JPH10504641A - フライアッシュを含むコンクリート及びモルタルの改良された圧縮強度 - Google Patents

フライアッシュを含むコンクリート及びモルタルの改良された圧縮強度

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JPH10504641A JP53039395A JP53039395A JPH10504641A JP H10504641 A JPH10504641 A JP H10504641A JP 53039395 A JP53039395 A JP 53039395A JP 53039395 A JP53039395 A JP 53039395A JP H10504641 A JPH10504641 A JP H10504641A
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アントニー イー(死亡) セルカノヴィックス
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ニュージャージー インスティテュート オヴ テクノロジー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は建築用のセメント及びフライアッシュを含むコンクリート、モルタル及びその他の硬化性混合物に関する。本発明はこのような硬化性混合物の圧縮強度の予測方法を含み、これはプロジェクトを計画するのに非常に重要である。また、本発明は建築に妥当な期間にわたってコンクリートのみを含む硬化性混合物よりも大きい圧縮強度を得ることができるセメント及びフライアッシュを含む硬化性混合物に関する。特別な実施態様において、180 日までフライアッシュを含むコンクリートの圧縮強度を正確に予測する式が提供される。別の特別な例において、ビルディング及びハイウェイ建築に必要とされる設計仕様を満足できる、セメントの代替物として約15%〜25%のフライアッシュを含むコンクリート及びモルタルが提供される。こうして、このような材料は建築費をかなり低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 フライアッシュを含むコンクリート及びモルタルの改良された圧縮強度 本発明に至る研究は政府の支持によりエネルギー部門により査定された契約番 号DE-FG22-90PC90299 のもとに行われた。政府は本発明に或る権利を有する。 発明の分野 本発明は建築用のセメント及びフライアッシュを含むコンクリート、モルタル 及びその他の硬化性混合物に関する。本発明はこのような硬化性混合物の圧縮強 度の予測方法を含み、これはプロジェクトを計画するのに非常に重要である。ま た、本発明は建築に妥当な期間にわたってコンクリートのみを含む硬化性混合物 よりも大きい圧縮強度を得ることができるセメント及びフライアッシュを含む硬 化性混合物に関する。 発明の背景 石炭燃焼発電所の副生物であるフライアッシュは毎年世界中で多量に製造され る。1988年には、石炭アッシュの約8400万トンがフライアッシュ(60.7 %)、ボ トムアッシュ(16.7 %)、ボイラースラグ(5.9%)、及び排煙脱硫(16.7 %)の形 態で米国で製造された(Tyson,1990,石炭燃焼副生物利用セミナー,ピッツバー グ,15頁)。年間に生じたフライアッシュの約5000万トンのうち、わずかに約10 %がコンクリートに使用されるにすぎず(ACI Committee 226,1987,“コンクリ ート中のフライアッシュの使用”,ACI 226.3R-87,ACI J.Proceedings 84:381- 409)、一方、残りの部分が主として埋め立て中の廃棄物として廃棄される。 そのアッシュを埋め立てに廃棄することよりも低価格または助成価格でもそれ を販売することは一般に実用上有益である。何となれば、これは廃棄コストを避 けるからであろう。1960年代及び1970年代には、アッシュ廃棄のコストは典型的 には1トン当たり1.00ドルより小さかった。しかしながら、1970年代後半に始ま った更に厳しい環境規制のために、アッシュ廃棄のコストは1トン当たり2.00ド ルから5.00ドルまで迅速に増加し、依然として上昇している(Bahor及びGolden, 1984,Proceedings,アッシュテクノロジー及びマーケティングに関する第二回国 際会議,ロンドン,133-136頁)。環境上の関心のための埋め立ての不足は更に廃 棄コストを高騰した。環境保護当局(EPA)は1987年に石炭燃焼発電所における廃 棄の全コストはフライアッシュ及びボトムアッシュについて1トン当たり11.00 ドルから20.00 ドルの範囲であると推定した(Courst,1991,Proceedings:第9 回アッシュ使用国際シンポジウム,1:21-1〜21-10)。廃棄コストのこの増加傾向 が多くの関心を引起し、研究者らはフライアッシュの更に良い利用についての手 段を緊急に探索している。フライアッシュに関する一つの可能な販路はコンクリ ートまたはモルタル混合物中の混入である。 フライアッシュは二つの異なる方法でコンクリート中に使用され、一つはセメ ントの代替としてであり、他は充填剤としてである。最初の使用はフライアッシ ュのポゾラン特性を利用し、それは石灰または水酸化カルシウムと反応する時に セメント複合材料の強度を増強することができる。しかしながら、フライアッシ ュは比較的不活性であり、圧縮強度の増加は物性を与えるのに90日までを要し得 る。また、フライアッシュは電力工業からの副生物であるので、フライアッシュ の品質は常にコンクリート工業の最終ユーザーにとって重大な関心であった。 コンクリート中のフライアッシュの混入は作業性を改良し、それにより通常の コンクリートに関する水要求量を低減する。これは、コンクリートが適所にポン プ輸送される場合に最も有益である。多数のその他の有益な効果の中に、低下さ れたブリーディング、低下された凝離、低下された透過性、増大された可塑性、 低下された水和の熱、及び増大された固化時間がある(上記のACI Committee 226 ,1987)。そのスランプは、フライアッシュが使用される時に更に高い(Ukitaら ,1989,SP-114,American Concrete Institute,デトロイト,219-240 頁)。 しかしながら、コンクリート中のフライアッシュの使用は多くの欠点を有する 。例えば、コンクリートへのフライアッシュの添加は低い空気連行及び低い初期 強度発生を有する製品をもたらす。 上記のように、コンクリート中のフライアッシュの使用の重大な欠点は、初期 にフライアッシュがコンクリートの圧縮強度をかなり低下することである。Rav- indrarajah及びTam(1989,コンクリート中のフライアッシュ、シリカヒューム、 スラグ、及び天然ポゾラン,SP-114,American Concrete Institute,デトロイト ,139-155頁)により行われた試験は、初期のフライアッシュコンクリートの圧 縮強度が対照コンクリートに関する圧縮強度よりも低く、これはフライアッシュ が添加される時にコンクリートまたはモルタルの一般的な性質であることを示し た。報告された研究の殆どがフライアッシュの存在のために低いコンクリート強 度を示す傾向がある。いずれの研究もコンクリートの性質を経済的に実際に増強 するための解決法を示唆していなかった。しかも、セメントの代替として使用さ れるフライアッシュについて、それは建築に有益な点で強度貢献に関してセメン トに匹敵する必要がある。実際問題として、これは、フライアッシュコンクリー トが約2週間以内に許容圧縮強度に達する必要があることを意味する。 Swamy(1984,Proceedings,アッシュテクノロジー及びマーケティングに関す る第二回国際会議,ロンドン,359-367 頁)は、超可塑剤の高用量の30重量%の 置換、及び混入がフライアッシュを含まない同様の強度のコンクリートの材料特 性及び構造挙動と殆ど同一の材料特性及び構造挙動を有するコンクリートを生じ ることを示した。しかしながら、超可塑剤の高コストのために、混合比は経済的 ではなかった。 異なる源からのフライアッシュはコンクリートに対し異なる効果を有するかも しれない。同じフライアッシュは異なる型のポルトランドセメントで異なって挙 動するかもしれない(Popovics,1982,ACI J.Proceedings 79:43-49)。何となれ ば、異なる型のポルトランドセメント(型I〜V)は異なる化学組成を有するか らである。現在理解されていないコンクリートに関するフライアッシュの効果に 関するその他の因子は、石灰利用性、異なるフライアッシュ中のガラス相の溶解 性及び反応性の速度、及びフライアッシュコンクリートの初期強度発生を確実に するための適切な混合比である。 フライアッシュ粒子は典型的には球形であり、直径が1〜150 ミクロンの範囲 である(Berry及びMalhotra,1980,ACI J.Proceedings 77:59-73)。Aitcinら(19 86,コンクリート中のフライアッシュ、シリカヒューム、スラグ、及び天然 ポゾラン,SP-114,American Concrete Institute,デトロイト,91-113頁)は、 フライアッシュの平均直径、D50が小さい場合、フライアッシュの表面積は大き い平均直径を有するものよりも大きいことを示した。 貯蔵条件、アッシュ回収方法、及び燃焼条件を含む多くの因子がフライアッシ ュのサイズまたは平均直径に影響する。燃焼条件がおそらく最も重要である。何 となれば、これらは炭素がアッシュ中に残るか否か、または燃焼が完全であるか どうかを決めるからである。 燃焼には二つの主な形態:乾式ボトムボイラー燃焼及び湿式ボトムボイラー燃 焼がある。二つの型のボイラーの間の主な相違は、湿式ボトムボイラーがアッシ ュの融合温度に達し、こうして大きなガラス特性を有するフライアッシュをもた らすことである。 フライアッシュの粉末度を測定するのには一般に二つの方法がある。第一の方 法は残渣を45ミクロン(No.325篩)で測定することによるものであり、これは米 国で使用される方法である。第二の方法は空気透過性試験による表面積方法であ る。Lane及びBest(1982,Concrete Int'l: Design&Constructin 4:81-92)は、4 5ミクロン篩残渣がポゾラン活性の一貫した指標であることを示唆した。コンク リートまたはモルタル中の使用について、ASTM C618(1990,ASTM C618-89a,An nual Book of ASTM Standards,04.02巻)は、所定のフライアッシュの34重量% 以下が45ミクロン篩に保持されることを明記する。しかしながら、Ravina(1980 ,cement and Concrete Research 10:573-580)は、比表面積がポゾラン活性の更 に正確な指標を与えることを報告した。 Ukita ら(1989,上記文献)により行われた研究は、コンクリート中の微粒子、 即ち、1〜20ミクロンの直径範囲の粒子の%が増加するにつれて、相当する強度 獲得が認められることを主張した。同様の観察がGiergiczny及びWerynskaにより 報告されていた(1989,コンクリート中のフライアッシュ、シリカヒューム、スラ グ、及び天然ポゾラン,SSP-114,American Concrete Institute,デトロイト, 97-115頁)。 上記のグループの両方が異なる特性及び源のフライアッシュによる結果を記載 しているが、これらの変数に関する対照を含んでいなかった。こうして、これら の論文の強調は微粒子フライアッシュの性能に関するものであるが、研究に導入 された変数は導かれ得る結論に関して例外をもたらす。特に、Ukita ら(1989,上 記文献)は異なる位置からフライアッシュを回収した。しかしながら、それより 先の論文は、異なる位置から回収されたフライアッシュが異なる化学的性質を有 することを実証した(Liskowitzら,1983,“フライアッシュのソルベート特性” ,Final Report,U.S.Dept.of Energy,Morgantown Energy Technology Center ,211 頁)。Giergiczny及びWerynska(1989,上記文献)は初期のフライアッシュを 異なるサイズに粉砕した。粉砕は金属粒子をフライアッシュに添加することがで き、またフライアッシュの不自然な形状の粒子を生じる傾向がある。こうして、 これらの論文はフライアッシュにより付与された性質に関する微粒子サイズの効 果に関する確実な情報を与えることができなかった。 Berryら(1989,コンクリート中のフライアッシュ、シリカヒューム、スラグ、 及び天然ポゾラン,SP-114,American Concrete Institute,デトロイト,241-27 3頁)はモルタル中の45ミクロンより小さい粒径を有するフライアッシュ、所謂“ 処理された(beneficiated)”フライアッシュの性質を研究した。この粒径のフラ イアッシュは改良されたポゾラン活性、低下された水要求及びアルカリー骨材反 応性を低下する増強された能力を示した。 処理されたフライアッシュはモルタルの改良された性能に関して有望な結果を 示すものと考えられるが、その他の研究者らはコンクリート中に使用された時に そうではないと結論した。また、Giaccio 及びMalhotra(1988,Cement,Concr- ete,and Aggregates 10:88-95)は処理されたフライアッシュを使用して試験を 行った。彼らは、ASTM型Iのセメント、処理されたフライアッシュ及び凝縮シリ カヒュームの使用でつくられたコンクリートが生フライアッシュと較べてコンク リートの性質を殆ど増強しないことを示した。 14日以内に必要とされる性能特性、例えば、最小圧縮強度を予測できるように 得るコンクリートまたはモルタルを有することは建築において重要である。容易 に引き出せる結論は、建築技術者または民間技術者が所定の期間後のコンクリー トまたはモルタル混合物の圧縮強度を予測できなければならないことである。し かしながら、フライアッシュを含む従来技術のコンクリートまたはモルタル混合 物は圧縮強度に関する予測可能性を欠いており、一般にフライアッシュを欠いて いるコンクリートまたはモルタル混合物よりも低い圧縮強度を有する。それ故、 このような硬化性混合物中でフライアッシュを使用するのに動機はなかった。 こうして、フライアッシュを含むコンクリートまたはモルタルの強度獲得の速 度を定量的に測定する方法に対して当業界で要望がある。 フライアッシュを含む高強度のコンクリート及びモルタルに対して当業界で更 なる要望がある。 更に、石炭燃焼中に生じたフライアッシュの利用に対して当業界で更なる要望 がある。 この明細書中の文献の引用または同定は、このような文献が本発明の従来技術 として利用できるという許可と見なされるべきではない。 発明の要約 第一の局面において、本発明は 1.