JPH1050829A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH1050829A
JPH1050829A JP8200712A JP20071296A JPH1050829A JP H1050829 A JPH1050829 A JP H1050829A JP 8200712 A JP8200712 A JP 8200712A JP 20071296 A JP20071296 A JP 20071296A JP H1050829 A JPH1050829 A JP H1050829A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】絶縁膜スペーサを介して中間配線層のわきを通
過するマージンレス化されたコンタクト孔を有する配線
接続構造において、コンタクト孔を充填する上層配線層
と中間配線層との絶縁性を高め,寄生容量を低減する。 【解決手段】層間絶縁膜4に設けられた下層コンタクト
孔7は、配線層5の側面の一部に自己整合的になってい
る。配線層5の上面はシリコン窒化膜キャップ6により
覆われ、下層コンタクト孔7および配線層5の側面はシ
リコン酸化膜サペーサ8により覆われている。下層コン
タクト孔7を充填するシリコン膜パッド9はシリコン窒
化膜キャップ6を介して配線層5の上面上に延在してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置に関し、
特にマージンレス化されたコンタクト孔を有する半導体
装置の配線接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の微細化による集積密度の向
上は依然として精力的に進められ、現在では0.15μ
m程度の寸法基準で設計された1ギガビット(Gb)D
RAM等の超高集積の半導体装置が開発試作されてい
る。このような半導体装置の高集積化に伴ない、半導体
素子の形成に必須となっているリソグラフィ工程におけ
るマスク合せマージンの不要化が強く要求されている。
通常、半導体装置の製造では、半導体基板の表面上に金
属膜,半導体膜,絶縁膜等の各種材料で形成された膜
(もしくは層)パターンを順次積層する。この場合、リ
ソグラフィ工程において、前工程で形成した下層膜パタ
ーンにマスク合せを行ない、次の上層膜パターンを形成
する。このとき、このリソグラフィ工程での上層膜パタ
ーンと下層膜パターンとの間には位置ずれが生じる。そ
こで、この位置ずれを見込んでマスク上のパターン間隔
にマージンを設定することが必要である。しかしなが
ら、このようなマージンはパターンの高密度化の阻害要
因となる。
【0003】そこで、上述のようなマージンを不要とす
るマージンレス化の技術手法が種々検討されている。そ
の中で特に重要なものに、コンタクト孔の形成における
マージンレス化がある。コンタクト孔は絶縁膜を介して
半導体基板や配線層を接続するもので、これをマージン
レス化することは半導体装置の高密度化,高集積化に最
も有効な手段である。このようなコンタクト孔のマージ
ンレス化技術の中で有力な方法に自己整合型コンタクト
孔があり、その具体的な構造,製法が種々検討されてい
る。例えば、特開平4−159725号公報には、MO
Sトランジスタのゲート電極の側面に絶縁膜スペーサを
設け、ソース・ドレインとなる拡散層に達するコンタク
ト孔をゲート電極に自己整合的に形成する製造方法(第
1の従来例と記す)が開示されている。
【0004】半導体装置の製造工程の断面図である図3
を参照すると、上記第1の従来例による半導体装置の製
造方法は、以下のとおりになっている。
【0005】まず、P型シリコン基板101の表面の所
定領域にそれぞれにフィールド酸化膜102,ゲート酸
化膜103が形成された後、それぞれ化学気相成長法
(CVD)により全面に多結晶シリコン膜110,(第
1の)シリコン窒化膜105が順次形成される〔図3
(a)〕。次に、通常のフォトレジスト膜を使用したリ
