JPH1053868A - 薄膜形成装置 - Google Patents

薄膜形成装置

Info

Publication number
JPH1053868A
JPH1053868A JP20803296A JP20803296A JPH1053868A JP H1053868 A JPH1053868 A JP H1053868A JP 20803296 A JP20803296 A JP 20803296A JP 20803296 A JP20803296 A JP 20803296A JP H1053868 A JPH1053868 A JP H1053868A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
support
gas
evaporating
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20803296A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirohide Mizunoya
博英 水野谷
Yuzo Matsuo
祐三 松尾
Jun Yamamoto
準 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP20803296A priority Critical patent/JPH1053868A/ja
Publication of JPH1053868A publication Critical patent/JPH1053868A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Thin Magnetic Films (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 支持体の幅方向に沿って均一な特性の薄
膜が得られる薄膜形成装置を提供することである。 【解決手段】 真空槽内で材料Mを蒸発させ、蒸発した
粒子を走行する支持体に蒸着させることにより、前記支
持体の表面に薄膜を形成する装置であって、材料Mが収
納される容器と、この容器内の材料Mを蒸発させる蒸発
手段と、前記支持体と前記容器との間に設けられ、蒸着
薄膜向けて酸化性ガスを供給するガス供給手段とを具備
し、前記支持体の幅方向に沿って成膜された薄膜の酸化
度が均一なものとなるよう前記ガス供給手段が構成され
てなる薄膜形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば磁気記録媒
体の製造装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】磁気テープなどの磁気
記録媒体にあっては、高密度記録化の要請から、非磁性
支持体上に設けられる磁性層として、バインダ樹脂を用
いた塗布型のものではなく、バインダ樹脂を用いない金
属薄膜型のものが提案されている。その例としては、無
電解メッキなどの湿式メッキ手段、真空蒸着、スパッタ
リング、あるいはイオンプレーティングなどの乾式メッ
キ手段により磁性層を構成した磁気記録媒体が挙げられ
る。
【0003】ここに挙げた磁性層を構成する手段のなか
でも真空蒸着によるものは、スパッタリングによる場合
に比べて成膜速度が速く、最も一般的に用いられてい
る。図6に真空蒸着手段を利用した磁気記録媒体製造装
置の概略構造を示す。図6中、21は真空槽、22は冷
却キャンロール、23はPETフィルムなどの非磁性の
支持体、24aはPETフィルム23の供給側ロール、
24bはPETフィルム23の巻取側ロール、25はル
ツボ、26はCoやFeなどの磁性材料、27は電子
銃、28は遮蔽板、29は酸素ガス供給ノズルである。
【0004】この装置を使用した磁気記録媒体の製造
は、次のようにして行われる。まず、真空槽21内を所
定の真空度に排気した後、電子銃27を作動させて、ル
ツボ25内の磁性材料26を蒸発させる。そして、冷却
キャンロール22上でPETフィルム23に対して磁性
材料26の粒子を斜め蒸着させる。これと同時に、酸素
ガス供給ノズル29から成膜部位に酸素ガスを吹き付
け、金属薄膜を酸化させる。こうして、PETフィルム
