JPH1050498A - デマルチプレクサ装置及びマルチプレクサ装置並びにそれらを備えた信号処理装置 - Google Patents

デマルチプレクサ装置及びマルチプレクサ装置並びにそれらを備えた信号処理装置

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JPH1050498A
JPH1050498A JP8200341A JP20034196A JPH1050498A JP H1050498 A JPH1050498 A JP H1050498A JP 8200341 A JP8200341 A JP 8200341A JP 20034196 A JP20034196 A JP 20034196A JP H1050498 A JPH1050498 A JP H1050498A
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雅嗣 亀谷
Katsuhisa Ike
勝久 池
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速で加速器内を周回する電子雲の軌道制御
等の非常に高い時刻精度をもって超高速でフィードバッ
ク制御を行うことができる、DMUX装置とMUX装置
とを備えた信号処理装置を提供する。 【解決手段】 DMUX装置及びMUX装置に供給する
同期クロック及びそれらの同期クロックとともに伝送さ
れるリセット信号をを1箇所の供給源から供給すること
により、MUX装置にDMUX装置を経由しない同期ク
ロックを供給し、クロックの遅延段数を減らし、揺らぎ
による時刻精度の低下を押さえる。また、それぞれ2個
のDMUX装置及びMUX装置を並列に動作させること
により、ADC,DACの同期クロックの1/2の周波
数の同期クロックを用いて従来のDMUX装置,MUX
装置と同等の性能及び機能を持たせ、同期クロックの分
配のタイミングに余裕を持たせることができ、高速で時
刻精度の高い信号処理装置が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デマルチプレクサ
装置、マルチプレクサ装置及びそれらを備えた信号処理
装置に係り、特に加速器内のビーム軌道制御等光の速度
に近い現像に対してのフィードバック制御を行うのに好
適なデマルチプレクサ装置、マルチプレクサ装置及びそ
れらを備えた信号処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高速なクロックに同期したビットシリア
ルな直列データを外部から入力してデマルチプレクサ装
置でビットパラレルな並列データに変換し、この並列デ
ータをより低い周波数のクロックを用いて演算処理し、
演算処理されたデータをマルチプレクサ装置により直列
データに変換して、再度高速なクロックに同期して出力
する信号処理装置として、例えば、ビテッセ(VITE
SSE)社発刊の「1994 Communicati
ons Products Data Book」(G
54010−0−0594)の2−31頁〜2−48頁
に記載されている信号処理装置(マルチプレクサ装置:
VS8021(登録商標),デマルチプレクサ装置:V
S8022(登録商標))が存在する。この信号処理装
置は、現状では世界最高レベルの入出力速度(2.5G
b/s)を有している。データの入出力は基本クロック
CLKI(最大2.5GHz)の周期で行なわれる。デ
マルチプレクサ装置とマルチプレクサ装置の両者を同期
させて用いる場合は、デマルチプレクサ装置から出力さ
れる基本クロックの8倍の周期のバイトクロックBYC
KOをマルチプレクサ装置のバイトクロック入力BYC
LKに接続して用いるか、デマルチプレクサ装置のフレ
ームディテクション信号FPをマルチプレクサ装置の同
期信号SYNCに接続して用いることになる。もし、マ
ルチプレクサ装置の出力タイミングを、デマルチプレク
サ装置の入力タイミングに対し一定のレイテンシを持っ
て規定しようとした場合、これらの同期信号を基本クロ
ックCLKIのタイミングに対し厳密に規定する必要が
ある。
【0003】このように、従来の信号処理装置において
は、、デマルチプレクサ装置及びマルチプレクサ装置間
の同期処理には、デマルチプレクサ装置から生成される
同期クロックOSYNC(上述のビテッセ社の信号処理
装置の場合には、バイトクロックBYCKOがこれに相
当する)と別途生成される基本サイクル生成用高速基本
クロック(同じくビテッセ社の例では、基本クロックC
LKIがこれに相当する)とが用いられていた。またマ
ルチプレクサ装置の出力段から出力手段(例えばDA変
換器(DAC))へ出力されるデータのラッチタイミン
グと出力手段から外部へデータを出力するタイミングと
を決定するクロックとしては、デマルチプレクサ装置か
らの同期クロックが更にマルチプレクサ装置を介して出
力されたものが用いられていた。一方デマルチプレクサ
装置への基本クロックの供給は、デマルチプレクサ装置
へデータを送るための入力手段(例えばAD変換器(A
DC))へのデータの入力タイミング決定用基本クロッ
クと同一のものか又はそれを適正時間遅延させたものが
用いられていた。一般に、デマルチプレクサ装置のデー
タ入力及びマルチプレクサ装置のデータ出力は基本クロ
ックの周期で入出力される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の信号制御装置に
おいては、最終段の出力手段(例えばDAC)へのクロ
ック供給が、遅延手段及びデマルチプレクサ装置、マル
チプレクサ装置というように3段程度ゲート又はLSI
等を通過することになり、それらのパス上でのクロック
のゆらぎや遅延等の影響でクロックの時刻精度が低下す
るという問題があった。なお、入力手段、デマルチプレ
クサ装置、マルチプレクサ装置、出力手段等の全てのデ
バイスに他のデバイスを経由しない原発の基本クロック
を供給する方式を採ると、超高速領域ではデータ等がデ
バイスを通過する際に生じる遅延を回復出来なくなると
いう問題が生じてくる。
【0005】本発明は、従来の信号処理装置のこのよう
な問題点を解消するためになされたものであり、デマル
チプレクサ装置とマルチプレクサ装置との間で同期クロ
ックのやり取りを行うことがなく、デマルチプレクサ装
置及びマルチプレクサ装置へのクロック及びリセットの
分配と遅延管理の容易な信号処理装置並びにそのための
デマルチプレクサ装置及びマルチプレクサ装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】また、デマルチプレクサ装置、マルチプレ
クサ装置等の各デバイスのクロック入力間や、クロック
とリセット信号との間の相対的な遅延管理の容易な信号
処理装置並びにそのためのデマルチプレクサ装置及びマ
ルチプレクサ装置を提供することを目的とする。
【0007】さらに、最終段の出力手段に供給されるク
ロックの揺らぎが少なく、クロックの時刻精度の高い信
号処理装置並びにデマルチプレクサ装置及びマルチプレ
クサ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のデマルチプレク
サ装置は、周波数f(fは正の実数)のクロックに同期
して入力される少なくとも1ビットで構成される直列デ
ータの各ビットをn(nは2以上の自然数)周期分まと
めてn個の並列データに変換し、この並列データを周波
数f/nの同期クロックに同期して出力するデマルチプ
レクサ装置において、外部から入力された周波数f/2
の基準クロックと同一の周波数で互いに反転した位相を
有する第一及び第二のクロックを生成するクロック生成
手段と、第一のクロックに同期して動作し、直列データ
をn/2周期分まとめて、n/2個の並列データに変換
する第一のデマルチプレクサと、第二のクロックに同期
して動作し、直列データをn/2周期分まとめて、n/
2個の並列データに変換する第二のデマルチプレクサと
を備えたものである。これにより、周波数f/2のクロ
ックにより第一、第二のデマルチプレクサを動作させて
周波数fのクロックによりデマルチプレクサ装置を動作
させたのと同一の効果が得られる。
【0009】また、周波数fのクロックに同期して入力
される少なくとも1ビットで構成される直列データをn
周期分まとめてn個の並列データに変換し、この並列デ
ータを周波数f/nの同期クロックに同期して出力する
デマルチプレクサ装置において、外部から入力された周
波数f/2の基準クロックの立ち上り時に同期して前記
直列データを取り込み、この直列データをn/2周期分
まとめてn/2個の並列データに変換する第一のデマル
チプレクサと、基準クロックの立ち下り時に同期して直
列データを取り込み、この直列データをn/2周期分ま
とめてn/2個の並列データに変換する第二のデマルチ
プレクサとを備えたものである。これにより、周波数f
/2のクロックにより第一、第二のデマルチプレクサを
動作させて周波数fのクロックによりデマルチプレクサ
装置を動作させたのと同一の効果が得られる。
【0010】本発明のマルチプレクサ装置は、周波数f