ソグラフィ技術を利用して、シリコン窒化膜105,多
結晶シリコン膜110がそれぞれ反応性イオンエッチン
グ(RIE)により順次パターニングされる。その後、
これら等をマスクにした砒素(As)のイオン注入等に
より、ソース・ドレインとなるN型拡散層106が形成
される。この一連の工程により、N型の多結晶シリコン
膜からなるゲート電極104と、ゲート電極104の上
面を覆うシリコン窒化膜キャップ105aとが形成され
る〔図3(b)〕。
【0006】次に、シリコン窒化膜キャップ105a
(およびゲート電極104)をマスクにして、ゲート酸
化膜103が除去(この工程は必ずしも必要ではない)
される。続いて、CVDにより全面に(第2の)シリコ
ン窒化膜107が堆積される〔図3(c)〕。さらにこ
のシリコン窒化膜107に対してエッチバックが行なわ
れて、シリコン窒化膜キャップ105aの側面およびゲ
ート電極104の側面を覆うシリコン窒化膜スペーサ1
07aが形成される〔図3(d)〕。
【0007】続いて、シリコン酸化膜からなる層間絶縁
膜108がCVD法により全面に堆積される。次に、フ
ォトレジスト膜111をマスクにして、層間絶縁膜10
8に対するバッファード弗酸によるウェットエッチング
が行なわれて、N型拡散層106に達するコンタクト孔
112が形成される〔図3(e)〕。その後、通常の配
線形成工程により、配線層109が形成される。配線層
109とゲート電極104とは、シリコン窒化膜キャッ
プ105aおよびシリコン窒化膜スペーサ107aによ
り電気的に絶縁されている〔図3(f)〕。
【0008】例えば、1989年インターナショナル・
エレクトロン・デバイシズ・ミーティング・テクニカル
・ダイジェスト(International−Ele
ctron−Devices−Meeting−Tec
hnical−Digest)誌,第35頁−第38頁
に掲載されたの論文には、上記第1の従来例とは相違す
るコンタクト孔のマージンレス化技術が報告されてい
る。この論文では、ゲート電極の周りに形成された絶縁
膜を利用して、導電体膜を拡散層に自己整合的にゲート
電極の上部に達するまで選択成長した後、これらの導電
体膜等を覆う層間絶縁膜にこれらの導電体膜に達するコ
ンタクト孔を開口している(第2の従来例と記す)。
【0009】半導体装置の断面図である図4を参照し
て、上記第2の従来例について説明する。
【0010】P型シリコン基板121の表面に設けられ
たフィールド酸化膜122によって分離されたP型シリ
コン基板121の表面上には、ゲート酸化膜123を介
してゲート電極124が設けられている。ゲート電極1
24の上面はシリコン酸化膜キャップ125により覆わ
れ、シリコン酸化膜キャップ125の側面およびゲート
電極124の側面はシリコン酸化膜スペーサ126によ
り覆われている。フィールド酸化膜122およびゲート
電極124に自己整合的にP型シリコン基板121の表
面に設けられたN型拡散層127は、MOSトランジス
タのソース・ドレイン領域となる。シリコン層の露出し
たN型拡散層127の表面上には、選択シリコン成長層
128が設けられている。これらの選択シリコン成長層
128は、イオン注入により不純物の導入が行なわれて
抵抗が減少されており、フィールド酸化膜122の表面
上に延在し、さらにシリコン酸化膜スペーサ126の表
面の一部を覆ってシリコン酸化膜キャップ125の上面
に延在している。表面を覆う層間絶縁膜129には選択
シリコン成長層128に達するコンタクト孔が設けら
れ、これらコンタクト孔を介して選択シリコン成長層1
28に接続される配線層130は層間絶縁膜129の表
面上に設けられている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記第1の従来例で
は、ゲート電極104の上面および側面をそれぞれシリ
コン窒膜キャップ105aおよびシリコン窒化膜スペー
サ107aにより覆うことにより、ソース・ドレイン領
域となるN型拡散層106に達するコンタクト孔112
は、ゲート電極104に対してマージンレス化され,自
