JP2012001141A - 車両用空調装置 - Google Patents

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秀介 河井
Hiroshi Soma
普 相馬
Eiki Hayashi
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和生 中所
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Abstract

【課題】車両の走行条件が変化しても、冷却水温度が下降傾向にあると判断した時は、補助ヒーターをオンにして暖房能力悪化を防止することができる車両用空調装置を提供すること。
【解決手段】制御手段(コントロールユニット29)は、補助暖房運転モードにおいて、冷却水の冷却水温度が上昇傾向にあると判断したとき圧縮機11の作動を停止させ、冷却水の冷却水温度が下降傾向にあると判断したとき圧縮機11を作動させるようになっている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、冷却水を利用して車室内を暖房可能に設けた車両用空調装置に関するものである。
一般に、車両用空調装置は、冷却水を利用した暖房装置および冷凍サイクルを利用した冷房装置を設けているのが普通である。
この暖房装置では、車室内の暖房時に、冷却水を車室内空調用のヒーターコア(車室内熱交換器)に循環させると共に、ヒーターコア通過風を車室内の吹出口から吹き出させるようにして車室内を暖房可能にするものが知られている。
このような車両用空調装置により車室内の暖房を行う場合、冷却水の水温が充分に上昇するまでは車室内に吹き出される空気の温度が低く、乗員が快適と感じるまで長い時間を要することがあった。
これの解消方法としては、外気温度が低い場合に冷房装置を作動させると共に、この冷房装置の圧縮機で圧縮される高圧冷媒の熱を利用して冷却水を加熱して、加熱された冷却水をヒーターコアに供給することにより、ヒーターコアで車室内の空気を暖める冷却水式の暖房方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)
この特許文献1には、いわゆる冷房用のモードと4種類の暖房用のモードがある。このうち暖房用モードの中に、エンジン冷却水の温度が低い場合には、冷凍サイクルの高圧冷媒を熱源として、エンジン冷却水を加温する方式である。
特開平8−310227号公報
ところで、例えば山岳では、道路が登り坂と下り坂のあるアップダウン道路となっているため、車両の走行条件が刻々と変化するアップダウン道路を車両が走行することになる。尚、平坦な道路以外のアップダウン道路としては山岳でなくてもある。
このようなアップダウン道路において、車両が登り坂を登坂している条件下では、エンジンにかかる走行負荷が高い状態となる為、エンジンに供給される燃料噴射量も多く、エンジンの廃熱も十分にあるので、冷却水温度も上昇傾向となる。この場合には、エンジン冷却水がエンジンからの熱により高温となっているために、エンジン冷却水を車室内の空調装置のヒーターコアに供給して、エンジン冷却水の熱で車室内に送風される空気を加熱することで、暖房能力が確保される。
しかし、車両が下り坂を下り走行する条件ではエンジンにかかる走行負荷が減少する。また、一部の車両においては、車両が下り走行する条件のときに、アクセルオフによる燃料噴射カットをするようにしているものもある。この為、車両が下り走行時には、エンジン廃熱が減少し、エンジンの冷却水温度が下降傾向となる。このため車両が下り走行時の条件では、主暖房装置(ヒーターコア)による暖房能力が不足することがある。
この不足の事態を解決するために、上述した補助暖房装置の制御では、冷媒圧縮機をオンさせるエンジン冷却水の水温をオン制御温度とし、冷媒圧縮機をオフさせるエンジン冷却水の水温をオフ制御温度としたとき、オン制御温度とオフ制御温度を異なる所定の閾値をもって設定すると共に、エンジン冷却水の温度(水温)を検出して、オン制御温度のときに冷媒圧縮機をオンさせ、オフ制御温度のときに冷媒圧縮機をオフさせるようにするようなヒステリシス制御をしている。
しかし、この補助暖房装置では、前述したアップダウン走行時における登坂の頂上付近において、冷却水温度の上限値へ達し、冷媒圧縮機がオフされたとき、下り坂に入って冷却水温度が下降している状態において、エンジン冷却水の水温がオフ制御温度に復帰する温度まで低下しないと、冷媒圧縮機を作動させてヒーターコア(主暖房装置)による暖房を行うことができず、暖房感を一時損なう不具合を招く状態が起こる虞があった。
そこで、本発明は、車両の走行条件が変化しても、冷却水温度が下降傾向にあると判断した時は、暖房補助ヒーターをオンにして暖房能力悪化を防止することができる車両用空調装置を提供することを目的とするものである。
この目的を達成するため、この発明の車両用空調装置は、冷媒を、車両に搭載された圧縮機、車室外の冷媒凝縮用のコンデンサ,第1の膨張手段又は減圧手段,車室内の空気冷却及び液体冷媒蒸発用のエバポレータの順に循環させる冷房用冷媒循環回路と、冷却水を前記車両の熱発生部の冷却水通路と前記車室内のヒーターコアとの間で循環させる暖房用冷却水循環回路と、前記コンデンサ及び前記エバポレータと並列に接続され、前記圧縮機に接続されたバイパス流路と、前記圧縮機の冷媒吐出口を前記コンデンサと前記バイパス流路とのいずれかに切り換え連通させる電磁切換弁と、前記ヒーターコアへの流路途中に介装された水用熱交換手段及び前記バイパス流路の途中に設けられて前記水用熱交換手段との間で熱の授受を行う冷媒用熱交換手段を有する水加熱用熱交換手段と、前記冷却水の冷却水温度を検出する水温検出センサと、前記車室外の外気温度を検出させる外気温度センサと、前記車室内の内気温度を検出させる内気温度センサと、前記冷却水温度、前記外気温度および前記内気温度の少なくとも一つの温度条件に基づき前記電磁切換弁の切換制御を行って、前記圧縮機の冷媒吐出口を前記冷房用冷媒循環回路に接続させ且つ前記圧縮機を作動させる通常空調モードと、前記圧縮機の冷媒吐出口を前記バイパス流路に接続させ且つ前記圧縮機を作動させる補助暖房運転モードと、を選択実行させる制御手段と、を備える車両用空調装置であって、前記制御手段は、前記補助暖房運転モードにおいて、前記冷却水の冷却水温度が上昇傾向にあると判断したとき前記圧縮機の作動を停止させ、前記冷却水の冷却水温度が下降傾向にあると判断したとき前記圧縮機を作動させる車両用空調装置としたことを特徴とする。
この構成によれば、車両の走行条件が変化して、冷却水の冷却水温度が上昇傾向にあると判断したとき、圧縮機の作動を停止させても、冷却水の熱を車室内の暖房に利用しても暖房状態が悪化することはないので、圧縮機の作動を停止させることで、無駄なエネルギー消費をなくすことができる。しかも、冷却水温度が下降傾向にあると判断した時は、補助ヒーターをオンにして暖房能力悪化を防止することができる。
これらの結果、下り坂走行状態等で冷媒圧縮機(コンプレッサ)を駆動させる事で、フットブレーキ、等でエネルギーを熱として捨てることなく、暖房エネルギーへ回収することができるようにすることも可能になるので、暖房性能の維持、暖房補助ヒーター作動中の省動力化の向上が図れるようにすることができる。