所定の期間にわたってセメントにより寄与される圧縮強度(これはセメン トの濃度の関数である)、及び 2.所定の期間にわたって特定の粉末度のフライアッシュにより寄与される圧 縮強度(粉末度はフライアッシュ粒径の分布またはフライアッシュ粒子体積の分 布である) の圧縮強度への寄与を測定することを特徴とするセメント及び特定の粉末度のフ ライアッシュを含む硬化性混合物の圧縮強度の予想方法を提供する。 本発明によれば、特定の粉末度のフライアッシュにより寄与される圧縮強度は フライアッシュの粉末度、混合物中のフライアッシュの濃度、及び硬化性混合物 中の経過日数の関数である。 フライアッシュの粉末度の一つの目安は本明細書中で粉末度モジュラスと称さ れ、これは粒径(例えば、直径)の分布または粒子体積の分布である。特別な実 施態様において、粉末度モジュラスは約1μ〜約300 μの範囲の異なるサイズの 一つより多い篩に保持するフライアッシュの%の合計である。 本発明の特別な利点は、好ましい局面において、それがフライアッシュの粉末 度の高度に定量的な目安を与えることであり、その目安は所定の時間における硬 化性混合物の圧縮強度を正確に予想するのに使用し得る。 特別な実施態様において、硬化性混合物の圧縮強度はフライアッシュを含まな い対照硬化性混合物と比較したその硬化性混合物の圧縮強度の%として測定され る。更に特別な局面において、圧縮強度の%、σ(%)は次式に従って計算され る。 σ(%)=0.010C2 + A + (B/FM)ln(T) (式中、Cは硬化性混合物中に存在するセメント材料中のセメントの%であり、 そのセメント材料はセメント及びフライアッシュを含み、Aは硬化性混合物の強 度へのフライアッシュの粉末度の寄与に関する定数であり、Bはフライアッシュ とセメントの間のポゾラン活性比に関する定数であり、これは混合物中のフライ アッシュの含量に比例し、FMはフライアッシュの粉末度モジュラスであり、これ は約1μ〜約300 μの範囲の異なるサイズの一つより多い篩に保持するフライア ッシュの%の合計であり、かつTは硬化性混合物の経過日数であり、Tは1日〜 約180 日の範囲である)下記の特別な実施態様において、その式が180 日までの 種々の時点で圧縮強度を正確に予想するのに使用された。 特別な実施態様において、フライアッシュは湿式ボトムボイラーフライアッシ ュまたは乾式ボトムボイラーフライアッシュであり、かつ A=6.74 - 0.00528FM その他の実施態様において、硬化性混合物のフライアッシュ含量は混合物中の セメント材料の約10重量%〜約50重量%であり、かつ B=(1685 + 126C - 1.324C2) 本発明の好ましい局面において、フライアッシュは湿式ボトムボイラーフライ アッシュまたは乾式ボトムボイラーフライアッシュであり、硬化性混合物のフラ イアッシュ含量は約10%〜約50%であり、かつ σ(%)=0.010C2+(6.74+0.00528FM)+{(1685+126C-1.324C2)/FM} ln(T) 更なる局面において、本発明はセメントと特定の粉末度に分別されたフライア ッシュとを含む硬化性混合物を提供する。本発明の硬化性混合物は有利なことに 予想できる圧縮強度を有する。本発明の硬化性混合物は、フライアッシュを含ま ない匹敵する硬化性混合物と同じか、または大きい性能特性、例えば、硬化の7 〜14日後の圧縮強度を有することが好ましい。増強された性能特性を有する本発 明の硬化性混合物は分別されていないフライアッシュのメジアンまたは平均より 小さい粒径または粒子体積の分布を特徴とするフライアッシュを含む。本発明の 硬化性混合物はコンクリート及びモルタルを含むが、これらに限定されない。 それ故、本発明は特に約1重量部のセメント材料、約1〜約3重量部の微細骨 材、約1〜約5重量部の粗大骨材、及び約0.35〜約0.6 重量部の水を含むコンク リートに関するものであり、そのセメント材料は約10重量%〜約50重量%のフラ イアッシュと約50重量%〜約90重量%のセメントとを含み、フライアッシュは約 600 未満の粉末度モジュラスを有し、その粉末度モジュラスは0、1、1.5 、2 、3、5、10、20、45、75、150 、及び300 ミクロンの篩に保持されたフライア ッシュの%の合計として計算される。フライアッシュは上記のように計算して約 350 未満の粉末度モジュラスを有する湿式ボトムボイラーフライアッシュである ことが好ましい。 更なる実施態様において、本発明は約1重量部のセメント材料、約1〜約3重 量部の微細骨材、及び約0.35〜約0.6 重量部の水を含むモルタルに関するもので あり、そのセメント材料は約10重量%〜約50重量%のフライアッシュと約50重量 %〜約90重量%のセメントとを含み、フライアッシュは約600 未満の粉末度モジ ュラスを有し、その粉末度モジュラスは0、1、1.5 、2、3、5、10、20、45 、75、150 、及び300 ミクロンの篩に保持されたフライアッシュの%の合計とし て計算される。フライアッシュは上記のように計算して約350 未満の粉末度モジ ュラスを有する湿式ボトムボイラーフライアッシュであることが好ましい。 以上から認められるように、本発明は非常に安価な材料であるフライアッシュ がセメント材料中のセメントを置換して、性能特性を犠牲にしないで硬化性混合 物のコストを実質的に低減する硬化性混合物を有利に提供する。更なる局面にお いて、本発明は低価格で増強された性能特性を有する硬化性混合物を提供する。 更に、本発明は高価な超可塑剤を必要としないフライアッシュを含むコンクリ ート及びモルタル混合物を有利に提供する。従来技術の混合物は混合物中の水の 量の低減を許すのに超可塑剤を必要とし、こうしてフライアッシュの添加による 混合物の圧縮強度の低下を相殺する。こうして、本発明は可塑剤を実質的に欠い ているコンクリートまたはモルタルを提供する。 本発明によれば、セメントまたはモルタル中に使用される微細骨材は砂及びフ ライアッシュを含むことができ、砂対フライアッシュの重量比は約4:1 〜約1:1 であり、かつフライアッシュは約600 未満の粉末度モジュラスを有し、その粉末 度モジュラスは0、1、1.5 、2、3、5、10、20、45、75、150 、及び300 ミ クロンの篩に保持されたフライアッシュの%の合計として計算される。 更なる局面において、フライアッシュは硬化性混合物中の添加剤として使用で き、添加剤フライアッシュ対セメントの比は約1:10〜約1:1 の範囲であり、フラ イアッシュ(セメント材料、微細骨材代替物、または添加剤として含まれる)の 合計量の比は約1:5 〜約2:1 の範囲である。フライアッシュは約600 未満の粉末 度モジュラスを有することが好ましく、その粉末度モジュラスは0、1、1.5 、 2、3、5、10、20、45、75、150 、及び300 ミクロンの篩に保持されたフライ アッシュの%の合計として計算される。 こうして、本発明は硬化性混合物のセメント材料中のセメントを置換し、硬化 性混合物の砂またはその他の微細骨材を置換するために、または添加剤として特 定の粉末度の分別されたフライアッシュの使用を提供するものであり、その混合 物は予想できる性能特性を有し、建築に必要とされる規格を満たし、またはそれ を越える性能特性を示し、しかもフライアッシュを欠く均等組成物よりもコスト がかなり低い。更に、本発明はこのような硬化性混合物の圧縮強度の予測方法を 提供する。 図面の簡単な説明 図1は分別されたフライアッシュ粒子及びセメント粒子(▼、その98%が75μ 以下の直径を有する)のサイズ分布を示すグラフを示す。(A)乾式ボトムボイラ ーフライアッシュ(■、粒子の92%が75μ以下の直径を有する)及び分級物IC( ▲、95%が150 μ未満である)、11F(◆、96%が30μ未満である)、10F (□、94%が20μ未満である)、6F(◇、99%が15μ未満である)、5F(X、98 %が10μ未満である)、及び3F(△、90%が5μ未満である)。(B)湿式ボトム ボイラーフライアッシュ(□、95%が75μ未満である)及び分級物18C(△、90. 2%が75μ未満である)、18F(X、100 %が30μ未満である)、16F(◇、99% が20μ未満である)、15F(99%が15μ未満である)、14F(◆、100 %が10μ未 満である)及び13F(■、93%が5μ未満である)。乾式ボトムボイラーまたは 湿式ボトムボイラーからのフライアッシュを下記の実施例に記載されたようにし て回収し、6種の異なるサイズ分布分級物に分別した。 図2は経時のコンクリートの圧縮強度を示すグラフである。コンクリート試料 はセメントを含むがコンクリートを含まない基準(□)と比較してコンクリート 中のセメントの15%(A)、25%(B)、35%(C)及び50%(D)の代替として乾式ボトム ボイラーフライアッシュまたは分別された乾式ボトムボイラーフライアッシュを 含む。試料は図1及び実施例に記載されたような分別されたフライアッシュ試料 を含む。3FCxx(+記号、3Fフライアッシュ分級物、xxはセメントを置換するの に使用されたフライアッシュの%を表す)、6FCxx(◇、6Fフライアッシュ分級 物)、10FCxx(△、10F フライアッシュ分級物)、11FCxx(X、11F フライアッ シュ分級物)、1CCxx(▽、1Cフライアッシュ分級物)、及びCDRYxx(□[対照 試料よりも夫々の時点で一様に低い圧縮強度]、初期の乾式ボトムボイラーフラ イアッシュ供給原料)。 図3は経時のコンクリートの圧縮強度を示すグラフを示す。コンクリートはコ ンクリート中のセメントの15%(A)、25%(B)、35%(C)及び50%(D)の代替として 湿式ボトムボイラーフライアッシュまたは分別された湿式ボトムボイラーフライ アッシュを含む。分別されたフライアッシュは図1及び実施例に記載されたとお りである。CCCC(□、フライアッシュを含まない対照)、13FCxx(+記号、13F フライアッシュ分級物、xxはセメントを置換するのに使用されたフライアッシュ の%を表す)、15FCxx(◇、15F フライアッシュ分級物)、16FCxx(△、16F フ ライアッシュ分級物)、18FCxx(X、18F フライアッシュ分級物)、18CCxx(▽ 、18C フライアッシュ分級物)、及びCWETxx(□、[対照試料よりも夫々の時点 で一様に低い圧縮強度]、初期の湿式ボトムボイラーフライアッシュ供給原 料)。 図4はセメントがシリカヒュームまたは分別された乾式ボトムボイラーフライ アッシュもしくは湿式ボトムボイラーフライアッシュの最も微細な分級物で15% (A)または25%(B)置換されているコンクリート試料の経時の圧縮強度獲得を示す グラフを示す。(A)CSF15(+記号、シリカヒュームによる置換)、C3F15(△、 乾式ボトムボイラー分級物3Fによる置換)、C13F15(▽、湿式ボトムボイラー分 級物13F による置換)、及びCSF(□、フライアッシュまたはシリカヒュームを 含まない対照)。(B)CSF25(◇、シリカヒュームによる置換)、C3F25(X、乾式 ボトムボイラー分級物3Fによる置換)、C13F25(■、湿式ボトムボイラー分級物 13Fによる置換)、及びCSF(□、フライアッシュまたはシリカヒュームを含まな い対照)。 図5は経時のセメントの代替物として15%のフライアッシュを含むモルタル試 料の圧縮強度を示すグラフを示す。(A)図1及び実施例に記載されたような供給 原料及び分別された乾式ボトムボイラーフライアッシュ。CF(□、フライアッシ ュを含まない対照)、3Fxx(+記号、3Fフライアッシュ分級物、xxはフライアッ シュによるセメントの置換%を表す)、5Fxx(◇、5Fフライアッシュ分級物)、 10Fxx(X、10F フライアッシュ分級物)、11Fxx(▽、11F フライアッシュ分級 物)、1Cxx(□[対照よりも極めて低い圧縮強度]、1Cフライアッシュ分級物) 、及びDRYxx(+記号[3Fを含む試料よりも低い圧縮強度]、供給原料乾式ボト ムボイラーフライアッシュ)。(B)図1及び実施例に記載されたような供給原料 及び分別された湿式ボトムボイラーフライアッシュ。CF(□、フライアッシュを 含まない対照)、13Fxx(+記号、13F フライアッシュ分級物、xxはフライアッ シュによるセメントの置換%を表す)、14Fxx(◇、14F フライアッシュ分級物 )、15Fxx(X、15F フライアッシュ分級物)、18Fxx(▽、18F フライアッシュ 分級物)、18Cxx(□[対照よりも極めて低い圧縮強度]、18C フライアッシュ 分級物)、及びWETxx(+記号[13F を含む試料よりも低い圧縮強度]、供給原 料湿式ボトムボイラーフライアッシュ)。 図6はセメントの代替物として25%の分別され、または分別されていない乾式 ボトムボイラーフライアッシュ(A)または湿式ボトムボイラーフライアッシュ (B)を含むモルタル試料の経時の圧縮強度を示す図5と同様のグラフを示す。記 号は図5に関するものと同じである。 図7はセメントの代替物として50%の分別され、または分別されていない乾式 ボトムボイラーフライアッシュ(A)または湿式ボトムボイラーフライアッシュ(B) を含むモルタル試料の経時の圧縮強度を示す図5及び6と同様のグラフを示す。 記号は図5に関するものと同じである。 図8は分別された乾式ボトムボイラーフライアッシュコンクリートに関する圧 縮強度とメジアンフライアッシュ直径の関係を示すグラフを示す。コンクリート 試料はセメントの代替として15%(A)、25%(B)、35%(C)、及び50%(D)のフライ アッシュを含む。圧縮強度を1日目(□)、7日目(+記号)、14日目(◇)、 28日目(△)、56日目(X)、90日目(▽)及び180 日目(□、1日目の値よりも 極めて高い圧縮強度を有する)に測定した。 図9は分別された湿式ボトムボイラーフライアッシュコンクリートに関する圧 縮強度とメジアンフライアッシュ直径の関係を示すグラフを示す。コンクリート 試料はセメントの代替として15%(A)、25%(B)、35%(C)、及び50%(D)のフライ アッシュを含む。記号は図8に関するものと同じである。 図10は式3、5及び6中の可変B(Bの係数)とコンクリート混合物のセメン ト含量の関係を示すグラフである。セメント含量は混合物中のセメント材料の重 量%として表される。 図11はコンクリート中のセメントの15%(A)、25%(B)、35%(C)、及び50%(D) の置換として6Fフライアッシュ(乾式ボトムボイラーフライアッシュ)分級物を 含むコンクリートの予想圧縮強度(実線の曲線)及び測定圧縮強度(□)を示す グラフを示す。 図12はコンクリート中のセメントの15%(A)、25%(B)、35%(C)、及び50%(D) の置換として16F フライアッシュ(湿式ボトムボイラーフライアッシュ)分級物 を含むコンクリートの予想圧縮強度(実線の曲線)及び測定圧縮強度(□)を示 すグラフを示す。 発明の詳細な説明 上記のように、本発明はセメント材料中のセメントの代替として特定の粉末度 のフライアッシュを含む硬化性混合物に関するものであり、その硬化性混合物は フライアッシュを含まない同じ硬化性混合物の圧縮強度にほぼ等しいか、または それより大きい圧縮強度を達成する。