JPH1053462A - SrM2O4型固体電解質及びその製造方法 - Google Patents

SrM2O4型固体電解質及びその製造方法

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JPH1053462A
JPH1053462A JP8204721A JP20472196A JPH1053462A JP H1053462 A JPH1053462 A JP H1053462A JP 8204721 A JP8204721 A JP 8204721A JP 20472196 A JP20472196 A JP 20472196A JP H1053462 A JPH1053462 A JP H1053462A
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JP
Japan
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sum
sintered body
solid electrolyte
srm
trivalent metal
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JP8204721A
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English (en)
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Toshiyuki Mori
利之 森
Hidehiko Kobayashi
秀彦 小林
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来は絶縁体と考えられていたCaFe24
化合物のイオン導電性を向上させた固体電解質及びその
製造方法を提供する。 【解決の手段】一般式:SrM24(式中、Mは酸素6
配位を仮定した場合のイオン半径が0.95〜1.00
オングストロ−ムとなる1種の3価の金属元素または酸
素6配位を仮定した場合の平均イオン半径が0.93〜
1.00オングストロ−ムとなる2種以上の3価の金属
元素)で表され、かつその組成がX線回折試験による面
積比として90%以上である固体電解質を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性を利用する
各種の用途、例えば燃料電池用のセル材料や酸素センサ
などの用途に好適な高イオン導電度を有するイオン導電
性固体電解質及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、SrM24(Mは酸素6配位
を仮定した場合のイオン半径が0.95〜1.00オン
グストロ−ムとなる1種の3価の金属元素または酸素6
配位を仮定した場合の平均イオン半径が0.93〜1.
00オングストロ−ムとなる2種以上の3価の金属元
素)で表される化合物はCaFe24型化合物と呼ば
れ、従来は絶縁体であるとされていた。(L.M.Lo
pato, Ceramurgia Internat
ional, 2(No.1), p.18−32(1
976))
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、その目的と
して、従来は絶縁体と考えられていたCaFe24型化
合物のイオン導電性を向上させた固体電解質及びその製
造方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意検討を重ねた結果、一般式:SrM
24(式中、Mは酸素6配位を仮定した場合のイオン半
径が0.95〜1.00オングストロ−ムとなる1種の
3価の金属元素または酸素6配位を仮定した場合の平均
イオン半径が0.93〜1.00オングストロ−ムとな
る2種以上の3価の金属元素)で表され、かつその組成
がX線回折試験による面積比として90%以上であれば
イオン導電性が向上した固体電解質が得られることを見
出だし、本発明をなすに至った。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。
【0006】本発明の固体電解質は、一般式:SrM2
4(式中、Mは酸素6配位を仮定した場合のイオン半
径が0.95〜1.00オングストロ−ムとなる1種の
