JP2006015965A - 車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 蓄冷器に蓄えた冷熱を有効に利用することができる車両用空調装置を得る。
【解決手段】 車両用空調装置10では、エンジン26にて駆動されるコンプレッサ12、コンデンサ14、膨張弁16、エバポレータ18を結ぶ冷媒循環路20を、コンプレッサ12の作動により冷媒が循環することで、冷凍サイクルが行なわれる。このとき、冷媒循環路20上に配置された蓄冷器30は、冷媒の冷熱を蓄える。冷媒循環路20におけるエバポレータ18下流の分岐部20Aと蓄冷器30上流の合流部20Bとは冷媒戻し流路34にて連通され、冷媒循環路20の一部と冷媒戻し流路34とで、エバポレータ18、蓄冷器30を含む副循環路35が形成される。分岐部20Aとコンプレッサ12との間には電磁弁40が配設されている。冷媒は、液ポンプ38の作動時に副循環路35を循環する。エアコンECU42は、入力される車両情報に基づいて、コンプレッサ12、液ポンプ38、電磁弁40をそれぞれ独立して制御することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 車両用空調装置10では、エンジン26にて駆動されるコンプレッサ12、コンデンサ14、膨張弁16、エバポレータ18を結ぶ冷媒循環路20を、コンプレッサ12の作動により冷媒が循環することで、冷凍サイクルが行なわれる。このとき、冷媒循環路20上に配置された蓄冷器30は、冷媒の冷熱を蓄える。冷媒循環路20におけるエバポレータ18下流の分岐部20Aと蓄冷器30上流の合流部20Bとは冷媒戻し流路34にて連通され、冷媒循環路20の一部と冷媒戻し流路34とで、エバポレータ18、蓄冷器30を含む副循環路35が形成される。分岐部20Aとコンプレッサ12との間には電磁弁40が配設されている。冷媒は、液ポンプ38の作動時に副循環路35を循環する。エアコンECU42は、入力される車両情報に基づいて、コンプレッサ12、液ポンプ38、電磁弁40をそれぞれ独立して制御することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば自動車等の車両に適用される車両用空調装置に関する。
自動車等の車両用空調装置として、冷凍サイクルを行なう冷媒と蓄冷剤との熱交換によって、冷熱を蓄える蓄冷器を備えたものが知られている(例えば、特許文献1乃至特許文献3参照)。
また、自動車等の車両としては、例えば信号待ちによる停車時に自動的にエンジンを停止させる機能を有し、燃費向上や排出ガス量の低減を図る所謂エコラン車が実用化されている。そして、このようなエコラン車の空調装置に蓄冷器を設け、エンジン停止中(エコラン期間中)の空調装置の冷房動作を維持するようにした技術が知られている(例えば、特許文献4参照)。
この特許文献4には、エンジンによって駆動される圧縮機の動作によって、冷媒が圧縮機、凝縮器、膨張弁、蓄冷器、蒸発器をこの順に経由して圧縮機に戻る冷媒循環路と、該冷媒循環路における蒸発器の出口側と蓄冷器の入口側とを連通する冷媒戻し流路とを有し、電動ポンプの動作によって冷媒を蓄冷器と蒸発器との間(副循環路)で循環させる空調装置が記載されている。そして、車両走行中には、圧縮機が作動して冷媒が冷媒循環路を循環することで冷凍サイクルにより冷房を行ない、エコラン期間中には、電動ポンプを作動して冷媒が副循環路を循環することで蓄冷器の冷熱によって冷房を維持するようになっている。
この空調装置では、蓄冷器が冷媒循環路上で蒸発器に対し直列に接続されているため、冷媒流れを切り替える特別な操作をすることなく、蓄冷器に常に冷媒の全流量を通過させて最大冷却能力を発揮することができるとされている。また、この空調装置では、膨張弁が蒸発器の出口冷媒の感温機構を一体化した温度式膨張弁とされており、この膨張弁によって蒸発器を通過する冷媒流量を調節するようになっている。
特開2000−62450号公報
特開平6−211036号公報
特開2002−337538号公報
特開2003−285634号公報
しかしながら、上記の如き従来の空調装置では、膨張弁によって流量調整を行なう構成であるため、圧縮機を停止すると共に電動ポンプを作動した場合に、冷媒の一部が蒸発器の出口側から圧縮機側に流れてしまうことを完全に防止することができないという問題があった。すなわち、従来の空調装置では、全冷媒が副循環路を循環する状態を創出することができず、圧縮機停止時のサイクルの効率が低下してしまう。
また、上記従来の空調装置では、単に、車両走行中には冷凍サイクルを行ないつつ蓄冷器への蓄冷を行ない、エンジン(すなわち圧縮機)を停止するエコラン期間の開始と同時に電動ポンプが作動される構成(制御)とされており、車両の状態に応じて適切な制御を行なうことについて何ら考慮されていなかった。すなわち、従来の空調装置では、車両全体としてのさらなる性能向上、効率向上に対応することができなかった。
本発明は、上記事実を考慮して、蓄冷器に蓄えた冷熱を有効に利用することができる車両用空調装置を得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る車両用空調装置は、車両のエンジンによって駆動される圧縮機と、前記圧縮機、凝縮器、減圧手段、及び蒸発器に冷媒を循環させて冷凍サイクルを行なうための冷媒循環路と、前記蒸発器の上下流でそれぞれ前記冷媒循環路と連通し、該冷媒循環路とは別に前記蒸発器に冷媒を循環させる副循環路を形成する冷媒戻し流路と、前記副循環路に設けられ、内蔵する蓄冷剤が冷媒と熱交換を行なう蓄冷器と、前記副循環路に冷媒を循環させるための液送装置と、前記冷媒循環路における前記副循環路を構成しない部分に設けられ、前記副循環路から前記圧縮機側への冷媒の流れを遮断可能な開閉弁と、入力される車両情報に基づいて前記圧縮機、前記液送装置、前記開閉弁を制御し、かつ前記圧縮機と前記液送装置とを独立して制御可能な制御装置と、を備えている。
