JPH1053019A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JPH1053019A
JPH1053019A JP8287978A JP28797896A JPH1053019A JP H1053019 A JPH1053019 A JP H1053019A JP 8287978 A JP8287978 A JP 8287978A JP 28797896 A JP28797896 A JP 28797896A JP H1053019 A JPH1053019 A JP H1053019A
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Japan
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evaporator
refrigerant
cooling
air conditioner
vehicle
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JP8287978A
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English (en)
Inventor
Takashi Tanaka
尚 田中
Yuichi Shirota
雄一 城田
Hiroki Matsuo
弘樹 松尾
Hikari Sugi
光 杉
Masami Konaka
将見 小中
Kazuyuki Yamamoto
和志 山本
Seiji Miwa
誠治 三輪
Tetsushige Shinoda
哲滋 信田
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B5/00Compression machines, plants or systems, with several evaporator circuits, e.g. for varying refrigerating capacity
    • F25B5/02Compression machines, plants or systems, with several evaporator circuits, e.g. for varying refrigerating capacity arranged in parallel
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00492Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices comprising regenerative heating or cooling means, e.g. heat accumulators
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
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    • B60H1/3204Cooling devices using compression
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    • F25B41/00Fluid-circulation arrangements
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    • F25B41/24Arrangement of shut-off valves for disconnecting a part of the refrigerant cycle, e.g. an outdoor part
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1の蒸発器に対して第2の蒸発器を並列に
設けたものにおいて、第2の蒸発器における冷媒の寝込
みを防止する。 【解決手段】 車室内を冷房するための主蒸発器に対し
て、仮眠室冷房用の蓄冷パックを冷却する蓄冷用蒸発器
を設ける。第1の電磁弁のオンにより主蒸発器に冷媒が
流され、第2の電磁弁のオンにより蓄冷用蒸発器に冷媒
が流される。蓄冷用蒸発器による蓄冷パックの蓄冷完了
後において、エアコンスイッチがオンしているときには
(S32;YあるいはS35;Y)、蓄冷温度センサが
検知した蓄冷パックの温度Tsが−5℃以下である場合
に(S33;Y又はS36;Y)、第2の時間比率(1
0分/15秒)で第1の電磁弁及び第2の電磁弁を交互
にオンさせるFIR制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄冷材や車載用冷
蔵庫等の特定の冷却対象を冷却するための第2の蒸発器
を備えた車両用空調装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】例えばトラック等に搭
載される車両用空調装置として、車室内を冷房するため
の主蒸発器と、蓄冷材を冷却するための蓄冷用蒸発器と
を備え、エンジンの停止時でも前記蓄冷材により仮眠室
を冷房することを可能とした装置が、本出願人の先の出
願に係る特開昭62−149509号公報に開示されて
いる。
【0003】図12は、上記した空調装置の冷凍サイク
ルの構成を例示しており、圧縮機1、凝縮器2、受液器
3、温度式膨張弁4、主蒸発器5を冷媒配管6によって
閉ループに接続すると共に、定圧弁7及び蓄冷用蒸発器
8並びに逆止弁9を、前記膨張弁4及び主蒸発器5と並
列に設けて構成されている。前記蓄冷用蒸発器8は蛇行
状の蒸発パイプに蓄冷材パックを添設して構成される。
また、配管分岐点10と膨張弁4との間に第1の電磁弁
11が設けられ、配管分岐点10と定圧弁7との間に第
2の電磁弁12が設けられている。
【0004】そして、図示しない制御回路は、エアコン
スイッチと蓄冷スイッチとの双方がオンされているとき
には、FIR制御により、前記第1の電磁弁11及び第
2の電磁弁12を所定時間比率(例えば60秒/15
秒)で交互にオンさせ、車室内を冷房しつつ蓄冷材の蓄
冷を行うように構成されている。蓄冷材の蓄冷が完了す
ると、第2の電磁弁12はオフされて蓄冷用蒸発器8へ
の冷媒の供給が停止され、その後、仮眠スイッチがオン
されると、蓄冷材の融解潜熱によって仮眠室の冷房が行
われるのである。
【0005】このような車両用空調装置によれば、例え
ば運転者が仮眠する際に、エンジンを停止した状態で冷
房を行うことができ、省エネルギー、騒音や排気ガスを
防止できる等の効果を得ることができる。ところが、そ
の後の本発明者等の研究によれば、上記のような蓄冷用
蒸発器8を備えた車両用空調装置において、以下のよう
な点で、改善の余地が残されていることが判明した。
【0006】即ち、蓄冷用蒸発器8における蓄冷材の蓄
冷が完了すると、第2の電磁弁12がオフされて蓄冷用
蒸発器8に対する冷媒の供給が停止される筈であるが、
蓄冷材の温度が低温(例えば0℃以下)であるため、蓄
冷用蒸発器8内の圧力が低下して主蒸発器5側との間の
