JP2007327701A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸発器9の凍結防止機能の信頼性を高める。
【解決手段】電子制御装置5は、蒸発器吹出温度Teが第1の目標蒸発器温度Te1よりも高く、かつ第3の目標蒸発器温度Te3(=7℃)よりも低い状態が第1の時間Tset1の間、継続したと判定したときには(ステップS32:YES)、蒸発器9のうち温度センサ32の位置以外の部分で凍結が生じる可能性があるとして判定して、圧縮機1を停止させるので(ステップS33)、蒸発器9の凍結を未然に防ぐことができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、蒸発器に冷媒を循環させる圧縮機を備える冷凍サイクル装置に関する。
従来、車両用空調装置の冷凍サイクル装置では、蒸発器下流側温度を検出する温度センサを備え、温度センサの検出温度が第1の閾値以下になると圧縮機を停止し、温度センサの検出温度が第2の閾値よりも高くなると、圧縮機を稼働させて、蒸発器の凍結を防止するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−246832号公報
本発明者は、冷凍サイクル装置の蒸発器下流側の温度分布に着目して、蒸発器の凍結を防止することを検討したところ、次のような問題が分かった。
蒸発器下流側の温度分布は、空調装置の作動状態(圧縮機の作動状態、送風量)、および導入空気の温度などによって変化するため、温度センサが、蒸発器下流側温度の代表温度を適切に検出できない場合がある。
図4(a)、(b)に、蒸発器下流側における4×4のマトリックス状の温度分布を示す。図4(a)、(b)中の紙面奥側が蒸発器上流側、紙面手前側が蒸発器下流側を示している。
図4(a)に示すように、温度センサが第1の閾値としての「3℃」を検出するとき、他の領域が3℃と同等、或いは3℃よりも高い温度になっている場合、温度センサの検出温度が他の領域の温度よりも低くなっており、温度センサが、蒸発器下流側温度の代表温度を適切に検出していることになる。この場合、圧縮機を停止して、蒸発器が凍結することを未然に防ぐことになる。
しかし、蒸発器の下流側において部分的に凍結が生じる温度に到達しても、図4(b)に示すように、温度センサの検出部位が3℃(=第1の閾値)よりも高くなる場合がある。
すなわち、温度センサが7℃(>閾値)を検出するときでも、蒸発器の部分的に凍結が生じて一部が−1℃になっている場合がある。このとき、蒸発器の部分的に凍結が生じていても、圧縮機が停止されないので、その後、圧縮機の稼働が継続されると、蒸発器の全体に凍結が生じてしまい、蒸発器として正常に機能することができなくなる場合がある。
本発明は、上記点に鑑み、蒸発器の凍結防止機能の信頼性を高めるようにした冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、温度センサの検出温度が第1の温度(Te1)よりも高く、かつ第1の温度より高い第3の温度(Te3)よりも温度センサの検出温度が低い状態が第1の所定時間(Tset1)の間、継続したか否かを判定する判定手段と、温度センサの検出温度が第1の温度(Te1)よりも高く、かつ第3の温度(Te3)よりも温度センサの検出温度が低い状態が第1の所定時間(Tset1)の間、継続したと判定手段が判定したときに、蒸発器のうち温度センサの検出部位以外の他の部位が凍結する温度に到達する可能性があると判定して、圧縮機を停止させる第2の制御手段と、を備えることを第1の特徴とする。
これによって、温度センサの検出温度が第1の温度よりも高く、かつ第1の温度より高い第3の温度(Te3)よりも温度センサの検出温度が低い状態が第1の所定時間(Tset1)の間、継続したと判定したときには、蒸発器のうち温度センサの位置以外の部分で凍結が生じる可能性があるとして判定することができ、圧縮機を停止させるので、蒸発器の全体に凍結が生じることを未然に防ぐことができるので、蒸発器の凍結防止機能の信頼性を高めることができる。
本発明は、第2の制御手段が圧縮機を停止後に圧縮機の停止状態を第2の所定時間(Ti2)の間、継続させたときに、圧縮機を再稼働させる再起動制御手段を備えていることを第2の特徴とする。