請求項1記載の車両用空調装置では、圧縮機が作動しているときには、冷媒が圧縮機、凝縮器、減圧手段、蒸発器の順に循環して冷凍サイクルを行なう。このとき、冷媒の一部または全部は蓄冷器を通過して蓄冷剤と熱交換を行ない、蓄冷器には冷熱が蓄えられる。また、この車両用空調装置では、液送装置が作動しているときには、冷媒が副循環路上を蒸発器、蓄冷器の順に流れ、蒸発器出口の気相冷媒が蓄冷剤と熱交換を行なって(蓄冷器に蓄えられた冷熱によって)凝縮して再度蒸発器に導入されるサイクルが行なわれる。なお、副循環路上に配置される蓄冷器は、蒸発器に対し直列(冷媒循環路上)に設けられても並列(冷媒戻し流路上)に設けられても良く、直列の場合には蒸発器の上流に設けられても下流に設けられても良い。
制御装置は、入力される車両情報に基づいて、圧縮機、液送装置の作動を制御する。これにより、例えば通常の走行中には圧縮機を作動して蓄冷器に冷熱を蓄えつつ冷凍サイクルを行ない、また例えば信号待ち等で圧縮機を停止する所謂エコラン時には液送装置を作動して蓄冷器の冷熱で冷房を維持することができる。そして、制御装置が圧縮機と液送装置とを独立して制御可能としたため、例えば車両走行中に圧縮機を停止して液送装置を作動したり、圧縮機と液送装置とを共に作動したり、エコラン期間中に液送装置を停止したりすることも可能となる。
このように、本車両用空調装置では、圧縮機、液送装置を独立して制御可能とすることで、圧縮機の状態(作動または停止等)に拘わらず、液送装置を作動することができる。これにより、圧縮機の状態(作動または停止等)に拘わらず、冷房負荷等に応じて例えば蓄冷器に蓄えた冷熱を利用して設定された空調条件を維持することができる。すなわち、空調による快適性を犠牲にすることなく、車両状態に応じた空調制御を行なうことが可能となる。
また、副循環路から圧縮機側への冷媒の流れを遮断可能な開閉弁を設けたため、圧縮機の停止中には開閉弁を閉じることによって、冷媒の一部が圧縮機側に流れサイクル(蒸発器出口の気相冷媒を蓄冷器によって冷却、凝縮するサイクル)の効率が低下することが防止される。なお、開閉弁は、制御装置によって圧縮機、液送装置と独立して制御されても良く、例えば、圧縮機の作動、停止に連動して制御されるようにしても良い。
このように、請求項1記載の車両用空調装置では、蓄冷器に蓄えた冷熱を有効に利用することができる。
なお、制御装置に入力される車両情報としては、例えば、車速、アクセル開度、エンジン回転数等の車両走行時の状態に対応する信号、信号待ちでエンジンを停止したことに対応するエンジン制御装置からの信号、空調装置の吹出し空気温度、蒸発器の車室側気温、車室内の気温、日射量等の空調負荷等に対応する信号(他の装置が推定した冷房負荷情報でも良い)等の一部または全部とされる。また、制御装置は、例えば、車両情報に基づき車両状態を判断する判断部分と、圧縮機、液送装置、開閉弁等に制御信号を出力する制御部分とが別に構成されても良く、また例えば上記判断部分が車両の他の制御装置を構成するもの(車両情報として他の制御装置で判断された結果が入力される構成)であっても良い。
上記目的を達成するために請求項2記載の発明に係る車両用空調装置は、車両のエンジンによって駆動される圧縮機と、前記圧縮機、凝縮器、膨張弁、及び蒸発器に冷媒を循環させて冷凍サイクルを行なうための冷媒循環路と、前記冷媒循環路における前記膨張弁と前記蒸発器との間に直列に設けられ、内蔵する蓄冷剤が冷媒と熱交換を行なう蓄冷器と、前記冷媒循環路における前記蓄冷器の上流と前記蒸発器の下流とを連通し、該冷媒循環路とは別に前記蒸発器と蓄冷器との間で冷媒を循環させる副循環路を形成する冷媒戻し流路と、前記副循環路に冷媒を循環させるための液送装置と、前記冷媒循環路における前記副循環路を構成しない部分に設けられ、前記蒸発器から前記圧縮機への冷媒流れを遮断可能な開閉弁と、入力される車両情報に基づいて前記圧縮機、前記液送装置、前記開閉弁を制御し、かつ前記圧縮機と前記液送装置とを独立して制御可能な制御装置と、を備えている。
請求項2記載の車両用空調装置では、圧縮機が作動しているときには、冷媒が圧縮機、凝縮器、膨張弁、蓄冷器、蒸発器の順に循環して冷凍サイクルを行ないつつ、冷媒との蓄冷剤との熱交換によって蓄冷器に冷熱を蓄える。このとき、蓄冷器が蒸発器と直列に配置されているため、全量の冷媒が蒸発器を通過し、空調機吹出し空気を冷却する蒸発器への冷媒循環量が減少してしまうことがない。一方、この車両用空調装置では、液送装置が作動しているときには、冷媒が副循環路上を蒸発器、蓄冷器の順に流れ、蒸発器出口の気相冷媒が蓄冷剤と熱交換を行なって(蓄冷器に蓄えられた冷熱によって)凝縮して再度蒸発器に導入されるサイクルが行なわれる。
制御装置は、入力される車両情報に基づいて、圧縮機、液送装置の作動を制御する。これにより、例えば通常の走行中には圧縮機を作動して蓄冷器に冷熱を蓄えつつ冷凍サイクルを行ない、また例えば信号待ち等でエンジンを停止する所謂エコラン時には液送装置を作動して蓄冷器の冷熱で冷房を維持することができる。そして、制御装置が圧縮機と液送装置とを独立して制御可能としたため、例えば車両走行中に圧縮機を停止して液送装置を作動したり、圧縮機と液送装置とを共に作動したり、エコラン期間中に液送装置を停止したりすることも可能となる。
このように、本車両用空調装置では、圧縮機、液送装置を独立して制御可能とすることで、圧縮機の状態(作動または停止等)に拘わらず、液送装置を作動することができる。これにより、圧縮機の状態(作動または停止等)に拘わらず、冷房負荷等に応じて例えば蓄冷器に蓄えた冷熱を利用して設定された空調条件を維持することができる。すなわち、空調による快適性を犠牲にすることなく、車両状態に応じた空調制御を行なうことが可能となる。