圧力差が大きくなる。これにより、意図せずに蓄冷用蒸
発器8内に冷媒が流入してしまういわゆる冷媒の寝込み
が発生し、冷房運転時に冷媒不足と誤判定されてしまう
不具合があり、ひいてはエアコンの起動が不可能となる
虞が生ずる。このような冷媒の寝込みは、エンジンの駆
動時はもとより、エンジンの停止時においても発生す
る。
【0007】なお、上記した第1の電磁弁11及び第2
の電磁弁12に対する制御方法(FIR制御)では、例
えば外気温等の条件によっては、主蒸発器5側への冷媒
供給時に圧縮機1の稼働率が100%とならないことが
ある。このため、車室冷房側で能力が余っていてもその
余剰能力を蓄冷材の冷却に振分けることはできず、蓄冷
材の蓄冷に要する時間をなるべく短くするといった観点
からは、必ずしも最適な制御方法とは言えなかった。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、第1の蒸発器に対して第2の蒸発器を
並列に設けたものにおいて、第2の蒸発器における冷媒
の寝込みを防止することができる車両用空調装置を提供
するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の車両用空調装置
は、車室内を冷房するための第1の蒸発器と、蓄冷材や
車載用冷蔵庫等の特定の冷却対象を冷却するための第2
の蒸発器とを並列に有する冷凍サイクルを備え、前記第
1の蒸発器及び第2の蒸発器に対する冷媒の供給を制御
する冷媒流通制御手段を、冷却完了検知手段による前記
冷却対象の冷却完了の検知後にも、前記第2の蒸発器に
随時冷媒を流すように構成したところに特徴を有する
(請求項1の発明)。
【0010】これによれば、冷却対象の冷却が完了した
後、もし第2の蒸発器に冷媒が流れ込むいわゆる冷媒の
寝込みが発生しても、第2の蒸発器に随時冷媒が流され
るので、第2の蒸発器から冷媒が押出されるようにな
り、冷媒の寝込みを速やかに解消することができる。こ
の結果、第2の蒸発器における冷媒の寝込みを極力防止
することができ、ひいては冷房運転時の十分な冷房能力
を確保することができるという優れた効果を得ることが
できる。
【0011】この場合、前記冷却完了検知手段を、冷却
対象の温度を検知する温度センサの検知温度が所定温度
以下となったときに該冷却対象の冷却完了を判断するよ
うに構成することができ(請求項2の発明)、これによ
れば、比較的簡単な構成で、冷却対象の冷却完了を検知
することができる。
【0012】また、前記冷媒流通制御手段を、車室内の
冷房運転と冷却対象の冷却運転とが同時に実行されてい
るときには、第1の時間比率で前記第1及び第2の蒸発
器に交互に冷媒を供給し、冷却完了検知後の冷房運転時
には、前記第1の蒸発器側の冷媒供給時間を前記第1の
時間比率よりも長くした第2の時間比率で前記第1及び
第2の蒸発器に交互に冷媒を供給するように構成するこ
とができる(請求項3の発明)。
【0013】これによれば、第1及び第2の蒸発器に対
する冷媒の供給を時間制御により行うことができ、制御
を簡単に済ませることができる。また、この場合、冷却
完了検知後の冷房運転時は、第2の蒸発器から冷媒を押
出すだけで良いので、第2の時間比率においては、第2
の蒸発器への冷媒の供給は短時間で十分であり、第1の
蒸発器側の冷媒供給時間を第1の時間比率よりも長くす
ることにより、車室内の冷房を効率良く行うことができ
る。
【0014】あるいは、第1の蒸発器の近傍の温度を検
出するエバ後温度センサを設けると共に、前記冷媒流通
制御手段を、車室内の冷房運転と冷却対象の冷却運転と
が同時に実行されているときには、第1の蒸発器に対す
る冷媒供給開始から第1の所定時間経過もしくは前記エ
バ後温度センサの検出温度が第1のしきい値を下回った
ことを条件に、冷媒の供給を第1の蒸発器から第2の蒸
発器に切替え、第2の蒸発器に対する冷媒供給開始から
第2の所定時間か経過し且つ前記エバ後温度センサの検
出温度が前記第1のしきい値よりも高い第2のしきい値
を越えたことを条件に、冷媒の供給を第2の蒸発器から
第1の蒸発器に切替えるように構成することもできる
(請求項4の発明)。
【0015】これによれば、第1及び第2の蒸発器に対
する冷媒の供給の切替えを、基本的には時間制御により
行うことができると共に、第1の蒸発器側における能力
が余ったときには、その能力を第2の蒸発器により冷却
対象の冷却に振分けることができ、この結果、冷却対象
の冷却完了までに要する時間の短縮化を図ることができ
る。また、エバ後温度センサは、フロスト防止制御等の
ために元々配設されることが多く、コストアップを招く
こともない。
【0016】また、車室内の冷房運転が開始された時
に、運転開始から所定時間は第1の蒸発器に対して連続
的に冷媒を供給するという制御を合せて行っても良い
(請求項5の発明)。これによれば、例えば夏季等にお
ける車両のエンジンの起動後に、強力且つ速やかに車室
内を冷房したいいわゆるクールダウンに対応することが
できる。尚、前記所定時間は10〜20分程度とするこ
とが望ましい。
【0017】ここで、冷凍サイクルには、冷媒通路に、
液冷媒の圧力を検出する圧力センサを設け、この圧力セ
ンサにより冷媒不足を判定して低圧カットスイッチを動
作させることが行われるが、第2の蒸発器における冷媒
の寝込みが大きくなった場合にも、同様に圧力センサの
検出圧力が低下することになる。従って、冷媒流通制御
手段を、車室内の冷房運転又は冷却対象の冷却運転の少
なくともいずれか一方が開始された時に、前記圧力セン
サの検出圧力が所定圧力よりも小さい場合には、前記第
2の蒸発器に対して一定時間強制的に冷媒を供給するよ
うに構成すれば(請求項6の発明)、冷媒圧力の低下が
寝込みによる場合に、その寝込みを速やかに解消するこ
とができる。
【0018】また、このとき、圧力センサの検出圧力の
低下への対応と、クールダウン対応とを同時に実行させ
たい場合には、まず、第2の蒸発器に対して一定時間強
制的に冷媒を供給し、その後、所定時間第1の蒸発器に
対して連続的に冷媒を供給するように構成すれば(請求
項7の発明)、冷媒不足状態での冷凍サイクルの運転を
未然に防止しつつ、クールダウン対応を行うことができ
る。
【0019】ところで、冷却対象の冷却が行われていな
いときでも、冷却対象の熱容量が大きいといった事情に
より、昼夜の温度変化が大きい場合などに、第2の蒸発
器と第1の蒸発器側との間で圧力差が発生して、圧力セ
ンサにより冷媒不足と判定されない程度の僅かな寝込み
が発生する可能性はある。また、冷凍サイクル内におい
ては、冷凍機油(コンプレッサオイル)も冷媒と共に循
環するが、第2の蒸発器側に冷凍機油が溜まることによ
って、圧縮機の冷凍機油が不足し、悪影響を与えてしま
う可能性がある。
【0020】かかる観点からは、冷房運転開始時におい
て、まず、圧力検出等に関わりなく第2の蒸発器に対し
て強制的に冷媒を供給する寝込み解消動作を実行するこ
とが望ましいと考えられる。ところが、この場合、寝込
みが発生していない状態で、寝込み解消動作を実行する
と、第2の蒸発器から圧縮機に戻る液冷媒が存在しない
と共に、冷却対象の熱負荷が大きい等の事情から第2の
蒸発器内側における冷媒循環量が小さくなることから、