更に、本発明は特定の粉末度のフライアッ シュによる硬化性混合物中の微細骨材の一部の置換を提供する。更に、本発明は フライアッシュの粉末度の程度に基いてフライアッシュを含む硬化性混合物の圧 縮強度を予測する方法に関する。特別な実施態様において、硬化性混合物は以下 に定義されるようなコンクリートまたはモルタルであり得る。 この明細書中で、特定の比、%、または割合が記載される場合、それらは体積 ではなく重量により測定される。 本発明は、フライアッシュの源及び化学組成にかかわらず、フライアッシュの ポゾラン特性が主としてフライアッシュの粉末度の程度に依存するという観察に 一部基いている。驚くことに、本明細書に定義された特定の粉末度モジュラスの 分級物へのフライアッシュの分別は、フライアッシュの分級条件または燃焼条件 にもかかわらず、高度の品質管理を与えることがわかった。 本明細書に使用される“フライアッシュ”という用語は、粉末石炭の燃焼中に 生成される物質の組成と同様または同一の化学組成を有する固体材料を表す。特 別な局面において、固体材料は粉末石炭の燃焼後に残る材料である。ACI Commi- ttee 116(1990,ACI 116-85,ACI Manual of Concrete Practice Part I,米国 コンクリート協会,デトロイト)はフライアッシュを“煙道ガスによりファイヤ ボックスから輸送される粉砕石炭または粉末石炭の燃焼から生じる微細残渣”と 定義しており、本明細書に使用される“フライアッシュ”という用語はこの定義 を含む。一般に、種々の石炭から誘導されたフライアッシュは化学組成を異にす るが、フライアッシュの主成分はSiO2(25 %〜60%)、Al2O3(10%〜30%)、及び Fe2O3(5%〜25%)である。フライアッシュのMgO 含量は一般に5%以下である 。こうして、フライアッシュという用語は一般に約25%〜約60%のシリカ、約10 %〜約30%のAl2O3、約5%〜約25%のFe2O3、約0%〜約20%のCaO 、及び約0 %〜約5%のMgO を含む固体粉末を表す。 更に、“フライアッシュ”という用語は、本明細書に記載されたようなフライ アッシュと同じ性能特性を有するように調製し得る合成フライアッシュを意図し ている。 現在、フライアッシュはASTM C 618(1990、上記文献)によれば二つのグルー プ:クラスC及びクラスFに主として分類される。クラスFは一般に無煙炭また は歴青炭を燃焼することにより製造され、またクラスCは亜歴青炭または亜炭か ら生じる。一般に、亜歴青炭の燃焼からのフライアッシュは歴青炭からのフライ アッシュよりも多いCaO 及び少ないFe2O3を含む(Berry及びMalhotra,1980,ACI J.Proceedings 77:59-73)。こうして、クラスCフライアッシュのCaO 含量は通 常10%よりも高く、SiO2、Al2O3及びFe2O3の酸化物の合計は50%以上である。ク ラスFフライアッシュについて、そのCaO 含量は通常10%未満であり、上記酸化 物の合計は70%以上である。 フライアッシュのガラス相は実質的に燃焼条件及びボイラーの型に依存する。 異なるボイラー、例えば、乾式ボトムボイラーまたは湿式ボトムボイラーから得 られた分別されていないフライアッシュは異なって挙動することがわかった。高 温を得るボイラーは更に発達したガラス相または顕著なガラス相を有するフライ アッシュを生じる。また、フライアッシュの融合温度を低下する融剤の存在下の 燃焼はまた低温ボイラーについて燃焼により生成されたフライアッシュのガラス 相を増加できる。フライアッシュを含む硬化性混合物の圧縮強度はフライアッシ ュのガラス相に一部依存することがあり、こうして一般に高温ボイラーについて 生成され、もしくは融剤の存在下で生成されたフライアッシュ、またはその両方 が好ましいかもしれない。しかしながら、本明細書で実証されるように、粉末度 モジュラスが圧縮強度に関する最も重要なパラメーターであり、特定の粉末度モ ジュラスを有する、あらゆる源からの分別されたフライアッシュが本発明に従っ て使用し得る。 フライアッシュは、多くの場合、風化プロセス及び輸送プロセスのために一般 に乾燥した微細な形態になるが、フライアッシュは湿潤になり、しばしば塊を形 成する。このようなフライアッシュはそれ程反応性ではあり得ない。 ASTM C 593(1990,ASTM C 593-89,Annual Book of ASTM Standards,04.02 巻)により定義されるように、ポゾランは“それ自体でセメントの価値を殆どま たは全く有しないが、微細な形態かつ水分の存在下で常温でアルカリ水酸化物及 びアルカリ土類水酸化物と反応してセメント特性を有する化合物を生成し、また はその化合物の生成を助けるシリカ質材料またはアルミノーシリカ質材料”であ る。 本発明は分別されたフライアッシュの粉末度モジュラスの測定に関する。本明 細書に使用される“粉末度モジュラス”という用語はフライアッシュの粒子の体 積の分布またはフライアッシュの粒径の分布の目安を表す。本発明によれば、粉 末度モジュラスは平均もしくはメジアン粒径測定または全表面積測定よりも極め て多い情報を提供する分布分析である。粉末度モジュラスの値はフライアッシュ の分級物または分別されていないフライアッシュの粉末度に相当する。こうして 、小さいサイズ、例えば、小さい範囲の組に入るメジアン直径を有する粒子の分 布を含むフライアッシュの分級物は、若干大きいサイズ、例えば、大きい範囲の 組に入るメジアン直径を有する粒子の分布を含むフライアッシュの分級物、また は分別されていないフライアッシュよりも低い粉末度モジュラス値を有するであ ろう。本発明によれば、粉末度モジュラスの低い値が好ましい。何となれば、低 い粉末度モジュラスを有する分級物を含む硬化性混合物は更に迅速に圧縮強度獲 得を得るからである。別の実施態様において、圧縮強度獲得の更に遅い速度が所 望されるかもしれない場合には、粉末度モジュラスの更に大きな値が好ましいか もしれない。 こうして、本発明は、一部、所定の分級物中のフライアッシュ粒子が分別され ていないフライアッシュよりも一様な体積またはサイズの分布を有する分別され たフライアッシュの使用に関する。 粉末度モジュラスは一連の異なるサイズの篩の夫々に残るフライアッシュの% の合計として測定されることが好ましい。それ故、“粉末度モジュラス”という 用語は、一連の選択された篩に応じて変化し得る相対値を表す。本発明によれば 、小さいサイズまたは直径のフライアッシュ粒子が硬化性混合物中の使用に好ま しいので、一連の小さい篩が選択される場合には、粉末度モジュラスの更に正確 な測定が有用である。篩のサイズは主として10μ未満であることが好ましく、例 えば、篩は0.5、1、2、3、4、5、6、7、8及び10ミクロンであってもよ く、 300 ミクロンまでの範囲の篩が有益である。10ミクロン以下のサイズの篩の数は 10ミクロンより大きいサイズの篩の数よりも少なくとも1多くあるべきである。 好ましい実施態様において、10ミクロン以下のサイズの篩の数は少なくとも5で ある。特別な実施態様において、乾燥篩が粉末度モジュラスの値を計算するのに 使用されるが、湿式篩分けの如きその他の方法がまた使用し得る。 10ミクロン以下のサイズの篩の数が大きい程、粉末度モジュラスの絶対値は大 きい。それ故、0.5 、1、2、3、4、5、6、7、8、及び10ミクロンの篩が 使用される場合、粉末度モジュラスは小さい直径または小さいサイズのフライア ッシュ粒子に関するこの値の測定の更に大きい精度を反映して高い絶対数であろ う。 フライアッシュのその他の記載、例えば、45μ(No.325)篩に関する保持率は あまりに粗すぎて、圧縮強度獲得を推定し、または満足な圧縮強度を有する硬化 性混合物を調製するための正確かつ定量的な値を与えることができないことがわ かった。同様に、目安、例えば、ブライン粉末度(これは実際にはサイズまたは 体積に若干比例するが、一致しないフライアッシュ粒子の平均表面積の測定であ る)はまた圧縮強度獲得を予測し、または満足な圧縮強度を有する硬化性混合物 を調製するのに有益ではないことがわかった。下記の特別な実施例において、分 別されたフライアッシュがセメントの35%を置換するのに使用される場合、圧縮 強度は約4000 cm2/gより大きいブライン粉末度でブライン粉末度とは独立であり 、一方、圧縮強度は試験した直径の全範囲にわたってメジアン直径により変化す る。 特別な理論または仮説により束縛されることを意図していないが、硬化性混合 物中のフライアッシュの溶解(これにより、フライアッシュのポゾラン特性が硬 化性混合物の圧縮強度に寄与し得る)は或る最小サイズまでのフライアッシュの サイズ分布に決定的に依存するものと考えられる。下記の実施例に開示されたデ ータは、硬化性混合物の圧縮強度へのフライアッシュ寄与が粒子体積、またはサ イズの分布に依存するという結論を支持する。最小サイズより上では、その寄与 が減少する。この最小サイズより下では、コンクリートの強度がサイズとは独立 であることが明らかである。例えば、ブライン粉末度として測定されるような表 面積ではなく、サイズが更に重要な因子であるという発見は最も驚くべきことで ある。この観察は驚くべきことである。何となれば、表面官能基がおそらく反応 に一層利用できるので、表面積は粒子の反応性を仮定的に決定するからである。 セメントを含む硬化性混合物中のフライアッシュのポゾラン反応はフライアッ シュの成分と水酸化カルシウムの反応である。それは一般にフライアッシュのガ ラス相からのケイ酸塩及びアルミン酸塩と細孔溶液中の水酸化物イオンの間でフ ライアッシュ粒子の表面で起こるものと推定される(Plowman,1984,Proceeding s,アッシュ技術及びマーケティングに関する第2回国際会議,ロンドン,437-4 43 頁)。しかしながら、本発明に至る研究の結果は、アッシュのポゾラン反応 がフライアッシュ粒子のフォルメン(folumen)に依存することを示す。粒子体積 が小さい程、それはセメントとのその反応を更に迅速に完結して圧縮強度に寄与 する。異なる型のフライアッシュ中のこれらのガラス相の溶解性及び反応性の速 度はフライアッシュのガラス相に依存し、これが順にフライアッシュを生じたボ イラーの燃焼温度に依存する。フライアッシュのガラス相に関する燃焼条件の効 果に加えて、一つのクラスからの異なるフライアッシュは、SiO2、Al2O3及びFe2 O3含量、並びにアッシュの粒径分布及び貯蔵条件の如きその他の因子に応じて、 異なって挙動し得る(Aitcinら,1986,上記文献; Liskowitz ら,1983,上記文 献を参照のこと)。 水和中、ポルトランドセメントは細孔空間に関係する石灰(CaO)のサーフェイ ト(surfeit)を生じる。この石灰の存在がフライアッシュ中のシリカ成分と水酸 化カルシウムの反応を可能にして付加的なケイ酸カルシウム水和物[C-S-H]を 生成する。Heら(1984,Cement and Concrete Research 14:505-511)は、フライ アッシュ−ポルトランドセメントペースト中の結晶性水酸化カルシウムの含量が フライアッシュの添加の結果として低下し、おそらく付加C-S-H を生成するため のフライアッシュからのアルミナ及びシリカとのカルシウムの反応に由来するこ とを示した。このプロセスはコンクリートを安定化し、透過性を低下し、かつ化 学的侵食に対する耐性を増大する。 分別は当業界で知られているあらゆる手段により行い得る。分別は空気分級系 で進行することが好ましい。下記の特別な実施態様において、ミクロ−サイザー 空気分級系が6種の異なる粒径範囲でフライアッシュを分別するのに使用された 。 別の実施態様において、フライアッシュは篩分けにより分別し得る。例えば、45 μ以下の篩が特定の最大サイズの粒子について選択するのに使用し得る。更なる 実施態様において、フライアッシュは所望のサイズまたは粉末度に粉砕し得る。 この方法はフライアッシュの収率を増大し得る。粉砕方法は許される程に一様な 粒子を生じ、しかも粉砕機から金属不純物またはその他の不純物を導入しないこ とが好ましい。 本明細書に使用される“セメンド”という用語は、キルン中で一緒に燃焼され 、微粉砕されたアルミナ、シリカ、石灰、鉄酸化物及びマグネシアを含む粉末を 表し、これは水との混合後に、硬質混合物中の混合物中に存在するその他の物質 を結合または一体化する。こうして、本発明の硬化性混合物はセメントを含む。 一般に、セメントという用語はポルトランドセメント、特にポルトランド型I、 II、III 、IV及びVのセメントの如き水硬性セメントを表すが、これらに限定さ れない。 本明細書に使用される“セメント材料”という用語は、混合物中に存在するそ の他の物質を結合または一体化することを与える硬化性混合物の一部を表し、こ うしてセメント及びポゾランフライアッシュを含む。フライアッシュは本発明の 硬化性混合物中のセメント材料の約5%から約50%を構成し得る。フライアッシ ュはセメント材料の約10%から約35%を構成することが好ましい。セメント材料 の残部は一般にセメント、特にポルトランドセメントであろう。下記の特別な実 施態様において、本発明の硬化性混合物はポルトランド型Iセメントを含む。 “コンクリート”という用語はセメント材料;微細骨材、例えば、砂;粗大骨 材、例えば、粉砕された玄武岩粗大骨材(これに限定されない);及び水を含む 硬化性混合物を表す。更に、本発明のコンクリートは特定の粉末度を有するフラ イアッシュを含む。特別な実施態様において、フライアッシュはセメント材料の 約10%〜約50%を構成する。更なる局面において、フライアッシュは砂に対し約 4:1 〜約1:1 の比で微細骨材として使用される。更に別の実施態様において、フ ライアッシュはセメントの代替、またはセメント及び微細骨材の代替に加えて添 加剤である。 特別な実施態様において、本発明のコンクリートは約1重量部のセメント材料 、 約1〜約3重量部の微細骨材、約1〜約5重量部の粗大骨材、及び約0.35〜約0. 6 重量部の水を含み、その結果、セメント材料と水の比は約3:1 〜1.5:1 の範囲 であり、セメント材料と水の比は約2:1 であることが好ましい。特別な実施態様 において、コンクリートは1部のセメント材料、2部のシリカ質川砂またはオタ ワ砂、3部の3/8"の粉砕された玄武岩粗大骨材、及び0.5 部の水を含む。 “モルタル”という用語は、セメント材料;微細骨材、例えば、砂;及び水を 含む硬化性混合物を表す。更に、本発明のモルタルは特定の粉末度を有するフラ イアッシュを含む。特別な実施態様において、フライアッシュはセメント材料の 約10%〜約50%を構成する。更なる局面において、フライアッシュは砂に対し約 4:1 〜約1:1 の比で微細骨材として使用される。更に別の実施態様において、フ ライアッシュはセメントの代替、またはセメント及び微細骨材の代替に加えて添 加剤である。 特別な実施態様において、本発明のモルタルは約1重量部のセメント材料、約 1〜約3重量部の微細骨材、及び約0.5 重量部の水を含み、その結果、セメント 材料と水の比は約2:1 である。