ406でKMnO4
の設定値から前記(7)式によりUVsetが一定になる
ように注入オゾン濃度を演算し、DO3上限設定値を超
えないようにして注入オゾン濃度制御装置4のフィード
バック制御を実施する。
【0069】次に本発明の第5の実施形態を説明する。
この例は活性炭処理水のUV(紫外線吸光度)残存率一
定制御を行うことが基本となっている。装置自体の構成
は図5に示した第2の実施形態と一致している。UV計
10,10aは低濃度UV計を採用し、演算装置5には
活性炭処理水のUV残存率設定(Co/Ciset)機能
とオゾン処理水のDO3の上限設定(DO3set)機能が
付与されている。
【0070】高度浄水処理除去対象物質であるかび臭、
農薬は測定に多くの時間がかかり、オンラインでの測定
もできないため、分析で検出されたときは既に浄水処理
工程に移行しており、しかも浄水処理工程で処理されず
に水道水中に混入している可能性がある。
【0071】本発明者の実験によれば、かび臭とか農薬
などは一定レベルのオゾン注入処理によって除去される
ことが判明した。このオゾン処理で除去しきれないかび
臭,農薬は活性炭処理によって除去される。
【0072】従っていつ混入するかが不明なかび臭,農
薬に対して、除去に有効なオゾン・活性炭処理を行う目
的で、活性炭処理水のUV残存率一定制御を行うことが
本実施形態の特徴となっている。
【0073】図11は、かび臭物質,農薬,UV残存率
のオゾン処理におけるイメージ図である。このUV残存
率は、〔オゾン処理水の物質濃度/被処理水の物質濃
度〕に相当する。又、活性炭処理水のUV残存率設定
(Co/Ciset)はUV残存率とかび臭残存率、農薬
残存率の関係から設定する。
【0074】図11において、かび臭残存率設定値をc
とし、農薬1残存率設定値をdとすると、UVの残存率
がaになるようにオゾン処理すると、かび臭は残存率設
定値cまで除去され、UV残存率がbになるようにオゾ
ン処理すると、農薬1は残存率設定値dまで除去するこ
とができる。そこでかび臭と農薬の目標残存率(除去
率)を設定して、それに見合うUV残存率を設定する。
【0075】そこで現在の被処理水UVに対する活性炭
処理水UVの残存率がUV残存率設定(Co/Cise
t)になるように、且つDO3上限設定値を超えないよう
にして注入オゾン濃度制御装置4のフィードバック制御
を実施する。
【0076】前記各例と同様にオゾン処理水6のDO3
の上限制御を行った理由は、被処理水のUVが上昇した
時などに処理水設定UVまでUVが低下しない場合にオ
ゾン過剰注入の防止と後段の活性炭処理への悪影響を及
ぼさないDO3の維持と、臭素酸イオン生成抑制のため
のDO3の維持が目的である。オゾン処理水のDO3の上
限設定(DO3set)は活性炭処理への影響を考慮し、更
に臭素酸イオン生成抑制目的がある場合はオゾンの接触
・滞留時間とCT値との関係からDO3の上限設定値を
決定する。
【0077】次に本発明の第6の実施形態を説明する。
この例は活性炭処理水のUV一定制御を行うことが基本
となっている。装置自体の構成は図5に示した第2の実
施形態と一致している。但し演算装置5には、活性炭処
理水9のUV一定制御値(UVset)機能とオゾン処理
水のDO3の上限設定(DO3set)機能が付与されてい
る。
【0078】第6の実施形態によれば、通常UVはTH
MFPや過マンガン酸カリウム消費量などの有機物項目
との間に高い相関が得られるケースと、水源水質によっ
て高い相関が得られないケースとがある。
【0079】高い相関が得られるケースでは第1〜第4
の実施形態が適用できるが、高い相関が得られないケー
スでは活性炭処理水のUV値そのものを制御する。尚、
活性炭処理水9のUV一定制御値(UVset)は、高度
処理による除去対象物質であるTHMFPや過マンガン
酸カリウム消費量の目標濃度を達成するUVレベルで予
め年間を通した予備実験で求めておく。
【0080】そして現在の活性炭処理水のUV値がUV
setになるように注入オゾン濃度制御装置4のフィード
バック制御を実施する。
【0081】オゾン処理水6のDO3の上限制御を行っ
た理由は、前記したように被処理水のUVが上昇した時
などに処理水設定UVまでUVが低下しない場合にオゾ
ン過剰注入の防止と後段の活性炭処理への悪影響を及ぼ
さないDO3の維持と、臭素酸イオン生成抑制のための
DO3の維持が目的である。オゾン処理水のDO3の上限
設定(DO3set)は活性炭処理への影響を考慮し、更に
臭素酸イオン生成抑制目的がある場合はオゾンの接触・
滞留時間とCT値との関係からDO3の上限設定値を決
定する。
【0082】上記各実施形態におけるDO3計7は、可
視光吸光度に濁質補正機能を有しており、濁質が多い試
料に対しては通常のUV値よりも濁質補正したUV値を
用いる方がよい。これを簡単に説明すると、紫外光25
3.7nmの吸光度(E253.7)と浮遊物質とか濁質
と相関の高い可視光546nmの吸光度(E546)の
