JPH10512451A - グルタチオンs−トランスフェラーゼをコードするデオキシリボ核酸およびその使用 - Google Patents

グルタチオンs−トランスフェラーゼをコードするデオキシリボ核酸およびその使用

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JPH10512451A JP8522574A JP52257496A JPH10512451A JP H10512451 A JPH10512451 A JP H10512451A JP 8522574 A JP8522574 A JP 8522574A JP 52257496 A JP52257496 A JP 52257496A JP H10512451 A JPH10512451 A JP H10512451A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、新規デオキシリボ核酸(DNA)、ならびにベクター、宿主生物体、および植物の形質転換のための、そして除草剤に対して高い耐性を示す植物の育種のためのその使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】グルタチオンS−トランスフェラーゼをコードするデオキシリボ核酸およびその 使用 本発明は、新規デオキシリボ核酸(DNA)、ならびにベクター、宿主生物体 、および植物の形質転換のため、そして除草剤に対する耐性が増加している植物 を産生するためのその使用に関する。 特定の除草剤に対する耐性が増加するような植物の遺伝子改変が既に開示され ている。このことにより、低い選択性を有するが、その他の点でそれらの作物植 物の有利な特性を有する除草剤の使用を可能にする(生来の非トランスジェニッ ク形態においてそれら除草剤により傷害を被るであろう)。従って除草剤耐性植 物の供給により、利用することができる除草剤の選択肢が広がり、そして多くの 場合、例えば特定の傷害閾に達するそれらの発芽後においてのみ所望されない植 物を制御することができる場合には相対的に低い除草剤施用率での使用も可能に する。従って、他の除草剤に対する耐性が増大している新規作物植物を作出する ことの必要性はかなり大きい。 グルタチオンS−トランスフェラーゼは細胞障害性物質の解毒作用に大きく貢 献する多機能性蛋白質である。この酵素は、天然もしくは合成起源のものであっ てよい求電子性疎水性基質に対する、還元型グルタチオンの共役を触媒する。 植物におけるグルタチオンS−トランスフェラーゼの生理学的基質および植物 代謝におけるそれらの役割についてはその詳細が知られていな い。しかしながらこれらの酵素は解毒作用に関与し、そしてそのためチオカルバ メート類、クロロアセトアニリド類、およびS−トリアキン類の群からの多数の 重要な除草剤の選択性のメカニズムに関与することが示されている:Mozer T.J.、Tiemeier D.C.、Jaworski E.G.、Bi ochemistry 22:1068−1072(1983);Moore R.E.、Davies M.S.、O’Connell K.M.、Hard ing E.I.、Wiegand R.C.、Tiemeier D.C.、 Nucleic Acids Res. 14:7227−7235(1983 );Grove G.、Zarlengo R.P.、Timmermann K.P.、Li N.、Tam M.F.、Tuc C.P.D.、Nucle ic Acids Res. 16:425−438(1988)。 配列番号2に列挙されるアミノ酸配列を有する新規蛋白質グルタチオンS−ト ランスフェラーゼIIIc(今後「GSTIIIc」とする)をコードする新規 デオキシリボ核酸が今回見いだされた(本発明に従う新規DNAは今後「GST IIIc DNA」として引用される)。 それに加え、ゲノム内に新規GSTIIIc DNAを取り込ませてある植物 は、対応する「出発植物」との比較により、除草剤、好ましくはヘテロアリール オキシアセトアミド除草剤に対する耐性が増加していることが見いだされた。 この新規GSTIIIc DNAはトウモロコシ(ジー メイズ(Zea ais ))のムチン(Mutin)変種から単離された。このDNAは配列番号 2に示されるアミノ酸配列を有する蛋白質GSTII Icをコードする。植物細胞では、2分子の蛋白質GSTIIIcは自発的に二 量体活性酵素を形成し(これは今後「GSTIIIc酵素」として引用される) 、この二量体活性酵素は、利用される除草剤の解毒作用を確実に発揮し、そして そのため植物をその除草剤に対して耐性とさせる。 本発明に従う好ましいGSTIIIc DNAは、配列番号1に列挙される配 列を有する。 本発明に従うと、本明細書中これ以降に記載されるベクタープラスミドpET 3a−GSTIIIcおよびpSS−GSTIIIc上に含まれるGSTIII c DNAも同様に好ましい。 新規GSTIIIc DNAは一本鎖の形態をとるか、もしくは特別な一本鎖 に対して相補的な鎖を追加的に含む二本鎖の形態をとることができる。 本発明の好ましい態様ではGSTIIIc DNAは、5’末端上流に挿入さ れている植物内で有効なプロモーターを有する。植物内で有効な通常のプロモー ターをこの目的に用いることができる。挙げることができる例は、リブロース− 1,5−二リン酸カルボキシラーゼ(rbsc)の小サブユニットの遺伝子のプ ロモーターである(EMBO Journal,vol.5 No.9,206 3−2071(1986)、を参照されたい)。植物ウイルスからのプロモータ ーが利用されることが好ましく、一例としてCaMV 35S RNAプロモー ターを挙げることができる。CaMV 35Sエンハンサーおよび5’−3’配 列としてその後に続くCaMV 35S プロモーターからなる既知の構築物( 「CaMV 35Sダブルプロモーター」)が用いられることが 特に好ましい。GSTIIIc DNAおよびCaMV ダブルプロモーターか らなる好ましい対応構築物が本明細書中これ以降に説明されるベクタープラスミ ドpSS−GSTIIIc上に存在する。しかしながら、ムチン(Mutin) 変種のトウモロコシ内でGSTIIIc DNAの発現を調節する天然のプロモ ーターを用いることも可能である。 5’−3’配列としてGSTIIIc DNAの後に続く3’末端配列の性質 は非常に多岐にわたって変化することがあり得、かつ本発明にとっては決定的に 重要なものではない。植物の3’−末端配列が利用されることが好ましい。更に は、例えばムチン(Mutin)変種のトウモロコシからのGSTIIIc遺伝 子の天然の末端配列を用いることも可能である。 配列番号2に示されるアミノ酸配列を有する新規蛋白質GSTIIIc、およ びその上、その蛋白質GSTIIIcが植物細胞内で形成された後に、その2分 子から自発的に生じる、先に既に記載される新規二量体(GSTIIIc酵素) も同様に本発明の部分である。 本発明に従うDNAおよび本発明に従う蛋白質(適切な場合には二量体をとる )は更に、各事例においては各々そのDNAおよびその蛋白質に由来するDNA 配列および蛋白質配列をも含む。誘導配列を有するDNAおよび蛋白質は、各々 GSTIIIc DNAおよび蛋白質GSTIIIc(適切な場合には二量体形 態をとるGSTIIIc酵素として)の主な特徴を依然として有し、そしてその ため、本質的には同一の効果、すなわち植物において十分な程度にまで本発明に 従う除草剤耐性を生じるDNAおよび蛋白質を意味することが意図される。