逆に、冷凍機油が第2の蒸発器内に溜まって圧縮機に戻
らなくなり、圧縮機に悪影響を与えてしまう不具合を招
く。
【0021】そこで、車室内の冷房運転が開始された時
に、運転開始から所定時間は第1の蒸発器に対して連続
的に冷媒を供給し、その後第2の蒸発器に対して一定時
間強制的に冷媒を供給するように構成したり(請求項8
の発明)、あるいは、車室内の冷房運転が開始された時
に、運転開始から所定時間は前記第1の蒸発器に対して
連続的に冷媒を供給し、その後所定回数ある時間比率で
前記第1及び第2の蒸発器に対して交互に冷媒を供給す
るように構成すれば(請求項9の発明)。まず、第1の
蒸発器に溜まっていた冷凍機油を圧縮機に戻して冷凍機
油の不足を解消した上で、第2の蒸発器に対する寝込み
解消を行うことができる。
【0022】さらには、車両に搭載した状態では、上記
第1の蒸発器と第2の蒸発器とが比較的離れて位置され
る場合があるが、この際には分岐した第2の蒸発器側の
配管が長くなるため、第1の蒸発器側と第2の蒸発器側
との間で適正冷媒量の変動が比較的大きくなる不具合が
生ずるが、第2の蒸発器の流入側の冷媒通路中に、冷媒
流通制御手段の一部を構成する開閉弁を設ける構成にあ
っては、前記開閉弁を、第2の蒸発器用の絞り装置の直
前に位置して配設すれば(請求項10の発明)、その分
だけ適正冷媒量の変動を小さく抑えることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明をトラックの運転席
用の空調装置に適用した一実施例(請求項1,2,3,
4,6,10に対応)について、図1ないし図9を参照
しながら説明する。図5は、本実施例に係る車両用空調
装置の冷凍サイクル21の構成を概略的に示しており、
また、図6は、その冷凍サイクル21が車両としてのト
ラック22にどのように搭載されるかを概略的に示して
いる。
【0024】ここで、図5に示すように、前記冷凍サイ
クル21は、気冷媒を圧縮する圧縮機(コンプレッサ)
23、この圧縮機23から吐出された高温,高圧の気冷
媒を凝縮して液冷媒とする凝縮器(コンデンサ)24、
この凝縮器24からの冷媒の気液分離及び液冷媒の一時
貯留を行う受液器(レシーバ)25を直列に備えると共
に、その受液器25の出口部と前記圧縮機23の吸入側
との間に、フロントエアコン(冷房)用の主冷媒回路2
6が接続されている。前記圧縮機23は、マグネットク
ラッチ29を介してエンジンの駆動軸に接続され、この
クラッチ29のオンにより駆動されるようになってい
る。
【0025】前記主冷媒回路26には、前記受液器25
から送られた液冷媒を急激に膨張させて霧状とする絞り
装置としての温度式膨張弁27、この温度式膨張弁27
からの霧状の冷媒を外気と熱交換させて気化させる第1
の蒸発器(エバポレータ)たる主蒸発器28が設けられ
ている。前記温度式膨張弁27の感温筒27aは、前記
主蒸発器28の出口側の配管部分に添設されている。ま
た、前記温度式膨張弁27の上流部分には、主冷媒回路
26を開閉するための第1の電磁弁30が配設されてい
る。さらには、前記受液器25の出口側部分には、冷媒
圧力PL を検出する圧力センサ31が設けられている。
この圧力センサ31の検出圧力PL は、異常低圧(冷媒
不足)を判断して圧縮機23の運転を禁止する定圧カッ
トスイッチの動作のために用いられる。
【0026】そして、前記受液器25の出口部と前記圧
縮機23の吸入側との間には、前記主冷媒回路26と並
列に、副冷媒回路32が接続されている。この副冷媒回
路32中には、開閉弁たる第2の電磁弁33、絞り装置
たる定圧膨張弁34、第2の蒸発器たる蓄冷用蒸発器3
5、逆止弁36が順に接続されている。これにて、蓄冷
用蒸発器35は、前記主蒸発器27に対して並列に設け
られている。尚、前記圧力センサ31は、主冷媒回路2
6と副冷媒回路32との分岐点Aよりも上流に位置して
設けられている。
【0027】前記蓄冷用蒸発器35は、図7にも示すよ
うに、冷媒入口35aと冷媒出口35bとの間に、蛇行
状に複数回折返した例えばアルミニウム製の偏平チュー
ブ37を接続すると共に、前記偏平チューブ37の両面
に、特定の冷却対象としての複数個の蓄冷パック38
を、相互に通風用の隙間を確保した状態で密着配置して
構成されている。前記蓄冷パック38は、ナイロン,ポ
リエチレン等の袋内に、水あるいは軟ゲル状の蓄冷材を
封入して構成されている。また、前記偏平チューブ37
の終端側には、蓄冷パック38の温度Tsを検知する蓄
冷温度センサ39が設けられている。
【0028】ここで、図6に示すように、前記トラック
22の車室(キャビン)40内は、前部に運転席40a
が設けられると共に、その運転席40aの後方にカーテ
ン40bにより仕切られた仮眠室40cが設けられてい
る。上記した主冷媒回路26の主蒸発器28及び温度式
膨張弁27は、エアコンユニット41内に収容された状
態で、車室40の前部側に配設されている。上記圧縮機
23、凝縮器24、受液器25等は、車室40の下部の
エンジンルーム部分に配設されている。
【0029】このとき、詳しく図示はしないが、前記エ
アコンユニット41には、送風用のファン装置42が設
けられると共に、図示しないヒータコア,エアミックス
ダンパ,風路切替ダンパ等が配設され、運転席40aの
前部の各吹出口から冷風あるいは温風を供給するように
なっている。また、このエアコンユニット41内には、
主蒸発器28を通過した空気の温度Teを検出するため
のエバ後温度センサ43(図5にのみ図示)が設けられ
ている。このエバ後温度センサ43の検出温度Teは、
フロスト防止等のための制御に一般に利用される。
【0030】そして、上記した副冷媒回路32の蓄冷用
蒸発器35及び定圧膨張弁34並びに逆止弁36は、仮
眠冷房ユニット44に組込まれた状態で、前記仮眠室4
0c部分に配設されている。この仮眠冷房ユニット44
は、図8に示すように、前面にグリル状の吹出口45a
及び空気取入口45bを上下に有すると共に、それらに
合せて内部が仕切られたケース45内に、前記蓄冷用蒸
発器35やファン装置46等を配設して構成されてい
る。前記ファン装置46は、車載のバッテリにより駆動
されるように構成されている。また、前記ケース45に
は、凝縮水を排出するドレン口45cも設けられてい
る。
【0031】これにて、前記蓄冷用蒸発器35の蓄冷パ
ック38が冷却(蓄冷)された状態で、ファン装置46
が駆動されることにより、空気取入口45bからケース
45内に取込まれた空気が、蓄冷用蒸発器35部分を通
って蓄冷パック38との熱交換により冷却されて冷風と
なり、吹出口45aから仮眠室40c内に供給されるよ
うになるのである。このとき、図6に示すように、上記
した副冷媒回路32は、車室40の下部において後方に
長く延びた配管を介して圧縮機23等と接続されるよう
になるのであるが、前記第2の電磁弁33は、定圧膨張
弁34の直前、つまり仮眠冷房ユニット44のすぐ近傍
に位置して設けられている。
【0032】さて、図示はしないが、上記した車両用空
調装置の各機構つまりマグネットクラッチ29(圧縮機
23),第1の電磁弁30,第2の電磁弁33,ファン
装置42及び46等は、マイコンを含む制御回路(EC