己整合的になっている。しかしながらこの第1の従来例
には、2つの問題点がある。まず第1の問題点は、寄生
容量が大きいという点である。コンタクト孔112にお
いて、ゲート電極104と配線層109とを隔てるのが
シリコン窒化膜スペーサ107aであることから、特に
これらのコンタクト孔112の部分におけるゲート電極
104と配線層109と間の寄生容量が大きくなり、高
速動作が要求される半導体装置には好ましくない。
【0012】上記第1の従来例の第2の問題点は、この
ような構造のコンタクト孔をMOSトランジスタに採用
すると、ホットキャリア耐性の劣化が生じてこれらのM
OSトランジスタの長期信頼性が損なわれるという点で
ある。例えば1988年インターナショナル・エレクト
ロン・デバイシズ・ミーティング・テクニカル・ダイジ
ェスト(International−Electro
n−Devices−Meeting−Technic
al−Digest)誌,第234頁−第237頁に報
告されているように、第1の従来例の構造では、シリコ
ン窒化膜スペーサ107aの底面がN型拡散層106の
表面に直接に接触しているため、ドレイン領域となるN
型拡散層106側から発生するホットキャリアがこれら
のシリコン窒化膜スペーサ106aにトラップされやす
くなる。その結果として、MOSトランジスタの(しき
い値電圧等の)電気特性の経時変化が起りやすくなる。
【0013】上記第2の従来例では、ゲート電極124
の上面および側面がそれぞれシリコン窒膜キャップ12
5およびシリコン窒化膜スペーサ126により覆われて
いるため、上記第1の従来例の上述した2つの問題点は
解消される。しかしながらこの第2の従来例には、シリ
コン酸化膜キャップ125と選択シリコン成長層128
とに関連して、別の問題点が発生する。
【0014】この問題点について図4を参照して説明す
る。選択シリコン成長層128に達するコンタクト孔を
層間絶縁膜129に設けるとき、これらのコンタクト孔
が(ゲート電極124の上面を覆う)シリコン酸化膜キ
ャップ125に直接に達すると、配線層130とゲート
電極124との間では、リーク電流の増加,さらには短
絡が発生しやするなる。これを回避するためには、これ
らのコンタクト孔がシリコン酸化膜キャップ125に直
接に達しないようにすることが必要であり、(これらの
選択シリコン成長層128がシリコン酸化膜キャップ1
25の上面に延在する長さである)選択シリコン成長層
拡張長さ131の値は(コンタクト孔を形成するための
マスクの目合せに必要な)アライメントマージン133
の値より大きな値でなければならない。このようにする
と、(隣接する2つの選択シリコン成長層128の間
の)選択シリコン成長層間隔132が狭くなり、隣接す
る2つの選択シリコン成長層128の間のリーク電流の
増加,さらには短絡が発生しやするなる。すなわち、配
線層130およびゲート電極124の間の絶縁性と選択
シリコン成長層128(配線層130)の間の絶縁性と
はトレードオフの関係にあり、このような構造では半導
体装置の微細化,高集積化は困難になる。例えば、0.
15μm設計基準の1GbDRAMでは、ゲート電極の
幅(ゲート電極長)が0.15μm(150nm),コ
ンタクト孔形成時のアライメントマージンが0.05μ
m(50nm)程度であることから、配線層130とゲ
ート電極124との間の絶縁性を優先するならば、選択
シリコン成長層間隔132は0.05μm(50nm)
より狭くなる。
【0015】したがって本発明の目的は、微細化が容易
であり、寄生容量が少なく,絶縁特性に優れた半導体装
置の実現に則した構造を有する半導体装置を、提供する
ことにある。さらにMOSトランジスタを含んでなる半
導体装置においては、これらに加えて、長期信頼性に優
れた構造の半導体装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置の第
1の態様は、半導体基板の表面もしくは表面上に設けら
れた第1層の配線層と、上記第1層の配線層を含めて上
