JPH0720942B2 - 環状ウレア類の製造方法 - Google Patents
環状ウレア類の製造方法Info
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- JPH0720942B2 JPH0720942B2 JP14805686A JP14805686A JPH0720942B2 JP H0720942 B2 JPH0720942 B2 JP H0720942B2 JP 14805686 A JP14805686 A JP 14805686A JP 14805686 A JP14805686 A JP 14805686A JP H0720942 B2 JPH0720942 B2 JP H0720942B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は式(I) R-NH-R1‐NH-R (式中、Rは低級アルキル基、R1はトリメチレン基、低
級アルキル基で置換されたトリメチレン基、テトラメチ
レン基または低級アルキル基で置換されたテトラメチレ
ン基である。)で示されるジアミン類とウレアとの反応
により、式(II) (式中、R、R1は式(I)のR、R1と同じ。)で示され
る環状ウレア類を製造する方法に関する。
級アルキル基で置換されたトリメチレン基、テトラメチ
レン基または低級アルキル基で置換されたテトラメチレ
ン基である。)で示されるジアミン類とウレアとの反応
により、式(II) (式中、R、R1は式(I)のR、R1と同じ。)で示され
る環状ウレア類を製造する方法に関する。
上記式(II)で示される環状ウレア類は、非プロトン性
極性溶媒や、医薬、農薬の中間体として有用な物質であ
る。特にポリアミド類、ポリ塩化ビニル、ポリビニルア
ルコール、ポリスチレン、ポリウレタン、フェノール樹
脂などの高分子化合物に優れた溶媒であり、また多くの
有機化合物を容易に溶解し、各種の特徴ある有機反応の
溶媒として用いられる。
極性溶媒や、医薬、農薬の中間体として有用な物質であ
る。特にポリアミド類、ポリ塩化ビニル、ポリビニルア
ルコール、ポリスチレン、ポリウレタン、フェノール樹
脂などの高分子化合物に優れた溶媒であり、また多くの
有機化合物を容易に溶解し、各種の特徴ある有機反応の
溶媒として用いられる。
上記式(II)で示される環状ウレア類の製造方法はいく
つか提案されている。例えば、テトラヒドロ−2(1H)
−ピリミジノン(6員環ウレア)及びヘキサヒドロ−2H
−1,3−ジアゼピン−2−オン(7員環ウレア)をジオ
キサン中で水素化ナトリウムとヨウ化アルキルを用い
て、N,N′−ジアルキル化をしてN,N′−ジアルキル置換
環状ウレア類を得る方法〔ジャーナル オブ メデシナ
ル ケミストリ(J.Med.Chem.)、1981年、24巻、1090
頁〕、テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジンチオン(6
員環チオウレア)及びヘキサヒドロ−2H−1,3−ジアゼ
ピン−2−チオン(7員環チオウレア)をヨウ化アルキ
ルと水酸化ナトリウムで、N,N′−ジアルキル化及び加
水分解してN,N′−ジアルキル置換環状ウレア類を得る
方法〔シンセシス(Synthesis)、1982年、465頁〕、N,
N′−ジメチル−1,3−プロパンジアミンをトルエン中で
ホスゲンと反応させテトラハイドロ−1,3−ジメチル−
2(1H)−ピリミジノンを得る方法〔ジャーナル オブ
ケミカル ソサイアティ(J.Chem.Soc.)、1947年、3
15頁〕、N−(2−ホルミル−2−メチルプロピル)−
N,N′,N′−トリメチルウレアをメチルアミンで処理
し、ラネーニッケルで水素添加してテトラハイドロ−1,
3,5,5−テトラメチル−2H(1H)−ピリミジノンを得る
方法〔英国特許1226623号〕などが知られている。
