JPH11158153A - 1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類の製造方法 - Google Patents
1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類の製造方法Info
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- JPH11158153A JPH11158153A JP33214797A JP33214797A JPH11158153A JP H11158153 A JPH11158153 A JP H11158153A JP 33214797 A JP33214797 A JP 33214797A JP 33214797 A JP33214797 A JP 33214797A JP H11158153 A JPH11158153 A JP H11158153A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 一段の反応で1,3−ジアルキル−2−イミ
ダゾリジノン類を高収率で、副生物も少なく、工業的な
大規模製造においても容易に実施できる方法を提供す
る。 【解決手段】 アルキレンカーボネートと1,3−ジア
ルキル尿素とを50℃以上に加熱することを特徴とする
1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類の製造方
法。
ダゾリジノン類を高収率で、副生物も少なく、工業的な
大規模製造においても容易に実施できる方法を提供す
る。 【解決手段】 アルキレンカーボネートと1,3−ジア
ルキル尿素とを50℃以上に加熱することを特徴とする
1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類の製造方
法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1,3−ジアルキ
ル−2−イミダゾリジノン類の製造方法に関するもので
ある。1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類は
極性の非プロトン性溶媒等として広範な用途を持つ化合
物である。例えば、ポリアミド、ポリスチレン、ポリエ
ステル、ポリ塩化ビニール或いはフェノール樹脂などの
樹脂用溶剤、各種有機合成反応用溶媒、または脂肪族炭
化水素から芳香族炭化水素を抽出する抽出用溶媒等に使
用される有用な化合物である。これらのうち、1,3−
ジメチル−2−イミダゾリジノン(以下DMIと略記)
は強アルカリに対する耐久性が特に強く、アルカリ金属
水酸化物と加熱しても殆ど分解しないため、芳香族有機
ハロゲン化物、特にポリクロルビフェニール(PCB)
等の脱ハロゲン化反応用溶媒としても賞用され、特に有
用である。
ル−2−イミダゾリジノン類の製造方法に関するもので
ある。1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類は
極性の非プロトン性溶媒等として広範な用途を持つ化合
物である。例えば、ポリアミド、ポリスチレン、ポリエ
ステル、ポリ塩化ビニール或いはフェノール樹脂などの
樹脂用溶剤、各種有機合成反応用溶媒、または脂肪族炭
化水素から芳香族炭化水素を抽出する抽出用溶媒等に使
用される有用な化合物である。これらのうち、1,3−
ジメチル−2−イミダゾリジノン(以下DMIと略記)
は強アルカリに対する耐久性が特に強く、アルカリ金属
水酸化物と加熱しても殆ど分解しないため、芳香族有機
ハロゲン化物、特にポリクロルビフェニール(PCB)
等の脱ハロゲン化反応用溶媒としても賞用され、特に有
用である。
【0002】
【従来の技術】従来、1,3−ジアルキル−2−イミダ
ゾリジノン類の製造方法としては、例えばN,N’−ジ
メチルエチレンジアミンとトリクロロメチルクロロホル
メートを反応させる方法(特開昭53−73561)、
N,N’−ジメチルエチレンジアミンと二酸化炭素を
反応させる方法(特開昭57−175170)、N,
N’−ジメチルエチレンジアミンとホスゲンを水と脱塩
酸剤の存在下に反応させる方法(特開昭61−1097
72,特開昭61−172862)、N,N’−ジメチ
ルエチレンジアミンと尿素とを極性溶媒の存在下に反応
させる方法(特開昭61−229866,特開昭61−
233674)等、原料としてN,N’−ジメチルエチ
レンジアミンを用いる方法が種々提案されている。この
原料として使用するN,N’−ジメチルエチレンジアミ
ンの製造方法としては、二塩化エチレンとモノメチルア
ミンから得る方法(特開昭57−120570)が知ら
れているが、この方法では、有機化合物で汚染された多
量の食塩が副生しその処理が問題となる。また、エチレ
ングリコールとモノメチルアミンとをルテニウムとトリ
フェニルホスフィン系の均一系触媒の存在下に反応させ
