JP2008137515A - 車両用空調装置 - Google Patents

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俊 倉田
Takashi Wakizaka
剛史 脇阪
Katsuhiko Honda
勝彦 本田
Takaaki Goto
孝章 後藤
Tomohiro Watanabe
共広 渡邊
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Abstract

【課題】内外気の切替えを伴うものにおいても臭いの発生を抑え、車両燃費の向上を可能とする車両用空調装置を提供する。
【解決手段】車室内空気、車室外空気の少なくとも一方を吸込み空気として選択切替えする切替えモードを形成して、選択切替えした空気を空調ケース10内に取り入れる内外気切替え手段14と、空調ケース10内に取入れられた吸込み空気を冷却する蒸発器9とを備える車両用空調装置において、吸込み空気の露点温度が蒸発器9の蒸発器温度より上回っており、その後に露点温度が蒸発器温度を下回る時に、内外気切替え手段14に対して、露点温度が蒸発器温度以上となるように切替えモードを変更する制御手段5を設ける。
【選択図】図3

Description

本発明は、車室内空気、あるいは車室外空気を取り込んで空調する車両用空調装置に関するものである。
従来の車両用空調装置として、例えば特許文献1に示されるように、蒸発器から臭いが発生する条件に該当する場合に、蒸発器温度が吸込み空気の湿球温度以下で、かつ吸込み空気の露点温度より高い温度となるように圧縮機の作動を断続制御するようにしたものが知られている。
蒸発器においては、蒸発器温度が露点温度以下となると空気中の水分が凝縮し、この時生成される凝縮水に臭いの成分が溶解する。そして、温度制御の中で蒸発器温度が露点温度を超えて上昇していくと、蒸発器表面で凝縮水が蒸発していき、凝縮水が乾ききる直前に臭いの成分の離脱が開始され、臭いが発生する。
上記車両空調装置では、蒸発器温度が一旦、露点温度より低い温度に低下して蒸発器に凝縮水が付着した後でも、蒸発器温度を湿球温度以下に抑えて、凝縮水が乾ききるのを防止することができるので、蒸発器表面を凝縮水で濡れた状態に維持して蒸発器からの臭いの発生を抑制することができる。また、蒸発器温度を露点温度より高い湿球温度付近に維持することで、圧縮機の稼働率を下げて圧縮機駆動源の省動力化の向上を可能としている。
特開2002−114026号公報
しかしながら、通常、車両用空調装置においては、吸込み空気として、内気モードによる車室内空気、あるいは外気モードによる車室外空気のいずれかを使用するようにしているため、吸込み空気モードの変更によって、吸込み空気の乾球温度と露点温度とが大きく変動する。よって、実際の蒸発器温度の制御に応答遅れが発生し、凝縮水の蒸発が起こり臭いが発生してしまうという問題があった。そのため、制御の応答遅れが生じても臭いが発生しないように、蒸発器温度を吸込み空気の露点温度よりも低く抑えるようにしており、これに伴い圧縮機の稼働時間が増加し、車両燃費を犠牲にしていた。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、内外気の切替えを伴うものにおいても臭いの発生を抑え、車両燃費の向上を可能とする車両用空調装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明では、車室内空気、車室外空気の少なくとも一方を吸込み空気として選択切替えする切替えモードを形成して、選択切替えした空気を空調ケース(10)内に取り入れる内外気切替え手段(14)と、空調ケース(10)内に取入れられた吸込み空気を冷却する蒸発器(9)とを備える車両用空調装置において、吸込み空気の露点温度が蒸発器(9)の蒸発器温度より上回っており、その後に露点温度が蒸発器温度を下回る時に、内外気切替え手段(14)に対して、露点温度が蒸発器温度以上となるように切替えモードを変更する制御手段(5)を備えることを特徴としている。
これにより、露点温度が蒸発器温度を下回っても、常に、露点温度が蒸発器温度以上となるように切替えモードが変更されて蒸発器(9)で発生する凝縮水が乾くことなく濡れた状態で維持されるようになるので、臭い成分の離脱を抑えて臭いの発生を抑制することができる。
