JPH1045720A - 1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノンの製造方法 - Google Patents
1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノンの製造方法Info
- Publication number
- JPH1045720A JPH1045720A JP20694396A JP20694396A JPH1045720A JP H1045720 A JPH1045720 A JP H1045720A JP 20694396 A JP20694396 A JP 20694396A JP 20694396 A JP20694396 A JP 20694396A JP H1045720 A JPH1045720 A JP H1045720A
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- Japan
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- imidazolidinone
- dialkyl
- solvent
- isocyanuric acid
- dialkylethylenediamine
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 新規な1,3−ジアルキル−2−イミダゾリ
ジノンの製造方法の提供。 【解決手段】 非プロトン性極性溶媒の存在下、N,
N’−ジアルキルエチレンジアミンとイソシアヌル酸と
を反応させる1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノ
ンの製造方法。
ジノンの製造方法の提供。 【解決手段】 非プロトン性極性溶媒の存在下、N,
N’−ジアルキルエチレンジアミンとイソシアヌル酸と
を反応させる1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノ
ンの製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は1,3−ジアルキル
−2−イミダゾリジノンの新規な製造方法に関する。さ
らに詳しくは、N,N’−ジアルキルエチレンジアミン
とイソシアヌル酸との反応により1,3−ジアルキル−
2−イミダゾリジノンを製造する方法に関する。
−2−イミダゾリジノンの新規な製造方法に関する。さ
らに詳しくは、N,N’−ジアルキルエチレンジアミン
とイソシアヌル酸との反応により1,3−ジアルキル−
2−イミダゾリジノンを製造する方法に関する。
【0002】1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノ
ンは極性の高い非プロトン性溶媒であり、一般的な非プ
ロトン性極性溶媒と比べて酸、アルカリに対して極めて
安定であり、且つ各種の無機、有機化合物に対して強い
溶解力をもつことから、医薬、農薬、染料、顔料等の合
成溶媒、電子部品、モールド等の洗浄剤、高分子化合物
の重合溶媒等として極めて有用な物質である。
ンは極性の高い非プロトン性溶媒であり、一般的な非プ
ロトン性極性溶媒と比べて酸、アルカリに対して極めて
安定であり、且つ各種の無機、有機化合物に対して強い
溶解力をもつことから、医薬、農薬、染料、顔料等の合
成溶媒、電子部品、モールド等の洗浄剤、高分子化合物
の重合溶媒等として極めて有用な物質である。
【0003】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】1,3
−ジアルキル−2−イミダゾリジノンの製造方法は多数
提案されている。例えばエチレンジアミンと尿素を反応
させて2−イミダゾリジノンを得、これにホルマリンを
付加させた反応生成物をトリクロロ酢酸、蟻酸等で還元
してN,N’−ジメチル化させる方法、またこの還元方
法を改良して貴金属触媒を使用し酸性下に水素添加する
方法、さらにN,N’−ジメチルエチレンジアミンか
ら、これとホスゲン若しくはトリクロロメチルクロロホ
ーメートをホスゲンに分解しながら反応する方法等が知
られている。
−ジアルキル−2−イミダゾリジノンの製造方法は多数
提案されている。例えばエチレンジアミンと尿素を反応
させて2−イミダゾリジノンを得、これにホルマリンを