この ような誘導配列では、個々のDNA、コドン、および/またはDNA部分配列、 ある いは個々のアミノ酸もしくはアミノ酸部分配列が欠失している(例えば、DNA の場合には制限酵素の使用により)そして/あるいは本質的には同一効果を有す る他のDNA、コドン、およびDNA部分配列、またはアミノ酸もしくはアミノ 酸部分配列により置換されることが可能である。これらの種類の改変は、遺伝子 コードの縮重という理由により存在するか、あるいはGSTIIIc DNAも しくは蛋白質GSTIIIcもしくはGSTIIIc酵素の操作から生じてよい 。本発明に従うDNAは更に、その操作を容易にさせるDNA、コドン、もしく はDNA配列(例えば、いわゆるリンカー)、あるいは操作後(例えば、制限酵 素での切断の後)にそのようなリンカーから残されるものも含んでよい。GST IIIc DNAおよび蛋白質GSTIIIcもしくはGSTIIIc酵素は天 然の源のものであることができるか、または部分的もしくは完全に合成形態をと ることができる。 新規GSTIIIc DNAもしくはそれに由来するDNAを「外来性」もし くは「追加的」DNAとして含む原核生物もしくは真核生物の組換えDNAも本 発明の部分である。挙げることができる例は、ウイルス性DNA、微生物のDN A(具体的には例えば、大腸菌(Escherichia coli)もしくは アグロバクテリウム ツメファキエンス(Agrobacterium tum efaciens )からのDNAのような細菌性DNA)、ならびに植物のDN Aである。 本発明に従うGSTIIIc DNAおよびそれに由来するDNA配列、なら びに原核生物もしくは真核生物の組換えDNAおよびそれに由来するDNA配列 も、「外来性」もしくは「追加的」DNAとして、ベクター(具体的には、プラ スミド、コスミド、もしくはファージ)内、 形質転換微生物もしくはトランスジェニック微生物(例えば、大腸菌(Esch erichia coli)もしくはアグロバクテリウム ツメファキエンス(Agrobacterium tumefaciens)のような細菌が好まし い)内、ならびに形質転換植物細胞および植物もしくはトランスジェニック植物 細胞および植物内、あるいはそれらのDNA内に含まれていてよい。これらのベ クター、微生物、植物細胞および植物、ならびにそれらのDNAは本発明の部分 である。それらは、原核生物もしくは真核生物の組換えDNA同様、本記載、具 体的には配列番号1および配列番号2の知識を有する当業者により、一般的に知 られそして/または通常の課程および方法により取得することができる。 特に好ましいとして挙げることができるベクターは、ベクタープラスミドpE T3a−GSTIIIcおよびpSS−GSTIIIcである。両ベクター共、 配列番号1に示される本発明に従うGSTIIIc DNAを含む。 プラスミドpET3a−GSTIIIcは、NdeI/BamHI断片上にG STIIIc DNAを含む。このプラスミドを構築するためには、配列番号1 に示されるGSTIIIc DNAをベクターpET−3a(Novagen社 /Madison)のNdeIおよびBamHI開裂部位内にクローン化した( Studier F.W.,Moffatt B.A.、J.Mol.Biol . 189:113−130;Studier F.W.、J.Mol.Bio l. 219:37−44(1991))。このプラスミド(5306塩基対) が図1に示されている。矢印の方向はプロモーターおよび遺伝子、ならびに開始 コドンATGを有するGSTIIIc DNAの方向を示す。「Amp」 はアンピリシン耐性遺伝子を表す。 プラスミドpSS−GSTIIIcを構築するためには、GSTIIIc D NAをベクターpET3a−GSTIIIcからのXbaI/BamHI断片と して精製し、そしてプラスミドBluescript−SKII(XbaI/ am HIで直線化させてある;Stratagene社)内にクローン化させた 。その後にはGSTIIIc DNAを、この様式で取得されたプラスミドBl uescript−SKII−GSTIIIcからのSstI/SmaI制限開 裂により単離し、そしてベクターpRT101(SstI/SmaIで直線化さ せてある GSTIIIc DNAを、この様式で取得されたベクターpRT101−GS TIIIcからのEcoRI/SmaI断片として精製し、そしてバイナリーベ クターpSS(EcoRI/SmaIで直線化させて れるベクターpSS−GSTIIIcでは、コーディングGSTIIIc DN AはCaMVからの重複する35S RNAプロモーターの制御下に置かれる。 プラスミドpSS−GSTIIIc(10000塩基対)が図2に示される。 本発明に従うGSTIIIc DNAは、必要であらば、一般には通常の課程 および方法により前記プラスミドから当業者により単離され得る。 特別に好ましいとして挙げることができる、本発明に従う形質転換微生物もし くはトランスジェニック微生物は大腸菌(Escherichia coli) 株DS pET3a−GSTIIIcおよびDS p SS−GSTIIIc、ならびにそれらの突然変異体である。株DSpET3a −GSTIIIcはプラスミドpET3a−GSTIIIcを含み、そして株D S pSS−GSTIIIcはプラスミドpSS−GSTIIIcを含む。本発 明に従う突然変異体は、本発明を実施するのに必須の特徴を依然として含む、す なわち具体的には、プラスミドpET3a−GSTIIIcおよび/またはpS S−GSTIIIc、あるいはそれらに由来するDNA配列を依然として含む微 生物である。これらの株は一般的には常法により成長させることができる。プラ スミドpET3a−GSTIIIcおよびpSS−GSTIIIcも同様に、一 般的には常法によりこれらの微生物から単離することができる。 大腸菌(Escherichia coli)株pET3a−GSTIIIc は、特許手続き上の微生物の国際寄託に関するブタペスト条約に従って、the Deutsche Sammlung von Mikroorganism en(DSM)、Mascheroder Weg 1b、D−38124 B raunschweig、ドイツ連邦共和国、に寄託した(寄託日:1995年 1月17日)。この株には受託番号DSM9677が与えられた。 先に既に説明されたように、本発明は更に、ゲノム内にGSTIIIc DN Aもしくはそれに由来するDNA配列、および/または本発明に従う原核生物も しくは真核生物の組換えDNAを「外来性」もしくは「追加的」DNAとして含 む、トランスジェニック植物および植物細胞(原形質体を初めとする)、ならび にそのようなトランスジェニック植物からの植物の部分(例えば、カルス、葉、 茎、花、花の部分、根、塊茎、種子、および他の繁殖用物質など)も含む。 本発明に従うトランスジェニック植物は更に、それらのトランスジェニック植 物がGSTIIIc DNAもしくはそれに由来するDNA配列を「外来性」も しくは「追加的」DNAとして含む限りは、本発明に従って取得されるトランス ジェニック植物の子孫、ならびに他の植物とそれらの子孫との交雑の結果物も含 む。 好ましいトランスジェニック植物は、ゲノム内に「外来性」もしくは「追加的 」DNAとして配列番号1に示されるGSTIIIc DNAを含む植物である 。 特に好ましいトランスジェニック植物は、ゲノム内に「外来性」もしくは「追 加的」DNAとして、CaMV 35Sダブルプロモーターと配列番号1に示さ れるGSTIIIc DNAとからなる構築物を含む植物である。 