3価の金属元素または酸素6配位を仮定した場合の平均
イオン半径が0.93〜1.00オングストロ−ムとな
る2種以上の3価の金属元素)で表され、かつその組成
が下記(1)式 SrM24相の割合=(SrM24のピ−クの面積和)/{(SrM24のピ− クの面積和)+(Sr酸化物のピ−クの面積和)+(Mの酸化物のピ−クの面積 和)} (1) (式中、SrM24のピ−クの面積和とはCuを管球と
した場合に2θ=25〜35°の間に現れる、重なる4
本の回折線(040)、(320)、(121)及び
(201)の各ピ−ク面積の和である)のX線回折試験
による面積比として90%以上である。
【0007】ここで、SrM24は高純度のものである
必要がある。このため、SrM24の組成はX線回折試
験による面積比が90%以上、好ましくは95%以上で
ある。90%未満の場合、その主たる不純物であるSr
(ストロンチウム)及びMの酸化物は吸水性が高く、空
気中の水分を吸収して材料に割れを生じさせる恐れがあ
るため好ましくないからである。90%以上であれば不
純物のイオン伝導度への影響は小さく、実用に供するこ
とができる。
【0008】一般式:SrM24中のMとしては、酸素
6配位を仮定した場合のイオン半径が0.95〜1.0
0オングストロ−ムとなる1種の3価の金属元素または
酸素6配位を仮定した場合の平均イオン半径が0.93
〜1.00オングストロ−ムとなる2種以上の3価の金
属元素である。
【0009】ここで、Mが1種の3価の金属元素である
場合、酸素6配位を仮定した場合のイオン半径が0.9
5オングストロ−ム未満となると結晶構造内部に酸素イ
オンの拡散を促進させる格子歪みが蓄えられず導電率が
向上しないことから好ましくない。一方、1.00オン
グストロ−ムを越えるとSrM24中のMサイトにおけ
るイオン半径が大きすぎ、MはCaFe24型の結晶構
造におけるFeサイトの許容イオン半径値を越えるため
に、生成物の安定性が低下し、製品の純度が低下するた
め好ましくない。このような条件を満たす金属元素とし
ては、Nd(0.995)、Sm(0.964)、Pm
(0.979)、Cm(0.98)、Cf(0.9
5)、Eu(0.950)、Bk(0.96)を挙げる
ことができるが、このうち、取扱いの容易さなどからS
m、Ndなどを選択することが好ましい(ここで、括弧
内の数字は酸素6配位を仮定した場合のイオン半径(オ
ングストローム単位)を表す)。
【0010】また、Mサイトに収納される3価の金属元
素として、2種以上の3価の金属元素を組み合わせ、そ
れらがランダムに配置されて酸化物固溶体を形成してい
るものであっても良い。この場合には以下に示す(2)
式を用いて平均イオン半径を算出し、その平均イオン半
径が0.93〜1.00オングストロ−ムとなるものを
用いる。
【0011】
【数1】
【0012】式中、MpはMサイトを構成するm個の3
価元素のp番目の元素であり、fpはそのp番目の元素
の構成割合を表す。
【0013】2種類以上の3価の金属元素により1つの
Mサイトを構成する場合には、1種の場合と比較して、
結晶内部に格子歪みが導入されやすくなるので、1種の
元素により構成する場合よりも、小さなイオン半径から
導電率を向上させる効果が現れる。ここで、平均イオン
半径としては、0.93オングストロ−ム未満の元素の
組み合わせを選択した場合には、結晶構造内部に酸素イ
オンの拡散を促進させる格子歪みが蓄えられず導電率が
向上しないことから好ましくない。また、1.00オン
グストロ−ムを越える元素の組み合わせを選択した場合
には、SrM24中のMサイトにおけるイオン半径が大
きすぎることから、MサイトはもはやCaFe24型の
結晶構造におけるFeサイトの許容イオン半径値を越え
るために、生成物の安定性が低下し、製品の純度が低下
するので好ましくない。
【0014】このような元素の組み合わせとしては、3
価の金属元素であり、その平均イオン半径が0.93〜
1.00オングストロ−ムとなるものであれば、その種
類、組み合わせの数、量比など、特に限定されるもので
はない。例えば、2種類の元素の組み合わせの例とし
て、NdとEr、NdとSm、NdとEu、SmとD
y、SmとEr、SmとIn、SmとLaが、3種類の
元素の組み合わせの例として、NdとSmとEr、Nd
とSmとEu、SmとDyとEr、SmとErとIn、
SmとLaとIn等の平均イオン半径が0.93〜1.