この時、蒸発器温度自身を下げて露点温度を蒸発器温度以上にするのではなく、切替えモードの変更によって、つまり選択する吸込み空気の切替えによって露点温度が蒸発器温度以上となるようにしているので、サイクル(110)中の圧縮機(1)の稼働時間を増加させることなく、車両燃費を向上させることができる。
請求項2に記載の発明では、制御手段(5)は、予め定めた所定時間以上、露点温度が蒸発器温度を下回る時に、内外気切替え手段(14)による切替えモードを変更することを特徴としている。
これにより、臭いが発生し得る場合を確実に把握でき、頻繁に切替えモードが変更されてしまうことを防止できる。
請求項3に記載の発明では、制御手段(5)は、車室内空気、車室外空気の混合割合を変更することで、内外気切替え手段(14)による切替えモードを変更することを特徴としている。
これにより、露点温度が蒸発器温度よりわずかに上回るように吸込み空気の選択が可能となるので、車室内空気から車室外空気への選択切替えに、あるいは車室外空気から車室内空気への選択切替えになるといった大きな切替えモードの変更を防止できる。
請求項4に記載の発明では、制御手段(5)は、車室内空気、車室外空気のうち車室内空気を選択することで、内外気切替え手段(14)による切替えモードを変更することを特徴としている。
通常、春秋、冬においては車室内空気の方が車室外空気に比べて湿度は高く露点温度は高くなるので、露点温度を蒸発器温度以上とするために車室内空気に限定して切替えモードを変更することで、簡単な制御ロジックでの臭いの抑制が可能となる。
請求項5に記載の発明では、制御手段(5)は、車室内空気、車室外空気のうち露点温度が高い方を選択することで、内外気切替え手段(14)による切替えモードを変更することを特徴としている。
これにより、確実に露点温度を蒸発器温度以上とするための切替えモードの変更が可能となり、臭いの抑制が可能となる。
請求項6に記載の発明では、車室内空気、車室外空気の湿度を検出する温度検出手段(14e、14g)と、車室内空気、車室外空気の湿度を検出する湿度検出手段(14f、14h)とを備え、制御手段(5)は、温度検出手段(14e、14g)から得られる空気温度と、湿度検出手段(14f、14h)から得られる空気湿度とから露点温度を算出することを特徴としている。
これにより、容易に露点温度の把握が可能となる。
請求項7に記載の発明では、湿度検出手段(14f、14h)は、内外気切替え手段(14)に配設された1つの湿度センサから形成されたことを特徴としている。
これにより、車室外空気、車室内空気の湿度を確実に把握すると共に、最小限の湿度検出手段の設定での対応が可能となる。
尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1は第1実施形態の車両用空調装置100の全体構成を示す模式図であり、車両用空調装置100の冷凍サイクル110には冷媒を吸入、圧縮、吐出する圧縮機1が備えられている。圧縮機1は動力断続用の電磁クラッチ2を有し、圧縮機1には電磁クラッチ2およびベルト3を介して車両エンジン4の動力が伝達される。電磁クラッチ2への通電は空調用電子制御装置5により断続され、電磁クラッチ2への通電の断続により圧縮機1の運転が断続される。
圧縮機1から吐出された高温、高圧の過熱ガス冷媒は凝縮器6に流入し、凝縮器6において、冷媒は図示しない冷却ファンより送風される外気と熱交換されて、冷却凝縮される。この凝縮器6で凝縮された冷媒は次に受液器7に流入し、受液器7の内部で冷媒の気液が分離され、冷凍サイクル110内の余剰冷媒(液冷媒)が受液器7内に蓄えられる。
この受液器7からの液冷媒は、膨張弁8により低圧に減圧され、低圧の気液2相状態となる。膨張弁8は蒸発器9の出口冷媒の温度を感知する感温部8aを有する温度式膨張弁である。この膨張弁8からの低圧冷媒は蒸発器9に流入する。蒸発器9は車両用空調装置100の空調ユニット120の空調ケース10内に設置され、蒸発器9に流入した低圧冷媒は空調ケース10内の空気から吸熱して蒸発する。空調ケース10内の空気は、この時の蒸発潜熱によって冷却される。蒸発器9の出口は圧縮機1の吸入側に結合され、上記したサイクル構成部品によって閉回路が形成されている。
空調ケース10において、蒸発器9の上流側には送風機11が配置され、送風機11には遠心式送風ファン12と駆動用モータ13が備えられている。送風ファン12の吸入側には内外気切替え手段としての内外気切替え箱14が配置され、この内外気切替え箱14内の内外気切替えドア14aによって、外気導入口14bと内気導入口14cとが開閉されるようになっている。これにより、内外気切替え箱14内に内気(車室内空気)、または外気(車室外空気)の少なくとも一方が切替導入される。内外気切替えドア14aはサーボモータからなる電気駆動装置14eにより駆動される。