これによって、蒸発器が十分に温度上昇して蒸発器に凍結が生じる可能性が低い状態になったときに、圧縮機を再稼働させることが可能になる。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
図1は一実施形態の全体構成図であり、車両用空調装置の冷凍サイクルRには冷媒を吸入、圧縮、吐出する圧縮機1が備えられている。圧縮機1は動力断続用の電磁クラッチ2を有し、圧縮機1には電磁クラッチ2およびベルト3を介して車両エンジン4の動力が伝達される。電磁クラッチ2への通電は電子制御装置5(図中エアコンECUと記す)により断続され、電磁クラッチ2への通電の断続により圧縮機1の運転が断続される。
圧縮機1としては、一定の冷媒吐出容量の固定容量型圧縮機が用いられる。そして、圧縮機1からから吐出された高温、高圧の過熱ガス冷媒は凝縮器6に流入し、ここで、図示しない冷却ファンより送風される外気と熱交換して冷媒は冷却されて凝縮する。この凝縮器6で凝縮した冷媒は次に受液器7に流入し、受液器7の内部で冷媒の気液が分離され、冷凍サイクルR内の余剰冷媒(液冷媒)が受液器7内に蓄えられる。
この受液器7からの液冷媒は膨張弁(減圧手段)8により低圧に減圧され、低圧の気液2相状態となる。膨張弁8は蒸発器9の出口冷媒の温度を感知する感温部8aを有する温度式膨張弁である。この膨張弁8からの低圧冷媒は蒸発器(冷房用熱交換器)9に流入する。この蒸発器9は車両用空調装置の空調ケース10内に設置され、蒸発器9に流入した低圧冷媒は空調ケース10内の空気から吸熱して蒸発する。蒸発器9の出口は圧縮機1の吸入側に結合され、上記したサイクル構成部品によって閉回路を構成している。
空調ケース10において、蒸発器9の上流側には送風機11が配置され、送風機11には遠心式送風ファン12と駆動用モータ13が備えられている。送風ファン12の吸入側には内外気切替箱14が配置され、この内外気切替箱14内の内外気切替ドア14aにより外気導入口14bと内気導入口14cを開閉する。これにより、内外気切替箱14内に外気(車室外空気)または内気(車室内空気)が切替導入される。内外気切替ドア14aはサーボモータからなる電気駆動装置14eにより駆動される。
空調装置通風系のうち、送風機11下流側に配置される空調ユニット15部は、通常、車室内前部の計器盤内側において車両幅方向の中央位置に配置され、送風機11部は空調ユニット15部に対して助手席側にオフセット配置される。
空調ケース10内で、蒸発器9の下流側にはエアミックスドア19が配置されている。このエアミックスドア19の下流側には車両エンジン4の温水(冷却水)を熱源として空気を加熱する温水式ヒータコア(暖房用熱交換器)20が設置されている。この温水式ヒータコア20の側方(上方部)には、温水式ヒータコア20をバイパスして空気を流すバイパス通路21が形成されている。
エアミックスドア19は回動可能な板状ドアであり、サーボモータからなる電気駆動装置22により駆動される。エアミックスドア19は、温水式ヒータコア20を通過する温風とバイパス通路21を通過する冷風との風量割合を調節するものであって、この冷温風の風量割合の調節により車室内への吹出空気温度を調節する。従って、本例においては、エアミックスドア19により車室内への吹出空気の温度調節手段が構成される。
温水式ヒータコア20の下流側には下側から上方へ延びる温風通路23が形成され、この温風通路23からの温風とバイパス通路21からの冷風が空気混合部24で混合して、所望温度の空気を作り出すことができる。
さらに、空調ケース10内で、空気混合部24の下流側に吹出モード切替部が構成されている。すなわち、空調ケース10の上面部にはデフロスタ開口部25が形成され、このデフロスタ開口部25は図示しないデフロスタダクトを介して車両フロントガラス内面に空気を吹き出すものである。デフロスタ開口部25は、回動自在な板状のデフロスタドア26により開閉される。
また、空調ケース10の上面部で、デフロスタ開口部25より車両後方側の部位にフェイス開口部27が形成され、このフェイス開口部27は図示しないフェイスダクトを介して車室内乗員の上半身に向けて空気を吹き出すものである。フェイス開口部27は回動自在な板状のフェイスドア28により開閉される。
