JPH10226679A - ジアルキルイミダゾリジノンの製造方法 - Google Patents

ジアルキルイミダゾリジノンの製造方法

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JPH10226679A
JPH10226679A JP3376797A JP3376797A JPH10226679A JP H10226679 A JPH10226679 A JP H10226679A JP 3376797 A JP3376797 A JP 3376797A JP 3376797 A JP3376797 A JP 3376797A JP H10226679 A JPH10226679 A JP H10226679A
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JP
Japan
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ethylene carbonate
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carbon dioxide
monoalkylamine
imidazolidinone
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JP3376797A
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English (en)
Inventor
Tadamitsu Kiyoura
忠光 清浦
Kozo Kato
高藏 加藤
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エチレンカーボネートとモノアルキルアミン
を反応させ直接一段の反応で効率よくジアルキルイミダ
ゾリジノンを製造する方法を提供する。 【解決手段】 エチレンカーボネートとモノアルキルア
ミンを二酸化炭素の存在下に加熱し反応させる。反応時
の二酸化炭素が超臨界状態を呈する条件で実施するのが
効果的である。 【効果】 従来法の如き副生成物無しに、効率よく直接
一段の反応で目的物を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は1,3ジアルキル−
2−イミダゾリジノンの製造方法、より詳細にはエチレ
ンカーボネートとモノアルキルアミンから効率よく1,
3−ジアルキル−2−イミダゾリジノンを製造する方法
に関するものである。
【0002】1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノ
ンは極性の非プロトン性溶媒として広範な用途を持つ化
合物である。例えば、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ
エステル、ポリ塩化ビニールまたはフエノール樹脂など
の樹脂用溶剤、各種有機合成反応用溶媒、または脂肪族
炭化水素から芳香族炭化水素を抽出する抽出溶媒等に使
用される有用な化合物である。モノアルキルアミンがモ
ノメチルアミンである場合に製造される1,3−ジメチ
ル−2−イミダゾリジノン(以下DMIと略記)は強ア
ルカリに対する耐久性が特に強く、アルカリ金属水酸化
物と加熱しても殆ど分解しないため、芳香族有機ハロゲ
ン化物、特にポリクロルビフエニール(PCB)等の脱
ハロゲン化反応用溶媒としても賞用される。
【0003】
【従来の技術】1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジ
ノンの製造方法には、N,N’−ジメチルエチレンジア
ミンとトリクロロメチルクロロホルメートを反応させる
方法(特開昭53−73561)、N,N’−ヒドロキ
シメチルイミダゾリジノンのジアルキルエーテルを接触
還元する方法(特公昭60−3299)、N,N’−ジ
メチルエチレンジアミンと二酸化炭素を反応させる方法
(特開昭57−175170)、エチレングリコールと
二酸化炭素およびモノメチルアミンを高温高圧下に反応
させる方法(特開昭59−155364)、2−イミダ
ゾリジノンとホルムアルデヒデを水素化触媒の存在下に
還元する方法(特開昭60−243071)、N,N’
−ジメチルエチレンジアミンとホスゲンを反応させる際
に水と脱塩酸剤の存在下に反応させる方法(特開昭61
−109772、特開昭61−172862)、N,
N’−ジメチルエチレンジアミンと尿素とを反応させて
DMIを製造する際に、極性溶媒の存在下に反応させる
方法(特開昭61−229866、特開昭61−233
