JP2000346470A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP2000346470A
JP2000346470A JP11156071A JP15607199A JP2000346470A JP 2000346470 A JP2000346470 A JP 2000346470A JP 11156071 A JP11156071 A JP 11156071A JP 15607199 A JP15607199 A JP 15607199A JP 2000346470 A JP2000346470 A JP 2000346470A
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compressor
air conditioner
vehicle
oil return
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JP11156071A
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Yoshihiko Sakurai
義彦 桜井
Mamoru Seiji
護 政氏
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Bosch Corp
Original Assignee
Bosch Automotive Systems Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 その時の環境条件や車両条件に適応したコン
プレッサの必要充分なオイルリターン制御を実現できる
ようにした車両用空調装置を提供すること。 【解決手段】 内燃機関Eの始動時にコンプレッサ2に
オイルリターンのための初期運転を行わせるようにした
車両用空調装置1において、コンプレッサ2を含んで成
る冷房サイクル5のコンデンサ4内の圧力が初期値Pd
(0)よりも所定値だけ大きい値Pdになったときに初
期運転を終了するようにした。コンデンサ4内の圧力変
化が所定の状態となった後、一定時間だけ更に初期運転
を行うようにしてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部可変容量型コ
ンプレッサを備えた車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用空調装置の冷房サイクル装置に用
いられる圧縮機にあっては、圧縮機内に於ける冷媒の循
環時に吸入側より摺動部に冷媒と潤滑油との混合流体を
直接接触させて潤滑を行っている。
【0003】しかし、上述の冷房サイクル装置では、冷
房サイクル装置の起動時には油分分離器内の油濃度が低
いため、圧縮機に必要量の油が戻されない場合があり、
圧縮機の潤滑油が不足するという問題があった。この問
題を解決するため、特開平9−104225号公報に
は、圧縮機の起動後指示手段により運転停止信号が出力
された場合であっても所定時間は圧縮機が強制的に運転
するように制御することにより、圧縮機の起動時の潤滑
油不足を防止するようにした構成が開示されている。
【0004】また、特開平9−329087号公報に
は、エンジン起動後使用環境により所定時間コンプレッ
サに冷媒を循環させ、コンプレッサにおいてオイルレス
状態が長時間継続されることのないようにした構成が開
示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、いず
れも、コンプレッサを強制的にオンとする時間は予め決
められた一定時間になっている。しかし、冷房サイクル
内を冷媒が充分循環し、必要な量のオイルがコンプレッ
サに戻ったかどうかは、環境条件(雰囲気温度)や車両
条件(内燃機関回転数)等に左右されるので、コンプレ
ッサを強制的にオンとする適正時間は一定ではない。し
たがって、上述した従来技術のように強制的にオンする
時間を一定とする構成によると、オイルが未だ不足して
いたり、オイルは充分戻っているのにオン状態が続き無
駄な運転が行われるといった不具合が生じることにな
る。
【0006】この不具合は、クラッチレスコンプレッサ
の場合に顕著となる。すなわち、クラッチレスコンプレ
ッサではコンプレッサが常時回転しており、冷媒を外部
に送り出す必要がないときでもコンプレッサ本体の内部
でオイルが循環する構成となっている。その為、オイル