る方法(J.Organometallic Che
m.,407巻、97頁、1991年)が提案されてい
るが、均一系の貴金属触媒の回収リサイクルが工業的生
産では困難である。よってN,N’−ジアルキルエチレ
ンジアミンを原料とする1,3−ジアルキル−2−イミ
ダゾリジノンの製造方法は理想的な方法とは言い難い。
ゾリジノン類の製造方法としては、例えばN,N’−ジ
メチルエチレンジアミンとトリクロロメチルクロロホル
メートを反応させる方法(特開昭53−73561)、
N,N’−ジメチルエチレンジアミンと二酸化炭素を
反応させる方法(特開昭57−175170)、N,
N’−ジメチルエチレンジアミンとホスゲンを水と脱塩
酸剤の存在下に反応させる方法(特開昭61−1097
72,特開昭61−172862)、N,N’−ジメチ
ルエチレンジアミンと尿素とを極性溶媒の存在下に反応
させる方法(特開昭61−229866,特開昭61−
233674)等、原料としてN,N’−ジメチルエチ
レンジアミンを用いる方法が種々提案されている。この
原料として使用するN,N’−ジメチルエチレンジアミ
ンの製造方法としては、二塩化エチレンとモノメチルア
ミンから得る方法(特開昭57−120570)が知ら
れているが、この方法では、有機化合物で汚染された多
量の食塩が副生しその処理が問題となる。また、エチレ
ングリコールとモノメチルアミンとをルテニウムとトリ
フェニルホスフィン系の均一系触媒の存在下に反応させ
る方法(J.Organometallic Che
m.,407巻、97頁、1991年)が提案されてい
るが、均一系の貴金属触媒の回収リサイクルが工業的生
産では困難である。よってN,N’−ジアルキルエチレ
ンジアミンを原料とする1,3−ジアルキル−2−イミ
ダゾリジノンの製造方法は理想的な方法とは言い難い。
【0003】また、2−イミダゾリジノンとホルムアル
デヒドを水素化触媒の存在下に還元する方法(特開昭6
0−243071)、N,N’−ヒドロキシメチルイミ
ダゾリジノンのジアルキルエーテルを接触還元する方法
(特公昭60−3299)等が提案されているが、これ
らの方法は用いる原料がジメチルエチレンジアミンから
製造されるため上記と同じ問題があり、かつその工程が
長く現実的ではない。その他、エチレングリコールと二
酸化炭素およびモノメチルアミンを高温高圧下に反応さ
せる方法(特開昭59−155364)では、副生物の
問題は無いものの収率が低く、工業的レベルには至って
いない。
デヒドを水素化触媒の存在下に還元する方法(特開昭6
0−243071)、N,N’−ヒドロキシメチルイミ
ダゾリジノンのジアルキルエーテルを接触還元する方法
(特公昭60−3299)等が提案されているが、これ
らの方法は用いる原料がジメチルエチレンジアミンから
製造されるため上記と同じ問題があり、かつその工程が
長く現実的ではない。その他、エチレングリコールと二
酸化炭素およびモノメチルアミンを高温高圧下に反応さ
せる方法(特開昭59−155364)では、副生物の
問題は無いものの収率が低く、工業的レベルには至って
いない。
【0004】上記のような問題点の無い1,3−ジアル
キル−2−イミダゾリジノン類の製造方法として、エチ
レンカーボネートとモノアルキルアミンとを反応させ一
段の反応で直接目的物を得る方法(WO96/0251
6)が開示されている。この製造方法は行程が一段であ
り、出発原料であるエチレンカーボネートはエチレンオ
キサイドと二酸化炭素の反応で容易に製造され、その際
に余分な副生物も無いために優れたDMI製造方法と成
り得る。しかしながら、本発明者の知見によればこの製
造方法は収率が低く、副反応生成物であるN−アルキル
エタノールアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)アルキルアミン、エチレングリコール、およびジエ
チレングリコールなどの副生が多く、目的物の単離精製
が煩雑であって工業的な製造法には適さない等の難点が
ある。
キル−2−イミダゾリジノン類の製造方法として、エチ
レンカーボネートとモノアルキルアミンとを反応させ一
段の反応で直接目的物を得る方法(WO96/0251
6)が開示されている。この製造方法は行程が一段であ
り、出発原料であるエチレンカーボネートはエチレンオ
キサイドと二酸化炭素の反応で容易に製造され、その際
に余分な副生物も無いために優れたDMI製造方法と成
り得る。しかしながら、本発明者の知見によればこの製
造方法は収率が低く、副反応生成物であるN−アルキル
エタノールアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)アルキルアミン、エチレングリコール、およびジエ
チレングリコールなどの副生が多く、目的物の単離精製
が煩雑であって工業的な製造法には適さない等の難点が
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、一段
