JPH1053956A - プリプレグ、繊維強化複合材料およびコンクリート構造物の補修・補強方法 - Google Patents

プリプレグ、繊維強化複合材料およびコンクリート構造物の補修・補強方法

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JPH1053956A
JPH1053956A JP8205889A JP20588996A JPH1053956A JP H1053956 A JPH1053956 A JP H1053956A JP 8205889 A JP8205889 A JP 8205889A JP 20588996 A JP20588996 A JP 20588996A JP H1053956 A JPH1053956 A JP H1053956A
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Ryuji Sawaoka
竜治 澤岡
Hiroki Ooseto
浩樹 大背戸
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  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)
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  • Manufacturing Of Multi-Layer Textile Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】コンクリート構造物の補修・補強が容易かつ作
業性よく行え、長期間にわたって補修・補強の効果が持
続できるプリプレグ、およびそれを用いた補修・補強方
法を提供する。 【解決手段】湿気硬化樹脂組成物を強化繊維に含浸して
なるプリプレグであって、該樹脂組成物が硬化する際に
気体を発生しないことを特徴とするプリプレグ、該プリ
プレグを硬化してなる繊維強化複合材料、該プリプレグ
を用いた構造物の補修・補強方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリプレグおよび
繊維強化複合材料、および該プリプレグを用いたコンク
リート構造物の補修・補強方法に関する。
【0002】さらに詳しくは、大気中の湿気により硬化
し、力学的特性に優れた繊維強化複合材料を与え、特に
コンクリート構造物の補修・補強用途に好適に使用でき
るプリプレグ、およびそれを用いたコンクリート構造物
の補修・補強方法に関する。
【0003】
【従来の技術】強化繊維とマトリックス樹脂からなる繊
維強化複合材料は、軽量で優れた機械特性を有するた
め、スポーツ・レジャー用品用途、航空宇宙用途、一般
産業用途など、様々な分野で広く用いられている。
【0004】最近では、このような繊維強化複合材料を
土木、建築用途へ適用することが盛んになりつつある。
その主たる対象の1つに、コンクリート構造物などの補
修・補強を挙げることができる。この背景には、橋梁、
トンネル、煙突、建物、道路床版などのコンクリート構
造物が、長年の使用によるコンクリートの中性化、鉄骨
や鉄筋の錆発生による劣化、通行車輌の重量制限緩和に
よる負荷の増大、地震による損傷、大地震を想定した耐
震基準強化などへの対応から、補修・補強の必要性が高
くなっていることが挙げられる。
【0005】繊維強化複合材料を用いたコンクリート構
造物の補修・補強方法については、これまでにいくつか
の方法が提案されている。
【0006】特開平3−224901号公報には、コン
クリート構造物の表面に、強化繊維を一方向シート状に
配列したものを配置し、その上からエポキシ樹脂、ビニ
ルエステル樹脂などの熱硬化性樹脂に室温硬化型の硬化
剤を混合した室温硬化型樹脂の組成物をヘラやローラー
等を用いて含浸した後、樹脂を硬化させるという、構造
物の補修・補強方法が開示されている。この方法では、
作業現場で樹脂と硬化剤を調合した後、強化繊維に含浸
させる必要があるため、作業に手間がかかる。特開平5
−38718号公報、特開平5−39673号公報、特
開平5−39674号公報には、硬化剤を含まない熱硬
化性樹脂組成物を強化繊維に含浸したプリプレグをコン
クリート構造物にはりつけ、その上から該熱硬化性樹脂
の硬化剤を有機溶媒に溶解して塗布し、乾燥後に硬化さ
せるという補修・補強方法が開示されている。この方法
では、プリプレグに硬化剤の溶液を均一に浸透させるこ
とが難しく硬化不良が生じやすいこと、有機溶媒を使用
するため硬化物中に気泡が残りやすく、作業環境も悪い
ことなど、問題点が多い。
【0007】特開平7−178728号公報には、強化
繊維に湿気硬化型ポリウレタン樹脂を含浸したプリプレ
グ、およびそれを用いたコンクリート構造物の補修・補
強方法が開示されている。湿気硬化型ポリウレタンは硬
化の際に二酸化炭素を発生するため、硬化物の内部およ
び表面に多量の気泡が残る。このような気泡が存在する
と、材料の力学的特性が低下したり、材料の表面平滑性
が悪くなるほか、補修・補強した箇所に気泡を通して水
が侵入しやすくなるため、その箇所にひび割れやプリプ
レグの剥がれなどが発生し、短期間で劣化してしまう恐
れがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る欠点を改良すること、すなわち、樹脂調合作業や含浸
作業が不要で作業性がよいうえ、硬化物に含まれる気泡
が極めて少なく、特にコンクリート構造物の補修・補強
に用いた場合に、長期間に渡って優れた補修・補強効果
が持続できるプリプレグおよび繊維強化複合材料、およ
び該プリプレグを用いた構造物の補修・補強方法を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のプリプレグは、
前記課題を解決するため、次の構成を有する。
【0010】すなわち、湿気硬化樹脂組成物を強化繊維
に含浸してなるプリプレグであって、該樹脂組成物は硬
化の際に実質的に気体を発生しないことを特徴とするプ
リプレグである。
【0011】また、本発明の繊維強化複合材料は、前記
課題を解決するため、次の構成を有する。すなわち、上
記プリプレグを硬化してなる繊維強化複合材料である。
【0012】また、本発明のコンクリート構造物の補修
・補強方法は、前記課題を解決するため、次の構成を有
する。すなわち、上記プリプレグをコンクリート構造物
に貼付した後、該プリプレグを硬化せしめることを特徴
とするコンクリート構造物の補修・補強方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0014】まず、強化繊維に含浸して用いる湿気硬化
樹脂組成物について説明する。
【0015】湿気硬化樹脂組成物には、硬化する際に気
体を実質的に発生しないものを使用する。気体を実質的