/nの同期クロックに同期して入力されるn個の並列デ
ータを少なくとも1組取り込み、構成されるビット数の
n倍の周期の直列データに変換し、この直列データを周
波数fのクロックに同期して出力するマルチプレクサ装
置において、外部から入力された周波数f/2の基準ク
ロックと同一の周波数で互いに反転した位相を有する第
一及び第二のクロックを生成するクロック生成手段と、
n/2個の並列データを直列データに変換して、この直
列データを第一のクロックに同期して出力する第一のマ
ルチプレクサと、残りのn/2個の並列データを直列デ
ータに変換して、この直列データを第二のクロックに同
期して出力する第二のマルチプレクサと、基準クロック
の論理レベルに応じて第一及び第二のマルチプレクサの
出力のいずれか一方を選択して出力する出力手段とを備
えたものである。これにより、周波数f/2のクロック
により第一、第二のマルチプレクサを動作させて周波数
fのクロックによりマルチプレクサ装置を動作させたの
と同一の効果が得られる。
【0011】また、周波数f/nの同期クロックに同期
して入力されるn個の並列データを少なくとも1組取り
込み、構成されるビット数のn倍の周期の直列データに
変換し、この直列データを周波数fのクロックに同期し
て出力するマルチプレクサ装置において、外部から入力
された周波数f/2の基準クロックの立ち上り時に同期
して並列データを取り込み、この並列データを直列デー
タに変換する第一のマルチプレクサと、基準クロックの
立ち下り時に同期して並列データを取り込み、この並列
データを直列データに変換する第二のマルチプレクサと
を備えたものである。これにより、周波数f/2のクロ
ックにより第一、第二のマルチプレクサを動作させて周
波数fのクロックによりマルチプレクサ装置を動作させ
たのと同一の効果が得られる。
【0012】本発明の信号処理装置は、周波数fのクロ
ックに同期して入力される第一の直列データを周波数f
/nのクロックに同期したn個の並列データに変換する
デマルチプレクサ装置と、このデマルチプレクサ装置か
ら出力される並列データを処理するデータ処理部と、こ
のデータ処理部により処理されて出力される並列データ
を周波数fのクロックに同期した第二の直列データに変
換するマルチプレクサ装置とを備えた信号処理装置にお
いて、周波数fのクロックと等価なクロックと、このク
ロックに同期した、デマルチプレクサ装置及びマルチプ
レクサ装置の変換動作開始時刻を決定するためのリセッ
ト信号とをデマルチプレクサ装置及びマルチプレクサ装
置にそれぞれ供給する供給手段を設けたものである。こ
れにより、デマルチプレクサ装置とマルチプレクサ装置
との間で同期クロックのやり取りを行わずに済み、その
ための配線や遅延管理を行う必要が無くなるとともに、
外部への出力手段の信号出力のタイミングを決定するク
ロックが通過するゲート段数又はLSI段数を減らすこ
とができるので、クロックの揺らぎを少なくし、時刻精
度を高めることができる。
【0013】また、周波数fのクロックに同期して入力
される第一の直列データを周波数f/nのクロックに同
期したn個の並列データに変換するデマルチプレクサ装
置と、このデマルチプレクサ装置から出力される並列デ
ータを処理するデータ処理部と、このデータ処理部によ
り処理されて出力される並列データを周波数fのクロッ
クに同期した第二の直列データに変換するマルチプレク
サ装置とを備えた信号処理装置において、デマルチプレ
クサ装置の出力段又はマルチプレクサ装置の入力段若し
くは出力段又はデマルチプレクサ装置若しくはマルチプ
レクサ装置のリセット信号の入力段若しくは出力段にそ
れらの入力クロック若しくは出力クロック又はリセット
信号の遅延時間を調整する遅延時間調整手段を設けたも
のである。これにより、デマルチプレクサ装置及びマル
チプレクサ装置間のクロック及びリセット信号の相対的
な遅延管理を容易に行うことができる。
【0014】また、前項の信号処理装置において、デマ
ルチプレクサ装置に周波数fのクロックに同期して第一
の直列データを入力させる入力手段と、マルチプレクサ
装置から出力される第二の直列データを信号処理装置の
外部に出力する出力手段とを更に備え、遅延時間調整手
段が、デマルチプレクサ装置に供給される第一のクロッ
クを、入力手段に供給される第二のクロックに対する入
力データの遅れを補償する時間分遅延させる第一の遅延
手段と、出力手段に供給される第三のクロックを、マル
チプレクサ装置に供給される第四のクロックに対する出
力データの遅れを補償する時間分遅延させる第二の遅延
手段とを備えたものである。これにより、デマルチプレ
クサ装置及びマルチプレクサ装置間のクロック及びリセ
ット信号の相対的な遅延管理を容易に行うことができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】光速に近い速度のアナログ信号を
デジタル信号処理する場合には、データをビットシリア
ルな直列データのままで処理するのでは演算処理が信号
速度に追従できなくなってくるので、ADCによりアナ
ログ信号からデジタル信号に変換され高い周波数のクロ
ックに同期して入力されてくる高速の直列データをデマ
ルチプレクサ(DMUX)装置によって、より低い周波
数に同期した複数の並列データに変換し、この複数の並
列データをデータ毎に並列に演算処理することにより高
速なアナログ信号のデジタル信号処理が可能となる。並
列処理されて演算処理部から出力された並列データは、
マルチプレクサ(MUX)装置によって再び高い周波数
のクロックに同期した直列データに変換し、DACに出
力して、アナログデータに変換する。
【0016】まず、このような高速の信号処理が必要と
なる1つの例として、リングタイプの加速器内の電子雲
の軌道を制御する超高速ビームフィードバック用制御演
算装置について説明する。
【0017】超高速ビームフィードバック制御とは、加
速器リングの中を周回する複数の電子雲(一連の電子雲
の連なりによって発生する電子の流れを電子ビームと呼
ぶことにする)の軌道を、各電子雲のずれ量の計測に基
づいた実時間演算によって得られる軌道制御量により、
正しく軌道修正することによって、安定的なビーム軌道
を保つ制御のことである。そして本制御は、世界最先端
の加速器システムでは必須となりつつある技術である。
【0018】最先端の加速器システムによる実験が目的
とするのは、例えば、電子同士が衝突するときに非常に
小さな確率で発生すると考えられるビックバーン初期に
しか存在しなかった新しいクオークの発見や、新しい物
理現象の発見又はすでに予測されている現象の理論的な
裏付け等、世界に先がけた新物理現象の解明である。し
かし、これらの現象を観測するためには、無数の電子間
衝突を発生させる必要がある訳だが、フィードバック制
御をかけない場合不測の外力や振動又は軌道誤差等が要
因となって数マイクロ秒ないし数10マイクロ秒後には
加速器内の電子雲はばらばらに拡散してしまうことが知
られており、目的を達成することは不可能に近いと言っ
て良い。
【0019】電子ビームは互いに2ヶ所でクロスする複
数(2〜3セット)の加速器リングを周回し、前記クロ
スポイントで互いに衝突する。しかも、加速器内の電流
容量を大きく保ち衝突の回数を増やす目的で、最先端の
システムでは電子雲の数は5120ヶ程度が目標とされ
ている。それらが例えば周長3kmの加速リングを光の
速度で周回するとすれば、電子雲の間隔は僅か60c
m、時間にして2ns(周波数にして508MHz程
度)と超高速であるばかりか、非常に精度の高い実時刻
性(±250ps程度以下)を確保した形でのリアルタ
イム制御が要求されている。
【0020】従来から、スーパーコンピュータ等の高速
化技術の中で、高いクロック周波数(現在最高速スーパ
ーコンピュータのマシンサイクルで2ns、周波数50
0MHz程度)を扱うことはそれ程珍しいことではな
い。しかし従来はあくまでもCPUボード内で閉じる話
であるか、又は、近接するハードウェアブロック間の相
対的な時刻精度さえ保たれていれば実現できる程度のレ
ベルであった。しかしこの加速器システムの例では、外
部に存在する時刻精度の高い現象に対してサンプリング
タイム500MHz級のリアルタイム制御処理を行うと
いうだけでない。すなわち、2ns以下の周期の中でア
ナログ的に変化する情報を扱う必要があるというよう
に、制御ボードに対して従来にない高品位の電気特性と
高い演算性能を伴うリアルタイム処理性能とが要求され
ているのである。
【0021】上で述べた目的を達成するために必要な機
能は以下のとおりである。
【0022】(1)2ns以下の周期で安定的にかつ正
確に外部情報、すなわち、加速器の各電子雲の軌道情報
を取り込む機能。
【0023】(2)2ns以下周期毎に各電子雲の軌道
からのずれ量を計算し、そのずれ量を補正する制御量に
変換する一連の膨大な制御演算(フィルタリング処理と
等価なもの)処理を実行する並列処理機能。
【0024】(3)2ns以下の周期で軌道補正情報に
相当する制御量をキッカー(電磁誘導によって加速器リ
ング内の電子雲の軌道を補正する装置)に対して正確に
かつ高精度なタイミングで出力する機能。