の行程で1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類
を製造する反応を、高収率で、副生物も少なく、工業的
な大規模製造においても容易に実施できる方法を提供す
ることにある。
の行程で1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類
を製造する反応を、高収率で、副生物も少なく、工業的
な大規模製造においても容易に実施できる方法を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは1,3−ジ
アルキル−2−イミダゾリジノン類を効率よく得る方法
について鋭意検討したところ、アルキレンカーボネート
と1,3−ジアルキル尿素とを50℃以上に加熱すれ
ば、高収率で1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノ
ン類が得られ、副生物の生成量も低減できることを見い
出し本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、(請
求項1) 一般式(1)
アルキル−2−イミダゾリジノン類を効率よく得る方法
について鋭意検討したところ、アルキレンカーボネート
と1,3−ジアルキル尿素とを50℃以上に加熱すれ
ば、高収率で1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノ
ン類が得られ、副生物の生成量も低減できることを見い
出し本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、(請
求項1) 一般式(1)
【0007】
【化4】 [式中、R1は水素またはメチル基を表す。]で表され
るアルキレンカーボネートと、一般式(2)
るアルキレンカーボネートと、一般式(2)
【0008】
【化5】R2NHCONHR2 (2) [式中、R2は炭素数1ないし6のアルキル基を表
す。]で表される1,3−ジアルキル尿素とを、50℃
以上に加熱することを特徴とする一般式(3)
す。]で表される1,3−ジアルキル尿素とを、50℃
以上に加熱することを特徴とする一般式(3)
【0009】
【化6】 [式中、R1 、R2 は前記定義と同じである。]で表さ
れる1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類の製
造方法。
れる1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類の製
造方法。
【0010】(請求項2) 1,3−ジアルキル尿素が
1,3−ジメチル尿素である請求項1記載の方法。 (請求項3) 二酸化炭素の存在下に反応を実施する請
求項1または2記載の方法。 (請求項4) 反応温度が100ないし300℃である
請求項1ないし3のいずれかに記載の方法。 (請求項5) 溶媒として、一般式(3)で表される
1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類または水
を用いる請求項1ないし4のいずれかに記載の方法。 (請求項6) エチレンカーボネートと1,3−ジメチ
ル尿素とを、50℃以上に加熱することを特徴とする
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンの製造方法。 である。
1,3−ジメチル尿素である請求項1記載の方法。 (請求項3) 二酸化炭素の存在下に反応を実施する請
求項1または2記載の方法。 (請求項4) 反応温度が100ないし300℃である
請求項1ないし3のいずれかに記載の方法。 (請求項5) 溶媒として、一般式(3)で表される
1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類または水
を用いる請求項1ないし4のいずれかに記載の方法。 (請求項6) エチレンカーボネートと1,3−ジメチ
ル尿素とを、50℃以上に加熱することを特徴とする
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンの製造方法。 である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の方法を詳しく説明
する。本発明の方法で使用する原料である一般式(1)
で表されるアルキレンカーボネートは、例えば、二酸化
炭素とアルキレンオキサイドを4級アンモニウム塩触媒
の存在下に加熱することで容易に得られるが、市販品を
そのままの状態、または適当な精製操作を行った後、使
用しても良い。
する。本発明の方法で使用する原料である一般式(1)
で表されるアルキレンカーボネートは、例えば、二酸化
炭素とアルキレンオキサイドを4級アンモニウム塩触媒
の存在下に加熱することで容易に得られるが、市販品を
そのままの状態、または適当な精製操作を行った後、使