U)により制御されるようになっている。従って、この
制御回路及び第1,第2の電磁弁30,33等から冷媒
流通制御手段が構成されている。尚、第1及び第2の電
磁弁30及び33は、通常時(断電時)はオフ(閉塞)
され、通電によりオン(開放)される。
【0033】また、この制御回路には、前記圧力センサ
31の検出冷媒圧力PL 、蓄冷温度センサ39の検知温
度Ts、エバ後温度センサ43の検出温度Te等の検知
信号が入力されるようになっている。制御回路は、前記
蓄冷温度センサ39の検知温度Tsが所定温度以下(例
えば−5℃以下)となったときに、蓄冷パック38の蓄
冷の完了と判断するようになっている。従って、制御回
路及び蓄冷温度センサ39等から冷却完了検知手段が構
成されている。
【0034】さらに、図9に一部を示すように、車室4
0内(インパネ)に設けられた操作パネル47には、エ
アコンスイッチ48、蓄冷スイッチ49、蓄冷完了ラン
プ50等が設けられていると共に、図示しない温度調節
スイッチ、風量調節スイッチ、吹出口切替スイッチ、仮
眠冷房スイッチ等が設けられている。前記制御回路に
は、この操作パネル47からの操作信号も入力されるよ
うになっている。
【0035】これにて、制御回路は、エアコンスイッチ
48(冷房)がオン操作されると、マグネットクラッチ
29をオンして圧縮機23を駆動させると共に、第1の
電磁弁30をオン(開放)させて主蒸発器28に冷媒を
供給する冷房運転を実行するようになっている。また、
制御回路は、蓄冷スイッチ49がオン操作されると、圧
縮機23を駆動させると共に、第2の電磁弁33をオン
(開放)させて蓄冷用蒸発器35に冷媒を供給して蓄冷
パック38を冷却する蓄冷運転を実行するようになって
いる。
【0036】このとき、詳しくは後の作用説明にて述べ
るように、制御回路は、そのソフトウエア的構成によ
り、エアコンスイッチ48及び蓄冷スイッチ49の双方
がオンされているとき(冷房運転と蓄冷運転とを同時に
実行する場合)には、基本的には、第1の時間比率(第
1の所定時間(例えば60秒)/第2の所定時間(例え
ば15秒))で第1の電磁弁30及び第2の電磁弁33
を交互にオンさせるFIR制御を行うのであるが、本実
施例では、前記エバ後温度センサ43の検出温度Teに
基づいて、主蒸発器28側において冷却能力が余ってい
るときには、その能力を蓄冷用蒸発器35側に振分ける
(実質的に第2の電磁弁33のオン時間の比率を高め
る)ような制御を行うように構成されている。
【0037】そして、制御回路は、前記蓄冷パック38
の温度が例えば−5℃以下となったことを蓄冷温度セン
サ39により検知すると、蓄冷完了と判断して蓄冷完了
ランプ50を点灯させるようになっている。この後、仮
眠冷房スイッチがオン操作されると、上述のようにファ
ン装置46を駆動して仮眠室40cに冷風を供給するよ
うになっており、もって、エンジンの停止時において
も、乗員は、仮眠室40cを冷房した状態で仮眠をとる
ことができるようになっているのである。
【0038】このとき、やはり後の作用説明にて詳述す
るように、制御回路は、蓄冷運転の実行により冷却完了
を検知した後においても、第2の電磁弁33を時々オン
(開放)させることにより、蓄冷用蒸発器35に随時冷
媒を流すような制御を行うようになっている。この場
合、冷房運転が同時に実行されている場合には、上記第
1の時間比率よりも第1の電磁弁30側のオン時間を長
くした第2の時間比率(例えば10分/15秒)で第1
の電磁弁30及び第2の電磁弁33を交互にオンさせる
FIR制御を行うようになっている。
【0039】さらに、本実施例では、制御回路は、イグ
ニッション(エンジン)のオン時に、エアコンスイッチ
48及び蓄冷スイッチ49の少なくともいずれか一方が
オン操作されているときに、圧力センサ31の検出圧力
PL を読込み、その検出圧力PL が所定圧力よりも小さ
い場合には、マグネットクラッチ29及び第2の電磁弁
33を強制的に一定時間(例えば5〜20秒)オンさせ
て蓄冷用蒸発器35に冷媒を流し、それでも依然として
検出圧力PL が所定圧力よりも小さい場合にのみ、冷媒
不足と判断して圧縮機23の駆動を禁止するようになっ
ている。
【0040】次に、上記構成の作用について、前記制御
回路が実行する制御内容を中心として、図1ないし図4
も参照して説明する。ここで、まず、前記蓄冷用蒸発器
35に意図せずに冷媒が流入してしまう、いわゆる「冷
媒の寝込み」について簡単に述べておく。
【0041】即ち、上記冷凍サイクル21のように、主
蒸発器28に対して蓄冷用蒸発器35を並列に設け、い
ずれかに選択的に冷媒を供給するものにあっては、蓄冷
パック38が冷却状態にあることにより、蓄冷用蒸発器
35の圧力が低下し、主冷媒回路28側との間で圧力差
が生じてしまう。特に、蓄冷パック38の蓄冷が完了し
ており(例えば−10〜−20℃)、またエンジンの余
熱等の影響で圧縮機23等が50〜60℃もの高温とな
ると、その圧力差が非常に大きなものとなる。このた
め、蓄冷用蒸発器35の上流に位置する第2の電磁弁3
3が閉塞しまた下流に逆止弁36が設けられている事情
があっても、それらのシールが完全(漏れが零)とはい
えないため、蓄冷用蒸発器35内に冷媒が流入してしま
う。このような冷媒の寝込みが大きくなると、主蒸発器
28側における冷媒量が不足してしまう不具合が生ずる
のである。
【0042】図1のフローチャートは、イグニッション
(エンジン)のオン時に、エアコンスイッチ48及び蓄
冷スイッチ49の少なくともいずれか一方がオン操作さ
れている場合に、制御回路が実行する制御手順を示して
いる。即ち、イグニッションがオンされると、エアコン
スイッチ48及び蓄冷スイッチ49の少なくともいずれ
か一方がオンされているかどうかが判断され(ステップ
S1)、双方オフの場合(No)には、クラッチ29が
オフのまま(ステップS2)、圧縮機23が駆動される
ことはない。
【0043】一方、エアコンスイッチ48及び蓄冷スイ
ッチ49のいずれか一方又は双方がオンされているとき
には(ステップS1にてYes)、次のステップS3に
て、圧力センサ31の検出圧力PL が読込まれ、所定圧
力例えば2kg/cm2 を下回っているかどうかが判断
される。検出圧力PL が所定圧力以上であれば(N
o)、冷凍サイクル21における冷媒不足が生じておら
ず、正常であると判定され、クラッチ29がオンされて
後述するような通常制御が実行される(ステップS
5)。
【0044】このとき、検出圧力PL が所定圧力未満で
あった場合には(ステップS3にてYes)、次のステ
ップS6にて、蓄冷パック38の温度を検知する蓄冷温
度センサ39の検知温度Tsが例えば5℃未満であるか
どうかが判断される。ここで、蓄冷パック38の温度
が、5℃未満であれば、蓄冷用蒸発器35において大き
な冷媒の寝込みが生じたために検出圧力PL が低くなっ
た可能性もあるが、5℃以上であれば(No)、冷媒不
足つまり故障と判断することができ、クラッチ29がオ
フされて圧縮機23の駆動が禁止されるのである(ステ
ップS7)。
【0045】そして、蓄冷温度センサ39の検知温度T
sが5℃未満であったときには(ステップS6にてYe