特に非常に好ましいトランスジェニック植物は、ゲノム内に「外来性」DNA として、配列番号1に示されるGSTIIIcおよび/またはCaMV 35S ダブルプロモーターと配列番号1に示されるGSTIIIc DNAとからなる 構築物を含む植物である。ゲノム内にGSTIIIcに相当するDNAを含む、 トウモロコシ変種ムチン(Mutin)とは違った植物はこれまでには全く開示 されていない。 本発明に関連する際には、「外来性」DNAは特別な原核生物もしくは真核生 物(植物を初めとする)のゲノム内には天然の状態では存在しないが、ただしこ のゲノム内にヒトの介在(形質転換)を通してのみ取り込まれるDNAを意味す ることが意図される。「追加的」DNAは、特別な原核生物もしくは真核生物の ゲノム内には既に存在するものの、このゲノム内にヒトの介在(形質転換)を通 して追加量として取り込ま れるDNAである。「外来性」もしくは「追加的」DNAは必要事項および特別 な事例の特性に依存して一つもしくは複数のコピーとして取り込まれ得る。 既に説明されているように本発明の主目的は、除草剤、好ましくはヘテロアリ ールオキシアセトアミド除草剤に対する耐性が増加している新規植物を産生する ことである。 従って、本発明に従う新規トランスジェニック植物(これは好ましいのもであ る)は、既述の特性(「外来性」もしくは「追加的」GSTIIIc DNAの 内容物)に加え、除草剤、具体的にはヘテロアリールオキシアセトアミド除草剤 に対して、対応する非トランスジェニック植物と比較すると耐性が増加している ものである。従ってこれらのトランスジェニック植物の収穫物を、その作物植物 に傷害を与えることなしに所望されない植物を制御するために除草剤で処理する ことができる。 本発明に従うトランスジェニック植物細胞および植物の除草剤耐性の増加は、 観葉植物の栽培、医療用植物の栽培、および植物育種のため農業および林業にと っては重要である。 従って本発明は、除草剤に対する耐性が増加しており、かつ (a)GSTIIIc DNAおよび/または蛋白質GSTIIIcをコードす るGSTIIIc DNAを含む、本発明に従う組換えDNAの一つもしくは複 数のコピーを植物細胞(原形質体を初めとする)のゲノム内に挿入し、そして適 切な場合には、 (b)形質転換させた完全な植物を形質転換させた植物細胞(原型質体を初めと する)から再生させ、そして適切な場合には繁殖させ、そして適切な場合には、 (c)植物の必要とされる部分(種子を初めとする)が、この様式で取得された 親世代もしくはそこから得られる更に先の世代のトランスジェニック植物から取 得される ことを特徴とする、トランスジェニック植物細胞(原形質体を初めとする)、お よびトランスジェニック植物(植物の部分および種子を初めとする)の生産のた めの課程にも関する。 課程段階(a)、(b)、および(c)は既知の課程および方法による通常の 様式で実施することができる。 「外来性」もしくは「追加的」DNAとしてGSTIIIc DNAを一回も しくは複数回含むトランスジェニック植物細胞(原型質体を初めとする)および トランスジェニック植物(植物の部分および種子を初めとする)、ならびに先の 課程により取得される形質転換植物細胞および植物も同様に本発明の部分をなす 。 (a)植物細胞(原型質体を初めとする)および植物(植物の部分および種子 を初めとする)を形質転換させるための、GSTIIIc DNAおよび/また は本発明に従う組換えDNAおよび/または本発明に従う組換えベクターおよび /または本発明に従う形質転換微生物の使用、 (b)繁殖用物質を産生するため、ならびに新規植物およびそれらの繁殖用物 質を産生するための、本発明に従うトランスジェニック植物細胞(原形質体を初 めとする)およびトランスジェニック植物(植物の部分および種子を初めとする )の使用、 (c)植物内でGSTIIIc蛋白質もしくはGSTIIIc酵素をコードす るDNAを決定するため、ならびに(一般的には)トランスジェニック植物細胞 (原形質体を初めとする)およびトランスジェニック植 物(植物の部分および種子を初めとする)の産生の際の、プラスミドpET3a −GSTIIIc上に含まれるcDNAもしくはその部分、および配列番号1に 列挙される配列に示される配列情報に相当するDNA配列の使用、ならびにGS TIIIc DNAの単離および検出(例えば、通常の抗体技術による)の際の 、pET3a−GSTIIIcのGSTIIIc DNAによりコードされる蛋 白質配列および配列番号2に示される蛋白質の使用、 も本発明の部分である。 適切な場合にはCaMV35Sダブルプロモーターを含む構築物としての、G STIIIc DNAを「外来性」もしくは「追加的」DNAとして植物もしく は植物細胞の遺伝物質内に挿入するのには、多数の異なる方法が利用可能である 。遺伝子導入は、一般的には既に知られる常法により実施することができ、当業 者は難無く各事例における適切な方法を確立することが可能である。 アグロバクテリウム ツメファキエンス(Agrobacterium tu mefaciens )のTiプラスミドをベクターとして利用することができ、 これは特に好ましく、かつ「外来性」もしくは「追加的」DNAを双子葉植物お よび単子葉植物のゲノム内に導入するのに広く利用され得る。蛋白質GSTII Icをコードする遺伝物質は、適切な場合には調節性DNA配列と共に適切なT iプラスミドのT DNA(例えば、Zambryski et al.,19 83)内に挿入され、そしてそれは植物を感染させること、植物の部分もしくは 植物組織(例えば、一例では葉のディスク、茎、胚軸、子葉、分裂組織、ならび に一例では例えば二次胚子およびカルスのようなそれらに由来する組織 を感染させることによるか、あるいは原型質体をアグロバクテリウムツメファキ エンス(Agrobacterium tumefaciens)と共に同時培 養することにより導入される。 別法は、必要とされる遺伝子もしくは必要とされるDNAを含む精製されたD NAのポリカチオンもしくはカルシウム塩およびポリエチレングリコールの存在 下、植物原形質体内でのインキュベーションである(例えば、Hain et al.、1985;Krens et al.、1982;Paszkowsk i et al.、1984)。 電場(電気穿孔)(例えば、Fromm et al.、1986)によるD NA取り込みも追加的に有利であり得る。 DNAを保持する物理的に加速させた粒子で花粉もしくは他の植物部分を「砲 撃すること」により、植物花粉を介する既知の方法でDNAを取り込ませること もできる(欧州特許出願公開第0 270 356号を参照されたい)。 適切な栄養培地の助けを得る既知の様式で植物の再生を実施する(例えば、N agy and Maliga 1976)。 本発明に従う課程の好ましい態様では、プラスミドpET3a−GSTIII cからのGSTIIIc DNAがバイナリー発現ベクター(例 の後にこのキメラ遺伝子構築物をアグロバクテリウム ツメファキエンス(Ag robacterium tumefaciens)に導入させる(Koncz and Schell 1986)。 別法では、ベクターpSS−GSTIIIc上のキメラ遺伝子構築物が、植物 原型質体への直接遺伝子導入による通常の様式で導入される(例 えば、Hain et al.、1985)。この事例では、プラスミドは環状 形態をとることが可能であるが、ただし直線形態をとることが好ましい。 このプラスミドがレポーター遺伝子と共に用いられる際には、カナマイシン− 耐性原型質体をその後に、GSTIIIcの発現について検査する。 