この発明に係る車両用空調装置の概略配管図である。 図1の車両用空調装置のうち車室内に配設される空調ユニットの概略説明図である。 図1の車両用空調装置の制御回路図である。 図3の制御回路による暖房補助ヒーターのオン・オフ制御を説明するフローチャートである。 図4の暖房補助ヒーターのオン・オフ制御を説明するタイムチャートである。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[構成]
図1において、1は車両(自動車)の車室、2は車両のエンジンルーム、3はエンジンルーム2内に配設された水冷式のエンジンである。このエンジン3には、エンジン冷却のためのエンジン冷却水を流す周知のウォータージャケット(図示せず)が設けられている。
また、車室1の前部に設けられたインストルメントパネル(図示せず)内には、車両用空調装置(車両用空調システム)4の空調ユニット5が配設されている。
<空調ユニット5>
この空調ユニット5は、図2に示したように、ブロワユニット6,クーラユニット7,ヒーターユニット8を備えている。尚、空調ユニット5のクーラユニット7,ヒーターユニット8内には、ブロワユニット6から送風される空気が流れる一連の空調風路5aが形成されている。
ブロワユニット6は、送風装置であるブロワ(送風ファン)6aを有すると共に、インテークユニット6bを有する。このインテークユニット6bは、外気取入口6b1と内気取入口6b2を有すると共に、外気取入口6b1と内気取入口6b2の開閉用のインテークドア6cを有する。このインテークドア6cは、モータ等のドア駆動装置(ドア駆動手段)6c1により駆動(回動)させられて、外気取入口6b1と内気取入口6b2の開閉又は開度を調整し、車室外の外気と車室内の内気との流量吸込量を調整可能に設けられている。
そして、この外気取入口6b1から取り入れられた外気または内気取入口6b2から取り入れられた内気、或いは外気取入口6b1及び内気取入口6b2から取り入れられた外気と内気の混合された空気は、ブロワ(送風ファン)6aによりクーラユニット7へ送風されるようになっている。
このクーラユニット7には冷房用冷媒が循環するエバポレータ(空気冷却用の熱交換器)7aが設けられている。そして、ブロワユニット6により送風される取入空気は、エバポレータ7aの図示しないエア通路を通過する際に、エバポレータ7aが熱交換により冷却することができるようになっている。そして、このエバポレータ7aを通過した空気はヒーターユニット8へ送られるようになっている。
ヒーターユニット8内には、エンジンの冷却水が循環するヒーターコア(空気加熱用の熱交換器)8aが設けられている。また、ヒーターコア8aの側部(図では下部)には当該ヒーターコアコア8aを迂回するバイパス風路8bが設けられ、またヒーターコア8aの前面にはミックスドア8cが設けられている。そして、このミックスドア8cは、モータ等のドア駆動装置(ドア駆動手段)8c1により駆動(回動)されられて、ヒーターコア8aの上流側の図示しないエア通路(エア風路)の開度を調節することにより、ヒーターコア8aのエア通路内を流れる空気の量とバイパス風路8bを流れる空気の量との比率を調節できるようになっている。
このヒーターコア8aの下流には混合室8dが形成され、この混合室8dには室内のデフロストグリル、ベントグリル及びフットグリルへそれぞれ連通する吹出口8eが設けられている。
<冷媒循環回路>
また、図1に示すように車両用空調装置4は、冷媒循環回路9と、暖房用冷却水循環回路10を有する。この冷媒循環回路9は、冷房用の冷凍サイクル(即ち冷房サイクル)を行わせる冷房冷媒循環回路(第1の冷媒循環回路)9aと、冷却水加熱用の冷凍サイクルを行わせるバイパス冷媒循環回路(第2の冷媒循環回路、冷却水加熱冷媒循環回路)9bを有する。
(冷房冷媒循環回路9a)
この冷房冷媒循環回路9aは、エンジン駆動される圧縮機11と、一端が圧縮機11の図示しない冷媒出口(冷媒出口側)に接続された第1の冷房冷媒配管11aと、この第1の冷房冷媒配管11aの他端に接続され且つ車室1外に配設された冷媒凝縮用のコンデンサ12を有する。
また、冷房冷媒循環回路9aは、冷媒入口(図示せず)がコンデンサ12の冷媒出口(図示せず)に接続されたリキッドタンク13と、一端がリキッドタンク13の冷媒出口(図示せず)に接続された第2の冷房冷媒配管13aと、この第2の冷房冷媒配管13aの他端に冷媒入口(図示せず)が接続された第1の膨張手段又は減圧手段14と、この第1の膨張手段又は減圧手段14の冷媒出口(図示せず)が接続された上述の空気冷却用のエバポレータ7aを有する。この冷房冷媒循環回路に適用される膨張手段又は減圧手段とは、例えば膨張弁や第1の冷房冷媒配管11aの流路を絞るオリフィスである。
この第1の膨張手段又は減圧手段14は、エバポレータ7aの冷媒出口(図示せず)から吐出(流出)する冷媒温度及び冷媒圧力を感知(検知)して、エバポレータ7aの冷媒入口(図示せず)に流入する液体冷媒の流量を負荷にあった冷媒流量になるように調整し、即ちエバポレータ7aの冷媒出口(図示せず)から吐出される(流出する)冷媒が設定した目標の(所定の)温度・圧力の過熱状態(過熱度)になるように、エバポレータ7aの冷媒入口(図示せず)に流入する液体冷媒の流量を調整するようになっている。この構成には、周知の構成を採用できるので、その詳細な説明は省略する。
更に、冷房冷媒循環回路9aは、一端がエバポレータ7aの冷媒出口(図示せず)に接続された第3の冷房冷媒配管7a1と、第3の冷房冷媒配管7a1の他端に冷媒入口(図示せず)が接続された第1の一方向弁(第1のチェックバルブ)15と、この第1の一方向弁15の冷媒出口(図示せず)に一端が接続された第4の冷房冷媒配管15aと、この第4の冷房冷媒配管15aと圧縮機11の冷媒入口(図示せず)を接続する気液分離用のアキュームレータ16等を備えている。
そして、圧縮機11から吐出される冷媒は、第1の冷房冷媒配管11a,コンデンサ12,リキッドタンク13,第2の冷房冷媒配管13a,第1の膨張手段又は減圧手段14,エバポレータ7a,第3の冷房冷媒配管7a1,第1の一方向弁15,第4の冷房冷媒配管15a,アキュームレータ16の順に流れた後に、圧縮機11に戻されて循環する第1の冷凍サイクルを繰り返すことができるようになっている。
この際、圧縮機11は冷媒ガスを圧縮して高温高圧の圧縮冷媒(圧縮冷媒ガス)にし、コンデンサ12は圧縮冷媒の熱を外気に放熱して圧縮冷媒を冷却することにより凝縮させて液体冷媒(凝縮冷媒、冷媒液)にし、リキッドタンク13は液体冷媒を貯留し、第1の膨張手段又は減圧手段14はリキッドタンク13からの高圧の液体冷媒を膨張させて低圧の液体冷媒(凝縮冷媒)にするようになっている。
この第1の膨張手段又は減圧手段14からの液体冷媒は、エバポレータ7a内に供給されて空調風路5a内の空気の熱を吸熱し(奪い)、空調風路5a内の空気を冷却する際に、蒸発させられて冷媒ガスになる。
この冷媒ガスは、第3の冷房冷媒配管7a1,第1の一方向弁15,第4の冷房冷媒配管15a及びアキュームレータ16を介して圧縮機11に戻される。
(冷却水加熱用のバイパス冷媒循環回路9b)
このバイパス冷媒循環回路9bは、圧縮機11と、第1の冷房冷媒配管11aの途中に介装された三方電磁切換弁(電磁弁)17と、一端が三方電磁切換弁17に接続され第1バイパス冷媒配管17aと、車室1外に配設され且つ第1バイパス冷媒配管17aの他端に冷媒入口(図示せず)が接続された冷媒凝縮用(冷却水加熱用)の第1の外部熱交換器18を有する。
