JPH0322900Y2 - - Google Patents

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JPH0322900Y2
JPH0322900Y2 JP1983165021U JP16502183U JPH0322900Y2 JP H0322900 Y2 JPH0322900 Y2 JP H0322900Y2 JP 1983165021 U JP1983165021 U JP 1983165021U JP 16502183 U JP16502183 U JP 16502183U JP H0322900 Y2 JPH0322900 Y2 JP H0322900Y2
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evaporation
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magnetic
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Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、磁気テープ等の磁気記録媒体を製
作する場合に、真空蒸着法によつて磁性膜を作製
する装置に関するものであつて、さらに限定して
いうと、酸素ガス雰囲気中で磁性材料を蒸着する
ことによつて磁性膜を作製する装置に関するもの
である。
磁気テープ等の磁気記録媒体は、高分子フイル
ム等の基材の上に薄い磁性膜を作製することによ
つて作られるが、特に高密度記録用のものについ
ては、酸素ガス雰囲気中でコバルトやコバルト合
金を真空蒸着することにより作られる。ところ
が、真空蒸着の際に蒸発源から発生する蒸発物
は、化学的に酸素との親和性が極めて大きいこと
から、磁性材料の蒸発に伴つて圧力変動を生じ、
これが磁気記録媒体の生産性及びその磁気特性等
の面で様々な問題を引き起こす。
この点の背景をより詳細に説明すると、磁性膜
の作製に際しては、被蒸着面に蒸着される磁性金
属の量と、酸素ガス雰囲気の圧力との関係が磁気
特性に大きな影響を与えることから、同雰囲気を
被蒸着面での単位時間当たりの蒸着量に対応する
最良の圧力に維持する必要がある。ところが、蒸
発源から発生する蒸発物は、一種のゲツターとし
て酸素分子を収着し、さらに収着した酸素分子を
再び放出するといつたように、酸素ガスに対して
複雑な作用をすることから、蒸発物の発生によつ
て大きな圧力の変動を生じる。
特に、発生した蒸発物は、固相において酸素分
子を収着するいわゆる接触ゲツタとしての作用が
顕著でることから、チヤンバの内壁等に衝突して
そこに付着すると、その場で周囲の酸素ガスを急
速に収着してこれを多量に消費し、しかる後この
消費した酸素を徐々に放出する。このため、真空
槽等、閉鎖された酸素ガス雰囲気中では、一定の
圧力状態から蒸発を開始すると、先ずその直後に
急激な圧力の低下が見られ、次いで圧力が次第に
高まるといつた現象を伴うことが多い。また、同
様の圧力変動は、蒸発量の変化によつても見られ
る。
このような現象は、先ず第一に、磁気記録媒体
の生産性を高めるうえで大きな障害となる。即
ち、前述のように酸素ガス雰囲気に一定の圧力を
必要とすることから、蒸発開始に伴い圧力変動が
生じたときは、これを補正し、所定の圧力に安定
させてやる必要がある。また、圧力変動に対する
応答性を高めることにより、同変動に対し敏速に
対応できる圧力制御を行うためには、容量の大き
な給排気系を備えなければならず、従つて装置が
大型化する傾向を伴う。第二に、酸素ガス雰囲気
における圧力変動は、直ちに磁性膜に対して磁気
特性の変化をもたらすことから、これによつて作
製される磁性膜の磁気特性にばらつきを生じるこ
とになる。
そこで、この問題を解消するためには、基材の
被蒸着面を含む空間と蒸発源を含む空間とを仕切
り、これらの空間を、各々独立した給排気系によ
り圧力制御することが有効である。
しかし、このように2つの空間を仕切つた場
合、蒸発源から発射した蒸気は、隔壁に形成され
た通孔を通つて被蒸着面に至り、通孔を通過しな