外気導入口14bには、導入される外気の温度(乾球温度)を検出する温度検出手段としての温度センサ14eと、導入される外気の湿度(相対湿度)を検出する湿度検出手段としての湿度センサ14fが設けられている。また、内気導入口14cには、導入される内気の温度(乾球温度)を検出する温度検出手段としての温度センサ14gと、導入される内気の湿度(相対湿度)を検出する湿度検出手段としての湿度センサ14hが設けられている。
送風機11により送風される空気は空調ケース10内の蒸発器9の上流部に流入する。空調ケース10内で、蒸発器9の下流側にはエアミックスドア19が配置されている。このエアミックスドア19の下流側には車両エンジン4の温水(冷却水)を熱源として空気を加熱する温水式ヒータコア20が設置されている。この温水式ヒータコア20の側方(上方部)には、温水式ヒータコア20をバイパスして空気を流すバイパス通路21が形成されている。
エアミックスドア19は回動可能な板状ドアであり、サーボモータからなる電気駆動装置22により駆動される。エアミックスドア19は、温水式ヒータコア20を通過する温風とバイパス通路21を通過する冷風との風量割合を調節するものであって、この冷温風の風量割合の調節により車室内への吹出し空気温度を調節する。
温水式ヒータコア20の下流側には下側から上方へ延びる温風通路23が形成され、この温風通路23からの温風とバイパス通路21からの冷風が空気混合部24で混合して、所望温度の空気を作り出すことができるようになっている。
更に、空調ケース10内で、空気混合部24の下流側に吹出しモード切替え部が構成されている。即ち、空調ケース10の上面部には車両フロントガラス内面に空気を吹き出すデフロスタ開口部25が形成され、このデフロスタ開口部25は回動自在な板状のデフロスタドア26により開閉される。
また、空調ケース10の上面部で、デフロスタ開口部25より車両後方側の部位に、車室内乗員の上半身に向けて空気を吹き出すフェイス開口部27が形成され、このフェイス開口部27は回動自在な板状のフェイスドア28により開閉される。
また、空調ケース10において、フェイス開口部27の下側部位に車室内乗員の足元に向けて空気を吹き出すフット開口部29が形成され、このフット開口部29は回動自在な板状のフットドア30により開閉される。
上記した吹出しモード切替え用の各ドア26、28、30は共通のリンク機構(図示せず)に連結され、このリンク機構を介してサーボモータからなる電気駆動装置31により駆動される。
次に、電気制御部の概要を説明すると、制御手段としての空調用電子制御装置(以下、制御装置と呼ぶ)5は、CPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータと、その周辺回路にて構成されるものである。蒸発器9の温度センサとしてサーミスタからなる温度センサ32を有している。この温度センサ32は、具体的には空調ケース10内で蒸発器9の空気吹出し側の表面(例えば熱交換部のフィン表面)に配置され、蒸発器温度としての蒸発器表面温度Teを検出する。
制御装置5には、温度センサ14e、14g、32、湿度センサ14f、14hの他に、空調制御のために、内気温Tr、外気温Tam、日射量Ts、温水温度Tw等を検出する周知のセンサ34〜37から検出信号が入力される。
また、車室内計器盤近傍に設置される空調制御パネル38には乗員により手動操作される操作スイッチ38a〜38eが備えられ、この操作スイッチ38a〜38eの操作信号も制御装置5に入力される。
この操作スイッチとして、具体的には、温度設定信号Tsetを発生する温度設定スイッチ38a、風量切替え信号を発生する風量スイッチ38b、吹出しモード信号を発生する吹出しモードスイッチ38c、内外気切替え信号を発生する内外気切替えスイッチ38d、エアコンスイッチ38e等が設けられている。
吹出しモードスイッチ38cは、フェイス、フット、バイレベル、フットデフ、デフロスタの各モードを手動操作で切り替えるものである。また、エアコンスイッチ38eは圧縮機1のオンオフ信号を発生する。
次に、上記構成における本実施形態の作動を説明する。
図2のフローチャートは制御装置5のマイクロコンピュータにより実行される空調制御の全体概要を示し、この制御ルーチンは、車両エンジン4のイグニッションスイッチがオンされて制御装置5に電源が供給されとスタートする。