に発生しないとは、硬化反応により架橋構造が形成され
る際、生成する副生成物が常温・常圧下で気体でない
か、あるいは架橋構造が形成される際、副生成物が実質
的に発生しないことを意味する。
【0016】例えば、硬化する際に、常温・常圧下で液
体である物質、たとえばメタノール、エタノール、酢
酸、アセトン、水などが発生する場合は、これらは樹脂
中を拡散し表面より徐々に揮発していくため、気泡の非
常に少ない硬化物が得られる。また、生成する物質が常
温・常圧下で固体の場合は、これらは硬化物中にとどま
るため、気泡の非常に少ない硬化物が得られる。
【0017】硬化する際に気体が発生するか否かは、湿
気硬化樹脂組成物に含まれる化合物の種類と、その硬化
機構によって決まる。また、硬化する際に発生する物質
を分析して判定することもできる。例えば、湿気硬化型
ポリウレタンのように、硬化の際に二酸化炭素などの気
体を発生する場合は、硬化物中に大量の気泡が残存し、
材料の力学的特性が低下したり、プリプレグにより補修
・補強した箇所に水が侵入する原因となるため、好まし
くない。
【0018】硬化する際に気体を発生しない湿気硬化樹
脂組成物として、シロキサン結合を生成して硬化する湿
気硬化樹脂組成物、ジスルフィド結合を生成して硬化す
る湿気硬化樹脂組成物などが使用できる。
【0019】シロキサン結合を形成して硬化する樹脂組
成物としては、1分子中に加水分解性シリル基を1個以
上有する化合物を含んでなる湿気硬化樹脂組成物が挙げ
られる。また、ジスルフィド結合を生成して硬化する湿
気硬化樹脂組成物としては、1分子中にチオール基を2
個以上有する化合物と、過酸化亜鉛や過酸化カルシウム
などの湿気活性型の酸化剤とを含んでなる湿気硬化樹脂
組成物や、1分子中にトリアルキルシリルチオ基を2個
以上有する化合物を含んでなる湿気硬化樹脂組成物など
が挙げられる。
【0020】これらの中では、1分子中に加水分解性シ
リル基を1個以上有する化合物を含んでなる湿気硬化樹
脂組成物が、硬化速度や硬化物の力学的特性に優れるた
め、好ましく使用できる。
【0021】加水分解性シリル基とは、ケイ素原子に加
水分解性基が結合した官能基であり、加水分解反応によ
り架橋構造を形成しうる基を意味する。加水分解性シリ
ル基としては、下記一般式(1)で示される基が好まし
い。
【0022】
【化2】 式中、Xは加水分解性基、aは0〜2の整数、R1 はア
ルキル基を表す。
【0023】Xの具体例として、水酸基、アルコキシ
基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸
アミド基、アミノオキシ基、アルケニルオキシ基等があ
げられる。これらの中では、加水分解性が適度で取扱い
が容易な点から、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケト
キシメート基、アミノオキシ基、アルケニルオキシ基が
好ましい。加水分解性基が1個のケイ素原子に2個以上
結合している場合、それらは同一でも異なっていてもよ
い。また、アルキル基は、炭素数1〜6のアルキル基が
好ましい。
【0024】また、力学的特性に優れた硬化物を与える
ためには、加水分解性シリル基を1分子中に2個以上有
する化合物を使用することが好ましい。
【0025】本発明で好ましく使用できる、加水分解性
シリル基を有する化合物としては、次の(a)〜(e)
に示すものを挙げることができる。これらは単独で用い
ても、複数の種類を組み合わせて用いてもよい。
【0026】(a)エポキシ樹脂と、エポキシ基と反応
しうる官能基を有するシラン化合物との反応物 (b)不飽和結合を有する化合物と、ヒドロシラン化合
物との反応物 (c)アミンと、アミノ基と反応しうる官能基を有する
シラン化合物との反応物 (d)フェノール化合物と、水酸基と反応しうる官能基
を有するシラン化合物との反応物 (e)加水分解性シリル基を有するポリオルガノシロキ
サン (a)の化合物は、エポキシ樹脂と、エポキシ基と反応
し得る官能基を有するシラン化合物を反応させることに
より得られる。
【0027】用いるエポキシ樹脂に特に制限はないが、
1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものが好まし
く、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールB型エポキシ樹脂、ノボラック
型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹
脂、フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂、フェノール
化合物とジシクロペンタジエンの共重合体を原料とする
エポキシ樹脂、ジグリシジルレゾルシノール、テトラキ
ス(グリシジルオキシフェニル)エタン、トリス(グリ
シジルオキシフェニル)メタンのようなグリシジルエー
テル型エポキシ樹脂、テトラグリシジルジアミノジフェ
ニルメタン、トリグリシジルアミノフェノール、トリグ
リシジルアミノクレゾール、テトラグリシジルキシリレ
ンジアミン、テトラグリシジルビス(アミノメチルシク
ロヘキサン)のようなグリシジルアミン型エポキシ樹
脂、ジグリシジルフタレート、ジグリシジルヘキサヒド
ロフタレートのようなグリシジルエステル型エポキシ樹
脂、および前記エポキシ樹脂を複数組み合わせたものな
どを用いることができる。
【0028】これらの中では、ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラッ
ク型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、
ビスフェノールB型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキ
シ樹脂、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、フルオ
レン骨格を有するエポキシ樹脂、フェノール化合物とジ
シクロペンタジエンの共重合体を原料とするエポキシ樹
脂や、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、ト
リグリシジルアミノフェノール、トリグリシジルアミノ
クレゾール、テトラグリシジルキシリレンジアミンのよ
うなグリシジルアミン型エポキシ樹脂を用いたものは、
耐熱性、力学的特性ともに優れた硬化物を与えるため、
特に好ましい。
【0029】エポキシ基と反応し得る官能基を有するシ
ラン化合物としては、γ−(2−アミノエチル)アミノ
プロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチ
ル)アミノプロピルジメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリ
アセトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジアセト
キシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルメチル
ジアセトキシシラン、γ−アミノプロピルトリス(アセ
トキシメート)シラン、N−フェニル−γ−アミノプロ
ピルビス(メチルエチルケトキシメート)メチルシラ
ン、N−フェニル−γ−アミノプロピルビス(ジメチル
ケトキシメート)メチルシランなどのアミノ基含有シラ
ン類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルジメトキシメチルシランなどのメ
ルカプト基含有シラン類などを用いることができる。
【0030】エポキシ樹脂と、エポキシ基と反応しうる
官能基を有するシラン化合物の反応は、両者を混合して
加熱することにより行うことができる。エポキシ樹脂中
のエポキシ基1モルに対し、シラン化合物中の活性水素
原子数が好ましくは0.3〜1.5モル、より好ましく
は0.6〜1.2モルとなるよう配合し、加水分解性シ
リル基と水分との反応を防ぐため、真空中、あるいは窒
素などの不活性ガスを流しながら反応させることが好ま
しい。メルカプト基含有シラン類を使用する場合、トリ
エチルアミン、ベンジルジメチルアミン、2,4,6-トリス
(ジメチルアミノメチル)フェノールなどの3級アミン
化合物や、トリフェニルホスフィンなどを触媒として添
加しても良い。反応温度は、20〜200℃が好まし
く、50〜180℃がさらに好ましい。
【0031】(b)の化合物は、不飽和結合を有する化
合物に、ヒドロシラン化合物を反応せしめるヒドロシリ
ル化反応により得ることができる。
【0032】用いるヒドロシラン化合物は下記一般式
(2)で表される。
【0033】
【化3】 式中、Xは加水分解性基、aは0〜2の整数、R1 はア
ルキル基を表す。
【0034】このような化合物には、例えばトリメトキ
シシラン、トリエトキシシラン、メチルジエトキシシラ
ン、メチルジメトキシシラン、フェニルジメトキシシラ
ンのようなアルコキシシラン類、トリアセトキシシラ
ン、メチルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキシ
シランのようなアシロキシシラン類、トリス(アセトキ
シメート)シラン、ビス(メチルエチルケトキシメー
ト)メチルシラン、ビス(ジメチルケトキシメート)メ
チルシラン、ビス(シクロヘキシルケトキシメート)メ
チルシランのようなケトキシメートシラン類などが挙げ
られる。
【0035】また、不飽和結合を有する化合物として好
ましいものは、1分子中に2個以上の不飽和結合を有す
る化合物である。例えばジアリルフタレート、ジアリル
イソフタレート、ジアリルテレフタレート、ジビニルベ
ンゼン、トリアリルイソシアヌレート、ビスフェノール
Aエチレンオキシド付加物ジアクリレート、ビスフェノ
ールAプロピレンオキシド付加物ジアクリレート、水素
化ビスフェノールAエチレンオキシド付加物ジアクリレ
ート、水素化ビスフェノールAプロピレンオキシド付加
物ジアクリレート、ビスフェノールSエチレンオキシド
付加物ジアクリレート、ビスフェノールAエチレンオキ
シド付加物ジメタクリレート、ビスフェノールAプロピ
レンオキシド付加物ジメタクリレート、ビスフェノール
Aグリシジルエーテルアクリル酸付加物、トリエチレン
グリコールジアクリレート、テトラエチレングリコール
ジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペ
ンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアク
リレートなどが挙げられる。
【0036】また、分子内に2個以上の不飽和結合を有
する重合体、例えばポリオキシプロピレン、ポリオキシ
エチレン、ポリオキシトリメチレン、ポリオキシテトラ
メチレンなどのポリオキシアルキレン重合体の末端に不
飽和結合を導入したものも使用できる。このような重合
体と、ヒドロシラン化合物との反応により加水分解性シ
リル基を導入した重合体には各種の市販品があり、“サ
イリル”SAT200、SAT030、“MSポリマ
ー”20A(以上、鐘淵化学工業(株)製)、“エクセ
スター”ES−S3630、ES−S3430、ES−
S3620(旭硝子(株)製)などが挙げられる。
【0037】不飽和結合を有する化合物の中では、芳香
族基、シクロアルキレン基、イソシアヌル基などの環状
構造を骨格に有する化合物を用いると、耐熱性、力学的
特性に優れる硬化物が得られるため好ましく、例えばジ
アリルフタレート、ジアリルイソフタレート、ジアリル
テレフタレート、ジビニルベンゼン、トリアリルイソシ
アヌレート、ビスフェノールAエチレンオキシド付加物
ジアクリレート、ビスフェノールAプロピレンオキシド
付加物ジアクリレート、水素化ビスフェノールAエチレ
ンオキシド付加物ジアクリレート、水素化ビスフェノー
ルAプロピレンオキシド付加物ジアクリレート、ビスフ
ェノールSエチレンオキシド付加物ジアクリレート、ビ
スフェノールAエチレンオキシド付加物ジメタクリレー
ト、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物ジメタ
クリレート、ビスフェノールAグリシジルエーテルアク
リル酸付加物などが好ましく使用できる。
【0038】不飽和結合を有する化合物と、ヒドロシラ
ン化合物との反応は、遷移金属触媒の存在下で行うこと
が好ましい。触媒としては、白金、ロジウム、コバル
ト、パラジウム、ニッケルなどのVIII族遷移金属錯体が
好ましく、特に白金触媒が好ましい。また、不飽和結合
を有する化合物と、ヒドロシラン化合物の反応は、不飽
和結合を有する化合物中に含まれる不飽和結合1モルに
対し、ヒドロシラン化合物を0.8〜1.2モル配合
し、加水分解性シリル基と水分との反応を防ぐため、真
空中、あるいは窒素などの不活性ガスを流しながら反応
させることが好ましい。反応温度は、30〜150℃が
好ましく、60〜120℃がより好ましい。反応の際、
溶剤は使用してもしなくてもよいが、使用する場合はエ
ーテル類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロ
ゲン化炭化水素類などが好ましい。
【0039】(c)の化合物は、アミンと、アミノ基と
反応し得る官能基を有するシラン化合物とを反応させる
ことにより得ることができる。
【0040】アミンとしては、芳香族環を有し、1分子
中に2個以上の1級あるいは2級アミノ基を有する芳香
族ポリアミンが好ましく、例えば4,4’−ジアミノジ
フェニルメタン、m−フェニレンジアミン、p−フェニ
レンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホ
ン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、m−キシ
リレンジアミン、p−キシリレンジアミン、2,2−ビ
ス(4−アミノフェニル)プロパン、ビス(4−アミノ
フェニル)メタン、ジアミノナフタレンなどが好ましく
使用できる。
【0041】アミンと反応しうる官能基を有するシラン
化合物としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、β−(3,4−)エポキシシクロヘキシルエ
チルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リエトキシシランなどのようなエポキシ基含有シラン類
などが挙げられる。
【0042】アミンとグリシジル基含有シラン類の反応
は、両者を混合して加熱することにより行うことができ
る。この反応は、加水分解性シリル基と水分の反応を防
止するために、真空中、あるいは窒素ガスなどの不活性
ガスを流しながら行うことが好ましい。反応温度は、2
0〜180℃が好ましく、50〜150℃がさらに好ま
しい。
【0043】(d)の化合物は、フェノール化合物と、
水酸基と反応し得る官能基を有するシラン化合物とを反
応させることにより得ることができる。
【0044】フェノール化合物は、芳香族基に結合した
水酸基を有する化合物である。1分子中に水酸基を2個
以上有するものが好ましい。水酸基を2個有するフェノ
ール化合物としては、ビスフェノールA、ビスフェノー
ルF、ビスフェノールS、ヒドロキノン、メチルヒドロ
キノン、レゾルシノール、カテコール、メチルカテコー
ルなどのフェノール類、ジヒドロキシナフタレンなどの
ナフトール類などが挙げられる。
【0045】水酸基を3個以上有する化合物としては、
フェノール類および/またはナフトール類とアルデヒド
類との縮合物、フェノール類および/またはナフトール
類とキシリレングリコールとの縮合物、フェノール類お
よび/またはナフトール類とイソプロペニルアセトフェ
ノンとの縮合物、フェノール類および/またはナフトー
ル類とジシクロペンタジエンとの反応物、トリヒドロキ
シナフタレン、ピロガロールなどが挙げられる。ここ
で、フェノール類としては、例えばフェノール、クレゾ
ール、キシレノール、ブチルフェノール、カテコール、
レゾルシノール、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ビ
スフェノールF、ビスフェノールSなどが用いられる。
また、ナフトール類としては、例えば1−ナフトール、
2−ナフトール、ジヒドロキシナフタレンなどが用いら
れる。また、アルデヒド類としては、たとえばホルムア
ルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ベ
ンズアルデヒド、グリオキザール、アジピンアルデヒ
ド、グルタルアルデヒド、セバシンアルデヒド、サリチ
ルアルデヒドなどが用いられる。
【0046】水酸基と反応し得る官能基を有するシラン
化合物としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシ
シラン、β−(3,4−)エポキシシクロヘキシルエチ
ルトリメトキシシランなどのようなエポキシ基含有シラ
ン類などが使用できる。
【0047】これらの反応は、両者を混合して加熱する
ことにより行うことができる。反応は、加水分解性シリ
ル基と水分の反応を防止するために、真空中、あるいは
窒素ガスなどの不活性ガスを流しながら行うことが好ま
しい。また、反応の際にはトリフェニルホスフィン、
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン、イ
ミダゾール化合物などを触媒として添加してもよい。
【0048】(e)の化合物としては、下記一般式
(3)で示されるオルガノシロキサンを構造単位とし、
末端および/または側鎖に加水分解性シリル基を有する
ポリオルガノシロキサン重合体を具体的に挙げることが
できる。
【0049】
【化4】 式中、R2 、R3 はアルキル基、シクロアルキル基、ア
ルケニル基、アリール基、アラルキル基のいずれかを表
す。
【0050】アルキル基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基など、シクロアルキル基とし
ては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基など、アル
ケニル基としては、ビニル基、アリル基など、アリール
基としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基など、
アラルキル基としては、ベンジル基、フェニルエチル
基、フェニルプロピル基などが挙げられる。
【0051】分子末端および/または側鎖に加水分解性
シリル基を有するポリオルガノシロキサン重合体として
は、硬化触媒などを必要に応じて混合した一液型組成物
として市販されている各種の製品も適用できる。例え
ば、加水分解性基としてアセトキシ基を有する重合体を
含むKE41、KE42(信越化学工業(株)製)、S
H781、SE777(東レ・ダウコーニングシリコー
ン(株)製)など、ケトキシメート基を有する重合体を
含むKE45、KE44(信越化学工業(株)製)、S
H780、SE778、SE5007(東レ・ダウコー
ニングシリコーン(株)製)など、アルコキシ基を有す
る重合体を含むKE4896、KE4897、KE48
98(信越化学工業(株)製)、SE555、SE79
8(東レ・ダウコーニングシリコーン(株)製)などが
挙げられる。
【0052】本発明で用いる湿気硬化樹脂組成物は、加
水分解性シリル基を有する化合物の硬化触媒を含有して
もしなくてもよいが、硬化触媒を含有すると硬化反応が
速やかに進行できるほか、低温での硬化性が改善できる
ため好ましい。
【0053】硬化触媒としては、テトラブチルチタネー
ト、テトラプロピルチタネートなどのチタン酸エステル
類、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエー
ト、ジブチルスズジアセテート、オクチル酸スズ、ナフ
テン酸スズなどのスズカルボン酸塩類、ジブチルスズオ
キシドとフタル酸エステルとの反応物、ジブチルスズジ
アセチルアセトナート、アルミニウムトリス(アセチル
アセトナート)、アルミニウムトリス(エチルアセトア
セテート)、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセ
トアセテートなどの有機アルミニウム化合物類、ジルコ
ニウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセ
チルアセトナートなどのキレート化合物類、オクチル酸
