JPH1052997A - 磁化鋲 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画鋲のように、針部を圧入しないが、紙片な
どを確実に安定して保持し、磁石鋲のように、容易に安
全に着脱できるような鋲を提供する。 【解決手段】磁石の着磁面に鋲針部を設けた磁化鋲と、
その鋲針部を挿入保持する展示保持孔を形成した磁性展
示板を使用する。金属鋲と、その鋲針部を挿入保持する
中心保持孔を設けた両面着磁体の多重鋲を使用する。紙
片などを貫通した鋲針部を保持孔の空間内に挿入するだ
けで、確実で安定な磁気吸着保持が確保され、また、保
持孔から容易で安全な鋲の抜取ができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、紙片などを保持ま
たは挟持して掲示、展示するために使用する鋲に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、画鋲はその針部を紙片などに突き
剌し貫通させて、掲示版などに確実にその固定保持をす
るため使用されている。また、磁石鋲はその磁気吸着力
により、簡便に、鋲本体を保持するとともに紙片を押圧
挟持するものと、機械的紙片挟持部を付加したものが使
用されてきた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来技術の画鋲では、
その針部を指先で圧入可能な程度の堅さの材質から成る
本製掲示板などに使用が限定され、一旦圧入使用後は、
通常、引き抜きが容易でなく、圧入部分の破損や指先の
怪我が生じやすく、さらに、ピン抜きなどの道具を必要
とするなどの問題があった。また、掲示版などは、針部
の反復圧入による部分的破損や粗面化により全体的外観
が劣化し、使用寿命が短縮化されるという難点もあっ
た。

【０００４】従来の磁石鋲では、磁気吸着力だけで紙片
などを直接挟持保持するものは、外部振動や過重による
脱落や保持不能という実用上の欠点があった。また、機
械的挟持部を付加するものは、コスト増大や機能劣化な
どが問題であった。

【０００５】本発明は、従来技術のこのような問題点を
解決するため、画鋲針部による確実な保持機能と磁石鋲
の簡便な磁気吸着保持機能を兼備する新たな鋲を提供し
ようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明における磁化鋲は、磁石の着磁面に画鋲針部
を結合するか一体成形して構成される。

【０００７】この磁化鋲は、複数の展示保持孔を有する
磁性展示板または中心保持孔を有する多重鋲と共に使用
され、保持孔の空間中に針部を挿入するだけで磁気吸着
され、確実で安定な保持状態が確保される。

【０００８】中心保持孔は針部の挿入保持に適当な小口
径とし、磁性展示板の展示保持孔は、例えば、文字、数
字、模様などの任意の形状配列とすることができ、円形
孔に限定されることなく、打抜加工などで容易に形成で
きる。

【０００９】多重鋲は両面着磁体の上面に従来金属鋲を
吸着保持させて、代用磁化鋲として一時使用を可能とす
る。多重鋲は方形、円形、矩形など任意の形状とするこ
とができる。

【００１０】

【発明の実施の形態】発明の実施の形態について、図面
を参照して説明する。図１〜図３において、Ｔ１は、鉄
などの磁性金属の頭部１・針部２、および塗装カバー３
をもつ従来の金属鋲である。

【００１１】図４〜図６において、Ｔ２は、例えば、プ
ラスチックなどで成形加工したカバー６、フェライト成
形加工した磁石片４、およびその着磁面に接着結合した
頭部４と針部５をもつ画鋲から構成される磁化鋲であ
る。

【００１２】図７〜図９において、Ｔ３は、数ｍｍ口径
の中心保持孔１０を有するフェライト成形加工した両面
着磁体８とカバー９から成る多重鋲である。この中心保
持孔１０の空間内に金属鋲Ｔ１の針部１を挿入するだけ
で、頭部２は着磁体上面に吸着保持され、２重の鋲が構
成される。ここに図示してないが、さらに多重化も可能
である。