特別な実施態様において、モルタルは1部のセメ ント材料、2.75部のオタワ砂、及び0.5 部の水を含む。 上記のように、フライアッシュはセメント材料としての役割を有することの他 にコンクリートまたはモルタル中の微細骨材として使用し得る。砂の如き通常の 微細骨材をフライアッシュに置換することは、コンクリートまたはモルタルの増 大された圧縮強度の利点を与えることがわかった。何となれば、硬化性組成物中 のフライアッシュの合計量は、セメント材料中のセメントの量が大きいので、圧 縮強度の増大の迅速な速度でもって、同じであるからである。 本発明によれば、硬化性混合物は一種以上の下記の物質を更に含み得る。キル ン粉塵、例えば、セメントの製造中に生じた粉塵;シリカヒューム(これは通常 約96%〜98%の反応性SiO2からなるケイ素金属工業からの副生物であり、かつ一 般に1ミクロン未満の非常に微細な粒径になる);コンクリートを混合するため に水要求を減少するのに使用されるコンクリート用の高価であるが普通の添加剤 である超可塑剤、例えば、デラセム-100(W.R.Grace); 及びヘキサメタリン酸ナ トリウム(NaPO3)の如き分散剤。分散剤の使用は、風化されたフライアッシュが 硬化性混合物中に混入される時に特に好ましい。 シリカヒュームの添加は硬化性混合物の強度獲得の初期速度を増進することが でき、それ故、本発明の硬化性混合物の望ましい成分であり得る。 特別な実施態様において、本発明の硬化性混合物はまた強化のためにガラス繊 維を含んでもよい。強化のための本発明の硬化性混合物中のガラス繊維の使用が 達成し得る。何となれば、フライアッシュ、特にフライアッシュの微細な分級物 はガラス繊維よりも容易にセメントの反応性成分、例えば、Ca(OH)2と反応し、 こうしてこれらの反応性成分とのガラス繊維の長期の反応(これはそうしないと ガラス繊維を分解するであろう)を防止するからである。最も不活性な硬化性混 合物結果物は、ほぼ等しい量のフライアッシュ、またはフライアッシュ及びシリ カヒューム(以下に説明される)、並びにセメントを含むものである。セメント 中の反応性薬剤を中和するフライアッシュの能力が、本発明者らによる“硫酸塩 及び酸に耐性のコンクリート及びモルタル”という発明の名称の、1994年5月20 日に出願された米国特許出願第08/246,861号(代理人事件番号715-1-036)に更に 詳しく説明されている。 別の特別な実施態様において、本発明の硬化性混合物はガラス繊維、及びシリ カヒュームを更に含む。シリカヒュームはガラス繊維よりも容易にセメントの反 応性成分と反応し、こうして分解からのガラス繊維の初期の望ましい保護を与え ることができるだけでなく、初期の圧縮強度獲得を与えることができる。続いて 、フライアッシュはこのような反応性成分と反応し、こうしてガラス繊維の初期 及び後期の反応性を排除する。上記のように、アルカリ化合物及びアルカリ土類 化合物とのガラス繊維の反応はガラス繊維の分解、及び硬化性混合物の引張強さ の損失をもたらし得る。 3"x6"x27" の寸法を有する本発明のコンクリートはりは、例えば、第三点負荷 で簡単なはりを使用して、フライアッシュコンクリートの曲げ強さを評価するの に使用し得る。このような試験操作はASTM C78(1990,ASTM C 78-84.Annual B ook of ASTM Standards,04.02 巻)に従うものであることが好ましい。 本発明が下記の実施例を参考にして更に良く理解されるであろう。これらの実 施例は例示のために示されるものであり、限定のためではない。 実施例 この研究に使用したフライアッシュを米国の北東部にある公益事業から集めた 。DH、H、M、及びPと称される異なる源のフライアッシュをこのプログラムに 使用した。最後の試料を前記のようにして乾燥状態及び風化状態の両方で得た。 夫々、モルタル及びコンクリートの圧縮強度を研究するためにASTM規格2"x2"x 2"立方形標本及び3"x6" 円筒形標本を使用した。3"x6"x27" はり標本をコンクリ ートの曲げ強さを研究するのに選択した。全ての試験をMTS 密閉ループサーボ油 圧試験機で行った。 材料 この研究に使用した材料は標準ポルトランドセメント型I、オタワ砂、シリカ 質砂(川砂)、粗大骨材、フライアッシュ、キルン粉塵、シリカヒューム、超可 塑剤、分散剤、及び水からなっていた。 2種の砂を使用した。ASTM C-778(1990,“標準砂に関する仕様”,Annual B -ook of ASTM Standards,04.08巻)に合致してNo.300(0.06mm)篩とNo.100(0. 150mm)篩の間で主として等級付けされた等級付けの砂を標準砂として使用した。 また、篩No.4(開口サイズ4.75mm)を通過する別の地方のシリカ質の砂(川砂) をモルタル及びコンクリートをキャストするのに使用した。 3/8"の粉砕された玄武岩粗大骨材サイズをコンクリートをキャストするのに使 用した。 湿式ボトムボイラーフライアッシュ及び乾式ボトムボイラーフライアッシュを その研究に選択した。これらの2種のフライアッシュを追加の研究のために異な る粒径に更に分別した。 1ミクロン未満のサイズ及び96〜98%の反応性SiO2の非常に微細な粒子のシリ カヒューム(マイクロエレクトロニックチップの製造において製造された)を粉 末形態で使用した。シリカヒュームの添加は高強度コンクリートを製造すること を目的とした。 超可塑剤(ダラセム-100、W.R.Grace)を標準操作に従って使用した。 ヘキサメタリン酸ナトリウム(NaPO3)を通常分散剤として使用した。フライア ッシュコンクリート混合物中の分散剤の添加は、風化フライアッシュの塊が微粒 子に分散され、その結果として、更に反応性であり得ることを確実にするためで あった。 水道水を使用した。 フライアッシュ及びセメントの化学組成を蛍光X線により測定した(ASTM D-43 26 1990,“蛍光X線による石炭アッシュ及びコークスアッシュ中の多量元素及び 微量元素の試験方法”,Annual Book of ASTM Standards,05.05 巻)。 フライアッシュ粉末度 フライアッシュの粉末度を、二つの異なる標準方法:ブライン空気透過性及び 45ミクロン(No.325 篩)による粉末度を使用して測定した。また、粉末度を記載 されたようにして粉末度モジュラスとして測定した。 ブライン空気透過性(ブライン粉末度)について、粉末度をフライアッシュの 全表面積(1g当たりの平方センチメートル、または1kg当たりの平方メートル )として表される比表面積で表した。ブライン法から得られた結果は絶対粉末度 ではなく相対粉末度の目安であった。試験操作はASTM C 204(1990,“ポルトラ ンドセメントの粉末度の試験方法”,ASTM C 204-89,Annual Book of ASTM Sta nd-ards,04.01 巻)に従った。 篩45ミクロン(No.325 篩)に保持されたフライアッシュの粉末度を、水硬性セ メントに関するASTM C 430(1990,“45ミクロン(No.325)篩による水硬性セメン トの粉末度の試験方法”,ASTM C 430-89,Annual Book of ASTM Standards,04. 01巻)試験方法に従ってNo.325篩で湿式篩分けされた時に保持されたフライアッ シュの量により測定した。 粉末度モジュラスを下記の篩サイズに保持されたフライアッシュの%の合計に より測定した。0.1 、1.5 、2、3、5、10、20、45、75、150 、及び300 ミク ロン。 コンクリートまたはモルタル混合物の硬化時間をビカーニードル試験及びギル モアニードル試験により測定した。試験方法はビカー試験についてASTM C-191 (1990,“ビカーニードルによる水硬性セメントの硬化時間の試験方法”,ASTM C -191-82,Annual Book of ASTM Standards,04.01巻)に従い、またギルモア試験 についてASTM C 266(1990,“ギルモアニードルによる水硬性セメントペーストの 硬化時間の試験方法”,ASTM C 266-89,Annual Book of ASTM Standards,04.0 1巻)に従った。 フライアッシュモルタル DHフライアッシュ、Hフライアッシュ、乾燥フライアッシュ、及び風化フライ アッシュをセメント及びオタワ砂と混合した。フライアッシュによるポルトラン ドセメントの一部の置換はセメント材料(セメント+フライアッシュ)の0重量 %、15重量%、25重量%及び35重量%と変化した。標本を混合し、ASTM C 109(1 990,“水硬性セメントモルタル... の圧縮強度の試験方法”,ASTM C-109-88,A nnual Book of ASTM Standards,04.01巻)に従ってキャストした。全ての標本を 飽和石灰水中で硬化し、1、3、7、14、28、56、及び90の経過日数で試験した 。 代替物としてのフライアッシュ フライアッシュをセメントの代替物として使用した。水、川砂、及びセメント 材料(セメント+フライアッシュ)を一定に保つことにより、セメントをフライ アッシュにより置換した。フライアッシュの置換をセメント材料の15重量%から 50重量%まで変化させた。試験の時間まで全ての標本を飽和石灰水中で硬化した 。これは、水分及び石灰が起こり得る潜在的な反応を与えるのに利用できること を確実にするためであった。2"x2"x2"の立方形のモルタルの圧縮強度を1、3、 7、14、28、56、90及び180 日に試験した。 添加剤としてのフライアッシュ フライアッシュをモルタル中の添加剤として使用した。幾つかの場合、砂の10 %をフライアッシュにより置換した。セメント、川砂、及び水を一定に保つこと により、フライアッシュを混合物中に直接添加した。フライアッシュの添加をセ メントの15重量%から50重量%まで変化させた。全ての標本を飽和石灰水中で硬 化し、1、3、7、14、28、56、90及び180 日にそれらの圧縮強度について試験 した。 分別されたフライアッシュコンクリート及びモルタル ミクローサイザー空気分級系を使用することにより乾式ボトムボイラーフライ アッシュ及び湿式ボトムボイラーフライアッシュを異なる粒径に分離した。フラ イアッシュを6種の粒径分布に分別した。分別されたフライアッシュ及び初期の 供給原料フライアッシュを使用してセメント材料の15重量%、25重量%、35重量 %及び50重量%のセメントを置換した。分別されたフライアッシュコンクリート の圧縮強度を1日から180 日まで試験した。0-5 、0-10、0-15、0-20、0-30、0- 44ミクロンの粒径、及び初期供給原料フライアッシュの効果を調べ、対照コンク リートと比較した。3"x6" の円筒体を使用して分別されたフライアッシュコンク リートの圧縮強度を測定した。2"x2"x2"の立方形の標準サイズを使用して分別さ れたフライアッシュモルタルの圧縮強度を測定した。分別されたフライアッシュ モルタルの混合比率を表1に示す。 高強度のフライアッシュ及びシリカヒュームコンクリート フライアッシュの非常に微細な粒径、即ち、5ミクロンより小さい粒子を使用 して高強度フライアッシュコンクリートを製造した。セメント材料の15重量%及 び25重量%のフライアッシュをセメントの代替としてコンクリート中に使用した 。また、粉末形態のシリカヒュームをフライアッシュと同じ比率で使用した。高 強度フライアッシュコンクリート及びシリカヒュームコンクリートの圧縮強度を 測定し、比較した。高強度フライアッシュコンクリート及びシリカヒュームコン クリートの混合比率を表2に示す。 分別されたフライアッシュの化学組成 分別されたフライアッシュの化学組成を表3に示す。試料CEM はこの研究に使 用したセメント試料である。試料DRY 及びWET は夫々乾式ボトムボイラーアッシ ュ及び湿式ボトムボイラーアッシュの初期供給原料からのフライアッシュである 。3Fは乾式ボトムボイラーアッシュの最も微細なフライアッシュ試料であり、か つ13F は湿式ボトムボイラーアッシュの最も微細な試料である。乾式ボトムボイ ラーアッシュ及び湿式ボトムボイラーアッシュの最も粗大なフライアッシュ試料 は夫々1C及び18C である。 ここに使用した湿式ボトムボイラーフライアッシュ及び乾式ボトムボイラーフ ライアッシュの両方はASTM C-618(1990,上記文献)によればフラスFフライア ッシュとして分類された。分別されたフライアッシュの殆どが粒径の変化ととも に酸化物組成の点でわずかに変化した。サイズ分級物へのクラスF(高カルシウ ム)フライアッシュの分離は粒子間の有意な化学的、形態学的または鉱物学的仕 様をもたらさないことが報告されていた(Hemmings and Berry,1986,Symposium Proceedings,フライアッシュ及び石炭変換副生物:特性決定、利用及び廃棄II ,Material Research Society 65:91-130)。SiO2含量は、粒子サイズが大きい時 に低い傾向がある。2種のフライアッシュの化学組成の相違がSiO2、Fe2O3、及 びCaO 含量で観察された。乾式ボトムボイラーフライアッシュの試料は湿式ボト ムボイラーフライアッシュよりもSiO2に約10%富んでいた。乾式ボトムボイラー フライアッシュのCaO 含量は1.90%から2.99%まで変化し、一方、湿式ボトムボ イラーフライアッシュについて、CaO は6.55%から7.38%まで変化した。湿式ボ トムボイラーフライアッシュのFe2O3含量は乾式ボトムボイラーフライアッシュ よりも湿式ボトムボイラー中で約2倍高かった。夫々の型のフライアッシュのFe2 O3の最高濃度が最も粗大な粒径、即ち、1C及び18C で観察された。フライアッ シュの化学組成を表3に示す。 フライアッシュが異なるサイズに分別された後に、最も微細な粒子の強熱減量 (LOI)が大きい粒子より高かったことを注目することは重要である。換言すれば 、LOI 含量は、粒径が増大するにつれて次第に低下した。また、Ravina(1980,C -ement and Concrete Research 10:573-80)は、フライアッシュの最も微細な粒 子が最高のLOI 値を有することを報告した。また、Ukita ら(1989,コンクリート 中のフライアッシュ、シリカヒューム、スラグ、及び天然ポゾラン,SP-114,米 国コンクリート協会,デトロイト,219-40頁)は、フライアッシュのメジアン直 径が17.6ミクロンから3.3 ミクロンに減少する時に、化学組成が変化しないが、 LOIが2.78から4.37に増加することを示した。 本発明者らの観察及びこれらの先の論文はACI Committee 226(1987,“コンク リート中のフライアッシュの使用”,ACI 226.3R-87,ACI J.Proceedings 84:38 1-409)及びSheuら(1990,Symposium Proceedings,フライアッシュ及び石炭変換 副生物:特性決定、利用及び廃棄VI,Material Research Society 178:159-166) (これらはフライアッシュの粗大分級物が微細分級物よりも通常高いLOI を有す ることを述べている)の論文と相反する。 