また、バイパス冷媒循環回路9bは、一端が第1の外部熱交換器18の冷媒出口(図示せず)に接続された第2バイパス冷媒配管18bと、車室1外に配設され且つ第2バイパス冷媒配管18bの他端に接続された第2の外部熱交換器18aと、この第2の外部熱交換器18aの冷媒出口(図示せず)に接続された車室1外の第2の膨張手段又は減圧手段19を有する。
また、バイパス冷媒循環回路9bは、第2の膨張手段又は減圧手段19で膨張させられた冷媒が供給される冷媒蒸発用の第3の外部熱交換器(第2のエバポレータ即ち外部蒸発器)20と、一端が第3の外部熱交換器20の冷媒出口(図示せず)に接続された第3バイパス冷媒配管20aと、この第3バイパス冷媒配管20aの他端と第1の一方向弁15の冷媒出口(図示せず)に接続した第4の冷房冷媒配管15aの途中とを接続する第2の一方向弁21と、アキュームレータ16を有する。しかも、第2の外部熱交換器18aと第3の外部熱交換器20は一体に設けられている。
そして、圧縮機11から吐出される冷媒は、三方電磁切換弁17,第1バイパス冷媒配管17a,第1の外部熱交換器18,第2バイパス冷媒配管18b,第2の外部熱交換器18a,第2の膨張手段又は減圧手段19,第3の外部熱交換器20,第3バイパス冷媒配管20a,第2の一方向弁21,アキュームレータ16の順に流れた後に、圧縮機11に戻されて循環する第2の冷凍サイクルを繰り返すことができるようになっている。
尚、上述した第1の外部熱交換器18,第2の外部熱交換器18a,第3の外部熱交換器20等は冷媒用熱交換手段23を構成している。また、第1〜第3バイパス冷媒配管17a,18b,20a等はコンデンサ12及びエバポレータ7aと並列に圧縮機11に接続されたバイパス流路を構成している。従って、第1の外部熱交換器18,第2の外部熱交換器18a,第3の外部熱交換器20等を備える冷媒用熱交換手段23は、バイパス流路に介装されている。
<暖房用冷却水循環回路10>
この暖房用冷却水循環回路10は、エンジン3のウォータージャケット(図示せず)内の流路と、図示しないウォータポンプによりウォータージャケット(図示せず)の冷却水出口(図示せず)から吐出される冷却水をヒーターコア8aに流した後にウォータージャケット内の流路に戻す冷却水循環流路24を有する。
この冷却水循環流路24は、エンジン3のウォータージャケット(図示せず)の冷却水出口(図示せず)とヒーターコア8aの冷却水入口(図示せず)を接続する(連通させている)第1の冷却水流路24aと、ヒーターコア8aの冷却水入口(図示せず)を接続する第1の冷却水出口(図示せず)とエンジン3のウォータージャケット(図示せず)の冷却水入口(図示せず)とを接続する(連通させている)第2の冷却水流路24bを有する。しかも、冷却水循環流路24の途中には水用熱交換器25が水用熱交換手段として介装されている。
そして、水用熱交換器25には、上述した第1の外部熱交換器18が一体に設けられている。
このように水用熱交換器25は冷媒用の第1の外部熱交換器18と一体に設けられて、この水用熱交換器25と第1の外部熱交換器18との間で熱の授受を行うことができるようになっている。この熱の授受により、圧縮機11から第1の外部熱交換器18に供給される高温高圧の圧縮冷媒の熱で水用熱交換器25内のエンジン冷却水を加熱する。
<コントロールユニット(制御手段)>
上述した空調ユニット5の図示しないブロワ,圧縮機11及び三方電磁切換弁17等は、車両各部を制御するオートアンプ等の図3のコントロールユニット(演算制御回路等の制御手段)29により動作制御させられるようになっている。
また、第1の冷却水流路24aの途中には、冷却水温度を検出して検出信号を水温信号(温度信号)として出力する図示しない信号通信システムの水温検出センサ(水温検出手段)30が設けられている。
この水温検出センサ30からの検出信号はコントロールユニット29に入力されるようになっている。
更に、コントロールユニット29には、冷房スイッチ31からの操作信号(ON・OFF信号)及び暖房スイッチ32からの操作信号(ON・OFF信号)が入力されるようになっている。
尚、水温検出センサ30はエンジンのウォータージャケット、又は冷却水循環流路24の少なくとも一方に設け、信号通信システムを介してコントロールユニット29に入力する。
更に、コントロールユニット29には、空調ユニット5内への空気の吸込温度を検出する吸込温度センサ33、車室1内の温度を検出する内気温度センサ34、車室1の外の温度を検出する外気温度センサ35が接続されている。これにより、吸込温度センサ33からの吸込空気温度検出信号、内気温度センサ34からの車室内温度検出信号、外気温度センサ35からの外気温度検出信号がコントロールユニット29に入力されるようになっている。
尚、例えば、吸込温度センサ33はエバポレータ7aの図示しないエア通路の上流側に設けられ、内気温度センサ34はインストルメントパネルの内側に設けられるが、必ずしもこれに限定されるものではない。
しかも、コントロールユニット29には、冷媒圧力センサ36の冷媒圧力検出信号が入力されるようになっている。この冷媒圧力センサ36は、圧縮機11と三方電磁切換弁17の間に位置させて、第1の冷房冷媒配管11aの途中に接続されている。これにより、冷媒圧力センサ36は、三方電磁切換弁17の切換位置にかかわらず圧縮機11から吐出される冷媒の圧力を検出できる。また、コントロールユニット29には、圧縮機11の回転数を検出する回転検出センサ37からの回転数検出信号が入力されるようになっている。
更に、コントロールユニット29は、冷房スイッチ31,暖房スイッチ32のON・OFF信号、吸込温度センサ33,内気温度センサ34,外気温度センサ35,水温検出センサ30等からの温度検出信号、回転検出センサ37からの回転数検出信号等に基づき、エンジン3の出力軸3aの回転を圧縮機11に伝達する動力伝達機構(全体図示せず)の電磁クラッチCLを断続制御(オン・オフ制御)して、圧縮機11を作動・停止制御することにより、車両用空調装置4を作動制御して車室1内の温度制御を行うようになっている。
尚、冷房スイッチ31及び暖房スイッチ32のON・OFFにより、後述する作用の(I)におけるような冷媒流れを作るための通常の冷房運転(冷房サイクル)や外気温度が低い場合の暖房運転(暖房サイクル)を行うことができる。この通常の冷房運転のみを行う場合や外気温度が低い場合の暖房運転のみを行う場合、冷房スイッチ31や暖房スイッチ32は乗員の手動操作でON・OFFする構成であっても良いし、コントロールユニット29により自動的にON・OFFする構成であっても良い。
更に、コントロールユニット29は、冷房スイッチ31がONさせられると車両用空調装置4による冷房制御を自動的に行い、暖房スイッチ32がONさせられると車両用空調装置4による暖房制御を自動的に行うようになっている。この際のコントロールユニット29は、車室1外の検出温度(外気温度)や車室1内の検出温度(車内温度)と車室内の目標設定温度(設定温度)等に基づいて行われる。尚、冷房制御は外気温度が冷房可能設定温度(例えば−5°C)以上になったときに可能なり、暖房制御は外気温度が暖房可能設定温度(例えば10°)以下になったときに可能となるようにできる。この冷房可能設定温度や暖房可能設定温度設定装置で設定変更できるので、−5°Cや10°C等の数値に限定されるものではない。
尚、通常の冷房運転のみを行う冷房運転モードや暖房運転のみを行う暖房運転モードは、モード選択スイッチ等で行うこともできる。