記半導体基板の表面を覆う第1の層間絶縁膜と、上記第
1の層間絶縁膜の表面上に設けられた第2層の配線層
と、上記第2層の配線層の上面を覆うシリコン窒化膜キ
ャップと、上記第2層の配線層の側面に自己整合的に上
記第1の層間絶縁膜に設けられた上記第1層の配線層に
達する下層コンタクト孔と、上記シリコン窒化膜キャッ
プ並びに第2層の配線層の側面を含めて上記下層コンタ
クト孔の側面を覆うシリコン酸化膜スペーサと、上記下
層コンタクト孔を充填し、上記シリコン酸化膜スペーサ
の表面の一部を覆って上記シリコン窒化膜キャップの上
面に延在して上記第1層の配線層に直接に接続し、上記
第1の層間絶縁膜の表面上に延在する導電体膜パッド
と、上記導電体膜パッド,シリコン窒化膜キャップおよ
び第2層の配線層を含めて、上記第1の層間絶縁膜の表
面を覆う第2の層間絶縁膜と、上記第2の層間絶縁膜に
設けられた上記導電体膜パッドに達する上層コンタクト
孔と、上記上層コンタクト孔を介して上記導電体膜パッ
ドに接続する上記第2の層間絶縁膜の表面上に設けられ
た第3層の配線層とを有することを特徴とする。好まし
くは、上記導電体膜パッドがシリコン膜もしくはタング
ステン膜からなる。
【0017】本発明の半導体装置の第2の態様は、一導
電型のシリコン基板の表面の素子分離領域および素子領
域に設けられらフィールド酸化膜およびゲート酸化膜を
介して、このシリコン基板の表面上に設けらてたゲート
電極と、上記ゲート電極の上面を覆うシリコン窒化膜キ
ャップと、上記ゲート電極の側面およびフィールド酸化
膜に自己整合的に上記シリコン基板の表面に設けられた
逆導電型の拡散層と、上記シリコン窒化膜キャップ並び
にゲート電極の側面を覆うシリコン酸化膜スペーサと、
これらのシリコン酸化膜スペーサ並びに上記フィールド
酸化膜に自己整合的に上記ゲート酸化膜に設けられた開
口部と、上記開口部を介して上記拡散層に直接に接続
し、上記フィールド酸化膜の表面上に延在し、さらに上
記シリコン酸化膜スペーサの表面の一部を覆って上記シ
リコン窒化膜キャップの上面に延在する導電体膜パッド
と、上記導電体膜パッド,シリコン酸化膜スペーサおよ
びシリコン窒化膜キャップを含めてフィールド酸化膜の
表面を覆う層間絶縁膜と、上記層間絶縁膜に設けられた
上記導電体膜パッドに達するコンタクト孔と、上記コン
タクト孔を介し上記導電体膜パッドに接続する上記層間
絶縁膜の表面上に設けられた配線層とを有することを特
徴とする。好ましくは、上記導電体膜パッドがシリコン
膜もしくはタングステン膜からなる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して説明する。
【0019】半導体装置の平面図である図1(a)と図
1(a)のAA線,BB線での断面図である図1
(b),(c)とを参照すると、本発明の第1の実施の
形態による半導体装置は、拡散層を第1層の配線層とす
る3層からなる多層配線とマージンレス化されたコンタ
クト孔とを有しており、以下のとおりに構成されてい
る。
【0020】半導体基板であるP型シリコン基板1の表
面の素子分離領域にはフィールド酸化膜2が設けられ、
P型シリコン基板1の表面の素子領域(の一部)には第
1層の配線層であるN型拡散層3が設けられている。フ
ィールド酸化膜2,N型拡散層3を含めてP型シリコン
基板1の表面は(第1の)層間絶縁膜4により覆われて
いる。この層間絶縁膜4はCVDにより形成される。好
ましくは、この層間絶縁膜4はシリコン酸化膜からな
る。層間絶縁膜4の表面上には(第2層の)配線層5が
設けられている。配線層5の最小線幅および最小間隔は
それぞれが最小加工寸法(=F)に等しい。配線層5の
上面は所要膜厚を有したシリコン窒化膜キャップ6によ
り覆われている。これらのシリコン窒化膜キャップ6,
配線層5は、層間絶縁膜4の表面上に順次成膜された導
電体膜,シリコン窒化膜が例えばRIEにより順次パタ
ーニングされて形成される。
【0021】層間絶縁膜4には、少なくとも1つの配線
層5の側面に自己整合的に、N型拡散層3に達する下層