付加させた反応生成物をトリクロロ酢酸、蟻酸等で還元
してN,N’−ジメチル化させる方法、またこの還元方
法を改良して貴金属触媒を使用し酸性下に水素添加する
方法、さらにN,N’−ジメチルエチレンジアミンか
ら、これとホスゲン若しくはトリクロロメチルクロロホ
ーメートをホスゲンに分解しながら反応する方法等が知
られている。
【0004】さらにはジアリルエチレンジアミンと尿素
より1,3−ジアリル−2−イミダゾリジノンを40%
の収率で得たとの報告〔J.Heterocyclic
Chem.(1971),8,509〕、N,N’−
ジメチルエチレンジアミンと尿素との反応により中間体
として1,1’−ジメチル−ジメチレンビスウレアを
得、これを約300℃に加熱して1,3−ジメチル−2
−イミダゾリジノンを35%の収率で得たとの報告
〔J.C.S(Perkin Trans.)2.(1
981),317〕がなされている。
より1,3−ジアリル−2−イミダゾリジノンを40%
の収率で得たとの報告〔J.Heterocyclic
Chem.(1971),8,509〕、N,N’−
ジメチルエチレンジアミンと尿素との反応により中間体
として1,1’−ジメチル−ジメチレンビスウレアを
得、これを約300℃に加熱して1,3−ジメチル−2
−イミダゾリジノンを35%の収率で得たとの報告
〔J.C.S(Perkin Trans.)2.(1
981),317〕がなされている。
【0005】しかしながら、これらの技術によると工程
が煩雑であったり、取扱上注意を要する原料を使用した
り、且つ収率等も低く工業的製造方法としては到底満足
いくものではなく、これらの改良が要請されていた。
が煩雑であったり、取扱上注意を要する原料を使用した
り、且つ収率等も低く工業的製造方法としては到底満足
いくものではなく、これらの改良が要請されていた。
【0006】本発明者等はN,N’−ジメチルエチレン
ジアミンと尿素を反応させることにより、前述の課題を
解決した1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンの製
造方法を見出し、先に出願した(特開昭61−2298
66号公報、特開昭61−233674号公報、特開昭
61−236769号公報)。又、他の1,3−ジアル
キル−2−イミダゾリジノンを製造するに際しても先に
出願した方法により目的が達せられることを確認し、出
願した(特開昭62−185076号公報)。
ジアミンと尿素を反応させることにより、前述の課題を
解決した1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンの製
造方法を見出し、先に出願した(特開昭61−2298
66号公報、特開昭61−233674号公報、特開昭
61−236769号公報)。又、他の1,3−ジアル
キル−2−イミダゾリジノンを製造するに際しても先に
出願した方法により目的が達せられることを確認し、出
願した(特開昭62−185076号公報)。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等はさらに鋭意
検討を重ねた結果、驚くべきことに非プロトン性極性溶
媒中にN,N’−ジアルキルエチレンジアミンとイソシ
アヌル酸とを反応させることにより、極めて効率よく、
高収率且つ高純度で1,3−ジアルキル−2−イミダゾ
リジノンが得られることを見出し本発明を完成した。
検討を重ねた結果、驚くべきことに非プロトン性極性溶
媒中にN,N’−ジアルキルエチレンジアミンとイソシ
アヌル酸とを反応させることにより、極めて効率よく、
高収率且つ高純度で1,3−ジアルキル−2−イミダゾ
リジノンが得られることを見出し本発明を完成した。
【0008】即ち、本発明は、以下に示すものである。 非プロトン性極性溶媒の存在下、一般式(1)
【化3】 〔式中、Rはアルキル基を示す。〕で表されるN,N’
−ジアルキルエチレンジアミンとイソシアヌル酸とを反
応させることを特徴とする一般式(2)
−ジアルキルエチレンジアミンとイソシアヌル酸とを反
応させることを特徴とする一般式(2)
【化4】 〔式中、Rは前記定義に同じ。〕で表される1,3−ジ
アルキル−2−イミダゾリジノンの製造方法。 一般式(1)中のアルキル基が炭素数1〜4である
記載の方法。 非プロトン性極性溶媒が1,3−ジアルキル−2−