s)、第2の電磁弁33がオン(開放)され(ステップ
S8)、引続き、クラッチ29が強制的にオンされる
(ステップS9)。これにて、強制的に蓄冷用蒸発器3
5に冷媒が流されるようになり、蓄冷用蒸発器35に冷
媒の寝込みが生じていた場合には、その冷媒が流し出さ
れるようになるのである。この冷媒の供給は、寝込みの
あった冷媒を流し出すに十分な一定時間(例えば5〜2
0秒)行われる(ステップS10)。
【0046】このような動作により、蓄冷用蒸発器35
に生じていた冷媒の寝込みが解消されるようになり、次
のステップS11では、再度圧力センサ31の検出圧力
PLが読込まれ、所定圧力(2kg/cm2 )を下回っ
ているかどうかが判断される。所定圧力以上であれば
(No)、冷媒不足もなく、また冷媒の寝込みも解消さ
れたものであるから、ステップS5に進み通常制御が開
始される。一方、この時点でも検出圧力PL が所定圧力
未満であるときには(ステップS11にてYes)、十
分な確かさで冷媒不足であると判断できるので、クラッ
チ29がオフされて圧縮機23の駆動が禁止される(ス
テップS7)。
【0047】以上の制御により、エンジン停止時におい
て蓄冷用蒸発器35に大きな冷媒の寝込みが生じていた
場合でも、その冷媒の寝込みを速やかに解消した上で冷
凍サイクル21の運転を開始させることができるのであ
る。尚、前記所定圧力(冷媒不足の判断のしきい値)
は、冷媒の寝込み量が、冷房運転に支障を来す程度に大
きくなった場合にその判断ができるように設定される。
冷媒の寝込み量が少量である場合には、寝込み解消動作
を行わなくとも良いことは勿論である。
【0048】次に、上記したステップS5の通常制御の
内容について述べる。まず、エアコンスイッチ48のみ
がオンされて蓄冷スイッチ49はオフである場合には、
クラッチ29がオンされると共に、第1の電磁弁30が
オンされる(第2の電磁弁33はオフ)。これにより、
主蒸発器28に冷媒が供給され、車室40内を冷房する
冷房運転が実行される。尚、このとき、フロスト防止の
ため、エバ後温度センサ43の検出温度Teが監視さ
れ、検出温度Teがしきい値(例えば3℃)を下回った
ときにはクラッチ29がオフされる断続制御が行われ
る。
【0049】また、蓄冷スイッチ49のみがオンされて
エアコンスイッチ48はオフである場合には、クラッチ
29がオンされると共に、第2の電磁弁33がオンされ
る(第1の電磁弁30はオフ)。これにて、蓄冷用蒸発
器35に冷媒が供給され、蓄冷パック38を冷却する蓄
冷運転(冷却運転)が実行される。このとき、蓄冷温度
センサ39の検知温度Tsが所定温度(例えば−5℃)
以下となったときに、蓄冷パック38の蓄冷が完了した
と判断され、蓄冷完了ランプ50が点灯される。その後
は、後述する蓄冷完了後の制御に移るようになってい
る。
【0050】そして、エアコンスイッチ48及び蓄冷ス
イッチ49の双方がオンされているときには、蓄冷パッ
ク38の蓄冷が完了するまでについては、図2のフロー
チャートに示す制御が実行される。ここでは、基本的に
は、クラッチ29が常時オンされると共に、第1の時間
比率(例えば60秒/15秒)で第1の電磁弁30及び
第2の電磁弁33を交互にオンさせるFIR制御が行わ
れる。そして本実施例では、そのようなFIR制御と、
エバ後温度センサ43の検出温度Teに基づく制御とを
組合わせて行うようにしているのである。
【0051】即ち、制御が開始されると、まず、ステッ
プS21にて、第1の電磁弁30がオン(第2の電磁弁
33はオフ)されて、主蒸発器28に冷媒が供給され
る。この第1の電磁弁30のオンは、基本的には時間制
御により第1の所定時間である例えば60秒間行われる
のであるが(ステップS22)、60秒が経過しない時
点でも、エバ後温度センサ43の検出温度Teが第1の
しきい値例えば3℃を下回ったときには(ステップS2
3にてYes)、第1の電磁弁30がオフされて主蒸発
器28への冷媒の供給が停止され、第2の電磁弁33が
オンされて蓄冷用蒸発器35側への冷媒の供給に切替え
られるのである(ステップS24)。
【0052】この第2の電磁弁33のオンは、第2の所
定時間である15秒が経過するまで行われるのであるが
(ステップS25)、15秒が経過しても、エバ後温度
センサ43の検出温度Teが第2のしきい値(例えば4
℃)以下である限りは継続して行われ(ステップS2
6)、第2の電磁弁33のオンから15秒が経過し且つ
検出温度Teが4℃を越えたときに、第2の電磁弁33
がオフされて蓄冷用蒸発器35への冷媒の供給が停止さ
れ、第1の電磁弁30がオンされて主蒸発器28側への
冷媒の供給に切替えられるのである(ステップS2
1)。
【0053】これにて、主蒸発器28と蓄冷用蒸発器3
5とに交互に冷媒が供給されることにより、車室40内
の冷房を行いながらも、蓄冷パック38の蓄冷が行われ
るのである。そして、第1の電磁弁30のオン時でも、
エバ後温度センサ43の検出温度Teが第1のしきい値
を下回ったとき、つまり本来ならフロスト防止のためク
ラッチ29をオフすべきときに、その能力を蓄冷用蒸発
器35側に振分けるようにしているので、実質的に第2
の電磁弁33のオン時間の比率を高めることができる。
【0054】また、第2の電磁弁33のオン時でも、エ
バ後温度センサ43の検出温度Teが第2のしきい値以
下であるとき、つまり主蒸発器28が未だ十分低温であ
って即座に冷媒を供給せずとも良い場合には、やはり蓄
冷用蒸発器35側の蓄冷を継続するようにしているの
で、実質的に第2の電磁弁33のオン時間の比率を高め
ることができる。この結果、上記制御により、蓄冷パッ
ク38の蓄冷完了までに要する時間を短縮することがで
きるのである。
【0055】図3は、FIR制御のみの制御(a),
(b)と、上記した本実施例における制御(c)との間
で、制御の様子や蓄冷完了までに要する時間を比較した
ものである。ここで、FIR制御のみを行った場合、例
えば外気温が35℃で日射量が1kw/m2 のときには
(a)、クラッチ29は連続的にオンとなり、蓄冷パッ
ク38の蓄冷完了までに要する時間が約3時間となる。
ところが、例えば外気温が30℃で天候が曇りのときに
は(b)、第1の電磁弁30のオン期間(60秒間)に
おいて、エバ後温度センサ43の検出温度Teが3℃を
下回ることがあり、フロスト防止のためクラッチ29が
オフされる時間が生ずる。蓄冷パック38の蓄冷完了ま
でに要する時間は、約2時間30分となる。
【0056】これに対し、本実施例のような、FIR制
御に、検出温度Teの条件を組合わせた制御の場合には
(c)、クラッチ29を連続的にオンし且つ主蒸発器2
8近傍の温度(検出温度Te)をほぼ3℃と4℃との間
に維持しながらも、第1の電磁弁30と第2の電磁弁3
3とのオン時間の比率を、例えば30秒/20秒とする
ことができ、この結果、蓄冷パック38の蓄冷完了まで
に要する時間を、例えば約1時間20分とすることがで
きたのである。
【0057】さて、前記蓄冷パック38の蓄冷が完了し
た後は、図4に判断ステップ及び表形式で示すような制
御が実行される。ここでは、エアコンスイッチ48及び
蓄冷スイッチ49の少なくともいずれか一方がオンされ
