JP4844241B2 - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、並列に設けた第1、第2の蒸発器を有する冷凍サイクル装置に関するもので、特に車室内前席側の領域を空調する前席側空調ユニットと、車室内後席側の領域を空調する後席側空調ユニットとを備える車両用空調装置に適用して好適である。
従来、車両用空調装置の冷凍サイクル装置において、前席側蒸発器と後席側蒸発器とを並列接続し、前席側蒸発器と後席側蒸発器に対して1つの圧縮機で冷媒を循環させるものがある(例えば、特許文献1参照)。
このものにおいては、冷媒流量が低流量域状態である時間をカウントするタイマが設けられ、このタイマの計時時間が一定時間以上になると(すなわち、冷媒流量が低流量域状態である時間が一定時間を超えると)、小容量作動に起因する圧縮機へのオイル戻り不足を解消するために、可変容量型圧縮機の大容量状態と小容量状態とを強制的に切り替えるオイル戻し容量制御を行う。
特開2003−166764号公報
上述の冷凍サイクル装置では、比較的短い距離しか運転を行わない車両の場合には、運転を開始して空調装置を起動させてもオイル戻し容量制御を開始する前に目的地に到着して走行用エンジンを停止してしまうことがある。
このような作動を多数繰り返すと、毎回タイマが一定時間カウントする前にリセットされてしまうため、結果的に、オイル戻し容量制御を行わないまま、圧縮機を長期間作動させてしまうことになり、圧縮機においてオイル戻り不足を生じる可能性がある。
本発明は、上記点に鑑み、オイル戻り不足が生じることを抑制するようにした冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、第1、第2の蒸発器を並列に接続し、1つの圧縮機により第1、第2の蒸発器に冷媒を循環させるようになっており、圧縮機を冷媒の吐出流量を変更可能な圧縮機により構成し、通常運転時に、第1、第2の蒸発器における必要冷却能力に見合うように圧縮機の冷媒吐出流量を調整する冷媒流量調整手段を備える冷凍サイクル装置であって、
第1、第2の蒸発器の少なくとも一方の蒸発器の吹出空気温度、或いは前記一方の蒸発器自体の温度を検出する検出手段と、
圧縮機の起動時に圧縮機の吐出冷媒流量が通常運転時の吐出冷媒流量よりも多くなるように冷媒流量調整手段を制御する圧縮機起動時制御手段とを備え、
圧縮機起動時制御手段は、検出手段の検出温度が所定温度よりも下がったときには、圧縮機を停止し、また検出手段の検出温度が所定温度よりも上回ったときには、圧縮機を稼働するようになっており、
圧縮機起動時制御手段は、圧縮機の稼働時間を累積する稼働時間累積手段を有しており、
圧縮機起動時制御手段は、稼働時間累積手段による圧縮機の累積稼働時間が一定時間を上回ったとき、圧縮機を停止して冷媒流量調整手段の制御を終了することを特徴としている。
したがって、比較的短い距離しか運転を行わない車両の場合であっても、圧縮機の起動時に圧縮機からの冷媒流量を通常運転時の冷媒流量よりも多くすることができるので、圧縮機の起動時に圧縮機の冷媒吸入口側にオイルを戻すことができ、オイル戻り不足を抑制することができる。
さらに、本発明では、第1、第2の蒸発器の少なくとも一方の蒸発器の吹出空気温度、或いは前記一方の蒸発器自体の温度を検出する検出手段を備え、
圧縮機起動時制御手段は、検出手段の検出温度が所定温度よりも下がったときには、圧縮機を停止し、また検出手段の検出温度が所定温度よりも上回ったときには、圧縮機を稼働するようになっており、
圧縮機起動時制御手段は、圧縮機の稼働時間を累積する稼働時間累積手段を有しており、
圧縮機起動時制御手段は、稼働時間累積手段による圧縮機の累積稼働時間が一定時間を上回ったとき、圧縮機を停止して冷媒流量調整手段の制御を終了するようにしている。
これによれば、圧縮機起動時制御手段は、検出手段の検出温度が所定温度よりも下がったときには、圧縮機を停止し、また検出手段の検出温度が所定温度よりも上回ったときには、圧縮機を稼働するから、蒸発器温度が過度に低下することを圧縮機の停止により抑制して蒸発器表面への着霜を回避できる。
そして、本発明によれば、圧縮機起動時制御手段は、稼働時間累積手段による圧縮機の累積稼働時間が一定時間を上回ったとき、圧縮機を停止して冷媒流量調整手段の制御を終了するから、検出手段の検出温度の低下により圧縮機を停止する状況が発生しても、予め設定した一定時間の間、冷媒流量調整手段の制御(すなわち、圧縮機の吐出冷媒流量が通常運転時の吐出冷媒流量よりも多くなる制御)を確実に実施することができる。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
図1は、第1実施形態による車両空調用冷凍サイクル装置を示すものであり、前席側空調ユニット10は、車室内の最前部の計器盤(図示せず)の内側部に配設されて、車室内前席側の領域を空調するものである。前席側空調ユニット10は空気通路を形成するケース11を有し、このケース11の上流側に送風機12を配置している。この送風機12は図示しない内外気切替箱から切替導入される内気または外気を送風する。