また、コントロールユニット29は、通常の冷房運転のみを行う冷房運転モードや暖房運転のみを行う暖房運転モード、通常の冷房運転および暖房運転を自動的に行う自動空調モードを有する構成とできる。この際、車室1外の外気温度や車室1内の検出室内温度等に基づいて車室1内の温度が目標設定温度なるように車両用空調装置4を自動的に制御するように設定する。この場合、コントロールユニット29は、車室1の内外の検出温度等に基づいて冷房スイッチ31及び暖房スイッチ32を自動的にON・OFFする構成とする。
また、エアコンスイッチ(空調スイッチAC)38からのON・OFF信号をコントロールユニット29に入力すると共に、補助暖房スイッチ39からのON・OFF信号をコントロールユニット29に入力するようにする。
また、コントロールユニット29には、メモリ40が接続されていると共に、車速センサ等の走行速度センサ(走行状態検出装置)41からの車両の走行速度検出信号(走行状態検出信号)、エンジン回転センサ(駆動状態検出装置)42からのエンジン回転検出信号(駆動状態検出信号)、アクセル開度センサ(駆動状態検出装置)43からのアクセル開度検出信号(駆動状態検出信号)が入力されるようになっている。更に、コントロールユニット29は、燃料噴射制御回路(駆動状態検出装置)44を介して燃料噴射装置45を作動制御するようになっている。この際、燃料噴射制御回路44による作動制御信号(駆動状態検出信号)がコントロールユニット29により検出されるようになっている。
そして、エアコンスイッチ38がONしているときに、コントロールユニット29により冷房スイッチ31及び暖房スイッチ32のON・OFF制御を行うようにする。
この際、コントロールユニット29による冷房スイッチ31及び暖房スイッチ32のON・OFF制御は、車両各部の温度,圧縮機11の回転数や補助暖房スイッチ39からのON・OFF状態等に基づいて行われる。
しかも、コントロールユニット29は、補助暖房スイッチ39がオンさせられていて、補助暖房運転モードになっているときに、車両各部の温度,圧縮機11の回転数等の条件に加え、走行速度センサ41からの車両の走行速度検出信号、エンジン回転センサ42からのエンジン回転検出信号、アクセル開度センサ43からのアクセル開度検出信号、燃料噴射制御回路44による作動制御信号等に基づいて、車両が登坂走行状態にあるか下り坂走行状態にあるかを検出して、電磁クラッチCLを断続制御(オン・オフ制御)することにより圧縮機11のオン・オフ制御を行うようになっている。
ここで、車両各部の温度としては、吸込温度センサ33,内気温度センサ34,外気温度センサ35,水温検出センサ30等からの温度検出信号、冷媒圧力センサ36の冷媒圧力検出信号,回転検出センサ37からの回転数検出信号等がある。しかも、コントロールユニット29は、吸込温度センサ33の温度検出信号に基づき空調ユニット5内への空気の吸込温度を求め、内気温度センサ34の温度検出信号に基づき車室1内の空気の吸込温度を求めると共に、外気温度センサ35の温度検出信号に基づいて車室1外の空気の外気温度を求めるようになっている。
尚、上述した冷房可能設定温度(例えば−5°C)や暖房可能設定温度(例えば10°)がある場合に、冷房可能設定温度(例えば−5°C)と暖房可能設定温度(例えば10°)との間の温度領域が冷房運転および暖房運転可能な領域として重複しているので、この重複する領域では通常の冷房運転を優先させる制御(後述するオート冷暖房運転制御)をコントロールユニットに29に実行させる。
[作用]
次に、このコントロールユニット29による車両用空調装置4の制御作用を説明する。
[I].通常の冷暖房運転制御
(1).冷房スイッチ31のオン操作による冷房運転
エンジン3の始動後に冷房スイッチ31からのON信号がコントロールユニット29に入力されると、コントロールユニット29は通常の冷房運転の制御を開始する。
この際、コントロールユニット29は、三方電磁切換弁17を作動制御して、この三方電磁切換弁17により、圧縮機11の冷媒出口(図示せず)と第1バイパス冷媒配管17aとの連通を遮断させると共に、圧縮機11の冷媒出口(図示せず)とコンデンサ12の冷媒入口(図示せず)を連通させる。
この後、コントロールユニット29は、ヒーターユニット8のドア駆動装置(ドア駆動手段)8c1を作動制御して、ミックスドア8cによりヒーターコア8aのエア通路(図示せず)の上流側を閉成すると共に、インテークユニット6bのドア駆動手段6c1を作動制御して、インテークユニット6bの外気取入口6b1を閉成すると共に内気取入口6b2を開かせる。
これに伴い、コントロールユニット29は、ブロワ6aを作動させて内気取入口6b2から車室1内の空気を吸い込ませる。この吸い込まれた空気は、空調風路5aを流れてエバポレータ7aの図示しないエア通路(エア風路)内を流れて通過した後、ヒーターユニット8のバイパス風路8b,混合室8dを介して吹出口8eから車室1内に吹き出される。
一方、コントロールユニット29は、圧縮機11を作動制御してガス状の冷媒(冷媒ガス)の圧縮を開始し、高温高圧の圧縮冷媒を第1の冷房冷媒配管11aに吐出する。この圧縮冷媒は、三方電磁切換弁17を介してコンデンサ12に供給されて、コンデンサ12で冷却され、凝縮し液体冷媒(冷媒液)となる。この液体冷媒は、リキッドタンク13に貯留された後、第2の冷房冷媒配管13aを介して第1の膨張手段又は減圧手段14に供給されて膨張(減圧)される。
この減圧された液体冷媒は、車室1内のエバポレータ7aに供給されて、ブロワ6aから送風され且つエバポレータ7aの図示しないエア通路を流れる車室1の空気の熱を吸収し、空気の温度を低下させる。この温度が低下した空気は上述したように吹出口8eから車室1内に吹き出されて、車室1内を冷房する。
この際、吸熱により第1の膨張手段又は減圧手段14からの液体冷媒(冷媒液)は蒸発させられてガス状の冷媒(冷媒ガス)となり、この冷媒(冷媒ガス)は第3の冷房配管7a1,第1の一方向弁15,第4の冷房冷媒配管15a,アキュームレータ16を介して圧縮機11に戻されて循環し、圧縮機11で圧縮される。
(2).外気温度が低い場合の暖房スイッチ32のON操作による暖房運転
また、車両の図示しないイグニッションスイッチをONさせて、エンジン3を始動させると、エンジン3のウォータージャケット(図示せず)のエンジン冷却水の水温が水温検出センサ30で検出され、この水温検出センサ30から温度検出信号が出力され、この温度検出信号がコントロールユニット29に入力される。
この状態で、暖房スイッチ32をONさせて、このON信号を車両用空調装置4の暖房運転の指令としてコントロールユニット29に入力すると、コントロールユニット29は水温検出センサ30の温度検出信号からエンジン冷却水の温度が車室1内の暖房に必要な温度(所定温度)に達しているか否かを判断する。
そして、コントロールユニット29は、冬期等の外気温度が低い場合におけるエンジン始動初期に、エンジン冷却水の温度(水温)が車室1内の暖房に必要な温度(所定温度)に達していないと判断すると、三方電磁切換弁17を作動制御する。
この際、コントロールユニット29は、三方電磁切換弁17により、圧縮機11の冷媒出口(図示せず)とコンデンサ12の冷媒入口(図示せず)を遮断すると共に、圧縮機11の冷媒出口(図示せず)とバイパス流路の第1バイパス冷媒配管17aとを連通させる。この状態では、圧縮機11を作動させても、冷媒がコンデンサ12,リキッドタンク13,第1の膨張手段又は減圧手段14,エバポレータ7a等を流れることはない。