つか提案されている。例えば、テトラヒドロ−2(1H)
−ピリミジノン(6員環ウレア)及びヘキサヒドロ−2H
−1,3−ジアゼピン−2−オン(7員環ウレア)をジオ
キサン中で水素化ナトリウムとヨウ化アルキルを用い
て、N,N′−ジアルキル化をしてN,N′−ジアルキル置換
環状ウレア類を得る方法〔ジャーナル オブ メデシナ
ル ケミストリ(J.Med.Chem.)、1981年、24巻、1090
頁〕、テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジンチオン(6
員環チオウレア)及びヘキサヒドロ−2H−1,3−ジアゼ
ピン−2−チオン(7員環チオウレア)をヨウ化アルキ
ルと水酸化ナトリウムで、N,N′−ジアルキル化及び加
水分解してN,N′−ジアルキル置換環状ウレア類を得る
方法〔シンセシス(Synthesis)、1982年、465頁〕、N,
N′−ジメチル−1,3−プロパンジアミンをトルエン中で
ホスゲンと反応させテトラハイドロ−1,3−ジメチル−
2(1H)−ピリミジノンを得る方法〔ジャーナル オブ
ケミカル ソサイアティ(J.Chem.Soc.)、1947年、3
15頁〕、N−(2−ホルミル−2−メチルプロピル)−
N,N′,N′−トリメチルウレアをメチルアミンで処理
し、ラネーニッケルで水素添加してテトラハイドロ−1,
3,5,5−テトラメチル−2H(1H)−ピリミジノンを得る
方法〔英国特許1226623号〕などが知られている。
また、上記式(I)で示されるジアミン類とウレアで上
記式(II)で示される環状ウレア類を得る方法も知られ
ており、例えばN,N′−ジエチル−1,3−プロパンジアミ
ンまたはN,N′−ジプロピル−1,3−プロパンジアミンと
ウレアで1,3−ジエチルテトラヒドロ−2(1H)−ピリ
ミジノンまたテトラヒドロ−1,3−ジプロピル−2(1
H)ピリミジノンをそれぞれ収率64.0%、21.5%で得た
方法〔ジャーナル オブ メデシナル ケミストリー
(J.Med.Chem.)、1971年、14巻、140頁〕が知られてい
る。
記式(II)で示される環状ウレア類を得る方法も知られ
ており、例えばN,N′−ジエチル−1,3−プロパンジアミ
ンまたはN,N′−ジプロピル−1,3−プロパンジアミンと
ウレアで1,3−ジエチルテトラヒドロ−2(1H)−ピリ
ミジノンまたテトラヒドロ−1,3−ジプロピル−2(1
H)ピリミジノンをそれぞれ収率64.0%、21.5%で得た
方法〔ジャーナル オブ メデシナル ケミストリー
(J.Med.Chem.)、1971年、14巻、140頁〕が知られてい
る。
これらの製造方法のうち、多くの方法は原料費が高く、
工業的製法としては成立しがたい。また本発明と同様な
ジアミン類とウレアで環状ウレア類を得る方法も既に公
知であるが、収率がなお低く満足のいく方法ではなかっ
た。
工業的製法としては成立しがたい。また本発明と同様な
ジアミン類とウレアで環状ウレア類を得る方法も既に公
知であるが、収率がなお低く満足のいく方法ではなかっ
た。
本発明は上記式(I)で示されるジアミン類とウレアを
反応させ、上記式(II)で示される環状ウレア類を得る
に際し、工業的に満足のいく製法を提供すことを目的と
するものである。
反応させ、上記式(II)で示される環状ウレア類を得る
に際し、工業的に満足のいく製法を提供すことを目的と
するものである。
本発明者等は、上記式(I)で示されるジアミン類とウ
レアとを反応させ、上記式(II)で示される環状ウレア
類を得るにあたり、安価で収率が高く、操作性も良好な
工業的製法を鋭意検討し、以下のうような知見を得、本
発明に達した。
レアとを反応させ、上記式(II)で示される環状ウレア
類を得るにあたり、安価で収率が高く、操作性も良好な
工業的製法を鋭意検討し、以下のうような知見を得、本
発明に達した。
(1)極性溶媒の存在下180℃以上で反応させると、高