用しても良い。
【0012】本発明の方法で使用するもう一方の原料で
ある一般式(2)で表される1,3−ジアルキル尿素は
1,3−ジメチル尿素、1,3−ジエチル尿素、1,3
−ジ−n−プロピル尿素、1,3−ジ−i−プロピル尿
素、1,3−ジ−n−ブチル尿素、1,3−ジ−sec
−ブチル尿素、1,3−ジ−tert−ブチル尿素また
は1,3−ジシクロヘキシル尿素等のR2で表されるア
ルキル基の炭素数が1ないし6の1,3−ジアルキル尿
素が挙げられ、これらのうち、好ましくは1,3−ジメ
チル尿素および1,3−ジエチル尿素であり、更に好ま
しくは1,3−ジメチル尿素である。
ある一般式(2)で表される1,3−ジアルキル尿素は
1,3−ジメチル尿素、1,3−ジエチル尿素、1,3
−ジ−n−プロピル尿素、1,3−ジ−i−プロピル尿
素、1,3−ジ−n−ブチル尿素、1,3−ジ−sec
−ブチル尿素、1,3−ジ−tert−ブチル尿素また
は1,3−ジシクロヘキシル尿素等のR2で表されるア
ルキル基の炭素数が1ないし6の1,3−ジアルキル尿
素が挙げられ、これらのうち、好ましくは1,3−ジメ
チル尿素および1,3−ジエチル尿素であり、更に好ま
しくは1,3−ジメチル尿素である。
【0013】1,3−ジアルキル尿素の使用量は、特に
限定されるものではないが、通常アルキレンカーボネー
ト1モルに対して、0.2〜100モルの範囲であり、
好ましくは0.5〜20モル、更に好ましくは1.0〜
10モルの範囲である。また、生成物として得られるD
MIが溶剤として広範な用途を持つため、アルキレンカ
ーボネートとしてエチレンカーボネートを、1,3−ジ
アルキル尿素として1,3−ジメチル尿素を用いるのが
最も好ましい。
限定されるものではないが、通常アルキレンカーボネー
ト1モルに対して、0.2〜100モルの範囲であり、
好ましくは0.5〜20モル、更に好ましくは1.0〜
10モルの範囲である。また、生成物として得られるD
MIが溶剤として広範な用途を持つため、アルキレンカ
ーボネートとしてエチレンカーボネートを、1,3−ジ
アルキル尿素として1,3−ジメチル尿素を用いるのが
最も好ましい。
【0014】本発明の方法の実施形態としては特に制限
されるものではなく、アルキレンカーボネートおよび
1,3−ジアルキル尿素とが効果的に混合され接触しう
る方法であればいかなる方法でも良く、回分式、半回分
式または連続流通式の何れでも構わない。例えば、原料
2種を一括して反応器に仕込む方法、何れか一つに他の
一つを連続的または間欠的に供給する方法、または二者
を連続的または間欠的に供給する方法等を使用すること
ができる。
されるものではなく、アルキレンカーボネートおよび
1,3−ジアルキル尿素とが効果的に混合され接触しう
る方法であればいかなる方法でも良く、回分式、半回分
式または連続流通式の何れでも構わない。例えば、原料
2種を一括して反応器に仕込む方法、何れか一つに他の
一つを連続的または間欠的に供給する方法、または二者
を連続的または間欠的に供給する方法等を使用すること
ができる。
【0015】本発明の方法では、50℃以上に加熱して
反応させる。好ましくは50ないし400℃であり、更
に好ましくは100ないし300℃である。反応の際の
時間及び圧力は、用いる原料の量や反応温度等により異
なり一様ではないが、反応時間は通常200時間以内で
あり、好ましくは0.01ないし100時間、更に好ま
しくは0.1ないし50時間である。反応は通常加圧状
態で行い、好ましくは0.1ないし50MPa、更に好
ましくは0.2ないし20MPaである。
反応させる。好ましくは50ないし400℃であり、更
に好ましくは100ないし300℃である。反応の際の
時間及び圧力は、用いる原料の量や反応温度等により異
なり一様ではないが、反応時間は通常200時間以内で
あり、好ましくは0.01ないし100時間、更に好ま
しくは0.1ないし50時間である。反応は通常加圧状
態で行い、好ましくは0.1ないし50MPa、更に好
ましくは0.2ないし20MPaである。
【0016】反応系の置換または加圧に用いるガスは特
に限定はされないが、窒素やアルゴン等の不活性ガスで
も良いし、好ましくは二酸化炭素である。
に限定はされないが、窒素やアルゴン等の不活性ガスで
も良いし、好ましくは二酸化炭素である。
【0017】本発明の方法では、通常、無溶媒で反応を
行うが、場合によっては溶媒を用いることもできる。使
用する溶媒としては、反応を阻害しなければどのような
溶媒でも構わない。そのような溶媒としては、例えば、
水、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロ
ヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族または脂環
族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、フルオ
ロベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の脂
肪族または芳香族ハロゲン化合物、ジエチルエーテル、
メチル−tert−ブチルエーテル、ジブチルエーテ
ル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、エチレングリコールジエチルエーテル等のエーテ
ル類、アセトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、アセトフェノン等のケトン類、アセトニトリル、
プロピオニトリル等のニトリル類、ニトロメタン、ニト
ロベンゼン、ニトロトルエン等のニトロ化合物類、酢酸
エチル、プロピオン酸エチル等のエステル類、炭酸ジメ
チル等のカーボネート類、または本発明の方法における
生成物であるDMI等の1,3−ジアルキル−2−イミ
ダゾリジノン類などを例示することができる。また、用
いる溶媒によって、二層以上の多層系で反応を行うこと
もできる。これらの溶媒のうち、生成物である1,3−
ジアルキル−2−イミダゾリジノン類または水を用いる
のが好ましい。
行うが、場合によっては溶媒を用いることもできる。使
用する溶媒としては、反応を阻害しなければどのような
溶媒でも構わない。そのような溶媒としては、例えば、
水、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロ
ヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族または脂環
族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、フルオ
ロベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の脂
肪族または芳香族ハロゲン化合物、ジエチルエーテル、
メチル−tert−ブチルエーテル、ジブチルエーテ
ル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、エチレングリコールジエチルエーテル等のエーテ
ル類、アセトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、アセトフェノン等のケトン類、アセトニトリル、
プロピオニトリル等のニトリル類、ニトロメタン、ニト
ロベンゼン、ニトロトルエン等のニトロ化合物類、酢酸
エチル、プロピオン酸エチル等のエステル類、炭酸ジメ
チル等のカーボネート類、または本発明の方法における
生成物であるDMI等の1,3−ジアルキル−2−イミ
ダゾリジノン類などを例示することができる。また、用
いる溶媒によって、二層以上の多層系で反応を行うこと
もできる。これらの溶媒のうち、生成物である1,3−
ジアルキル−2−イミダゾリジノン類または水を用いる
のが好ましい。
【0018】これらの溶媒の使用量としては、使用する
原料の何れかを溶解させるに充分な量であり、通常、原
料であるアルキレンカーボネートに対して100重量比
以下、好ましくは50重量比以下である。本発明の方法
では、更に収率または反応速度を高めるため、触媒や添
加剤を用いても構わない。本発明の方法において、反応
終了後の反応生成液を蒸留等の常用の方法に従って処理
することにより目的物である1,3−ジアルキル−2−
イミダゾリジノン類が得られる。
原料の何れかを溶解させるに充分な量であり、通常、原
料であるアルキレンカーボネートに対して100重量比
以下、好ましくは50重量比以下である。本発明の方法
では、更に収率または反応速度を高めるため、触媒や添
加剤を用いても構わない。本発明の方法において、反応
終了後の反応生成液を蒸留等の常用の方法に従って処理
することにより目的物である1,3−ジアルキル−2−
イミダゾリジノン類が得られる。
【0019】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明がこれらによって限定されるものではない。 実施例1 内容積400mlのオートクレーブにエチレンカーボネ
ート44.0g(0.5モル)、1,3−ジメチル尿素
220.3g(2.5モル)、脱イオン水9.0gを充
填した。オートクレーブ外部から加熱し、撹拌しながら
内温230℃で5時間反応させた。オートクレーブを冷
却し、反応物をガスクロマトグラフィで分析した結果、
エチレンカーボネートの転化率99%、DMIの収率6
5%、 N,N’−ジメチルピペラジン、エチレングリ
コール、N−メチルエタノールアミンなどの副生物の収
率の合計は、15%であった。この反応物を減圧下に蒸
留したところ、純度99%の1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノン34.8gを得た。
が、本発明がこれらによって限定されるものではない。 実施例1 内容積400mlのオートクレーブにエチレンカーボネ
ート44.0g(0.5モル)、1,3−ジメチル尿素