また、蒸発器から圧縮機側への冷媒の流れを遮断可能な開閉弁を設けたため、圧縮機の停止中には開閉弁を閉じることによって、冷媒の一部が圧縮機側に流れサイクル(蒸発器出口の気相冷媒を蓄冷器によって冷却、凝縮するサイクル)の効率が低下することが防止される。なお、開閉弁は、制御装置によって圧縮機、液送装置と独立して制御されても良く、例えば、圧縮機の作動、停止に連動して制御されるようにしても良い。また、開閉弁は、例えば、流路の開閉だけでなく、開度の調整を可能とする機能を有する構成であっても良い。
このように、請求項2記載の車両用空調装置では、蓄冷器に蓄えた冷熱を有効に利用することができる。
なお、制御装置に入力される車両情報としては、例えば、車速、アクセル開度、エンジン回転数等の車両走行時の状態に対応する信号、信号待ちでエンジンを停止したことに対応するエンジン制御装置からの信号、空調装置の吹出し空気温度、蒸発器の車室側気温、車室内の気温、日射量等の空調負荷等に対応する信号(他の装置が推定した冷房負荷情報でも良い)の一部または全部とされる。また、制御装置は、例えば、車両情報に基づき車両状態を判断する判断部分と、圧縮機、液送装置、開閉弁等に制御信号を出力する制御部分とが別に構成されても良く、また例えば判断部分が車両の他の制御装置を構成するもの(車両情報として他の制御装置で判断された結果が入力される構成)であっても良い。
請求項3記載の発明に係る車両用空調装置は、請求項1または請求項2記載の車両用空調装置において、前記開閉弁を、前記冷媒循環路における前記圧縮機の上流でかつ前記冷媒戻し流路の連通部位の下流に配置した、ことを特徴としている。
請求項3記載の車両用空調装置では、開閉弁が冷媒循環路における冷媒戻し流路との分岐部よりも圧縮機の冷媒入口側に設けられているため、開閉弁による冷媒循環路の閉止時には、圧縮機に冷媒が流れ込むことが開閉弁によって直接的に防止される。これにより、例えば圧縮機停止時に該圧縮機に冷媒が流れ込むことが確実に防止される。
請求項4記載の発明に係る車両用空調装置は、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の車両用空調装置において、前記液送装置を電動ポンプとし、前記開閉弁を電磁弁とした、ことを特徴としている。
請求項4記載の車両用空調装置では、液送装置が電動ポンプであるため、車両のエンジン停止時にも確実に作動できることができ、かつ制御が容易である。一方、開閉弁が電磁弁であるため、圧縮機の停止時に確実かつ自動的に作動して圧縮機への冷媒の流入を防止することができる。
請求項5記載の発明に係る車両用空調装置は、請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の車両用空調装置において、前記制御装置は、前記車両情報として走行負荷が大きくかつ冷房能力に余裕があることに対応する信号が入力された場合に、前記圧縮機を停止すると共に前記開閉弁を閉じ、かつ前記液送装置を作動する、ことを特徴としている。
請求項5記載の車両用空調装置では、車両の走行負荷が大きくかつ冷房能力に余裕があることに対応する信号が入力されると、制御装置は、圧縮機を停止してエンジン負荷を軽減すると共に、液送装置(電動ポンプ)を作動し蓄冷器の冷熱を利用して冷房を維持する。これにより、空調すなわち乗員の快適性を犠牲にすることなく、車両動力性能の向上が図られる。また、圧縮機を停止する期間中、開閉弁が冷媒循環路を閉止するため、圧縮機への冷媒流れが防止され、液送装置の作動により冷媒が副循環路を循環して行なわれるサイクルの効率が低下することが防止される。
請求項6記載の発明に係る車両用空調装置は、請求項5記載の車両用空調装置において、前記制御装置は、入力される車速とアクセル開度との関係から車両が加速中であると判断し、かつ前記蒸発器の車室側気温が所定の閾値以下であることに対応する信号が入力された場合に、ことを特徴としている。
請求項6記載の車両用空調装置では、制御装置は、車速とアクセル開度との関係から車両が走行負荷の大きい加速中であると判断し、かつ蒸発器の車室側の気温(蒸発器によって冷却された直後の空調吹出し空気温)が閾値以下であり冷房能力に余裕のある場合に、圧縮機を停止してエンジン負荷を軽減すると共に、液送装置(電動ポンプ)を作動し蓄冷器の冷熱を利用して冷房を維持する。これにより、車両は、乗員の快適性を犠牲にすることなくスムースな加速を行なうことができる。
請求項7記載の発明に係る車両用空調装置は、請求項1乃至請求項6の何れか1項記載の車両用空調装置において、前記制御装置は、前記車両情報として空調要求が維持されたエンジン停止中であることに対応する信号が入力された場合に、前記蒸発器の車室側気温が所定の閾値以下である期間は前記液送装置を停止しておき、前記蒸発器の車室側気温が所定の閾値を超えると前記液送装置を作動する、ことを特徴としている。
請求項7記載の車両用空調装置では、制御装置に入力される車両情報が、空調要求が維持されたエンジン停止(例えばエコラン動作中であること)に対応する信号が入力されると、制御装置は、蒸発器の車室内側の気温(蒸発器によって冷却された直後の空調吹出し空気温)が閾値に達するまでは液送装置を作動せず、蒸発器の車室内側の気温が閾値を超えると液送装置を作動する。これにより、エンジン停止から蓄冷器の蓄冷量を使いきるまでの時間、すなわち空調による快適性を維持しつつエンジンを停止しておくことが可能な時間が長くなり、車両の燃費向上、排出ガス量の低減が図られる。
請求項8記載の発明に係る車両用空調装置は、請求項1乃至請求項7の何れか1項記載の車両用空調装置において、前記制御装置は、前記車両情報として車両が低速走行中でありかつ冷房負荷が大きいことに対応する信号が入力された場合に、前記圧縮機の作動を維持したまま前記液送装置を作動する、ことを特徴としている。