分別されたフライアッシュの粒径分析 乾式ボトムボイラー及び湿式ボトムボイラーからの分別されたフライアッシュ の粒径分布が夫々図1A及び1Bに示される。初期供給原料フライアッシュに関する 曲線はその他のものよりも急勾配ではない。何となれば、分別されていない初期 供給原料アッシュは全範囲のサイズ、ひいては分別された試料よりも広い範囲の サイズ分布を含むからである。 粒径よりも小さいサイズを有する夫々の分級物中のフライアッシュの%が夫々 の曲線中の括弧中に示される。例えば、3Fフライアッシュの場合、乾式ボトムボ イラーフライアッシュの最も微細なものである3F(90%-5μm)は、フライアッシ ュ粒子の90%が5ミクロンより小さいことを意味する。 初期供給原料から、夫々の型のフライアッシュを6種の範囲に分別した。図1A 及び1Bに示されるように、フライアッシュの粒径は0-5.5 ミクロンから0-600 ミ クロンまで変化する。夫々の分級物中の粒子のメジアン直径を、50%の粉末度値 から外挿することにより図1A及び1B中の曲線から測定した。3F及び13F のメジア ン直径は夫々2.11ミクロン及び1.84ミクロンであり、一方、最も粗大な粒径であ る1C及び18C のメジアン直径は夫々39.45 ミクロン及び29.23 ミクロンであった 。湿式ボトムボイラーフライアッシュについて、13F は最も微細な分級物であり 、18C は最も粗大なものであった。 湿式ボトムボイラーフライアッシュの初期供給原料は乾式ボトムボイラーフラ イアッシュの初期供給原料よりも微細であることがわかった。乾式ボトムボイラ ーフライアッシュの初期供給原料の粒径は約1ミクロンから600 ミクロンまで変 化し、メジアン粒径は13.73 ミクロンであった。湿式ボトムボイラーフライアッ シュの初期供給原料は6.41ミクロンのメジアン粒径を有する300 ミクロンまでの 粒子を含んでいた。小さいサイズの分級物からの粒子は更に球形の形状を有する 傾向がある(Hemming及びBerry,1986,上記文献)。 分別されたフライアッシュの粉末度 フライアッシュの比重と一緒に、フライアッシュの伝統的な粉末度の値を湿式 篩分析及びブライン粉末度の両方により測定し、これらを表4に示す。メジアン 直径(粒子の50%のその直径はこのサイズより大きい)がまたこの表に示される 。ASTM C-618(1990,上記文献)によれば、分別された1Cフライアッシュの仕様 はコンクリート中の使用に許容できない。何となれば、篩No.325に保持されたフ ライアッシュの%が34%よりも高いからである。 二つの方法を使用して分別されたフライアッシュの粉末度を測定した。第一の 方法は45ミクロン(No.325)篩の残渣を測定することを伴った。篩No.325方法を使 用して、分別されたフライアッシュ試料3F、5F、6F、10F 、13F 、14F 、15F 、 16F 及び18F は同じ粉末度を有していた。それらの全てが0保持を有する。 第二の方法は空気透過性試験による表面積測定であった。 篩残渣または表面積のいずれがフライアッシュ粉末度の良い指標であるかにつ いて見解が異なる(Cabrera ら,1986,コンクリート中のフライアッシュ、シリ カヒューム、スラグ及び天然ポゾラン,SP-91,米国コンクリート協会,デトロイ ト,115-144 頁)。米国では、フライアッシュの粉末度は45ミクロン篩の残渣の みにより特定される。Ravina(1980,Cement and Concrete Research 10:573-580 )は、ポゾラン活性が比表面積測定と更に密接に相関関係があることを見出した 。対照的に、Lane及びBest(1982,Concrete Int'l: Design&Construction 4:81 -92)は、45ミクロン篩の残渣がポゾラン活性の更に合致した指標であると主張し ている。White 及びRoy(1986,Symposium Proceedings,フライアッシュ及び石 炭変換副生物:特性決定、利用及び廃棄II,Material Research Society 65:243 -253)はまたブライン粉末度で示される粉末度パラメーターが45ミクロン未満の フライアッシュサイズ分級物程重要ではないことを結論した。 本研究の結果は、特に分別されたフライアッシュの場合にWhite 及びRoy の文 献中で進められた結論に反論する。何となれば、本明細書に開示された結果は、 フライアッシュの好ましい活性粒子サイズが45ミクロンよりかなり小さいことを 実証するからである。 分別されたフライアッシュの粒径が微細になる程、比重及びブライン粉末度は 高いことが表5から注目される。一般に、大きい粉末度のフライアッシュは先の 研究(Hansson,1989,Symposium Proceedings,フライアッシュ及び石炭変換副生 物:特性決定、利用及び廃棄V,Material Research Society 136:175-183)と一 致して大きい比重を有していた。 異なる発電所からのフライアッシュの密度は1.97 g/cm3から2.89 g/cm3まで変 化するが、通常約2.2 〜2.7 g/cm3の範囲である(Lane 及びBest,1982,上記文 献)。McLaren 及びDigiolin(1990,Coal Combustion and By-Product Utiliz-a tion Seminar,ピッツバーグ,15頁)により行われた研究は、クラスFフライア ッシュが2.40の平均比重値を有することを報告した。分別されたフライアッシュ の比重は乾式ボトムボイラーフライアッシュに関して最も粗大なフライアッシュ について2.28から最も微細なフライアッシュについて2.54まで変化し、また湿式 ボトムボイラーフライアッシュに関して最も粗大なものについて2.22から最も微 細なものについて2.75まで変化する。 乾式ボトムボイラーフライアッシュ及び湿式ボトムボイラーフライアッシュの 間の密度の差は、湿式ボトムボイラーフライアッシュの非常に微細な粒子が肉厚 であり、ボイドを含まず、または乾式ボトムボイラーフライアッシュよりも稠密 なガラス成分及び結晶性の成分を含むことを示唆する(Hemming及びBerry,1986, Symposium Proceedings,フライアッシュ及び石炭変換副生物:特性決定、利用及 び廃棄II,Material Research Society 65:91-103)。 本明細書に示された実施例はコンクリート及びモルタル中の特定の粒径分布の フライアッシュの混入の結果を開示する。夫々の分別されたフライアッシュは初 期供給原料フライアッシュ、即ち、貯蔵サイロから受け取ったままのフライアッ シュよりも小さいサイズ範囲を有する。初期アッシュの粒径分布の広い範囲に較 べて分別されたフライアッシュの粒径分布のその狭い範囲のために、夫々の分別 されたフライアッシュは初期供給原料フライアッシュよりも更に特定されたポゾ ラン活性を有する。 実施例において、試料CCCCは一般に対照試料、即ち、フライアッシュを含まな い試料である。CDRY及びCWETは夫々乾式ボトムボイラーフライアッシュ及び湿式 ボトムボイラーフライアッシュの初期供給原料と混合されたコンクリートに関す る試料である。試料中に使用された分別されたフライアッシュは番号、続いて特 徴により表示される。最後の二つのアラビア数字は混合物中のセメント質として のフライアッシュの重量割合を示す。例えば、試料“3FC15”は、そのコンクリ ート試料がセメント材料の15重量%で存在する3Fフライアッシュからなることを 意味する。同様に、試料“3FC25”はセメント材料の25重量%の3Fフライアッシ ュを使用するコンクリート試料を表す。 実施例1:コンクリートの強度に関する分別された乾式ボトムボイラーフライ アッシュの効果 分別された乾式ボトムボイラーフライアッシュコンクリートの圧縮強度とその 相当する経過の関係が図2A、2B、2C、及び2Dに示される。 対照に対する、フライアッシュがセメントの15%を置換する分別された乾式ボ トムボイラーフライアッシュコンクリートの圧縮強度(%として示される)が表 5及び図2Aに要約される。 分別されたフライアッシュコンクリートの強度は1日目では常に対照混合物よ りも低かった。クラスFフライアッシュによるセメントの一部の置換は一般に低 い強度を生じる。何となれば、フライアッシュは水和の初期期間中に比較的不活 性な成分として作用するからである(Carette及びMalhortra,1983,コンクリート 中のフライアッシュ、シリカヒューム、スラグ、及びその他の無機副生物,SP-7 9,米国コンクリート協会,デトロイト,765-784頁)。また、この結果がPlowman (1984,Proceedings.アッシュ技術及びマーケティングに関する第2回国際会議 ,ロンドン,437-443 頁)及びLangleyら(1989,ACI J.Proceedings 86:507-514) により報告されていた。 分別されたフライアッシュによるセメントの15%置換により、1日目の圧縮強 度は対照(試料CCCC)と較べて約20%〜25%減少された。強度の変化はフライア ッシュの異なる粒径と相関関係がある。微細な粒子フライアッシュは粗大なもの より良好な充填効果を媒介し、こうして強度獲得の速度が大きい。 14日の硬化後に、3FC15 コンクリート(3F フライアッシュの15%置換)は対照 に実質的に等しい圧縮強度を有していた。これは、最も微細な粒径のフライアッ シュのポゾラン活性がセメント単独の水和により得られた強度よりも大きい強度 を生じたことを意味する。強度獲得結果のこの増大された速度が続き、3FC15 フ ライアッシュコンクリートと対照コンクリートの経時の大きな相違をもたらした 。 時間につれて、大きなサイズ分級物は対照に匹敵するか、またはそれより大き い強度を得た。例えば、試料6FC15 は56日の経過前に対照と同じ強度を獲得した 。約180 日の硬化後に、試料10FC15及びCDRY15(乾式ボトムボイラーフライアッ シュの初期供給原料の15%置換)は対照と同じ強度を得た。 コンクリート中のフライアッシュの最も粗大な粒径である1CC15 では、圧縮強 度は1日目の1598 psiから180 日目の9269 psiまで変化し、または対照コンクリ ートに対し74.1%から91.2%まで変化した。試料3FC15 の圧縮強度は1日目の17 21 psiから180 日目の11100 psiまで変化し、または対照強度と較べて79.8%か ら109.2 %まで変化した。これらの分別されたフライアッシュの全ての化学組成 は殆ど同じであるので、フライアッシュの粒径はフライアッシュコンクリートの 圧縮強度に影響する重要な因子である。 セメント材料中のセメントの25%が分別された乾式ボトムボイラーフライアッ シュで置換されているコンクリートの圧縮強度獲得の結果が表6及び図2Bに示さ れる。 セメントの25%が分別された乾式ボトムボイラーフライアッシュで置換される 場合、コンクリートの初期強度は同じフライアッシュ分級物による15%置換より も低い。結果は、微細なフライアッシュ粒子が粗大な粒子よりも大きい強度獲得 を生じることを示す。 セメント材料中のセメントの35%が分別された乾式ボトムボイラーフライアッ シュで置換されているコンクリートの圧縮強度獲得の結果が表7及び図2Cに示さ れる。 セメント材料の35重量%までのフライアッシュの置換により、1日目の分別さ れたフライアッシュコンクリートに関する圧縮強度は、フライアッシュの粉末度 に応じて、対照強度の39.9%から52.7%まで変化した。一般に、微細な粒子混合 物の圧縮強度は粗大なものに関する圧縮強度よりも高かった。 180 日の硬化後に、35%の乾式ボトムボイラーフライアッシュの初期供給原料 でつくられたフライアッシュコンクリートの圧縮強度は8389 psiまたは対照コン クリートの82.6%であった。フライアッシュの最も微細な粒径では、フライアッ シュコンクリートが対照と同じ強度を有するのに約180 日を要した。3FC35 の圧 縮強度は1日目の1136 psiから180 日目の10080 psi まで変化する。それは1日 目から180 日目まで約8.8 倍の増加である。180 日目の最も粗大な試料、1C35の 強度は対照強度のわずかに71.3%である。 図2Cは、セメント材料の35%が分別されたフライアッシュまたは分別されてい ないフライアッシュであるコンクリート試料、並びに対照(フライアッシュなし )の経時の圧縮強度の関係を示すグラフである。幾つかの指摘がこのグラフによ り なされる。第一の指摘は、強度獲得の初期速度が重要なことにフライアッシュの 粒径範囲に依存することである。約14日〜約28日までの範囲であるこの期間後に 、経時の圧縮強度の傾き(強度獲得の速度)が平行になり、即ち、粒径とは独立 になる。これらの点で、強度獲得の速度は拡散制御ポゾラン効果であることが明 らかである。それにもかかわらず、初期の時点で許容圧縮強度を得るために(こ れは建築に重要である)、明らかに小さい粒子のフライアッシュ分級物が好まし い。 セメント材料の50%のフライアッシュにより、分別されたフライアッシュコン クリートの全ての強度は対照強度より低い(図2D)。1日目の圧縮強度は407 ps iから567 psi まで(フライアッシュの粗大な粒径から微細な粒径まで)または 対照強度の18.9%から26.3%まで変化する。この強度は2157 psiである対照強度 より極めて低い。50%置換試料でさえも注目されるように、フライアッシュコン クリートの圧縮強度はフライアッシュのポゾラン活性のために時間とともに次第 に増大する。3FC50 の強度は1日目の567 psi から180 日目の8639 psiまで、ま たは対照に対し26.3%から85.0%まで変化する。 また、28日後に、3FC50 コンクリートの経時の圧縮強度の傾きは対照の傾きよ りも高い。これは、28日後に、フライアッシュのポゾラン活性がセメントの水和 により生じた強度よりも大きい強度に寄与することを意味する。 実施例2:分別された湿式ボトムボイラーフライアッシュコンクリートの圧縮 強度 分別された湿式ボトムボイラーフライアッシュコンクリートの圧縮強度とその 相当する経過日数の関係が図3A、3B、3C及び3Dに示される。 湿式ボトムボイラーフライアッシュの初期供給原料の圧縮強度は同じ経過日数 で同じ混合割合について乾式ボトムボイラーフライアッシュからのものより高か った。これはおそらく湿式ボトムボイラーフライアッシュの微細な粒径のためで あった。 フライアッシュによるセメントの15%置換(図3A)により、分別されたフライ アッシュコンクリートの全ての初期強度は対照よりも低かった。14日では、13FC 15の圧縮強度は対照強度よりわずかに高かった。56日後に、試料15FC15は対照コ ン クリートと同じ強度を示した。試料16FC15及び18FC15は90日後に対照コンクリー トと同じ強度を得た。