かつた蒸気は、隔壁に邪魔され、被蒸着面で成膜
に寄与しない。そのため、蒸発材料が無駄に消費
され、投入する蒸発材料に対する成膜量の割合、
つまり成膜の歩留りが極端に低下する。また、蒸
発源の広い範囲から発射した蒸気は、隔壁の通孔
を直線的に通過し、被蒸着面に入射するが、その
入射角を或る程度狭い範囲に規制するためには、
通孔を狭く制限しなければならず、上記歩留りの
低下がより顕著になるという課題があつた。
この考案は、上記従来技術の課題に鑑み、投入
する蒸発材料に対する成膜量の割合、つまり成膜
の歩留りの極端な低下を防止し、しかも被蒸着面
への蒸気の入射角を或る程度狭い範囲に規制する
ことができる磁性膜作製装置を提供することを目
的とする。
すなわちこの考案では、上記目的を達成するた
め、酸素ガス雰囲気中で基材の上に磁性材料を真
空蒸着して磁性膜を形成する装置において、基材
の被蒸着面を含む空間と蒸発源を含む空間とを仕
切り、基材の幅方向に長く、かつ蒸着に必要最小
限の幅を有するスリツトを介して蒸発源を基材の
被蒸着面に臨ませ、上記蒸発源に電子線を照射す
る電子銃と、この電子銃から発射される電子線を
細い電子ビームに収束させる収束手段と、この電
子ビームを上記スリツトと平行に掃引する電磁変
更手段とを、蒸発源側に配置し、上記基材の被蒸
着面を含む空間と蒸発源を含む空間とを、各々独
立した給排気系により圧力制御することを特徴と
する磁性膜作製装置を提供する。
この考案による上記磁性膜作製装置では、蒸発
源から基材の被蒸着面に至る蒸気の通路となるス
リツトは、基材の幅方向に細長く開口している。
そして、電子銃から蒸発源に照射される電子線
は、収束手段で細い電子ビームに収束され、さら
にこれが電子偏向手段で上記スリツトと平行に掃
引されて蒸発源に照射される。このため、蒸発源
の狭い範囲から発射された蒸気が上記スリツトを
通つて基材の被蒸着面に入射し、そこに磁性膜を
成膜する。そして、蒸気の発射点は、スリツトに
沿つて移動するため、発射した蒸気のうちスリツ
トを通過する量の割合が相対的に多くなり、しか
も被蒸着面への蒸気の入射角、とくに磁性膜とし
て重要な基材の長手方向の入射角を狭い範囲に規
制できる。
以下、この考案の実施例について、図面を参照
しながら具体的に説明すると、第1図及び第2図
に示されたように、真空槽1の中には、一対のリ
ール7,8と冷却ドラム2が配置されており、一
方のリール7から繰り出された長い高分子フイル
ム等の基材9が冷却ドラム2に添えられ、この状
態で一定の速度で送られながら、他方のリール8
に巻き取られる。
一方、この基材9の下方には、コバルトやコバ
ルト合金等の蒸発源10を収納した坩堝4が配置
されているが、ここでは、上記基材9の被蒸着面
aを含む空間と、蒸発源10を含む空間とを仕切
るため、真空槽1の中に蒸発室3を設け、この中
に上記蒸発源10を収納している。そしてこの蒸
発室3を区画する壁によつて仕切られた2つの空
間、即ち、蒸発室3の内側と、その外側の真空槽
1には、それぞれ給排気系14,15が備えられ
ており、両空間の圧力制御が独立して行えるよう
になつている。
これら両空間の間、即ち蒸発室3を区画する壁
には、スリツト11が開設されており、これによ
つて蒸発源10が上記被蒸着面a側に臨んでい
る。このスリツト11は、磁性膜を作製するた
め、蒸発源10から発生した蒸発気流がこれを通
つて被蒸着面aに入射するに必要な形状及び広さ
に限定して開設されており、上記基材9の幅方向
に細長く、かつ蒸着に必要な最小限の幅を持つて
おり、被蒸着面aに対する上記蒸発気流の入射角
を規制する役割をも兼ねている。
一方、蒸発室3の側方には、電子銃6が配置さ
れ、これから発射した電子線EBが蒸発源10に
照射されるようになつている。従来の大型装置に
おいては、出力容量や出力安定性の観点から、蒸
発源10のごく狭い一点に電子線EBを照射する
いわゆるピアス形の電子銃を使用し、電子線EB
を斜め上方から蒸発源10に照射して、これを基
材9の幅方向に掃引していた。
しかし、こうした構成では、上記両空間を仕切
ることが困難であることから、図示の実施例で
は、ピアス形電子銃を水平またはこれに近い状態