【0025】(4)制御中の状態をリアルタイムでモニ
タしたり、制御停止後にオフラインで過去の内部情報の
履歴を参照する機能。
【0026】(5)入力情報や制御量情報の履歴を巨大
な主メモリシステムにリアルタイムでダンプし、オフラ
インでそれらを参照したり解析したりできる機能。
【0027】(6)特定の電子雲の状態をリアルタイム
でモニタする機能(電子雲モニタ)及びその制御量情報
を出力する機能。
【0028】(7)様々な条件設定(演算対象(ソー
ス)の選択、ディレイの選択、演算オフセットや係数、
内部メモリダンプの方式、電子雲モニタの設定等)がで
きるようにする機能。
【0029】上記各機能の実現には、非常に高い時刻精
度(±250ps以下)をもって入出力タイミングを決
定できること、大量の演算処理を並列にかつリアルタイ
ムで実行できること、高機能なリアルタイムモニタリン
グ機能を備えていること等、高レベルのリアルタイム処
理技術の有無が大きなポイントとなる。
【0030】上記の機能は、システムの状態管理だけで
なく、システム製作時のデバックや調整、検査ソフトウ
ェアの製作等に必要な機能を含んでいる。それらは、上
記機能の(4)〜(7)に相当する。単に、制御を行う
機能だけインプリメントしても、デバック、調整、検
査、解析等が行えなければ、信頼性の保証や様々なレベ
ルでの厳格なチューニング等ができない可能性が高いと
いう観点から、これらのデバック調整等の機能は準必須
な機能と考えられる。
【0031】前述した規模の最新型の加速器制御に求め
られる具体的な仕様例を以下に示す。(a)周長3km
のリングに光の速度で周回する電子雲5120個それぞ
れに制御をかける。検出タイミングと制御タイミングは
1リング周期分(2ns×5120≒10μs)後でも
かまわない。
【0032】(b)各電子雲間での干渉は無視できる。
すなわち、各電子雲に番地を付したとして、各番地の電
子雲の履歴をそれぞれメモリシステムに保持しておき、
ある番地の電子雲の軌道制御はその番地の履歴のみを使
用して制御量の算出が可能である。
【0033】(c)現在の電子雲情報はリアルタイムで
メモリシステムに記憶して行き、基本的には少なくとも
任意の2つの情報をリアルタイムでメモリシステムから
読み出しそれらを用いてリアルタイムで制御演算を実行
して、結果をリアルタイムで外部に安定的に出力して行
けること。
【0034】(d)制御演算としては基本的に2タップ
のリアルタイムFIRフィルタ演算(y=a00+a1
1)機能、又は、4タップのリアルタイムFIRフィ
ルタ演算(y=a00+a11+a22+a33)機能
を備えること。
【0035】(e)外部からの同期クロック(最大50
8MHz)に同期して、センサからのアナログ情報を安
定的に取り込み、制御演算後のアナログ情報(制御量)
を同クロックに同期して安定的にキッカーへ出力するこ
とができること。
【0036】(f)3000〜6000周回分(一周5
120番地とする)のビームの電子雲情報をリアルタイ
ムで格納できるメモリシステムを備えること(実容量で
16〜32メガバイト)。
【0037】(g)外部からのトリガ信号でリアルタイ
ム格納(ダンプ)処理を停止できること。
【0038】(h)オンラインでメモリシステム内の情
報に自由にアクセスできること。
【0039】(i)制御演算及び制御情報出力(DAC
機能)機能とトランジェントメモリ機能とを両立するこ
と(トランジェントメモリ機能と制御機能は同時に動作
する必要はない)。
【0040】上記(f),(g),(h)はトランジェ
ントメモリ機能に相当するものである。この機能は、特
定の条件でメモリへのダンプを停止し、後からその時刻
付近の各電子雲の状態を、メモリの内容を調査すること
により調べる際に有効となる。大量のリアルタイムメモ
リと高負荷なリアルタイム演算(1電子雲当たり4つの
乗算と3つの加算が必要であり、電子雲がリングを一周
する10μsの間に5120番地分の演算処理、すなわ
ち3.58G演算/秒)処理が必要となることが分か
る。
【0041】図1は、上述した仕様(a)〜(i)を具
現した本発明による信号処理装置の一実施の形態の構成
を示すブロック図である。図において、電子雲の軌道か
らのずれ情報等のアナログ信号が外部から入力する入力
端子1は、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変
換するADC2の入力端に接続されている。変換された
直列デジタル信号を出力するADC2の出力端は、入力
された直列デジタル信号を16個の並列デジタル信号に
変換する、本実施の形態においてはガリウム砒素プロセ
スを用いて作成されたDMUX装置3の入力端に接続さ
れている。ADC2及びDMUX装置3は、高速なアナ
ログの入力処理とそのデジタル化及び並列化を行う入力
処理/データ変換処理部を構成する。
【0042】DMUX装置3の各出力端にはそれぞれ主
メモリシステム4,5の入力端が接続されている。DM
UX装置3は16個の並列デジタルデータに対応する1
6個の出力端を有しているので、主メモリシステム4,
5は全部で16個ある。主メモリシステム4,5は、そ
れぞれ、フィルタリング処理等の演算処理を行う演算処
理部4a,5aと、入出力のインタフェースであるプロ
セッサインタフェース4b,5bと、演算処理部4a,
5aの演算処理結果を一時的に記憶するメモリ4c,5
cとを備えている。主メモリシステム4,5はCMOS
により製造されLSI化されている。主メモリシステム
4,5は、入力処理/データ変換処理部からの並列デー
タを処理したり、制御情報を生成する演算制御処理部を
構成する。
【0043】主メモリシステム4,5の各出力端は、入
力された16個の並列デジタル信号を直列デジタル信号
に変換するMUX装置6の入力端に接続されている。M
UX装置6の出力端は、デジタル信号をアナログ信号に
変換するDAC7の入力端に接続されている。本実施の
形態においては、MUX装置6はガリウム砒素プロセス
により製造される。DAC7の出力端は、本装置の出力
端子8に接続されている。MUX装置6とDAC7と
は、演算制御処理部からの並列処理結果データを高速な
アナログ出力データに変換する出力処理/データ変換処
理部を構成する。
【0044】なお、MUX装置,DMUX装置は、ガリ
ウム砒素プロセスのような、温度変化に対して素子の遅
延の変動が少なく高速動作が可能なプロセスであれば、
他の製造プロセスを用いて製作してもよい。
【0045】汎用プロセッサで構成されるオペレーショ
ン用プロセッサ9は、演算制御入出力処理部の16個の
主メモリシステム4,5のプロセッサインタフェース4
b,5bにそれぞれ16ビットの演算指令信号を送付す
る。また、主メモリシステム4,5のプロセッサインタ
フェース4b,5bには、入力処理/データ変換処理部
からの情報やその処理結果等のデータのメモリダンプ処
理を停止、再開するためのトリガロック10が外部から
供給される。オペレーション用プロセッサ9にはプログ
ラムや処理データ等を記憶するメモリ11が接続され、
メモリ11は512キロバイトのRAMと128キロバ
イトのROMとから成る。オペレーション用プロセッサ
9とメモリ11とは、演算制御処理部と実時間で情報の
やりとりを行うリアルタイムオペレーションプロセッサ
部を構成する。さらに、上述した入力端子1、入力処理
/データ変換処理部、演算制御処理部、出力処理/デー
タ変換処理部、出力端子8、オペレーション用プロセッ
サ9及びメモリ11は、オンボードに集積したリアルタ
イムモニタリング機能付演算制御ユニット部を構成す
る。
【0046】オペレーション用プロセッサ9は、更に、
外部のコンピュータ13とオペレーション用プロセッサ
9との間で高速にデータをやりとりするパラレル通信部
12に接続されている。コンピュータ13は、フロント
エンドパソコン又はワークステーションから成り、パラ
レル通信部12を介してオペレーション用プロセッサ9
との通信やマンマシンインターフェース、リアルタイム
モニタリング等を実行する。コンピュータ13は、他の
汎用機制御システム、ワークステーション、パソコン
(PC)等との汎用通信を行うネットワーク14に接続
されている。
【0047】次に、本実施の形態の動作を説明する。ま
ず、周長約3kmの加速器リングの中を約60cm間隔
で周回する電子雲に同期してフェイズロック(PLL)
された約508MHzの基準クロックが、図示しない外
部のクロック発生装置により生成され、図示しないクロ
ック入力端子から本実施の形態の信号処理装置に入力さ
れる。図1の演算制御ユニット部では、以下に示す手順
で信号処理を行う。
【0048】(1)電子雲単位に図示しない検出器によ
り検出され2ns毎に入力端子1に入力される各電子雲
の軌道からのずれ情報はアナログデータとして基準クロ
ックに同期してADC2に取り込まれ、ADC2で8ビ
ットから成る直列デジタルデータに順次リアルタイムで
変換される。したがって、ADC2のサンプリングタイ
ムは508MHzとなる。
【0049】(2)508MHzのサンプリング信号に
より直列デジタルデータに変換されたデータ列は、DM
UX装置3により周波数32MHz(正確には、31.