請求項8記載の車両用空調装置では、車両が低速走行中でありかつ冷房負荷が大きいことに対応する信号が入力されると、制御装置は、圧縮機の作動(開閉弁による冷媒循環路の開状態)を維持したまま液送装置を作動する。これにより、例えば夏場の渋滞時等であっても、圧縮機による冷媒循環量の低下が液送装置の作動によって補われ、空調(冷房)性能が維持される。
以上説明したように本発明に係る車両用空調装置は、蓄冷器に蓄えた冷熱を有効に利用することができるという優れた効果を有する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る車両用空調装置10について図1乃至図4に基づいて説明する。図1には、自動車に適用された車両用空調装置10の概略全体構成がブロック図にて示されている。この図に示される如く、車両用空調装置10は、圧縮機としてのコンプレッサ12と、凝縮器としてのコンデンサ14と、減圧手段としての膨張弁16と、蒸発器としてのエバポレータ18とが冷媒循環路20にて連通しており、冷媒を循環させて冷凍サイクルを行なうようになっている。
本発明の第1の実施形態に係る車両用空調装置10について図1乃至図4に基づいて説明する。図1には、自動車に適用された車両用空調装置10の概略全体構成がブロック図にて示されている。この図に示される如く、車両用空調装置10は、圧縮機としてのコンプレッサ12と、凝縮器としてのコンデンサ14と、減圧手段としての膨張弁16と、蒸発器としてのエバポレータ18とが冷媒循環路20にて連通しており、冷媒を循環させて冷凍サイクルを行なうようになっている。
コンプレッサ12は、電磁クラッチ22、駆動ベルト24を介して自動車のエンジン26に連結されている。これにより、エンジン26の回転期間中でかつ電磁クラッチ22が結合状態のときに、コンプレッサ12が作動するようになっている。換言すれば、コンプレッサ12は、エンジン回転中に停止することはできるが、エンジン停止中に作動することはできない構成とされている。電磁クラッチ22は、後述するエアコンECU42に断続制御されることで、コンプレッサ12による冷媒循環量、すなわち冷却能力を調節するようになっている。したがって、コンプレッサ12と電磁クラッチ22とが、本発明における制御装置による制御対象である圧縮機に相当する。このコンプレッサ12は、低圧気相冷媒を圧縮して高温高圧の過熱気相冷媒にするようになっている。
コンデンサ14は、コンプレッサ12の下流に配置された冷媒と外気との熱交換器であり、コンプレッサ12から吐出された過熱気相冷媒を冷却して凝縮させて液相冷媒にするようになっている。コンデンサ14から流出した液相冷媒は、減圧手段として把握される膨張弁16にて減圧され、低圧液相(または気液二層状態)とされるようになっている。
エバポレータ18は、冷凍サイクル(冷媒循環路20)上は膨張弁16の下流に配置されると共に自動車内では空調ケース28内に配置され、冷媒と空調機吹出し空気との熱交換を行なう熱交換器である。エバポレータ18は、低圧液相冷媒を蒸発させて低圧気相冷媒にすることで空調機吹出し空気を冷却する構成である。
そして、車両用空調装置10は、冷媒循環路20上における膨張弁16とエバポレータ18との間に配置された蓄冷器30を備えている。すなわち、蓄冷器30は、上流に位置する膨張弁16の冷媒出口側が冷媒入口とされると共に、下流に位置するエバポレータ18の冷媒入口側が冷媒出口とされ、冷媒循環路20上、エバポレータ18に対し直列に接続されている。このように蓄冷器30がエバポレータ18と直列に接続されることで、これらを並列に配置した場合のように冷媒の一部がエバポレータ18をバイパスしてしまうことがなく、全冷媒がエバポレータ18を通過する構成とされている。また、冷媒循環路における蓄冷器30出口とエバポレータ18入口との間には、冷媒流れ方向に順方向となるように逆止弁32が配設されている。
この蓄冷器30は、内蔵する多数の蓄冷剤30Aが、これらの間を通過する低圧液相冷媒によって冷却されて液相から固相へ相変化することで冷熱を蓄える(蓄冷する)構成とされている。また、蓄冷器30は、その固相とされた蓄冷剤30A間を通過する低圧気相の冷媒を、冷却・凝縮させるようになっている。このとき蓄冷剤30Aは固相から液相へと変化するようになっている。このときの冷媒の流れについては後述する。なお、蓄冷剤30Aは、膨張弁16から流入する低圧液相の冷媒温度(例えば、3〜4℃)よりも高温で凝固するものが採用される。
また、車両用空調装置10は、冷媒循環路20におけるエバポレータ18出口とコンプレッサ12入口との間の分岐部20Aから分岐すると共に、膨張弁16出口と蓄冷器30入口との間の合流部20Bに合流する冷媒戻し流路34を備えている。すなわち、冷媒戻し流路34は、冷媒循環路20における合流部20Bの下流から分岐部20Aの上流までの部分とで環状の副循環路35を成し、冷媒(エバポレータ18出口の低圧気相冷媒)を、分岐部20Aから合流部20Bへと戻してエバポレータ18と蓄冷器30との間を循環させることを可能とする構成とされている。この冷媒戻し流路34には、該冷媒戻し方向に順方向となるように、逆止弁36が配設されている。
さらに、車両用空調装置10は、液送装置としての液ポンプ38を備えている。液ポンプ38は、逆止弁32と並列に配設されており、非作動時に冷媒の流動抵抗とならない構成とされている。液ポンプ38は、蓄冷器30出口の低圧液相冷媒を吸い込み、エバポレータ18側に吐出しすることで、この冷媒を、副循環路35すなわちエバポレータ18と蓄冷器30との間で循環させるようになっている。この液ポンプ38は、電動ポンプである電磁ポンプとされており、後述するエアコンECU42にて制御される構成である。