ているとき、つまり冷凍サイクル21が運転されている
ときには、蓄冷完了後にも蓄冷用蒸発器35に対して随
時冷媒を流し、もって蓄冷用蒸発器35の冷媒の寝込み
を防止するようにしているのである。
【0058】即ち、蓄冷完了後において、蓄冷スイッチ
49がオンしており(ステップS31にてYes)、ま
たエアコンスイッチ48がオンしているときには(ステ
ップS32にてYes)、蓄冷温度センサ39が検知し
た蓄冷パック38の温度Tsが−5℃以下であるかどう
かが判断される(ステップS33)。そして、検知温度
Tsが−5℃以下である場合には(Yes)、同図に表
形式で示すように、蓄冷完了状態が維持されているの
で、クラッチ29がオンされると共に、第2の時間比率
(例えば10分/15秒)で第1の電磁弁30及び第2
の電磁弁33を交互にオンさせるFIR制御が行われ
る。
【0059】これにて、蓄冷用蒸発器35に冷媒の寝込
みが生じても、蓄冷用蒸発器35に随時冷媒が流されて
冷媒が押出されるようになり、冷媒の寝込みが大きくな
らないうちに速やかに解消されるのである。一方、検知
温度Tsが−5℃を越えている場合には(ステップS3
3にてNo)、蓄冷パック38の温度上昇があって蓄冷
の未完了状態に戻ったと考えられるので、第1及び第2
の電磁弁30及び33に対して、上記した図2と同様
に、FIR制御に検出温度Teの条件を組合わせた制御
が行われる。
【0060】また、蓄冷スイッチ49がオンし、エアコ
ンスイッチ48がオフしているときには(ステップS3
2にてNo)、やはり蓄冷温度センサ39が検知した蓄
冷パック38の温度Tsが−5℃以下であるかどうかが
判断され(ステップS34)、検知温度Tsが−5℃以
下である場合には(Yes)、冷媒の供給が不要である
ため、クラッチ29並びに、第1及び第2の電磁弁30
及び33がオフされる。検知温度Tsが−5℃を越えて
いる場合には(ステップS34にてNo)、クラッチ2
9がオンされると共に、第2の電磁弁33がオンされ、
蓄冷用蒸発器35に連続的に冷媒が供給されて蓄冷パッ
ク38が冷却されるようになる。
【0061】さらに、蓄冷スイッチ49がオフされてお
り(ステップS31にてNo)、またエアコンスイッチ
48がオンしているときには(ステップS35にてYe
s)、やはり蓄冷温度センサ39の検知温度Tsが−5
℃以下であるかどうかが判断される(ステップS3
6)。そして、検知温度Tsが−5℃以下である場合に
は(Yes)、蓄冷完了状態が維持されているので、上
記双方オンの場合と同様に、第2の時間比率(例えば1
0分/15秒)で第1の電磁弁30及び第2の電磁弁3
3を交互にオンさせるFIR制御が行われる。これに
て、蓄冷用蒸発器35に冷媒の寝込みが生じても、やは
り蓄冷用蒸発器35に随時冷媒が流されて冷媒が押出さ
れるようになり、冷媒の寝込みが大きくならないうちに
速やかに解消されるのである。
【0062】一方、検知温度Tsが−5℃を越えている
場合には(ステップS36にてNo)、蓄冷用蒸発器3
5に冷媒の寝込みは発生しにくく、また蓄冷運転の意思
が使用者にないので、第1の電磁弁30が連続的にオン
され、冷房運転のみが実行されるのである。そして、蓄
冷スイッチ49及びエアコンスイッチ48の双方がオフ
している場合には(ステップS35にてNo)、冷凍サ
イクル21は動作されずに完全停止されるのである。
【0063】ところで、上記主冷媒回路26(主蒸発器
28)側を冷媒が流れる場合と、副冷媒回路32(蓄冷
用蒸発器35)側を冷媒が流れる場合とでは、適切な循
環冷媒量が相違する。さらに、蓄冷用蒸発器35に一定
量の冷媒を流す場合、蓄冷パック38の温度が比較的高
い蓄冷初期においては、蓄冷パック38と冷媒との温度
差が大きく冷媒が奪う熱量も大きいため、蓄冷用蒸発器
35の出口部において冷媒は気体となるが、蓄冷の終期
においては、冷媒が奪う熱量が小さくなり蓄冷用蒸発器
35の出口部において冷媒が液体のままとなる。このた
め、蓄冷パック38の温度によって、副冷媒回路32を
流れる適正冷媒量が比較的大きく変化することになる。
【0064】ここで、図6に示したように、副冷媒回路
32の冷媒配管は分岐点Aから仮眠冷房ユニット44ま
で長くなるため(例えば4m)、第2の電磁弁33を設
ける位置によって、主冷媒回路26(主蒸発器28)側
を冷媒が流れる場合の冷凍サイクル21内の適正冷媒量
が変化することになる。本実施例では、第2の電磁弁3
3を定圧膨張弁34の直前に設けるようにしているの
で、分岐点Aから第2の電磁弁33までの配管の長さが
大きくなり、例えば分岐点Aの直後に第2の電磁弁を設
けるような場合と比較して、その間において例えば約1
10cc(管の内径が6mmの場合)もの容量の差が生ずる
のである。
【0065】従って、本実施例では、主冷媒回路26側
と副冷媒回路32側との間の循環冷媒量の変動を小さく
抑えることができるという利点を得ることができる。ま
た、上記した適正冷媒量の変動に対応するには、受液器
25の容量を大きくしたり、あるいは冷媒変動吸収用の
受液器を別に追加することも有効となるが、受液器25
の容量の増加を小さく済ませることができ、また受液器
を追加する場合でもその容量を小さく済ませることがで
きるものである。
【0066】このように本実施例によれば、蓄冷用蒸発
器35において蓄冷パック38の蓄冷が完了したことに
起因して冷媒の寝込みが生じても、図4に示したよう
に、蓄冷用蒸発器35に随時冷媒が流されるので、蓄冷
用蒸発器35から冷媒が押出されるようになり、冷媒の
寝込みが大きくならないうちに速やかに解消することが
できる。この結果、蓄冷用蒸発器35における冷媒の寝
込みの発生を防止することができ、ひいては冷房運転時
の十分な冷房能力を確保することができるという優れた
実用的効果を得ることができる。
【0067】また、本実施例においては、図1に示した
ように、イグニッションのオン時に、冷媒不足を検出す
るために設けられる圧力センサ31を利用し、その検出
圧力PL が所定圧力よりも小さい場合には、蒸発器35
に対して一定時間強制的に冷媒を供給するようにしたの
で、冷媒圧力の低下が、エンジン停止時における冷媒の
寝込みの発生に起因する場合に、その冷媒の寝込みを速
やかに解消して冷凍サイクル21の運転を開始すること
ができ、冷媒不足と誤判断してしまうことを未然に防止
することができるのである。
【0068】さらに、特に本実施例では、エアコンスイ
ッチ48及び蓄冷スイッチ49の双方がオンされている
とき(蓄冷未完了状態)において、図2及び図3に示す
ように、第1及び第2の電磁弁30及び33の制御つま
り主蒸発器28及び蓄冷用蒸発器35に対する冷媒の供
給の切替えを、基本的には時間制御(FIR制御)によ
り行いながら、エバ後温度センサ43の検出温度Teに
基づいて、主蒸発器28側における能力が余ったとき
に、その能力を蓄冷用蒸発器35による蓄冷パック38
の蓄冷に振分けるようにしたので、FIR制御のみを実
行した場合と比較して、蓄冷の完了までに要する時間の
短縮化を図ることができる。また、エバ後温度センサ4
3は、元々フロスト防止等のために配設されているた
め、部品数の増大を招くこともなく、安価に済ませるこ
とができるものである。