23の表面に磁性膜が形成されてなる磁気記録媒体が得
られる。
【0005】ところで、生産性を向上させるため、通
常、支持体であるPETフィルム23は幅広なものが用
いられる。したがって、酸素ガス供給ノズル29のヘッ
ド29aもそれに対応して幅広に構成されている。ここ
で、図7を用いて、酸素ガス供給ノズル29の幅広なヘ
ッド29a部分の構造を説明する。なお、ヘッド29a
は中心線Z−Zを挟んで左右対象なものであるから、便
宜上、図7にはその片側半分のみを示す。
【0006】図7中、30はガス吐出口であり、このガ
ス吐出口30は、ヘッド29aにおいて成膜部位と向か
い合う面に等間隔で形成されている。ヘッド29aの内
部には、ガス吐出口30から続く分配室が構成されてお
り、酸素ガスはこの分配室から各ガス吐出口30に振り
分けられて成膜部位に供給される。幅広なPETフィル
ムと共に、この幅広な酸素ガス供給ノズル29を用いる
ことで、上述したごとく生産性の向上が図れる。
【0007】ところが、こうした幅広な酸素ガス供給ノ
ズルを用いた場合には、金属薄膜に酸化ムラが生じやす
く、幅方向の特性が均一にならないといった問題があ
る。これは、従来の酸素ガス供給ノズルでは、酸素ガス
をPETフィルム23の幅方向に沿って均等に供給でき
ないからである。この欠点を解消するため、ガス吐出口
を複数連設する代わりに、ガス吐出口の径と等しい開口
幅の細長いスリットを形成してなる酸素ノズルも提案さ
れた。しかし、これによっても金属薄膜の均一な酸化処
理は困難であった。
【0008】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、支持体の幅方向に沿って均一な特性の薄膜が得ら
れる薄膜形成装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、真空槽内
で材料Mを蒸発させ、蒸発した粒子を走行する支持体に
蒸着させることにより、前記支持体の表面に薄膜を形成
する装置であって、材料Mが収納される容器と、この容
器内の材料Mを蒸発させる蒸発手段と、前記支持体と前
記容器との間に設けられ、蒸着薄膜向けて酸化性ガスを
供給するガス供給手段とを具備し、前記支持体の幅方向
に沿って成膜された薄膜の酸化度が均一なものとなるよ
う前記ガス供給手段が構成されてなることを特徴とする
薄膜形成装置によって解決される。
【0010】特に、真空槽内で材料Mを蒸発させ、蒸発
した粒子を走行する支持体に蒸着させることにより、前
記支持体の表面に薄膜を形成する装置であって、材料M
が収納される容器と、この容器内の材料Mを蒸発させる
蒸発手段と、前記支持体と前記容器との間に設けられ、
蒸着薄膜向けて酸化性ガスを供給するガス供給手段とを
具備し、前記ガス供給手段は、前記支持体の幅方向に沿
って連設された複数のガス吐出口を有すると共に、酸化
性ガスが蒸着薄膜向けて前記支持体の幅方向に沿って均
一に供給されるよう前記ガス吐出口は不等間隔で形成さ
れてなることを特徴とする薄膜形成装置によって解決さ
れる。
【0011】更には、真空槽内で材料Mを蒸発させ、蒸
発した粒子を走行する支持体に蒸着させることにより、
前記支持体の表面に薄膜を形成する装置であって、前記
支持体の供給手段及び巻取手段と、この供給手段から巻
取手段に至る経路の途中で前記支持体が接するよう設け
られた冷却キャンロールと、材料Mが収納される容器
と、この容器内の材料Mを蒸発させる蒸発手段と、前記
冷却キャンロールと前記容器との間であって、前記冷却
キャンロール側に設けられた遮蔽板と、この遮蔽板と前
記支持体との間に設けられ、前記支持体の走行方向とは
逆の方向から酸化性ガスを蒸着薄膜向けて供給するガス
供給手段とを具備し、前記ガス供給手段は、前記支持体
の幅方向に沿って連設された複数のガス吐出口を有する
と共に、酸化性ガスが蒸着薄膜向けて前記支持体の幅方
向に沿って均一に供給されるよう前記ガス吐出口は不等
間隔で形成されてなることを特徴とする薄膜形成装置に
よって解決される。
【0012】なお、上記薄膜形成装置にあっては、ガス
供給手段における、その中央側のガス吐出口同士の間隔
を、端部側のガス吐出口同士の間隔よりも大きくしてい
る。更に詳しく言えば、ガス供給手段におけるガス吐出