また、空調ケース10において、フェイス開口部27の下側部位にフット開口部29が形成され、このフット開口部29は図示しないフットダクトを介して車室内乗員の足元に向けて空気を吹き出すものである。フット開口部29は回動自在な板状のフットドア30により開閉される。
上記した吹出モードドア26、28、30は共通のリンク機構(図示せず)に連結され、このリンク機構を介してサーボモータからなる電気駆動装置31により駆動される。
次に、本実施形態における電気制御部の概要を説明すると、蒸発器9の温度センサとしてサーミスタからなる温度センサ32を有している。この温度センサ32は空調ケース10内で蒸発器9の空気吹出直後の部位に配置され、蒸発器吹出温度Teを検出する。
電子制御装置5には、上記の温度センサ32の他に、空調制御のために、内気温Tr、外気温Tam、日射量Ts、温水温度Tw等を検出する周知のセンサ33〜36から検出信号が入力される。また、車室内計器盤近傍に設置される空調制御パネル37には乗員により手動操作される操作スイッチ37a〜37eが備えられ、この操作スイッチ37a〜37eの操作信号も電子制御装置5に入力される。
この操作スイッチとして、具体的には、温度設定信号Tsetを発生する温度設定スイッチ37a、風量切替信号を発生する風量スイッチ37b、吹出モード信号を発生する吹出モードスイッチ37c、内外気切替信号を発生する内外気切替スイッチ37d、圧縮機1の稼働を許可するエアコンスイッチ37e等が設けられている。吹出モードスイッチ37cは、フェイスモード、フットモード、バイレベルモード、フットデフモード、デフロスタモードの各モードを手動操作で切り替えるものである。
電子制御装置5は、CPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータと、その周辺回路にて構成されるものである。電子制御装置5は、電磁クラッチ2による圧縮機断続制御部、内外気切替ドア14aによる内外気吸込制御部、送風機11の風量制御部、エアミックスドア19による温度制御部、吹出口25、27、29の切替による吹出モード制御部等を有している。
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。図2のフローチャートは電子制御装置5のマイクロコンピュータにより実行される制御処理の概要を示し、図2の制御ルーチンは、車両エンジン4のイグニッションスイッチがオンされて制御装置5に電源が供給されとスタートする。
先ず、ステップS1ではフラグ、タイマ等の初期化がなされ、次のステップS2で空調制御パネル37の操作スイッチ37a〜37fの操作信号を読み込む。次のステップS3で車両環境状態の信号、すなわち、センサ32〜36からの検出信号等を読み込む。
続いて、ステップS4にて、車室内へ吹き出される空調風の目標吹出温度TAOを算出する。この目標吹出温度TAOは車室内を温度設定スイッチ37aの設定温度Tsetに維持するために必要な吹出温度であり、下記数式1に基づいて算出される。
(数1)
TAO=Kset×Tset−Kr×Tr
−Kam×Tam−Ks×Ts+C
但し、Tr:内気センサ33により検出される内気温
Tam:外気センサ34により検出される外気温
Ts:日射センサ35により検出される日射量
Kset、Kr、Kam、Ks:制御ゲイン
C:補正用の定数
次に、ステップS5にて送風機11により送風される空気の目標送風量、具体的には送風機駆動用モータ13の印加電圧であるブロワ電圧Veを上記TAOに基づいて決定する。このブロワ電圧Veの決定方法は周知であり、上記TAOの高温側(最大暖房側)および低温側(最大冷房側)でブロワ電圧(目標風量)Veを大きくし、上記TAOの中間温度域でブロワ電圧(目標風量)Veを小さくする。
次に、ステップS6にて内外気モードを決定する。この内外気モードは例えば設定温度Tsetに対して内気温Trが所定温度以上、大幅に高いとき(冷房高負荷時)に内気モードとし、その他の時は外気モードとする。あるいは、上記TAOが低温側から高温側へ上昇するにつれて、全内気モード→内外気混入モード→全外気モードと切替設定してもよい。
次に、ステップS7にて上記TAOに応じて吹出モードを決定する。この吹出モードは周知のごとくTAOが低温側から高温側へ上昇するにつれてフェイスモード→バイレベルモード→フットモードと切替設定される。
次に、ステップS8にて、エアミックスドア19の目標開度SWを上記TAO、蒸発器吹出温度Te、及び温水温度Twに基づいて次の数式2により算出する。