75MHzであるが32MHzと略記する)のクロック
に同期した16組の並列デジタルデータに変換される。
すなわち、8ビット×16組のデータ幅を有し、32M
Hzの周波数レートを有するデジタルデータに変換され
る。
【0050】(3)上記16組の8ビットデータを16
個の主メモリシステム4,5からなる演算制御処理部で
フィルタリング処理(2〜4タップのFIRフィルタリ
ング)を各電子雲単位に行い、それぞれの電子雲の軌道
のずれ量を補正するためのキッカー制御情報を生成す
る。
【0051】また、演算処理部4a,5aはDMUX装
置3から送られてくる現在の電子雲情報を順次リアルタ
イムでメモリ4c,5cに格納していく。演算処理部4
a,5aのフィルタリング処理では、電子雲毎に格納さ
れている過去の情報xnを2つ(2タップFIR)、ま
たは4つ(4タップFIR)用いて、電子雲単位で独立
にa00+a11(2タップ)又はa00+a11+a
22+a33(4タップ)を実行する。また、リアルタ
イムモニタリング機能として、動作中に特定の電子雲の
位置やエネルギーの強度に関する現状情報や制御情報を
ピックアップして演算処理部4a,5a中の図示しない
テンポラリレジスタに表示する機能や、パラメータa0
〜a3等の条件設定を動作中に行える機能等を有する。
トランジェントメモリ機能としては指定されたトリガポ
イント(外部から入力されるトリガクロック10又はオ
ペレーション用プロセッサ9から送付されるトリガコマ
ンドによりにより指定される)で外部のメモリシステム
へのダンプ処理を停止する機能や、ネットワーク14を
介してオンラインで外部のメモリシステムの内容にアク
セスできる機能を有する。
【0052】(4)16個の演算処理部4a,5aで生
成された8ビットから成る16組の32MHzサンプリ
ングレートのデジタル制御情報は、MUX装置6によっ
て再び8ビットの508MHzサンプリングレートの直
列デジタル制御情報に変換され、DAC7に送られる。
【0053】(5)DAC7では、前述した508MH
zの基準クロックに正確に同期しながら、直列デジタル
制御情報をアナログ制御情報に変換し、安定的に前述の
キッカーへ送る。
【0054】超高速信号の伝播する配線部は高い時刻精
度が要求される508MHz級の信号ラインと、時刻精
度がそれ程厳しくない(クロックとの相対精度、スキュ
ー等は当然ある程度の精度が必要)508MHz級の配
線とがある。前者は、主としてADC2へのクロックラ
イン(508MHz)とDAC7へのクロックライン
(508MHz)、後者は入力部でDMUX装置3への
ADC2からのデータパス(508MHz)と出力部で
MUX装置6からDAC7へのデータパス(508MH
z)及びDMUX装置3とMUX装置6へのクロックラ
イン(総合的には508MHz相当の多層クロックとし
て実現される)である。
【0055】図3は、図1の実施の形態の信号処理装置
の超高速信号の伝播する部分を具体化した実施例の配線
を示すブロック図である。図において、太い破線はTT
Lデータの流れを示し、太い実線はECLデータの流れ
を示し、細い破線及び実線はいずれもクロックの流れを
示す。また、細い線のうち実線は前述した高い時刻精度
が要求されるクロックの流れを示し、破線は時刻精度が
それほど厳しくないクロックの流れを示す。本実施例に
おいては、508MHz級の超高速信号の伝播する領域
は、クロック伝送路の安定性を維持するために約20c
m角のエリアに納め、高速信号パス(508MHz)は
すべて特性インピーダンスを50Ω前後でパターン設計
がなされている。さらに、信号反射やクロスストローク
の影響を最小に抑えるため、各信号パスが5cm以内に
なるように配線されている。また、低速信号パス(32
MHz級)は特性インピーダンス70Ω前後で配線し、
コネクタCN1〜CN8によって演算制御/メモリシス
テムボード(ドーターボード)と接続して、TTLレベ
ルで情報のやりとりを行う。
【0056】DMUX装置3は、それぞれ1個の直列デ
ータを16個の並列データに変換する(このような変換
機能を以下1:16と表記する)4個のDMUX装置3
1,32,33,34にビットスライスして構成されて
いる。DMUX装置31,32,33,34は、それぞ
れADC2からECLレベルの信号の入力を受け、それ
ぞれコネクタCN1,CN2,CN3,CN4を介して
外部にTTLレベルの信号を出力する。また、時刻精度
508MHz級で周波数32MHzの同期信号OSYN
C0,OSYNC1,OSYNC2,OSYNC3をそ
れぞれ外部に出力する。さらに、DMUX装置32,3
3は、ECLレベルのバッファであるECLバッファ1
7,18をそれぞれ介して時刻精度がそれほど厳しくな
いクロックの供給を受け、DMUX装置31,34は、
それぞれDMUX装置32,33から高い時刻精度のク
ロックの供給を受ける。
【0057】MUX装置6は、それぞれ16個の並列デ
ータを1個の直列データに変換する(このような変換機
能を以下16:1と表記する)4個のMUX装置61,
62,63,64にビットスライスして構成されてい
る。MUX装置61,62,63,64は、それぞれコ
ネクタCN5,CN6,CN7,CN8を介して演算制
御処理部からTTLレベルの信号の入力を受け、それぞ
れDAC2へECLレベルの信号を出力する。また、時
刻精度508MHz級で周波数32MHzの同期信号I
SYNC0,ISYNC1,ISYNC2,ISYNC
3をそれぞれ出力する。さらに、MUX装置62,63
は、ECLバッファ17,18をそれぞれ介して時刻精
度がそれほど厳しくないクロックの供給を受け、MUX
装置61,64は、それぞれMUX装置62,63から
高い時刻精度のクロックの供給を受ける。MUX装置6
2の入力段にはMUX装置62による信号処理によるク
ロックとデータとの間の相対的な時間遅れを調整するた
めのバッファ62a,62bが設けられている。また、
MUX装置61〜64及びDMUX装置31〜34は、
ガリウム砒素により製造され、ガリウム砒素は周囲温度
の変動に伴う遅延時間の増減が非常に小さいという安定
性に関して良好な特性を有しているため、高時刻精度が
要求されるクロックラインはガリウム砒素により製造さ
れたLSIのみを通過する設計にしてある。さらに、M
UX装置61〜64の出力は2ビット程度の少ないビッ
ト数にビットスライスした差動型出力に設計し、パワー
バランスの悪さに起因するノイズや、出力バッファのス
イッチングに伴うGNDバウンド(スイッチングノイ
ズ)等の不安定性を極小化している。
【0058】508MHzのクロックの入力端子15
は、データ間のスキューや相対遅延制御のためにクロッ
クをADC2,DMUX31〜34,MUX61〜64
及びDAC7にそれぞれ独立に供給するクロック供給手
段としてのクロック分配制御器16に接続されている。
クロック分配制御器16により、少ないゲート又はLS
I段数(1〜2段)にてクロックを分配することがで
き、LSIの段数を増加させることなく、したがって不
安定要素の増加を阻止することができる。なお、クロッ
ク分配制御器16は、本実施例においては、ガリウム砒
素プロセスにより製造されるが、温度変化に対して遅延
時間の変動が少なく高速動作が可能となるプロセスであ
れば、他の製造プロセスを用いて製作してもよい。
【0059】次に本実施例の動作について説明する。
【0060】超高速な電子雲のフィードバック制御にお
いては、図2に示したように、入出力される電子雲情報
を示すアナログ信号が508MHzの周期(2ns)で
完全に変化してしまうほどの高い周波数特性を有してお
り、キッカーのトリガポイントの時刻精度を系全体で±
250ps、図1の信号処理装置の演算制御ユニット部
では少なくとも±150ps以内に抑え込む必要があ
る。しかし、データとクロック間のLSI通過に伴う遅
延を相殺していく等の手段で相対的な遅延差を小さくす
る必要もあり、そのチューニングの為クロック系のゲー
ト又はLSI通過段数がDAC側で増加していく傾向に
ある。これについては後述する方法にて通過段数の減少
を図る。
【0061】本実施例においては、DAC7へのクロッ
クは、クロック分配制御器16からさらにDAC7に一
番近いMUX装置62に設けられたバッファ62a,6
2bを経由することによりMUX装置62とDAC7と
の間のデータ遅れをキャンセルした形でDAC7へ供給
される。
【0062】図4は、図1の実施の形態の信号処理装置
の超高速信号の伝播する部分を具体化した第2の実施例
の配線を示すブロック図である。図において、図3の実
施例と同一の構成要素には同一の番号を付し、その説明
を省略する。
【0063】本実施例においては、DMUX装置32,
33には、それぞれECLバッファ19,20を介して
時刻精度のそれほど高くないクロックが供給され、MU
X装置62,63にはクロック分配制御器16から時刻
精度のそれほど高くないクロックが直接供給される。そ
れにともなって、図3の実施例とは、DMUX装置31
〜34とMUX装置61〜64との間での同期信号OS
YNC0〜OSYNC3及びISYNC0〜ISYNC
3のやりとりのタイミング調整、すなわち、DMUX装
置31〜34とMUX装置61〜64との間の同期タイ
ミングの調整が、各クロックの遅れ時間の違いに起因し
て異なってくる。DMUX装置31〜34とMUX装置
61〜64とのそれぞれにおけるデータ通過の遅延は最
悪値で2ns以上に達する可能性が大きく、それに伴っ
てこれらの回路中では同期信号OSYNC0〜OSYN
C3及びISYNC0〜ISYNC3間の同期処理が最
もシビアとなる。図4に開示した実施例のクロック供給
方法の方が図3に開示した実施例のクロック供給方法よ
りDAC7に対するクロック通過段数(LSI、バッフ
ァ等の通過段数)を小さくできるため、DAC7に対す
るクロックの安定性確保の観点からするとより良好であ
る。しかし、その分同期信号OSYNC0〜OSYNC
3及びISYNC0〜ISYNC3の間の同期処理が図
3の方法より困難になる。
【0064】この同期処理の点を改善した第3の実施例
を図5及び図6に示す。図6は、図5に示した実施例の
DMUX装置31〜34とMUX装置61〜64との各
クロック(CLK)及びリセット(RES)信号の入力
バッファ部の詳細構成を示す回路図である。図5におい
て、図4の実施例と同一の構成要素には同一の番号を付
し、その説明を省略する。
【0065】図5において、クロック分配制御器16’
には、高精度のリセット(RESN)信号を入力する入
力端子23が設けられ、入力端子23は、クロック分配