口同士の間隔は、少なくとも大小二種類存在し、中央側
ほど大間隔な部分の割合が大きくなるよう構成してい
る。
【0013】また、ガス供給手段におけるガス吐出口の
口径は、中央側ほど小さく、端部側ほど大きいよう構成
することもできる。そして、ガス供給手段における各々
のガス吐出口に対応してガス流量制御手段が設けられ、
前記ガス流量制御手段を調節することで、酸化性ガスが
蒸着薄膜向けて前記支持体の幅方向に沿って均一に供給
されるよう構成することもできる。
【0014】上述したように、本発明の薄膜形成装置で
は、ガス供給手段のガス吐出口を、均等な間隔にではな
く、例えば端部側ほどガス吐出口が密に存在するよう不
等間隔で形成している。このため、従来、供給量が過多
であった中央側では酸化性ガスの供給が抑えられ、逆に
供給量が過少であった端部側では酸化性ガスの供給が十
分なものとなる。よって、酸化性ガスは支持体の幅方向
に沿って均等に供給され、薄膜に酸化ムラが生じなくな
る。つまり、幅方向に沿った酸化度が均一な薄膜が得ら
れる。これは、ガス流量制御手段を備えた装置について
も言えることである。すなわち、この装置でも、ガス流
量制御手段を適宜調節し、例えば端部側のガス流量が中
央側のガス流量よりもいくらか多めになるようにして成
膜を行うことで、高品質な薄膜が効率よく得られる。
【0015】なお、本発明において、ガス吐出口同士の
間隔とは、隣接する二つのガス吐出口における中心間距
離を意味する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の薄膜形成装置は、真空槽
内で材料Mを蒸発させ、蒸発した粒子を走行する支持体
に蒸着させることにより、前記支持体の表面に薄膜を形
成するものであって、材料Mが収納される容器と、この
容器内の材料Mを蒸発させる蒸発手段と、前記支持体と
前記容器との間に設けられ、蒸着薄膜向けて酸化性ガス
を供給するガス供給手段とを具備し、前記支持体の幅方
向に沿って成膜された薄膜の酸化度が均一なものとなる
よう前記ガス供給手段が構成されてなる。特に、真空槽
内で材料Mを蒸発させ、蒸発した粒子を走行する支持体
に蒸着させることで、前記支持体の表面に薄膜を形成す
る装置であって、材料Mが収納される容器と、この容器
内の材料Mを蒸発させる蒸発手段と、前記支持体と前記
容器との間に設けられ、蒸着薄膜向けて酸化性ガスを供
給するガス供給手段とを具備し、前記ガス供給手段は、
前記支持体の幅方向に沿って連設された複数のガス吐出
口を有すると共に、酸化性ガスが蒸着薄膜向けて前記支
持体の幅方向に沿って均一に供給されるよう前記ガス吐
出口は不等間隔で形成されている。更には、真空槽内で
材料Mを蒸発させ、蒸発した粒子を走行する支持体に蒸
着させることにより、前記支持体の表面に薄膜を形成す
る装置であって、前記支持体の供給手段及び巻取手段
と、この供給手段から巻取手段に至る経路の途中で前記
支持体が接するよう設けられた冷却キャンロールと、材
料Mが収納される容器と、この容器内の材料Mを蒸発さ
せる蒸発手段と、前記冷却キャンロールと前記容器との
間であって、前記冷却キャンロール側に設けられた遮蔽
板と、この遮蔽板と前記支持体との間に設けられ、前記
支持体の走行方向とは逆の方向から酸化性ガスを蒸着薄
膜向けて供給するガス供給手段とを具備し、前記ガス供
給手段は、前記支持体の幅方向に沿って連設された複数
のガス吐出口を有すると共に、酸化性ガスが蒸着薄膜向
けて前記支持体の幅方向に沿って均一に供給されるよう
前記ガス吐出口は不等間隔で形成されている。なお、上
記ガス供給手段においては、その中央側のガス吐出口同
士の間隔を、端部側のガス吐出口同士の間隔よりも大き
くしている。更に詳しく言えば、ガス供給手段における
ガス吐出口同士の間隔は、少なくとも大小二種類存在
し、中央側ほど大間隔な部分の割合が大きくなるよう構
成している。あるいは、ガス供給手段におけるガス吐出
口の口径は、中央側ほど小さく、端部側ほど大きいよう
構成することもできる。そして、ガス供給手段における
各々のガス吐出口に対応してガス流量制御手段が設けら
れ、前記ガス流量制御手段を調節することで、酸化性ガ
スが蒸着薄膜向けて前記支持体の幅方向に沿って均一に
供給されるよう構成することもできる。
【0017】以下、図1及び図2を用いて本発明の薄膜