先ず、ステップS1ではフラグ、タイマー等の初期化がなされ、次のステップS2で空調制御パネル38の操作スイッチ38a〜38e等の操作信号を読み込む。次のステップS3でセンサ32、34〜37等から車両環境状態の検出信号を読み込む。
続いて、ステップS4にて、車室内へ吹き出される空調風の目標吹出温度TAOを算出する。この目標吹出温度TAOは車室内を温度設定スイッチ38aの設定温度Tsetに維持するために必要な吹出温度であり、設定温度Tset、内気温Tr、外気温Tam、日射量Tsに基づいて算出される。
次に、ステップS5にて送風機11により送風される空気の目標送風量、具体的には送風機駆動用モータ13の印加電圧であるブロワ電圧Veを上記TAOに基づいて決定する。このブロワ電圧Veの決定にあたっては、上記TAOの高温側(最大暖房側)および低温側(最大冷房側)でブロワ電圧(目標風量)Veを大きくし、上記TAOの中間温度域でブロワ電圧(目標風量)Veを小さくする。
次に、ステップS6にて吸込み空気の切替えモードとしての内外気モードを決定する。このステップにおいては、通常制御として例えば上記TAOが低温側から高温側へ上昇するにつれて、全内気モード→内外気混入モード→全外気モードとする。
次に、ステップS7にて上記TAOに応じて吹出しモードを決定する。この吹出しモードは、TAOが低温側から高温側へ上昇するにつれてフェイスモード→バイレベルモード→フットモードと切替え設定される。
次に、ステップS8にて、エアミックスドア19の目標開度SWを上記TAO、蒸発器表面温度Te、および温水温度Twに基づいて算出する。
次に、ステップS9に進み、圧縮機作動の断続(ON−OFF)を決定する。すなわち、目標蒸発器温度TEOと温度センサ32により検出される蒸発器表面温度Teとを比較して電磁クラッチ2への印加電圧Vcを決定し、圧縮機作動の断続(ON−OFF)を決定する。
次に、ステップS10に進み、上記ステップS5〜S9で決定された制御状態が得られるように、各種アクチュエータ部(2、13、14d、22、31)に制御信号が出力される。次のステップS11で制御周期τの経過を判定すると、ステップS2に戻る。
本実施形態では、上記ステップ6における内外気モードの制御を行なう中で、蒸発器6での臭いの発生を抑制する臭い抑制制御を行なう。図3は臭い抑制制御の内容を示すフローチャートであり、図4は露点温度算出用の湿り空気線図であり、図5は内外気モード、露点温度、蒸発器表面温度を示すタイムチャートである。
制御装置5は、まずステップ100で温度センサ32より蒸発器表面温度Teを検出する。そして、ステップS110で現在選択されている吸込み空気(例えば内気)の温度(乾球温度)Tin、湿度(相対湿度)RHiをそれぞれ温度センサ14e湿度センサ14fから検出する。吸込み空気が外気の場合は、吸込み空気の温度(乾球温度)Tin、湿度(相対湿度)RHiをそれぞれ温度センサ14g湿度センサ14hから検出する。
次に、ステップS120で上記の温度Tin、湿度RHiから吸込み空気の露点温度Trtを算出する。露点温度Trtの算出にあたっては、予めROMに記憶された図4に示す湿り空気線図から算出する。即ち、湿り空気線図において、吸込み空気の温度Tinと湿度RHiとの交点から絶対湿度一定のまま飽和状態となる温度を露点温度Trtとして算出する。
次に、ステップS130で蒸発器表面温度Teは露点温度Trtよりも高いか否かを判定する。否と判定すると、ステップS100に戻り(リターン)、高いと判定した場合は、ステップS140で露点温度Trtが蒸発器表面温度Teよりも高くなったか否かを判定する。これは冷房の進行に伴って蒸発器表面温度Teが低下していき、蒸発器表面温度Teが露点温度Trtを下回った状態を意味する。この時、吸込み空気中の水分は凝縮水となって、蒸発器9の表面は濡れた状態となる。蒸発器9の表面において凝縮水で濡れた状態にある場合は、臭いの成分は凝縮水に溶解して、臭いの発生は起こらない。
よって、ステップS140におけるYESの状態であると、ステップS150で、内外気モードの通常制御(図2で説明したステップS6)を実行し、ステップS140、S150を繰り返す。
しかし、ステップS140、S150の繰り返しの中で、ステップS140で否、つまり、露点温度Trtが蒸発器表面温度Teよりも下回ると、ステップS160に進む。これは、内外気モードの制御を行なう中で、ステップS130の判定の後に、例えば内気モードから外気モードに切替えられると、内気と外気とでは露点温度Trtが異なり(外気の方が露点温度Trtが低い)、露点温度Trtが蒸発器表面温度Teよりも低くなる場合を意味する。すると蒸発器9の表面の凝縮水は蒸発していく(乾いていく)ため、臭い成分の離脱と共に臭いが発生することになる。