なお、逆止弁32は、液ポンプ38の作動状態では、上流側の圧力よりも高い下流側の圧力によって弁体を閉じ付勢し、液ポンプ38の吐出冷媒が蓄冷器30に向けて逆流することを防止するようになっている。また、逆止弁36は、液ポンプ38の非作動時には、分岐部20A側の圧力よりも高い合流部20B側の圧力によって弁体を閉じ付勢し、冷媒が冷媒戻し流路34を逆流することを防止するようになっている。
また、車両用空調装置10は、冷媒循環路20における分岐部20Aとコンプレッサ12入口との間(副循環路35の外側)に配置された弁としての電磁弁40を備えている。電磁弁40は、エアコンECU42からの信号に基づいて冷媒循環路20を開放する状態と閉塞(遮断)する状態とを選択的に切り替える開閉弁とされている。
以上により、車両用空調装置10は、図2(A)に示される如くコンプレッサ12を作動すると共に液ポンプ38を停止し、冷媒に冷媒循環路20を循環させて冷凍サイクルを行ないつつ蓄冷器30に冷熱を蓄える運転状態と、図2(B)に示される如くコンプレッサ12を停止すると共に液ポンプ38を作動し、冷媒に副循環路35を循環させて蓄冷器30に蓄えた冷熱にてエバポレータ18出口の低圧気相冷媒を凝縮して冷房を維持する状態と、図2(C)に示される如くコンプレッサ12と液ポンプ38とを共に作動する運転状態とを切り替えることが可能とされている。
そして、車両用空調装置10は、本発明における制御装置としてのエアコンECU42を備えている。エアコンECU42は、通常(周知)のエアコン制御を行なう構成とされる他、以下のように構成されている。エアコンECU42は、電磁クラッチ22、液ポンプ38、電磁弁40とそれぞれ電気的に接続されており、電磁クラッチ22の断続(切り離し・結合)、液ポンプ38の作動・停止、電磁弁40の開閉をそれぞれ独立して制御する制御信号を出力するようになっている。
また、エアコンECU42は、空調ケース28内におけるエバポレータ後方気温(エバポレータ18によって冷却された直後の空調機吹出し空気の温度)Teに対応した信号を出力する温度センサ44と電気的に接続されている。さらに、本第1の実施形態では、エアコンECU42には、車両情報として車速、アクセル開度が入力されるようになっている。車速、アクセル開度等の車両情報は、各種センサから直接的に入力しても良く、他の制御装置(例えばAT用のECU等)を介して入力しても良い。
さらに、エアコンECU42は、そのメモリに図4に示す如き車速とアクセル開度との関係が記憶されており、入力した車速とアクセル開度とから自動車が加速状態であるか、定常走行状態であるかを判断するようになっている。また、エアコンECU42は、自動車が加速状態である場合に、温度センサ44から入力する信号に基づいて、冷房能力に余裕があるか否かを判断するようになっている。
以下、エアコンECU42の動作を示す図3のフローチャート参照しつつ、本第1の実施形態の作用を説明する。
上記構成の車両用空調装置10では、自動車の走行中には電磁クラッチ22が結合されてエンジン26の動力によってコンプレッサ12が作動しており、図2(A)に示す如く冷媒がコンデンサ14、膨張弁16、蓄冷器30、エバポレータ18、コンプレッサ12の順に流れ、冷媒循環路20を循環する。これにより、冷凍サイクルが行なわれつつ、蓄冷器30に冷熱が蓄えられる。
このとき、エアコンECU42は、ステップ50において、入力された現実の車速、アクセル開度と図4に示す車速−アクセル開度の関係とから自動車が加速状態であるか、定常走行状態であるかを判断する。加速状態であると判断した場合には、ステップ52へ進み、温度センサ44から入力する信号が、空調ケース28内におけるエバポレータ後方気温Teが10℃以下であることに対応するか否かを判断する。エバポレータ後方気温Teが10℃以下であると判断した場合には、ステップ54、56、58へ順次進み、液ポンプ38を作動させ、電磁クラッチ22を切断してコンプレッサ12を停止し、電磁弁40を閉じる(またはこれらの状態を維持する)。
すると、車両用空調装置10では、図2(B)に示す如く、副循環路35を冷媒が循環し、エバポレータ18出口の低圧気相冷媒が蓄冷器30の冷熱にて凝縮されて冷房を維持する。ステップ58の実行後はステップ50に戻る。なお、ステップ54、56、58は、短時間の間に実行される場合は順不同とすることができ、同時に実行されても良い。
一方、エアコンECU42は、ステップ50で自動車が定常走行状態であると判断した場合、またはステップ52でエバポレータ後方気温Teが10℃を超えていると判断した場合には、それぞれステップ60、62、64へ順次進み、液ポンプ38を停止し、電磁クラッチ22を結合し、電磁弁を開放する(またはこれらの状態を維持する)。すると、車両用空調装置10では、図2(A)に示す如く、冷媒が冷媒循環路20を循環し、冷凍サイクルすなわち冷房を行ないつつ蓄冷器30に蓄冷する。
ここで、自動車が加速状態でかつエバポレータ後方気温Teが10℃以下の場合には、換言すれば、自動車が大きな動力性能を必要とする走行負荷の大きい状態であり、かつ冷房能力に余裕がある場合には、電磁クラッチ22を切断するため、コンプレッサ12の駆動力分だけエンジン26の負荷が軽減される。これにより、自動車の加速時における動力性能向上が図られる。さらに、コンプレッサ12の稼動時間(稼動率)が低減するため、自動車の燃費向上が図られる。
またこのとき、液ポンプ38を作動するため、上記の通り、冷房機能が停止することが防止され、単に電磁クラッチ22を切断するだけの構成のように動力性能確保のために冷房能力を犠牲してしまうことがない。すなわち、自動車の加速期間中、蓄冷器30に蓄えた冷熱を利用して冷房能力をほぼ一定に保つことができる。