イミダゾリジノン自溶媒である記載の方法。 N,N’−ジアルキルエチレンジアミンとイソシア
ヌル酸とを反応させる際の反応温度を180℃以上とす
ることを特徴とする記載の方法。
アルキル−2−イミダゾリジノンの製造方法。 一般式(1)中のアルキル基が炭素数1〜4である
記載の方法。 非プロトン性極性溶媒が1,3−ジアルキル−2−
イミダゾリジノン自溶媒である記載の方法。 N,N’−ジアルキルエチレンジアミンとイソシア
ヌル酸とを反応させる際の反応温度を180℃以上とす
ることを特徴とする記載の方法。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で用いる前記一般式(1)
で表されるN,N’−ジアルキルエチレンジアミンとし
ては当然所望とする1,3−ジアルキル−2−イミダゾ
リジノンに相応するN,N’−ジアルキルエチレンジア
ミンを選定すればよく、N,N’−ジメチルエチレンジ
アミン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,
N’−ジプロピルエチレンジアミン、N,N’−ジイソ
プロピルエチレンジアミン、N,N’−ジブチルエチレ
ンジアミンなどである。これらのN,N’−ジアルキル
エチレンジアミンは、相応するモノアルキルアミンとエ
チレンジクロライド、エチレンジブロマイド等のエチレ
ンジハライドとの反応により容易に得ることができる。
で表されるN,N’−ジアルキルエチレンジアミンとし
ては当然所望とする1,3−ジアルキル−2−イミダゾ
リジノンに相応するN,N’−ジアルキルエチレンジア
ミンを選定すればよく、N,N’−ジメチルエチレンジ
アミン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,
N’−ジプロピルエチレンジアミン、N,N’−ジイソ
プロピルエチレンジアミン、N,N’−ジブチルエチレ
ンジアミンなどである。これらのN,N’−ジアルキル
エチレンジアミンは、相応するモノアルキルアミンとエ
チレンジクロライド、エチレンジブロマイド等のエチレ
ンジハライドとの反応により容易に得ることができる。
【0010】本発明で用いる溶媒としては炭化水素及び
ハロゲン化炭化水素は適さず、非プロトン性極性溶媒を
使用する。好ましい溶媒としては、N−メチル−2−ピ
ロリドン、N,N’−ジメチルホルムアミド、N,N’
−ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿素、ジメチル
スルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、スルホラ
ン、ジオキサン等が用いられる。
ハロゲン化炭化水素は適さず、非プロトン性極性溶媒を
使用する。好ましい溶媒としては、N−メチル−2−ピ
ロリドン、N,N’−ジメチルホルムアミド、N,N’
−ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿素、ジメチル
スルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、スルホラ
ン、ジオキサン等が用いられる。
【0011】しかしながら、使用する溶媒の沸点が低い
場合は過大な設備が必要となるため、180℃以上の沸
点を有する溶媒が好ましく、特に溶媒分離の煩雑さを避
ける意味から反応により自製した所望の1,3−ジアル
キル−2−イミダゾリジノンを自溶媒とするのが最適で
ある。使用量は特に限定はされない。
場合は過大な設備が必要となるため、180℃以上の沸
点を有する溶媒が好ましく、特に溶媒分離の煩雑さを避
ける意味から反応により自製した所望の1,3−ジアル
キル−2−イミダゾリジノンを自溶媒とするのが最適で
ある。使用量は特に限定はされない。
【0012】本発明に於ける反応温度は180℃以上あ
れば問題ないが、工業的見地からは200〜250℃の
間が好ましい。180℃未満では反応速度が小さく、2
50℃を越えると工業的な加熱方法に問題が生じる。
れば問題ないが、工業的見地からは200〜250℃の
間が好ましい。180℃未満では反応速度が小さく、2
50℃を越えると工業的な加熱方法に問題が生じる。
【0013】本発明に於けるN,N’−ジアルキルエチ
レンジアミンとイソシアヌル酸の量比は化学量論的には
3.0:1.0のモル比である。イソシアヌル酸を過剰
に使用すると精製する際濾過工程が必要になる等の面倒