収率で環状ウレア類が得られることをみいだした。
収率で環状ウレア類が得られることをみいだした。
通常、ジアミン類とウレアとの反応では、環状ウレア類
が生成する前に、シアミンのウレア中間体が生成する。
が生成する前に、シアミンのウレア中間体が生成する。
この中間体は多くの場合、非極性溶媒に対して溶解度が
小さく、系外へ析出する。しかし、この中間体は溶解状
態でしかも180℃以上でないと環状ウレア類への閉環反
応は極めて遅い。
小さく、系外へ析出する。しかし、この中間体は溶解状
態でしかも180℃以上でないと環状ウレア類への閉環反
応は極めて遅い。
この理由よりウレア中間体の溶解度の大きい極性溶媒
下、180度以上でジアミン類とウレアを反応させると、
環状ウレア類が高収率で得られることがわかった。
下、180度以上でジアミン類とウレアを反応させると、
環状ウレア類が高収率で得られることがわかった。
(2)さらに、ジアミン類とウレアとの極性溶媒下の反
応においては、ジアミン類とウレア中間体が生成するま
では140℃以下で反応させ、その後180℃以上で反応させ
れば、さらに収率の上がることを見出した。
応においては、ジアミン類とウレア中間体が生成するま
では140℃以下で反応させ、その後180℃以上で反応させ
れば、さらに収率の上がることを見出した。
ジアミン類とウレアとの極性溶媒下での反応では、ウレ
ア中間体が生成するまでの初期反応は特に180℃以上の
温度は必要としない。100℃以下では反応は遅くなる
が、100℃付近から140℃以下で十分に反応は進行する。
180℃以上ではウレア自体の熱分解のため、ウレアのロ
スが生じる。このため、2段上昇反応法の方がウレアが
無駄なく反応に供されることがわかった。
ア中間体が生成するまでの初期反応は特に180℃以上の
温度は必要としない。100℃以下では反応は遅くなる
が、100℃付近から140℃以下で十分に反応は進行する。
180℃以上ではウレア自体の熱分解のため、ウレアのロ
スが生じる。このため、2段上昇反応法の方がウレアが
無駄なく反応に供されることがわかった。
ジアミン類からウレア中間体への反応の終点はアンモニ
ア発生の終了で容易に判断できる。この2段昇温法で
は、ジアミン類及びウレアがともに無駄なく使用される
ので、ジアミン類及びウレアとも特に過剰に用いる必要
はなく、ジアミン類/ウレアの仕込モル比は0.6〜1.2に
なるようにすればよい。好ましくは、ほぼ等モルになる
ように仕込めばよい。ジアミン類を過剰に仕込めば、高
価なジアミンを回収する操作が追加され、また、ウレア
を過剰に仕込めばウレアの熱分解物であるシアヌル酸等
の固体不純物が反応系に残り、煩雑な固液分離操作が追
加されるが、このような問題が解決された。
ア発生の終了で容易に判断できる。この2段昇温法で
は、ジアミン類及びウレアがともに無駄なく使用される
ので、ジアミン類及びウレアとも特に過剰に用いる必要
はなく、ジアミン類/ウレアの仕込モル比は0.6〜1.2に
なるようにすればよい。好ましくは、ほぼ等モルになる
ように仕込めばよい。ジアミン類を過剰に仕込めば、高
価なジアミンを回収する操作が追加され、また、ウレア
を過剰に仕込めばウレアの熱分解物であるシアヌル酸等
の固体不純物が反応系に残り、煩雑な固液分離操作が追
加されるが、このような問題が解決された。
(3)また、本発明者らはさらに工業的製法として検討
を深め、以下の発明も見出した。
を深め、以下の発明も見出した。
上記2段昇温法を採用すると、140℃以下の初期反応は
問題ないものの、おおくの場合ジアミン類の沸点が180
℃以下であるので、昇温して180℃以上の反応を行う場
合、未反応ジアミン類が残存するため、常圧で180℃以
上で反応することが困難であり、オートクレーブ使用等
の加圧下で反応しなければならない。
問題ないものの、おおくの場合ジアミン類の沸点が180