180 日後に、分別されたフライアッシュコンクリートの全 てが、対照強度の95.3%を有する試料18CC15を除いて、対照コンクリートよりも 高い強度を有していた。 試料18CC15は18CCフライアッシュ(これは29%の篩No.325(45ミクロン)で保 持された残渣を有する)でつくられた。この値は34%のASTM C 618(1990,上記 文献)により定められた限界より低い。29%保持値は、18CC分級物中のフライア ッシュの活性粒子のサイズが篩開口部の45ミクロンより小さいことを示す。 湿式ボトムボイラーフライアッシュコンクリートの初期供給原料が対照コンク リートと同じオーダーの強度を獲得するのに180 日を要した。これらのデータが 表8に要約される。 25%置換による結果は、圧縮強度が一様に低いこと以外は、分別された湿式ボ トムボイラーフライアッシュコンクリートによる15%置換で観察された結果に近 似した(図3B)。分別されたフライアッシュコンクリートの初期強度は14日まで 対照コンクリートより低かった。28日以降では、試料13FC25は対照強度より高い 強度を示した。180 日では、13FC25の圧縮強度は11162 psi、または対照値の109 .9 %であった。試料15FC25は56日の前に対照コンクリートと同じ強度に達した 。90日の硬化の前に、試料16FC25はまた対照と同じ強度を得た。最も粗大な粒子 を使用するコンクリート、18CC25の強度は180 日で対照コンクリートのわずかに 84.4%であった。表9に要約されるこれらの結果は、分別されたフライアッシュ コンクリートの強度がその粒径及び分別されたフライアッシュ中のそれらの分布 に依存することを再度示す。小さいサイズの粒子を含むフライアッシュ分級物は 圧縮強度獲得の高い速度を示した。 コンクリート中のフライアッシュによるセメントの35%置換により、圧縮強度 は特に初期の経過で15%置換及び25%置換に関する強度よりも低かった(図3C) 。1日目の分別されたフライアッシュコンクリートの圧縮強度は、粗大粒径範囲 から微細粒径範囲に移って851 psi から1460 psiまで変化した。分別されたフラ イアッシュコンクリートの殆どの強度は全ての経過で対照よりも低かった。顕著 な例外はフライアッシュの最も微細な粒径を有する試料、13FC35であった。試料 13FC35の強度は1日目の1460 psiから180 日目の10788 psi まで、または対照の 67.6%から106.2 %まで変化した。35%置換によるフライアッシュコンクリート の強度は13F フライアッシュ分級物では90日まで対照強度と同じ位に高かった。 湿式ボトムボイラーフライアッシュの初期供給原料では、CWET35は180 日で対照 強度の約90%の圧縮強度を有していた。 湿式ボトムボイラーフライアッシュによるセメントの50%の置換は極めて低い 圧縮強度のコンクリートを生じた(図3D)。セメント材料の50重量%までのフラ イアッシュによるセメントの置換は1日目に非常に低い強度を示した。1日目の 圧縮強度は484 psi から733 psi まで、または対照強度の22.4%から34.0%まで 変化した。硬化の180 日後に、分別されたフライアッシュコンクリート試料の全 てが対照より低い圧縮強度のものであった。 夫々のフライアッシュコンクリート中のセメントの量は対照試料のわずかに半 分であったが、フライアッシュコンクリートの幾つかが依然として妥当な強度結 果を示した。試料13FC50は180 日で9672 psiの圧縮強度、または対照の95.2%の 圧縮強度を有する。試料15FC50及び16FC50の強度は夫々対照コンクリートの88.2 %及び80.8%であった。 実施例3:分別されたフライアッシュコンクリートの作業性 スランプ試験結果を分別されたフライアッシュコンクリートについて得た。ス ランプは、Ukita ら(1989,コンクリート中のフライアッシュ、シリカヒューム、 スラグ、及び天然ポゾラン,SP-114,米国コンクリート協会,デトロイト,219- 240 頁)と一致して、フライアッシュを使用した時に通常高かった。コンクリー ト中のフライアッシュの混入はしばしば作業性を改良し、これが順に通常のコン クリートと較べて必要とされる水の量を減少する(Lane 及びBest,1982,上記文 献; ACI 226 1987,“コンクリート中のフライアッシュの使用”,ACI 226-3R-8 7,ACI J.Proceedings 84:381-409; Yamato及びSugita,1983,コンクリート中 のフライアッシュ、シリカヒューム、スラグ、及びその他の無機副生物,SP-79, 米国コンクリート協会,デトロイト,87-102頁)。 この実験の結果は、特に多量のフライアッシュが使用された時に、最も微細な フライアッシュのみが新しいコンクリートの作業性を低下したことを示す。フラ イアッシュのその他のサイズはスランプを増大した。これらの観察は、フライア ッシュの重量が一定に保たれたので、大きな表面積を有する微細な粒子フライア ッシュがフライアッシュの粗大なサイズと同じ作業性を維持するのに更に多くの 水を必要としたという事実により説明できる。 セメント材料中の最も微細な粒子サイズの50%のフライアッシュにより、乾式 ボトムボイラーフライアッシュ及び湿式ボトムボイラーフライアッシュのコンク リート試料である3FC50 及び13FC50は、約5cmのスランプを有する対照コンクリ ートの作業性よりも小さい作業性であった。初期供給原料フライアッシュからの フライアッシュコンクリートのスランプは対照よりわずかに高かった。初期供給 原料フライアッシュについて、乾式ボトムボイラーフライアッシュからの試料で あるCDRYは湿式ボトムボイラーフライアッシュからの試料であるCWETよりも作業 性であることがわかった。これは、乾式ボトムボイラーフライアッシュの粒径が 湿式ボトムボイラーフライアッシュの粒径より大きかったからかもしれない。混 合物中の同じ量のフライアッシュにより、最も粗大な粒径であるICC 及び18CCは 初期供給原料フライアッシュコンクリートよりもわずかに低いスランプを有して いた。 実施例4:分別されたフライアッシュ−セメントペーストの硬化時間 フライアッシュ−セメントペーストの硬化時間はペースト中の増加された量の フライアッシュにより増大した。また、同じ結果がRavina(1984,Concrete Int' l: Design and Construction 6:35-39)、Meinlinger(1982,Concrete Int'l: De s-ign and Construction 11:591-603)、並びにLane及びBest(1982,上記文献) により報告された。初期硬化時間及び最終硬化時間は分別された乾式ボトムボイ ラーフライアッシュ及び湿式ボトムボイラーフライアッシュの15%置換でわずか に変化された。分別されたフライアッシュ−セメントペーストの初期硬化時間は 約2時間55分であり、一方、セメントペーストの硬化時間は2時間40分であった 。15%置換(乾式ボトムボイラーフライアッシュまたは湿式ボトムボイラーフラ イアッシュ)によるフライアッシュ−セメントペーストの最終硬化時間はセメン トペーストの最終硬化時間約25分長かった。 25%置換により、初期硬化時間は、フライアッシュの粒径に応じて、セメント ペーストの初期硬化時間から20〜35分増大した。微細な粒子サイズフライアッシ ュ分級物セメントペーストは、粗大なフライアッシュ分級物を使用するペースト よりも速く硬化するものと思われた。乾式ボトムボイラーフライアッシュについ て、試料3Fの初期硬化時間及び最終硬化時間は夫々3時間及び6時間であり、一 方、試料1Cの初期硬化時間及び最終硬化時間は夫々3時間10分及び6時間10分で あった。湿式ボトムボイラーフライアッシュの初期供給原料を使用する試料の硬 化時間は乾式ボトムボイラーフライアッシュの初期供給原料を使用する試料の硬 化時間よりわずかに短かった。 フライアッシュの置換がセメント材料の35重量%に増大した時、硬化時間は15 %置換及び25%置換による試料と較べて増大した。分別されたフライアッシュ− セメントペーストの初期硬化時間は通常約3時間20分であった。分別された乾式 ボトムボイラーフライアッシュからの試料の最終硬化時間は分別された湿式ボト ムボイラーフライアッシュに関する最終硬化時間よりも約20〜30分長かった。分 別された乾式ボトムボイラーフライアッシュによる35%置換により、最終硬化時 間は対照セメントペーストの最終硬化時間より約1時間長かった。分別された湿 式ボトムボイラーフライアッシュによる同じ置換により、最終硬化時間はそのセ メントペーストに関する最終硬化時間より約40分長かった。 フライアッシュ−セメントペースト中のフライアッシュの50%により、分別さ れた乾式ボトムボイラーフライアッシュの初期硬化時間はセメントペースト対照 の硬化時間より約1時間長かった。一般に、分別された湿式ボトムボイラーフラ イアッシュ試料の初期硬化時間及び最終硬化時間は乾式ボトムボイラーフライア ッシュ試料の初期硬化時間及び最終硬化時間よりも短かった。これは、分別され た湿式ボトムボイラーフライアッシュが乾式ボトムボイラーフライアッシュより も高いCaO 含量を有するという事実のためであったかもしれない。湿式ボトムボ イラーフライアッシュ及び乾式ボトムボイラーフライアッシュの初期供給原料の CaO 含量は夫々6.89%及び2.41%であった。CaO は水と反応し、セメントのよう に硬化できるので、余分のCaO は乾式ボトムボイラーフライアッシュペーストよ りも速く硬化される分別された湿式ボトムボイラーフライアッシュペーストの硬 化をもたらしたのかもしれない。 実施例5:分別されたフライアッシュ及びシリカヒュームを含むコンクリート の圧縮強度 乾式ボトムボイラーフライアッシュ及び湿式ボトムボイラーフライアッシュの 両方の最も微細な分級物(夫々、分級物3F及び13F)またはシリカヒュームを含む コンクリート混合物を調製してコンクリートに関する圧縮強度獲得の速度に関す るこれらの成分の夫々の独立の効果を比較した。これらの薬剤をコンクリートの セメント材料中のセメントの15%置換または15%置換として使用した。超可塑剤 (ダラセム-100)を添加して混合物に必要とされる水の量を減少した。セメント の置換として25%のフライアッシュまたはシリカヒュームを含む混合物において 、セメント材料(セメント及びシリカヒュームまたはフライアッシュ)1ポンド 当たり10mlの超可塑剤を使用した。 フライアッシュまたはシリカヒュームを含まない対照試料(CSF と標識した) を調製した。標識CSF15 及びCSF25 はセメントについて夫々15%及び25%のシリ カヒュームを含むコンクリートを表す。標識C3F15 、C3F25 、C13F15、及びC13F 25は夫々セメントについて夫々15%または25%のフライアッシュを含む夫々の試 料3F及び13F を表す。 表10及び図4Aは、フライアッシュまたはシリカヒュームがセメントの15%また は25%を置換する組成物の経時圧縮強度を示す。 これらの混合物中で、セメント材料、砂、粗大骨材、水、及び超可塑剤を一定 に保つ。それ故、コンクリートのコンシステンシー及び圧縮強度はセメント材料 の成分、即ち、フライアッシュまたはシリカヒューム及びセメントに依存する。 そのデータは、25%のシリカヒュームを含むコンクリートがスランプを有して いなかったが、対照コンクリートが23cmのスランプを有していたことを示す。シ リカヒュームは非常に微細な粒子材料であるので、それは重量基準当たり大きい 表面積を有する。一般に、コンクリートの混合割合は一定に保たれるので、シリ カヒューム(粉末)との混合物は満足なスランプを得るのに追加の水を必要とす る。 また、フライアッシュを含むコンクリートは対照よりも低いスランプを示す。 フライアッシュコンクリートは通常対照より大きいスランプを有するが、フライ アッシュの最も微細な分級物は反対の挙動を示す。こうして、コンクリート中の これらの分級物の存在はその材料の作業性を低下する。しかしながら、フライア ッシュはシリカヒュームとは対照的にコンクリート中の所望の含量でスラムを排 除するのに利用できないことが明らかである。 対照コンクリートの圧縮強度は1日目の1912 psiから180 日目の9322 psiまで 変化した。7日以内に、CSF の圧縮強度は6352であり、これは高強度コンクリー トと考えられる(ACI Committee 363,1990,ACI Manual of Concrete Practice Part I,米国コンクリート協会,デトロイト)。 1日目後のCSF15 及びCSF25(これらはシリカヒュームを含む)の圧縮強度は夫 々2335 psi及び2675 psiであり、または対照より22.1%及び39.9%強かった。シ リカヒュームを含むコンクリートは初期の圧縮強度獲得を得た。この挙動は充填 効果及びポゾラン効果の両方に起因し得る。シリカヒュームの粒径は非常に小さ いので、それらはコンクリート混合物のボイドを満たし、キャスティング後にコ ンクリートを更に稠密かつコンパクトにする。その硬化期間中に、シリカヒュー ムによるポゾラン反応がフライアッシュに観察されたのよりも速い速度で起こる 。何となれば、おそらくそれが極めて微細であるからである。しかしながら、28 日後に、シリカヒュームコンクリートの強度獲得の速度は遅く、しかもその絶対 強度が対照の強度より下になる。25.5%置換による高強度シリカヒュームコンク リートの対照強度の%は1日目の139.9 %から90日目の97.9%になる。 フライアッシュの最も微細な分級物からつくられた高強度コンクリートは異な って挙動する。フライアッシュコンクリートによる初期の強度獲得は対照による 強度獲得よりも極めて遅く起こる。3Fフライアッシュの15%置換により、フライ アッシュコンクリートの圧縮強度は1日目の1216 psiから90日目の10023 psi ま で変化し、これは対照強度の63.4%から対照強度の107.5 %までのシフトである 。この傾向が試験したその他のフライアッシュコンクリートで同様に観察された 。13F フライアッシュの25%置換による高強度フライアッシュコンクリートの強 度変化は1日目の1782 psiから90日目の10748 psi まで変化する。25%フライア ッシュコンクリートに関する値は最初の14日中に15%置換コンクリートの相当す る圧縮強度値よりも低かった。しかしながら、90日後に、フライアッシュの更に 大きい%を有するコンクリートは更に強い。 1日目のC3F15 試料の予想圧縮強度は対照の80%である。実際に観察された低 い値(63.4 %)は使用した高用量の超可塑剤(これは製造業者の推奨よりも約3 倍高かった)のためであるかもしれない。高用量の超可塑剤はセメントの硬化を 遅延する傾向があり、初期の低い圧縮強度をもたらす。この効果は湿式ボトムボ イラーフライアッシュの分級物、13F では顕著ではなかった。 硬化の7日後に、フライアッシュコンクリート試料の圧縮強度獲得の速度は予 想レベルに戻った。フライアッシュコンクリートは硬化の7日後に高強度である と考えられた。