そして、冷媒循環路20における副循環路35を構成しない部分には、停止しているコンプレッサ12への冷媒流入を防止する電磁弁40を設けたため、このコンプレッサ12停止時には、エバポレータ18と蓄冷器30との間を全冷媒が循環し、蓄冷器30の冷熱を利用した冷房サイクルの効率が良好である(効率が低下することがない)。特に、電磁弁40が分岐部20Aとコンプレッサ12入口との間に設けられているため、停止しているコンプレッサ12に冷媒が流れ込むことが電磁弁40によって直接的にかつ確実に防止される。
このように、本第1の実施形態に係る車両用空調装置10では、蓄冷器30に蓄えた冷熱を有効に利用することができる。
また、車両用空調装置10では、液ポンプ38が電動ポンプであるため、自動車のエンジン停止時にも確実に作動できることができ、かつ制御が容易である。さらに、電磁弁40がエアコンECU42に制御されるため、コンプレッサ12の停止時に確実かつ自動的に作動してコンプレッサ12への冷媒の流入を防止することができる。
さらに、車両用空調装置10では、例えば、自動車が信号待ち等で一時的に停車している期間にエンジン26を停止させる所謂エコラン車である場合に、該エンジン26の停止に対応する信号が入力されたエアコンECU42が液ポンプ38を作動することで、図2(B)の如く、冷媒を副循環路35すなわちエバポレータ18と蓄冷器30との間で循環させることにより、冷房を維持することができる。この場合にも、電磁弁40がコンプレッサ12側への冷媒の流れを遮断するため、蓄冷器30の冷熱を利用した冷房サイクルの効率が良好である。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る車両用空調装置70について図5及び図6に基づいて説明する。なお、上記第1の実施形態と基本的に同一の部品・部分については上記第1の実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
次に、本発明の第2の実施形態に係る車両用空調装置70について図5及び図6に基づいて説明する。なお、上記第1の実施形態と基本的に同一の部品・部分については上記第1の実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
図5に示される如く、車両用空調装置70は、冷凍サイクル、蓄冷器30への蓄冷、及び蓄冷器30からの放冷を行なうための機械部分の構成は車両用空調装置10と全く同様とされているが、エアコンECU42に代えてエアコンECU72を備えている点で車両用空調装置10とは異なる。エアコンECU72は、その制御対象がエアコンECU42と同様に電磁クラッチ22、液ポンプ38、電磁弁40とされているが、制御パラメータ及び制御方法がエアコンECU42とは異なる。以下、具体的に説明する。
エアコンECU72は、温度センサ44の他、日射センサ74、室内温度センサ76と電気的に接続されている。日射センサ74は、自動車の適宜位置に配置され、フォトダイオード等によって車外の日射の強さ(強弱)に対応した信号を出力するようになっており、室内温度センサ76は冷房対象である車室内の空気温度に応じた信号を出力するようになっている。また、エアコンECU72には、車両情報として車速、エンジン回転数が入力されるようになっている。さらに、エアコンECU72には、図示しないエンジンECUからエコランによるエンジン停止信号、エコラン解除によるエンジン始動信号が入力されるようになっている。
このエアコンECU72は、日射センサ74、室内温度センサ76からそれぞれ入力する信号に基づいて車室内の冷房負荷を推定し、その冷房負荷時における快適上許容される吹出空気温度T2、及び液ポンプ38の作動温度T1を決定するようになっている。冷房負荷の推定方法は従来公知の各種方法を用いることができ、説明を省略する。また、温度T1、T2は、エアコンECU72のメモリに冷房負荷に関連してマップ化(例えば、冷房負荷が大のときは10℃、冷房負荷が小のときは15℃とする等)されており、上記推定した冷房負荷に応じて選択されるようになっている。温度T1、T2を決定する際に蓄冷器30の蓄冷量をパラメータとする場合には、蓄冷器30の最大(公称)蓄冷量を用いても良く、蓄冷量を別途推定しても良い。
そして、エアコンECU72は、エコラン期間中、すなわち冷房の維持を必要としながらコンプレッサ12が停止している期間中には、エバポレータ後方気温Te(温度センサ44の出力)と上記温度T1、T2とに基づいて液ポンプ38の作動(ON/OFF)制御を行なうようになっている。また、エアコンECU72は、入力される車速、エンジン回転数が共に低く自動車が低速運転を行なっていると判断した場合で、かつ冷房負荷が設定した閾値よりも大きくエンジン回転数が閾値よりも低い場合に、電磁クラッチ22の結合状態を維持したまま液ポンプ38を作動するようになっている。
本第2の実施形態の作用を説明する。先ず、エコラン期間中の作用効果について、エアコンECU72の動作を示す図6(A)の線図を参照しつつ説明する。
例えば信号待ちなどのときに、所定のエンジン停止条件を満たして自動車がエンジン停止状態になると、エアコンECU72にはエンジンECUからエンジン停止信号が入力される。すると、エアコンECU72は、日射センサ74、室内温度センサ76からの信号に基づいて推定した冷房負荷に応じて、快適上許容される吹出空気温度T2(以下、許容温度T2という)、液ポンプ38の作動温度T1(以下、単に作動温度T1という)を決定する。
そして、エアコンECU72は、エバポレータ後方気温Teが作動温度T1を超えるまでは液ポンプ38を作動せず、送風のみ行なう。そして、エバポレータ後方気温Teが作動温度T1を超えると、エアコンECU72は液ポンプ38を作動すると共に電磁弁40を閉塞する。なお、電磁弁40は、エンジン停止信号が入力された直後に閉塞しておいても良い。液ポンプ38の作動により、図2(B)に示される如く冷媒がエバポレータ18と蓄冷器30との間(副循環路35)を循環し、エバポレータ18による冷媒の蒸発と蓄冷器30による冷媒の凝縮とを繰り返すサイクルによって、空調ケース28内でエバポレータ18を通過する空調機吹出し空気が冷却される。これにより、蓄冷器30に蓄えられた冷熱が徐々に放出され、エバポレータ後方気温Teが緩やかに上昇する。