形成装置(磁気記録媒体製造装置)を具体的に説明す
る。なお、図1は磁気記録媒体製造装置の全体図、図2
は酸素ガス供給ノズルにおけるヘッド部分の正面図であ
る。各図中、1は真空槽、2は冷却キャンロール、3は
PETフィルムなどの非磁性の支持体、4aはPETフ
ィルム3の供給側ロール(供給手段)、4bはPETフ
ィルム3の巻取側ロール(巻取手段)、5はルツボ(容
器)、6はCoやFeなどの磁性材料、7は電子銃(蒸
発手段)、8は蒸発粒子の最小入射角を規定する遮蔽板
である。これらの構成要素は既に公知であるから、詳し
い説明は省略する。
【0018】9は酸素ガス供給ノズルである。この酸素
ガス供給ノズル9は、PETフィルム3の走行方向とは
逆の方向から、酸化性ガスである酸素ガスを蒸着薄膜向
けて供給する。酸素ガス供給ノズル9の先端部に存在す
るヘッド9aは幅広なものであって、その成膜部位と向
かい合う面には、図2に示すごとく、PETフィルム3
の幅方向に沿って複数のガス吐出口10が連設されてい
る。
【0019】なお、ヘッド9aは中心線X−Xを挟んで
左右対象であるから、便宜上、図2にはその片側半分の
みを示す。ヘッド9aの内部には、ガス吐出口10から
続く分配室が構成されており、酸素ガスはこの分配室か
ら各ガス吐出口10に振り分けられて成膜部位に供給さ
れる。
【0020】ガス吐出口10同士の間隔は不均等であ
り、すなわち間隔は大小二種類存在する(図2において
Dで示すのが大間隔部分、dで示すのが小間隔部分であ
る)。そして、ヘッド9aの中央側は大間隔部分の割合
が大きく、一方、端部側はほとんどが小間隔部分からな
っている。つまり、端部側は中央側に比べてガス吐出口
10が密に形成されている。なお、大間隔部分と小間隔
部分との配列は、本実施形態に限定されることはなく、
さまざまに変更することが可能である。また、ガス吐出
口10同士の間隔が全ての位置で異なるよう、例えば中
央側から端部側に向かってガス吐出口10同士の間隔が
段階的に小さくなるよう構成してもよい。
【0021】上記の装置を使用した磁気記録媒体の製造
は、次のようにして行われる。まず、真空槽1内を所定
の真空度に排気した後、電子銃7を作動させて、ルツボ
5内の磁性材料6を蒸発させる。そして、冷却キャンロ
ール2上でPETフィルム3に対して、蒸発した磁性材
料6の粒子を斜め蒸着させる。これと同時に、酸素ガス
供給ノズル9から成膜部位に酸素ガスを吹き付け、金属
薄膜を酸化させる。この際、上記のごとく構成した酸素
ガス供給ノズル9の作用で、中央側では酸素ガスの余分
な供給が抑えられ、逆に端部側では酸素ガスが必要十分
な量だけ供給される。したがって、酸素ガスの供給量分
布はヘッド9aの幅方向に沿って均等なものとなり、金
属薄膜もPETフィルム3の幅方向に沿って均一に酸化
される。こうして、PETフィルム3の表面に酸化ムラ
のない高品質な磁性膜が形成されてなる磁気記録媒体が
得られる。
【0022】なお、ガス吐出口の間隔を変える代わり
に、その口径が中央側ほど小さく、端部側ほど大きくな
るよう構成してもよい。その一例を図3に示す。但し、
符号は第1実施形態のものをそのまま使用している。こ
うした構造とすることによっても、酸素ガスをPETフ
ィルムの幅方向に沿って均等に供給できるようになり、
酸化ムラのない高品質な磁性膜が得られる。
【0023】次に、図4を用いて本発明の第2実施形態
を説明する。図4に要部(酸素ガス供給ノズルの一部)
を示す第2実施形態の磁気記録媒体製造装置は、酸素ガ
ス供給手段が、PETフィルムの幅方向に沿って連設し
た複数のガス吐出管11と、このガス吐出管11のそれ
ぞれに対応して設けたマスフローコントローラ(ガス流
量制御手段)12とからなることを特徴とする。その他
の構造については、上記第1実施形態と同じである。
【0024】この第2実施形態の装置では、マスフロー
コントローラ12によって、各ガス吐出管11における
ガス吐出口からの酸素ガス流量を制御しながら成膜処理
を行う。例えば、酸素ガスが供給過剰となりやすい中央
側では酸素ガスの供給量を減らし、逆に酸素ガスが拡散
しやすい端部側では中央側よりも酸素ガスの供給量を増
やすなどして、PETフィルムの幅方向に沿って酸素ガ
スを均等に供給しながら薄膜の形成を行う。