各信号を、吸光光度法の欠点である「濁質に弱い」点を
克服するために、検出部ではE253.7からE546
を差し引くことにより、濁質によるE253.7の上乗
せを補正する。これにより試料が適度の濁質を含んでい
ても測定が可能となる。
【0083】尚、UVセルによるUV及び可視光吸光度
(VIS)の測定原理は、本願出願人が先に提案した特
願平8−103071号に詳細に記載されている。
【0084】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば被処理水をオゾン接触池で注入オゾン濃度制御装置
によるオゾン処理を行った後に活性炭処理池で活性炭処
理を行うことにより、水中の溶存性の微量有機物質を除
去した処理水を得るようにしたオゾン注入処理におい
て、オゾン処理水の溶存オゾン濃度をDO計により測
定するとともに活性炭処理水の紫外線吸光度を低濃度U
V計により測定し、演算装置により、上記DO3値とU
V値から除去物質の1つであるトリハロメタン生成能T
HMFPが一定になるように注入オゾン濃度制御装置の
フィードバック制御を行うことを基本手段とし、以下演
算装置により、上記DO3値とUV値から活性炭処理水
のTHMFP目標除去率、KMnO4消費量、KMnO4
消費量除去率、UV残存率及び、UV値が一定になるよ
うに注入オゾン濃度制御装置のフィードバック制御を行
ってオゾン接触池内にオゾンガスを注入することによ
り、オゾン・活性炭処理の各工程における処理効果を把
握し、且つかび臭物質とか農薬等の難分析性物質の混入
時における処理効果を把握して、より効果的で省エネル
ギーの面からも有用な「最適オゾン量注入制御」方法を
確立することができる。
【0085】更に演算装置に、THMFP、THMFP
目標除去率、KMnO4消費量、KMnO4消費量除去
率、UV残存率、UV値一定制御に加えて、オゾン処理
水溶存オゾン濃度上限設定機能を設けたことにより、被
処理水のUV値が上昇しても設定された目標値までが低
下しない時に、オゾン過剰注入の防止と後段への溶存オ
ゾンによる活性炭処理などに悪影響を及ぼさない制御を
行うことができる。
【0086】従って本発明によれば、オゾン処理による
除去目的物質の残存率を正確に把握してオゾン注入量を
制御することにより、電力の無駄をなくした「最適オゾ
ン量注入制御」を確立し、オゾン処理条件の管理を精度
高く実施することができるという効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】オゾン注入率とオゾン処理水、活性炭処理水の
有機物項目残存率の関係例を示すグラフ。
【図2】本発明にかかるオゾン注入方法の第1の実施形
態を示す概要図。
【図3】UV値とTHMFPの相関関係を示すグラフ。
【図4】オゾンの接触・滞留時間とCT値との関係を示
すグラフ。
【図5】本発明の第2の実施形態を示す概要図。
【図6】第2の実施の形態の制御フロー図。
【図7】本発明の第3の実施の形態の制御フロー図。
【図8】UV値とKMnO4消費量の相関関係を示すグ
ラフ。
【図9】本発明の第4の実施の形態の制御フロー図。
【図10】本発明の第5の実施の形態の制御フロー図。
【図11】かび臭物質,農薬,UV残存率のオゾン処理
におけるイメージ図。
【符号の説明】
1…被処理水 2…オゾン接触池 3…オゾン発生器 4…注入オゾン濃度制御装置 5…演算装置 6…オゾン処理水 7…DO3計 8…活性炭処理池 9…活性炭処理水 10,10a…低濃度UV計

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理水をオゾン接触池で注入オゾン濃
    度制御装置によるオゾン処理を行った後に活性炭処理池
    で活性炭処理を行うことにより、水中の溶存性の微量有
    機物質を除去した処理水を得るようにしたオゾン注入処
    理において、 オゾン処理水の溶存オゾン濃度を溶存オゾン濃度計によ
    り測定するとともに活性炭処理水の紫外線吸光度を低濃
    度UV計により測定し、演算装置により、溶存オゾン濃
    度値とUV値から除去物質の1つであるトリハロメタン
    生成能THMFPが一定になるように注入オゾン濃度制
    御装置のフィードバック制御を行い、求めたオゾン濃度
    に基づいてオゾン接触池内にオゾンガスを注入すること
    を特徴とするオゾン注入制御方法。
  2. 【請求項2】 前記演算装置に、活性炭処理水のTHM
    FP設定機能と、オゾン処理水の溶存オゾン濃度の上限
    設定機能を付与したことを特徴とする請求項1に記載の
    オゾン注入制御方法。
  3. 【請求項3】 被処理水をオゾン接触池で注入オゾン濃
    度制御装置によるオゾン処理を行った後に活性炭処理池
    で活性炭処理を行うことにより、水中の溶存性の微量有
    機物質を除去した処理水を得るようにしたオゾン注入処
    理において、 オゾン処理水の溶存オゾン濃度を溶存オゾン濃度計によ