00オングストロ−ムとなるものが例示できる。
【0015】本発明の固体電解質の対理論密度として
は、焼結体中に空孔を生じないようにすることで固体電
解質の粒界における抵抗を小さくし、その導電率を低下
させないために80%以上が好ましく、特に95%以上
が好ましい。
【0016】更に、本発明の固体電解質の導電率として
は、その用途において有用となるため、すなわち燃料電
池用のセル材料、酸素センサといった高いイオン導電度
を示すものとして、300℃において−6.0S/cm
以上であり、かつ800℃において−3.0S/cm以
上であることが好ましい。
【0017】次に本発明の固体電解質を製造する方法を
説明する。
【0018】まず、SrとMとのモル比がSr:M=
1:2となるように、出発原料となるSrの化合物とM
の化合物とを混合する。Sr、Mの化合物としては、本
発明の目的を達成できるものであれば特に限定されない
が、これらの炭酸塩,硝酸塩などの無機塩、シュウ酸
塩,酢酸塩などの有機酸塩、酸化物、メトキシド,エト
キシド,ブトキシドなどのアルコキシドなどを挙げるこ
とができる。
【0019】これらの原料混合物にアルコキシドが含ま
れる場合には、アルコキシドを加水分解して酸化物とす
る。加水分解の方法としては、アルコキシドを酸化物と
する条件であれば良く、通常の方法を用いることができ
る。アルコキシドを含まない場合は、アルコ−ル中でボ
−ルミル、振動ミルなどによって粉砕混合し、その後ア
ルコールを除去し乾燥する。混合のために使用するアル
コールとしては原料とは反応せず、混合後蒸発等の操作
により除去できるものであれば特に限定されるものでは
なく、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアル
コール等、通常使用されるものであれば良く、さらに精
製水も用いることができる。又、混合操作としては、原
料混合物が充分に混ざる条件であれば通常の方法を用い
ることができる。さらに、アルコールの除去、乾燥につ
いてもこれらの目的が達成できる条件であれば、温度、
時間等の条件など、特に限定されることはなく、通常の
方法、条件を用いて実施することができる。
【0020】このようにして得られた混合物を粉砕し、
水分を含まない不活性ガス雰囲気中で焼成及び焼結する
ことにより製造することができる。不活性ガスとして
は、窒素、アルゴン、一酸化炭素など、原料等とは反応
しないものであれば特に限定なく使用することができ
る。
【0021】なお、本明細書において「焼結」という語
は、焼成をも包含した意味で用いられることがある。
【0022】本発明の製造法において、混合物の成形方
法は特に限定されるものではなく、プレス成形、シート
成形、鋳込み成形、押出成形等の方法が例示できる。
【0023】成形にあたり、予備成形を実施することも
できる。予備成形の圧力の条件としては、粒子の特性に
より左右されるため一定せず、通常1000kg/cm
2程度で充分である。又、予備成形において、その形状
としては、最終的に得られる固体電解質の用途に応じて
任意の形状とすることができ、例えば、線状、粒状、平
板状、円盤状、リング状、円筒状等を挙げることができ
る。
【0024】成形においては圧力をかけるが、成形方法
により左右されるために一定せず、通常3000kg/
cm2程度で充分である。又、成形方法としては、静水
圧プレスを用いる方法等が好ましく用いられる。成形物
の形状としては、最終的に得られる固体電解質の用途に
応じて任意の形状とすることができ、例えば、線状、粒
状、平板状、円盤状、リング状、円筒状等を挙げること
ができる。
【0025】このようにして得られた成形物を焼成し、
さらに焼結する。焼成温度としては、出発原料の種類に
より固溶する温度が異なるため、その種類に応じて選択
することが好ましい。例えば、出発原料として、Srア
ルコキシドを用いた場合には800〜1000℃の温度
範囲で高純度のものが得られるため好ましい。また、S
rの炭酸塩を用いた場合には、炭酸塩が充分に熱分解し
て反応が十分に進ませたり、又は、粒成長が著しくなり
粒界にポアが多量に残されて粒界抵抗が高くなり、焼結
体全体の導電率を低下させないために、1000〜16
00℃の温度範囲にて実施することが好ましい。又、焼
結においては、焼結体を高密度化して導電率を高くする
ために、混合粉末を800〜1300℃で焼成した後成
形し、1300°〜1600℃で焼結して高密度の焼結
体とすることが好ましい。焼結時間としては、原料粉末
の種類等により左右され一定しないが、通常2〜8時間