よって、ステップS160では、露点温度Trtが蒸発器表面温度Te以上となるように、内外気モードを変更する(モード変更制御実施)。つまり、ここでは、外気モードを再び内気モードにする。
これにより、露点温度Trtが蒸発器表面温度Teを下回っても、常に、露点温度Trtが蒸発器表面温度Te以上となるように内外気モードが変更されて蒸発器9で発生する凝縮水が乾くことなく濡れた状態で維持されるようになるので、臭い成分の離脱を抑えて臭いの発生を抑制することができる。
この時、蒸発器表面温度Te自身を下げて露点温度Tetを蒸発器表面温度Te以上にするのではなく、内外気モードの変更によって、つまり選択する吸込み空気の切替えによって露点温度Trtが蒸発器表面温度Te以上となるようにしているので、冷凍サイクル110中の圧縮機1の稼働時間を増加させることなく、車両燃費を向上させることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態を図6に示す。第2実施形態は、上記第1実施形態に対して、ステップS140の否判定の後に、もう一つの判定ステップ(ステップS155)を追加したものである。尚、車両用空調装置100の構成は第1実施形態と同一である。
第2実施形態ではステップS140において、否、即ち露点温度Trtが蒸発器表面温度Teよりも下回ると判定すると、ステップS155で予め定めた所定時間の経過を判定して、所定時間経過した後に、ステップS160に進むようにしている。ここで所定時間は、露点温度Trtが蒸発器表面温度Teよりも下回った時に、蒸発器9表面の凝縮水が蒸発し始めることによって実際に臭いが発生するまでの時間として捉えたものとしている。
これにより、臭いが発生し得る場合を確実に把握でき、頻繁に内外気モードが変更されてしまうことを防止できる。
(第3実施形態)
第3実施形態を図7に示す。第3実施形態は、上記第1実施形態に対して、ステップS160の内容を変更してステップS160Aとしたものである。尚、車両用空調装置100の構成は第1実施形態と同一である。
ここでは、ステップS140で否と判定すると、ステップS160Aで、内外気モードの変更として、内外気混入モードを用いて外気と内気との混合割合を変更することで、露点温度Trtが蒸発器表面温度Te以上となるようにする。
これにより、露点温度Trtが蒸発器表面温度Teよりわずかに上回るように吸込み空気の選択が可能となるので、外気から内気への選択切替えに、あるいは内気から外気への選択切替えになるといった大きな内外気替モードの変更を防止できる。
(第4実施形態)
第4実施形態を図8に示す。第4実施形態は、上記第1実施形態に対して、ステップS160の内容を変更してステップS160Bとしたものである。尚、車両用空調装置100の構成は第1実施形態と同一である。
ここでは、ステップS140で否と判定すると、ステップS160Bで、内外気モードの変更として、全内気モードに切替えることで、露点温度Trtが蒸発器表面温度Te以上となるようにする。
通常、春秋、冬においては内気の方が外気に比べて湿度は高く露点温度Trtは高くなるので、露点温度Trtを蒸発器温度Te以上とするために内気と外気のうち内気に限定して内外気モードを変更することで、簡単な制御ロジックでの臭いの抑制が可能となる。
(第5実施形態)
第5実施形態を図9に示す。第5実施形態は、上記第1実施形態に対して、ステップS160の内容を変更してステップS160Cとしたものである。尚、車両用空調装置100の構成は第1実施形態と同一である。
ここでは、ステップS140で否と判定すると、ステップS160Cで、内外気モードの変更として、内気と外気のうち、露点温度Trtが高い方を選択して内外気モードを切替えることで、露点温度Trtが蒸発器表面温度Te以上となるようにする。具体的には制御装置5は、外気用の温度センサ14eと湿度センサ14gから得られる温度と湿度から外気の露点温度Trtoを算出すると共に、内気用の温度センサ14gと湿度センサ14hから得られる温度と湿度から内気の露点温度Trtiを算出し、露点温度Trtoと露点温度Trtiとを比較して数値の高い方の空気を選択して内外気モードを変更する。
これにより、確実に露点温度Trtを蒸発器表面温度Te以上とするための内外気モードの変更が可能となり、臭いの抑制が可能となる。