【００１３】図１０に示す１実施例において、従来の金
属鋲Ｔ１は、例えば、本やコルクなどの非磁性展示板１
１に紙片（省略）などを貫通した針部２を圧入し保持さ
れる。磁化鋲Ｔ２は、例えば、防錆化粧鋼板、ステンレ
ススチールなどの磁性展示板１２に設けた任意の展示保
持孔１３の空間中に紙片（省略）などを貫通した針部５
を挿入すれば、磁気吸着で保持される。多重鋲Ｔ３は、
両面着磁体８が展示保持孔１３の有無に関係なく、磁性
展示板１２の任意位置に直接吸着保持されるか、紙片な
ど（省略）を圧接挟持することができる。他方、別個
に、金属鋲Ｔ１の針部２を中心保持孔１０の空間中に挿
入保持できることは、明らかである。両展示板の形状組
合は多様であり、図示に限定されないことは勿論であ
る。

【００１４】

【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
から、次のような効果が得られる。

【００１５】請求項１の磁化鋲は、紙片などを貫通させ
た針部を磁性展示板の任意の展示保持孔の空間中に容易
に挿入でき、挿入するだけで吸着保持され、従来の圧入
画鋲と同様に、紙片を確実に安定に保持するから、通常
使用中に脱落することはない。また、磁化鋲は、従来の
圧入画鋲と異なり、保持紙片と共に保持孔空間から、容
易に安全に、抜き取ることができる。さらに、展示保持
孔は反復使用しても破損されないので、展示板の使用寿
命が半恒久的となり、利用資源を節減できる。

【００１７】請求項２の多重鋲は、磁性展示板の任意位
置で両面着磁体の上下両面に紙片などを２重に保持でき
るから、展示空間の有効利用となり、新たな多重展示効
果も得られる。さらに、従来の金属鋲は、その針部を両
面着磁体上面の中心保持孔の空間内に挿入するだけで磁
気吸着され、代用磁化鋲として使用可能となるから、日
常的な便益は大きい。この場合、下面は紙片保持に関与
しない直接吸着面となるから、磁気吸着固定状態は最良
となる。

【００１８】請求項３の磁性展示板と、非磁性展示板を
適当な形状組合として使用し、従来画鋲と本発明鋲を併
用すれば多様な展示効果が得られる。

【００１９】各鋲にカバーを設ければ、簡便な交換組合
により種々の表示Ｓ１（Ａ）、Ｓ２（１），Ｓ３（縦
縞）が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の金属鋲を示す平面図である。

【図２】同中央断面図である。

【図３】同背面図である。

【図４】本発明の磁化鋲を示す平面図である。

【図５】同中央断面図である。

【図６】同背面図である。

【図７】本発明の多重鋲を示す平面図である。

【図８】同中央断面図である。

【図９】同背面図である。

【図１０】本発明の１実施例を示す平面図である。

【符号の説明】

Ｔ１ 金属鋲 １ 金属鋲頭部 ２ 針部 ３ カバー Ｓ１ 表示（Ａ） Ｔ２ 磁化鋲 ４ 画鋲頭部 ５ 針部 ６ カバー Ｓ２ 表示（１） ７ 磁石片 Ｔ３ 多重鋲 ８ 両面着磁体 ９ カバー １０ 中心保持孔 Ｓ３ 表示（縦縞） １１ 非磁性展示板 １２ 磁性展示板 １３ 展示保持孔

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 磁石着磁面に鋲針部を備えることを特徴
   とする磁化鋲。
2. 【請求項２】 金属鋲または請求項１記載の磁化鋲の針
   部を挿入保持する小口径の中心保持孔を設けたことを特
   徴とする多重鋲。
3. 【請求項３】 請求項１記載の磁化鋲および／または請
   求項２記載の多重鋲と共に使用するため適当な形状配列
   の展示保持孔を設けたことを特徴とする磁性展示板。
4. 【請求項４】 請求項３記載の磁性展示版と、非磁性展
   示板の組合使用による多重展示方式。