制御器16’中に設けられたリセット信号を制御するた
めのリセット信号制御回路161の入力端に接続されて
いる。
【0066】クロック分配制御器16’から出力される
リセット信号RES0はMUX装置61,62に直接入
力され、さらに、ECLバッファ21を介してリセット
信号RES2としてDMUX装置31,32に入力され
る。クロック分配制御器16’から出力されるリセット
信号RES1はMUX装置63,64に直接入力され、
さらに、ECLバッファ22を介してリセット信号RE
S3としてDMUX装置33,34に入力される。
【0067】次に本実施例の動作を説明する。クロック
分配制御器16’から出力されるリセット信号RES0
〜RES3は、DMUX装置31〜34及びMUX装置
61〜64へ供給される各クロックそれぞれに対してス
キュー調整を行って、リセット時に各DMUX装置31
〜34及びMUX装置61〜64を正しい相互関係を有
した初期状態に設定する。その後はフリーランニングで
運転し、基本的に同期信号OSYNC0〜OSYNC3
及びISYNC0〜ISYNC3を使用しない。
【0068】図6において、MUX601は、DMUX
装置31〜34とMUX装置61〜64のクロック入力
バッファ部又は出力バッファ部に内蔵され、その入力端
子D0,D1,D2,D3間にはバッファ回路603,
604,605がそれぞれ接続されている。また外部か
ら入力される入力クロックICLK又は入力リセットI
RES信号が印加されるクロック入力バッファ部又は出
力バッファ部と入力端子D0との間にはバッファ回路6
02が接続されている。
【0069】各バッファ回路602〜605はそれぞれ
所定の遅延時間を有しているので、MUX601の選択
信号入力端A,Bに入力される選択信号IS0,IS1
を適宜設定することにより、MUX601から出力され
るクロックCLK又はリセットRES信号を4段階に遅
延させることができる。これにより、クロックパス及び
リセットパスの遅延をコントロールでき、各信号の相対
遅延を調整できる。
【0070】ところで、DMUX装置、MUX装置を全
て内部的に2つのブロックに分け、それぞれのブロック
に従来の半分の変換レートを有するDMUX、MUXを
用意し、それら各ブロックを254MHzの2相クロッ
クを用いて位相を2nsずらして、サイクルスチール的
に動作させる方式を採れば、クロックレートが約半分
(254MHz)に落ちるので、タイミングを稼ぎ、か
つ508MHzのクロックを用いたときの動作と同じ性
能を得ることができる。
【0071】図7は、この点を実現した第4の実施例の
構成を示すブロック図である。すなわち、図7におい
て、DMUX装置31’〜34’は、それぞれ、1個の
直列データを8個の並列データに変換する1:8の機能
を有するDMUX2個ずつから構成され、また、MUX
装置61’〜64’は、同様に、それぞれ、8個の並列
データを1個の直列データに変換する8:1の機能を有
するMUX2個ずつにより構成される。これらの1:8
のDMUX及び8:1のMUXは、元の周波数の1/2
の周波数(f/2)を有する2相のクロックで動作させ
る。もし、各DMUX装置31’〜34’及びMUX装
置61’〜64’をn個ずつのDMUX及びMUXに分
けた場合は、1/nの周波数のn組のクロックを、元の
周期である1/fずつ(本例では2nsずつ)ずらして
生成し各DMUX及びMUXに与えればよい。これらの
DMUX装置31’〜34’及びMUX装置61’〜6
4’は、それぞれサイクルスチール的に動作する。
【0072】クロック分配制御器16”には、入力端子
15を介して入力された基準クロックを1/2の周波数
のクロックに変換する分周器162が設けられている。
【0073】次に本実施例の動作を説明する。本実施例
においては、以下に示した様に情報のやりとりやDMU
X装置、MUX装置等の各LSIに対するクロック及び
リセット信号の伝送を行う。
【0074】(1)ADC2には、入力端子15から入
力された508MHzの基本クロックをクロック分配制
御器16”の内部で入力バッファ及び出力バッファをそ
れぞれ1段通過させただけの、最も位相の進んだ高時刻
精度を有するクロックC1を供給する。ADC2は、そ
のクロックC1に同期して、入力端子1(図1)を介し
て入力されたアナログ情報をデジタル情報に変換し、D
MUX装置31’〜34’に送信する。ADC2は8b
itの変換精度を有しており、2ビットずつ4つにビッ
トスライスして各DMUX装置31’〜34’にそれぞ
れ2ビットのデジタルデータを送信する。
【0075】(2)各DMUX装置31’〜34’は、
ECLバッファ19,20を介して、508MHzの基
本クロックを分周器162で1/2に分周した254M
HzのクロックC2,C3を受け、これに同期してAD
C2よりデータを得る。ECLバッファ19,20は、
ADC2でのデータの遅れをキャンセルするためにクロ
ックC2,C3の位相を遅らせる働きがある。DMUX
装置31’〜34’の内部では、2つの1:8のDMU
Xをサイクルスチール的に並列に動作させ、16:1の
デマルチプレクサと等価なDMUX装置を構成してい
る。ADC2からのデータは254MHzクロックの立
ち上りと立ち下がりで、それぞれ異なる内部の1:8D
MUXに取り込まれ、各DMUX装置31’〜34’そ
れぞれの出力段では2つの1:8DMUX合わせて合計
2ビット×8×2=32ビットのデータを254MHz
/8=31.75MHz(約32MHzとする)のサイ
クルタイムで演算制御処理部に対して出力することにな
る。4つのDMUX装置31’〜34’を合計すると3
2ビット×4=128ビットの情報を演算制御処理部へ
送ることになる。
【0076】(3)各DMUX装置31’〜34’から
の出力は、コネクタCN1〜CN4を介して、ドーター
ボードとして接続される演算制御処理ボードに送信され
る。高速クロックによって動作する部分をなるべく小さ
な領域に集めて実装するために、演算制御処理部はドー
ターボードとして別ボードに搭載されている。
【0077】(4)演算制御処理ボードで処理された結
果は、合計128ビットの情報として、各コネクタCN
5〜CN8を介して、32ビットずつMUX装置61’
〜64’に入力される。これら32ビット×4組の情報
は、各DMUX装置31’〜34’から出力された32
ビット×4組の情報にそれぞれ対応する。
【0078】(5)MUX装置61’〜64’は、クロ
ック分配制御器16”からの254MHzのクロックC
2,C3を直接受け、DMUX装置31’〜34’に対
してECLバッファ19,20の通過遅延分だけ早いタ
イミングで動作していることになる。
【0079】(6)各MUX装置61’〜64’は32
MHzサイクル32ビットのデータを再び508MHz
サイクル2ビットのデータに変換しDAC7に送信す
る。各MUX装置61’〜64’からのデータを合計す
ると8ビットとなり、DAC7も8ビットのものを用い
ている。各MUX装置61’〜64’は、DMUX装置
31’〜34’と同様に、それぞれ8:1MUXを2つ
ずつ内蔵して並列に動作させることにより等価的に1
6:1のMUX装置を構成している。これにより254
MHzのクロックを用いても、508MHzのサイクル
タイムが実現できる。
【0080】(7)DAC7へのクロックの供給は、図
7に示したように、MUX装置61’〜64’の1つ
(例えばMUX装置62’)をバッファとして用い(M
UXの内部にクロックドライブ用のバッファ62a,6
2bを内蔵する)、508MHzの最も位相の進んだク
ロックC4(ADC2に与えたものと等価のもの)をバ
ッファ62a,62bを介してDAC7に供給するよう
にしている。これにより、MUX装置61’〜64’で
のデータの遅れが、バッファ62a,62bを介するこ
とによりキャンセルされる。
【0081】(8)リセット信号としては、DMUX装
置31’〜34’へはECLバッファ21,22を介し
てDMUX装置31’〜34’へ供給されるクロックと
の間で位相を調整したRES2信号及びRES3信号
を、MUX装置61’〜64’へはMUX装置61’〜
64’へのクロックとの間で適切な位相関係を有してい
るRES0及びRES1をクロック分配制御器16”よ
り供給する。各リセット信号と各クロックとの位相関係
の調整はクロック分配制御器16”内のリセット信号制
御回路161によって行う。リセット信号制御回路16
1は、入力端子23から入力されたリセット信号をクロ
ック分配制御器16”の内部クロック(254MHz)
で同期化して、外部へのリセット信号を生成する。
【0082】(9)各DMUX装置31’〜34’及び
各MUX装置61’〜64’は、入力されたリセット信
号とクロックとにより動作の初期化を行い、とくにDM
UX装置31’〜34’で並列データを生成するタイミ
ングやMUX装置61’〜64’で並列データを受け取
るタイミングを規定する32MHzのサイクルを生成す
るのにリセット信号とクロックとを用いる。例えば、リ
セット信号がアクティブ状態から非アクティブ状態に変
化した次のクロックピリオドの終わりの時点を、32M
Hzサイクルのクロックのステートの先頭として規定す
るようにすることにより、同期信号(OSYNC)をD
MUXとMUXとの間でやりとりする必要が無くなる。
すなわち、各DMUX装置31’〜34’及びMUX装
置61’〜64’が独立して内部的に自身に適合した同
期信号を生成できる訳である。
【0083】上記(1)〜(9)に説明したように、本
実施例によれば、最も高い時刻精度が要求されるADC
2とDAC7とへのクロックの供給と、それらからのデ
ータの入出力とを矛盾なく実現できる。またこの中で、
低速クロック部(約32MHz)である演算制御処理ボ
ードとのやりとりのパスはTTLレベル等の一般的な信
号レベルを用いて行い、高速クロック部(508MH
z、254MHz)はECLレベル等の小振幅信号レベ
ルを用いて伝送しているので、信号の伝送を最も合理的
に行うことができる。
【0084】本実施例のクロック分配制御器16”及び
DMUX装置31’〜34’、MUX装置61’〜6
4’の各クロック入力段又は出力段にも、クロックの遅
れ時間やリセット信号の遅れ時間を調整するために、図
6に示した信号遅延調整回路を設けても良い。
【0085】図8及び図9は、本実施例のサイクルスチ
ールタイプのDMUX装置31’〜34’及びMUX装
置61’〜64’のそれぞれの内部構造を示す回路図で
ある。前述したように、DMUX装置31’〜34’
は、それぞれ1:8のDMUX801,802が2個、