この後、コントロールユニット29は、ヒーターユニット8のドア駆動装置8c1を作動制御して、ミックスドア8cによりヒーターコア8aのエア通路(図示せず)の上流側を開くと共に、インテークユニット6bのドア駆動手段6c1を作動制御して、インテークユニット6bの外気取入口6b1を閉成すると共に内気取入口6b2を開かせる。
この状態で、コントロールユニット29は、ブロワ6aを作動させて内気取入口6b2から車室1内の空気を吸い込ませる。この吸い込まれた空気は、空調風路5aを流れてエバポレータ7aの図示しないエア通路(エア風路)内を流れて通過した後、ヒーターユニット8のエア通路(図示せず),混合室8dを介して吹出口8eから車室1内に吹き出される。この状態で、圧縮機11を作動させても、エバポレータ7aには上述したように冷媒が供給されていないので、ブロワ6aで送風される空気がエバポレータ7aのエア通路(図示せず)内を通過しても、空気がエバポレータ7aで冷却されることはない。
一方、コントロールユニット29は、圧縮機11を作動させて冷媒ガスを圧縮させ、高温高圧の圧縮冷媒を第1の冷房冷媒配管11aに吐出させる。この圧縮冷媒は、三方電磁切換弁17,第1バイパス冷媒配管17a,第1の外部熱交換器18,第2バイパス冷媒配管18b,第2の外部熱交換器18a,第2の膨張手段又は減圧手段19,第3の外部熱交換器20,第3バイパス冷媒配管20a,第2の一方向弁21,アキュームレータ16等の順に流れて圧縮機11に戻され循環する。
この際、圧縮冷媒は、第1の外部熱交換器18で放熱され凝縮されて高温高圧の液体冷媒になった後、冷媒用熱交換手段23の第2の外部熱交換器18a,減圧手段19.第3の外部熱交換器20の順に流れて、第3の外部熱交換器20から第3バイパス冷媒配管20aに流出させられる。
これに伴い、第2の外部熱交換器18aに流入した液体冷媒の熱は、第3の外部熱交換器20内の冷媒に吸熱される。また、この吸熱された液体冷媒は、第2の外部熱交換器18aから減圧手段19に供給される。
このとき、この液体冷媒は、第2の膨張手段又は減圧手段19で膨張・減圧させられて第3の外部熱交換器20内に流入し、第3の外部熱交換器20内で蒸発させられる。この蒸発する冷媒は、上述したように第2の外部熱交換器18aからの熱を第3の外部熱交換器20内で吸収して蒸発させられて冷媒ガスとなる。このようにして蒸発させられた冷媒ガスは、第3バイパス冷媒配管20a,第1の一方向弁15,アキュームレータ16を介して圧縮機11に戻される。
また、エンジン3(図示しない)のウォータージャケットからエンジン冷却水は、水用熱交換器25を介してヒーターコア8a内に流入した後、ヒーターコア8aから流出してエンジン3のウォータージャケット(図示せず)に戻され循環する。
これに伴い、圧縮冷媒は、第1の外部熱交換器18を流れる際に、第1の外部熱交換器18と水用熱交換器25との間で熱の授受を行い、水用熱交換器25内をヒーターコア8a側に流れるエンジン冷却水を加熱する。
この第1の外部熱交換器18及び水用熱交換器25で加熱されたエンジン冷却水は、ヒーターコア8aに供給されて、ヒーターコア8aのエア通路(図示せず)を流れる空気を加熱して暖める。そして、この暖められた空気は、吹出口8eから車室1内に吹き出されて車室1内を暖めることになる。
[II].オート冷暖房運転制御
図示しないイグニッションキーを操作してコントロールユニット29を作動させた後に、イグニッションキーによりイグニッションスイッチIGNをONさせてエンジン3を作動させると、車両各部の温度(吸込温度センサ33,内気温度センサ34,外気温度センサ35,水温検出センサ30等)からの温度検出信号や、冷媒圧力センサ36の冷媒圧力検出信号、圧縮機11の回転数検出信号、補助暖房スイッチ39からのON・OFF信号等がコントロールユニット29に入力される。
これに伴い、コントロールユニット29は、車室内外の検出温度や圧縮機の回転数に基づく冷暖房運転制御を開始する。即ち、コントロールユニット29は、イグニッションスイッチIGNによりエンジン3を作動させると、車両各部の温度(吸込温度センサ33,内気温度センサ34,外気温度センサ35,水温検出センサ30等)からの温度検出信号や、冷媒圧力センサ36の冷媒圧力検出信号、圧縮機11の回転数、補助暖房スイッチ39からのON・OFF状態等に基づいて、冷房スイッチ31及び暖房スイッチ32のON・OFF制御や電磁クラッチCLのON・OFF(断続)制御を以下のように行う。
(A).冷暖房運転切換制御
(i).補助暖房スイッチ39がOFF時の車両用空調装置4の制御
先ず、コントロールユニット29は、イグニッションスイッチIGNによりエンジン3を作動させられると共に、エアコンスイッチ38がオン操作されると、マニュアルスイッチ即ち補助暖房スイッチ39がONされたか否かを判断し、ONされていなければ通常空調モードで車両用空調装置4の制御を行う。
(ii).補助暖房スイッチ39がON時の車両用空調装置4の制御
(a).エンジン冷却水の水温が65°C以上の場合
また、コントロールユニット29は、マニュアルSWである補助暖房スイッチ39がONしていれば、エンジン冷却水の初期水温が65°C(設定温度)以上であるか否かを水温検出センサ30から温度検出信号から判断する。そして、コントロールユニット29は、エンジン冷却水の初期水温が65°C以上であれば通常空調モードで車両用空調装置4の制御を行う。
(b).エンジン冷却水の水温が65°C未満の場合
(b-1).外気温度が−5°C以下の場合
また、コントロールユニット29は、エンジン冷却水の初期水温が例えば65°C未満であれば、外気温度センサ35からの温度検出信号に基づいて外気温度が何度であるかを判断する。そして、コントロールユニット29は、外気温度が−5°C以下の場合にはスイッチング素子としての暖房スイッチ32をONさせて、三方電磁切換弁17を作動制御して、圧縮機11の冷媒出口(図示せず)とコンデンサ12の冷媒入口(図示せず)を遮断させると共に、圧縮機11の冷媒出口(図示せず)とバイパス流路の第1バイパス冷媒配管17aとを連通させて、三方電磁切換弁17の切換位置を暖房側にして、車両用空調装置4を補助暖房運転モードにする。
(b-2).外気温度が−5°Cを超えた場合
また、コントロールユニット29は、外気温度が−5°Cを超えた場合、三方電磁切換弁17を作動制御して、圧縮機11の冷媒出口(図示せず)とコンデンサ12の冷媒入口(図示せず)を連通させると共に、圧縮機11の冷媒出口(図示せず)とバイパス流路の第1バイパス冷媒配管17aとを遮断させる。これにより、三方電磁切換弁17の切換位置が冷房側に切り替えられて、車両用空調装置4が冷房運転モードになる。
しかし、外気温度が−5°Cを超えても車室内の温度が設定温度(例えば20°C〜25°C)より低い場合には、車室内を暖房をする必要性が生じることもある。この暖房の制御は、内気温度センサ34により車室内の温度を検出して、この温度が車室内設定温度より低い場合に行うように設定されている。
(B).補助暖房運転モードにおける制御
この補助暖房運転モードにおいてコントロールユニット29は、三方電磁切換弁17を作動制御して、圧縮機11の冷媒出口(図示せず)とコンデンサ12の冷媒入口(図示せず)を遮断させると共に、圧縮機11の冷媒出口(図示せず)とバイパス流路の第1バイパス冷媒配管17aとを連通させて、三方電磁切換弁17の切換位置を暖房側にする。
また、この補助暖房運転モードにおいてコントロールユニット29は、電磁クラッチCLをONさせ、エンジン3の回転出力を圧縮機(コンプレッサ)11に伝達させてエンジン3により圧縮機11を回転駆動させ、車両用空調装置4の補助暖房運転モードの制御を開始する。