220.3g(2.5モル)、脱イオン水9.0gを充
填した。オートクレーブ外部から加熱し、撹拌しながら
内温230℃で5時間反応させた。オートクレーブを冷
却し、反応物をガスクロマトグラフィで分析した結果、
エチレンカーボネートの転化率99%、DMIの収率6
5%、 N,N’−ジメチルピペラジン、エチレングリ
コール、N−メチルエタノールアミンなどの副生物の収
率の合計は、15%であった。この反応物を減圧下に蒸
留したところ、純度99%の1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノン34.8gを得た。
【0020】実施例2 実施例1と同一の反応器を使用し、実施例1と同様の反
応条件で反応系に二酸化炭素88.0gを圧入して反応
を実施した。実施例1と同様に反応物をガスクロマトグ
ラフィで分析した結果、エチレンカーボネートの転化率
99%、DMIの収率69%、 N,N’−ジメチルピ
ペラジン、エチレングリコール、N−メチルエタノール
アミンなどの副生物の収率の合計は、12%であった。
応条件で反応系に二酸化炭素88.0gを圧入して反応
を実施した。実施例1と同様に反応物をガスクロマトグ
ラフィで分析した結果、エチレンカーボネートの転化率
99%、DMIの収率69%、 N,N’−ジメチルピ
ペラジン、エチレングリコール、N−メチルエタノール
アミンなどの副生物の収率の合計は、12%であった。
【0021】
【発明の効果】本発明の方法によりアルキレンカーボネ
ートと1,3−ジアルキル尿素とから、1,3−ジアル
キル−2−イミダゾリジノン類を工業的に効率よく製造
できる。また、従来法の如く有機化合物で汚染された食
塩などの副生成物が生じないのが本発明の方法の優れた
特徴である。
ートと1,3−ジアルキル尿素とから、1,3−ジアル
キル−2−イミダゾリジノン類を工業的に効率よく製造
できる。また、従来法の如く有機化合物で汚染された食
塩などの副生成物が生じないのが本発明の方法の優れた
特徴である。
Claims (6)
- 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 [式中、R1は水素またはメチル基を表す。]で表され
るアルキレンカーボネートと、一般式(2) 【化2】R2NHCONHR2 (2) [式中、R2は炭素数1ないし6のアルキル基を表
す。]で表される1,3−ジアルキル尿素とを、50℃
以上に加熱することを特徴とする一般式(3) 【化3】 [式中、R1 、R2 は前記定義と同じである。]で表さ
れる1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類の製
造方法。 - 【請求項2】 1,3−ジアルキル尿素が1,3−ジメ
チル尿素である請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 二酸化炭素の存在下に反応を実施する請
求項1または2記載の方法。 - 【請求項4】 反応温度が100ないし300℃である
請求項1ないし3のいずれかに記載の方法。 - 【請求項5】 溶媒として、一般式(3)で表される
1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類または水
を用いる請求項1ないし4のいずれかに記載の方法。 - 【請求項6】 エチレンカーボネートと1,3−ジメチ
ル尿素とを、50℃以上に加熱することを特徴とする
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33214797A JPH11158153A (ja) | 1997-12-02 | 1997-12-02 | 1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33214797A JPH11158153A (ja) | 1997-12-02 | 1997-12-02 | 1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11158153A true JPH11158153A (ja) | 1999-06-15 |
Family
ID=18251678
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33214797A Pending JPH11158153A (ja) | 1997-12-02 | 1997-12-02 | 1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11158153A (ja) |
-
1997
- 1997-12-02 JP JP33214797A patent/JPH11158153A/ja active Pending
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