形質転換させた(トランスジェニック)植物もしくは植物細胞を、例えば葉の ディスクの形質転換(一例では、Horsch et al.1985)による か、再生性植物原形質体もしくは細胞培養物とアグロバクテリウム ツメファキ エンス(Agrobacterium tumefaciens)との同時培養 (一例では、Marton et al.1979、Hain et al.1 985)によるか、あるいは直接的DNAトランスフェクションによるような既 知の方法により産生される。得られる形質転換植物は、レポーター遺伝子の発現 についての選択(例えば、インビトロでの硫酸カナマイシンのリン酸化による( Reiss et al.1984;Schreier et al.1985 ))か、あるいはノパリンシンターゼ(Aerts et al.1983、の 方法)もしくはGSTIIIcの発現(ノザン(Nothern)ブロット分析 およびウエスタン(Western)ブロット分析による)のいずれかにより検 出される。蛋白質GSTIIIcは更に特異的抗体を用いるウエスタン(Wes tern)ブロット分析における既知の様式で形質転換植物内でも検出され得る 。 植物を完成させるための形質転換植物細胞の培養および再生は、一般的には各 事例に適する栄養物培地を用いる常法により実施される。 本発明に従うGSTIIIc DNAを含み、かつ本発明の部分を形成する形 質転換植物細胞および形質転換植物の両方共は、除草剤、具体的にはヘテロアリ ールアセトアミド除草剤に対する耐性のかなりの上昇を示す。 本発明に関連する際には、用語「植物」は完全な植物および植物の部分(例え ば、葉、種子、塊茎、切り枝など)の両方を意味する。「植物細胞」は、原形質 体、細胞株、植物カルスなどを含む。「繁殖物質」は、形質転換させた植物およ び植物細胞を繁殖させるのに用いることができる植物および植物細胞を意味し、 かつそのため同様にこれも本発明の部分となる。 本発明に従うGSTIIIc DNAの取り込みにより除草剤に対する耐性の 増加を付与することができる植物には、実質的には全ての植物が含まれる。当然 のことながら、例えば森林植物(一例では、トウヒ、モミ、アメリカトガサワラ 、マツ、カラマツ、ブナ、およびオーク)、例えば穀物類(具体的には、小麦、 ライ麦、大麦、カラスムギ、キビ、米、およびトウモロコシ)、イモ類、マメ類 (一例では、豆果、および具体的にはアルファルファ、ダイズ)、野菜類(特に 、アブラナおよびトマト)、果物(具体的には、リンゴ、ナシ、サクランボウ、 ブドウ、カンキツ類、パイナップル、およびバナナ)、キネアブラヤシ、茶、コ コアおよびコーヒーノキ、タバコ、サイザルおよび綿花などのような食品および 原材料を提供する植物、ならびに例えばインドジャボクおよびジギタリスのよう な医療用植物において耐性を生じさせることの特別な必要性が存在する。特に好 ましいとして挙げることができるものは、イモ類、テンサイ、サトウキビ、穀物 類(例えば、小麦と大麦、およびサ トウモロコシ、および米)である。本発明に従うGSTIIIc DNAが植物 のゲノム内に「外来性」DNAとして取り込まれることが好ましい。 除草剤耐性の増加を本発明に従って生じさせることができる好ましい除草剤は 、ヘテロアリールオキシアセトアミドの群に属する。これに関連して特に好まし いものは、一般式(I) Het−O−CH2−CO−NR12 (I) [式中、 Hetは、少なくとも一つの窒素原子および一つの硫黄もしくは酸素原子を含む ことが好ましい、好ましくは5員環を有する、場合によっては置換される複素環 式芳香族性基を表し、挙げることができる特に好ましい基は5−トリフルオロメ チル−1,3,4,−チアジアゾール−2−イル基であり; R1は、場合によっては置換されるアルキルもしくはアルコキシ(各事例共、好 ましくは1〜4の炭素原子を有する)を表し;そして R2は、場合によっては置換されるアリール基(好ましくはハロゲンにより置換 されるフェニル基が好ましい)を表す] のヘテロアリールオキシアセトアミドである。 この種類の除草剤は既に開示されている(例えば、欧州特許出願公開第18 497号および対応する米国特許第4 645 525号、欧州特許出願公開第 94 541号および対応する米国特許第4 585 471号、ならびに欧州 特許出願公開第348 737号および対応する米国特許第4 968 342 号を参照されたい)。これらの特許出願および特許に記載される除草剤は本発明 に関連する特に好ましいも のである。 欧州特許出願公開第348 737号および対応する米国特許第4968 3 42号に記載される、化学名(5−トリフルオロメチル−1,3,4−チアジア ゾール−2−イルオキシ)酢酸 N−イソプロピル−N−(4−フルオロフェニ ル)アミド(提唱されている一般名:チアフルアミド)を有する除草剤に対する 耐性は、本発明に従うと特に非常に好ましい。この耐性により、前記除草剤を、 非耐性形態をとり、その除草剤により許容されない様式での傷害を被るであろう 作物植物においてさえも利用することができるようになる。 本発明は以下の例示的態様により詳細に説明される予定である: I. トウモロコシからのGSTIIIc DNAの単離 例えば以下の便覧に記載される分子生物学の既知の課程および方法がGSTI IIc DNAを単離するために用いられる:Maniatis T.,Fri tsch E.F.,Sambrook J.:Molecular Clon ing,A Laboratory Manual;Cold Spring Habor Laboratory,Second Edition 1989 。 GSTIIIc DNAを単離するためには最初に蛋白質をトウモロコシのモ ヤシ(ジー メイズ(Zea mais))(ムチン(Mutin)変種)から 精製し(1)、そしてそのアミノ酸配列を蛋白質配列分析により完全に決定する (2)。同様にmRNAをトウモロコシの若木から単離し(3)、そしてリバー ストランスクリプターゼにより酵素的にcDNAに転写させる(4)。この様式 で取得されるcDNAをポリメラーゼ連鎖反応(Mullis K.B.、Fa loona F. A.、(1987) Methods Enzymol. 155:335−3 50)における鋳型として利用してGSTIIIc DNAを単離する。 1. トウモロコシ変種ムチン(Mutin)からのGSTIIIc蛋白質の単 離 GSTIIIc蛋白質を精製するためにはトウモロコシの若木を解体し、そし て0.2M トリス/HCl pH7.8、1 mM EDTA(2ml/gの 新鮮重量)と混合する。この懸濁物を遠心分離にかけ、そして上清内の蛋白質分 画を30%および70%の飽和度の分別式硫酸アンモニウム沈殿法により取得す る。このGSTIIIc蛋白質を、明記される緩衝液条件を用いる以下のカラム 上でのクロマトグラフィーにより単離する: A) セファデックス(Sephadex) G−100 (デキストランを基 にする分離用媒質)、v=500ml(Pharmacia社) 緩衝液A:50mM リン酸カリウム pH7.3 B) DEAE−セファロース(Sepharose)(共有結合により結合さ せてあるジエチルアミノエチル基を有する架橋結合させたアガロースマトリック ス)、v=50ml(Pharmacia社) 緩衝液A:10mM リン酸カリウム pH7.3 緩衝液B:1.0M リン酸カリウム pH7.3 濃度勾配:500ml中に含まれる0〜100%のB C) グルタチオン−スルフォブロモフタレイン−アガロース、v=20ml( Sigma社) 緩衝液A:50mM リン酸カリウム pH7.3 緩衝液B:50mM リン酸カリウム pH8.0、5mM グルタチオ ン D) モノ(Mono) Q HR 5/5(荷電している−CH2N(CH33 + 基を有する架橋結合させたアガロースに基づくアニオン交換材、10±5μm の粒子サイズ)、v=1ml(Pharmacia社) 緩衝液A:20mM トリス/HCl pH7.5 緩衝液B:20mM トリス/HCl pH8.0、1.0M NaCl 濃度勾配:20ml中に含まれる0〜25%のB 2. GSTIIIc蛋白質の蛋白質配列分析 トウモロコシ(ムチン(Mutin)変種)から単離したGSTIIIc蛋白 質を還元し、カルボキシメチル化させ、そして0.2Mの重炭酸アンモニウムに 対して透析する(Glazer A.N.