程度で充分である。又、得られる焼結体の導電率を高く
するために不活性ガスの雰囲気下で実施することが好ま
しい。不活性ガスとしては、窒素、アルゴン、一酸化炭
素など、原料等とは反応しないものであれば特に制限な
く用いることができる。
【0026】本発明の方法により得られる固体電解質は
イオン伝導性が高く、燃料電池用のセル材料や酸素セン
サ等の用途などに使用できる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、各評価は以下に示した方法によって実施した。
【0028】〜導電率〜 焼結体を厚さ2mmに平面研削盤(岡本工作機械製作所
製、TYPE MA−2)を用いて研削し、白金ペ−ス
ト(徳力化学研究所製)を塗布し、800℃において電
気炉((株)デンケン製、型式:KDF HR−7)に
より電極焼き付け処理を施して測定用のサンプルとし
た。これを交流2端子法により複素インピ−ダンスを測
定して以下の(3)式により算出した。測定において、
以下に示す実施例及び比較例における表に示される最高
の温度に昇温したのち、温度を下げながら行った。
【0029】 導電率=logσ=log{(Zcosθ)-1・l/S} (3) 式中、σは導電率(単位はS)、Zはインピ−ダンス
(単位はΩ)、θはおくれ角(単位はdeg.)、lは
試料の厚み(単位はcm)及びSは電極面積(単位はc
2)を表す。
【0030】〜焼結体中のSrM24相の割合〜 焼結体を30メッシュ以下の粒度になるように、メノウ
乳鉢を用いて粉末状に粉砕し、測定用のサンプルとし
た。これを、X線回折装置(マックサイエンス社製、型
式:MXP3)によりX線回折試験を実施し、焼結体中
のSrM24相の割合を求めた。計算方法は以下に示す
(1)式により算出した。
【0031】 SrM24相の割合=(SrM24のピ−クの面積和)/{(SrM24のピ −クの面積和)+(Sr酸化物のピ−クの面積和)+(Mの酸化物のピ−クの面 積和)} (1) 式中、SrM24のピ−クの面積和とはCuを管球とし
た場合に2θ=25〜35°の間に現れる、重なる4本
の回折線(040)、(320)、(121)及び(2
01)の各ピ−ク面積の和である。
【0032】〜かさ密度〜 直径:1cm、厚み:2mmのペレットを用いて、アル
キメデス法により測定した。
【0033】対理論密度は以下の(4)式により求め
た。
【0034】 対理論密度={(かさ密度)/(真密度)}×100 (4) ここで、真密度は公知の文献、公知の計算方法により求
めることができる。
【0035】実施例1 配合をSrNd24の化学式となるように、SrCO3
粉末(キシダ化学製)36.91g(0.25mol)
とNd23粉末(キシダ化学製)84.12g(0.2
5mol)を秤量しエタノ−ル中においてボ−ルミルに
より12時間混合した。こののち80℃の湯浴中、エバ
ポレ−タ−を用いてエタノ−ルを除去し、100℃の温
度において12時間乾燥した。得られた粉末を油圧成型
機(東邦プレス社製、37トンプレス)を用いて、50
0kg/cm2の圧力のもとで予備成形し、さらに20
00kg/cm2の静水圧プレス(神戸製鋼所製、型
番:310485)により成形した後、1350℃の焼
結温度においてアルゴンガス流通下4時間、筒状炉(シ
リコニット高熱工業社製、型式:9511−A)を用い
て焼結を行った。これを前記記載の評価方法により評価
した。表1にはこの焼結体の300〜800℃までの導
電率変化を、表2には焼結体の組成を示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】得られた焼結体は、SrNd24単一相か
らなるものであり、焼結体のかさ密度は5.66g/c
3(対理論密度:85%)であった。
【0039】実施例2 配合をSrSm24の化学式となるように、SrCO3
粉末(キシダ化学製)36.91g(0.25mol)
とSm23粉末(キシダ化学製)87.2g(0.25
mol)を秤量し、その後の操作は実施例1と同様にし
て焼結体を得た。これを実施例1と同様に評価した。表
1にはこの焼結体の300〜800℃までの導電率変化
を、表2には焼結体の組成を示す。
【0040】得られた焼結体は、SrSm24単一相か
らなるものであり、焼結体のかさ密度は6.22g/c
3(対理論密度:89%)であった。
【0041】実施例3 配合をSr(Nd0.5Er0.524の化学式となるよう
に、SrCO3粉末(キシダ化学製)36.91g
(0.25mol)、Nd23粉末(キシダ化学製)4
2.06g(0.125mol)及びEr23粉末(キ