鉛などが挙げられる。これらの硬化触媒は単独でも、2
種以上を併用してもよい。これらの中では、湿気遮断時
の保存安定性に優れ、かつ硬化速度が速いこと、低温で
の硬化性に優れることから、スズカルボン酸塩、チタン
酸エステル類が特に好ましい。硬化触媒の添加量は、加
水分解性シリル基を有する化合物100重量部に対し、
0.1〜20重量部が好ましく、0.3〜10重量部が
さらに好ましい。添加量が少なすぎると硬化速度が遅い
ことがある。一方、添加量が多すぎると、硬化むらや硬
化物に凹凸が生じることがある。
【0054】また、本発明で使用する湿気硬化樹脂組成
物には、加水分解性シリル基を有する化合物に加えて、
エポキシ樹脂を含むことも好ましい。エポキシ樹脂を含
むことにより、硬化物の弾性率が向上できるほか、強化
繊維とマトリックス樹脂の接着性、特に炭素繊維との接
着性が向上できる。
【0055】特に、加水分解性シリル基を有する化合物
が、ポリオキシアルキレン骨格を有する重合体、ポリオ
ルガノシロキサン骨格を有する重合体などの場合には、
硬化物の弾性率をあまり高くできないことがあるため、
エポキシ樹脂を合わせて使用することが特に好ましい。
エポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有
する化合物であれば特に制限なく用いることができる。
例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹
脂、ビスフェノールB型エポキシ樹脂、ナフタレン型エ
ポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、フルオレン骨
格を有するエポキシ樹脂、フェノール化合物とジシクロ
ペンタジエンの共重合体を原料とするエポキシ樹脂、ジ
グリシジルレゾルシノール、テトラキス(グリシジルオ
キシフェニル)エタン、トリス(グリシジルオキシフェ
ニル)メタンのようなグリシジルエーテル型エポキシ樹
脂、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリ
グリシジルアミノフェノール、トリグリシジルアミノク
レゾール、テトラグリシジルキシリレンジアミン、テト
ラグリシジルビス(アミノメチルシクロヘキサン)のよ
うなグリシジルアミン型エポキシ樹脂、ジグリシジルフ
タレート、ジグリシジルヘキサヒドロフタレートのよう
なグリシジルエステル型エポキシ樹脂などが挙げられ、
前記の樹脂を単独あるいは複数組み合わせたものが用い
られる。また、粘度を調整するため、フェニルグリシジ
ルエーテル、n−ブチルグリシジルエーテル、2−エチ
ルヘキシルグリシジルエーテル、sec−ブチルフェニ
ルグリシジルエーテルなどのモノエポキシ化合物を添加
してもよい。また、エポキシ樹脂の配合量は、加水分解
性シリル基を有する化合物100重量部に対して、5〜
300重量部が好ましい。
【0056】エポキシ樹脂を用いる際には、硬化剤とし
て湿気活性型のエポキシ樹脂硬化剤を合わせて使用する
ことが好ましい。好ましい湿気活性型硬化剤として、ケ
チミン化合物を挙げることができる。ケチミン化合物
は、アミンとカルボニル化合物の縮合反応により得られ
る化合物であり、湿気を吸収するとアミンとカルボニル
化合物に分解し、生じたアミンがエポキシ樹脂の硬化剤
として働く。アミンとしては、室温で硬化活性を発揮し
得るものが好ましく、例えばエチレンジアミン、プロピ
レンジアミン、トリメチレンジアミン、ペンタメチレン
ジアミン、ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミ
ン、メンセンジアミン、p,p’−メチレンビス(シク
ロヘキシルアミン)、、m−キシリレンジアミン、p−
キシリレンジアミンなどの脂肪族ジアミン、トリエチレ
ンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチ
レンヘキサミンなどの脂肪族ポリアミンなどが好ましく
使用できる。また、カルボニル化合物としては、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、ジエチルケトン、ジイソプロピル
ケトン、ジイソブチルケトンなどの脂肪族ケトン類、シ
クロペンタノン、トリメチルシクロペンタノン、シクロ
ヘキサノン、トリメチルシクロヘキサノンなどの脂肪族
環状ケトン類、アセチルアセトン、アセト酢酸メチル、
アセト酢酸エチル、マロン酸ジメチル、マロン酸メチル
エチルなどのβ−ジカルボニル化合物、アセトアルデヒ
ド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イ
ソブチルアルデヒド、ジエチルアルデヒド、ジエチルア
セトアルデヒド、グリオキサール、ベンズアルデヒドな
どのアルデヒド類などが使用できる。
【0057】ケチミン化合物中にイミノ基が存在する場
合には、イミノ基をエチレンオキシドやスチレンオキシ
ド、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエ
ーテルなどのグリシジルエーテル類、グリシジルエステ
ル類などとさらに反応させてもよい。また、ケチミン化
合物は、単独でも複数の種類を組み合わせて用いてもよ
い。
【0058】ケチミン化合物の配合量は、湿気硬化樹脂
組成物に含まれるエポキシ樹脂100重量部に対して、
好ましくは1〜100重量部、さらに好ましくは10〜
50重量部である。
【0059】エポキシ樹脂を配合した湿気硬化樹脂組成
物は、硬化した後、加水分解性シリル基を有する化合物
の硬化物を主成分とする相と、エポキシ樹脂硬化物を主
成分とする相との2つの相からなる相分離構造を形成す
る場合がある。このような場合は、エポキシ樹脂または
エポキシ樹脂の硬化剤と反応しうる官能基と、加水分解
性シリル基の両方を有する化合物を配合することによ
り、両相間の接着性が向上でき、機械特性に優れた硬化
物が得られるため好ましい。このような化合物として
は、アミノ基含有シラン類、メルカプト基含有シラン
類、グリシジル基含有シラン類などが挙げられる。
【0060】また、湿気硬化樹脂組成物に脱水剤を配合
することにより、湿気硬化樹脂組成物の調製時、および
プリプレグ製造時の吸湿による硬化反応進行を防止でき
るほか、プリプレグの保存安定性を向上できるため好ま
しい。脱水剤としては、例えばビニルトリメトキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ランなどのシラン化合物、トルエンスルホニルイソシア
ネートなどのイソシアネート化合物、テトラメチルシリ
ケート、テトラエチルシリケートなどのシリケート類、
オルトギ酸メチル、オルトギ酸エチルなどのオルトギ酸
エステル類、モレキュラーシーブなどが好ましく使用で
きる。脱水剤の配合量は、湿気硬化樹脂組成物中に0.