が生じ、N,N’−ジアルキルエチレンジアミンを過剰
に使用すると経済的見地から望ましくない。最適には
2.8:1.0〜3.2〜1.0のモル比で選定するこ
とが好ましい。
レンジアミンとイソシアヌル酸の量比は化学量論的には
3.0:1.0のモル比である。イソシアヌル酸を過剰
に使用すると精製する際濾過工程が必要になる等の面倒
が生じ、N,N’−ジアルキルエチレンジアミンを過剰
に使用すると経済的見地から望ましくない。最適には
2.8:1.0〜3.2〜1.0のモル比で選定するこ
とが好ましい。
【0014】本発明の態様としては、特に限定はされな
いが、非プロトン性極性溶媒とイソシアヌル酸の混合物
を加熱し、これに反応温度を保持しながらN,N’−ジ
アルキルエチレンジアミンを添加していく方法、加熱し
た非プロトン性極性溶媒中に反応温度を保持しながら
N,N’−ジアルキルエチレンジアミンとイソシアヌル
酸を連続的に添加していく方法等がある。又、非プロト
ン性極性溶媒、イソシアヌル酸及びN,N’−ジアルキ
ルエチレンジアミンを一括に仕込み反応する方法もある
が、この場合は使用するN,N’−ジアルキルエチレン
ジアミンの沸点を考慮し、反応温度を保持できるよう
に、非プロトン性極性溶媒の適切な種類と量の選択及び
N,N’−ジアルキルエチレンジアミンの仕込み量の選
択が必要である。
いが、非プロトン性極性溶媒とイソシアヌル酸の混合物
を加熱し、これに反応温度を保持しながらN,N’−ジ
アルキルエチレンジアミンを添加していく方法、加熱し
た非プロトン性極性溶媒中に反応温度を保持しながら
N,N’−ジアルキルエチレンジアミンとイソシアヌル
酸を連続的に添加していく方法等がある。又、非プロト
ン性極性溶媒、イソシアヌル酸及びN,N’−ジアルキ
ルエチレンジアミンを一括に仕込み反応する方法もある
が、この場合は使用するN,N’−ジアルキルエチレン
ジアミンの沸点を考慮し、反応温度を保持できるよう
に、非プロトン性極性溶媒の適切な種類と量の選択及び
N,N’−ジアルキルエチレンジアミンの仕込み量の選
択が必要である。
【0015】さらに本発明の方法は回分式、連続式どち
らでも実施できる。連続式で行う場合は、例えば、前述
した態様の一例である加熱した非プロトン極性溶媒中に
反応温度を保持しながらN,N’−ジアルキルエチレン
ジアミンとイソシアヌル酸を連続的に添加する方法を用
い、反応器内の液面が常に一定を保持しうるように反応
生成物を連続的に抜き出せばよい。
らでも実施できる。連続式で行う場合は、例えば、前述
した態様の一例である加熱した非プロトン極性溶媒中に
反応温度を保持しながらN,N’−ジアルキルエチレン
ジアミンとイソシアヌル酸を連続的に添加する方法を用
い、反応器内の液面が常に一定を保持しうるように反応
生成物を連続的に抜き出せばよい。
【0016】以上の発明の実施の形態により得られた反
応生成物からは蒸留等の操作により1,3−ジアルキル
−2−イミダゾリジノンを取り出せばよい。
応生成物からは蒸留等の操作により1,3−ジアルキル
−2−イミダゾリジノンを取り出せばよい。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。尚、分析はガスクロマトグラフにより行った。 実施例1 攪拌機、冷却管、温度計を備えた1 のガラス製反応器
に1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン250.0
g(以下、DMIと略記する)及びイソシアヌル酸13
0.0gを仕込み210℃に加熱しそのまま保持した。
これにN,N’−ジメチルエチレンジアミン264.5
gを5時間かけて滴下し、この間反応器内温は210〜
215℃に保った。滴下終了後同温度で2時間熟成を行
った。冷却後得られた反応液の重量は598.3gであ
り、DMIの純度は97.4%であった。反応器中に最
初に仕込んだDMIの量を差し引いて求めたDMIの収
率は滴下したN,N’−ジメチルエチレンジアミンに対
し、97.2%であった。引き続き反応液を5段相当の
蒸留塔を用い蒸留することにより、純度99.7wt%
のDMI560.0gを得た。
る。尚、分析はガスクロマトグラフにより行った。 実施例1 攪拌機、冷却管、温度計を備えた1 のガラス製反応器
に1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン250.0