674)等の技術が開示されている。また、N,N’−
ジメチルエチレンジアミンを製造するのに、エチレング
リコールとモノメチルアミンとをルテニウムとトリフェ
ニルホスフイン系の均一系触媒の存在下に反応させる方
法(J.Orgnometallic Chem.,4
07巻、97頁、1991年)等も知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した既往の1,3
−ジアルキル−2−イミダゾリジノンの製造方法は、出
発原料が高価なアルキレンジアミンを使用するもの、ま
たは二塩化エチレンとモノメチルアミンからN,N’−
ジメチルエチレンジアミンを得る方法では有機化合物で
汚染された多量の食塩が副生しその処理が問題となるも
の、アルキレングリコールを使用する方法では副生物の
問題は無いものの、収率が低いもの、または均一系の貴
金属触媒の回収リサイクルが工業的生産では困難なも
の、有毒なホスゲンを使用するもの、行程が長く複雑な
もの、等で何れも工業的に大量なDMIを製造するには
理想的な方法とは言い難い。
【0005】上記の様な問題点のない1,3−ジアルキ
ル−2−イミダゾリジノンの製造方法として、エチレン
カーボネートとモノアルキルアミンとを反応させ一段の
反応で直接目的物を得る方法が開示されている(WO9
6/02516)。
【0006】この製造法は行程が一段であり、出発原料
であるエチレンカーボネートはエチレンオキサイドと二
酸化炭素の反応で容易に製造され、その際に余分な副生
成物もないため優れたDMIの製造方法と成り得る。然
しながら、本発明者の知見に依ればこの製造方法は収率
が低く、副反応生成物であるN−アルキルエタノールア
ミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アルキル
アミン、エチレングリコール、およびジエチレングリコ
ールなどの副生が多く、目的物の単離精製が繁雑であっ
て工業的な製造法には適さない等の難点がある。
【0007】本発明の目的とするところは、エチレンカ
ーボネートとモノアルキルアミンとから直接一段の反応
行程でDMIを製造する反応を高収率で、副生物も少な
く、工業的な大規模製造においても容易に実施できる改
良された方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者はエチレンカー
ボネートとモノアルキルアミンとの反応を詳細に研究し
た。その結果、本反応を二酸化炭素の存在下に実施すれ
ば高収率で1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン
が得られ、副生物の生成量も低減できることを見い出し
本発明を完成するに至つた。
【0009】即ち、本発明は、エチレンカーボネートと
モノアルキルアミンを反応させて1,3−ジアルキル−
2−イミダゾリジノンを製造するに際し、二酸化炭素の
存在下に反応させることを特徴とする1,3−ジアルキ
ル−2−イミダゾリジノンの製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の方法は、モノアルキルア
ミンとエチレンカーボネートとを二酸化炭素の存在下に
加熱し反応させる。使用するモノアルキルアミンはモノ
メチルアミン、モノエチルアミン、モノプロピルアミ
ン、モノブチルアミン、またはモノシクロヘキシルアミ
ンなどの低級アルキルアミンである。これらのうちで生
成物として得られるDMIが溶剤として広範な用途を持
つためアルキルアミンとしてモノメチルアミンが多用さ
れる。本発明の方法で使用するエチレンカーボネートは
二酸化炭素とエチレンオキサイドを4級アンモニウム塩
触媒の存在下に加熱することで容易にえられる。また工
業薬品として市場に有るものをそのままの状態で使用し
てもよい。本発明の方法で使用する二酸化炭素は炭酸ガ
ス、液体炭酸、固体炭酸であって、反応時に二酸化炭素
を与える炭酸アンモニウムなども使用できる。
【0011】本発明の反応は液相または気相で実施す
る。液相で反応を実施する場合は、通常のオートクレー
ブ等の耐圧容器中でエチレンカーボネートとモノアルキ
ルアミンを二酸化炭素と共に充填し高温加圧下に反応さ
せる。エチレンカーボネート1モルに対しモノアルキル
アミンの量論量は2モルであるが通常は量論量以上のア
ルキレンカーボネートを使用して反応させる。エチレン
カーボネートに対するモノアルキルアミンの量は量論量
の1.5〜5倍の範囲が多用される。
【0012】反応時に共存させる二酸化炭素の量は反応
雰囲気が二酸化炭素であれば、その効果が認められる
が、反応時に二酸化炭素が超臨界状態(31℃,72.