が配管や熱交換器内に残ってコンプレッサ内部がオイル
不足の状態にもかかわらずコンプレッサが高速で回転す
る虞もあり、このような状態に陥るとコンプレッサに故
障が発生しやすくなる。
【0007】また、斜板式のクラッチレスコンプレッサ
の場合にはサイクル内の圧力を利用して容量を変化させ
ているので、始動時の条件によって、コンプレッサが内
部循環から外部循環に切り換えられるまでの時間が10
数分の1秒から4、5秒程度まで変化する。このため、
上述した従来技術に見られるように、コンプレッサの強
制運転の時間を所定の一定時間内に固定した場合、上記
不具合がより発生しやすい。
【0008】本発明の目的は、従来技術における上記不
具合を解決しようとするものであり、その時の環境条件
や車両条件に適応したコンプレッサの必要充分なオイル
リターン制御を実現できるようにした車両用空調装置を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、外部可変容量型コンプレッサを備えた
車両用空調装置において、車両用内燃機関始動時に強制
的にコンプレッサを駆動してオイルリターンのための初
期運転を行うとともに、冷房サイクル内のオイルがコン
プレッサの運転に支障を生じさせない程度にまでコンプ
レッサに戻ったと判断できるまでコンプレッサの駆動を
継続するようにしたものである。上記判断は、冷房サイ
クル内の圧力または圧力変化に基づいて、あるいはエバ
ポレータまたはコンデンサの温度または温度変化に基づ
いて行うことができる。
【0010】冷房サイクル内のオイルをコンプレッサに
戻すためコンプレッサを運転する場合には、その容量を
最大としておくのが好ましい。いずれの構成において
も、コンプレッサとしてクラッチレス式のものを採用す
ることができる。
【0011】請求項1の発明によれば、外部可変容量型
のコンプレッサを備え、車両用内燃機関の始動時に前記
コンプレッサにオイルリターンのための初期運転を行わ
せるようにした車両用空調装置において、前記コンプレ
ッサを含んで成る冷房サイクル内の物理的状態を検出
し、検出された物理的状態に基づいて前記初期運転の終
了タイミングを決定するようにしたことを特徴とする車
両用空調装置が提案される。
【0012】請求項2の発明によれば、前記物理的状態
が前記冷房サイクル内の冷媒圧力である請求項1記載の
車両用空調装置が提案される。
【0013】請求項3の発明によれば、前記冷媒圧力が
前記冷房サイクル内のコンデンサ内の圧力である請求項
2記載の車両用空調装置が提案される。
【0014】請求項4の発明によれば、前記物理的状態
が前記冷房サイクル内のエバポレータ通過後の空気の温
度である請求項1記載の車両用空調装置が提案される。
【0015】請求項5の発明によれば、前記初期運転期
間中において、前記コンプレッサの容量を最大に設定す
るようにした請求項1、2、3又は4記載の車両用空調
装置が提案される。
【0016】請求項6の発明によれば、外部可変容量型
のコンプレッサを備え、車両用内燃機関の始動時に前記
コンプレッサにオイルリターンのための初期運転を行わ
せるようにした車両用空調装置において、前記コンプレ
ッサを含んで成る冷房サイクル内の物理的状態を検出す
る検出手段と、該検出手段に応答し前記物理的状態が所
要の状態になったことを判別する判別手段と、該判別手
段に応答し前記物理的状態が前記所要の状態になった後
の所定の一定時間の経過を計数する計数手段とを備え、
前記一定時間が計数し終わったことにより前記初期運転
を終了させるようにしたことを特徴とする車両用空調装
置が提案される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態の一例につき詳細に説明する。
【0018】図1は、本発明による車両用空調装置の実
施の形態の一例を示す概略構成図である。車両用空調装
置1は、車両の駆動源である内燃機関Eによって回転駆
動される外部可変容量型でクラッチレス方式のコンプレ
ッサ2と、エバポレータ3と、コンデンサ4とによって
冷房サイクル5が構成されている。6はコンデンサを冷
却するためのファンである。なお、冷房サイクル5それ
自体の構成は公知のものであるから、各部の詳細につい
ては説明するのを省略する。
【0019】符号7で示されるのはコンプレッサ2の運
転を制御するための制御部であり、制御部7はコンプレ
ッサ2の起動時に潤滑油不足が生じないようにコンプレ
ッサの起動運転制御を行うことができるように構成され
ている。
【0020】図2を参照すると、図1に概略的に示され