コンタクト孔7が設けられている。下層コンタクト孔7
の最小口径は、Fより短かくなることもある。これらの
下層コンタクト孔7は例えば次のように形成される。所
要の箇所に開口部(最小口径はF)を有したフォトレジ
スト膜が層間絶縁膜4の表面上に形成される。このフォ
トレジスト膜をマスクにして、例えばテトラフルオロメ
タン(CF4 )とジフルオロメタン(CH2 2 )との
混合ガスを用いた層間絶縁膜4に対するRIEにより形
成される。この混合ガスによるRIEでは、シリコン窒
化膜キャップ6はほとんどエッチングされない。このこ
とから、このRIEにおいては、シリコン窒化膜キャッ
プ6もエッチングマスクとして機能していることにな
る。シリコン窒化膜キャップ6並びに配線層5の側面と
下層コンタクト孔7の側面とは、それぞれ所要膜厚を有
したシリコン酸化膜スペーサ8により直接に覆われてい
る。
【0022】下層コンタクト孔7は、シリコン酸化膜ス
ペーサ8を介して、N型拡散層3に直接に接続される
(導電体膜パッドである)シリコン膜パッド9により充
填されている。これらのシリコン膜パッド9は、N型に
なっている。これらのシリコン膜パッド9は、下層コン
タクト孔7上端の周辺の層間絶縁膜4の上面に延在し、
下層コンタクト孔7上端近傍において配線層5の側面を
直接に覆う部分のシリコン酸化膜スペーサ8の表面を直
接に覆い,さらにこれらの部分に接続されたシリコン窒
化膜キャップ6の上面に延在している。シリコン窒化膜
キャップ6を介してこれらのシリコン膜パッド9が配線
層5上にオーバーラップする幅は、アライメントマージ
ンおよび上記第2の従来例(図4参照)の選択シリコン
成長層拡張幅131より短かくてよい。したがって、本
第1の実施の形態では、シリコン膜パッド9の間隔を上
記第2の従来例の選択シリコン成長層間隔132より充
分に広くすることができる。また、配線層5とシリコン
膜パッド9との間には上記第1の従来例とは相違してシ
リコン酸化膜スペーサ8が介在するため、本第1の実施
の形態による配線層5とシリコン膜パッド9との間の寄
生容量は上記第1の従来例より低減される。これらのシ
リコン膜パッド9は、単結晶シリコン膜もしくは多結晶
シリコン膜の選択成長法により形成される。シリコン膜
パッド9へのN型不純物の導入は、成膜時もしくは成膜
後に行なわれる。なお、本第1の実施の形態における導
電体膜パッドとしては、選択成長法によるタングステン
膜を用いることもできる。
【0023】シリコン膜パッド9,シリコン窒化膜キャ
ップ6およびシリコン酸化膜スペーサ8を含めて、層間
絶縁膜4の表面は(第2の)層間絶縁膜10により覆わ
れている。この層間絶縁膜10もCVDにより形成さ
れ、この層間絶縁膜10はシリコン酸化膜,PSG膜あ
るいはBPSG膜からなる。この層間絶縁膜10には、
シリコン膜パッド9に達する上層コンタクト孔11が設
けられている。これらの上層コンタクト孔11の最小口
径,最小間隔はそれぞれFである。シリコン膜パッド9
が配線層5上にオーバーラップする幅がアライメントマ
ージンより狭く,配線層5の最小間隔がFであることか
ら、上層コンタクト孔11の下端は直接にシリコン窒化
膜キャップ6の上面に達する部分が生じることもあり、
上層コンタクト孔外抜き部12が形成されることもあ
る。これらの上層コンタクト孔11の形成方法は、上記
下層コンタクト孔7の形成方法と同じである。層間絶縁
膜10の表面上には、上層コンタクト孔11を介してシ
リコン膜パッド9に接続される(第3層の)配線層13
が設けられている。
【0024】本第1の実施の形態では、上層コンタクト
孔外抜き部12がシリコン窒化膜キャップ6の上面に形
成されても、上記第2の従来例と相違して、これらの部
分でのシリコン窒化膜キャップ6の膜厚の減少はほとん
ど発生しない。このため、本第1の実施の形態では、配
線層13および配線層5の間の絶縁性とシリコン膜パッ
ド9(配線層10)の間の絶縁性とを同時に確保するこ
とが容易である。
【0025】なお、上記第1の実施の形態では下層コン