何となれば、この時点で、試料の圧縮強度は6000 psiを越えてい るからである。 7日の前に、最高強度がシリカヒュームを含む試料に見られる。14日後に、試 料CSF15 及びC13F15は約7800 psiで匹敵する強度を有する。硬化の28日目に、代 替物としてフライアッシュを使用する高強度コンクリートは対照またはシリカヒ ュームコンクリートよりも強いコンクリートを生じた。試料C13F15、C13F25、及 びC3F25 の強度は夫々8740 psi、8561 psi、及び8648 psiであった。コンクリー トの経過日数につれて、フライアッシュは対照値より高い圧縮強度の値に寄与し 続ける。約90日で、フライアッシュコンクリートの圧縮強度は対照よりも極めて 高い。 シリカヒュームでつくられたコンクリート(15%または25%を含む)の圧縮強 度が90日で対照強度と殆ど同じ強度を有することを注目することは重要である。 これらの値は9100 psiから9300 psiまでの範囲である。この実験の結果は、シリ カヒュームが圧縮強度の迅速な初期の獲得に寄与するが、約1週間後にその速度 が極めて遅くなることを明らかに示す。そのデータは、迅速な強度獲得のための シリカヒュームと、長期の圧縮強度獲得のためのフライアッシュとを含む混合物 が特に有利であるかもしれないことを示唆する。 実施例6:モルタルの強度に関する分別されたフライアッシュの効果 分別されたフライアッシュコンクリートの研究に加えて、モルタルをまた試験 した。乾式ボトムボイラー及び湿式ボトムボイラーからの分別されたフライアッ シュをセメント材料(セメント+フライアッシュ)の15重量%、25重量%、及び 50重量%でモルタル中のセメントの代替物として使用した。水対セメント材料の 比を0.5 で一定に保った。同じ混合比及び同じ水対セメント材料の比を使用する フライアッシュ代替物を含まない対照モルタルをまた混合し、キャストした。混 合比は表1に示される。24時間のキャスト後に、2"x2"x2"の立方形の試料を金型 から取り出し、試験の前に飽和石灰水中で硬化した。試料の圧縮強度を1、3、 7、14、28、56、90、及び180 経過日数後に試験した。 CFは対照試料である。試料“DRY”及び“WET”は夫々乾式ボトムボイラーフラ イアッシュ及び湿式ボトムボイラーフライアッシュの初期供給原料を用いるモル タルであった。数“15”、“25”、及び“50”はモルタル中のフライアッシュに より置換されたセメントの%を表す。分別されたフライアッシュ試料が先に記載 されている(表3を参照のこと)。例えば、3F15試料はセメント材料の15重量% までセメントの代替物として3Fフライアッシュを使用するフライアッシュモルタ ルである。同様に、6F15はセメント材料の15重量%までセメントの代替物として 6Fフライアッシュを使用するフライアッシュモルタルである。 分別されたフライアッシュの圧縮強度と経過日数の関係が図5A(乾式ボトムボ イラーフライアッシュ)及び図5B(湿式ボトムボイラーフライアッシュ)に示さ れる。 予想され、コンクリート混合物による試験で観察されたように、フライアッシ ュモルタルの初期の経過の強度は対照モルタルより低かった。分別されたフライ アッシュによる15%置換により、圧縮強度は1日目で対照モルタル強度の80%以 下であった。分別されたフライアッシュモルタルの圧縮強度は、フライアッシュ 粒子の体積の平均及び範囲に応じて、経過とともに次第に増大した。コンクリー トで観察されたように、フライアッシュモルタルの強度は分別されたフライアッ シュの粒径範囲の減少につれて増大した。圧縮強度は粗大粒子について2290psi から微細な粒子について2666psi まで変化した。全ての硬化経過で、最低圧縮強 度がフライアッシュの粗大粒子を含む試料(1C15 及び18C15)に見られた。 14日までに、全てのフライアッシュモルタルの圧縮強度は、最も微細なフライ アッシュ分級物を含む試料(3F15 及び13F15)を除いて、対照よりも低かった。14 日目の試料3F15及び13F15 の圧縮強度は夫々7968 psi及び7925 psiであった。こ れらの強度は対照強度の101.5 %及び100.5 %に相当する。180 日の硬化後に、 分別されたフライアッシュモルタルの全ての試料は、夫々の型のフライアッシュ の最も粗大な粒子からつくられた試料1C15及び18C15 を除いて、対照試料よりも 大きな強度を示した。1C15及び18C15 の圧縮強度は180 日目に対照の夫々93.6% 及び92.7%であった。 要約すると、これらの結果は、同じ経過日数でフライアッシュの同じ型につい て、モルタル中のフライアッシュの粒径が微細である程、モルタルの圧縮強度が 高いことを示す。 分別されていない湿式ボトムボイラーフライアッシュからつくられたモルタル (WET15)の強度は分別されていない乾式ボトムボイラーフライアッシュからつく られたものよりもわずかに高いことが注目された。分別されていない湿式ボトム ボイラーフライアッシュは分別されていない乾式ボトムボイラーフライアッシュ よりも大きいガラス相を有するものと予想し得たが、従来技術のX線回折結果は ガラス相の有意な相違を区別することができなかった。この観察は、両方のフラ イアッシュがほぼ同じ程度のガラス相を有することを示唆する。以下に示される ように、これらの分別されていない試料間の圧縮強度の相違は試料の粉末度モジ ュラスと相関関係がある。 25%置換を有する分別されたフライアッシュモルタルの圧縮強度は15%置換を 有するものより若干低かったが(図6A及びB)、その傾向は同じであった。分別さ れた乾式ボトムボイラーフライアッシュモルタルの初期強度の全てが28日まで対 照モルタルよりも低かった。25%置換により、初期供給原料(乾式ボトムボイラ ーフライアッシュまたは湿式ボトムボイラーフライアッシュ)からのモルタルの 強度は1日目に対照強度の約30%にすぎなかった。分別された湿式ボトムボイラ ーフライアッシュによる置換について、フライアッシュモルタル試料の殆どが、 試料13F25 を除いて、28日の経過日数で対照強度より低い圧縮強度を示した。13 F25 の圧縮強度は28日で9112 psi、または対照の100.2 %であった。乾式ボトム ボイラーフライアッシュ及び湿式ボトムボイラーフライアッシュの供給原料によ る置換は28日で夫々7821 psi及び8031 psi、または対照モルタルの夫々86%及び 88.3%の圧縮強度を生じた。先に注目されたように、湿式ボトムボイラーフライ アッシュの初期供給原料からのモルタルの圧縮強度は乾式ボトムボイラーフライ アッシュの初期供給原料からつくられたモルタルよりわずかに高かった。25% の粗大フライアッシュを含むフライアッシュモルタル、即ち、1C25及び18C25 の 圧縮強度は180 日の経過日数で夫々対照の83.4%及び91.1%であった。 こうして、フライアッシュの両方の型について、分別されたフライアッシュモ ルタルの圧縮強度はフライアッシュ粒径の減少につれて増大した。180 日の経過 後に、フライアッシュモルタルの殆どが、フライアッシュの最も粗大な粒径分布 でつくられたモルタル(11F、1C、及び18C)を除いて、対照と同じか、または高い 圧縮強度を得た。フライアッシュの初期供給原料は対照と同じ圧縮強度を獲得す るのに180 日の硬化を要した。更に、結果は、微細な分別されたフライアッシュ の使用がポゾラン活性の速度を増大することを実証する。フライアッシュ分級物 中の粒径が微細である程、強度発生の速度が大きい。 混合物中のフライアッシュの50%置換により、フライアッシュモルタルの初期 強度は非常に低かった(図7A及び7B)。1日目の分別されたフライアッシュモル タルの全ての強度は対照の50%より小さかった。1日目の分別されたフライアッ シュモルタルの圧縮強度は、フライアッシュ分級物の粒径範囲に応じて、711 ps iから1322 psiまで変化した。試料3F50の圧縮強度、%は1日目の46.4%から180 日目の81.6%まで変化した。初期供給原料乾式ボトムボイラーフライアッシュ モルタル試料及び湿式ボトムボイラーフライアッシュモルタル試料の夫々の圧縮 強度は対照モルタルの26.2%及び30.2%であった。乾式ボトムボイラーフライア ッシュ試料、DRY50 の初期供給原料について、その圧縮強度は1日目に 747 ps i であり、180 日で7642 psiに増大した。一般に、先に注目されたように、湿式 ボトムボイラーフライアッシュの初期供給原料の圧縮強度は乾式ボトムボイラー フライアッシュの初期供給原料より高かった。180 日後に、分別されたフライア ッシュモルタル試料の全てが対照よりも低い圧縮強度を示した。図10A 及び10B のグラフは、微細なフライアッシュでつくられたモルタル試料、即ち、3F50、6F 50、14F50 、及び15F50 が180 日後に強度を獲得し続けたことを示唆する。Hens en(1990,Cement and Concrete Research 19:194-202)によれば、フライアッシ ュのポゾラン活性はコンクリートまたはモルタルをキャストした後3年まで持続 する。 実施例7:圧縮強度はメジアン粒径及び全表面積とは独立である 圧縮強度と分別された乾式ボトムボイラーフライアッシュのメジアン直径の関 係が図8A-8D に示される。56日までの硬化時間で、メジアン直径が15ミクロンよ り上である場合、分別されたフライアッシュ試料11F(15.69 ミクロン)及び1C(39 .45ミクロン)により示される圧縮強度に差が殆どないことが観察し得る。しかし ながら、分別されたフライアッシュのメジアン直径が15ミクロン未満になるにつ れて、これらの異なる分別されたフライアッシュで調製されたコンクリート試料 により示される圧縮強度に差が観察される。これらは硬化の7日後に観察される 。1日の硬化で、コンクリートにより示される圧縮強度はメジアン粒径とは独立 であることが明らかである。 同様の結果が、図9A-9D に示されるように、分別された湿式ボトムボイラーフ ライアッシュ及び分別されていない湿式ボトムボイラーフライアッシュで調製さ れたコンクリート試料で観察される。フライアッシュによる異なる量のセメント の代替のフライアッシュを含む、最大の粒径を有する分別されたフライアッシュ コンクリート18F 及び18C の圧縮強度は56日までの硬化時間で実質的に一定のま まである。10ミクロンの限度より下では、圧縮強度獲得は硬化の7日後にメジア ン粒径の減少につれて増大する。 しかしながら、分別されていない乾式ボトムボイラーフライアッシュ及び湿式 ボトムボイラーフライアッシュにより示される圧縮強度とそれらのメジアン粒径 の間の関係を調べる時、分別されたフライアッシュ試料で得られた点からの分別 されていないフライアッシュ試料に関する圧縮強度点のずれがある。そのずれは 分別されていない湿式ボトムボイラーフライアッシュ(メジアン直径6.41ミクロ ン)に関する程には、分別されていない乾式ボトムボイラーフライアッシュ(メ ジアン直径13.73 ミクロン)について有意ではない。分別されていないフライア ッシュのサイズの広い分布がコンクリートに使用される場合、圧縮強度とメジア ン粒径の関係は、狭い粒径分布を有する分別されたフライアッシュが使用される 時に得られる関係とは異なる。 分別されていない乾式ボトムボイラーフライアッシュ及び湿式ボトムボイラー フライアッシュの圧縮強度と、ブライン粉末度により測定されるようなそれらの 全表面積との関係はまた分別されたフライアッシュで得られた関係からずれる。 分別されていない乾式ボトムボイラーフライアッシュ(ブライン3235 cm2/g、メ ジアン直径13.73 ミクロン)及び10F 分級物(ブライン2028 cm2/g、メジアン直 径12.12 ミクロン)(図8A-8D を参照のこと)により示される圧縮強度の比較にお いて、10F コンクリート試料は、たとえその全表面積がブライン粉末度により測 定されるような分別されていないフライアッシュコンクリートの全表面積よりも かなり小さいとしても、分別されていない乾式ボトムボイラーコンクリート試料 よりも大きい圧縮強度を一般に示す。 圧縮強度の差は、分別されていない湿式ボトムボイラーフライアッシュコンク リート(ブライン5017 cm2/g、メジアン直径6.41ミクロン)の圧縮強度が16F 分 級物コンクリート試料(ブライン5171 cm2/g、メジアン直径5.5 ミクロン)と比 較される時にかなり有意である。ここで、ブライン粉末度は匹敵し、メジアン直 径は分別されていない湿式ボトムボイラーフライアッシュ試料に対し有意には異 ならない(図9A-9D を参照のこと)。 これらの結果は、特にフライアッシュ中の主粒径が10ミクロン未満〜15ミクロ ンの範囲である時に、フライアッシュ粒子のサイズと粒径の分布の両方が圧縮強 度を特定する際に考慮されなければならないことを示す。 セメントとフライアッシュの反応により得られる圧縮強度発生は主として粒子 体積依存性であり、表面積依存性ではないことが明らかである。コンクリートを 硬化する7日後に、最小の粒径を有する分別されたフライアッシュ中の小さい粒 子がおそらく完全に反応した。こうして、これらの分別されたフライアッシュ− コンクリート試料の圧縮強度は大きい粒径を含むものより大きいことが測定され る。 圧縮強度発生が主として表面積依存性であった場合、圧縮強度の差が硬化の1 日後でさえも観察されるであろう。表5の検討は、分別されたフライアッシュに より示された、ブライン粉末度により表されるような表面積の大きな変化を示す 。しかも、これらの分別されたフライアッシュを含むコンクリート試料は1日後 に圧縮強度の差を実際に示さない。実際に、最大の粒径を含む、乾式ボトムボイ ラー及び湿式ボトムボイラーの分別されたフライアッシュコンクリート11F 及び 1c 並びに18F 及び18C は夫々硬化の56日後でさえも圧縮強度の差を示さない。対照 的に、圧縮強度への粒径の影響が小さい粒径を有する分別されたフライアッシュ について容易に観察される。 実施例8:フライアッシュコンクリート強度モデル 先に開示された観察に基いて、フライアッシュコンクリート強度モデルが提案 される。このモデルは所定の時点におけるコンクリートまたはモルタル中のセメ ント及びフライアッシュの圧縮強度への寄与を考慮する。特別なモデル及び式が コンクリート組成物について誘導されるが、式中に記載された重要な変数及び変 数の関係は、フライアッシュを含む硬化性混合物(コンクリートまたはモルタル を問わない)に広く当てはまる。 二つの因子:存在するセメントの量、及びフライアッシュにより媒介される充 填効果が0時の強度を決定する。時間につれて、セメントにより生じたCaO との フライアッシュのポゾラン活性が圧縮強度の大きな増加をもたらす。こうして、 モデルは経時のフライアッシュポゾラン活性並びにフライアッシュにより媒介さ れる充填効果の寄与を含む。 計算を簡単にするために、この実施例はセメント材料(セメント及びフライア ッシュ)を水、砂(微細骨材)、粗大骨材、等に対して一定の比に保った。こう して、フライアッシュコンクリートの圧縮強度を対照強度の%として予測した。 