に設置し、同方向から入射しようとする電子線
EBを、蒸発源10の手前に発生させた磁界によ
り偏向させて同蒸発源10に入射させている。上
記磁界は、蒸発源10の手前に配置したマグネツ
ト5により形成し、この磁束密度を変化させるこ
とによつて、電子線EBをスリツト11の長手方
向に沿つて掃引する。
図示の電子銃6は、電子線EBが通過するに必
要かつ最小源の広さをもつたオリフイス12を介
して蒸発室3と連通した高真空槽13に収められ
ている。この高真空槽13には、給排気系16が
備えられ、上記蒸発室3と独立して圧力制御が可
能であり、通常は10-7〜10-6Torrといつた高真
空状態におかれる。電子線EBの照射径路上には
電子レンズ17があり、電子銃6から発射された
電子線EBを細い電子束に集束し、これを蒸発源
10に照射する。
このような構成からなる装置において、真空槽
1内及び蒸発室3を所定圧力の酸素ガス雰囲気に
設定すると共に、高真空槽13を所定の高真空状
態に減圧し、この状態で電子線EBを掃引しなが
ら蒸発源10に照射し、磁性材料を蒸発させる。
するとこの蒸発気流がスリツト11を通つて基材
9表面の被蒸着面aに入射し、周囲の酸素と反応
しながらそこに擬着することから、基材9の表面
に磁性膜が作製される。
このとき、蒸発室3では、上記スリツト11を
通過しない蒸発物が周囲の壁面等に付着すること
から、前述のような圧力変動が発生する。これに
対し、上記スリツト11を通つて蒸発室3の外側
へ出る蒸発物の殆どが被蒸着面aに凝着して磁性
膜を形成するものであり、しかもこれは、蒸発に
よつて発生する蒸発物のごく一部である。従つ
て、上記被蒸着面aを含む空間、即ち蒸発室3の
外側において発生する酸素ガスの収着は、磁性膜
を形成するために必要かつ不可欠な量に限られ
る。このため、被蒸着面aの周囲では、大きな圧
力変動が起こらず、安定した酸素ガス雰囲気を維
持することができる。
以上の点から磁気記録媒体の生産性を向上させ
ることができると共に、安定した磁気特性を持つ
磁気記録媒体を製作することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この考案の実施例を示す磁性膜製作
装置の説明図、第2図は、第1図のA−A線切断
面図である。 1……被蒸着面を含む空間を形成する真空槽、
3……蒸発源を含む空間を形成する蒸発室、6…
…電子銃、9……基材、10……蒸発源、11…
…スリツト、14,15……給排気系、a……被
蒸着面、EB……電子線。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 酸素ガス雰囲気中で基材の上に磁性材料を真空
    蒸着して磁性膜を形成する装置において、基材の
    被蒸着面を含む空間と蒸発源を含む空間とを仕切
    り、基材の幅方向に長く、かつ蒸着に必要最小限
    の幅を有するスリツトを介して蒸発源を基材の被
    蒸着面に臨ませ、上記蒸発源に電子線を照射する
    電子銃と、この電子銃から発射される電子線を細
    い電子ビームに収束させる収束手段と、この電子
    ビームを上記スリツトと平行に掃引する電磁変更
    手段とを、蒸発源側に配置し、上記基材の被蒸着
    面を含む空間と蒸発源を含む空間とを、各々独立
    した給排気系により圧力制御することを特徴とす
    る磁性膜作製装置。
JP16502183U 1983-10-25 1983-10-25 磁性膜作製装置 Granted JPS6073216U (ja)

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JPS6073216U JPS6073216U (ja) 1985-05-23
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JPS54116202A (en) * 1978-03-01 1979-09-10 Tdk Corp Production of magnetic recording media
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