送風機12の下流には送風空気を冷却する冷却用熱交換器として冷凍サイクルRの前席側蒸発器(第1蒸発器)13が配置されている。ここで、冷凍サイクルRは周知の構成であり、圧縮機15を備えている。この圧縮機15は、本例では電動圧縮機15を用いている。この電動圧縮機15は、図2に示すように、モータ15dとモータ15dにより駆動される圧縮機構部15eとを一体化したものである。モータ15dは具体的には3相交流モータである。
モータ15dに付与される3相交流電源の周波数をインバータ15fにより可変制御することによりモータ回転数を制御し、モータ回転数の高低に応じて電動圧縮機15の冷媒吐出流量を増減できる。インバータ15fは空調用制御装置30の制御出力により制御される。
図1に戻り、圧縮機15により冷媒は高温高圧に圧縮され、この圧縮機15の吐出口15aから吐出された高圧ガス冷媒は凝縮器(放熱器)17に導入され、この凝縮器17にてガス冷媒は図示しない冷却ファンにより送風される外気と熱交換して放熱し凝縮する。凝縮器17を通過した冷媒を受液器18にて液相冷媒と気相冷媒とに分離するとともに、液相冷媒を受液器18内に貯留する。
受液器18からの液冷媒を温度式膨張弁(減圧手段)19にて低圧の気液2相冷媒に減圧し、この減圧後の低圧冷媒を上記の前席側蒸発器13において空調空気から吸熱して蒸発させるようになっている。
温度式膨張弁19は周知のごとく前席側蒸発器13出口の冷媒過熱度が所定値に維持されるように弁開度を自動調整するものである。そのため、温度式膨張弁19は、前席側蒸発器13出口の冷媒温度を感知する感温部と、この感温部の感知した冷媒温度に対応した圧力が加えられる第1圧力室と、蒸発器13の冷媒圧力(サイクル低圧)が加えられる第2圧力室と、この第1、第2圧力室を仕切るダイヤフラムとを備え、第1、第2圧力室の圧力差とばね力とに応じてダイヤフラムおよび弁体が変位して冷媒流量を調整するようになっている。
前席側蒸発器13において蒸発した後のガス冷媒は再度、圧縮機15に吸入され、圧縮される。なお、冷凍サイクルRのうち、圧縮機15、凝縮器17、受液器18等の機器は、車室より前方側のエンジンルーム(図示せず)内に配置されている。
前席側空調ユニット10のケース11内において、蒸発器13の空気吹出部には温度センサ21が配置され、この温度センサ21により検出される蒸発器吹出空気温度(蒸発器冷却温度)に応じて圧縮機15の回転数Ncを変えて蒸発器13への冷媒流量を変えるようになっている。
前席側空調ユニット10のケース11内において、蒸発器13の空気流れ下流側には、車両エンジンからの温水により空調空気を加熱するヒータコア(図示せず)、このヒータコアを通過して加熱される温風とヒータコアをバイパスする冷風との風量割合を調整して吹出空気温度を調整するエアミックスドア(図示せず)等が配置されている。そして、前席側空調ユニット10のケース11の下流端には、図示しないデフロスタ吹出開口部、フェイス吹出開口部およびフット吹出開口部が開口しており、これらの開口部は図示しない吹出モードドアにより切替開閉され、各開口部を通過した空調空気は、それぞれ車両窓ガラスの内面、前席側乗員の頭部、足元部に向けて吹き出される。
次に、後席側空調ユニット22について説明する。この後席側空調ユニット22は車室内の後席側を空調するように車室内の後部側等に配置される。後席側空調ユニット22は空気通路を形成するケース23を有し、このケース23の上流側に内気(車室内空気)を吸入して送風する送風機24が配置され、この送風機24の下流側に後席側蒸発器(第2蒸発器)25が配置されている。
そして、後席側空調ユニット22において、ケース23の下流側端部に後席側フェイス吹出開口部および後席側フット吹出開口部が設けられている。これらの開口部は図示しない吹出モードドアにより切替開閉され、空調空気は後席側フェイス吹出開口部から後席側フェイスダクトを通過して後席側乗員の頭部側に向けて吹き出す。また、空調空気は後席側フット吹出開口部から後席側フットダクトを通過して後席側乗員の足元部に向けて吹き出す。
後席側蒸発器25の冷媒入口部には後席側温度式膨張弁26が備えられている。この後席側温度式膨張弁26は、前席側温度式膨張弁19と同様のものであり、受液器18からの高温高圧の液冷媒を低温低圧の気液2相冷媒に減圧する減圧手段をなすものである。この後席側温度式膨張弁26は、後席側蒸発器25の出口冷媒の過熱度が予め設定した所定値となるように弁開度を調整して、冷媒流量を調整する。
なお、冷凍サイクルRにおいて、後席側の温度式膨張弁26の入口側は床下高圧配管27を介して前席側の温度式膨張弁19の入口側配管(高圧配管)に接続され、また、後席側の蒸発器25の出口側は床下低圧配管28を介して前席側の蒸発器13の出口側配管(低圧配管)に接続されている。これにより、冷凍サイクルRにおいて、後席側の蒸発器25および温度式膨張弁26は前席側の蒸発器13および温度式膨張弁19と並列に接続されている。
上記の床下高圧配管27および床下低圧配管28は、車室床面の下側空間に配置されるので、圧縮機15の吸入口15bより所定量(例えば、600mm程度)だけ低い部位に配置される。