対照コンクリートの圧縮強度を、同じ混合割合、及び硬化条件を有するコンク リート、例えば、水対セメント材料比、硬化条件、骨材の型、及びその他の変数 が一定に保たれたフライアッシュコンクリートから実験により得た。対照とフラ イアッシュコンクリート混合物の相違は、対照コンクリート中のセメント材料の 全てがセメントであることであった。 最も重要なことに、強度獲得へのフライアッシュの寄与の重要な目安はフライ アッシュの粉末度モジュラスと称されるパラメーターである。 こうして、フライアッシュコンクリートの圧縮強度を予測するための式の変数 はフライアッシュの粉末度モジュラス、コンクリートの経過日数、セメント対フ ライアッシュの比、及び対照コンクリートの強度である。 フライアッシュの粉末度モジュラス(FM) この実施例におけるフライアッシュの粉末度モジュラス(FM)は下記の篩サイズ に保持されたフライアッシュの%の合計と定義される:0、1、1.5 、2、3、 5、10、20、45、75、150 、及び300 ミクロン。一般に、非常にわずかなフライ アッシュが600 ミクロンより大きい開口部サイズを有する篩で保持された。フラ イアッシュの粉末度モジュラスは無単位で使用された。粉末度モジュラスの値は 或る試料からのフライアッシュの粒径の分布をその他のフライアッシュ試料と比 較する目安である。 分別された乾式ボトムボイラーフライアッシュ及び湿式ボトムボイラーフライ アッシュの粉末度モジュラスが夫々表10及び11に示される。分別されたフライア ッシュの粉末度モジュラスは300 〜900 であった。フライアッシュ13F は最低の 粉末度モジュラスを有し(最も微細なフライアッシュ)、また1Cは最高の粉末度 モジュラスを有する(最も粗大なフライアッシュ)。 先に開示された結果は、フライアッシュがコンクリートまたはモルタル中で等 しい重量%のセメントを置換するのに使用される場合、コンクリートまたはモル タルの圧縮強度がフライアッシュの粉末度モジュラスに反比例することを実証す る。 フライアッシュの粉末度モジュラスは粉末度のその他の目安、例えば、ブライ ン粉末度及び篩No.325の残渣よりもコンクリートの圧縮強度の更に予測に役立つ 目安を与える。10F フライアッシュ(ブライン2028 cm2/g)でつくられたコンク リートは等しい量の乾式ボトムボイラーフライアッシュ(ブライン3235 cm2/g) の初期供給原料を含むコンクリートよりも高い強度を示したが、これは上記の観 察(微細なフライアッシュ粒子が大きい圧縮強度結果を生じること)及びブライ ン粉末度の値(材料1g当たりの大きい表面積は大きい粉末度を示す)のみに基 く予想結果の反対である。 同様に、45ミクロン篩試験は予測に役立つ値を欠いている。篩No.325で篩に保 持された0値を有するフライアッシュ3F、6F、及び10F は、コンクリートまたは モルタル中に使用される時に圧縮強度の顕著な相違を生じる。 こうして、いずれの方法も分別されたフライアッシュの圧縮強度に関する効果 の指標を与えるのに適していない。対照的に、フライアッシュの粉末度モジュラ スを使用すると、フライアッシュコンクリート及びモルタルの圧縮強度に関する 信頼できる情報を与える。 コンクリートの圧縮強度に対するブライン粉末度、並びにメジアン直径につい ての相関関係の不適切なことは実験データで明らかである。例えば、分別された 湿式ボトムボイラーフライアッシュがコンクリート中のセメント材料中のセメン トの35%を置換した時、メジアン直径と圧縮強度の間に全ての時点で明らかな関 係があったが、圧縮強度は約4000-5000 cm2/g より大きい値でブライン粉末度と は独立であった。同様のデータが、乾式ボトムボイラーフライアッシュをセメン ト材料の35%について使用したコンクリートについて観察された。後者の場合、 圧縮強度は約2000 cm2/gより上でブライン粉末度とは独立になった。 フライアッシュコンクリート強度の予測式 フライアッシュコンクリート強度を予測するための特別な式は σ(%)=σc+σFA (1) の形態である。 式中、σ(%)は対照コンクリートと較べたフライアッシュコンクリートの圧縮 強度、%であり、 σcはコンクリート混合物中のセメントにより寄与される圧縮強度、%であり 、これは σc =0.010C2 (2) (式中、Cはセメント材料中のセメントの%である) に等しく、 σFAはいずれかの経過日数におけるフライアッシュとセメントのポゾラン反応 による強度への寄与であり、かつ σFA=A + (B/FM)ln(T) (3) として示し得る。 式中、Aはコンクリートの強度へのフライアッシュの粉末度の充填効果寄与に 関する定数である。乾式ボトムボイラーフライアッシュ及び湿式ボトムボイラー フライアッシュについて、この定数は A=6.74 - 0.00528FM (4) (式中、FAはフライアッシュの粉末度モジュラスである) として表し得る。 上記式(3)中のBはあらゆる混合割合または混合比についてフライアッシュとセ メントの間のポゾラン活性に関する値である。Bは混合物中のフライアッシュ含 量に依存する。高いフライアッシュ含量では、この定数は高い。混合物中のフラ イアッシュの%が低下するにつれて、それは減少する。セメント材料の10重量% 〜50重量%のフライアッシュ含量について、定数Bは式 B= [1685 + 126C - 1.324C2 ] (5) により表し得る。 式(3)中のTの値はコンクリートの経過日数である。図10はフライアッシュに よるセメントの10%〜50%置換について式Bをグラフで示す。 こうして、フライアッシュコンクリート強度を予測するための式の最終形態は σ(%)=0.010C2 + [6.74 - 0.00528FM] + {B/FM [ln(T) ] } (6) である。 コンクリート混合物中のフライアッシュ含量が10%〜50%である場合、式(6) はまた σ(%)=0.010C2 + [6.74 - 0.00528FM] + {(1685 + 126C- 1.324C2)/(FM) [ ln(T)] } (7) として表し得る。 フライアッシュコンクリートの圧縮強度がフライアッシュを含まない対照コン クリートの圧縮強度の%として測定された後に、同じ対照経過日数における強度 にフライアッシュコンクリートの圧縮強度%を掛けることによりフライアッシュ コンクリートの実際の圧縮強度を測定することができる。コンクリートの経過日 数、Tは1日から1000日まで変化される。1100日(3年)後に、フライアッシュ コンクリートの強度は有意に増大しない(Hensen,1990,上記文献)。 実施例9.分別されたフライアッシュコンクリートの圧縮強度の予測 フライアッシュを製造するための石炭燃焼用のボイラーの型にかかわらず、式 (7)は供給原料及び分別された乾式ボトムボイラーフライアッシュコンクリート 及び湿式ボトムボイラーフライアッシュコンクリートの圧縮強度の非常に近似し た予測を与える。図11A-D は15%、25%、35%及び50%の6F乾式ボトムボイラー フライアッシュを含むコンクリートの経時圧縮強度に関する実験観察(データ点 )とモデルによる予測(線)の相関関係を示す。式を使用する分別された16F フ ライアッシュコンクリートの圧縮強度の予測が図12A-D に示される。式(7)は上 記の分級物の全てについて所定の量のフライアッシュに関する圧縮強度を正確に 予測した。 本発明は本明細書に記載された特別な実施態様により範囲を限定されるべきで はない。実際に、本明細書に記載された改良に加えて本発明の種々の改良が以上 の説明及び図面から当業者に明らかになるであろう。このような改良は請求の範 囲内に入るものと意図される。 種々の刊行物が本明細書に引用されており、これらの開示が参考としてそのま ま含まれる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 18:08 18:10 22:06 14:42) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AM,AT,AU,BB,B G,BR,BY,CA,CH,CN,CZ,DE,DK ,ES,FI,GB,GE,HU,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LK,LT,LU,LV,MD,M G,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO ,RU,SD,SE,SI,SK,TJ,TT,UA, US,UZ,VN (72)発明者 リスコウィッツ ジョン ダブリュー アメリカ合衆国 ニュージャージー州 08502 ベル ミード バランカー ドラ イヴ 30 (72)発明者 ウェチャラタナ メティ アメリカ合衆国 ニュージャージー州 07054 パーシッパーニー ドーリック アベニュー 14 (72)発明者 ジャテュラピタックル チャイ タイ バンコク 10160 フェトカセム ムー 15 ソイ 37−8

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.a)セメントにより寄与される圧縮強度(これはセメントの濃度の関数である )と、 b)特定の粉末度のフライアッシュにより寄与される圧縮強度(粉末度はサイズ の分布または部分体積の分布を特定する) の合計を測定することを特徴とするセメント及び特定の粉末度のフライアッシュ を含む硬化性混合物の圧縮強度の予測方法。 2.特定の粉末度のフライアッシュにより寄与される圧縮強度がフライアッシュ の粉末度、その混合物中のフライアッシュの濃度、及び硬化性混合物の経過日数 の関数である請求の範囲第1項に記載の方法。 3.フライアッシュの粉末度がフライアッシュの粉末度モジュラスであり、その 粉末度モジュラスが約0.5 μから約300 μまでの範囲の異なるサイズの一つより 多い篩の夫々で保持されるフライアッシュの%の合計であり、10ミクロン以下の サイズの篩の数が10ミクロンより大きいサイズの篩の数より少なくとも1多い請 求の範囲第2項に記載の方法。 4.10ミクロン以下のサイズの篩の数が少なくとも5である請求の範囲第3項に 記載の方法。 5.硬化性混合物の圧縮強度をフライアッシュを含まない対照硬化性混合物と較 べた硬化性混合物の圧縮強度%として測定する請求の範囲第1項に記載の方法。 6.圧縮強度%、σ(%)を次式: σ(%)=0.010C2 + A + (B/FM)ln(T) (式中、Cは硬化性混合物中に存在するセメント材料中のセメントの%であり、 そのセメント材料はセメント及びフライアッシュを含み、Aは硬化性混合物の強 度へのフライアッシュの粉末度の寄与に関する定数であり、Bはフライアッシュ とセメントの間のポゾラン活性比に関する定数であり、これは混合物中のフライ アッシュの含量に比例し、FMはフライアッシュの粉末度モジュラスであり、これ は約1μ〜約300 μの範囲の異なるサイズの一つより多い篩に保持されるフライ アッシュの%の合計であり、かつTは硬化性混合物の経過日数であり、Tは1日 〜約1000日の範囲である) に従って計算する請求の範囲第5項に記載の方法。 7.フライアッシュが湿式ボトムボイラーフライアッシュまたは乾式ボトムボイ ラーフライアッシュであり、かつ A=6.74 - 0.00528FM である請求の範囲第6項に記載の方法。 8.硬化性混合物のフライアッシュ含量が混合物中のセメント材料の約10重量% 〜約50重量%であり、かつ B=(1685 + 126C - 1.324C2) である請求の範囲第6項に記載の方法。 9.フライアッシュが湿式ボトムボイラーフライアッシュまたは乾式ボトムボイ ラーフライアッシュであり、硬化性混合物のフライアッシュ含量が約10%〜約50 %であり、かつ σ(%)=0.010C2 + (6.74 + 0.00528FM) + {(1685 + 126C - 1.324C2)/FM} ln(T) である請求の範囲第6項に記載の方法。 10.硬化性混合物がコンクリートである請求の範囲第1項に記載の方法。 11.硬化性混合物がモルタルである請求の範囲第1項に記載の方法。 12.約1重量部のセメント材料、約1〜約3重量部の微細骨材、約1〜約5重量 部の粗大骨材、及び約0.35〜約0.6 重量部の水を含むコンクリートであって、そ のセメント材料が約10重量%〜約50重量%のフライアッシュと約50重量%〜約90 重量%のセメントとを含み、フライアッシュが約600 未満の粉末度モジュラスを 有し、粉末度モジュラスが0、1、1.5 、2、3、5、10、20、45、75、150 、 及び300 ミクロンの篩に保持されたフライアッシュの%の合計として計算される ことを特徴とするコンクリート。 13.実質的に可塑剤を欠いている請求の範囲第12項に記載のコンクリート。 14.フライアッシュが約350 未満の粉末度モジュラスを有する請求の範囲第12項 に記載のコンクリート。 15.微細骨材が砂を含む請求の範囲第12項に記載のコンクリート。 16.微細骨材が砂及びフライアッシュを含み、砂対フライアッシュの重量比が約 4:1 〜約1:1 であり、かつフライアッシュが約600 未満の粉末度モジュラスを有 し、粉末度モジュラスが0、1、1.5 、2、3、5、10、20、45、75、150 、及 び300 ミクロンの篩に保持されたフライアッシュの%の合計として計算される請 求の範囲第12項に記載のコンクリート。 17.シリカヒュームを更に含む請求の範囲第12項に記載のコンクリート。 18.ガラス繊維を更に含む請求の範囲第12項に記載のコンクリート。 19.約1重量部のセメント材料、約1〜約3重量部の微細骨材、及び約0.35〜約 0.6 重量部の水を含むモルタルであって、そのセメント材料が約10重量%〜約50 重量%のフライアッシュと約50重量%〜約90重量%のセメントとを含み、フライ アッシュが約600 未満の粉末度モジュラスを有し、その粉末度モジュラスが0、 1、1.5 、2、3、5、10、20、45、75、150 、及び300 ミクロンの篩に保持さ れたフライアッシュの%の合計として計算されることを特徴とするモルタル。 20.実質的に可塑剤を欠いている請求の範囲第19項に記載のモルタル。 21.フライアッシュが約350 未満の粉末度モジュラスを有する湿式ボトムボイラ ーフライアッシュである請求の範囲第19項に記載のモルタル。 22.微細骨材が砂を含む請求の範囲第19項に記載のモルタル。 23.微細骨材が砂及びフライアッシュを含み、砂対フライアッシュの重量比が約 4:1 〜約1:1 であり、かつフライアッシュが約600 未満の粉末度モジュラスを有 し、粉末度モジュラスが0、1、1.5 、2、3、5、10、20、45、75、150 、及 び300 ミクロンの篩に保持されたフライアッシュの%の合計として計算される請 求の範囲第19項に記載のモルタル。 24.シリカヒュームを更に含む請求の範囲第19項に記載のモルタル。 25.ガラス繊維を更に含む請求の範囲第19項に記載のモルタル。
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