05〜10重量%含むことが好ましく、0.1〜5重量
%がさらに好ましい。
【0061】また、上記の湿気硬化樹脂組成物には、必
要に応じてシリカ、アルミナ、酸化チタン、ジルコニ
ア、タルク、粘土鉱物、雲母、フェライトなどの無機粒
子を配合することができる。これらの添加は、硬化物の
弾性率を向上させたり、未硬化の樹脂組成物に揺変性を
付与するなどの効果を有する。
【0062】本発明のプリプレグは、上記した湿気硬化
樹脂組成物を強化繊維に含浸することにより製造でき
る。プリプレグの製造は、熱硬化性樹脂組成物を用いた
プリプレグの製造と同様の方法が適用できる。例えば、
加熱して粘度を低下させた湿気硬化樹脂組成物を満たし
た樹脂槽へ強化繊維を通す方法、湿気硬化樹脂組成物を
樹脂槽からキスロールやリバースロールによってロール
上に塗布し、強化繊維と接触させて含浸する方法、湿気
硬化樹脂組成物をリバースロールコータなどを用いて離
型紙などの表面にフィルム状に塗布し、強化繊維の片側
あるいは両側からはさみこんで加圧、あるいは加熱・加
圧して含浸させる方法、湿気硬化樹脂組成物を溶媒に溶
解して溶液とし、溶液中に強化繊維を通して含浸した
後、乾燥して溶媒を除去する方法など、各種の方法によ
り製造できる。
【0063】プリプレグを硬化して得られる繊維強化複
合材料の製品が優れた性能を発揮するため、また、プリ
プレグを用いてコンクリート構造物の補修・補強を行っ
た場合、その効果を長期間にわたって維持するために
は、湿気硬化樹脂組成物の硬化物が適切な弾性率、ガラ
ス転移温度を有することが望ましい。
【0064】弾性率については、湿気硬化樹脂組成物の
硬化物の室温での曲げ弾性率が1.0GPa以上である
ことが好ましく、より好ましくは1.5GPa以上、さ
らに好ましくは2.0GPa以上である。
【0065】また、ガラス転移温度については、プリプ
レグの硬化物のガラス転移温度が30℃以上であること
が好ましく、より好ましくは40℃以上、さらに好まし
くは50℃以上である。
【0066】プリプレグに用いる強化繊維の種類には特
に制限はなく、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、
ボロン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維などを単独
または組み合わせて用いることができる。これらの中で
も、炭素繊維は軽量でかつ高い強度の繊維強化複合材料
を与えるため特に好ましい。
【0067】強化繊維の形態は、繊維強化複合材料の製
品の形状、補修・補強の対象となるコンクリート構造物
の形状や、補修・補強の目的などに応じて、適当なもの
を選択すればよい。例えばストランド、複数のストラン
ドを合わせロープ状としたもの、複数のストランドを一
方向に配列しシート状としたもの、織物、不織布、編み
物、組み紐などの各種の形態を用いることができる。
【0068】本発明のプリプレグは、湿気が遮断された
状態では良好な保存安定性を有するとともに、大気中の
湿気により硬化し、力学的特性に優れた繊維強化複合材
料を与える。また、硬化物の表面および内部には、気泡
の発生が非常に少なく、表面平滑性および機械特性に優
れた繊維強化複合材料が得られる。
【0069】本発明のプリプレグは、コンクリートとの
接着性に優れるとともに、硬化物に気泡の発生が非常に
少ない特徴を有することから、コンクリート構造物の補
修・補強に特に好ましく使用できる。特に、硬化したプ
リプレグの表面および内部に気泡が非常に少ないため、
風雨等による水分が補修・補強箇所に侵入するのを防止
でき、長期間にわたって補修・補強の効果が持続できる
という長所を有する。コンクリート構造物の補修・補強
は、本発明のプリプレグを対象箇所に貼りつけた後、プ
リプレグを硬化させることにより行うことができる。対
象となるコンクリート構造物としては、例えば建物の
柱、梁、床面、壁面、天井などの各種部材、高架支柱、
橋梁、煙突、トンネル、道路床版などが挙げられる。
【0070】コンクリート構造物の補修・補強に際して
は、コンクリート表面の劣化層の除去、段差や欠損部の
修正などの前処理を行い、プリプレグとコンクリートの
接着性を高めるためのプライマー処理などを必要に応じ
て行った後、プリプレグを貼りつけて施工を行うとよ
い。
【0071】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。なお、実施例中、部数はすべて重量部を表わ
す (実施例1)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(“エピ
コート”828、油化シェルエポキシ(株)製)100
部と、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン(KBM573、信越化学工業(株)製)135
部をフラスコにとり、窒素気流下で撹拌しながら150
℃で5時間反応させた。反応物を室温まで冷却した後、
反応物100部に対しジブチルスズジラウレート(ナカ
ライテスク(株)製)を1部混合して湿気硬化樹脂組成
物を得た。
【0072】この湿気硬化樹脂組成物をシャーレにと
り、25℃、湿度50%で10日間養生し、2mm厚の
硬化樹脂板を得た。この硬化樹脂板から長さ60mm、
幅10mmの試験片を切り出し、25℃での曲げ弾性率
を測定したところ、2.5GPaであった。また、硬化
樹脂板のガラス転移温度を示差走査熱量計(メトラー社
製、TC10A型)を用い、昇温速度40℃/分で測定
したところ、49℃であった。
【0073】この湿気硬化樹脂組成物を、リバースロー
ルコーターを用いて離型紙上に塗布して樹脂フィルムを
作製し、炭素繊維平織織物“トレカクロス”6343B
(織物目付190g/m2 、東レ(株)製)の両側から
はさみこんで含浸させ、樹脂含有率65重量%のプリプ
レグを作製した。
【0074】縦横20cmにカットしたプリプレグを5
枚方向を揃えて積層し、気温25℃、湿度50%で10
日間養生して硬化板を得た。
【0075】硬化板を縦糸に沿って中央部で切断し、断
面を研磨した後、反射型光学顕微鏡で倍率50倍で観察
し、ボイド率を下式に従って求めた。
【0076】ボイド率=断面に存在する気泡部分の面積
の総和/硬化板の断面積 ボイド率は0.15%であった。
【0077】(実施例2)実施例1で作製したビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂と、N−フェニル−γ−アミノ
プロピルトリメトキシシランとの反応物100部に対し
て、ジブチルスズジラウレート(ナカライテスク(株)
製)1部、さらに脱水剤としてオルトギ酸エチル(ナカ
ライテスク(株)製)1部を混合して湿気硬化樹脂組成
物を得た。この湿気硬化樹脂組成物をシャーレにとり、
25℃、湿度50%で10日間養生して2mm厚の硬化
樹脂板を得た。実施例1と同様に曲げ弾性率、およびガ
ラス転移温度を測定した。25℃での曲げ弾性率は2.