図3は本実施形態の電気制御の概要ブロック図であり、空調用制御装置(ECU)30はマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されるもので、温度センサ21により検出される蒸発器吹出空気温度Teの他に、センサ群31から外気温Tam、内気温Tr、日射量Ts、温水温度Tw等の検出信号が入力される。また、前席側操作パネル32には、圧縮機15の稼働を許可するためのエアコンスイッチ32a、車室温の設定温度を設定する温度設定スイッチ32b以外に、風量調整、内外気モード切替、吹出モード切替を行うための各種スイッチが設けられ、各種スイッチからの操作信号が空調用制御装置30に入力される。
一方、後席側操作パネル33の各種操作部材からは、後席側の風量調整、吹出モード切替等を行うための各種スイッチが設けられ、各種スイッチからの操作信号が空調用制御装置30に入力される。
空調用制御装置30は予め設定されたプログラムに従って所定の演算処理を行って出力信号を出し、前席側および後席側の空調機器(送風機12、24等の駆動用モータ群、およびインバータ15f)の作動を制御する。
次に、上記構成において作動を説明する。まず、図1の前席側空調ユニット10および後席側空調ユニット22をともに作動させるときは、前後両方の送風機12、24が作動して、両空調ユニット10、22に送風する。そして、電動圧縮機15の圧縮機構部15eがモータ15dによって駆動されて、冷媒を吐出する。
これにより、前席側空調ユニット10においては、送風空気を蒸発器13により冷却、除湿して、車室内の前席側空間へ冷風を吹き出すことができる。同様に、後席側空調ユニット22においても、送風空気を蒸発器25により冷却、除湿して、車室内の後席側空間へ冷風を吹き出すことができる。
前後両方の空調ユニット10、22を上記のように同時運転しているときは、前後の温度式膨張弁19、26がそれぞれ前後の蒸発器13、25の冷房熱負荷に対応した弁開度に調整され、その冷房熱負荷に対応した流量の冷媒を常時、各蒸発器13、25の流路を通過させる。
前後の両空調ユニット10、22を上記のように同時運転しているときでも、蒸発器13、25の吸い込み空気温度が低下して冷房熱負荷が低下すると、電動圧縮機15からの冷媒流量が減少してサイクル内の循環冷媒流量が減少し、その結果、冷媒流速が低下するので、冷媒中に含まれる圧縮機用潤滑オイルが後席側蒸発器25の出口側に位置する床下低圧配管28等に溜まり、圧縮機15へのオイル戻り不足が発生する。
また、後席側空調ユニット22の送風機24を停止して前席側空調ユニット10の単独運転を行う時は、次の別の理由(特開平2000−283576号に記載の理由)にて潤滑オイルが床下低圧配管28等に溜まり、圧縮機15へのオイル戻り不足が発生する。
すなわち、この前席側空調ユニット10の単独運転時には、後席側蒸発器25への送風が停止されるので、後席側蒸発器25内に溜まっている液冷媒が徐々に蒸発するが、この液冷媒の蒸発が完了すると、後席側蒸発器25の温度は周囲雰囲気の温度(室温)に向かって上昇していく。
従って、後席側空調ユニット22の減圧手段をなす温度式膨張弁26の感温部の温度も周囲雰囲気の温度(室温)に向かって上昇し、この温度上昇過程において後席側蒸発器25の出口冷媒の過熱度が上昇することにより、温度式膨張弁26の弁体が微小開度だけ開く。すると、温度式膨張弁26を通過した低圧冷媒が後席側蒸発器25に流入する。
その結果、後席側蒸発器25で液冷媒の蒸発が再開され、蒸発器25の温度(冷媒の過熱度)が低下するので、若干の時間経過後に温度式膨張弁26の弁体が再び全閉状態に戻る。そして、温度式膨張弁26の全閉後に、時間が経過して冷媒の蒸発が完了して冷媒過熱度が上昇すると、温度式膨張弁26の弁体が再び微小開度だけ開く。
このように、前席側単独運転時においては、後席側の温度式膨張弁26が微小な開閉を繰り返すのであるが、後席側の温度式膨張弁26の微小開弁時に後席側蒸発器25には冷媒とともに潤滑オイルも流入してくる。その際、冷媒は蒸発してガス状となって圧縮機15に吸入されるが、潤滑オイルは冷媒に比して蒸発温度がはるかに高いので蒸発しない。
そして、温度式膨張弁26の微小開弁により発生する微小流れでは液相の潤滑オイルを下流側に押し出すことができないので、液相の潤滑オイルが蒸発器25内とか蒸発器25出口の床下低圧配管28内に溜まっていく。特に、後席側蒸発器25出口の床下低圧配管28は、圧縮機15の吸入口15bに対して600mm程度、低い位置に配置されることが多いので、後席側蒸発器25出口の床下低圧配管28に潤滑オイルが溜まりやすい。
これに対して、本実施形態は、次の空調制御処理を実施して、オイル戻り不足を解消するようにしている。以下、本実施形態の空調制御について図4、図5、図6により説明する。図4は空調用制御装置30の空調制御処理を示すフローチャートである。空調制御処理は、イグニッションスイッチIGがオンされたときに、実行が開始される。
まず、前席側操作パネル32のエアコンスイッチ32aからの操作信号を読み込んで(ステップS300)、この読み込んだ操作信号に基づいて、エアコンスイッチ32aがOFFからONに変化したか否かを判定する(ステップS310)。エアコンスイッチ32aがOFF→ONに変化したときには、圧縮機16の稼働を許可するためにエアコンスイッチ32aが操作されたとしてYESと判定する。