MUX装置61’〜64’は8:1のMUX901,9
02が2個内蔵されており、2個のDMUX及び2個の
MUXがそれぞれ互いに位相の反転したクロックで駆動
されるように構成されている。このように構成すること
により、254MHzの基準クロックを用いて、変換の
実効周波数としては2倍の508MHzのものと等価な
性能が得られる。
【0086】まず図8によりサイクルスチールタイプD
MUX装置について説明する。2個の1:8のDMUX
801,802のデータ入力端子DIにはバッファ80
8が接続されており、バッファ808を介して2ビット
で構成される直列デジタルデータがADC2からDMU
X801,802に入力される。DMUX801のクロ
ック入力端子には、バッファ810が接続され、バッフ
ァ810にはバッファ809が接続されている。バッフ
ァ809にはECLバッファ19若しくは20又はDM
UX装置32’若しくは33’を介して、クロック分配
制御器16”から供給される基準クロックCLKが入力
される。したがって、基準クロックCLKは、バッファ
809,810を介してDMUX801に入力される。
DMUX802のクロック入力端子には、反転バッファ
(インバータ)811が接続され、インバータ811に
はバッファ809が接続されている。したがって、基準
クロックCLKは、バッファ809,インバータ811
を介してDMUX802に入力される。
【0087】DMUX801のリセット信号入力端子I
RESにはバッファ806が接続されており、リセット
信号RES2又はRES3(両者を包括的にRESと表
記する)がバッファ806を介してDMUX801に入
力される。バッファ806の出力端子にはDMUX80
1と並列にゲートラッチ803のデータ入力端子Dが接
続されている。ゲートラッチ803のゲート信号入力端
子GにはDMUX802と並列にインバータ811の出
力端子が接続されており、ゲートラッチ803の出力端
子QにはDMUX802のリセット信号入力端子IRE
Sが接続されている。したがって、DMUX802には
リセット信号RESが、バッファ806とゲートラッチ
803とを介して、すなわち、基準クロックCLKの立
下りに同期して、入力される。
【0088】DMUX801,802の同期信号出力端
子OSYNCからは、それぞれ、並列データを同期して
出力する同期用クロックOSYNC−A,OSYNC−
Bが出力される。また、DMUX801,802のデー
タ出力端子DOには、それぞれバッファ804,805
が接続され、バッファ804,805を介してそれぞれ
TTLレベルの出力信号OUTPUT Data−A,
OUTPUT Data−Bが出力される。
【0089】次にこのDMUX装置の動作を説明する。
DMUX801,802は、2ビットで構成される直列
デジタルデータをバッファ808,809を介して、2
54MHzのクロックに同期して取り込み、それぞれ1
6ビット(2ビット×8組)の並列データに変換し、2
54MHz/8=32MHzの同期用クロックOSYN
C−A又は同期用クロックOSYNC−Bに同期して出
力する。DMUX801は、基準クロックCLKの立ち
上がりのタイミングに応答して入力データを内部に取り
込み並列データに変換する。一方、DMUX802は、
正転バッファ809とインバータ811を介してDMU
X801へのクロックとは反転した254MHzのクロ
ックが入力されており、基準クロックCLKの立ち下が
りタイミングに応答して入力データを内部に取り込み並
列データに変換する。したがって、全体では508MH
zのクロックに同期して2ビットのデータを取り込み、
16ビット×2組=32ビットの並列データを出力する
こととなり、2ビットのデータを16組並列に出力する
1:16のDMUXと等価の機能となる。各DMUX8
01,802へのリセット信号RESの入力は、DMU
X801へは基準クロックCLKの立ち上がりのタイミ
ングに同期したリセット信号RESが入力され、DMU
X801へは基準クロックの立ち下がりのタイミングに
同期したリセット信号RESが入力される。すなわち、
DMUX802へのリセット信号RESは、DMUX8
01へのリセット信号RESに対して1/2基準クロッ
ク周期(2ns)分遅れることになる。なお、ゲートラ
ッチLD803はG入力が1レベルのときD入力に与え
られた論理レベルがそのままQ出力に出力され、G入力
が1レベルから0レベルに立ち下がるタイミングでD入
力の論理がラッチされQに出力され続け、G入力の論理
が0レベルの期間ラッチ状態が保持されるように働く。
本実施例では、DMUX802へのリセット信号RES
がDMUX801へのリセット信号RESよりも1/2
基準周期(2ns)遅れておりかつ入力クロックCLK
も反転しているため、DMUX802の動作全体が2n
s遅れた状態となり、必然的に同期用クロックOSYN
C−Bも同期用クロックOSYNC−Aに対して2ns
遅れて出力されることになる。
【0090】以上により、f/2の周波数(例えば25
4MHz)の基準クロックを外部より入力すれば、実質
その2倍の周波数f(508MHz)に同期したDMU
X装置が実現でき、クロックの分配やリセットの同期制
御が容易になる。
【0091】次に、図9に示したサイクルスチールタイ
プMUX装置について説明する。
【0092】254MHzの基準クロックに同期して動
作する2個の8:1のMUX901,902のデータ入
力端子DIには、それぞれバッファ907,908が接
続されており、演算制御処理部からバッファ907,9
08に入力されるそれぞれ演算処理のなされた16ビッ
トの並列デジタルデータである入力データInputD
ata−A,Input Data−Bが、それぞれ、
バッファ907,908を介してMUX901,902
に入力される。MUX901のクロック入力端子には、
バッファ912が接続され、バッファ912にはバッフ
ァ911が接続されている。バッファ911にはクロッ
ク分配制御器16”から直接又はMUX装置62’若し
くは63’を介して供給される周波数254MHzの基
準クロックCLKが入力される。したがって、基準クロ
ックCLKは、バッファ911,912を介してMUX
901に入力される。MUX902のクロック入力端子
には、インバータ913が接続され、インバータ913
にはバッファ911が接続されている。したがって、基
準クロックCLKは、バッファ911,インバータ91
3を介してMUX902に入力される。
【0093】MUX901,902の同期信号入力端子
ISYNCには、基準クロック周波数の1/8の周波数
(31.75MHz)の同期用クロックOSYNCを発
生する同期クロック発生回路909の出力端子に接続さ
れている。
【0094】MUX801,802のデータ出力端子D
Oには、それぞれDフリップフロップ(FF)903,
904のデータ入力端子Dが接続され、FF903のク
ロック入力端子にはインバータ913を介して基準クロ
ックが供給され、FF904のクロック入力端子にはイ
ンバータ912を介して基準クロックが供給される。F
F903の出力端子QはMUX905の入力端子の1つ
である入力端子Aに接続され、FF904の出力端子Q
はMUX905の他方の入力端子である入力端子Bに接
続されている。MUX905の選択信号入力端子Sはイ
ンバータ914の出力端子に接続されており、インバー
タ914の入力端子はバッファ911の出力端子に接続
されている。MUX905の出力端子Zはバッファ90
6の入力端子に接続され、バッファ906の出力端子は
DAC7(図7)の入力端子に接続されている。
【0095】同期クロック発生回路909のクロック入
力端子はバッファ911の出力端子に接続されており、
リセット信号入力端子IRESはバッファ910の出力
端子に接続されている。
【0096】次にこのMUX装置の動作を説明する。2
個の8:1のMUX901,902は、それぞれ254
MHzの基準クロックCLKに同期して動作する。各M
UX901,902は、基準クロック周波数254MH
zの1/8の31.75MHzの周波数の同期クロック
OSYNCを同期クロック発生回路909から入力端子
ISYNCに受けて、同期クロックOSYNCに同期し
て、それぞれ16ビットの並列デジタルデータである入
力データInput Data−A,Input Da
ta−Bをバッファ907,908を介してラッチす
る。そして、各MUX901,902は、ラッチした入
力データInput Data−A,Input Da
ta−Bを基準クロックCLKに同期した2ビット×8
組の直列データに変換する。変換され各MUX901,
902のデータ出力端子DOより出力された直列データ
は、MUX901側がFF903へ、MUX902側が
FF904に送られ、それらのFFでそれぞれ1/2基
本周期分(2ns)ずらした後次段のMUX905に送
られる。
【0097】MUX905は、選択信号入力端子Sに論
理レベル0の信号が印加されているとき入力端子Aに印
加されている入力信号、すなわちMUX901からFF
903を介して入力されたデータが出力端子Zに出力さ
れ、選択信号入力端子Sに論理レベル1の信号が印加さ
れているとき入力端子Bに印加されている入力信号、す
なわちMUX902からFF904を介して入力された
データが出力端子Zに出力される。
【0098】MUX901は、バッファ911,912
を介して基準クロックCLKが入力されるので、基準ク
ロックCLKの立ち上がりのタイミングに同期してデー
タを出力し、MUX902は、バッファ911及びイン
バータ913を介して基準クロックCLKが入力される
ので、基準クロックCLKの立ち下がりのタイミングに
同期してデータを出力する。また、FF903は、バッ
ファ911及びインバータ913を介して基準クロック
CLKが入力されるので、MUX901へのクロックと
は位相の反転したクロックでトリガされ、FF904
は、バッファ911,912を介して基準クロックCL
Kが入力されるので、MUX902へのクロックとは位
相の反転したクロックでトリガされる。これらの条件か
ら、結果的に基準クロックCLKが論理レベル1のとき
に応答してMUX901側のデータが出力データOUT
PUT Dataとしてバッファ906から出力され、
基準クロックが論理レベル0のときに応答してMUX9
02側のデータが出力データOUTPUT Dataと
して出力されることとなり、実質的に508MHzの周
期で動作している2ビットを1組とした1:16のMU
X装置と等価の機能が実現できる。上述のごとく、本実