℃以下であるので、昇温して180℃以上の反応を行う場
合、未反応ジアミン類が残存するため、常圧で180℃以
上で反応することが困難であり、オートクレーブ使用等
の加圧下で反応しなければならない。
これを避けるため本発明者らは、反応当初に極性溶媒存
在下にジアミン類/ウレアの仕込モル比がほぼ1/2にな
るように仕込み、初期反応のウレア中間体の生成が完結
するまでは140℃以下で反応させ、引続き180℃以上で、
全体のジアミン類/ウレアのモル比が2/2になるように
ジアミン類を添加しながら反応させることによって、常
圧でも高収率で環状ウレア類が得られることを見出し
た。
在下にジアミン類/ウレアの仕込モル比がほぼ1/2にな
るように仕込み、初期反応のウレア中間体の生成が完結
するまでは140℃以下で反応させ、引続き180℃以上で、
全体のジアミン類/ウレアのモル比が2/2になるように
ジアミン類を添加しながら反応させることによって、常
圧でも高収率で環状ウレア類が得られることを見出し
た。
この理由は、反応当初にジアミン類に対してウレアを約
2倍モル仕込んで反応させるので、初期反応で生成する
ウレア中間体は、ほぼ完全に不揮発性のジアミン類のジ
ウレア化物になっており、原料ジアミン類が残存しない
ので、常圧でも180℃以上の昇温が可能となるからであ
る。したがってこの方法によれば、溶媒の沸点が180℃
以上であれば全反応を通じて常圧下で反応できる。ま
た、180℃以上で添加されるジアミン類は有効に反応に
供され、一括仕込で2段昇温法で反応させる方法にくら
べて、収率的にも何ら遜色はないこともわかった。
2倍モル仕込んで反応させるので、初期反応で生成する
ウレア中間体は、ほぼ完全に不揮発性のジアミン類のジ
ウレア化物になっており、原料ジアミン類が残存しない
ので、常圧でも180℃以上の昇温が可能となるからであ
る。したがってこの方法によれば、溶媒の沸点が180℃
以上であれば全反応を通じて常圧下で反応できる。ま
た、180℃以上で添加されるジアミン類は有効に反応に
供され、一括仕込で2段昇温法で反応させる方法にくら
べて、収率的にも何ら遜色はないこともわかった。
本発明方法において使用される溶媒としては、炭化水素
及びハロゲン化炭化水素は適さず、極性溶媒を使用す
る。好ましい溶媒としては、N,N′−ジメチルホルムア
ミド、N,N′−ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿
素、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミ
ド、スルホラン、メチルイソブチルケトン、ニトロベン
ゼン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、等の非プロト
ン性極性溶媒が良い。また、沸点が低い場合、過大な耐
圧装置が必要となるため、180℃以上の沸点を有する溶
媒が好ましく、特に溶媒分離の煩雑性を避ける目的から
反応で生成する環状ウレア類が最も良い。
及びハロゲン化炭化水素は適さず、極性溶媒を使用す
る。好ましい溶媒としては、N,N′−ジメチルホルムア
ミド、N,N′−ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿
素、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミ
ド、スルホラン、メチルイソブチルケトン、ニトロベン
ゼン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、等の非プロト
ン性極性溶媒が良い。また、沸点が低い場合、過大な耐
圧装置が必要となるため、180℃以上の沸点を有する溶
媒が好ましく、特に溶媒分離の煩雑性を避ける目的から
反応で生成する環状ウレア類が最も良い。
本発明に用いられる上記式(I)で示される原料ジアミ
