JPH1044717A - 自動二輪車用タイヤ - Google Patents

自動二輪車用タイヤ

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JPH1044717A
JPH1044717A JP8208393A JP20839396A JPH1044717A JP H1044717 A JPH1044717 A JP H1044717A JP 8208393 A JP8208393 A JP 8208393A JP 20839396 A JP20839396 A JP 20839396A JP H1044717 A JPH1044717 A JP H1044717A
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siping
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尚 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】氷上でのコーナリング性能を高めうる自動二輪
車用タイヤを提供する。 【解決手段】トレッド部2の外面2Aにタイヤ周方向に
のびる複数本の主溝7と該主溝間を結ぶ副溝9とを設け
ることにより、前記主溝7、副溝9で囲まれる複数個の
ブロック10を形成するとともに、タイヤを正規リムに
リム組みしかつ規格最大内圧と規格最大荷重を与えしか
もキャンバー角0°で接地させた接地域内のブロック1
0に、小間隙を有して並ぶ複数本のサイピング11から
なるサイピング群12を設けるとともに、接地域内の前
記サイピングの周方向成分の合計長さ(ΣLi)と軸方
向成分の合計長さ(ΣWi)との比(ΣWi/ΣLi)
を0以上かつ1.4以下としたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、氷上でのコーナリ
ング性能を高めうる自動二輪車用タイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】スパイクタイヤが、路面の損傷及び粉塵
公害を防止するために使用が禁止されて以来、多積雪地
帯などにおいては、いわゆるスタッドレスタイヤと称さ
れる空気入りタイヤが広く普及しつつある。
【0003】この種のタイヤでは、特に氷上での走行性
能がスパイクタイヤに比べて劣る。したがって、従来よ
り氷上での走行性能を高めるための種々の提案がなされ
ている。
【0004】例えば特開平3−38413号公報は、ト
レッド面に区画形成されたブロックに、タイヤ軸方向に
のびる複数本のサイピングを設けることを提案してい
る。この提案は、とりわけ氷上における制動性能を重視
した四輪自動車用のスタッドレスタイヤを前提としてい
る。
【0005】しかしながら、自動二輪車は、四輪自動車
と異なり車両を傾けることによりタイヤにキャンバー角
を与えて旋回を行うため、前記のようにタイヤのブロッ
クに軸方向にのびるサイピングを設けただけでは、車両
を傾けた際に横滑りが生じやすくなり、車両が容易に転
倒してしまうなど満足のゆく氷上コーナリング性能を確
保しえない。
【0006】他方、特開平5−58116号公報は、自
動二輪車用タイヤにおいて、タイヤの接地領域100cm
2 当たり、サイピングのタイヤ周方向成分の長さの総和
を60〜90cmに特定することによって、氷上における
耐横滑り性能を向上することを提案している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開平5−58116号公報は、自動二輪車用タイヤの氷
上におけるコーナリング性能について、サイピングのタ
イヤ周方向成分の影響を考慮に入れている点で評価しう
るものの、依然として氷上制動性能を主眼とした提案で
あって、氷上でのコーナリング性能については何ら十分
な実車評価がなされていない。
【0008】本発明者らは、この特開平5−58116
号公報に示されるようなタイヤで氷上でのコーナリング
テストを行ったところ、アイスバーンと称されるつるつ
るの氷上では、やはり、満足のゆくコーナリング性能が
得られないという問題があることを確認した。
【0009】そして、本発明者は、車両を傾けることに
よりコーナリングを行う自動二輪車においては、氷上で
の横滑りが発生すると転倒してしまうという観点に立
ち、サイピングの周方向成分の長さと軸方向成分との比
に着目し、かつ周方向成分を従来のサイピングより高め
ることことによって、氷上での横滑りを抑制でき、氷上
コーナリング性能を高めうる事を見出したのである。
【0010】以上のように、本発明は、四輪自動車と異