施例においてはDMUX装置の場合と同様、実質508
MHzのマルチプレクサMUX装置を構成するために、
外部からは254MHzの基準クロックCLKを入力す
ることで済むことであり、これにより外部でのクロック
分配やリセット信号RES及び同期用クロックISYN
C等の同期制御が容易になる。
【0099】次に、本発明の信号処理装置を構成するD
MUX装置及びMUX装置それぞれのリセット信号の生
成に関する実施の形態について説明する。この実施の形
態により生成された、基本クロックに同期したりセット
信号RESにより、各MUX装置及びDMUX装置が、
外部同期用クロックOSYNCによる同期処理を必要と
せず、自律的に同期信号を生成して動作する。
【0100】図8に示すように、本来DMUX装置に
は、データを並列に展開したとき、その並列度の分だけ
クロック周期を引き延ばした同期用クロックOSYNC
を生成し、それに同期させて並列データを生成する機能
を有する。たとえば、1:8のDMUX装置の場合、2
54MHzの基本クロックに同期して直列データを入力
して8組の並列データに変換するとすれば、254/8
=31.75MHzの同期用クロックOSYNCを生成
する機能を有する。本実施の形態では、同期用クロック
OSYNCが何番目の基本クロックからスタートするか
を、外部から送られて来る基本クロックに同期したりセ
ット信号を用いて決定する。それと同等の機能は図9に
示したMUX装置の内部にも用意(同期クロック発生回
路909がそれに相当する)されているが、本実施の形
態においては、外部からクロック分配制御器等を用いて
統結的に管理された基本クロックとリセット信号とによ
り初期状態で各DMUX装置及びMUX装置を一斉に同
期させて、互いに矛盾なく動作させ、クロック及び同期
信号の遅延管理や、それに伴う全体的遅延の増加を抑え
込むことが出来る。
【0101】同期クロックOSYNCは、前述したよう
に、DMUX装置,MUX装置で並列化されたデータを
入出力するタイミングを決定するクロックであり、基本
的に1:nのDMUX装置,n:1のMUX装置では基
本クロック周波数の1/nの周波数となる。なお、基本
クロックとはDMUX装置,MUX装置において直列デ
ータの入出力タイミング(サンプリングタイム等)を決
定するクロックのことである。すなわち、DMUX装置
では、基本クロックに同期して直列入力されたデータ列
をシフトレジスタ等を用いて同期用クロックOSYNC
の周期単位(1:nのDMUX装置においてはn個分の
直列データ)で並列化して出力する。また、MUX装置
では、同期用クロックOSYNCに同期して入力された
n個の並列データを1度ラッチし、n個から1個のデー
タを選択し、基本クロックに同期して選択した並列デー
タを順次出力し、直列データ化する。
【0102】図10は、本実施の形態のリセット信号発
生部分のみの回路図である。本実施の形態においては、
基本クロックCLKとそれに同期したリセット信号RE
Sを、中央の同期クロック発生回路1001からDMU
X装置1002(リセット信号発生部分のみを図示して
いる)とMUX装置1003(リセット信号発生部分の
みを図示している)とにそれぞれ送り、各DMUX装置
1002及びMUX装置1003が個別に同期用クロッ
クOSYNCを発生させるものである。
【0103】図10の(1)において、同期クロック発
生回路1001の基本クロック出力端子CLK0にはバ
ッファ1004の入力端子が接続されており、バッファ
1004の出力端子はDMUX装置1002のクロック
入力端子ICLKが接続されている。同期クロック発生
回路1001のリセット信号出力端子RES0にはバッ
ファ1005の入力端子が接続されており、バッファ1
005の出力端子はDMUX装置1002のリセット信
号入力端子IRESが接続されている。また、同期クロ
ック発生回路1001の基本クロック出力端子CLK1
はMUX装置1003のクロック入力端子ICLKが接
続されており、同期クロック発生回路1001のリセッ
ト信号出力端子RES1はMUX装置1003のリセッ
ト信号入力端子IRESが接続されている。
【0104】DMUX装置1002の内部においては、
クロック入力端子ICLKは同期クロック生成ロジック
1009のクロック入力端子とFF1006,1007
のクロック入力端子に接続されている。また、リセット
信号入力端子IRESはFF1006のデータ入力端子
Dに接続されている。FF1006の出力端子QはNO
Rゲート1008の一方の入力端子に、FF1006の
反転出力端子QバーはFF1007のデータ入力端子D
に接続されている。FF1007の出力端子QはNOR
ゲート1008の他方の入力端子に接続されている。N
ORゲート1008の出力端子は同期クロック生成ロジ
ック1009のリセット信号入力端子RESに接続さ
れ、また、DMUX装置1002内の他の構成要素にス
タートリッセット信号STARTRESを供給する。
【0105】MUX装置1003の内部においては、ク
ロック入力端子ICLKは同期クロック生成ロジック1
013のクロック入力端子とFF1010,1011の
クロック入力端子に接続されている。また、リセット信
号入力端子IRESはFF1010のデータ入力端子D
に接続されている。FF1010の出力端子QはNOR
ゲート1012の一方の入力端子に、FF1010の反
転出力端子QバーはFF1011のデータ入力端子Dに
接続されている。FF1011の出力端子QはNORゲ
ート1012の他方の入力端子に接続されている。NO
Rゲート1012の出力端子は同期クロック生成ロジッ
ク1013のリセット信号入力端子RESに接続され、
また、MUX装置1003内の他の構成要素にスタート
リッセット信号STARTRES’を供給する。
【0106】次に本実施の形態の動作を説明する。本実
施の形態においては、基本クロックCLKに同期したリ
セット信号RES(正論理)がアクティブレベルから非
アクティブレベルに遷移する入力タイミングを用いて、
FF1006,1007,10010,1011及びN
ORゲート1008,1012によりスタートリッセッ
ト信号STARTRES,STARTRES’を生成す
る。すなわち、基本クロックCLKに同期したリセット
信号RESの入力タイミング(本実施の形態の場合アク
ティブレベルから非アクティブレベルへ変化するタイミ
ング)をFF1006,1010で捉え、その出力の反
転を次のFF1007,1011でシフトして、FF1
007,1011の出力とFF1006,1010の出
力とをNORゲート1008,1012で論理和をとり
スタートリッセット信号STARTRES,START
RES’(正論理)を生成する。この動作を示すタイミ
ングチャートを図10の(2)に示す。なお、リセット
信号RESの入力タイミングはリセット信号RESが非
アクティブレベルからアクティブレベルに遷移するタイ
ミングを用いても良い。この場合、NORゲート100
8,1012の代わりにANDゲートを用いれば同様に
スタートリッセット信号STARTRES,START
RES’を生成できる。このスタートリッセット信号S
TARTRES,STARTRES’によって同期用ク
ロックOSYNCのクロックサイクルフェーズの先頭を
決めて、同期クロック生成ロジック1009,1013
で同期用クロックOSYNCの位相を固定する。これに
より、各DMUX装置1002及びMUX装置1003
が独立に同期クロックを生成できるため、従来のよう
に、DMUX装置とMUX装置との間で同期クロック等
のやり取り(例えばDMUX装置からの同期用クロック
OSYNCを、MUX装置の同期信号入力端子ISYN
Cで受信すること)を行わなくても良くなり、それらの
信号の遅延管理やそれに伴うMUX装置1003やDA
C等の最終段へ供給する基本クロックの遅延段数増加を
最小限に抑え込むことが出来る。
【0107】例えば、MUX装置1003では、従来外
部(ここではDMUX装置1002)から得ていた同期
クロックの代わりに自身の内部でクロックに同期したリ
セット信号IRESの入力タイミングに応答して生成し
た同期クロック(内部同期用クロックOSYNC)を用
いて変換処理を行う。一方、同様のリセットの入力タイ
ミングで対応するDMUX装置の内部の同期クロックも
決定し、その同期クロックに同期してDMUX装置から
並列データを出力するようにすれば、結果的にDMUX
装置,MUX装置間を互いに外部同期クロック(OSY
NC,ISYNC)で結合して同期処理を行ったのと等
価の機能が得られることになる。
【0108】さらに、この実施の形態では、DMUX装
置1002への同期クロック発生回路1001からのク
ロック出力端子CLK0及びリセット信号出力端子RE
S0から出力されるクロック及びリセット信号は、それ
ぞれバッファ1004,1005を介してDMUX装置
のクロック入力端子ICLK,リセット信号入力端子I
RESに入力されている。同期クロック発生回路100
1から直接クロック及びリセット信号RES1がクロッ
ク入力端子ICLK,リセット信号入力端子IRESに
与えられているMUX装置1003に比べると、DMU
X装置1002側の方がバッファ1004,1005の
遅延分だけわずかに遅れている。この様に、MUX装置
1003又はDMUX装置1002のどちらかを他方よ
りも適当なわずかな時間早いタイミングで動作させた
り、MUX装置1003又はDMUX装置1002へ供
給する基準クロックのゲート通過段数を少なくして安定
動作させたい場合などは、本実施の形態のクロックの供
給方式が有利である。従来のクロックの供給方式では、
同期用クロックOSYNCをDMUX装置からMUX装
置へ送ると共に、DMUX装置内の同期用クロックOS
YN等の遅延時間をキャンセルするために、基本クロッ
ク信号も一度DMUX装置を通過させ遅延させたものを
同期用クロックOSYNCと共にMUX装置側へ送る方
式が一般的である。この様に従来の方式では、MUX装
置又はDMUX装置のいずれか一方が、一方的に遅延し
た、絶対的な時刻管理の点からみると不安定なクロック
により動作する方式となってしまっているのに対し、本
実施の形態の方式はクロックの絶対的な遅延を小さく抑
え込めるため高精度な時刻制度が得られる。
【0109】また、上記本実施の形態の方式と、図8,
9に示したサイクルスチール方式のMUX装置,DMU
X装置とを組み合わせることにより、より高い周波数域
までクロックやリセットの分配処理が容易に実現できる
ことになり、全体として従来の信号処理装置より高い性