これに伴い、ステップS320に移行して、エアコンスイッチ32aにおけるOFF→ONの変化(すなわち、圧縮機16の稼働許可操作)が、イグニッションスイッチIGのオン後に行われる1回目のOFF→ONの変化であるか否かを判定する。このとき、エアコンスイッチ32aにおけるOFF→ONの操作が、イグニッションスイッチIGのオン後の1回目のOFF→ONの操作であるときにはYESと判定して、起動時オイル戻し制御(ステップS330)(この処理の詳細は後述する)を実施する。なお、ステップS310、S320が特許請求範囲に記載のスイッチ判定手段に相当する。
その後、ステップ300に戻り、エアコンスイッチ32aからの操作信号を読み込む。このとき、エアコンスイッチ32aのON状態が継続しているときには、ステップS310でNOと判定してステップS311に移行する。このとき、エアコンスイッチ32aのON状態であるとしてYESと判定して、通常エアコン基本制御を実施する(この処理の詳細は後述する)。その後、エアコンスイッチ32aのオン状態が継続される限り、ステップS300、S310(YES)、S311、S340の各処理が繰り返されることになる。
また、イグニッションスイッチIGがオン状態で、エアコンスイッチ32aがOFF→ON→OFF→ONの順に、OFF→ONの変化が2回以上繰り返された場合には、ステップS310でYESと判定して、ステップS320でNOと判定して通常エアコン基本制御を実施する。
以下、起動時オイル戻し制御および通常エアコン基本制御について個別に説明する。
(起動時オイル戻し制御)
この起動時オイル戻し制御は、圧縮機15の起動時に実施されるもので、図5のフローチャートに制御の詳細を示す。
まず、インバータ15fに対して回転数Kaでモータ15dを回転させるように指令する(ステップS400)。この回転数Kaは、後述する通常運転時に算出される回転数よりも高い回転数が設定される。これに伴い、タイマの計時を開始させる(ステップS410)。タイマは、「モータ15dが回転数Kaで回転している時間」を計時するために用いられる。
一方、インバータ15fは、上記回転数Kaの回転数指令に基づいてモータ15dを回転させるので、圧縮機15から吐出冷媒量は、通常運転時の冷媒流量よりも多くなる。このように圧縮機15から吐出される大量の冷媒は、凝縮器17→受液器18→温度式膨張弁19→前席側蒸発器13→圧縮機15の順に流れる。また冷媒は、凝縮器17→受液器18→温度式膨張弁26→後席側蒸発器25→圧縮機15の順に流れる。これに伴い、床下低圧配管28等に溜まっている潤滑オイルを圧縮機15の吸入口15b側に押し戻すことができる。
その後、タイマの計時時間tが一定時間t(=5秒〜30秒)を上回った否かをステップ420で判定して、タイマの計時時間t>一定時間tになるまでステップ420でNOの判定を繰り返す。その後、タイマの計時時間t>一定時間tになるとステップ420でYESと判定して、インバータ15fに対してモータ15dの回転を停止させるように指令する(ステップS430)。これに伴い、インバータ15fがモータ15dを停止させるので、圧縮機15から冷媒の吐出が停止する。
(通常エアコン基本制御)
通常エアコン基本制御は、起動時オイル戻し制御の実施後の通常運転時に行われるものであって、特開2003−166764号公報に記載の制御処理と同様であるため、以下、簡素化して説明する。
通常エアコン基本制御では、図6の基本制御と図7のオイル戻し制御とが時分割で実施される。まず、図6の基本制御について説明する。ステップS100にてセンサ21、31の検出信号、操作パネル32、33からの操作信号等を読み込む。次に、ステップ110にて車室内への吹出空気の目標吹出温度TAOを算出する。この目標吹出温度TAOは空調熱負荷変動にかかわらず、前席側操作パネル32で乗員が設定した設定温度Tsetに車室内を維持するために必要な車室内への吹出空気温度であって、TAOは公知のごとく設定温度Tset、外気温Tam、内気温Tr、日射量Tsに基づいて算出する。
次に、ステップS120にて目標蒸発器温度TEOを算出する。この目標蒸発器温度TEOは蒸発器吹出空気の目標温度であり、上記TAOにより車室内温度制御のために決定される第1目標蒸発器温度TEO1と、外気温Tamに基づいて決定される第2目標蒸発器温度TEO2のうち、低い方の温度を最終的にTEOとして算出する(すなわち、TEO=MIN(TEO1、TEO2)である)。なお、TEOの具体的な算出は、特開2003−166764号公報と同様であるため省略する。
次に、ステップS130にて、圧縮機容量制御のためのモータ15dの回転数Ncを算出する。ここで、内気温Trと設定温度Tsetとの温度差ΔT(=Tr−Tset)を蒸発器13、25の必要冷却能力として算出し、回転数Ncは、内気温Trと設定温度Tsetとの温度差ΔTが零℃以上のときには、ΔTが大きくなるにつれて、高くなるように設定されている。また、前席側蒸発器13の凍結防止のために、蒸発器吹出温度センサ21の検出温度(以下、蒸発器吹出温度Teという)が目標蒸発器吹出温度TEOよりも下回ると、回転を停止するためにモータ15dの回転数を「零」に設定する(回転数Nc=0)。なお、回転数Ncの算出に際して、蒸発器吹出温度センサ21の検出温度Teに代えて、蒸発器13自体の表面温度を検出する温度センサの検出温度を用いるようにしてもよい。