、Delange R.J.、Sig man D.S.、(1975) Chemical Modificatio n of Proteins、Elsevier Biomedical Pr ess、Amsterdam)。エンドプロテアーゼ Asp−N(配列決定用 等級、Boehringer Mannheim社)もしくはトリプシン(TP CK−処理したもの、Worthington社)での蛋白質の後続開裂を1: 100の蛋白質/プロテアーゼ比で、23℃下で、16時間実施する。この開裂 反応は0.1%のトリフルオロ酢酸の添加により停止させる。不溶性ペプチドを 遠心分離により除去し、そして可溶性ペプチドを以下の条件下での逆相HPLC により互いに分離させる: カラム:Vydac C18(脂肪族性鎖(C18)を有するケイ素を基にする 分離用ゲル)、0.46cm×25cm 溶出液A:0.1% トリフルオロ酢酸 溶出液B:0.1% トリフルオロ酢酸、90% アセトニトリル 濃度勾配:40ml中に含まれる0〜60%のB 流速:0.25ml/分 単離されたペプチドのアミノ酸配列は、Applied Biosystem s 470Aおよび473A Protein Sequenatorを用いて 決定する。GSTIIIc蛋白質の全蛋白質配列が配列番号2に示される。 3. トウモロコシ(ムチン(Mutin)変種)からのポリ(A)+mRNA の単離 GSTIIIc DNA、mRNA、および対応するcDNAは、互いに取得 し合うことができるヌクレオチド配列を含む。GSTIIIc DNAを単離す るためには最初にポリアデニル化させたmRNAをトウモロコシのモヤシから調 製する。単離は、ダイナビーズ(Dynabeads)オリゴ(dT)25を用い て製造業者のプロトコールに従い実施する(Dynal社、Oslo/Norw ay;Jakobsen K.S.、Breivold E.、 (1990) Nucleic Acids Res. 18:3669)。ポリ(A)+R NAを精製するためのこの方法は、ポリ(A)+mRNAの3’末端の残基と磁 性金属ビーズ(Dynabeads社)の表面に共有結合により連結させてある オリゴ(dT)残基との間の塩基対結合に基づく。0.2gの植物物質がミリグ ラム当たりのダイナビーズ(Dynabeads)に 利用される。cDNAの酵素的合成のためには、この方法により単離されたmR NAを更に進んだ精製段階を踏まずに利用する。 4. cDNAの酵素的合成 cDNAは第一鎖cDNA合成キット(Pharmacia P−L Bio chemicals Inc.社)の助けを借りて調製する。この方法は、RN A鋳型に従ってDNAを合成するウイルス性DNAポリメラーゼ(リバーストラ ンスクリプターゼ)の酵素活性に基づく(Maniatis T.,Frits ch E.F.,SambrookJ.,(1982) Molecular Cloning;A laboratory manual,Cold Spr ing Harbor Laboratory)。 製造業者の明細に従い、この反応を以下の様式で実施する: トウモロコシ(ムチン(Mutin)変種)からの5μmのポリ(A)+mR NAを 1μmの0.5M ジチオエリトリトール 1μmのd(T)16-18プライマー マウスのリバーストランスクリプターゼ、135mM トリス/HCl、pH 8.3、204mM KCl、27mM MgCl2、0.24mg/ml B SA、5.4mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP、 からなる11μmの反応混合物(バルク反応ミックス) と混合させた。 37℃下、1時間の反応時間の後に、このmRNAをアルカリ性加水分解によ り除去する。合成されたcDNAを沈殿させ、そしてポリメラ ーゼ連鎖反応用の鋳型として利用する。 5. GSTIIIc DNAの増幅、クローニング、および配列決定 GSTIIIc DNAを単離するためには最初にGSTIIIcをコードす るヌクレオチド配列をポリメラーゼ連鎖反応(Mullis K.B.,Fal oona F.A.,(1987) Methods Enzymol. 15 5:335−350)を用いて増幅させる。この反応に用いられる鋳型はトウモ ロコシmRNAから調製されたcDNAである。GSTIIIc DNAの特異 的濃縮のためには、配列番号3に示されるプライマー1(順方向)および配列番 号4に示されるプライマー2(逆方向)が利用される。 以下の組成を有する反応混合物を調製する: 5μmのCDNA(200ng/μl) 1μmの50μM プライマー1 1μmの50μM プライマー2 4μlの250μM dATP、dCTP、dGTP、dTTP、 5μlの200mM トリス/HCl、pH8.8、100mM KCl、6 0mM (NH42SO4、15mM MgCl2、1% Triton X−1 00 34μl H2O。 ポリメラーゼ連鎖反応はGeneAmp PCRシステム 9600サーモサ イクラー(thermocycler)(Perkin Elmer社)で実施 する。1μlのPfu Dna ポリメラーゼ(Stratagene社、25 00U/ml)が熱安定性ポリメラーゼとして添加される。総計では35回の反 応周期を以下の温度および反応時間 で実施する:94℃で45秒、58℃で45秒、72℃で45秒。GSTIII cをコードするヌクレオチド配列を含む増幅されたDNA断片はアガロースゲル 電気泳動により精製し、そして既に記載された要領でベクターpET3a内にク ローン化する。GSTIIIc DNAの全DNA配列(配列番号1)を、Se quanase DNA配列決定用キット(United States Bi ochemical社/Cleveland)を用いて決定する(Sanger F.,Coulson R.,(1975) J.Mol.Biol.94: 441−448)。 II. 米の形質転換 米(オリザ サティバ(Oryza sativa))を以下の参考文献に記 載される方法に従って形質転換することができる。 米内にベクターpSS−GSTIIIcを導入させるためには、Hayash imotoら(1990)の方法を改変を行わずに用いた。 カナマイシン−耐性形質転換体を、ノザン(Nothern)ブロット実験で のGSTIIIcの発現について検査した。GSTIIIc蛋白質の形成は特異 的抗体により検出した。除草剤(5−トリフルオロメチル−1,3,4−チアジ アゾール−2−イルオキシ)酢酸 N−イソプロピル−N−(4−フルオロフェ ニル)アミドの酵素による触媒反応を受ける改変を検出することにより、形質転 換米植物からの粗精製抽出物内の蛋白質の酵素活性を示すことが可能となった。 トランスジェニック米植物は、非形質転換対照との比較により前記除草剤に対 する耐性を示す。 