【0069】図10及び図11は、夫々異なる本発明の
他の実施例(請求項8及び9に夫々対応)を示してい
る。ここで、蓄冷材38の冷却が行われていない場合で
も、蓄冷材38の熱容量は非常に大きく、昼夜の温度変
化が大きい場合など外気の温度変化に対し蓄冷材38の
温度変化が遅れ、逆止弁36の前後で圧力差が発生し、
僅かではあるが蓄冷用蒸発器35に冷媒の寝込みが発生
する可能性はある。また、冷凍サイクル21内において
は、冷凍機油(コンプレッサオイル)も冷媒と共に循環
するが、蓄冷用蒸発器35側に冷凍機油が溜まることに
よって、圧縮機23内の冷凍機油が不足し、寿命の低下
等の悪影響を与えてしまう虞がある。
【0070】かかる観点からは、冷房運転開始時におい
て、まず、圧力検出等に関わりなく蓄冷用蒸発器35に
対して強制的に冷媒を供給する寝込み解消動作を実行す
ることが望ましいと考えられる。ところが、蓄冷用蒸発
器35に寝込みが発生していない状態で、寝込み解消動
作を実行すると、蓄冷用蒸発器35から圧縮機23に戻
る液冷媒が存在しないと共に、蓄冷材38の熱負荷が大
きい等の事情から蓄冷用蒸発器35側における冷媒循環
量が小さくなることから、逆に、冷凍機油が蓄冷用蒸発
器35内に溜まって圧縮機23に戻らなくなり、圧縮機
23に悪影響を与えてしまう不具合を招く。
【0071】そこで、図10に示す実施例では、車室内
の冷房運転が開始された時に、圧力センサ31の検出圧
力に関わらず、まず、運転開始から所定時間は主蒸発器
28に対して連続的に冷媒を供給し、その後蓄冷用蒸発
器35に対して一定時間強制的に冷媒を供給して寝込み
解消動作を実行するようになっている。
【0072】即ち、イグニッション(エンジン)のオン
状態で、エアコンスイッチ48及び蓄冷スイッチ49の
少なくともいずれか一方がオンされると(ステップS4
1にてYes)、クラッチがオンされる(ステップS4
2)と共に、第1の電磁弁30がオンされる(ステップ
S43)。この運転は、所定時間例えば60秒間実行さ
れるようになっている(ステップS44)。これにて、
主蒸発器28に対して冷媒が供給されるようになり、主
蒸発器28に溜まっていた冷凍機油(及び冷媒)が圧縮
機23に戻されるようになり、圧縮機23における冷凍
機油の不足が解消されるのである。
【0073】そして、上記主蒸発器28に対する冷媒の
供給が60秒間行われると(ステップS44にてYe
s)、今度は、第1の電磁弁30がオフされて第2の電
磁弁33がオンされる(ステップS45)。これにて、
蓄冷用蒸発器35に対して強制的に冷媒が流されるよう
になり、冷媒の寝込みが生じていた場合には、その冷媒
が流し出され、寝込みが解消されるのである。この寝込
み解消動作は、一定時間例えば45秒間行われるように
なっている(ステップS46)。
【0074】このとき、蓄冷用蒸発器35に寝込みが発
生していない場合であっても、既に圧縮機23において
は十分な冷凍機油が供給されており、冷凍機油の不足に
起因する圧縮機23のダメージがなくなるのである。4
5秒が経過すると(ステップS46にてYes)、上記
実施例で述べたと同様の通常制御が実行されるようにな
る(ステップS47)。また、エアコンスイッチ48及
び蓄冷スイッチ49の双方がオフ状態のときには、クラ
ッチはオフ状態のままで圧縮機23は駆動されない(ス
テップS48)。尚、上記した時間(60秒及び45
秒)については、実使用に応じて適宜設定することがで
きる。
【0075】一方、図11に示す実施例では、車室内の
冷房運転が開始された時に、圧力センサ31の検出圧力
に関わらず、まず、上記図10の実施例と同様に、運転
開始から所定時間は主蒸発器28に対して連続的に冷媒
を供給し、その後は、所定回数ある時間比率で主蒸発器
28及び蓄冷用蒸発器35に対して交互に冷媒を供給す
るようになっている。
【0076】即ち、図10のフローチャートと同様に、
主蒸発器28に対する冷媒の供給が60秒間行われると
(ステップS44にてYes)、やはり、第1の電磁弁
30がオフされて第2の電磁弁33がオンされる(ステ
ップS45)のであるが、ここから、例えば第2の電磁
弁33を15秒間オン、第1の電磁弁30を60秒間オ
ンを交互に繰返すFIR制御が、所定回数例えば3回実
行される(ステップS51)。その後、上記実施例で述
べたと同様の通常制御が実行されるようになる(ステッ
プS52)。尚、上記回数(3回)及び時間比率(15
秒/60秒)についても、実使用に応じて適宜に設定す
れば良い。
【0077】かかる構成においても、図10に示した実
施例と同様に、圧縮機23における冷凍機油の不足を解
消した上で、蓄冷用蒸発器35に対する冷媒の寝込み解
消動作が実行されるようになり、圧縮機23の保護を図
りながら、蓄冷用蒸発器35における冷媒の寝込みによ
る不具合を未然に防止することができるものである。ま
た、この実施例では、FIR制御を行っているため(ス
テップS51)、主蒸発器28側における冷房性能の低
下を防止することができるものである。
【0078】尚、本発明は上記した各実施例に限定され
るものではなく、各種の拡張,変更が可能である。即
ち、上記実施例では、イグニッション(エンジン)のオ
ン時に、図1等に示した制御を行うようにしたが、例え
ば夏季等における車両のエンジンの起動後に、強力且つ
速やかに車室40内を冷房したいいわゆるクールダウン
に対応するべく、車室40内の冷房運転が開始された時
に、運転開始から所定時間(例えば10〜20分程度)
は主蒸発器28(第1の蒸発器)に対して連続的に冷媒
を供給するという制御を行うようにしても良い(請求項
5に対応)。
【0079】また、この場合、図1の圧力センサ31の
検出圧力PL の低下への対応と、クールダウン対応とを
同時に実行させたい場合には、まず、蓄冷用蒸発器35
(第2の蒸発器)に対して一定時間強制的に冷媒を供給
し、その後、所定時間第1の蒸発器に対して連続的に冷
媒を供給するように構成すれば、冷媒不足状態での冷凍
サイクルの運転を未然に防止しつつ、クールダウン対応
を行うことができる(請求項7に対応)。
【0080】そして、上記実施例では、図2のようにF
IR制御に検出温度Teの条件を組合わせた制御を行う
ようにしたが、FIR制御(時間制御)のみの制御を行
うようにしても良い。このとき、FIR制御の時間比率
は、実使用条件等に応じて適宜設定すれば良く、また例
えば室温の変動や蓄冷の進行等に応じて時間比率を変化
させるような制御を行っても良い。さらには、上記実施
例では、第1及び第2の電磁弁30及び33の2個の電
磁弁を用いたが、1個の電磁弁により冷媒流路を切替え
る構成としても良い。
【0081】その他、第2の蒸発器により冷却すべき冷
却対象としては、蓄冷材(蓄冷パック38)に限らず、
車載用の冷蔵庫等であっても良く、また本発明はトラッ
ク以外の車両に適用可能であることは勿論である等、本
発明は要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、イグニッショ
ンオン時の冷媒不足判断の手順を示すフローチャート
【図2】エアコンスイッチ及び蓄冷スイッチの双方オン
時の電磁弁の制御手順を示すフローチャート