【0025】こうした方法によっても、第1実施形態と
同様、薄膜に酸化ムラのない高品質な磁気記録媒体が得
られる。
【0026】
【実施例1】第1実施形態の装置(図1の装置)を用
い、以下の条件にて薄膜の形成を行った。 磁性材料:Co(100%) ルツボ幅:300mm 支持体の走行速度:30m/min 酸素ガス流量:800SCCM 酸素ガス供給ノズルの実効幅(L×2):260mm 大間隔部分寸法D:6.67mm 小間隔部分寸法d:3.34mm
【0027】
【実施例2】第2実施形態の装置(図4に一部を示す装
置)を用い、薄膜の形成を行った。但し、ガス吐出管の
本数は実施例1におけるガス吐出口個数の半分とし、等
間隔で連設した。酸素ガス流量は、中央で800SCC
M、端部で1080SCCMとなるよう中央から端部側
に向かって段階的に増加させた。その他の条件は実施例
1と同じである。
【0028】
【比較例1】ガス吐出口が等間隔で形成されてなる酸素
ガス供給ノズルを備えた従来装置を用い、他は実施例1
と同様の条件にて薄膜の形成を行った。但し、ガス吐出
口同士の間隔は3.34mmとした。
【0029】
【比較例2】スリット式の酸素ガス供給ノズルを備えた
従来装置を用い、他は実施例1と同様の条件にて薄膜の
形成を行った。
【0030】
【特性】上記実施例1,2及び比較例1,2で得られた
磁気テープについて、その幅方向に沿った保磁力Hcを
測定した。その結果を図5のグラフに示す。但し、横軸
において目盛りが10mmの位置から250mmの位置
までがPETフィルムの幅に対応する部分である。ま
た、同じく横軸において原点から260mmの位置まで
が酸素ガス供給ノズルの実効幅に対応する部分である。
グラフの記号(■,□,▲,△)は、それぞれ次のもの
の結果を表す。
【0031】■:実施例1 □:実施例2 ▲:比較例
1 △:比較例2 このグラフから、本発明の装置で得られた磁性膜は、従
来装置で得られた磁性膜に比べて、保磁力HcがPET
フィルムの幅方向に沿ってほぼ均一であり、酸化ムラの
ない高品質なものであることが判る。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、支持体の幅方向に沿っ
て均一な特性の薄膜が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の薄膜形成装置(磁気記録媒体製
造装置)の全体図
【図2】酸素ガス供給ノズルにおけるヘッド部分の正面
【図3】酸素ガス供給ノズルにおけるヘッド部分の他の
形態を示す正面図
【図4】第2実施形態の薄膜形成装置(磁気記録媒体製
造装置)の要部平面図
【図5】PETフィルムの幅方向に沿った保磁力の特性
を示すグラフ
【図6】従来の薄膜形成装置(磁気記録媒体製造装置)
の全体図
【図7】従来装置の酸素ガス供給ノズルにおけるヘッド
部分の正面図
【符号の説明】
1 真空槽 2 冷却キャンロール 3 PETフィルム(支持体) 4a 供給側ロール(供給手段) 4b 巻取側ロール(巻取手段) 5 ルツボ(容器) 6 磁性材料 7 電子銃(蒸発手段) 8 遮蔽板 9 酸素ガス供給ノズル 9a ヘッド 10 ガス吐出口 11 ガス吐出管 12 マスフローコントローラ(ガス流量制御手
段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空槽内で材料Mを蒸発させ、蒸発した
    粒子を走行する支持体に蒸着させることにより、前記支
    持体の表面に薄膜を形成する装置であって、 材料Mが収納される容器と、 この容器内の材料Mを蒸発させる蒸発手段と、 前記支持体と前記容器との間に設けられ、蒸着薄膜向け
    て酸化性ガスを供給するガス供給手段とを具備し、 前記支持体の幅方向に沿って成膜された薄膜の酸化度が
    均一なものとなるよう前記ガス供給手段が構成されてな
    ることを特徴とする薄膜形成装置。
  2. 【請求項2】 真空槽内で材料Mを蒸発させ、蒸発した
    粒子を走行する支持体に蒸着させることにより、前記支
    持体の表面に薄膜を形成する装置であって、 材料Mが収納される容器と、 この容器内の材料Mを蒸発させる蒸発手段と、 前記支持体と前記容器との間に設けられ、蒸着薄膜向け