5GPa、硬化樹脂板のガラス転移温度は49℃で、実
施例1と差はなかった。
【0078】この湿気硬化樹脂組成物を、実施例1と同
様に炭素繊維平織織物“トレカクロス”6343B(織
物目付190g/m2 、東レ(株)製)に含浸し、樹脂
含有率65重量%のプリプレグを作製した。
【0079】縦横20cmにカットしたプリプレグを5
枚方向を揃えて積層し、気温25℃、湿度50%で10
日間養生して硬化板を得た。
【0080】実施例1と同様にして、硬化板のボイド率
を求めた。ボイド率は0.15%であり、実施例1と差
はなかった。
【0081】また、一定時間湿気に接触させた後、湿気
を遮断して保管した場合のプリプレグの保存安定性を調
べるため、このプリプレグを縦横10cmにカットし、
気温25℃、湿度50%で10分間放置した後、密閉可
能な容器に移し、容器中の空気をシリカゲルを通した乾
燥窒素に置換して密閉した。この状態で25℃で50日
間経過した後、プリプレグ表面の粘着性を調べたとこ
ろ、初期状態と変わらなかった。一方、実施例1のプリ
プレグについても同様の評価を行ったところ、粘着性は
実施例2のプリプレグより劣っていた。
【0082】(実施例3)テトラグリシジルジアミノジ
フェニルメタン(“スミエポキシ”ELM434、住友
化学工業(株)製)100部と、N−フェニル−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン(KBM573、信越
化学工業(株)製)213部をフラスコにとり、窒素気
流下で撹拌しながら150℃で3時間反応させた。反応
物を室温まで冷却した後、反応物100部に対して、ジ
ブチルスズジラウレート(ナカライテスク(株)製)を
1部混合して湿気硬化樹脂組成物を得た。
【0083】この湿気硬化樹脂組成物をシャーレにと
り、25℃、湿度50%で10日間養生して2mm厚の
硬化樹脂板を得た。実施例1と同様に曲げ弾性率、およ
びガラス転移温度を測定した。25℃での曲げ弾性率は
3.4GPaであった。また、硬化樹脂板のガラス転移
温度は69℃であった。
【0084】この湿気硬化樹脂組成物を、実施例1と同
様に炭素繊維平織織物“トレカクロス”6343B(織
物目付190g/m2 、東レ(株)製)に含浸し、樹脂
含有率65重量%のプリプレグを作製した。
【0085】縦横20cmにカットしたプリプレグを5
枚方向を揃えて積層し、気温25℃、湿度50%で10
日間養生して硬化板を得た。
【0086】実施例1と同様にして、硬化板のボイド率
を求めた。ボイド率は0.13%であった。
【0087】(実施例4)ビスフェノールAグリシジル
エーテルアクリル酸付加物“エポキシエステル”300
0A(共栄社化学(株)製)100部と、メチルジメト
キシシラン(TSL8117、東芝シリコーン(株)
製)43部、塩化白金酸水和物(アルドリッチ・ケミカ
ル・カンパニー製)0.01部をフラスコにとり、窒素
気流下で撹拌しながら90℃で2時間反応させた。反応
物を室温まで冷却した後、反応物100部に対して、ジ
ブチルスズジラウレート(ナカライテスク(株)製)を
1部混合して湿気硬化樹脂組成物を得た。
【0088】この湿気硬化樹脂組成物をシャーレにと
り、25℃、湿度50%で10日間養生して2mm厚の
硬化樹脂板を得た。実施例1と同様に曲げ弾性率、およ
びガラス転移温度を測定した。25℃での曲げ弾性率は
2.2GPaであった。また、硬化樹脂板のガラス転移
温度は44℃であった。
【0089】この湿気硬化樹脂組成物を、実施例1と同
様に炭素繊維平織織物“トレカクロス”6343B(織
物目付190g/m2 、東レ(株)製)に含浸し、樹脂
含有率65重量%のプリプレグを作製した。
【0090】縦横20cmにカットしたプリプレグを5
枚方向を揃えて積層し、気温25℃、湿度50%で10
日間養生して硬化板を得た。
【0091】実施例1と同様にして、硬化板のボイド率
を求めた。ボイド率は0.12%であった。
【0092】(実施例5)ジアリルフタレート30部
(ナカライテスク(株)製)、ビスフェノールAグリシ
ジルエーテルアクリル酸付加物“エポキシエステル”3
000A(共栄社化学(株)製)70部、メチルジメト
キシシラン(TSL8117、東芝シリコーン(株)
製)56部、塩化白金酸水和物0.01部(アルドリッ
チ・ケミカル・カンパニー製)をフラスコにとり、窒素
気流下で撹拌しながら90℃で2時間反応させた。反応
物を室温まで冷却した後、反応物100部に対して、ジ
ブチルスズジラウレート(ナカライテスク(株)製)を
1部混合して湿気硬化樹脂組成物を得た。
【0093】この湿気硬化樹脂組成物をシャーレにと
り、25℃、湿度50%で10日間養生して2mm厚の
硬化樹脂板を得た。実施例1と同様に曲げ弾性率、およ
びガラス転移温度を測定した。25℃での曲げ弾性率は
2.5GPaであった。また、硬化樹脂板のガラス転移
温度は57℃であった。
【0094】この湿気硬化樹脂組成物を、実施例1と同
様に炭素繊維平織織物“トレカクロス”6343B(織
物目付190g/m2 、東レ(株)製)に含浸し、樹脂
含有率65重量%のプリプレグを作製した。
【0095】縦横20cmにカットしたプリプレグを5
枚方向を揃えて積層し、気温25℃、湿度50%で10
日間養生して硬化板を得た。
【0096】実施例1と同様にして、硬化板のボイド率
を求めた。ボイド率は0.09%であった。
【0097】(実施例6)加水分解性シリル基を有する
ポリオキシアルキレン重合体“サイリル”SAT200
(鐘淵化学工業(株)製)100部、ジブチルスズジラ
ウレート(ナカライテスク(株)製)1部を室温で混合
し、湿気硬化樹脂組成物を得た。
【0098】この湿気硬化樹脂組成物を、実施例1と同
様に炭素繊維平織織物“トレカクロス”6343B(織
物目付190g/m2 、東レ(株)製)に含浸し、樹脂
含有率65重量%のプリプレグを作製した。
【0099】この湿気硬化樹脂組成物をシャーレにと
り、25℃、湿度50%で10日間養生して2mm厚の
硬化樹脂板を得た。実施例1と同様に曲げ弾性率、およ
びガラス転移温度を測定した。25℃での曲げ弾性率は
2.8MPaであった。また、硬化樹脂板のガラス転移
温度は−29℃であった。
【0100】縦横20cmにカットしたプリプレグを5
枚方向を揃えて積層し、気温25℃、湿度50%で10
日間養生して硬化板を得た。
【0101】実施例1と同様にして、硬化板のボイド率
を求めた。ボイド率は0.12%であった。
【0102】(実施例7)加水分解性シリル基を有する
ポリオキシアルキレン重合体“サイリル”SAT200
(鐘淵化学工業(株)製)30部、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂“エピコート”828(油化シェルエポキ
シ(株)製)70部、ジブチルスズジラウレート(ナカ
ライテスク(株)製)1部、ケチミン硬化剤“エピキュ
ア”H−3(油化シェルエポキシ(株)製)35部、γ
−アミノプロピルトリエトキシシラン(KBE903、