ンは、N,N′−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,
N′−ジエチル−1,3−プロパンジアミン、N,N′−ジプ
ロピル−1,3−プロパンジアミン、N,N′−ジブチル−1,
3−プロパンジアミン、N,N′,2−トリメチル−1,3−プ
ロパンジアミン、N,N′,2,2−テトラメチル−1,3−プロ
パンジアミン、N,N′−ジメチル−1,4−ブタンジアミ
ン、N,N′−ジエチル−1,4−ブタンジアミン、N,N′−
ジプロピル−1,4−ブタンジアミン、N,N′−ジブチル−
1,4−ブタンジアミン、などである。
ンは、N,N′−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,
N′−ジエチル−1,3−プロパンジアミン、N,N′−ジプ
ロピル−1,3−プロパンジアミン、N,N′−ジブチル−1,
3−プロパンジアミン、N,N′,2−トリメチル−1,3−プ
ロパンジアミン、N,N′,2,2−テトラメチル−1,3−プロ
パンジアミン、N,N′−ジメチル−1,4−ブタンジアミ
ン、N,N′−ジエチル−1,4−ブタンジアミン、N,N′−
ジプロピル−1,4−ブタンジアミン、N,N′−ジブチル−
1,4−ブタンジアミン、などである。
本発明で得られる上記式(II)で示される環状ウレア類
は、上述のジアミン類を用いて得られる相応する環状ウ
レア類であり、テトラヒドロ−1,3−ジメチル−2(1
H)−ピリミジノン、1,3−ジエチルテトラヒドロ−2
(1H)−ピリミジノン、テトラヒドロ−1,3−ジプロピ
ル−2(1H)−ピリミジノン、1,3−ジブチルテトラヒ
ドロ−2(1H)−ピリミジノン、テトラヒドロ−1,3,5
−トリメチル−2(1H)−ピリミジノン、テトラヒドロ
−1,3,5,5−テトラメチル−2(H)−ピリミジノン、
ヘキサヒドロ−1,3−ジメチル−2H−1,3−ジアゼピン−
2−オン、1,3−ジエチルヘキサヒドロ−2H−1,3−ジア
ゼピンン−2−オン、ヘキサヒドロ−1,3−ジプロピル
−2H−1,3−ジアゼピン−2−オン、1,3−ジブチルヘキ
サヒドロ−2H−1,3−ジアゼピン−2−オンなどであ
る。
は、上述のジアミン類を用いて得られる相応する環状ウ
レア類であり、テトラヒドロ−1,3−ジメチル−2(1
H)−ピリミジノン、1,3−ジエチルテトラヒドロ−2
(1H)−ピリミジノン、テトラヒドロ−1,3−ジプロピ
ル−2(1H)−ピリミジノン、1,3−ジブチルテトラヒ
ドロ−2(1H)−ピリミジノン、テトラヒドロ−1,3,5
−トリメチル−2(1H)−ピリミジノン、テトラヒドロ
−1,3,5,5−テトラメチル−2(H)−ピリミジノン、
ヘキサヒドロ−1,3−ジメチル−2H−1,3−ジアゼピン−
2−オン、1,3−ジエチルヘキサヒドロ−2H−1,3−ジア
ゼピンン−2−オン、ヘキサヒドロ−1,3−ジプロピル
−2H−1,3−ジアゼピン−2−オン、1,3−ジブチルヘキ
サヒドロ−2H−1,3−ジアゼピン−2−オンなどであ
る。
本発明方法の好ましい通常の態様を述べれば、加圧下の
場合、温度計及び機械的撹拌機を備えたオートクレーブ
に、原料ジアミン類、ウレア、極性溶媒を仕込み、180
℃以上に昇温して反応させる。2段昇温反応をする時
は、予め140℃以下で反応後、再昇温して180℃以上で反
応させる。常圧でジアミン類を添加する方法では、還流
冷却器、温度計、滴下ロート及び機械的撹拌機を備えた
反応器中に、ジアミン類、ウレア、極性溶媒を仕込、14
0℃以下でアンモニアの発生が終了するまで反応させ、
その後、180℃以上に昇温して滴下ロートよりジアミン
類を添加させながら反応させる。反応終了液は、蒸留等
により環状ウレア類を取り出すことができる。特に反応
で生成する環状ウレア類を溶媒とした場合、蒸留時に溶
媒との分離の必要がなく、極めて簡素化されたプロセス