III. タバコの形質転換 a)タバコ若枝の栽培およびタバコ原形質体の単離 ニコティナ タバクム(Nicotina tabacum)(ペティト ハ バナ(Petit Havanna) SR1)をホルモン非含有性LS培地上 での滅菌若枝栽培物として繁殖させる(Linsmaier and Skoo g 1965)。約6〜8週間の間隔で若枝の切片を新鮮なLS培地に移す。こ の若枝栽培物を12時間光(1000〜3000ルクス)に当てながら、24〜 26℃の成長室に保持する。葉の原形質体を単離するためには約2gの葉(約3 〜5cmの長さ)を新しいカミソリの刃を用いて小片(0.5cm×1cm)に 切断する。 この葉材料を、K3培地(Nagy and Maliga 1976)、0. 4M スクロース、pH5.6、2% セルロース R10(Serva社)、 0.5% Macerozym R10(Serva社)からなる20mlの酵 素溶液中、室温で14〜16時間インキュベーションする。その後には原形質体 を0.30mmおよび0.1mmのジェットスクリーンを通す濾過により細胞残 渣から分離する。この濾液を100×gでの10分間の遠心分離にかける。この 遠心分離中、未処理の原形質体の浮遊物が存在し、これは酵素溶液の上端のバン ド内に集まる。細胞残渣のペレットと酵素溶液とをガラス製毛細管で吸引除去す る。予備精製した原形質体を新鮮なK3培地(浸透剤としての0.4mスクロー ス)で10mlにメスアップし、そして浮遊作業を繰り返す。洗浄用培地を吸引 除去し、そしてその原型質体を培養もしくは後のアグロバクテリアでの感染(同 時培養)用に1〜2×105/mlに希釈する。原型質体の濃度は係数用チャン バー内で決定する。 b)ベクターpSS−GSTIIIcの構築およびアグロバクテリウム ツメ ファキエンス(Agrobacterium tumefaciens)内への 導入 GSTIIIc DNAおよびShine−Delgarno配列をベクター pET3a−GSTIIIcからのXbaI/BamHI断片として切り出し、 精製し、そしてプラスミドBluescript IISk+/−(Strat agene社、La Jolla、Calfornia)内にクローン化し、本 明細書では今後これをpBS−SKIIとして引用する。XbaIおよびBam HI開裂部位が用いられた。その後にはGSTIIIc DNAをベクターpB S−SKII−GS TIIIcからSstIおよびSmaI開裂部位を介して切り出し、単離し、そ してベクターpRT101(SstI/SmaIで直線化させ H.H.,(1987) Nucleic Acids Res. 14:5 890)。 その後にGSTIIIc DNAをベクターpRT101−GSTIIIcか らのEcoRI/SmaI断片として精製し、そして発現ベク et al.,Molec.Breeding 1:15−26(1995)) 内にクローン化した。 前記ベクターの代わりに、適切な開裂部位を有する他のいずれかの発現ベクタ ーおよびシャトルベクターを利用することが可能であり、当業者は先の記載を基 にして容易に適切な選択を行うことが可能である。得られるシャトルベクターp SS−GSTIIIc(これはGSTIIIc DNAを含む)を、機能的vi r領域を含むアグロバクテリウムツメファキエンス(Agrobacteriu tumefaciens)内に導入する(Koncz and Schel l 1986、van Haute et al. 1983)。 c)アグロバクテリウム ツメファキエンス(Agrobacterium tumefaciens )との同時培養による再生性タバコ原形質体の形質転換 若干の改善を加えたMartonら(1979)の方法が今後本明細書で用い られる。原形質体を記載の要領で単離し、そしてK3培地(0. 4M スクロース、0.1mg/ml NAA、0.2mgのキネチン)中1〜 2×105/mlの密度、26℃下、暗所で2日間、次いで弱い光り(500ル クス)下で1〜2日間インキュベートする。 原形質体の第一分裂が生じるやいなや、最少A(Am)培地中のb)からの3 0μlのアグロバクテリウム懸濁物(密度は約109アグロバクテリア/ml) を3mlの再生性原形質体に添加する。同時培養は暗所、20℃下で3〜4日間 実施する。その後にタバコ細胞を12mlの遠心管に入れ、海水(600mOs m/kg)で10mlに希釈し、そして60×gで10分間ペレット化させる。 大半のアグロバクテリアを除去する目的でこの洗浄段階を1〜2回もしくはそれ を上回る回数反復させる。この細胞懸濁物を、1mg/lのNAA(ナフチル− 1−酢酸)、0.2mg/l キネチン、および500mg/lのセファロスポ リン抗生物質セフォタキシムを含むK3培地(0.3mスクロース)中の5×1 04mlの密度で培養する。この細胞懸濁物を毎週新鮮なK3培地で希釈し、そ してその培地の浸透値を一週間毎に0.05M スクロース(約60mOsm/ kg)ずつ連続的に減少させる。カナマイシン(100mg/l 硫酸カナマイ シン(Sigma社)、660mg/gの活性Km)での選択をアガロースビー ズタイプ培養物中での同時培養後2〜3週間目に開始する(Shillito et al. 1983)。カナマイシン−耐性コロニーを選択作業開始後3〜 4週間目に残りのコロニーのバックグラウンドから識別することができる。 d)DNAでのタバコ原形質体の直接形質転換。硝酸カルシウム/PEG形質 転換。 180μlのK3培地中の約106の原形質体を、ペトリ(Petr i)皿中の20μgのプラスミドpSS−GSTIIIcを含む20μlのDN A水溶液と注意深く混合させる。プラスミドpSS−GSTIIIcは、プラス ミドpET3a−GSTIIIc、pRT101、pBS−SKII、およびp SSから既知の方法により取得することができる。その後に200μlの融合用 溶液(0.1M 硝酸ナトリウム、0.45M マニトール、25% ポリエチ レングリコール(PEG6000)、pH9)を注意深く添加する。15分後に 5mlの洗浄用溶液(0.275M 硝酸カルシウム pH6)を添加し、そし て更に5分後に原型質体を遠心管内に移し、そして60×gでペレット化させる 。このペレットを少量のK3培地に溶かし、そして次の項目に記載される要領で 栽培する。別法では、この原型質体をHainら、1985、により記載される 要領で形質転換させることができる。 e)DNAと共にインキュベートした原型質体の培養およびカナマイシン−耐性 カルスの選択: 改変ビーズタイプ培養技術(Shillito et al. 1983)を 、本明細書のこの後に記載されるカナマイシン−耐性コロニーの培養および選択 のために用いる。原形質体のDNAでの処理後1週間目に(dを参照されたい) 3mlの細胞懸濁物を5cmのペトリ(Petri)皿内の3mlのK3培地( 0.3M スクロース+ホルモン類;1.2% (Seaplaque)LMT アガロース(低融解アガロース、Marine Collids(海洋性コロイ ド))と混合する。この目的のためには、アガロースをオートクレーブで乾燥さ せ、そしてK3培地の添加後、電子レンジ内で短時間沸騰させる。アガロースが 固化した後、そのアガロースディスク(ビーズ)を、包埋させたタバコマ イクロカルスと共に更に進んだ培養および選択のために10cmのペトリ(Pe tri)皿内に移し、そして各々のペトリ(Petri)皿に10mlのK3培 地(0.3M スクロース、1mg/l NAA、0.2mg/l キネチン) および100mg/l 硫酸カナマイシン(Shigma社)を添加する。この 液体培地は毎週交換する。同時にその培地の浸透値を段階的に減少させる。 交換用培地(K3+Km)のスクロースは毎週0.05M(約60mOsm) ずつ減少させる。 