信越化学工業(株))0.5部を室温で混合し、湿気硬
化樹脂組成物を得た。
【0103】この湿気硬化樹脂組成物をシャーレにと
り、25℃、湿度50%で10日間養生して2mm厚の
硬化樹脂板を得た。実施例1と同様に曲げ弾性率、およ
びガラス転移温度を測定した。25℃での曲げ弾性率は
1.1GPaであった。また、硬化樹脂板のガラス転移
温度は31℃であった。
【0104】この湿気硬化樹脂組成物を、実施例1と同
様に炭素繊維平織織物“トレカクロス”6343B(織
物目付190g/m2 、東レ(株)製)に含浸し、樹脂
含有率65重量%のプリプレグを作製した。
【0105】縦横20cmにカットしたプリプレグを5
枚方向を揃えて積層し、気温25℃、湿度50%で10
日間養生して硬化板を得た。
【0106】実施例1と同様にして、硬化板のボイド率
を求めた。ボイド率は0.13%であった。
【0107】(実施例8)ケトキシメート基を有するポ
リオルガノシロキサンを含有する一液型湿気硬化樹脂組
成物SH780(東レ・ダウコーニングシリコーン
(株)製)を、実施例1と同様に炭素繊維平織織物“ト
レカクロス”6343B(織物目付190g/m2 、東
レ(株)製)に含浸し、樹脂含有率65重量%のプリプ
レグを作製した。
【0108】また、別に湿気硬化樹脂組成物をシャーレ
にとり、25℃、湿度50%で10日間養生して2mm
厚の硬化樹脂板を得た。実施例1と同様に曲げ弾性率、
およびガラス転移温度を測定した。25℃での曲げ弾性
率は2.4MPaであった。また、硬化樹脂板のガラス
転移温度は−27℃であった。
【0109】縦横20cmにカットしたプリプレグを5
枚方向を揃えて積層し、気温25℃、湿度50%で10
日間養生して硬化板を得た。
【0110】実施例1と同様にして、硬化板のボイド率
を求めた。ボイド率は0.14%であった。
【0111】(比較例1)ポリカーボネートジオール
“ブラクセル”CD208HL(ダイセル化学工業
(株)製)100部に、4,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート“ミリオネート”MT(日本ポリウレタ
ン工業(株)製)100部を加え、窒素気流下で攪拌し
ながら80℃で3時間反応させ、ポリウレタンプレポリ
マーを得た。室温まで冷却した後、ジブチルスズジラウ
レート(ナカライテスク(株)製)0.3部を混合して
湿気硬化型ポリウレタン樹脂組成物を得た。この樹脂組
成物を、実施例1と同様に炭素繊維平織織物“トレカク
ロス”6343B(織物目付190g/m2 、東レ
(株)製)に含浸し、樹脂含有率65重量%のプリプレ
グを作製した。
【0112】縦横20cmにカットしたプリプレグを5
枚方向を揃えて積層し、気温25℃、湿度50%で10
日間養生して硬化板を得た。
【0113】実施例1と同様にして、硬化板のボイド率
を求めた。ボイド率は6.40%であり、実施例1〜8
と比較して気泡が非常に多かった。
【0114】
【発明の効果】本発明の湿気硬化型プリプレグは、硬化
性が良く、しかも硬化物内部および表面に気泡の発生が
非常に少なく、機械特性に優れた繊維強化複合材料を与
える。また、このプリプレグを用いることによりコンク
リート構造物の補修・補強を効率よく行えるうえ、硬化
物の内部および表面に気泡の発生が非常に少なく風雨な
どによる水分侵入が防止できるため、長期間にわたって
補修・補強効果が持続できる。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】湿気硬化樹脂組成物が強化繊維に含浸され
    てなるプリプレグであって、該樹脂組成物が硬化するに
    際して実質的に気体を発生しないことを特徴とするプリ
    プレグ。
  2. 【請求項2】湿気硬化樹脂組成物が、1分子中に加水分
    解性シリル基を1個以上有する化合物を含んでなること
    を特徴とする、請求項1記載のプリプレグ。
  3. 【請求項3】加水分解性シリル基が、下記一般式で示さ
    れることを特徴とする、請求項2記載のプリプレグ。 【化1】 (式中、Xは加水分解性基、aは0〜2の整数、R1
    アルキル基を表す。)
  4. 【請求項4】加水分解性基Xがアルコキシ基、アシルオ
    キシ基、ケトキシメート基、アミノオキシ基、アルケニ
    ルオキシ基から選ばれることを特徴とする、請求項3記
    載のプリプレグ。
  5. 【請求項5】1分子中に加水分解性シリル基を1個以上
    有する化合物が、次の(a)〜(e)から選ばれる少な
    くとも1種の化合物であることを特徴とする、請求項2
    〜4のいずれかに記載のプリプレグ。 (a)エポキシ樹脂と、エポキシ基と反応しうる官能基
    を有するシラン化合物との反応物 (b)不飽和結合を有する化合物と、ヒドロシラン化合
    物との反応物 (c)アミンと、アミノ基と反応しうる官能基を有する
    シラン化合物との反応物 (d)フェノール化合物と、水酸基と反応しうる官能基
    を有するシラン化合物との反応物 (e)加水分解性シリル基を有するポリオルガノシロキ
    サン
  6. 【請求項6】湿気硬化樹脂組成物が、加水分解性シリル
    基を有する化合物の硬化触媒を含有することを特徴とす
    る、請求項2〜5のいずれかに記載のプリプレグ。
  7. 【請求項7】湿気硬化樹脂組成物が、エポキシ樹脂を含
    むことを特徴とする、請求項2〜6のいずれかに記載の
    プリプレグ。
  8. 【請求項8】湿気硬化樹脂組成物が、湿気活性型のエポ
    キシ樹脂硬化剤を含むことを特徴とする、請求項7記載
    のプリプレグ。
  9. 【請求項9】湿気硬化樹脂組成物が、脱水剤を含むこと
    を特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のプリプ
    レグ。
  10. 【請求項10】湿気硬化樹脂組成物の硬化物の室温での
    曲げ弾性率が、1.0GPa以上であることを特徴とす
    る、請求項1〜9のいずれかに記載のプリプレグ。
  11. 【請求項11】硬化後のガラス転移温度が、30℃以上
    であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに
    記載のプリプレグ。
  12. 【請求項12】強化繊維が炭素繊維であることを特徴と
    する、請求項1〜11のいずれかに記載のプリプレグ。
  13. 【請求項13】請求項1〜12のいずれかに記載のプリ
    プレグを硬化してなる繊維強化複合材料。
  14. 【請求項14】請求項1〜12のいずれかに記載のプリ
    プレグをコンクリート構造物に貼付した後、該プリプレ
    グを硬化せしめることを特徴とするコンクリート構造物
    の補修・補強方法。
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