となる。
場合、温度計及び機械的撹拌機を備えたオートクレーブ
に、原料ジアミン類、ウレア、極性溶媒を仕込み、180
℃以上に昇温して反応させる。2段昇温反応をする時
は、予め140℃以下で反応後、再昇温して180℃以上で反
応させる。常圧でジアミン類を添加する方法では、還流
冷却器、温度計、滴下ロート及び機械的撹拌機を備えた
反応器中に、ジアミン類、ウレア、極性溶媒を仕込、14
0℃以下でアンモニアの発生が終了するまで反応させ、
その後、180℃以上に昇温して滴下ロートよりジアミン
類を添加させながら反応させる。反応終了液は、蒸留等
により環状ウレア類を取り出すことができる。特に反応
で生成する環状ウレア類を溶媒とした場合、蒸留時に溶
媒との分離の必要がなく、極めて簡素化されたプロセス
となる。
本発明のジアミン類とウレアとの反応で環状ウレア類を
得るに際し、極性溶媒の存在下に180℃以上の温度で反
応させることにより、従来法に比べて高価なジアミン類
を過剰に用いることなく、操作性良好で、高収率で目的
物が得られる。特に反応を2段階の温度勾配を設けて実
施すれば収率が向上し、しかもその際初期反応時に仕込
まれるジアミン類をウレアに対してほぼ1/2モルにし
て、後段反応でほぼ当モルとなるよう累積添加して反応
させれば常圧下で実施できる。
得るに際し、極性溶媒の存在下に180℃以上の温度で反
応させることにより、従来法に比べて高価なジアミン類
を過剰に用いることなく、操作性良好で、高収率で目的
物が得られる。特に反応を2段階の温度勾配を設けて実
施すれば収率が向上し、しかもその際初期反応時に仕込
まれるジアミン類をウレアに対してほぼ1/2モルにし
て、後段反応でほぼ当モルとなるよう累積添加して反応
させれば常圧下で実施できる。
以下に実施例を挙げさらに詳細に説明する。
実施例1 500mlのステンレス製オートクレーブ内に、N,N′−ジメ
チル−1,3−プロパンジアミン102.2g(1.00モル)、ウ
レア60.1g(1.00モル)及びテトラヒドロ−1,3−ジメチ
ル−2(1H)−ピリミジノン100gを仕込んだ。
チル−1,3−プロパンジアミン102.2g(1.00モル)、ウ
レア60.1g(1.00モル)及びテトラヒドロ−1,3−ジメチ
ル−2(1H)−ピリミジノン100gを仕込んだ。
反応温度210℃まで約30分で昇温し、同210℃で3時間反
応させた。
応させた。
反応終了後ガスクロマトグラフィーにより、テトラヒド
ロ−1,3−ジメチル−2(1H)−ピリミジノンを定量し
た。生成収率は86.1%であった。この反応マスを減圧蒸
留して、テトラヒドロ−1,3−ジメチル−2(1H)−ピ
ロミジノン(沸点93〜94℃/5torrの留分)203.5gを得
た。
ロ−1,3−ジメチル−2(1H)−ピリミジノンを定量し
た。生成収率は86.1%であった。この反応マスを減圧蒸
留して、テトラヒドロ−1,3−ジメチル−2(1H)−ピ
ロミジノン(沸点93〜94℃/5torrの留分)203.5gを得
た。
実施例2〜13 原料ジアミン類と溶媒をそれぞれ変えた以外は実施例1
と同様に反応させ、生成物をガスクロマトグラフィーで
定量した。使用した原料ジアミン類、溶媒、生成物及び
生成収率を実施例1も含めて表に示した。
と同様に反応させ、生成物をガスクロマトグラフィーで
定量した。使用した原料ジアミン類、溶媒、生成物及び
生成収率を実施例1も含めて表に示した。
実施例14 500mlのステンレス製オートクレーブにN,N′−ジメチル
−1,3−プロパンジアミン102.2g(1.00モル)、尿素60.
1g(1.00モル)及びテトラヒドロ−1,3−ジメチル−2
(1H)−ピリミジノン100gを仕込んだ。昇温して、反応
温度120℃で8時間反応させた。引続き210℃まで昇温し
て、3時間反応させた。
−1,3−プロパンジアミン102.2g(1.00モル)、尿素60.