ている制御部7の詳細構成が示されている。制御部7
は、公知の構成のマイクロコンピュータシステムを備え
た制御ユニット9を主体に構成され、制御ユニット9に
は、エバポレータ3の目標温度を設定するための目標温
度設定器10からの設定温度信号10S、外気温センサ
11からの外気温信号11S、エバポレータ3を通過し
た後の空気温度を検出するためのエバ後温度センサ12
からのエバ後温度信号12S、コンデンサ4内の圧力レ
ベルを検出するためのPDセンサ13からのPD信号1
3S、A/Cスイッチ14のオン、オフを示すA/C信
号14S、ファン6のオン状態を示すファンオン信号6
S、内燃機関Eの始動を示す機関始動信号ES、及びイ
グニッションスイッチ(図示せず)がオンとなったこと
を示すイグニッションオン信号15Sが入力されてい
る。
【0021】制御ユニット9には予め所定の制御プログ
ラムがストアされており、この制御プログラムが実行さ
れることにより運転制御信号DCが出力され、コンプレ
ッサ2の運転が制御されると共に、コンプレッサ2の起
動時には潤滑油不足が生じないようコンプレッサの初期
運転が制御される。運転制御信号DCは、コンプレッサ
2内に設けられている電磁弁2Aの駆動電流(ソレノイ
ド電流)を制御するのに用いられ、電磁弁2Aは運転制
御信号DCに従って作動し、コンプレッサ2の容量が制
御される。なお、電磁弁を用いた容量可変形のクラッチ
レス式コンプレッサの構成それ自体は公知であるから、
ここではコンプレッサ2の詳細構成を図示して説明する
のを省略する。
【0022】次に、図3を参照して、制御ユニット9に
よるコンプレッサ2の制御動作について説明する。
【0023】図3にフローチャートにて示されているコ
ンプレッサ制御プログラムの実行が開始されると、ステ
ップ21でA/Cスイッチ14がオンか否かが判別され
る。A/Cスイッチ14がオフの場合には、ステップ2
1の判別結果はNOとなり、ステップ22に入る。
【0024】ステップ22では、イグニッションスイッ
チのオンが初回であるか否かが判別される。イグニッシ
ョンスイッチのオンが初回であると、ステップ23に入
り、ここで、コンデンサ4内の圧力が所定値に達するま
での間、コンプレッサ2の容量を最大値としておくため
のオイルリターン処理制御、すなわち初期運転制御が実
行される。
【0025】図4には、ステップ23で実行されるオイ
ルリターン処理制御の詳細フローチャートが示されてい
る。ステップ23Aでは、コンプレッサ2の駆動開始前
のコンデンサ4内の圧力Pd(0)を読み込み、ステッ
プ23Bでソレノイド電流Iを0.7(A)の最大値と
し、電磁弁2Aを閉じる。これによりコンプレッサ2の
容量は最大の状態となり、オイルリターンが良好に行わ
れる。
【0026】次のステップ23Cでは、その時のコンデ
ンサ4内の圧力Pdと上述のPd(0)との差分を演算
し、ステップ23DでPd−Pd(0)が所定値(ここ
では3.0kgf/cm2 )よりも大きいか否かが判別
される。その差分が3.0kgf/cm2 よりも小さい
とステップ23Dの判別結果はNOとなり、ステップ2
3Bに戻り、コンプレッサ2の容量を最大に維持する。
【0027】コンデンサ4内の圧力が時間の経過と共に
徐々に上昇し、Pd−Pd(0)の値が3.0kgf/
cm2 よりも大きくなるとステップ23Dの判別結果は
YESとなり、ステップ24に入る。
【0028】図3に戻ると、ステップ24では、コンプ
レッサ2の電磁弁2Aのソレノイド電流Iを零とし、次
のステップ26ではソレノイド電流Iの積分加算値ΔI
を零とし、コンプレッサ2の容量を最小の状態にする。
すなわち、ステップ23でPdの値がPd(0)の値よ
りも所定値だけ大きくなったことにより必要且つ充分な
オイルリターンが行われたと判断し、ステップ24、2
6でコンプレッサ2の容量を最小とする処理を行うので
ある。これにより、その時の環境条件や車両条件に適応
したコンプレッサ2の必要充分なオイルリターン制御を
実現できる。
【0029】一方、イグニッションスイッチのオンが初
回でないと、ステップ22の判別結果はNOとなり、ス
テップ24に入る。ステップ24では、コンプレッサ2
の制御用ソレノイドの駆動電流Iを零とし、次のステッ
プ26では駆動電流Iの積分加算値ΔIを零とし、コン
プレッサ2の容量を最小の状態にする。すなわち、A/
Cスイッチ14がオフの場合には、コンプレッサ2を作
動させて冷媒を冷房サイクル5内で循環させる必要がな