    て酸化性ガスを供給するガス供給手段とを具備し、 前記ガス供給手段は、前記支持体の幅方向に沿って連設
    された複数のガス吐出口を有すると共に、 酸化性ガスが蒸着薄膜向けて前記支持体の幅方向に沿っ
    て均一に供給されるよう前記ガス吐出口は不等間隔で形
    成されてなることを特徴とする薄膜形成装置。
  3. 【請求項3】 真空槽内で材料Mを蒸発させ、蒸発した
    粒子を走行する支持体に蒸着させることにより、前記支
    持体の表面に薄膜を形成する装置であって、 前記支持体の供給手段及び巻取手段と、 この供給手段から巻取手段に至る経路の途中で前記支持
    体が接するよう設けられた冷却キャンロールと、 材料Mが収納される容器と、 この容器内の材料Mを蒸発させる蒸発手段と、 前記冷却キャンロールと前記容器との間であって、前記
    冷却キャンロール側に設けられた遮蔽板と、 この遮蔽板と前記支持体との間に設けられ、前記支持体
    の走行方向とは逆の方向から酸化性ガスを蒸着薄膜向け
    て供給するガス供給手段とを具備し、 前記ガス供給手段は、前記支持体の幅方向に沿って連設
    された複数のガス吐出口を有すると共に、 酸化性ガスが蒸着薄膜向けて前記支持体の幅方向に沿っ
    て均一に供給されるよう前記ガス吐出口は不等間隔で形
    成されてなることを特徴とする薄膜形成装置。
  4. 【請求項4】 ガス供給手段における、その中央側のガ
    ス吐出口同士の間隔を、端部側のガス吐出口同士の間隔
    よりも大きくしたことを特徴とする請求項1〜請求項3
    いずれかに記載の薄膜形成装置。
  5. 【請求項5】 ガス供給手段におけるガス吐出口同士の
    間隔は、少なくとも大小二種類存在し、中央側ほど大間
    隔な部分の割合が大きくなるよう構成したことを特徴と
    する請求項1〜請求項3いずれかに記載の薄膜形成装
    置。
  6. 【請求項6】 ガス供給手段におけるガス吐出口の口径
    は、中央側ほど小さく、端部側ほど大きいよう構成した
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかに記載の
    薄膜形成装置。
  7. 【請求項7】 ガス供給手段における各々のガス吐出口
    に対応してガス流量制御手段が設けられ、前記ガス流量
    制御手段を調節することで、酸化性ガスが蒸着薄膜向け
    て前記支持体の幅方向に沿って均一に供給されるように
    したことを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかに記
    載の薄膜形成装置。
JP20803296A 1996-08-07 1996-08-07 薄膜形成装置 Pending JPH1053868A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20803296A JPH1053868A (ja) 1996-08-07 1996-08-07 薄膜形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20803296A JPH1053868A (ja) 1996-08-07 1996-08-07 薄膜形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1053868A true JPH1053868A (ja) 1998-02-24

Family

ID=16549546

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20803296A Pending JPH1053868A (ja) 1996-08-07 1996-08-07 薄膜形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1053868A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10212575A (ja) * 1997-01-29 1998-08-11 Sony Corp スパッタリング装置