このコントロールユニット29は、補助暖房運転モードの制御が開始されると、エンジン冷却水の温度が図5の水温変化線Etに示したように時間の経過に伴い上昇させられる。この際、コントロールユニット29は、エンジン冷却水の温度上昇を水温検出センサ30からの水温検出信号から求める。通常の定常速度での走行では、エンジン冷却水の温度上昇が時間t1からt3で示すように緩い傾斜で直線的に増加する。
このような補助暖房運転モードにおいて、コントロールユニット29は、車両各部の温度,圧縮機11の回転数等の条件に加え、車速センサ等の走行速度センサ41からの車両の走行速度検出信号、エンジン回転センサ42からのエンジン回転検出信号、アクセル開度センサ43からのアクセル開度検出信号、燃料噴射制御回路44による燃料噴射装置45の作動制御信号等に基づいて、車両が登坂走行状態にあるか下り坂走行状態にあるかを検出して、電磁クラッチCLを断続制御(オン・オフ制御)することにより圧縮機11のオン・オフ制御を行うようになっている。
即ち、コントロールユニット29は、補助暖房運転モードに入ると、図4のステップS10〜ステップS20の制御を開始する。
<ステップS10>
このステップS10においてコントロールユニット29は、走行速度センサ41からの車両の走行速度検出信号、エンジン回転センサ42からのエンジン回転検出信号、アクセル開度センサ43からのアクセル開度検出信号、燃料噴射制御回路44による燃料噴射装置45の作動制御信号等が入力されると、ステップS11に移行する。
<ステップS11>
このステップS11においてコントロールユニット29は、走行速度センサ41からの車両の走行速度検出信号、エンジン回転センサ42からのエンジン回転検出信号、アクセル開度センサ43からのアクセル開度検出信号等から、車両が登坂走行状態にあるか否かを判断し、車両が登坂走行状態にある場合にはステップS16に移行し、車両が登坂走行状態にない場合にはステップS12に移行する。
この判断は、アクセル開度やエンジン回転数、車両の走行速度等に基づいて行われる。例えば、車両が基準積載重量で平坦で水平な道路を走行している走行状態を基準走行状態とし、

基準走行状態におけるアクセル開度に対するエンジン回転数を基準エンジン回転数、車両の走行速度を基準走行速度としたとき、
アクセル開度に対応するエンジン回転数が基準エンジン回転数に対して低く、かつ、アクセル開度に対応する走行速度が基準走行速度に対して遅い場合、車両が登坂走行状態にあると判断できる。
尚、傾斜センサ、加速度センサ、ナビゲーションマップ上での現在位置或いはGPSからの高度検出信号の変化等から車両が登坂状態であるか否かを判断するようにすることもできる。
<ステップS12>
本ステップS12において燃料噴射装置45からエンジン3への燃料供給がカットされているか否かを判断する。即ち、コントロールユニット29は、ステップS11において車両が登坂走行状態にないと判断されて本ステップに移行すると、車両が燃料カットをしているか否かを判断し、燃料カットをしていると判断した場合にはステップS15に移行し、燃料カットをしていないと判断した場合にはステップS13に移行する。
<ステップS13>
このステップS13においてコントロールユニット29は、エンジン冷却水の温度の変化の状態を水温検出センサ30からの水温検出信号から求め、ステップS14に移行する。この際の温度変化の状態としては、エンジン冷却水の水温が70°C以下である状態1と、エンジン冷却水の水温が70°Cに達した状態2とがあり、で状態1、状態2間でヒステリシス5°Cとしている。
<ステップS14>
このステップS14においてコントロールユニット29は、エンジン冷却水の温度の変化が状態1であるか状態2であるかを判断し、状態1である場合にはステップS15に移行し、状態2である場合にはステップS20に移行する。
<ステップS15>
ここで、ステップS12においてエンジン3への燃料供給がカットされている(yes)と判断された場合には、車両が下り坂走行状態にあるか、平坦な道路を惰性走行している状態にあると判断できる。
この車両が下り坂走行状態にある場合はエンジン3への燃料供給量が少ないので、エンジン3は燃料の燃焼による発熱の少ない状態となる。また、平坦な道路を惰性走行している状態にある場合は燃料の供給量が少ないので、エンジン3は燃料の燃焼による発熱が少ない状態となる。
このような状態が継続した場合、空調風路5aから車室内に冷たい空気が吹き出されることになり、好ましくない。また、エンジン3の暖気運転の関係でも好ましくない。
また、通常、車両が下り坂走行状態にある場合、エンジンブレーキを使用したり、フットブレーキを使用したりして、車両の速度をコントロールするのが普通である。しかし、エンジンブレーキやフットブレーキを使用したりした場合には、無駄なエネルギーを消費することになる。
従って、本ステップS15においてコントロールユニット29は、電磁クラッチCLをオンさせて、エンジン3の出力軸3aの回転力を圧縮機11に伝達させることにより、圧縮機11を作動(ON)させて、冷媒の圧縮を開始させる。この際、コントロールユニット29は、三方電磁切換弁17により、圧縮機11の冷媒出口(図示せず)とコンデンサ12の冷媒入口(図示せず)を遮断すると共に、圧縮機11の冷媒出口(図示せず)とバイパス流路の第1バイパス冷媒配管17aとを連通させた状態とする。この結果、圧縮機11で圧縮された圧縮冷媒は暖房補助ヒーターである第1の外部熱交換器18に供給されて、第1の外部熱交換器18がONされている状態となり、この水用熱交換器25と第1の外部熱交換器18との間で熱の授受が行なわれる。この熱の授受により、圧縮機11から第1の外部熱交換器18に供給される高温高圧の圧縮冷媒の熱で水用熱交換器25内のエンジン冷却水が加熱されることになる。これにより、エンジン冷却水の水温の低下を防止することができる。
また、本ステップS15においては、エンジン3の出力軸3aの回転力が圧縮機11に伝達させられて圧縮機11を作動させられるので、下り坂走行時に圧縮機11がブレーキの作用をすることになる。これにより、下り坂走行時にフットブレーキにより熱として放出していたエネルギーを圧縮機11の冷媒圧縮エネルギーとし、補助暖房エネルギーとして回収することができる。
そして、コントロールユニット29は、このような補助暖房の制御を開始した後、ステップS10に戻ってループする。
<ステップS16>
コントロールユニット29は、ステップS11において、車両が登坂走行状態にあると判断され、本ステップS16に移行すると、エンジン冷却水の温度(水温Tz)を水温検出センサ30からの水温検出信号から求め、ステップS17に移行する。本ステップでの、水温Tzは、水温変化線Et上にあるものとする。
<ステップS17>
このステップS17においてコントロールユニット29は、ステップS16で求めたエンジン冷却水の温度(水温Tz)が登坂時の判定温度Zと同じか又は判定温度Zより高いかを判断する。そして、水温Tzが判定温度Zより低ければステップS12に移行し、水温Tzが判定温度Zと同じか又は判定温度Zより高い場合にはステップS18に移行する。
ここで、判定温度Zを例えば40°Cとして、ステップS16で検出したエンジン冷却水の温度Tzが45°Cの場合、エンジン冷却水の温度Tzは判定温度Zより高いので、本ステップS17ではYESとなりステップS18へ移行する。また、エンジンン冷却水の温度Tzが例えば35°Cの場合、エンジンン冷却水の温度Tzは判定温度Zの40°Cより低いので、本ステップ17ではNOとなりSステップ12へ移行する。 尚、この判断温度Zは、40°Cに限定されるものではない。