いからである。ステップ26の実行終了後、別の制御に
入る。
【0030】次にA/Cスイッチ14がオンとされる
と、ステップ21の判別結果はYESとなり、ステップ
27でイグニッションスイッチのオンが初回であるか否
かが判別される。イグニッションスイッチのオンが初回
であると、ステップ28に進み、コンデンサ4内の圧力
が所定値に達するまでの間、コンプレッサ2の容量を最
大値としておくためのオイルリターン処理制御が実行さ
れる。ステップ28の処理はステップ23の処理と同様
である。この場合はA/Cスイッチ14がオンであるか
ら、そのまま次の制御に進む。
【0031】一方、イグニッションスイッチが初回オン
でない場合には、ステップ27の判別結果はNOとな
り、ステップ29で外気温信号11Sに基づいて外気温
判定を行う。
【0032】本実施の形態では、外気温が7°C以上の
場合(A状態)、外気温が7°C〜−2°Cの範囲にあ
る場合(B状態)、及び外気温が−2°C以下の場合
(C状態)のいずれであるかが判定される。
【0033】外気温がA状態の場合にはステップ30で
設定温度信号10Sを読み込み、ステップ31でエバ後
温度信号12Sに基づいてエバ後温度を検出する。ステ
ップ32では、この検出されたエバ後温度が零度より大
きい(X状態)か又は零度以下である(Y状態)かの判
定を行う。
【0034】エバ後温度がY状態の場合には、コンプレ
ッサ2からの冷媒の送り出しは不要であるから、ステッ
プ24に入り、コンプレッサ2の容量が最小とされる。
【0035】一方、エバ後温度がX状態の場合には、ス
テップ33に入り、ここで、エバ後温度の目標値を、設
定温度信号10Sによって示される設定値に徐々に近づ
ける目標値処理を行い、ここでその時々の目標値が決定
される。
【0036】そして、ステップ34では、ステップ34
で算出されたそのときどきの目標値のエバ後温度が得ら
れるようにコンプレッサ2の電磁弁2Aを開閉制御する
ためのソレノイド電流制御が実行される。
【0037】図5には、ステップ34で実行されるソレ
ノイド電流制御の詳細フローチャートが示されている。
ソレノイド電流制御ステップ34に入ると、ステップ3
4Aで、そこに記載されている特性に基づき、エバ後温
度の設定値Tintとステップ33で決定されたエバ後
温度の目標値TINTCとの差分Tint−TINTC
に従ってソレノイド電流Iの値が決定される。
【0038】次のステップ34Bにおいて、Δt(=
0.5秒)毎のソレノイド電流Iへの加算値ΔIiが、
そこに記載されている特性に基づき、差分Tint−T
INTCに従って決定される。
【0039】そして、ステップ34Cで、その時の加算
電流値Ii(t)がIi(t−Δt)+ΔIiとして演
算され、ステップ34Dでその時のソレノイド電流Iが
Ip+Iiとして計算され、これに従って電磁弁2Aが
駆動される。
【0040】ステップ29において外気温がB状態であ
ると判定された場合にはステップ35に進み、ここでエ
バ後温度の設定温度値を3にセットしステップ31に入
る。すなわち、外気温がB状態にあると目標温度設定器
10の設定状態に拘らず、所定の値が目標値としてセッ
トされる。
【0041】ステップ29において外気温がC状態であ
ると判定された場合にはステップ24に進み、ソレノイ
ド電流Iが零とされる。すなわち、外気温がC状態にあ
ると冷房サイクル5が凍結する虞があるのでコンプレッ
サ2の容量を最小とする。
【0042】図3に示したコンプレッサ制御によれば、
A/Cスイッチ14のオン、オフに拘らず、イグニッシ
ョンスイッチが初回オンとなったときに、コンデンサ4
の圧力が所定値に達するまでの間は電磁弁2Aに0.7
(A)の電流を流して電磁弁2Aを閉じ、コンプレッサ
2の容量を最大の状態に維持するように制御が行われ
る。この結果、コンプレッサ2に対するオイルリターン
動作を必要且つ充分に行うことができ、油滑不足状態が
生じたり、又は逆に充分な油滑状態が得られているにも
拘らず油滑のための初期立ち上げ動作が無意味に長時間
行われるのを有効に防止することができ、その時の環境
条件や車両条件に適応したコンプレッサ2の必要充分な
オイルリターン制御が実現できる。
【0043】図3に示した構成では、コンデンサ4の内
部圧力、すなわち冷房サイクル5内の圧力によってオイ
ルリターン処理が必要且つ充分に行われたか否かを判別
したものである。しかし、本発明はこの一実施形態に限
定されるものではなく、例えばエバ後温度の情報からこ
れを判別することも可能である。