次に、ステップS140にて、モータ15dの回転数Ncを示す制御信号をインバータ15fに出力して、インバータ15fがモータ15dの回転数制御を行うことになる。これに伴い、電動圧縮機15の冷媒の吐出流量が制御されることになる。
次に、図7のオイル戻し制御について説明する。なお、この制御は、特開2003−166764号公報に記載のオイル戻し制御と実質的に同様であり、以下、概略説明する。
まず、ステップS200にて後席側送風機24が作動しているか否かを判定する。後席側送風機24が作動しているとき、すなわち、前後の両空調ユニット10、22の同時運転時にはステップS210に進み、冷凍サイクルの冷媒流量が低流量域にあるか判定する。冷凍サイクルの冷媒流量はモータ15dの回転数Ncとほぼ相関があるため、ステップS210の判定はモータ15dの回転数Ncに基づいて行うことができる。
モータ15dの回転数Ncが一定回転数Kz以下であるときを低冷媒流量域であると判定する。冷媒流量が低流量域にあるときはステップS220に進み、タイマ(1)のカウントをスタートさせる。次に、ステップS230にてタイマ(1)のカウント時間t1が第1所定時間ta以上になったか判定する。ここで、第1所定時間taは、前後の両空調ユニット10、22の同時運転時に低冷媒流量の状態で冷凍サイクルRが作動したときに、潤滑オイルが床下低圧配管28等に所定量(圧縮機15が潤滑不足までに至らないレベルの量)溜まる時間であり、冷凍サイクル毎に実験等により決定するものである。第1所定時間taは例えば、10分から30分程度の時間である。
タイマ(1)のカウント時間t1が第1所定時間ta以上になると、ステップS240に進み、オイル戻しのための容量制御を行う。本例のオイル戻し容量制御では、圧縮機15の回転数Ncの急増、急減を繰り返すため、サイクル循環冷媒流量が急減、急増を繰り返して、床下低圧配管28等に溜まっている潤滑オイルを圧縮機15の吸入口15b側に押し戻すことができる。
その後、ステップS250にてタイマ(1)をリセットする。また、ステップS210にて冷媒低流量域が判定されないとき(NOのとき)は上記のオイル戻し容量制御(S240)を実行しない。
一方、ステップS200において後席側送風機24が作動していないと判定されたとき、すなわち、前席側空調ユニット10の単独運転時には、ステップS260に進み、タイマ(2)のカウントをスタートさせる。次に、ステップS270にてタイマ(2)のカウント時間t2が第2所定時間tb以上になったか判定する。ここで、第2所定時間tbは、前席側空調ユニット10の単独運転時に、前述の理由にて潤滑オイルが床下低圧配管28等に所定量(圧縮機15が潤滑不足までに至らないレベルの量)溜まる時間であり、冷凍サイクル毎に実験等により決定するものである。第2所定時間tbは第1所定時間taより大きい時間であり、例えば、30分から120分程度の時間である。
タイマ(2)のカウント時間t2が第2所定時間tb以上になると、ステップS280に進み、オイル戻しのための容量制御を行う。この前席側空調ユニット10の単独運転時におけるオイル戻し容量制御も基本的には前後空調ユニット10、22の同時運転時におけるオイル戻し容量制御と同じ制御パーターンでよい。このオイル戻し容量制御の実施により冷媒流量を断続的に急増させて、床下低圧配管28等に溜まったオイルを圧縮機吸入側に良好に押し戻すことができる。
以上説明した本実施形態によれば、圧縮機15の起動時には(具体的には、イグニッションスイッチIGのオン後、エアコンスイッチ32aが1回目にOFF→ONに変化したときには)、インバータ15fを制御して圧縮機15のモータ15dの回転数Ncを通常運転時の回転数よりも高くしているので、起動時の圧縮機15の冷媒流量は、通常運転時の冷媒流量よりも多くなる。このため、比較的短い距離しか運転を行わない車両の場合であっても、床下低圧配管28等に溜まっている潤滑オイルを圧縮機15の吸入口15b側に押し戻すことができる。したがって、オイル戻り不足を抑制することができる。
(第2実施形態)
本発明者の検討によれば、外気温(Tam)が高いときには、一般的に、蒸発器13、25の必要冷房能力が高くなり、温度差ΔT(=Tr−Tset)も高くなる。このため、圧縮機15のモータ15dの回転数Ncも高くなり、圧縮機15の冷媒流量も多くなるので、床下低圧配管28等に潤滑オイルが滞留することはない。
そこで、本第2実施形態では、外気温(Tam)が低い場合に限り、起動時オイル戻し制御を実施する。図8のフローチャートに本実施形態の起動時オイル戻し制御の詳細を示す。図8において、図5と同一の符号は同一ステップを示す。
本実施形態では、外気温Tamが一定温度Tam1よりも低いときには(Tam<Tam1)、ステップS440でYESと判定して、上述の第1実施形態と同様の起動時オイルの制御処理(ステップS400〜S430)を実施するものの、外気温Tamが一定温度Tam1よりも高いときには(Tam≧Tam1)、ステップS440でNOと判定して、ステップS400〜S430の処理を行わない。
(第3実施形態)
圧縮機15の起動時において、潤滑オイルを圧縮機15の冷媒入口側に戻すために、一定時間、圧縮機15の冷媒流量を通常運転時の冷媒流量よりも多くすると、蒸発器13、25に流入する冷媒流量も増えるため、蒸発器13、25の表面に霜が(すなわち、蒸発器13、25のフロスト)が発生する可能性がある。 そこで、本第3実施形態では、蒸発器13、25の霜着を避けるために、蒸発器吹出温度Te(すなわち、蒸発器吹出温度センサ21の検出温度)が一定温度未満のときには、圧縮機15の冷媒の吐出を停止する例について説明する。