<ステップS18>
このステップS18においてコントロールユニット29は、水温変化率αを求めてステップS19に移行する。
この水温変化率αは、図5の水温変化線図Etにおいて、経過時間xnに対する温度変化をynとすると、dyn/dxnとdyn-1/dxn-1から、
α=(dyn/dxn)/(dyn-1/dxn-1
として求める。
<ステップS19>
ここで、図5の時間t3からt4の間に水温変化線Etが目標温度70°Cになったとき、従来であれば圧縮機11の作動を時間t34において停止させるようにしている。しかし、登坂走行状態にある場合には、時間t3から時間t4まではエンジン冷却水の水温が上昇する傾向にあるので、エンジン冷却水の水温が上昇する。この結果、登坂走行状態にある場合には、エンジン冷却水を圧縮機11からの圧縮冷媒により補助加熱しない状態で、エンジン冷却水で車室1内の暖房を行っても、冷風が車室1内に吹き出されることはないので、圧縮機11を停止させて、圧縮機11の圧縮冷媒によりエンジン冷却を補助加熱しなくても良いことが分かる。
また、図5の時間t5でエンジン冷却水の水温が復帰温度65°Cになったとすると、従来はこの時間t5で圧縮機11を作動させるようにしている。このため、下り坂走行時に復帰温度65°Cになったのを検出させて、圧縮機11を作動させることにより、暖房補助ヒーターである第1の外部熱交換器18を用いて圧縮機11からの圧縮冷媒によりエンジン冷却水を加熱させた場合、エンジン冷却水の水温が目標温度70°Cに復帰させるまでの時間が遅れることになる。
このように、車両が下り坂走行状態になったときに、車両が下り坂走行状態になったのを検出して圧縮機11を作動させることにより、エンジン冷却水を暖房補助ヒーターである第1の外部熱交換器18を用いて圧縮機11からの圧縮冷媒によりエンジン冷却水を直ちに加熱させることができる。
従って、本ステップS19においてコントロールユニット29は、水温変化率αが1より大きいか否かを求め、水温変化率αが1より小さい場合にはステップS13に移行し、水温変化率αが1より大きい場合にはステップS20に移行する。
尚、水温変化率αが1より大きい場合には、図5の時間t3以降において水温変化線Etの傾斜が急激に大きくなっている状態で、登坂走行状態であることが分かる。また、水温変化率αが1より小さい場合には、図5の時間t4以降において水温変化線Etの傾斜が急激に小さくなって、下り坂走行状態であることが分かる。
<ステップS20>
ここで、ステップS14において、エンジン冷却水の水温が70°C以上である状態2にあると判断された場合、エンジン冷却水の水温が高い状態にある。従って、ステップS14から本ステップS20に移行した場合、コントロールユニット29は、電磁クラッチCLをOFFさせて、エンジン3の出力軸3aから圧縮機11への回転伝達を停止させることにより、圧縮機11を停止(OFF)させて、ステップS10に戻りループする。これにより圧縮機11から暖房補助ヒーターである第1の外部熱交換器18への圧縮冷媒の供給が停止され、第1の外部熱交換器18によるエンジン冷却水の加熱が停止(OFF)される。
以上説明したように、この発明の実施の形態の車両用空調装置4は、冷媒を、車両に搭載された圧縮機、車室1外の冷媒凝縮用のコンデンサ12,第1の膨張手段又は減圧手段14,エバポレータ7aの順に循環させる冷房用冷媒循環回路(9)を有する。また、この車両用空調装置4は、冷却水を前記車両の熱発生部の冷却水通路と車室1内のヒーターコアとの間で循環させる暖房用冷却水循環回路(10)を有する。この冷却水は、エンジン駆動式の車両であればエンジン(熱発生部)のウォータージャケット(冷却水通路)に循環されるエンジン冷却水であり、モータ駆動式の車両であれば車両駆動用の電動モータ(熱発生部)のモータハウジングに設けられたウォータージャケット(冷却水通路)内のモータ冷却水である。また、冷却水は、車両の駆動又は作動時に発熱する二次電池等の車両発熱部以外の車両発熱部の冷却に利用される発熱部冷却水であっても良い。尚、車両駆動用のエンジンや電動モータ、電動モータへの電力供給源である二次電池等は、車両駆動装置ということができるし、車両動作時の発熱部ということもできる。
また、車両用空調装置4は、前記コンデンサ12及び前記エバポレータ7aと並列に接続され、前記圧縮機11に接続されたバイパス流路と、前記圧縮機11の冷媒吐出口と前記コンデンサ12とのいずれかに切り換え連通させる電磁切換弁(三方電磁切換弁17)を有する。更に、車両用空調装置4は、前記ヒーターコア8aへの流路途中に介装された水用熱交換手段(水用熱交換装置)25及び前記バイパス流路の途中に設けられて前記水用熱交換手段25との間で熱の授受を行う冷媒用熱交換手段(冷媒用熱交換装置)を有する冷却水加熱用熱交換手段(冷水加熱用熱交換装置)28を有する。更に、車両用空調装置4は、前記冷却水の冷却水温度を検出する水温検出センサ30と、前記車室外の外気温度を検出させる外気温度センサ35と、前記車室内の内気温度を検出させる内気温度センサ34を備えている。しかも、車両用空調装置4は、前冷却水温度、前記外気温度および前記内気温度の少なくとも一つの温度条件に基づき前記電磁切換弁(三方電磁切換弁17)の切換制御を行って、前記圧縮機11の冷媒吐出口を前記冷房用冷媒循環回路9aに接続させ且つ前記圧縮機11を作動させる通常空調モードと、前記圧縮機11の冷媒吐出口を前記バイパス流路に接続させ且つ前記圧縮機11を作動させる補助暖房運転モードと、を選択実行させる制御手段(制御装置であるコントロールユニット29)を有する。前記制御手段(コントロールユニット29)は、前記補助暖房運転モードにおいて、前記冷却水の冷却水温度が上昇傾向にあると判断したとき前記圧縮機11の作動を停止させ、前記冷却水の冷却水温度が下降傾向にあると判断したとき前記圧縮機11を作動させるようになっている。
この構成によれば、車両の走行条件が変化して、冷却水の冷却水温度が上昇傾向にあると判断したとき、圧縮機11の作動を停止させても、冷却水の熱を車室内の暖房に利用しても暖房状態が悪化することはないので、圧縮機11の作動を停止させることで、無駄なエネルギー消費をなくすことができる。
しかも、冷却水温度が下降傾向にあると判断した時は、圧縮機11を作動させることにより、圧縮冷媒を暖房補助ヒーターである第1の外部熱交換器18に供給して、圧縮冷媒による冷却水の加熱をオン状態にして暖房能力悪化を防止することができる。
また、この発明の実施の形態の車両用空調装置4は、前記制御手段(コントロールユニット29)は、前記補助暖房運転モードにおいて、前記車両が登坂走行状態にあると判断したとき、前記圧縮機11の作動を停止させる一方、前記車両が下り坂走行状態にあると判断したとき、前記圧縮機11を作動させるようになっている。
この構成によれば、車両が登坂走行状態にあるために冷却水温度が上昇傾向にあると判断したとき、圧縮機11の作動を停止させることで、無駄なエネルギーの消費を防止できる。しかも、下り坂走行状態等で、圧縮機11を駆動させる事で、フットブレーキ、等でエネルギーを熱として捨てることなく、暖房エネルギーへ回収することができるので、暖房性能の維持、補助ヒーター作動中の省動力化の向上が図れるようにすることができる。