エコラン期間中にエバポレータ後方気温Teが許容温度T2を超えると、快適性を維持できないため、エアコンECU72はエンジンECUにエンジン始動要求信号を出力し、かつ液ポンプ38を停止すると共に電磁弁40を開放する。これにより、エンジン26が始動してエコラン状態が解除され、車両用空調装置70は、エンジン26の動力でコンプレッサ12が稼動する冷凍サイクルによって所要の冷房機能を果たす。一方、エコラン期間中にエバポレータ後方気温Teが許容温度T2を超えなかった場合には、エンジンECUからエンジン始動信号が入力したときに、液ポンプ38を停止すると共に電磁弁40を開放する(必要に応じ電磁クラッチ22を結合する)。
ここで、車両用空調装置70では、エコラン開始時点でエバポレータ後方気温Teが作動温度よりも低ければ、該エコラン開始直後には液ポンプ38を作動しない制御を行なうため、乗員の快適性を確保しつつエコラン状態を維持する期間を長くすることができる。このことを、図6(A)に示す車両用空調装置70の動作と、比較のために図6(B)に示した単にエコラン開始直後に液ポンプ38を作動する構成(蓄冷器30による蓄冷量を同じとする)とを比較しつつ説明する。なお、両者ともエバポレータ後方気温Teがエコラン期間中に許容温度T2を超えるものと仮定して説明する。
図6(A)に示す車両用空調装置70の制御では、エコラン開始からエバポレータ後方気温Teが作動温度T1を超えて液ポンプ38を作動するまでの時間t1の分、図6(B)に示す制御を採用する場合よりもエンジン26を始動する(エコラン終了)までの時間が長くなる。特に、車室内の冷房負荷が小さい場合には、エコラン開始から液ポンプ38が作動されるまでの時間t1が長くなる。これらにより、エコラン開始からエンジン始動要求信号出力までの時間t2、すなわち上記の通りエコラン状態を維持しながら快適性を確保する期間(エコラン可能時間)を長くすることができる。
また、車両用空調装置70では、液ポンプ38の作動後はエバポレータ後方気温Teが作動温度T1よりも高く維持される(エバポレータ前後の気温差を小さくする)ように、該作動温度T1が決定されているため、エバポレータ18によって空調機吹出し空気を過度に冷却することなく快適性を確保する時間、すなわち液ポンプ38が稼動する時間(t2−t1)が、図6(B)における液ポンプの稼動時間t3よりも長くなる。これにより、エコラン可能時間t2を一層長く(t2>t1+t3と)することができる。
したがって、車両用空調装置70を適用した自動車は、エコラン可能持間が長くなり、燃費が向上すると共に排出ガス量が低減される。また、本車両用空調装置70では、図6(B)の制御を行なって同じエコラン可能時間を得る構成と比較すると、蓄冷器30の容量を小さくすることができるため、体格の小型化、軽量化、コスト低減が図られる。
次に、自動車の走行中における車両用空調装置70の作用効果を説明する。
車両用空調装置70では、エアコンECU72は、入力される車速、エンジン回転数のいずれか一方がそれぞれ所定の閾値よりも大である場合には、低速走行状態ではないと判断して、図2(A)に示す制御を行なう。すなわち、電磁クラッチ22を結合してエンジン26の駆動力でコンプレッサ12を作動し、冷凍サイクル及び蓄冷器30への蓄冷を行なう。
一方、エアコンECU72は、入力される車速、エンジン回転数が共に所定値以下である場合には、例えば渋滞等によって自動車が低速走行中であると判断し、日射センサ74、室内温度センサ76からの信号に基づいて冷房負荷を推定する。そして、冷房負荷が大きい場合には、エンジン回転数が所定の閾値を下回っていることを条件に、液ポンプ38を作動する。すると、車両用空調装置70では、図2(C)に示される如く冷媒が循環することで冷媒流量が確保される。
これにより、例えば夏場の渋滞時などにおいて、エンジン26すなわちコンプレッサ12の回転数が低く冷媒の循環量(単位時間当り循環量、すなわち冷房能力)の不足が懸念される場合に、液ポンプ38の作動により冷媒循環量が確保され、冷房能力を向上することができる。そして、エアコンECU72は、エンジン回転数が上記閾値以上になるか、冷房負荷が小さくなると、液ポンプ38を停止し、コンプレッサ12の稼動による冷凍サイクルを行ないつつ蓄冷器30に冷熱を蓄えさせる。なお、エアコンECU72は、上記エコラン時と同様に、許容温度T2、作動温度T1を冷房負荷に応じて決定し、エバポレータ後方気温TeがT2>Te>T1を満たすときに液ポンプ38を作動するようにしても良い。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で各種変更して実施することができ、例えば、上記各実施の形態の特徴を適宜組み合わせたり、一部省略して実施することもでき、これらと共にまたはこれらに代えて別の制御を採用することも可能である。したがって、例えば、車両用空調装置10、70の両者の制御を共に行なう構成としたり、これらの間で一部の制御を入れ替えて構成したり、第2の実施形態におけるエコラン時の制御及び低速走行時の制御の何れか一方のみを行なう構成としたりすることが可能である。
また、上記各実施形態では、エアコンECU42、72が電磁クラッチ22(コンプレッサ12のON/OFF)と電磁弁40の開閉を独立して制御する例を示したが、基本的にコンプレッサ12の停止時には電磁弁40を閉止することから、例えば、これらを同一の信号で制御するようにしても良い。また、車両用空調装置10、70をエコラン車に適用する場合、エアコンECU42、72またはこれらの機能の一部をエンジンECUと統合して構成しても良い。エアコンECU42、72の制御機能の一部、例えば冷房負荷の推定等を、独立した制御装置に実行させるようにしても良い。