(数2)
SW=〔(TAO−Te)/(Tw−Te)〕×100(%)
ここで、エアミックスドア19の目標開度SWは、エアミックスドア19の最大冷房位置(図1の実線位置)を0%とし、エアミックスドア19の最大暖房位置(図1の一点鎖線位置)を100%とする百分率で表される。
次に、ステップS10に進み、上記ステップS5〜S8で決定された制御状態が得られるように、各種アクチュエータ部(2、13、14e、22、31)に制御信号が出力される。次のステップS11で制御周期τの経過を判定すると、ステップS2に戻る。
以上のような制御処理に対して、図3の圧縮機作動の断続(ON−OFF)制御が時分割で実施される。圧縮機作動の断続制御は、温度センサ32により検出される蒸発器吹出温度Teを用いて行われる。
まず、ステップS20にてセンサ32から蒸発器吹出温度Teを読み込んで、蒸発器吹出温度Teが第1の目標蒸発器温度Te1(=3℃)よりも低いか否かを判定する。第1の目標蒸発器温度Te1としては、蒸発器9のフロスト(着霜)を防止できる最低温度域に設定されている。
蒸発器吹出温度Teが第1の目標蒸発器温度Te1(=3℃)以下のときにはステップS21でYESと判定して、電磁クラッチ2をOFFする。このため、圧縮機1を停止(OFF)する。
次のステップS23において、温度センサ32から蒸発器吹出温度Teを読み込んで、蒸発器吹出温度Teが第2の目標蒸発器温度Te2(=4℃)よりも低いか否かを判定する。蒸発器吹出温度Teが第2の目標蒸発器温度Te2より低いときにはNOと判定して、蒸発器吹出温度Teが第2の目標蒸発器温度Te2よりも高くなるまで、ステップS23、S24の制御処理を繰り返す。
その後、蒸発器吹出温度Teが第2の目標蒸発器温度Te2より高くなると、ステップS24でYESと判定して電磁クラッチ2をONして、圧縮機1を稼働(ON)させる(ステップS25)。
ここで、圧縮機1の稼働/停止に際して、第1、2の目標蒸発器温度Te1、Te2として互いに異なる温度を設定してヒステリシス特性を設定することにより、制御ハンチングを未然に防いでいる。
その後、ステップS20に戻り、温度センサ32から蒸発器吹出温度Teを読み込んで、蒸発器吹出温度Teが第1の目標蒸発器温度Te1(=3℃)よりも高いとしてステップS21でNOと判定すると、ステップS30に移行する。
このとき、蒸発器吹出温度Teが第3の目標蒸発器温度Te3(=7℃)よりも低いか否かを判定する。第3の目標蒸発器温度Te3としては、第1、2の目標蒸発器温度Te1、Te2よりも高い温度に設定されている。
ここで、蒸発器吹出温度Teが第3の目標蒸発器温度Te3よりも低いときには、ステップS30でYESと判定してタイマのカウントを開始させる(ステップS31)。
次のステップS32において、タイマの計時時間Tiが第1の時間Tset1(=400sec)よりも長いか否かを判定する。タイマの計時時間Tiが第1の時間Tset1よりも短いときにはNOと判定して、タイマをリセットしてステップS20に戻る。
このため、第1の目標蒸発器温度Te1<蒸発器吹出温度Te<第3の目標蒸発器温度Te3の場合には、Te読み込み(ステップS20)、第1の温度判定(ステップS21:NO)、第3の温度判定(ステップS30:NO)、およびタイマ時間判定(ステップS32:NO)を繰り返す。
その後、Te1<Te<Te3の状態が第1の時間Tset1の間継続すると、ステップS32でYESと判定する。このとき、第1の目標蒸発器温度Te1<蒸発器吹出温度Teであるものの、蒸発器9のうち温度センサ32の位置以外の部分に凍結が生じる可能性があると判定されることになる。そこで、電磁クラッチ2をOFFして、圧縮機1を停止して(ステップS33)、かつタイマをリセットする。これにより、蒸発器9の全体に凍結が生じることを未然に防ぐことができる。
その後、ステップS34でタイマのカウントを開始して、次のステップS35で、タイマの計時時間Tiが第2の時間Tset2(=5sec)よりも長いか否かを判定する。タイマの計時時間Tiが第1の時間Tset2よりも短いときにはNOと判定してステップS34に戻り、タイマのカウントを継続する。