1g(1.00モル)及びテトラヒドロ−1,3−ジメチル−2
(1H)−ピリミジノン100gを仕込んだ。昇温して、反応
温度120℃で8時間反応させた。引続き210℃まで昇温し
て、3時間反応させた。
反応終了後、ガスクトマトグラフィーによりテトラヒド
ロ−1,3−ジメチル−2(1H)−ピリミジノンを定量し
た。テトラヒドロ−1,3−ジメチル−2(1H)−ピリミ
ジノンの生成収率は96.3%であった。
ロ−1,3−ジメチル−2(1H)−ピリミジノンを定量し
た。テトラヒドロ−1,3−ジメチル−2(1H)−ピリミ
ジノンの生成収率は96.3%であった。
実施例15〜20 原料ジアミン類と溶媒をそれぞれ変えた以外は実施例14
と同様に反応させ、生成物をガスクロマトグラフィーで
定量した。使用した原料ジアミン類、溶媒、生成物及び
生成収率を表に示した。
と同様に反応させ、生成物をガスクロマトグラフィーで
定量した。使用した原料ジアミン類、溶媒、生成物及び
生成収率を表に示した。
実施例21 還流冷却器、温度計、滴下ロート及び撹拌機を備えた50
0mlのガラス製フラスコ中に、N,N′−ジメチル−1,3−
プロパンジアミン51.1g(0.50モル)、尿素60.1g(1.00
モル)及びテトラヒドロ−1,3−ジメチル−2(1H)−
ピリミジノン100gを仕込んだ。滴下ロートには、N,N′
−ジメチル−1,3−プロパンジアミン51.1g(0.50モル)
を用意した。120℃に昇温し、反応させた。反応の進行
とともにNH3ガスが発生し、約2時間後NH3ガスの発生が
停止した。引続き210℃まで昇温した。20℃付近から滴
下ロートより、N,N′−ジメチル−1,3−プロパンジアミ
ンを約2時間かけて滴下した。その後1時間210℃で反
応させた。反応終了マスをガスクロマトフラフィーによ
りテトラヒドロ−1,3−ジメチル−2(1H)−ピリミジ
ノンを定量した。その結果、生成収率は96.0%であっ
た。
0mlのガラス製フラスコ中に、N,N′−ジメチル−1,3−
プロパンジアミン51.1g(0.50モル)、尿素60.1g(1.00
モル)及びテトラヒドロ−1,3−ジメチル−2(1H)−
ピリミジノン100gを仕込んだ。滴下ロートには、N,N′
−ジメチル−1,3−プロパンジアミン51.1g(0.50モル)
を用意した。120℃に昇温し、反応させた。反応の進行
とともにNH3ガスが発生し、約2時間後NH3ガスの発生が
停止した。引続き210℃まで昇温した。20℃付近から滴
下ロートより、N,N′−ジメチル−1,3−プロパンジアミ
ンを約2時間かけて滴下した。その後1時間210℃で反
応させた。反応終了マスをガスクロマトフラフィーによ
りテトラヒドロ−1,3−ジメチル−2(1H)−ピリミジ
ノンを定量した。その結果、生成収率は96.0%であっ
た。
この反応マスを減圧蒸留してテトラヒドロ−1,3−ジメ
チル−2(1H)−ピリミジノン(沸点93〜94℃/5torrの
留分)215.0gを得た。
チル−2(1H)−ピリミジノン(沸点93〜94℃/5torrの
留分)215.0gを得た。
実施例22〜31 原料ジアミン類と溶媒をそれぞれ変えた以外は実施例21
と同様に反応し、生成物をガスクロマトグラフィーで定
量した。使用した原料ジアミン類、溶媒、生成物及び生
成収率を表に示した。
と同様に反応し、生成物をガスクロマトグラフィーで定
量した。使用した原料ジアミン類、溶媒、生成物及び生
成収率を表に示した。
Claims (6)
- 【請求項1】式(I) R-HN-R1‐NH-R (I) (式中、Rは低級アルキル基、R1はトリメチレン基、低
級アルキル基で置換されたトリメチレン基、テトラメチ
レン基または低級アルキル基で置換されたテトラメチレ
ン基である。)で示されるジアミン類とウレアとの反応
により、式(II) (式中、R、R1は式(I)のR、R1と同じ。)で示され
る環状ウレア類を得るに際し、極性溶媒の存在下180℃
以上で反応させることを特徴とする環状ウレア類の製造
方法。 - 【請求項2】極性溶媒が、反応で生成する式(II) (式中、R、R1は式(I)のR、R1と同じ。)で示され
る環状ウレア類である特許請求の範囲第(1)項記載の
方法。 - 【請求項3】式(I) R-NH-R1‐NH-R (I) (式中、Rは低級アルキル基、R1はトリメチレン基、低
級アルキル基で置換されたトリメチレン基、テトラメチ
レン基または低級アルキル基で置換されたテトラメチレ
ン基である。)で示されるジアミン類とウレアとの反応
により、式(II) (式中、R、R1は式(I)のR、R1と同じ。)で示され