本第3実施形態の起動時オイル戻し制御のフローチャートを図9、図10に示す。図9、図10において、図8と同一の符号は同一ステップを示す。
まず、外気温Tamが一定温度Tam1よりも低いときには(Tam<Tam1)、図9のステップS440でYESと判定して、タイマの計時を開始させる(ステップS410)。これに伴い、ステップS450において、エバ後温度制御を実施する。図10にエバ後温度制御の詳細を示す。
図10のステップS460において、蒸発器吹出温度Te(これは、特許請求範囲に記載の検出手段の検出温度に相当する)が所定温度よりも高いか否かを判定する。蒸発器吹出温度Teの温度判定においては、図11に示すように、制御ハチングを避けるために一定温度幅Δt(=TE2−TE1)が設定されている。蒸発器吹出温度Teが第2温度TE2よりも上回ると、蒸発器吹出温度Teが所定温度よりも高いとして、YESと判定する(ステップS460)。
これに伴い、インバータ15fに対して回転数Kaでモータ15dを回転させるように指令する(ステップS400)。このため、インバータ15fは、回転数指令に基づいてモータ15dを回転させるので、圧縮機15から吐出冷媒量は、通常運転時の冷媒流量よりも多くなる。その後、ステップS400aにおいてタイマの計時を継続させる。次に、図9のステップ420において、タイマの計時時間tが一定時間t未満であるときには、ステップ420でNOと判定してエバ後温度制御(S450)に戻る。
このエバ後温度制御(S450)において、蒸発器吹出温度Teが第温度TE1よりも下回ると、蒸発器吹出温度Teが所定温度よりも低いとして、NOと判定する(ステップS460)。これに伴い、インバータ15fに対してモータ15dの回転数を零にするように指令する(ステップS400b)。このため、インバータ15fは、回転停止指令に基づいてモータ15dを停止させるので、圧縮機15から冷媒が吐出されなくなる。
これに伴い、ステップS400cにおいてタイマの計時を中断する。その後、図9のステップS420にすすみ、その後、タイマの計時時間t≦一定時間tであるときにはステップ420でNOと判定して、ステップS450に戻る。そして、タイマの計時時間tが一定時間tを上回るまで、ステップS420でNOと判定してエバ後温度制御(S450)を繰り返すことになる。
したがって、蒸発器吹出温度Teが所定温度よりも高いときタイマの計時を継続させる一方、蒸発器吹出温度Teが所定温度よりも低いと、タイマの計時を中断するので、圧縮機15の稼働時間がタイマによって累積されることになる。
その後、ステップ420において、タイマの計時時間(稼働時間の累積時間)tが一定時間tを上回るとYESと判定して、ステップS430で、インバータ15fに対してモータ15dの回転を停止させるように指令する(ステップS430)。
以上説明した本実施形態によれば、図12に示すように、オイル戻し制御において、蒸発器吹出温度Teが第2温度TE2(所定温度)よりも上回ると、モータ15dの回転数Ncを回転数Ka(図中では5000rpm)に設定して、蒸発器吹出温度Teが第1温度TE1(所定温度)よりも下回ると、モータ15dの回転数Ncを零に設定する。そして、蒸発器吹出温度Teが第2温度TE2(所定温度)よりも上回っている時間t1、t2の総計が一定時間tを上回ると、オイル戻し制御を終了する。
なお、図12のタイミングチャートにおいて、(a)はイグニッションスイッチのONのタイミング、(b)はエアコンスイッチ(図中A/Cと示す)32aのON/OFFのタイミング、(c)は送風機12、24のON/OFFタイミング、(d)はモータ15dの回転数Nc、(e)はエバ後温度判定(図10中ステップS460)の判定結果、(d)は蒸発器吹出温度Teを示す。
(第4実施形態)
送風機12の停止状態で蒸発器13に冷媒を流入すると、蒸発器13が過剰に冷却されて蒸発器13にフロスト(凍結)が生じる可能性がある。そこで、本第4実施形態では、送風機12が稼働状態であるときに限り起動時オイル戻し制御を実施して、蒸発器13にフロスト(凍結)が生じることを未然に防ぐようにする。この場合の起動時オイル戻し制御を図13に示す。図13において、図9と同一符号は、同一ステップを示す。
まず、ステップS440において、外気温Tamが一定温度Tam1よりも低いときには(Tam<Tam1)、YESと判定して、ステップS470に移行する。このとき、送風機12が稼働しているか否かを判定する。この判定には、送風機12ON/OFFを行うためのブロアスイッチの操作信号が用いられる。
ここで、送風機12が稼働しているときにはステップS470でYESと判定して、上述の第3実施形態と同様にステップS410、S450、S420、S430の起動時オイル戻し制御を実施する。
また、送風機12が停止(すなわち、OFF)しているときにはステップS470でNOと判定する。その後、送風機12の停止状態が継続する限り、ステップS470の判定を繰り返す。
以上によれば、送風機12が稼働しているとき限り、起動時オイル戻し制御を実施するので、蒸発器13において霜が発生し難くなる(図14参照)。