シダ化学製)47.82g(0.125mol)を秤量
し、その後の操作は焼結時間を8時間とした以外は実施
例1と同様にして焼結体を得た。ここで、(Nd0.5
0.5)の平均イオン半径は0.938オングストロ−
ムである。これを実施例1と同様に評価した。表1には
この焼結体の300〜800℃までの導電率変化を、表
2には焼結体の組成を示す。
【0042】得られた焼結体は、Sr(Nd0.5
0.524単一相からなるものであり、焼結体のかさ
密度は6.17g/cm3(対理論密度:84%)であ
った。
【0043】実施例4 配合をSr(Sm0.5Dy0.524の化学式となるよう
に、SrCO3粉末(キシダ化学製)36.91g
(0.25mol)、Sm23粉末(キシダ化学製)4
3.60g(0.125mol)及びDy23粉末(キ
シダ化学製)46.62g(0.125mol)を秤量
し、その後の操作は実施例3と同じ手順で焼結体を作製
した。ここで、(Sm0.5Dy0.5)の平均イオン半径は
0.936オングストロ−ムである。これを実施例1と
同様に評価した。表1にはこの焼結体の300〜800
℃までの導電率変化を、表2には焼結体の組成を示す。
【0044】得られた焼結体は、Sr(Sm0.5
0.524単一相からなるものであり、焼結体のかさ
密度は5.95g/cm3(対理論密度:81%)あっ
た。
【0045】実施例5 配合をSr(Nd0.7Sm0.2Er0.124の化学式と
なるように、SrCO3粉末(キシダ化学製)36.9
1g(0.25mol)、Nd23粉末(キシダ化学
製)58.88g(0.175mol)、Sm23粉末
(キシダ化学製)17.44g(0.05mol)及び
Er23粉末(キシダ化学製)9.56g(0.025
mol)を秤量し、その後の操作は実施例1と同様にし
て焼結体を得た。ここで(Nd0.7Sm0.2Er0.1)の
平均イオン半径は0.977オングストロ−ムである。
これを実施例1と同様に評価した。表1にはこの焼結体
の300〜800℃までの導電率変化を、表2には焼結
体の組成を示す。
【0046】得られた焼結体は、Sr(Nd0.7Sm0.2
Er0.124相が98体積%からなるものであり、焼
結体のかさ密度は6.03g/cm3(対理論密度:8
8%)であった。
【0047】比較例1 配合をSrY24の化学式となるように、SrCO3
末(キシダ化学製)36.91g(0.25mol)と
23粉末(キシダ化学製)56.46g(0.25m
ol)を秤量し、その後の操作は実施例1と同じ手順で
焼結体を作製した。ここで、Yの酸素6配位を仮定した
場合のイオン半径は、0.892オングストロ−ムであ
る。これを実施例1と同様に評価した。表3にはこの焼
結体の300〜800℃までの導電率変化を、表4には
焼結体の組成を示す。
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】得られた焼結体は、SrY24単一相から
なるものであり、焼結体のかさ密度は4.80g/cm
3(対理論密度:89%)であった。
【0051】比較例2 配合をSrEr24の化学式となるように、SrCO3
粉末(キシダ化学製)36.91g(0.25mol)
とEr23粉末(キシダ化学製)95.63g(0.2
5mol)を秤量し、その後の操作は実施例1と同じ手
順で焼結体を作製した。ここで、Erの酸素6配位を仮
定した場合のイオン半径は、0.881オングストロ−
ムである。これを実施例1と同様に評価した。表3には
この焼結体の300〜800℃までの導電率変化を、表
4には焼結体の組成を示す。
【0052】得られた焼結体は、SrEr24単一相か
らなるものであり、焼結体のかさ密度は6.83g/c
3(対理論密度:85%)であった。
【0053】比較例3 配合をSrLa24の化学式となるように、SrCO3
粉末(キシダ化学製)36.91g(0.25mol)
とLa23粉末(キシダ化学製)81.45g(0.2
5mol)を秤量し、その後の操作は実施例1と同じ手
順で焼結体を作製した。ここで、Laの酸素6配位を仮
定した場合のイオン半径は、1.06オングストロ−ム
である。これを実施例1と同様に評価したが、得られた
焼結体は、La23とSrCO3の混合体であり、単一
相は得られなかった。
【0054】比較例4 配合をSr(Sm0.2Dy0.824の化学式となるよう
に、SrCO3粉末(キシダ化学製)36.91g
(0.25mol)、Sm23粉末(キシダ化学製)1
7.44g(0.05mol)及びDy23粉末(キシ