DNA形質転換後のカナマイシン−耐性タバココロニーの選択のための概要: (K3培地 1mg/l NAA、0.2mg/l キネチン) A=DNA取り込み E=アガロース内への包埋 S=カナマイシン(100mg/l 硫酸カナマイシン)での選択 K=カナマイシン−耐性コロニーは明らかにバックグラウンドから識別できる e)カナマイシン−耐性植物の再生: カナマイシン−耐性コロニーが直径約0.5cmに達したら直ちにその半分を 再生用培地(LS培地、2% スクロース、0.5mg/lベンジルアミノプリ ン BAP)上に置き、そして12時間光(3000−5000ルクス)に当て ながら24℃の生育室内に維持する。残り の半分を、1mg/l NAA、0.2mg/l キネチン、0.1mg/l BAP、および100mg/lの硫酸カナマイシンを含むLS培地上でのカルス 栽培物として繁殖させる。再生させた若枝が約1cmのサイズとなる時点でそれ らを切り取り、そして発根させる目的で成長調節剤を含まない1/2 LS培地 (1%スクロース、0.8%アガー)上に置く。この若枝を、100mg/lの 硫酸カナマイシンを含む1/2 MS培地上で発根させ、そして後に土壌に移す 。 g)アグロバクテリウム ツメファキエンス(Agrobacterium umefaciens )による葉のディスクの形質転換 葉のディスクの形質転換(Horsch et al. 1985)のために は、滅菌させた若枝栽培物からの約2〜3cmの長さの葉を1cmの直径のディ スクに切り、そしてAm培地(下記を参照されたい)中の適切なアグロバクテリ アの懸濁物(約109/ml)(cを参照されたい)と共に約5分間インキュベ ートする。感染させた葉の細片を、ホルモン類を含まないMS培地(以下を参照 されたい)上に約24℃で3〜4日間維持する。この期間にアグロバクテリウム は葉の細片全体に増殖する。葉の細片を次にはMS培地(0.5mg/ml B AP、0.1mg/ml NAA)中で洗浄し、そして500μg/mlのセフ ォタキシムおよび100μg/mlの硫酸カナマイシンを含む同一培地(0.8 %アガー)上に置く。2週間後には培地を新しいものに交換すべきである。形質 転換されたカナマイシン−耐性若枝は更に2〜3週間後には可視化される。 生化学的形質転換検出法 ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ(NPT II)酵素アッセイ: り記載されかつSchreierら(1985)により改変された要領で、カナ マイシンのインサイチュウーリン酸化により検出され、それを以下に示す。50 mgの植物組織をガラス粉末を添加してある50μlの抽出用緩衝液(10% グリセロール、5% 2−メルカプトエタノール、0.1% SDS、0.02 5% ブロモフェノールブルー、62.5mM トリス pH6.8)中、氷上 でホモジナイズし、そして4℃下で10分間エッペンドルフ(Eppendor f)遠心機内で遠心分離する。50μlの上清を改変させていないポリアクリル アミドゲル(145×110×1.2mm;分解用ゲル:10%アクリルアミド 、0.33%ビスアクリルアミド、0.375M トリス pH8.8、スタッ キングゲル:5%アクリルアミド、0.165%ビスアクリルアミド、0.12 5M トリス pH6.8)にかけ、そして4℃、60Vで一晩電気泳動にかけ る。ブロモフェノールブルーマーカーがゲルを貫通するやいなや、そのゲルを蒸 留水で10分間ずつ2度洗浄し、次いで反応用緩衝液(67mM トリス マレ ート、pH7.1、42mM MgCl2、400mM 塩化アンモニウム)で 1度30分間洗浄する。このゲルを同一サイズのガラスプレート上に置き、そし て基質である硫酸カナマイシン(20μg/ml)および20〜200μCiの32 P ATP(Amersham社)を含む反応用緩衝液中の40mlの1%濃 度のアガロースゲルで被覆する。このサンドウイッチゲルを室温で30分間イン キュベートし、そしてその後に1枚のP81ホスホセルロースペーパー(Wha tman社)をそのアガロース上に置く。その上に4層の3MM濾紙(What man社)を、次いで数枚のペーパー タオルを重ねる。インサイチューでリン酸化させた放射活性性リン酸カナマイシ ンのP81ペーパーへの転移は3〜4時間後に停止させる。このP81ペーパー をプロテイナーゼKおよび1% ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)の溶液中、 60℃下で30分間インキュベートし、そしてその後に250mlの10mMリ ン酸緩衝液 pH7.5中、80℃で3〜4時間回洗浄し、乾燥させ、そして− 70℃下で1〜12時間オートラジオグラフィー(XAR5フィルム Koda k社)にかける。 先の実施例におる全パーセンテージデータおよび本明細書中これ以降に記載さ れるものは、他に特別な記載がない限り重量パーセンテージである。 先の記載および実施例において取得される植物細胞および植物内でのGSTI IIc DNAの存在はサザン(Southern)ブロット分析により確認し た。GSTIIIc DNAの発現はノザン(Nothern)ブロット分析お よび特異的抗体を用いるウエスタン(Western)ブロットにより検出した 。 植物および植物細胞の形質転換に利用される幾つかの培地が以下に記載される :Am培地 3.5g K2HPO4 1.5g KH2PO4 0.5g クエン酸Na3塩 0.1g MgSO4×7H2O 1g (NH42SO4 2g グルコース を1Lに添加せよ滅菌タバコ若枝栽培物のための培地 MS塩の1/2の濃度の多量元素 MS塩の1/2の濃度の多量元素 Fe EDTA Murashige and Skoog(MS) オートクレーブにかける前でpH5.7K3培地 ニコティアナ タバクム ペティト ハバナ(Nicotianatabac um petit Havana) SR1、ニコティアナ タバクム ウィス コンシン(Nicotiana tabacum Wisconsin) 38 、およびニコティアナ プルマギニフォリア(Nicotiana pluma ginifolia )の原形質体を培養するため(Nagy and Mali ga、1976) 滅菌濾過Linsmaier and Skoog培地 (Linsmaier and Skoog 1965) 再生用原形質体の培養のため、ならびにタバコ腫瘍およびカルスの組織培養の ため。Linsmaier and Skoog(LS)培地は以下の改変を加 えたMurashige and Skoog培地(Murashige an d Skoog、1962)である: − チアミンを0.1mg/lの代わりに0.4mg/lという一層高い濃度で 計量する; − グリシン、ピリドキシン、およびニコチン酸は非存在である。 植物および植物細胞の形質転換に関しては以下の文献が引用されることがある 。 以下の公開された特許出願公開が更に引用されることがある: 欧州特許出願公開第116 718号 欧州特許出願公開第159 418号 欧州特許出願公開第120 515号 欧州特許出願公開第120 516号 欧州特許出願公開第172 112号 欧州特許出願公開第140 556号 欧州特許出願公開第174 166号 欧州特許出願公開第122 791号 欧州特許出願公開第126 546号 欧州特許出願公開第164 597号 欧州特許出願公開第175 966号 国際公開第84/02913号 国際公開第84/02919号 国際公開第84/02920号 国際公開第84/01176号 本発明に従う形質転換植物の耐性の増加は以下の実施例により一層詳細に説明 されることがある。 