【0044】図6には、エバ後温度の情報からオイルリ
ターン処理の終了タイミングを判別するようにした場合
の構成例がフローチャートにて示されている。ステップ
23W〜23Zで実行される処理は、図4に示したステ
ップ23A〜23Dの処理にそのまま置き換えることが
できるものである。
【0045】ステップ23Wでは、コンプレッサ2の駆
動開始前のエバ後温度T(0)を読み込み、ステップ2
3Xでソレノイド電流Iを0.7(A)の最大値とし、
電磁弁2Aを閉じる。これによりコンプレッサ2の容量
は最大の状態となり、オイルリターンが良好に行われ
る。
【0046】次のステップ23Yでは、その時のエバ後
温度Tと上述のT(0)との差分を演算し、ステップ2
3ZでT−T(0)が所定値(ここでは−10°C)よ
りも低いか否かが判別される。その差分が−10°C以
上であるとステップ23Zの判別結果は、NOとなり、
ステップ23Bに戻る。
【0047】エバ後温度が時間の経過と共に徐々に低下
し、T−T(0)の値が−10°Cより小さくなるとオ
イルリターン処理が必要且つ充分に行われたとしてステ
ップ23Zの判別結果はYESとなり、ステップ24に
入る。
【0048】なお、エバ後温度に因る判断に代えてコン
デンサ4の温度が所定温度に達したか否かによってオイ
ルリターン処理の終了タイミングを判断する構成として
もよい。また、これらの温度の温度変化に基づいてオイ
ルリターン処理の終了タイミングを判断する構成として
もよい。
【0049】図4に示した構成では、コンデンサ4内の
圧力状態が所定の状態(Pd−Pd(0)>3.0kg
f/cm2 )となった場合、直ちにソレノイド電流を零
とするものであった。
【0050】しかし、コンデンサ4内の圧力のみを基準
とすると、大気温が著しく低い場合やコンプレッサ2及
び車両の各装置の機差により、オイルリターン処理が必
ずしも充分でない場合が生じる。
【0051】図7には、大気温が著しく低い場合やコン
プレッサ2及び車両の各装置の機差が大きい場合であっ
てもオイルリターン処理を確実に行うことができるよう
にした、図4に示す構成に置き換えて使用することがで
きるオイルリターン処理構成が示されている。
【0052】図7において、ステップ23A〜23Dは
図4の対応するステップと同一であり、ステップ23D
の後に、ステップ23E、23Fを付加した点でのみ両
者は異なっている。
【0053】ステップ23Eでは、別途用いられている
タイマー(ソフトタイマーでもよい)がスタートせしめ
られ、ステップ23Fで所定時間(ここでは60秒)が
経過したと判別された場合にはじめてステップ24に進
む。
【0054】この構成によれば、コンデンサ4の内圧状
態が所要の状態となった後、更に一定時間だけコンプレ
ッサ2を最大容量状態で運転するので、温度条件の差や
機差があっても、オイルリターン処理を確実に実行でき
るという利点を有している。
【0055】図6に示した構成では、エバ後温度が所定
の状態(−10°Cより低い状態)となった場合、直ち
にソレノイド電流を零とするものであった。
【0056】しかし、エバ後温度のみを基準とすると、
大気温が著しく低い場合やコンプレッサ2及び車両の各
装置の機差により、オイルリターン処理が必ずしも充分
でない場合が生じる。
【0057】図8には、大気温が著しく低い場合やコン
プレッサ2及び車両の各装置の機差が大きい場合であっ
てもオイルリターン処理を確実に行うことができるよう
にした、図6に示す構成に置き換えて使用することがで
きるオイルリターン処理構成が示されている。
【0058】図8において、ステップ23W〜23Zは
図6の対応するステップと同一であり、ステップ23Z
の後に、ステップ23P、23Qを付加した点でのみ両
者は異なっている。
【0059】ステップ23Pでは、別途用いられている
タイマー(ソフトタイマーでもよい)がスタートせしめ
られ、ステップ23Qで所定時間(ここでは60秒)が
経過したと判別された場合にはじめてステップ24に進
む。
【0060】この構成によれば、エバ後温度の状態が所
要の状態となった後、更に一定時間だけコンプレッサ2
を最大容量状態で運転するので、温度条件の差や機差が
あっても、オイルリターン処理を確実に実行できるとい
う利点を有している。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、上述の如く、コンプレ
ッサのオイルリターン動作を行う際に、冷房サイクルの
内部の圧力や圧力変化、あるいはエバ後温度、コンデン