更に、車両用空調装置4は、前記車両の走行状態を検出して走行状態検出信号を前記制御手段に入力する走行状態検出装置(走行速度センサ41)と、車両の走行駆動装置の駆動状態を検出して駆動状態信号を前記制御手段(コントロールユニット29)に入力する駆動状態検出装置(エンジン回転センサ42,アクセル開度センサ43,燃料噴射制御回路44)を備えている。前記制御手段(コントロールユニット29)は、前記補助暖房運転モードにおいて、前記走行状態検出信号および前記駆動状態検出信号から前記車両が登坂走行状態にあるか、下り坂走行状態にあるかを判断する。
この際、車両が登坂走行状態にあるために冷却水温度が上昇傾向にあるとき、エンジン3と圧縮機11の連動を断っても、エンジン冷却水の水温が加熱傾向にあるので、圧縮冷媒によるエンジン冷却水の加熱(加熱補助)は不要となる。このため、車両が登坂走行状態にあるために冷却水温度が上昇傾向にあると判断したとき、エンジン3と圧縮機11の連動を断って圧縮機11の作動を停止させることにより、補助ヒーターである第1の外部熱交換器18への圧縮冷媒の供給を停止させても、暖房性能が低下することはない。この結果、車両が登坂走行状態にあるために冷却水温度が上昇傾向にあると判断したとき、圧縮機11の作動を停止させることで、無駄なエネルギーの消費を防止できる。
また、車両が下り坂走行状態にあるときに、エンジン3への燃料の供給はカットされる傾向にあるが、この場合には、圧縮機11をエンジン3に連動させ、圧縮機11を作動させることで、圧縮機11の負荷を車両のエンジンブレーキとして利用できる。これらの結果、下り坂走行状態等で、冷媒圧縮機(コンプレッサ)を駆動させる事で、フットブレーキ、等でエネルギーを熱として捨てることなく、暖房エネルギーへ回収することができるように構成することも可能になるので、暖房性能の維持、補助ヒーター作動中の省動力化の向上が図れるようにすることができる。
また、この発明の実施の形態の車両用空調装置4において、前記車両の熱発生部は前記車両を駆動するエンジン3であり、前記圧縮機11は前記エンジン3の出力軸3aにクラッチ(電磁クラッチCL)を介して断続可能に設けられていると共に、前記制御手段(コントロールユニット29)は、前記補助暖房運転モードにおいて、前記車両が登坂走行状態にあると判断したとき、または、前記冷却水の冷却水温度が上昇傾向にあると判断したとき、前記クラッチ(電磁クラッチCL)をオフさせて前記圧縮機11の作動を停止させる一方、前記車両が下り坂走行状態にあると判断したとき、または、前記冷却水の冷却水温度が下降傾向にあると判断したとき、前記クラッチ(電磁クラッチCL)をオンさせて前記圧縮機11を作動させて、前記圧縮機11の作動負荷を前記出力軸3aに前記車両のブレーキ力として作用させるようになっている。
1・・・車室
3・・・エンジン
3a・・・出力軸
4・・・車両用空調装置
7a・・・エバポレータ
9・・・冷房用冷媒循環回路
9a・・・冷房用冷媒循環回路
10・・・暖房用冷却水循環回路
11・・・圧縮機
12・・・コンデンサ
14・・・第1の膨張手段又は減圧手段
17・・・三方電磁切換弁(電磁切換弁)
25・・・水用熱交換手段(水用熱交換装置)
28・・・冷却水加熱用熱交換手段(冷水加熱用熱交換装置)
29・・・コントロールユニット(制御手段)
30・・・水温検出センサ
34・・・内気温度センサ3
35・・・外気温度センサ
41・・・走行速度センサ(走行状態検出装置)
42・・・エンジン回転センサ(駆動状態検出装置)
43・・・アクセル開度センサ(駆動状態検出装置)
44・・・燃料噴射制御回路(駆動状態検出装置)
CL・・・電磁クラッチ

Claims (4)

  1. 冷媒を、車両に搭載された圧縮機、車室外の冷媒凝縮用のコンデンサ,第1の膨張手段又は減圧手段,車室内の空気冷却及び液体冷媒蒸発用のエバポレータの順に循環させる冷房用冷媒循環回路と、
    冷却水を前記車両の熱発生部の冷却水通路と前記車室内のヒーターコアとの間で循環させる暖房用冷却水循環回路と、
    前記コンデンサ及び前記エバポレータと並列に接続され、前記圧縮機に接続されたバイパス流路と、
    前記圧縮機の冷媒吐出口を前記コンデンサと前記バイパス流路とのいずれかに切り換え連通させる電磁切換弁と、
    前記ヒーターコアへの流路途中に介装された水用熱交換手段及び前記バイパス流路の途中に設けられて前記水用熱交換手段との間で熱の授受を行う冷媒用熱交換手段を有する水加熱用熱交換手段と、
    前記冷却水の冷却水温度を検出する水温検出センサと、
    前記車室外の外気温度を検出させる外気温度センサと、
    前記車室内の内気温度を検出させる内気温度センサと、
    前記冷却水温度、前記外気温度および前記内気温度の少なくとも一つの温度条件に基づき前記電磁切換弁の切換制御を行って、前記圧縮機の冷媒吐出口を前記冷房用冷媒循環回路に接続させ且つ前記圧縮機を作動させる通常空調モードと、前記圧縮機の冷媒吐出口を前記バイパス流路に接続させ且つ前記圧縮機を作動させる補助暖房運転モードと、を選択実行させる制御手段と、を備える車両用空調装置であって、
    前記制御手段は、前記補助暖房運転モードにおいて、前記冷却水の冷却水温度が上昇傾向にあると判断したとき前記圧縮機の作動を停止させ、前記冷却水の冷却水温度が下降傾向にあると判断したとき前記圧縮機を作動させることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項1に記載の車両用空調装置において、
    前記制御手段は、前記補助暖房運転モードにおいて、前記車両が登坂走行状態にあると判断したとき、前記圧縮機の作動を停止させる一方、前記車両が下り坂走行状態にあると判断したとき、前記圧縮機を作動させることを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置において、
    車両の走行状態を検出して走行状態検出信号を前記制御手段に入力する走行状態検出装置と、
    車両の走行駆動装置の駆動状態を検出して駆動状態検出信号を前記制御手段に入力する駆動状態検出装置を備えると共に、
    前記制御手段は、前記補助暖房運転モードにおいて、前記走行状態検出信号および前記駆動状態検出信号から前記車両が登坂走行状態にあると判断したとき、前記圧縮機の作動を停止させる一方、前記走行状態検出信号および前記駆動状態検出信号から前記車両が下り坂走行状態にあると判断したとき、前記圧縮機を作動させることを特徴とする車両用空調装置。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の車両用空調装置において、
    前記車両の熱発生部は前記車両を駆動するエンジンであり、前記圧縮機は前記エンジンの出力軸にクラッチを介して断続可能に設けられていると共に、
    前記制御手段は、前記補助暖房運転モードにおいて、前記車両が登坂走行状態にあると判断したとき、または、前記冷却水の冷却水温度が上昇傾向にあると判断したとき、前記クラッチをオフさせて前記圧縮機の作動を停止させる一方、前記車両が下り坂走行状態にあると判断したとき、または、前記冷却水の冷却水温度が下降傾向にあると判断したとき、前記クラッチをオンさせて前記圧縮機を作動させて、前記圧縮機の作動負荷を前記出力軸に前記車両のブレーキ力として作用させることを特徴とする車両用空調装置。
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