形質転換植物の耐性の増加の証明: 除草剤活性を有するヘテロオキシアセトアミドに対する耐性の増加を検査する ために、本発明に従って形質転換させた植物に対する傷害を、対照植物との比較 により決定する。利用される検査除草剤は、化合物(5−トリフルオロメチル− 1,3,4−チアジアゾール−2−イルオキシ酢酸 N−イソプロピル−N−( 4−フルオロフェニル)アミドである。 形質転換植物のF1世代の種子を温室(ガラス製)内のウエキバチ(d=11 cm)内に3%腐植土を含む天然土壌上に撒く。この植物を23℃の温度および 70〜80%の相対湿度下で成長させる。70PW(湿式粉末)として製剤され る既述の除草剤化合物を2000〜4000gの活性化合物/haの施用率に相 当する濃度で用いる処理を、その種子を撒いた後24時間目に実施する。 評定は除草剤での処理後20日目に実施する。トランスジェニック植 物に対する総計パーセンテージ傷害率は、同一濃度の活性化合物で処理した対応 対照植物と比較して評定する。 本発明に従ってGSTIIIc DNAが挿入された形質転換タバコ植物は、 形質転換させていない対応対照植物と比較するとその除草剤の高施用率(200 0−4000g/ha)に対して顕著に高い耐性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (C12N 1/21 C12R 1:19) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AU,BB,BG,BR,BY,CA, CN,CZ,FI,HU,JP,KR,KZ,LK,M X,NO,NZ,PL,RO,RU,SK,UA,US (72)発明者 ハイン,リユデイガー ドイツ連邦共和国デー−40764ランゲンフ エルト・タルシユトラーセ53アー (72)発明者 マン,カールハインツ ドイツ連邦共和国デー−82152マルテイン スリート・コペルニクスベーク1 (72)発明者 ライフ,ハンス−イエルク ドイツ連邦共和国デー−50939ケルン・ゴ ツテスベーク165 (72)発明者 トムツイク,ユルゲン・エルンスト ドイツ連邦共和国デー−40764ランゲンフ エルト・ザウアーブルフシユトラーセ13ア ー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 配列番号2に示される蛋白質グルタチオンS−トランスフェラーゼ I IIc(GSTIIIc)もしくはそれに由来する蛋白質をコードするDNA( デオキシリボ核酸)(GSTIIIc DNA)。 2. 配列番号1に示される配列もしくはそれに由来する配列を有する、請求 の範囲1に記載のDNA。 3. ベクタープラスミドpET3a−GSTIIIc上に存在するGSTI IIc DNAの配列もしくはそれに由来する配列を有する、請求の範囲1に記 載のDNA。 4. 請求の範囲1〜3に記載のDNAおよびそれに相補的なDNA鎖を含む DNA二本鎖の形態をとる、請求の範囲1〜3に記載のDNA。 5. 植物内で有効なプロモーターが、コーディング配列の5’末端の上流に 挿入される、請求の範囲1〜4に記載のDNA。 6. CaMV 35Sプロモーター、あるいはCaMV 35Sエンハンサ ーおよびCaMV 35SプロモーターからなるCaMV 35Sダブルプロモ ーターがプロモーターとして用いられる、請求の範囲5に記載のDNA。 7. ベクタープラスミドpSS−GSTIIIc上に存在するGSTIII c DNAおよびCaMV 35Sダブルプロモーターの構築物を表す、請求の 範囲5に記載のDNA。 8. 請求の範囲1〜7に記載のDNAを含む、原核生物もしくは真核生物の 組換えDNA。 9. 植物もしくは植物細胞内に存在し、かつ請求の範囲1〜7に記載のDN Aを含む、組換えDNA。 10. 請求の範囲1〜7に記載のDNAか、もしくは請求の範囲8および9に 記載の組換えDNAを含むベクター。 11. ベクタープラスミドpET3a−GSTIIIcおよびpSS−GST IIIc。 12. 請求の範囲1〜7に記載のDNAか、もしくは請求の範囲8および9に 記載の組換えDNAを含む形質転換微生物。 13. 大腸菌(Escherichia coli)株DS pET3a−G STIIIC(DSM 9677に従う)および本発明を実施するために必須な 特徴を依然として保持するその突然変異体。 14. ゲノム内に、対応する非トランスジェニック植物のDNAに加え、請求 の範囲1〜7に記載のDNAを含むトランスジェニック植物(これらの植物の部 分、ならびに例えば原形質体、植物細胞、カルス、種子、塊茎、もしくは切り枝 などを初めとする)。 15. ゲノム内に請求の範囲6に記載のDNAを含む、請求の範囲14に記載 のトランスジェニック植物。 16. ゲノム内に請求の範囲7に記載のDNAを含む、請求の範囲14に記載 のトランスジェニック植物。 17. 適切な場合には二量体形態をとるグルタチオンS−トランスフェラーゼ IIIc(GSTIIIc)の内容物を有する、請求の範囲14〜16に記載の トランスジェニック植物。 18. 対応する非トランスジェニック植物との比較により、除草剤、具体的に はヘテロオキシアセトアミド除草剤に対する耐性が増加している、請求の範囲1 4〜17に記載のトランスジェニック植物。 19. トランスジェニック植物細胞(原型質体を初めとする)および トランスジェニック植物(植物の部分および種子を初めとする)を産生するため の、請求の範囲1〜7に記載のDNA、および/または請求の範囲8と9とに記 載の組換えDNA、および/または請求の範囲10と11とに記載のベクター、 および/または請求の範囲12と13とに記載の形質転換微生物の使用。 20. (a)請求の範囲1に記載のDNAおよび/または請求の範囲8に記載 の組換えDNAを植物細胞(原型質体を初めとする)のゲノム内に挿入し、そし て適切な場合には、 (b)完全な形質転換植物をそのトランスジェニック植物細胞(原型質 体を初めとする)から再生させ、かつ適切な場合には繁殖させ、そして適切な場 合には、 (c)植物の必要とされる部分(繁殖用物質を初めとする)をこの様式 で取得される親世代もしくはそこから取得される更に先の世代のトランスジェニ ック植物から取得する ことを特徴とする、請求の範囲14に記載のトランスジェニック植物の産生のた めの方法。 21. 繁殖用物質を産生するため、ならびに請求の範囲1に記載のDNAもし くは請求の範囲8に記載の組換えDNAを含む新規植物およびそれらの繁殖用物 質を産生するための、請求の範囲14に記載のトランスジェニック植物の使用。 22. プラスミドpET3a−GSTIIIc上に存在するGSTIIIc DNAに完全にかもしくは部分的に対応するか、または配列番号1に完全にかも しくは部分的に対応するDNAの、GSTIIIc DNAの内容物を検出する ためか、またはその内容物について調査され る予定のDNA内の構成成分を検出するためのプローブとしての使用。 23. 対応する非トランスジェニック植物との比較によると除草剤、具体的に はヘテロオキシアセトアミド除草剤に対する耐性が増加しているトランスジェニ ック植物を産生するための、配列番号2に示される蛋白質GSTIIIcをコー ドするDNAの使用。 24. 配列番号2に示されるアミノ酸配列もしくはそれに由来する配列を有す る蛋白質。 25. 二量体形態をとる、請求の範囲24に記載の蛋白質。
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