    り測定するとともに被処理水と活性炭処理水の紫外線吸
    光度を低濃度UV計により測定し、演算装置により、溶
    存オゾン濃度値とUV値から除去物質の1つであるTH
    MFP目標除去率が一定になるように注入オゾン濃度制
    御装置のフィードバック制御を行い、求めたオゾン濃度
    に基づいてゾン接触池内にオゾンガスを注入することを
    特徴とするオゾン注入制御方法。
  4. 【請求項4】 前記演算装置に、活性炭処理水のTHM
    FP目標除去率と、オゾン処理水の溶存オゾン濃度の上
    限設定機能を付与したことを特徴とする請求項3に記載
    のオゾン注入制御方法。
  5. 【請求項5】 被処理水をオゾン接触池で注入オゾン濃
    度制御装置によるオゾン処理を行った後に活性炭処理池
    で活性炭処理を行うことにより、水中の溶存性の微量有
    機物質を除去した処理水を得るようにしたオゾン注入処
    理において、 オゾン処理水の溶存オゾン濃度を溶存オゾン濃度計によ
    り測定するとともに被処理水と活性炭処理水の紫外線吸
    光度を低濃度UV計により測定し、演算装置により、溶
    存オゾン濃度値とUV値から除去物質の1つであるKM
    nO4消費量が一定になるように注入オゾン濃度制御装
    置のフィードバック制御を行い、求めたオゾン濃度に基
    づいてオゾン接触池内にオゾンガスを注入することを特
    徴とするオゾン注入制御方法。
  6. 【請求項6】 前記演算装置に、活性炭処理水のKMn
    4消費量設定機能と、オゾン処理水の溶存オゾン濃度
    の上限設定機能を付与したことを特徴とする請求項5に
    記載のオゾン注入制御方法。
  7. 【請求項7】 被処理水をオゾン接触池で注入オゾン濃
    度制御装置によるオゾン処理を行った後に活性炭処理池
    で活性炭処理を行うことにより、水中の溶存性の微量有
    機物質を除去した処理水を得るようにしたオゾン注入処
    理において、 オゾン処理水の溶存オゾン濃度を溶存オゾン濃度計によ
    り測定するとともに被処理水と活性炭処理水の紫外線吸
    光度を低濃度UV計により測定し、演算装置により、溶
    存オゾン濃度値とUV値から活性炭処理水のKMnO4
    除去率が一定になるように注入オゾン濃度制御装置のフ
    ィードバック制御を行い、求めたオゾン濃度に基づいて
    オゾン接触池内にオゾンガスを注入することを特徴とす
    るオゾン注入制御方法。
  8. 【請求項8】 前記演算装置に、活性炭処理水のKMn
    4消費量目標除去率設定機能とオゾン処理水の溶存オ
    ゾン濃度の上限設定機能を付与したことを特徴とする請
    求項7に記載のオゾン注入制御方法。
  9. 【請求項9】 被処理水をオゾン接触池で注入オゾン濃
    度制御装置によるオゾン処理を行った後に活性炭処理池
    で活性炭処理を行うことにより、水中の溶存性の微量有
    機物質を除去した処理水を得るようにしたオゾン注入処
    理において、 オゾン処理水の溶存オゾン濃度を溶存オゾン濃度計によ
    り測定するとともに被処理水と活性炭処理水の紫外線吸
    光度を低濃度UV計により測定し、演算装置により、溶
    存オゾン濃度値とUV値から活性炭処理水のUV残存率
    が一定になるように注入オゾン濃度制御装置のフィード
    バック制御を行い、求めたオゾン濃度に基づいてオゾン
    接触池内にオゾンガスを注入することを特徴とするオゾ
    ン注入制御方法。
  10. 【請求項10】 前記演算装置に、活性炭処理水のUV
    残存率設定機能とオゾン処理水の溶存オゾン濃度の上限
    設定機能を付与したことを特徴とする請求項9に記載の
    オゾン注入制御方法。
  11. 【請求項11】 被処理水をオゾン接触池で注入オゾン
    濃度制御装置によるオゾン処理を行った後に活性炭処理
    池で活性炭処理を行うことにより、水中の溶存性の微量
    有機物質を除去した処理水を得るようにしたオゾン注入
    処理において、 オゾン処理水の溶存オゾン濃度を溶存オゾン濃度計によ
    り測定するとともに被処理水と活性炭処理水の紫外線吸
    光度を低濃度UV計により測定し、演算装置により、溶
    存オゾン濃度値とUV値から活性炭処理水のUV値が一
    定になるように注入オゾン濃度制御装置のフィードバッ
    ク制御を行い、求めたオゾン濃度に基づいてオゾン接触
    池内にオゾンガスを注入することを特徴とするオゾン注
    入制御方法。
  12. 【請求項12】 前記演算装置に、活性炭処理水のUV
    一定制御機能とオゾン処理水の溶存オゾン濃度の上限設
    定機能を付与したことを特徴とする請求項11に記載の
    オゾン注入制御方法。
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