JP2009263740A (ja) * 2008-04-28 2009-11-12 Toray Ind Inc 金属酸化物薄膜付きシートの製造方法および製造装置
JP2013529258A (ja) * 2010-06-10 2013-07-18 コリア・インスティテュート・オブ・サイエンス・アンド・テクノロジー 側面放出型線状蒸発源、その製造方法及び線状蒸発器
JP2016524047A (ja) * 2013-06-28 2016-08-12 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated ガス供給を備えた蒸発装置
EP3067437A1 (en) * 2015-03-10 2016-09-14 Bobst Manchester Limited Improved vacuum coater

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10212575A (ja) * 1997-01-29 1998-08-11 Sony Corp スパッタリング装置
JP2009263740A (ja) * 2008-04-28 2009-11-12 Toray Ind Inc 金属酸化物薄膜付きシートの製造方法および製造装置
JP2013529258A (ja) * 2010-06-10 2013-07-18 コリア・インスティテュート・オブ・サイエンス・アンド・テクノロジー 側面放出型線状蒸発源、その製造方法及び線状蒸発器
JP2016524047A (ja) * 2013-06-28 2016-08-12 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated ガス供給を備えた蒸発装置
EP3067437A1 (en) * 2015-03-10 2016-09-14 Bobst Manchester Limited Improved vacuum coater
EP3879000A1 (en) * 2015-03-10 2021-09-15 Bobst Manchester Limited Coated web, vacuum coater and methods

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH06158312A (ja) 酸化金属皮膜の蒸着装置及び蒸着方法
JPH1053868A (ja) 薄膜形成装置
JPH0625839A (ja) スパッタ装置及びカソード
JPS6139234A (ja) 薄膜形成装置
JP2811457B2 (ja) マグネタイト膜の製造方法および製造装置
JPS5837843A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH1112721A (ja) ガス導入管及びこれを用いた磁気記録媒体の製造方法
JPH11200011A (ja) 真空蒸着装置
JPS60237638A (ja) 薄膜型磁気記録媒体の製法
JPH0322900Y2 (ja)
JPH09125247A (ja) スパッタリング装置
JPH0888137A (ja) 蒸着薄膜の製造方法および製造装置
JPS5860432A (ja) 磁気記録媒体の製造法
JPH0773460A (ja) 磁気記録媒体の製造装置
JPH04330637A (ja) 蒸着磁気記録媒体の製造装置
JPH07192259A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH11335837A (ja) 磁気媒体製造装置
JP2000144383A (ja) 蒸着装置
JPH10280156A (ja) プラズマcvd装置
JPH09157848A (ja) 蒸着装置
JPH0967669A (ja) スパッタリング装置
JPS5850629A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JP2000265260A (ja) 磁気記録媒体の製造装置
JPH06116729A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH11200016A (ja) 真空内ガス供給装置