タクト孔が第1の層間絶縁膜に設けられている。本第1
の実施と形態の応用例として、(本第1の実施の形態に
おける)第1の層間絶縁膜と(本第1の実施の形態にお
ける)第2の層間絶縁膜との間にさらに別の層間絶縁膜
を設けることにより、さらに別の構造の半導体装置が得
られる。この場合、(上面がシリコン窒化膜キャップに
覆われた)第2層の配線層は第1の層間絶縁膜の表面上
に設けられ、これらの第2層の配線層を含めて第1の層
間絶縁膜の表面は、シリコン酸化膜からなる別の層間絶
縁膜による覆われる。この別の層間絶縁膜の上面は、例
えばCMP等により平坦化されている。下層コンタクト
孔はこの別の層間絶縁膜と第1の層間絶縁膜との貫通し
て、第1層の配線層に達している。これらの下層コンタ
クト孔により露出されたシリコン窒化膜キャップ並びに
第2層の配線層の側面を含めて、下層コンタクト孔の側
面はシリコン酸化膜スペーサにより覆われている。さら
に、シリコン窒化膜キャップの上面がこの別の層間絶縁
膜の上面と一致しているもよい。さらにまた、素子分離
領域に設けられたフィールド酸化膜が、これらの素子分
離領域に設けられた溝に形成されていてもよい。
【0026】半導体装置の平面図である図2(a)と図
2(a)のAA線での断面図である図2(b)とを参照
すると、本発明の第2の実施の形態による半導体装置
は、マージンレス化されたコンタクト孔を有するMOS
トランジスタであり、以下のとおりに構成されている。
【0027】P型シリコン基板21の表面の素子分離領
域にはフィールド酸化膜22が設けられ、P型シリコン
基板21の表面の素子領域23にはゲート酸化膜24が
設けられ、さらに素子領域23の表面上にはゲート酸化
膜24を介してゲート電極25が設けられている。ゲー
ト電極25の線幅(ゲート長)および最小間隔はそれぞ
れ0.15μm(最小加工寸法F)である。ゲート電極
25の上面は、100nm程度の膜厚を有したシリコン
窒化膜キャップ26により直接に覆われている。P型シ
リコン基板21の表面の素子領域23には、ゲート電極
25およびフィールド酸化膜22に自己整合的に、MO
Sトランジスタのソース・ドレイン領域であるN型拡散
層28が設けられている。シリコン窒化膜キャップ26
並びにゲート電極25の側面は、100nm程度の膜厚
を有したシリコン酸化膜スペーサ27により直接に覆わ
れている。N型拡散層25の表面を直接に覆うゲート酸
化膜24には、シリコン酸化膜スペーサ27およびフィ
ールド酸化膜22に自己整合的な開口部が設けられてい
る。これらの開口部の最小口径は0.15μmより短か
いこともある。これらの開口部は、シリコン酸化膜スペ
ーサ27の形成時に形成される。
【0028】これらの開口部を介してN型拡散層28の
表面に直接に接続されるシリコン膜パッド29が設けら
れている。これらのシリコン膜パッド29は、N型にド
ープされており、開口部周辺のフィールド酸化膜22の
表面上に延在し、さらに開口部近傍のシリコン酸化膜ス
ペーサ27の表面を直接に覆ってシリコン窒化膜キャッ
プ26の上面にまで延在している。これらのシリコン膜
パッド29がシリコン窒化膜キャップ26を介してゲー
ト電極25の上面とオーバーラップする幅は、本第2の
実施の形態では0.01μm(10nm)程度あれば充
分であり、アライメントマージン(0.05μm)およ
び上記第2の従来例における上記第2の従来例(図4参
照)の選択シリコン成長層拡張幅131より短かくでき
る。したがって本第2の実施の形態でも、シリコン膜パ
ッド29の間隔を上記第2の従来例の選択シリコン成長
層間隔132より充分に広くすることができる。また、
ゲート電極24とシリコン膜パッド29との間にはシリ
コン酸化膜スペーサ27が介在するため、本第2の実施
の形態によるゲート電極24とシリコン膜パッド29と
の間の寄生容量も、上記第1の実施の形態と同様に、上
記第1の従来例より低減される。これらのシリコン膜パ
ッド29の形成方法は、上記第1の実施の形態と同様
に、単結晶シリコン膜もしくは多結晶シリコン膜の選択