g(以下、DMIと略記する)及びイソシアヌル酸13
0.0gを仕込み210℃に加熱しそのまま保持した。
これにN,N’−ジメチルエチレンジアミン264.5
gを5時間かけて滴下し、この間反応器内温は210〜
215℃に保った。滴下終了後同温度で2時間熟成を行
った。冷却後得られた反応液の重量は598.3gであ
り、DMIの純度は97.4%であった。反応器中に最
初に仕込んだDMIの量を差し引いて求めたDMIの収
率は滴下したN,N’−ジメチルエチレンジアミンに対
し、97.2%であった。引き続き反応液を5段相当の
蒸留塔を用い蒸留することにより、純度99.7wt%
のDMI560.0gを得た。
【0018】実施例2 反応器に1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン25
0.0g(以下、DEIと略記する)、N,N’−ジエ
チルエチレンジアミン348.6gを8時間かけて滴下
した以外は実施例1と同様の反応を行った。実施例1と
同様の方法で求めたDEIの収率は97.0%であっ
た。
0.0g(以下、DEIと略記する)、N,N’−ジエ
チルエチレンジアミン348.6gを8時間かけて滴下
した以外は実施例1と同様の反応を行った。実施例1と
同様の方法で求めたDEIの収率は97.0%であっ
た。
【0019】実施例3 反応器にN−メチル−2−ピロリドン250.0g、イ
ソシアヌル酸130.0gを仕込み200℃に加熱しそ
のまま保持した。これにN,N’−ジブチルエチレンジ
アミン516.9gを6時間かけて滴下した。滴下中反
応器は加熱を行い反応器内温は200〜230℃となっ
た。滴下終了後反応器内温230〜235℃を保持しな
がら2時間熟成を行った。冷却後得られた反応液の重量
は850.2g、1,3−ジブチル−2−イミダゾリジ
ノンの濃度は58.8wt%であり、これより求めた
1,3−ジブチル−2−イミダゾリジノンの収率は滴下
したN,N’−ジブチルエチレンジアミンに対し、9
6.7%であった。
ソシアヌル酸130.0gを仕込み200℃に加熱しそ
のまま保持した。これにN,N’−ジブチルエチレンジ
アミン516.9gを6時間かけて滴下した。滴下中反
応器は加熱を行い反応器内温は200〜230℃となっ
た。滴下終了後反応器内温230〜235℃を保持しな
がら2時間熟成を行った。冷却後得られた反応液の重量
は850.2g、1,3−ジブチル−2−イミダゾリジ
ノンの濃度は58.8wt%であり、これより求めた
1,3−ジブチル−2−イミダゾリジノンの収率は滴下
したN,N’−ジブチルエチレンジアミンに対し、9
6.7%であった。
【0020】実施例4 フラスコの底部より抜き出し管を設け、ポンプに連結し
ポンプの吐出部は1の反応器に導入する装置を準備し
た。反応器の胴体部には抜き出し管、冷却管、受器を設
けた。反応器の抜き出し部迄の内容量は600 であ
る。フラスコにN,N’−ジメチルエチレンジアミン1
430gとイソシアヌル酸700gを仕込み攪拌した。
反応器中にはDMI600gを仕込み攪拌しながら内温
を220℃に保ち、引き続きポンプより100g/Hの
速度でN,N’−ジメチルエチレンジアミンとイソシア
ヌル酸の混合物を反応器中に添加した。添加は20時間
行い、この間反応器内温は215〜220℃に保持し、
反応生成物は受器に貯槽された。添加終了、冷却後の反
応器中の量は596g、DMIの純度は97.9wt
%、受器中の量は1743g、DMIの純度は97.3
wt%であった。反応器及び受器中のDMIの得量は2
279gであり、反応器中に最初に仕込んだDMIの量
を差し引いて求めたDMIの収率は添加したN,N’−
ジメチルエチレンジアミンに対し、96.6%であっ
た。引き続き、受器中の液を5段相当の蒸留塔を用い蒸
留することにより純度99.6%のDMI1645gを
得た。
ポンプの吐出部は1の反応器に導入する装置を準備し
た。反応器の胴体部には抜き出し管、冷却管、受器を設
けた。反応器の抜き出し部迄の内容量は600 であ
る。フラスコにN,N’−ジメチルエチレンジアミン1
430gとイソシアヌル酸700gを仕込み攪拌した。
反応器中にはDMI600gを仕込み攪拌しながら内温
を220℃に保ち、引き続きポンプより100g/Hの
速度でN,N’−ジメチルエチレンジアミンとイソシア
ヌル酸の混合物を反応器中に添加した。添加は20時間