【図3】電磁弁制御の様子をFIR制御のみの場合と比
較して示す図
【図4】蓄冷完了後の電磁弁の制御手順を示すフローチ
ャート
【図5】冷凍サイクルの構成を示す図
【図6】トラックにおける空調装置の搭載の様子を概略
的に示す図
【図7】蓄冷用蒸発器の構成を示す正面図
【図8】仮眠冷房ユニットの縦断側面図
【図9】操作パネルを示す正面図
【図10】本発明の他の実施例を示すもので、イグニッ
ションオン時の制御手順を示すフローチャート
【図11】異なる他の実施例を示す図10相当図
【図12】従来例を示す図5相当図
【符号の説明】
図面中、21は冷凍サイクル、22はトラック(車
両)、23は圧縮機、24は凝縮器、25は受液器、2
6は主冷媒回路、28は主蒸発器(第1の蒸発器)、3
0は第1の電磁弁、31は圧力センサ、32は副冷媒回
路、33は第2の電磁弁、34は定圧膨張弁(絞り装
置)、35は蓄冷用蒸発器(第2の蒸発器)、36は逆
止弁、38は蓄冷パック(冷却対象)、39は蓄冷温度
センサ(冷却完了検知手段)、40は車室、41はエア
コンユニット、43はエバ後温度センサ、44は仮眠冷
房ユニット、47は操作パネル、48はエアコンスイッ
チ、49は蓄冷スイッチを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉 光 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 小中 将見 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 山本 和志 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 三輪 誠治 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 信田 哲滋 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内を冷房するための第1の蒸発器
    と、蓄冷材や車載用冷蔵庫等の特定の冷却対象を冷却す
    るための第2の蒸発器とを並列に有する冷凍サイクル
    と、 前記第1の蒸発器及び第2の蒸発器に対する冷媒の供給
    を制御する冷媒流通制御手段と、 前記冷却対象の冷却完了を検知する冷却完了検知手段と
    を具備し、 前記冷媒流通制御手段は、前記冷却完了検知手段による
    冷却完了検知後にも、前記第2の蒸発器に随時冷媒を流
    すように構成されていることを特徴とする車両用空調装
    置。
  2. 【請求項2】 前記冷却完了検知手段は、前記冷却対象
    の温度を検知する温度センサを含んでなり、その温度セ
    ンサの検知温度が所定温度以下となったときに該冷却対
    象の冷却完了を判断することを特徴とする請求項1記載
    の車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記冷媒流通制御手段は、車室内の冷房
    運転と冷却対象の冷却運転とが同時に実行されていると
    きには、第1の時間比率で前記第1及び第2の蒸発器に
    交互に冷媒を供給するように構成されていると共に、 冷却完了検知後の冷房運転時には、前記第1の蒸発器側
    の冷媒供給時間を前記第1の時間比率よりも長くした第
    2の時間比率で前記第1及び第2の蒸発器に交互に冷媒
    を供給するように構成されていることを特徴とする請求
    項1又は2記載の車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の蒸発器の近傍の温度を検出す
    るエバ後温度センサを備え、 前記冷媒流通制御手段は、車室内の冷房運転と冷却対象
    の冷却運転とが同時に実行されているときには、第1の
    蒸発器に対する冷媒供給開始から第1の所定時間経過も
    しくは前記エバ後温度センサの検出温度が第1のしきい
    値を下回ったことを条件に、冷媒の供給を第1の蒸発器
    から第2の蒸発器に切替え、 第2の蒸発器に対する冷媒供給開始から第2の所定時間
    が経過し且つ前記エバ後温度センサの検出温度が前記第
    1のしきい値よりも高い第2のしきい値を越えたことを
    条件に、冷媒の供給を第2の蒸発器から第1の蒸発器に
    切替えるように構成されていることを特徴とする請求項
    1又は2記載の車両用空調装置。
  5. 【請求項5】 前記冷媒流通制御手段は、車室内の冷房
    運転が開始された時に、運転開始から所定時間は前記第
    1の蒸発器に対して連続的に冷媒を供給するように構成
    されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれ
    かに記載の車両用空調装置。
  6. 【請求項6】 前記冷凍サイクルは、冷媒通路内に冷媒
    圧力を検出する圧力センサを備えていると共に、 前記冷媒流通制御手段は、車室内の冷房運転又は冷却対
    象の冷却運転の少なくともいずれか一方が開始された時
    に、前記圧力センサの検出圧力が所定圧力よりも小さい
    場合には、前記第2の蒸発器に対して一定時間強制的に
    冷媒を供給するように構成されていることを特徴とする
    請求項1ないし5のいずれかに記載の車両用空調装置。
  7. 【請求項7】 前記冷媒流通制御手段は、車室内の冷房
    運転が開始された時に、前記圧力センサの検出圧力が所
    定圧力よりも小さい場合には、前記第2の蒸発器に対し
    て一定時間強制的に冷媒を供給し、その後所定時間は前
    記第1の蒸発器に対して連続的に冷媒を供給するように
    構成されていることを特徴とする請求項6記載の車両用
    空調装置。
  8. 【請求項8】 前記冷媒流通制御手段は、車室内の冷房
    運転が開始された時に、運転開始から所定時間は前記第
    1の蒸発器に対して連続的に冷媒を供給し、その後前記
    第2の蒸発器に対して一定時間強制的に冷媒を供給する
    ように構成されていることを特徴とする請求項1ないし
    4のいずれかに記載の車両用空調装置。
  9. 【請求項9】 前記冷媒流通制御手段は、車室内の冷房
    運転が開始された時に、運転開始から所定時間は前記第
    1の蒸発器に対して連続的に冷媒を供給し、その後所定
    回数ある時間比率で前記第1及び第2の蒸発器に対して
    交互に冷媒を供給するように構成されていることを特徴
    とする請求項1ないし4のいずれかに記載の車両用空調
    装置。
  10. 【請求項10】 前記冷凍サイクルは、前記第2の蒸発
    器の流入側の冷媒通路中に、前記冷媒流通制御手段の一
    部を構成する開閉弁を備え、その開閉弁は、前記第2の
    蒸発器用の絞り装置の直前に位置して配設されているこ
    とを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の車
    両用空調装置。
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