さらに、上記各実施形態では、エバポレータ18の上流に蓄冷器30を直列に配置した構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、アキュムレータ式の冷凍サイクルを行なう車両用空調装置では、エバポレータ18の下流(コンプレッサ12入口との間)に蓄冷器30を設けても良い。この構成では、膨張弁16に代えて固定絞りを用いることができる。また、本発明は蓄冷器30がエバポレータ18と直列に接続される構成には限定されず、蓄冷器30とエバポレータ18とを並列に配置しても良い。
さらにまた、車両用空調装置10または低速走行中に液ポンプ38を作動する機能を有する車両用空調装置70は、エコラン車である自動車に適用される構成には限定されず、エコラン機能を備えない車両に適用され、加速中または低速走行中の冷房維持のために蓄冷器30の冷熱を利用するようにしても良い。
また、上記第2の実施形態では、エンジン26とコンプレッサ12との間に電磁クラッチ22が存在する構成としたが、本発明はこれに限定されず、エンジン26と可変容量のコンプレッサ12とが直結されていても良い。
10 車両用空調装置
12 コンプレッサ(圧縮機)
14 コンデンサ(凝縮器)
16 膨張弁(減圧手段)
18 エバポレータ(蒸発器)
20 冷媒循環路
22 電磁クラッチ(圧縮機)
26 エンジン
30 蓄冷器
30A 蓄冷剤
34 冷媒戻し流路
35 副循環路
38 液ポンプ(液送装置、電動ポンプ)
40 電磁弁(開閉弁)
42 エアコンECU(制御装置)
70 車両用空調装置
72 エアコンECU(制御装置)
12 コンプレッサ(圧縮機)
14 コンデンサ(凝縮器)
16 膨張弁(減圧手段)
18 エバポレータ(蒸発器)
20 冷媒循環路
22 電磁クラッチ(圧縮機)
26 エンジン
30 蓄冷器
30A 蓄冷剤
34 冷媒戻し流路
35 副循環路
38 液ポンプ(液送装置、電動ポンプ)
40 電磁弁(開閉弁)
42 エアコンECU(制御装置)
70 車両用空調装置
72 エアコンECU(制御装置)
Claims (8)
- 車両のエンジンによって駆動される圧縮機と、
前記圧縮機、凝縮器、減圧手段、及び蒸発器に冷媒を循環させて冷凍サイクルを行なうための冷媒循環路と、
前記蒸発器の上下流でそれぞれ前記冷媒循環路と連通し、該冷媒循環路とは別に前記蒸発器に冷媒を循環させる副循環路を形成する冷媒戻し流路と、
前記副循環路に設けられ、内蔵する蓄冷剤が冷媒と熱交換を行なう蓄冷器と、
前記副循環路に冷媒を循環させるための液送装置と、
前記冷媒循環路における前記副循環路を構成しない部分に設けられ、前記副循環路から前記圧縮機側への冷媒の流れを遮断可能な開閉弁と、
入力される車両情報に基づいて前記圧縮機、前記液送装置、前記開閉弁を制御し、かつ前記圧縮機と前記液送装置とを独立して制御可能な制御装置と、
を備えた車両用空調装置。 - 車両のエンジンによって駆動される圧縮機と、
前記圧縮機、凝縮器、膨張弁、及び蒸発器に冷媒を循環させて冷凍サイクルを行なうための冷媒循環路と、
前記冷媒循環路における前記膨張弁と前記蒸発器との間に直列に設けられ、内蔵する蓄冷剤が冷媒と熱交換を行なう蓄冷器と、
前記冷媒循環路における前記蓄冷器の上流と前記蒸発器の下流とを連通し、該冷媒循環路とは別に前記蒸発器と蓄冷器との間で冷媒を循環させる副循環路を形成する冷媒戻し流路と、
前記副循環路に冷媒を循環させるための液送装置と、
前記冷媒循環路における前記副循環路を構成しない部分に設けられ、前記蒸発器から前記圧縮機への冷媒流れを遮断可能な開閉弁と、
入力される車両情報に基づいて前記圧縮機、前記液送装置、前記開閉弁を制御し、かつ前記圧縮機と前記液送装置とを独立して制御可能な制御装置と、
を備えた車両用空調装置。 - 前記開閉弁を、前記冷媒循環路における前記圧縮機の上流でかつ前記冷媒戻し流路の連通部位の下流に配置した、請求項1または請求項2記載の車両用空調装置。
- 前記液送装置を電動ポンプとし、前記開閉弁を電磁弁とした、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の車両用空調装置。
- 前記制御装置は、前記車両情報として走行負荷が大きくかつ冷房能力に余裕があることに対応する信号が入力された場合に、前記圧縮機を停止すると共に前記開閉弁を閉じ、かつ前記液送装置を作動する、請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の車両用空調装置。
- 前記制御装置は、入力される車速とアクセル開度との関係から車両が加速中であると判断し、かつ前記蒸発器の車室側気温が所定の閾値以下であることに対応する信号が入力された場合に、前記圧縮機を停止すると共に前記開閉弁を閉じ、かつ前記液送装置を作動する、請求項5記載の車両用空調装置。
- 前記制御装置は、前記車両情報として空調要求が維持されたエンジン停止中であることに対応する信号が入力された場合に、前記蒸発器の車室側気温が所定の閾値以下である期間は前記液送装置を停止しておき、前記蒸発器の車室側気温が所定の閾値を超えると前記液送装置を作動する、請求項1乃至請求項6の何れか1項記載の車両用空調装置。
- 前記制御装置は、前記車両情報として車両が低速走行中でありかつ冷房負荷が大きいことに対応する信号が入力された場合に、前記圧縮機の作動を維持したまま前記液送装置を作動する、請求項1乃至請求項7の何れか1項記載の車両用空調装置。
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