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、外気あるいは内気の湿度を検出する湿度検出手段として、それぞれ専用の湿度センサ14fと湿度センサ14hとを設けたが、1つの湿度センサで外気と内気の湿度を検出するようにしても良い。
この場合は、湿度センサを内外気切替え箱14の外気と内気との流入側の境界部に配設して、一方の空気(例えば外気)の湿度を検出する際に他方の空気(例えば内気)が当たるのを防止する可動式の壁部等を設けることで対応することができる。上記内容は、温度センサ14e、14gに対しても同様の適用が可能である。
また、蒸発器温度として蒸発器表面温度Teを用いたが、これに対して、蒸発器9で冷却された空気(吹出し空気)の温度を用いるようにしても良い。
第1実施形態における車両用空調装置の全体構成を示す模式図である。 第1実施形態における空調制御の全体概要を示すフローチャートである。 第1実施形態における臭い抑制制御を示すフローチャートである。 露点温度算出用の湿り空気線図である。 内外気モード、露点温度、蒸発器表面温度の状態を示すタイムチャートである。 第2実施形態における臭い抑制制御を示すフローチャートである。 第3実施形態における臭い抑制制御を示すフローチャートである。 第4実施形態における臭い抑制制御を示すフローチャートである。 第5実施形態における臭い抑制制御を示すフローチャートである。
符号の説明
5 空調用電子制御装置(制御手段)
9 蒸発器
10 空調ケース
14 内外気切替え箱(内外気切替え手段)
14e、14g 温度センサ(温度検出手段)
14f、14h 湿度センサ(湿度検出手段)
100 車両用空調装置
110 冷凍サイクル

Claims (7)

  1. 車室内空気、車外内空気の少なくとも一方を吸込み空気として選択切替えする切替えモードを形成して、選択切替えした空気を空調ケース(10)内に取り入れる内外気切替え手段(14)と、
    前記空調ケース(10)内に取入れられた前記吸込み空気を冷却する蒸発器(9)とを備える車両用空調装置において、
    前記吸込み空気の露点温度が前記蒸発器(9)の蒸発器温度より上回っており、その後に前記露点温度が前記蒸発器温度を下回る時に、前記内外気切替え手段(14)に対して、前記露点温度が前記蒸発器温度以上となるように前記切替えモードを変更する制御手段(5)を備えることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記制御手段(5)は、予め定めた所定時間以上、前記露点温度が前記蒸発器温度を下回る時に、前記内外気切替え手段(14)による前記切替えモードを変更することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記制御手段(5)は、前記車室内空気、前記車室外空気の混合割合を変更することで、前記内外気切替え手段(14)による前記切替えモードを変更することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記制御手段(5)は、前記車室内空気、前記車室外空気のうち前記車室内空気を選択することで、前記内外気切替え手段(14)による前記切替えモードを変更することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
  5. 前記制御手段(5)は、前記車室内空気、前記車室外空気のうち前記露点温度が高い方を選択することで、前記内外気切替え手段(14)による前記切替えモードを変更することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
  6. 前記車室内空気、前記車室外空気の湿度を検出する温度検出手段(14e、14g)と、
    前記車室内空気、前記車室外空気の湿度を検出する湿度検出手段(14f、14h)とを備え、
    前記制御手段(5)は、前記温度検出手段(14e、14g)から得られる空気温度と、前記湿度検出手段(14f、14h)から得られる空気湿度とから前記露点温度を算出することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  7. 前記湿度検出手段(14f、14h)は、前記内外気切替え手段(14)に配設された1つの湿度センサから形成されたことを特徴とする請求項6に記載の車両用空調装置。
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