成長法による。なお、本第2の実施の形態における導電
体膜パッドとしても、上記第1の実施の形態と同様に、
選択択成長法によるタングステン膜を用いることもでき
る。
【0029】シリコン膜パッド29,シリコン窒化膜キ
ャップ26およびシリコン酸化膜スペーサ27を含め
て、フィールド酸化膜22の表面は層間絶縁膜30によ
り覆われている。この層間絶縁膜30はCVDにより形
成され、この層間絶縁膜30はシリコン酸化膜,PSG
膜あるいはBPSG膜からなる。この層間絶縁膜30に
は、シリコン膜パッド29に達するコンタクト孔31が
設けられている。これらのコンタクト孔31の最小口
径,最小間隔はそれぞれ0.15μm(=F)である。
シリコン膜パッド29がゲート電極24上にオーバーラ
ップする幅がアライメントマージンより狭く,ゲート電
極24の最小間隔が0.15μm(=F)であることか
ら、コンタクト孔31の下端にも直接にシリコン窒化膜
キャップ26の上面に達する部分が生じることもあり、
コンタクト孔外抜き部33が形成されることもある。こ
れらのコンタクト孔31の形成方法は、上記第1の実施
の形態の下層コンタクト孔7,上層コンタクト孔12の
形成方法と同じである。層間絶縁膜30の表面上には、
コンタクト孔31を介してシリコン膜パッド29に接続
される配線層32が設けられている。
【0030】本第2の実施の形態では、上記第1の従来
例と相違して、ゲート電極25の側面を直接に覆うのは
シリコン酸化膜スペーサ27である。このため、本第2
の実施の形態によるMOSトランジスタは、上記第1の
従来例より、ホットキャリア耐性が向上し,長期信頼性
に優れたMOSトランジスタが得られる。具体的には、
次のような結果になっている。本第2の実施の形態で
は、ゲート酸化膜24の膜厚が7.5nmの場合、ドレ
イン電圧として2.4V印加したときのMOSトランジ
スタの寿命が10年である。これに対してシリコン窒化
膜スペーサ107aによりゲート電極104の側面が覆
われている上記第1の従来例では、ゲート酸化膜103
の膜厚が7.5nmの場合、ドレイン電圧として2.0
V印加したときのMOSトランジスタの寿命が10年で
ある。
【0031】なお、上記第2の実施の形態では開口部が
ゲート酸化膜に設けられているが、本第2の実施と形態
の応用例として、シリコン窒化膜キャップに覆われたゲ
ート電極を含めてフィールド酸化膜の表面を覆う層間絶
縁膜の下に別の(平坦な上面を有する)層間絶縁膜を設
けるならば、さらに別の構造の半導体装置が得られる。
この場合、上記開口部の代りに、この別の層間絶縁膜に
N型拡散層に達する下層コンタクト孔を設けることにな
る。さらに、下層コンタクト孔の側面を覆うようにシリ
コン酸化膜スペーサを設けることになる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明によるマージ
ンレス化技術を採用した配線接続構造を有する半導体装
置は、微細化が容易になり、寄生容量が少なく,絶縁特
性に優れた半導体装置となる。さらに、MOSトランジ
スタを含んでなる半導体装置に本発明を適用するなら
ば、これらに加えて、長期信頼性に優れた構造の半導体
装置が得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の平面図および断面
図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の平面図および断面
図である。
【図3】従来の半導体装置の製造工程の断面図である。
【図4】別の従来の半導体装置の製造工程の断面図であ
る。