(他の実施形態)
上述の第1実施形態では、内気温Trと設定温度Tsetとの温度差ΔT(=Tr−Tset)を、蒸発器13、25の必要冷却能力として求めた例について説明したが、これに限らず、外気温、車室内日射量のいずれかを温度差ΔT(=Tr−Tset)に加味して蒸発器13、25の必要冷却能力として求めるようにしてもよい。
この場合、外気温が高くなるほど、必要冷却能力を高く設定して、圧縮機15の回転数Ncを上げる。また、車室内日射量が高くなるほど、必要冷却能力を高く設定して、圧縮機15の回転数Ncを上げる。
上述の第1実施形態では、イグニッションスイッチがオンされた後、エアコンスイッチ32aに対して1回目のON操作が行われたとき限り、圧縮機15のオイル帰還制御を開始するようにした例について説明したが、これに限らず、イグニッションスイッチのオン後、エアコンスイッチ32aに対してON操作が行わる毎に、オイルの帰還制御を開始するようにしてもよい。
また、エアコンスイッチ32aに対してON操作が行われた後に、エアコンスイッチ32aのON状態のまま運転者が降車し、その後、運転者が乗車してイグニッションスイッチがオンされた場合にも、圧縮機15の起動時のオイル帰還制御を開始するようにしてもよい。すなわち、空調用制御装置30が、イグニッションスイッチのオン後にエアコンスイッチ32aのON状態であると判定して、圧縮機15の起動時のオイル帰還制御を開始することになる。
上述の第1実施形態では、電源スイッチとして、走行用エンジンを始動するためのイグニッションスイッチを用いる例について説明したが、これに限らず、電気自動車の場合には、走行用電動モータを始動するための起動スイッチを用いてもよい。
上述の第4実施形態では、送風機12が稼働しているときに起動時オイル戻し制御を実施するようにした例について説明したが、これに限らず、送風機12、24のうち少なくとも一方が稼働しているときに起動時オイル戻し制御を実施するようにしてもよい。
上述の第4実施形態では、エアコンスイッチ32aのON/OFFとブロアスイッチON/OFFとを別々に判定した例について説明したが、これに限らず、エアコンスイッチ32aがブロアスイッチと連動しているものにも適用してもよい。すなわち、ブロアが0Nしていないと、エアコンスイッチ32aがONできないようになっているものに適用してもよい。
上述の第1〜第4実施形態では、車内空調の要求でコンプレッサが起動する冷凍サイクル装置を前提としているが、車内空調要求に限らず、どんな場合においてもコンプレッサを起動するときに適用される。すなわち、車内空調装置以外の機器に本発明に係る冷凍サイクル装置を適用するようにしてもよい。
なお、本発明の実施に際して、起動時における圧縮機15の最低回転数を通常運転時の最低回転数に比べて高くする旨を指示値としてインバータ15fに出力することにより、起動時のオイル戻し制御を実施するようにしてもよい。
上述の第1〜第4実施形態では、圧縮機15として、電動圧縮機15を用いた例について説明したが、これに限らず、冷媒吐出容量を変更可能な可変容量型圧縮機を用いてもよい。ここで、圧縮機15として可変容量型圧縮機を用いる場合には、制御信号に応じて冷媒吐出容量を変える冷媒吐出容量が冷媒流量調整手段に相当する。
以下、上記実施形態と特許請求項の範囲の構成との対応関係について説明すると、蒸発器13、25が第1、第2の蒸発器に相当し、ステップS130、S140が冷媒流量制御手段に相当し、ステップS400〜S450が圧縮機起動時制御手段に相当し、インバータ15fが冷媒流量調整手段に相当し、内気温Trが内気温センサの検出値に相当し、温度設定スイッチ32aが設定手段に相当し、エアコンスイッチ32aが許可スイッチに相当し、送風機12、24が第1、第2の送風機に相当する。
本発明の第1実施形態を示す車両空調用冷凍サイクル装置の全体構成図である。 第1実施形態における電気制御部の一部の概略ブロック図である。 第1実施形態における電気制御部の概略ブロック図である。 第1実施形態における空調制御の全体を示すフローチャートである。 図4の空調制御の一部を示すフローチャートである。 図4の空調制御の一部を示すフローチャートである。 図4の空調制御の一部を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態において空調制御の一部を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態において起動時オイル戻し制御の一部を示すフローチャートである。 第3実施形態において起動時オイル戻し制御の残りを示すフローチャートである。 第3実施形態において蒸発器吹出温度の判定を説明するための図である。 第3実施形態において起動時オイル戻し制御を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の第4実施形態において起動時オイル戻し制御を示すフローチャートである。 第4実施形態において起動時オイル戻し制御を説明するためのタイミングチャートである。
符号の説明
IG…イグニッションスイッチ、32a…エアコンスイッチ、
10…前席側空調ユニット、13…前席側蒸発器、15…圧縮機、
15b…圧縮機の吸入口、15d…モータ、17…凝縮器、