行い、この間反応器内温は215〜220℃に保持し、
反応生成物は受器に貯槽された。添加終了、冷却後の反
応器中の量は596g、DMIの純度は97.9wt
%、受器中の量は1743g、DMIの純度は97.3
wt%であった。反応器及び受器中のDMIの得量は2
279gであり、反応器中に最初に仕込んだDMIの量
を差し引いて求めたDMIの収率は添加したN,N’−
ジメチルエチレンジアミンに対し、96.6%であっ
た。引き続き、受器中の液を5段相当の蒸留塔を用い蒸
留することにより純度99.6%のDMI1645gを
得た。
【0021】
【発明の効果】本発明によって、高収率且つ高純度での
1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノンの工業的製
造が可能となった。本発明は実施例に示す通り、N,
N’−ジアルキルエチレンジアミンとイソシアヌル酸と
の反応により従来の技術と比較し、煩雑な工程や取り扱
い上注意を要する原料を使用することなく極めて簡素な
プロセスが実現し、1,3−ジアルキル−2−イミダゾ
リジノンを容易に効率よく、且つ高収率で得られること
は明白であり、本発明の意義は大きい。
1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノンの工業的製
造が可能となった。本発明は実施例に示す通り、N,
N’−ジアルキルエチレンジアミンとイソシアヌル酸と
の反応により従来の技術と比較し、煩雑な工程や取り扱
い上注意を要する原料を使用することなく極めて簡素な
プロセスが実現し、1,3−ジアルキル−2−イミダゾ
リジノンを容易に効率よく、且つ高収率で得られること
は明白であり、本発明の意義は大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永田 輝幸 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井東圧 化学株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 非プロトン性極性溶媒の存在下、一般式
(1) 【化1】 〔式中、Rはアルキル基を示す。〕で表されるN,N’
−ジアルキルエチレンジアミンとイソシアヌル酸とを反
応させることを特徴とする一般式(2) 【化2】 〔式中、Rは前記定義に同じ。〕で表される1,3−ジ
アルキル−2−イミダゾリジノンの製造方法。 - 【請求項2】 一般式(1)中のアルキル基が炭素数1
〜4である請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 非プロトン性極性溶媒が1,3−ジアル
キル−2−イミダゾリジノン自溶媒である請求項1記載
の方法。 - 【請求項4】 N,N’−ジアルキルエチレンジアミン
とイソシアヌル酸とを反応させる際の反応温度を180
℃以上とすることを特徴とする請求項1記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20694396A JPH1045720A (ja) | 1996-08-06 | 1996-08-06 | 1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20694396A JPH1045720A (ja) | 1996-08-06 | 1996-08-06 | 1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1045720A true JPH1045720A (ja) | 1998-02-17 |
Family
ID=16531611
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20694396A Pending JPH1045720A (ja) | 1996-08-06 | 1996-08-06 | 1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1045720A (ja) |
-
1996
- 1996-08-06 JP JP20694396A patent/JPH1045720A/ja active Pending
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