【符号の説明】 1,21,101,121 P型シリコン基板 2,22,102,122 フィールド酸化膜 3,28,106,127 N型拡散層 4,10,30,108,129 層間絶縁膜 5,13,32,109,130 配線層 6,26,105a シリコン窒化膜キャップ 7 下層コンタクト孔 8,27,126 シリコン酸化膜スペーサ 9,29 シリコン膜パッド 11 上層コンタクト孔 12 上層コンタクト孔外抜き部 23 素子領域 24,103,123 ゲート酸化膜 25,104,124 ゲート電極 31,112 コンタクト孔 33 コンタクト孔外抜き部 105,107 シリコン窒化膜 107a シリコン窒化膜スペーサ 110 多結晶シリコン膜 111 フォトレジスト膜 125 シリコン酸化膜キャップ 128 選択シリコン成長層 131 選択シリコン成長層拡張長さ 132 選択シリコン成長層間隔 133 アライメントマージン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の表面もしくは表面上に設け
    られた第1層の配線層と、 前記第1層の配線層を含めて前記半導体基板の表面を覆
    う第1の層間絶縁膜と、 前記第1の層間絶縁膜の表面上に設けられた第2層の配
    線層と、 前記第2層の配線層の上面を覆うシリコン窒化膜キャッ
    プと、 前記第2層の配線層の側面に自己整合的に前記第1の層
    間絶縁膜に設けられた前記第1層の配線層に達する下層
    コンタクト孔と、 前記シリコン窒化膜キャップ並びに第2層の配線層の側
    面を含めて前記下層コンタクト孔の側面を覆うシリコン
    酸化膜スペーサと、 前記下層コンタクト孔を充填して前記第1層の配線層に
    直接に接続し、前記シリコン酸化膜スペーサの表面の一
    部を覆って前記シリコン窒化膜キャップの上面に延在
    し、前記第1の層間絶縁膜の表面上に延在する導電体膜
    パッドと、 前記導電体膜パッド,シリコン窒化膜キャップおよび第
    2層の配線層を含めて、前記第1の層間絶縁膜の表面を
    覆う第2の層間絶縁膜と、 前記第2の層間絶縁膜に設けられた前記導電体膜パッド
    に達する上層コンタクト孔と、 前記上層コンタクト孔を介して前記導電体膜パッドに接
    続する前記第2の層間絶縁膜の表面上に設けられた第3
    層の配線層とを有することを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記導電体膜パッドがシリコン膜もしく
    はタングステン膜からなることを特徴とする請求項1記
    載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 一導電型のシリコン基板の表面の素子分
    離領域および素子領域に設けられらフィールド酸化膜お
    よびゲート酸化膜を介して、該シリコン基板の表面上に
    設けらてたゲート電極と、 前記ゲート電極の上面を覆うシリコン窒化膜キャップ
    と、 前記ゲート電極の側面およびフィールド酸化膜に自己整
    合的に前記シリコン基板の表面に設けられた逆導電型の
    拡散層と、 前記シリコン窒化膜キャップ並びにゲート電極の側面を
    覆うシリコン酸化膜スペーサと、該シリコン酸化膜スペ
    ーサ並びに前記フィールド酸化膜に自己整合的に前記ゲ
    ート酸化膜に設けられた開口部と、 前記開口部を介して前記拡散層に直接に接続し、前記フ
    ィールド酸化膜の表面上に延在し、さらに前記シリコン
    酸化膜スペーサの表面の一部を覆って前記シリコン窒化
    膜キャップの上面に延在する導電体膜パッドと、 前記導電体膜パッド,シリコン酸化膜スペーサおよびシ
    リコン窒化膜キャップを含めてフィールド酸化膜の表面
    を覆う層間絶縁膜と、 前記層間絶縁膜に設けられた前記導電体膜パッドに達す
    るコンタクト孔と、 前記コンタクト孔を介し前記導電体膜パッドに接続する
    前記層間絶縁膜の表面上に設けられた配線層とを有する
    ことを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記導電体膜パッドがシリコン膜もしく
    はタングステン膜からなることを特徴とする請求項3記
    載の半導体装置。
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