能(約2倍)を引きだすことが可能となる。
【0110】
【発明の効果】本発明によれば以下の効果がある。
【0111】(1)外部からf/2の周波数のクロック
を入力して、周波数fのクロックに同期したのと等価な
DMUX装置を提供でき、外部クロック配線の遅延管理
が容易にできる。
【0112】(2)外部からf/2の周波数のクロック
を入力して、周波数fのクロックに同期したのと等価な
MUX装置を提供でき、外部クロック配線の遅延管理が
容易にできる。
【0113】(3)各DMUX装置及びMUX装置に基
本クロックに同期したりセット信号に応答して変換を開
始するタイミングを決定する機能をそれぞれ備えること
により、DMUX装置とMUX装置との間で同期クロッ
クのやり取りを行わなくて済み、その配線や遅延管理を
行う必要が無くなる。
【0114】(4)統括的にクロック及びリセット信号
の生成を行う手段を設けることにより、各DMUX装置
及びMUX装置へのクロック及びリセット信号の分配と
遅延管理が容易にできる。
【0115】(5)各DMUX装置とMUX装置のクロ
ック及びリセット信号の入力段又は出力段に遅延調整回
路を設けることにより、各DMUX装置とMUX装置の
クロック入力間や、クロックとリセット信号間の相対的
な遅延管理が容易にできる。
【0116】(6)外部への出力手段に対する出力のタ
イミングを決定するクロックを通過してきたゲート段数
又はLSI段数を減らすことによりクロックのゆらぎを
少なくし、クロックの時刻精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の信号処理装置の一実施の形態の構成を
示すブロック図である。
【図2】図1の信号処理装置を用いて信号処理する対象
の1つである電子雲の情報信号の波形を示す図である。
【図3】図1の信号処理装置のDMUX装置とMUX装
置部分の第一の実施例の構成を示すブロック図である。
【図4】図1の信号処理装置のDMUX装置とMUX装
置部分の第二の実施例の構成を示すブロック図である。
【図5】図1の信号処理装置のDMUX装置とMUX装
置部分の第三の実施例の構成を示すブロック図である。
【図6】図5の実施例の各DMUX装置又はMUX装置
の入力段又は出力段に設けられる遅延時間調整回路の構
成を示す回路図である。
【図7】図1の信号処理装置のDMUX装置とMUX装
置部分の第四の実施例の構成を示すブロック図である。
【図8】図7の信号処理装置のDMUX装置の1つの具
体的構成を示す回路図である。
【図9】図7の信号処理装置のMUX装置の1つの具体
的構成を示す回路図である。
【図10】本発明の信号処理装置を構成するDMUX装
置及びMUX装置それぞれのリセット信号の生成に関す
る一実施の形態のリセット信号生成部分のみの回路図で
ある。
【符号の説明】
2 ADC 3,31,31’,32,32’,33,33’,3
4,34’,1002DMUX装置 4,5 主メモリシステム 6,61,61’,62,62’,63,63’,6
4,64’,1003MUX装置 7 DAC 16,16’,16” クロック分配制御器 17,18,19,20,21,22,62a,62
b,602,603,604,605,804,80
5,806,808,809,810,811,90
6,907,908,910,911,912,91
3,914,1004,1005 バッファ 161 リセット信号制御回路 162 分周器 601,901,902,905 MUX 801,802 DMUX 803 ゲートラッチ 903,904,1006,1007,1010,10
11 FF 909,1001 同期クロック発生回路 1008,1012 NORゲート 1009,1013 同期クロック生成ロジック

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周波数f(fは正の実数)のクロックに
    同期して入力される少なくとも1ビットで構成される直
    列データの各ビットをn(nは2以上の自然数)周期分
    まとめてn個の並列データに変換し、該並列データを周
    波数f/nの同期クロックに同期して出力するデマルチ
    プレクサ装置において、 外部から入力された周波数f/2の基準クロックと同一
    の周波数で互いに反転した位相を有する第一及び第二の
    クロックを生成するクロック生成手段と、 前記第一のクロックに同期して動作し、前記直列データ
    をn/2周期分まとめて、n/2個の並列データに変換
    する第一のデマルチプレクサと、 前記第二のクロックに同期して動作し、前記直列データ
    をn/2周期分まとめて、n/2個の並列データに変換
    する第二のデマルチプレクサとを備えたことを特徴とす
    るデマルチプレクサ装置。
  2. 【請求項2】 周波数fのクロックに同期して入力され
    る少なくとも1ビットで構成される直列データをn周期
    分まとめてn個の並列データに変換し、該並列データを
    周波数f/nの同期クロックに同期して出力するデマル
    チプレクサ装置において、 外部から入力された周波数f/2の基準クロックの立ち
    上り時に同期して前記直列データを取り込み、該直列デ
    ータをn/2周期分まとめてn/2個の並列データに変
    換する第一のデマルチプレクサと、 前記基準クロックの立ち下り時に同期して前記直列デー
    タを取り込み、該直列データをn/2周期分まとめてn
    /2個の並列データに変換する第二のデマルチプレクサ
    とを備えたことを特徴とするデマルチプレクサ装置。
  3. 【請求項3】 周波数f/nの同期クロックに同期して
    入力されるn個の並列データを少なくとも1組取り込
    み、構成されるビット数のn倍の周期の直列データに変
    換し、該直列データを周波数fのクロックに同期して出
    力するマルチプレクサ装置において、 外部から入力された周波数f/2の基準クロックと同一
    の周波数で互いに反転した位相を有する第一及び第二の
    クロックを生成するクロック生成手段と、 n/2個の前記並列データを直列データに変換して、該
    直列データを前記第一のクロックに同期して出力する第
    一のマルチプレクサと、 残りのn/2個の前記並列データを直列データに変換し
    て、該直列データを前記第二のクロックに同期して出力
    する第二のマルチプレクサと、 前記基準クロックの論理レベルに応じて前記第一及び第
    二のマルチプレクサの出力のいずれか一方を選択して出
    力する出力手段とを備えたことを特徴とするマルチプレ
    クサ装置。
  4. 【請求項4】 周波数f/nの同期クロックに同期して
    入力されるn個の並列データを少なくとも1組取り込
    み、構成されるビット数のn倍の周期の直列データに変
    換し、該直列データを周波数fのクロックに同期して出
    力するマルチプレクサ装置において、 外部から入力された周波数f/2の基準クロックの立ち
    上り時に同期して前記並列データを取り込み、該並列デ
    ータを直列データに変換する第一のマルチプレクサと、 前記基準クロックの立ち下り時に同期して前記並列デー
    タを取り込み、該並列データを直列データに変換する第
    二のマルチプレクサとを備えたことを特徴とするマルチ
    プレクサ装置。
  5. 【請求項5】 周波数fのクロックに同期して入力され
    る第一の直列データを周波数f/nのクロックに同期し
    たn個の並列データに変換するデマルチプレクサ装置
    と、該デマルチプレクサ装置から出力される前記並列デ
    ータを処理するデータ処理部と、該データ処理部により
    処理されて出力される並列データを周波数fのクロック
    に同期した第二の直列データに変換するマルチプレクサ
    装置とを備えた信号処理装置において、 前記周波数fのクロックと等価なクロックと、該クロッ
    クに同期した、前記デマルチプレクサ装置及び前記マル
    チプレクサ装置の変換動作開始時刻を決定するためのリ
    セット信号とを前記デマルチプレクサ装置及び前記マル
    チプレクサ装置にそれぞれ供給する供給手段を設けたこ
    とを特徴とする信号処理装置。
  6. 【請求項6】 周波数fのクロックに同期して入力され
    る第一の直列データを周波数f/nのクロックに同期し
    たn個の並列データに変換するデマルチプレクサ装置
    と、該デマルチプレクサ装置から出力される前記並列デ
    ータを処理するデータ処理部と、該データ処理部により
    処理されて出力される並列データを周波数fのクロック
    に同期した第二の直列データに変換するマルチプレクサ
    装置とを備えた信号処理装置において、 前記デマルチプレクサ装置の出力段又は前記マルチプレ
    クサ装置の入力段若しくは出力段又は前記デマルチプレ
    クサ装置若しくは前記マルチプレクサ装置のリセット信
    号の入力段若しくは出力段にそれらの入力クロック若し
    くは出力クロック又はリセット信号の遅延時間を調整す
    る遅延時間調整手段を設けたことを特徴とする信号処理
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の信号処理装置において、 前記デマルチプレクサ装置に前記周波数fのクロックに
    同期して前記第一の直列データを入力させる入力手段
    と、 前記マルチプレクサ装置から出力される前記第二の直列
    データを前記信号処理装置の外部に出力する出力手段と
    を更に備え、 前記遅延時間調整手段が、前記デマルチプレクサ装置に
    供給される第一のクロックを、前記入力手段に供給され
    る第二のクロックに対する入力データの遅れを補償する
    時間分遅延させる第一の遅延手段と、前記出力手段に供
    給される第三のクロックを、前記マルチプレクサ装置に
    供給される第四のクロックに対する出力データの遅れを
    補償する時間分遅延させる第二の遅延手段とを備えたこ
    とを特徴とする信号処理装置。
JP20034196A 1996-07-30 1996-07-30 デマルチプレクサ装置及びマルチプレクサ装置並びにそれらを備えた信号処理装置 Expired - Fee Related JP3268428B2 (ja)

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