9気圧以上)を呈するに充分な量が反応系内に存在すれ
ば効果的である。通常は使用するエチレンカーボネート
とモノアルキルアミンの重量の合計に対して10〜50
0%の範囲が多用される。
【0013】反応に際し系内に水分が存在してもよい。
水分の量は使用するエチレンカーボネートに対し10〜
50wt%の範囲が多用され、上記範囲の水の共存は目
的物の収率に好ましい効果を示す。反応の温度は150
〜400℃の範囲であり、通常は180〜300℃の範
囲が多用される。反応時の圧は反応温度により変化する
が大気圧〜300気圧の範囲である。
【0014】反応に要する時間は反応温度によつて変化
するが、回分式の反応を例として示すと、5〜30時間
の範囲であり、気相反応の場合にはLHSVで示すと
0.1〜2L/H.L.の範囲が多用される。反応生成
物からの1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノンの
分離方法は、特に制限はないが、蒸留等により行うこと
ができる。
【0015】
【実施例】以下実施例により本発明をより具体的に説明
する。 実施例1 内容積100mlのステンレススチール製オートクレー
ブにエチレンカーボネート10g(0.114モル)、
モノメチルアミン13g(0.419モル)、脱イオン
水1.8g、液体炭酸20gを充填した。オートクレー
ブを外部からオイルバスにより加熱し内温220℃で6
時間撹拌し反応させた。
【0016】オートクレーブを冷却し内容物を分析した
結果、エチレンカーボネートの転化率70%、DMIの
選択率80%、3−メチル−2−オキサゾリジノンの選
択率6%、でありN−メチルモノエタノールアミン、エ
チレングリコールなどの副生物の選択率の合計は14%
であった。
【0017】実施例2 内径20mmのステンレス鋼製反応器に石英砂を50m
l充填し加熱の媒体として使用した。反応器外部を砂流
動浴で加熱し石英砂を250℃に加熱した。エチレンカ
ーボネート、モノエチルアミン、液体炭酸を各々毎時5
g、10g、および20g微量定量ポンプで送入し反応
圧80気圧で反応させた。反応器出口成分を分析した結
果、エチレンカーボネートの転化率54%、1,3−ジ
エチル−2−イミダゾリジノンの選択率71%、であっ
た。
【0018】比較例1 実施例1と同様の反応器を使用し、エチレンカーボネー
ト10g、モノメチルアミン13g、脱イオン水1.8
g、液体炭酸の代わりに窒素ガスを10気圧充填した。
オートクレーブをオイルバスで外部より加熱し内温22
0℃で6時間反応させた。
【0019】反応終了後オートクレーブを冷却し、内容
物を分析した結果、エチレンカーボネートの転化率61
%、DMIの選択率38%、3−メチル−2−オキサゾ
リジノンの選択率13%、でエチレングリコール、N−
メチルモノエタノールアミンなどの副生物の選択率の合
計は41%であった。即ち、二酸化炭素を添加しないで
反応させた場合には副生物が多量に生じ、DMIの収率
が低下する。
【0020】実施例3 実施例1と同様の装置を使用して、実施例1と同様の反
応条件で反応系に水分を添加せずに反応を実施した。反
応終了後反応器内容物を分析した結果、エチレンカーボ
ネートの転化率69%、DMIの選択率76%、3−メ
チル−2−オキサゾリジノンの選択率7%、N−メチル
モノエタノルアミン等の副生物の選択率の合計は17%
であった。
【0021】
【発明の効果】本発明の方法により反応系に二酸化炭素
を共存させることにより安価な出発原料であるエチレン
カーボネートとモノアルキルアミンから収率よく1,3
−ジアルキル−2−イミダゾリジノンを工業的に効率よ
く製造できる。また、従来法の如く有機化合物で汚染さ
れた食塩などの副生成物が生じないのが本発明の方法の
優れた特徴である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンカーボネートとモノアルキルア
    ミンを反応させて1,3−ジアルキル−2−イミダゾリ
    ジノンを製造するに際し、二酸化炭素の存在下に反応さ
    せることを特徴とする1,3−ジアルキル−2−イミダ
    ゾリジノンの製造方法。
  2. 【請求項2】 二酸化炭素が、超臨界状態にある請求項
    1記載の方法。
  3. 【請求項3】 モノアルキルアミンが、モノメチルアミ
    ンである請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 エチレンカーボネートに対しモノアルキ
    ルアミンを量論量以上使用して反応させる請求項1、2
    または3記載の方法。
  5. 【請求項5】 エチレンカーボネートに対し10〜50
    wt%の水の存在下に反応させる請求項1〜4のいずれ
    かに記載の方法。
  6. 【請求項6】 反応温度が150〜400℃、反応圧力
    が大気圧〜300気圧である請求項1〜5のいずれかに
    記載の方法。
JP3376797A 1997-02-18 1997-02-18 ジアルキルイミダゾリジノンの製造方法 Pending JPH10226679A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0992497A1 (en) * 1998-10-09 2000-04-12 Mitsui Chemicals, Inc. 1,3-Dialkyl-2-imidazolidinones and a manufacturing process therefor

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0992497A1 (en) * 1998-10-09 2000-04-12 Mitsui Chemicals, Inc. 1,3-Dialkyl-2-imidazolidinones and a manufacturing process therefor
EP1148052A3 (en) * 1998-10-09 2003-10-15 Mitsui Chemicals, Inc. 1,3-dialkyl-2-imidazolidinones and a manufacturing process therefor

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