サ温度、又はこれらの温度変化を基にしてオイルリター
ン動作の終了タイミングを判別するようにしたので、コ
ンプレッサにオイルが確実に戻った適切なタイミングで
オイルリターン動作を終了させることができる。この結
果、コンプレッサへのオイルリターンの不足や、オイル
リターンが充分であるにも拘らず無意味なオイルリター
ン動作が行われるなどの不具合を改善し、極めて効果的
なオイルリターン動作を行わせることができる。
【0062】また、タイマーによる時間制御を付加すれ
ば、外気温が極端に低い場合や、各種装置の機差が大き
い場合等におけるオイルリターン動作の不足を生じさせ
ることがないので、より一層確実にオイルリターン動作
を行わせることができる。
【0063】また、オイルリターン動作時にコンプレッ
サの容量を最大としておくことにより、オイルリターン
動作を迅速に行わせることができ、オイルリターン動作
を短時間で済ませることができる。
【0064】このように、オイルリターン動作を過不足
なく行うことができるので、空調装置の吹き出し温度や
内燃機関動力への影響を最小限に抑えることができる。
そして、コンプレッサのストローク開始遅れに対しても
過不足なくオイルリターン動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車両用空調装置の実施の形態の一
例を示す概略構成図。
【図2】図1に示した制御部の詳細構成を示す詳細構成
図。
【図3】図2に示した制御ユニットで実行されるコンプ
レッサ制御プログラムを示すフローチャート。
【図4】図3のオイルリターン処理制御ステップの詳細
フローチャート。
【図5】図3のソレノイド電流制御ステップの詳細フロ
ーチャート。
【図6】図3に示したオイルリターン処理制御の他の構
成例を示すフローチャート。
【図7】図4に示したオイルリターン処理制御の変形例
を示すフローチャート。
【図8】図6に示したオイルリターン処理制御の変形例
を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 車両用空調装置 2 コンプレッサ 2A 電磁弁 3 エバポレータ 4 コンデンサ 5 冷房サイクル 7 制御部 10 目標温度設定器 12 エバ後温度センサ 13 PDセンサ 14 A/Cスイッチ E 内燃機関

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部可変容量型のコンプレッサを備え、
    車両用内燃機関の始動時に前記コンプレッサにオイルリ
    ターンのための初期運転を行わせるようにした車両用空
    調装置において、 前記コンプレッサを含んで成る冷房サイクル内の物理的
    状態を検出し、検出された物理的状態に基づいて前記初
    期運転の終了タイミングを決定するようにしたことを特
    徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記物理的状態が前記冷房サイクル内の
    冷媒圧力である請求項1記載の車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記冷媒圧力が前記冷房サイクル内のコ
    ンデンサ内の圧力である請求項2記載の車両用空調装
    置。
  4. 【請求項4】 前記物理的状態が前記冷房サイクル内の
    エバポレータ通過後の空気の温度である請求項1記載の
    車両用空調装置。
  5. 【請求項5】 前記初期運転期間中において、前記コン
    プレッサの容量を最大に設定するようにした請求項1、
    2、3又は4記載の車両用空調装置。
  6. 【請求項6】 外部可変容量型のコンプレッサを備え、
    車両用内燃機関の始動時に前記コンプレッサにオイルリ
    ターンのための初期運転を行わせるようにした車両用空
    調装置において、 前記コンプレッサを含んで成る冷房サイクル内の物理的
    状態を検出する検出手段と、 該検出手段に応答し前記物理的状態が所要の状態になっ
    たことを判別する判別手段と、 該判別手段に応答し前記物理的状態が前記所要の状態に
    なった後の所定の一定時間の経過を計数する計数手段と
    を備え、前記一定時間が計数し終わったことにより前記
    初期運転を終了させるようにしたことを特徴とする車両
    用空調装置。
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