ダ化学製)74.60g(0.20mol)を秤量し、
その後の操作は実施例3と同じ手順で焼結体を作製し
た。ここで、(Sm0.2Dy0.8)の平均イオン半径は、
0.919オングストロ−ムである。これを実施例1と
同様に評価した。表3にはこの焼結体の300〜800
℃までの導電率変化を、表4には焼結体の組成を示す。
【0055】得られた焼結体は、Sr(Sm0.2
0.824単一相からなるものであり、焼結体のかさ
密度は6.12g/cm3(対理論密度:81%)であ
った。
【0056】比較例5 配合をSr(Sm0.5Dy0.20.324の化学式とな
るように、SrCO3粉末(キシダ化学製)36.91
g(0.25mol)、Sm23粉末(キシダ化学製)
43.60g(0.125mol)、Dy23粉末(キ
シダ化学製)18.65g(0.05mol)及びY2
3粉末(キシダ化学製)16.94g(0.075m
ol)を秤量し、その後の操作は実施例3と同じ手順で
焼結体を作製した。ここで、(Sm0.5Dy0.20.3
の平均イオン半径は、0.911オングストロ−ムであ
る。これを実施例1と同様に評価した。表3にはこの焼
結体の300〜800℃までの導電率変化を、表4には
焼結体の組成を示す。
【0057】得られた焼結体は、Sr2(Sm0.2Dy
0.30.5)O4相96体積%からなるものであり、焼結
体のかさ密度は5.31g/cm3(対理論密度:83
%)であった。
【0058】比較例6 配合をSrNd24の化学式となるように、SrCO3
粉末(キシダ化学製)36.91g(0.25mol)
とNd23粉末(キシダ化学製)84.12g(0.2
5mol)を秤量し、その後の操作は実施例1と同じ手
順で焼結体を作製した。これを実施例1と同様に評価し
たが、得られた焼結体中のSrNd24相は、42体積
%であり、焼結体中に多くの亀裂が生じており導電率の
測定はできない状態であった。
【0059】比較例7 配合をSrSm24の化学式となるように、SrCO3
粉末(キシダ化学製)36.91g(0.25mol)
とSm23粉末(キシダ化学製)87.2g(0.25
mol)を秤量し、その後の操作は比較例6と同じ手順
で焼結体を作製した。これを実施例1と同様に評価した
が、得られた焼結体中のSrSm24相は、38体積%
であり、焼結体中には多くの亀裂が生じており導電率の
測定はできない状態であった。
【0060】
【発明の効果】本発明のSrM24型固体電解質は、本
来絶縁体であるCaFe24型化合物のSrM24を高
イオン導電度を有するものであり、良好なイオン導電性
を示す固体電解質材料として、燃料電池用のセル材料や
酸素センサとして有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式:SrM24(式中、Mは酸素6配
    位を仮定した場合のイオン半径が0.95〜1.00オ
    ングストロ−ムとなる1種の3価の金属元素または酸素
    6配位を仮定した場合の平均イオン半径が0.93〜
    1.00オングストロ−ムとなる2種以上の3価の金属
    元素)で表され、かつその組成が下記 (1)式 SrM24相の割合=(SrM24のピ−クの面積和)/{(SrM24のピ− クの面積和)+(Sr酸化物のピ−クの面積和)+(Mの酸化物のピ−クの面積 和)} (1) (式中、SrM24のピ−クの面積和とはCuを管球と
    した場合に2θ=25〜35°の間に現れる、重なる4
    本の回折線(040)、(320)、(121)及び
    (201)の各ピ−ク面積の和である)のX線回折試験
    による面積比として90%以上であることを特徴とする
    固体電解質。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の固体電解質の導電率が3
    00℃において−6.0S/cm以上であり、かつ80
    0℃において−3.0S/cm以上であることを特徴と
    する固体電解質。
  3. 【請求項3】原料粉末を混合後成形し、不活性ガス流通
    下において焼結することを特徴とする請求項1又は2に
    記載の固体電解質の製造方法。
JP8204721A 1996-08-02 1996-08-02 SrM2O4型固体電解質及びその製造方法 Pending JPH1053462A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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