19…前席側膨張弁、22…後席側空調ユニット、25…後席側蒸発器
28…床下低圧配管。

Claims (10)

  1. 第1、第2の蒸発器を並列に接続し、1つの圧縮機により前記第1、第2の蒸発器に冷媒を循環させるようになっており、
    前記圧縮機を冷媒の吐出流量を変更可能な圧縮機により構成し、
    通常運転時に、前記第1、第2の蒸発器における必要冷却能力に見合うように前記圧縮機の冷媒吐出流量を調整する冷媒流量調整手段を備える冷凍サイクル装置であって、
    前記第1、第2の蒸発器の少なくとも一方の蒸発器の吹出空気温度、或いは前記一方の蒸発器自体の温度を検出する検出手段と、
    前記圧縮機の起動時に前記圧縮機の吐出冷媒流量が前記通常運転時の吐出冷媒流量よりも多くなるように前記冷媒流量調整手段を制御する圧縮機起動時制御手段とを備え、
    前記圧縮機起動時制御手段は、前記検出手段の検出温度が所定温度よりも下がったときには、前記圧縮機を停止し、また前記検出手段の検出温度が所定温度よりも上回ったときには、前記圧縮機を稼働するようになっており、
    前記圧縮機起動時制御手段は、前記圧縮機の稼働時間を累積する稼働時間累積手段を有しており、
    前記圧縮機起動時制御手段は、前記稼働時間累積手段による前記圧縮機の累積稼働時間が一定時間を上回ったとき、前記圧縮機を停止して前記冷媒流量調整手段の制御を終了することを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 車両用の冷凍サイクル装置であって、
    車室内前席側を空調する前席側空調ユニットに前記第1の蒸発器を配置し、車室内後席側を空調する後席側空調ユニットに前記第2の蒸発器を配置し、
    車室内の空気温度を検出する内気温センサと、
    車室内の目標空気温度を設定する設定手段と、
    少なくとも前記目標空気温度と前記内気温センサの検出温度との温度差に基づいて前記通常運転時の必要冷却能力を求める冷媒流量制御手段とを有し、
    前記冷媒流量制御手段が求めた前記通常運転時の必要冷却能力により前記冷媒流量調整手段が制御されることを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記圧縮機の稼働を許可するためにオン操作される許可スイッチと、
    前記許可スイッチがオン状態であるか否かを判定するスイッチ判定手段と、を備え、
    車両電源スイッチがオンされた後、前記許可スイッチがオン状態であると前記スイッチ判定手段が判定した場合に限り、前記圧縮機起動時制御手段は、前記冷媒流量調整手段の制御を開始することを特徴とする請求項1または2に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記許可スイッチに対して1回目のオン操作が行われた場合に、前記許可スイッチがオン状態であると前記スイッチ判定手段が判定するようになっており、
    前記車両電源スイッチがオンされた後、前記許可スイッチに対して1回目のオン操作が行われた場合に限り、前記圧縮機起動時制御手段は、前記冷媒流量調整手段の制御を開始することを特徴とする請求項3に記載の冷凍サイクル装置。
  5. 前記圧縮機における停止および再稼働の制御には、一定温度幅のヒステリシス特性が設定されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置。
  6. 前記第1の蒸発器に空気を送風する第1の送風機と、
    前記第2の蒸発器に空気を送風する第2の送風機と、を備え、
    前記圧縮機起動時制御手段は、前記第1、第2の送風機のうち少なくとも一方が稼働しているときに限り、前記冷媒流量調整手段の制御を実施することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置。
  7. 前記圧縮機は、冷媒吐出容量を変更可能な可変容量型圧縮機であり、前記吐出容量を変更することにより前記吐出流量を変更するようになっていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置。
  8. 前記圧縮機起動時制御手段は、前記圧縮機の起動時の冷媒吐出容量を前記通常運転時の冷媒吐出容量よりも多くするように前記冷媒流量調整手段を制御することにより、前記起動時の吐出冷媒流量が前記通常運転時の吐出冷媒流量よりも多くなるようになっていることを特徴とする請求項に記載の冷凍サイクル装置。
  9. 前記圧縮機は、電動モータにより駆動される電動圧縮機であり、前記電動モータの回転数制御により、前記吐出流量を変更するようになっていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の冷凍サイクル装置。
  10. 前記圧縮機起動時制御手段は、前記圧縮機の起動時の回転数を前記通常運転時の回転数よりも高くするように前記冷媒流量調整手段を制御することにより、前記起動時の吐出冷媒流量が前記通常運転時の吐出冷媒流量よりも多くなるようになっていることを特徴とする請求項に記載の冷凍サイクル装置。
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