る環状ウレア類を得るに際し、極性溶媒の存在下に、ジ
アミン類/ウレアの仕込モル比が0.6〜1.2になるように
仕込み、初期反応のウレア中間体の生成が完結するまで
は140℃以下で反応させ、引続き180℃以上に昇温して反
応させることを特徴とする環状ウレア類の製造方法。 - 【請求項4】極性溶媒が、反応で生成する式(II) (式中、R、R1は式(I)のR、R1と同じ。)で示され
る環状ウレア類である特許請求の範囲第(3)項記載の
方法。 - 【請求項5】式(I) R-NH-R1‐NH-R (I) (式中、Rは低級アルキル基、R1はトリメチレン基、低
級アルキル基で置換されたトリメチレン基、テトラメチ
レン基または低級アルキル基で置換されたテトラメチレ
ン基である。)で示されるジアミン類とウレアとの反応
により、式(II) (式中、R、R1は式(I)のR、R1と同じ。)で示され
る環状ウレア類を得るに際し、極性溶媒の存在下にジア
ミン類/ウレアの仕込モル比がほぼ1/2になるように仕
込、初期反応のウレア中間体の生成が完結するまでは14
0℃以下で反応させ、引続き180℃以上で、全体のジアミ
ン類/ウレアのモル比がほぼ2/2になるようにジアミン
類を添加しながら反応させることを特徴とする環状ウレ
ア類の製造方法。 - 【請求項6】極性溶媒が、反応で生成する式(II) (式中、R、R1は式(I)のR、R1と同じ。)で示され
る環状ウレア類である特許請求の範囲第(5)項記載の
方法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14805686A JPH0720942B2 (ja) | 1986-06-26 | 1986-06-26 | 環状ウレア類の製造方法 |
US07/053,387 US4900820A (en) | 1986-06-12 | 1987-05-22 | Process for producing cyclic ureas |
CA000538549A CA1286291C (en) | 1986-06-12 | 1987-06-02 | Process for producing cyclic ureas |
IN405/MAS/87A IN165075B (ja) | 1986-06-12 | 1987-06-02 | |
EP87108021A EP0249136A3 (en) | 1986-06-12 | 1987-06-03 | Process for producing cyclic ureas |
KR1019870005829A KR890003809B1 (ko) | 1986-06-12 | 1987-06-09 | 환상요소 제조방법 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14805686A JPH0720942B2 (ja) | 1986-06-26 | 1986-06-26 | 環状ウレア類の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6399060A JPS6399060A (ja) | 1988-04-30 |
JPH0720942B2 true JPH0720942B2 (ja) | 1995-03-08 |
Family
ID=15444181
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14805686A Expired - Lifetime JPH0720942B2 (ja) | 1986-06-12 | 1986-06-26 | 環状ウレア類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0720942B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN117126109B (zh) * | 2023-10-26 | 2024-03-15 | 中南大学 | 一种甲醛去除剂、及其制备方法和应用 |
-
1986
- 1986-06-26 JP JP14805686A patent/JPH0720942B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6399060A (ja) | 1988-04-30 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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