その後、タイマの計時時間Tiが第1の時間Tset2よりも長くなるまで、タイマのカウント(ステップS34)および計時時間判定(ステップS35:NO)を繰り返し、タイマの計時時間Tiが第1の時間Tset2よりも長くなると、蒸発器9の温度が十分に上昇して、蒸発器9に凍結が生じる可能性が低いと判定する。
この場合、ステップS35でYESと判定して電磁クラッチ2をONして、圧縮機1を再稼働させる(ステップS36)。その後、タイマをリセットしてステップS20に戻り、センサ32からの蒸発器吹出温度Teに基づいて、電磁クラッチ2をON/OFFする。
以上説明した本実施形態では、電子制御装置5は、蒸発器吹出温度Teが第1の目標蒸発器温度Te1よりも高く、かつ第3の目標蒸発器温度Te3(=7℃)よりも低い状態が第1の時間Tset1の間、継続したと判定したときには、蒸発器のうち温度センサの検出位置以外の部分で凍結が生じる可能性があるとして判定して、圧縮機1を停止させるので、蒸発器9の全体に凍結が生じることを未然に防ぐことができるので、蒸発器9の凍結防止機能の信頼性を高めることができる。
(他の実施形態)
上述の実施形態では、温度センサ32としては、蒸発器9の空気吹出直後の部位を検出するものについて説明したが、これに代えて、温度センサ32としては、蒸発器9自体の表面温度を検出するものを用いてもよい。
上述の実施形態では、圧縮機1の稼働/停止に際して、第1、2の目標蒸発器温度Te1、Te2として互いに異なる温度を設定するようにした例について説明したが、これに限らず、第1、2の目標蒸発器温度Te1、Te2として同一温度を設定してもよい。
上述の実施形態では、圧縮機1としては、固定容量型圧縮機を用いた例について説明したが、これに代えて、可変容量型圧縮機を用いてもよく、電動型圧縮機を用いてもよい。
上述の実施形態では、車両用空調装置に本発明に係る冷凍サイクル装置を適用した例について説明したが、これに限らず、車両用空調装置に以外の冷蔵庫、冷凍庫、設置型空調装置などに本発明に係る冷凍サイクル装置を適用してもよい。
以下、上記実施形態と特許請求項の範囲の構成との対応関係について説明すると、ステップS21、S22、S23、S24、S25が第1の制御手段に相当し、ステップS30、S31、S32が判定手段に相当し、ステップS33が第2の制御手段に相当し、ステップS33、S34、S35、S36が再起動制御手段に相当する。
本発明の車両用空調装置の概略構成を示す模式図である。 図1の電子制御装置の空調制御処理を示すフローチャートである。 図1の電子制御装置の圧縮機制御処理を示すフローチャートである。 蒸発器の下流側の温度分布を示す図である。
符号の説明
1…圧縮機、2…電磁クラッチ、5…電子制御装置、9…蒸発器9、
32…温度センサ。

Claims (2)

  1. 冷媒を蒸発して空気を冷却する蒸発器と、
    前記蒸発器に冷媒を循環させる圧縮機と、
    前記蒸発器の温度を検出する温度センサと、
    前記温度センサの検出温度が第1の温度(Te1)以下であるとき前記圧縮機を停止し、前記温度センサの検出温度が第2の温度(Te2)よりも高いとき前記圧縮機を稼働する第1の制御手段と、を備える冷凍サイクル装置であって、
    前記温度センサの検出温度が前記第1の温度(Te1)よりも高く、かつ前記第1の温度より高い第3の温度(Te3)よりも前記温度センサの検出温度が低い状態が第1の所定時間(Tset1)の間、継続したか否かを判定する判定手段と、
    前記温度センサの検出温度が前記第1の温度(Te1)よりも高く、かつ前記第3の温度(Te3)よりも前記温度センサの検出温度が低い状態が第1の所定時間(Tset1)の間、継続したと前記判定手段が判定したときに、前記蒸発器のうち前記温度センサの検出部位以外の他の部位が凍結する温度に到達する可能性があると判定して、前記圧縮機を停止させる第2の制御手段と、
    を備えることを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 前記第2の制御手段が前記圧縮機を停止後に前記圧縮機の停止状態を第2の所定時間(Ti2)の間、継続させたときに、前記圧縮機を再稼働させる再起動制御手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
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