なった運動性能の要求される自動二輪車用タイヤにおい
て、氷上でのコーナリング性能を向上することを目的と
している。
【0011】また、本発明では、乾燥舗装道路における
操縦安定性能の向上をも目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1記
載の発明は、トレッド部の外面にタイヤ周方向にのびる
複数本の主溝と該主溝間を結ぶ副溝とを設けることによ
り、前記主溝、副溝で囲まれる複数個のブロックを形成
するとともに、タイヤを正規リムにリム組みしかつ規格
最大内圧と規格最大荷重を与えしかもキャンバー角0°
で接地させた接地域内のブロックに、小間隙を有して並
ぶ複数本のサイピングからなるサイピング群を設けると
ともに、接地域内の前記サイピングの周方向成分の合計
長さ(ΣLi)と軸方向成分の合計長さ(ΣWi)との
比(ΣWi/ΣLi)を0以上かつ1.4以下としたこ
とを特徴とする自動二輪車用タイヤである。
【0013】また、請求項2記載の発明は、前記トレッ
ド部は、前記接地状態において、接地領域内のサイピン
グの合計長さ(ΣRLi)と、接地領域内のブロックの
面積の総和である実接地面積(SL)に接地領域内の主
溝及び副溝が占める溝面積(SG)を加えた全接地面積
(SS)との比(ΣRLi/SS)が0.05以上かつ
0.5以下であり、しかも、前記実接地面積(SL)
と、前記全接地面積(SS)との比(SL/SS)が
0.4以上かつ0.8以下とすることを特徴としてい
る。
【0014】また、請求項3記載の発明は、前記ブロッ
クは、略タイヤ周方向に沿ってのびる周方向のサイピン
グからなる周方向のサイピング群を有するサイピング入
りブロックを含むことを特徴としている。
【0015】ここで、「自動二輪車用タイヤ」には、
「原動機付自転車用のタイヤ」も含まれる。
【0016】また、上記「接地域内」とは、タイヤを正
規リムにリム組みしかつ規格最大内圧と規格最大荷重を
与えしかもキャンバー角0°で接地させたときのタイヤ
軸方向の最外端位置の間に含まれる全領域として定義
し、規格とはJATMAに従うものとする。
【0017】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施の一形態を図面
に基づき説明する。図1には、自動二輪車用タイヤの内
部構造を示し、また図2には、トレッドパターンを展開
して示している。
【0018】本実施形態では、自動二輪車用タイヤは、
トレッド部2からサイドウォール部3を通りビード部4
のビードコア5を周りを折返すカーカス6を具えた冬用
のスタッドレスタイヤとして構成されたものを例示す
る。
【0019】前記カーカス6は、本実施形態では、ナイ
ロンコードをタイヤ赤道Cに対して43°の角度で傾け
て配列した2枚のカーカスプライ6A、6Bを、前記コ
ードが互いに交差する向きに重ね合わせたバイアス構造
を例示している。なお前記カーカスコードには、ポリエ
ステル、レーヨン等の有機繊維コードをも適宜採用しう
る。
【0020】また、前記トレッド部2の外面2Aは、タ
イヤ赤道Cからタイヤ軸方向両側のトレッド縁E、Eに
向けてアーチ状に湾曲してのび、トレッド縁E、E間の
タイヤ軸方向の距離であるトレッド巾TWが、ほぼタイ
ヤ最大巾となるように構成されている。したがって、自
動二輪車用タイヤは、キャンバー角が与えられた場合
に、トレッド部2の外面2Aを有効に接地させてコーナ
リングに必要なキャンバースラストを発生しうる。
【0021】前記トレッド部2の外面2Aには、タイヤ
周方向にのびる複数本の主溝7と該主溝7、7間を結ぶ
副溝9とを設けることにより、前記主溝7、副溝9で囲
まれる複数個のブロック10を形成している。
【0022】前記主溝7は、本実施形態では、タイヤ周
方向に平行してのびる第1の主溝7aと、タイヤ周方向
に対して傾斜してのびる第2の主溝7bとからなる。ま
た、前記副溝9は、本実施形態では、タイヤ赤道Cか
ら、それぞれ両側のトレッド縁E、Eに向けて傾斜して
のびる略V字状のものを例示している。
【0023】本実施形態では、このような主溝7、副溝
9を設けることによって、トレッド部2の外面2Aにい
わゆる左右対称の方向性パターンを形成し、例えば前記
副溝9がタイヤ軸方向の端から順次接地して最後にタイ
ヤ赤道側が接地する向きで自動二輪車に装着される。こ
れによって、自動二輪車用タイヤは、前記副溝9のタイ
ヤ赤道におけるV字状部が路面を有効に削り取る効果を
発揮し、雪路、氷路でのトラクション性を高めるうる点
で好ましい。
【0024】なお、前記各主溝7a、7b、副溝9は、
いずれも従来の例に従って適宜溝巾、溝深さを定めうる
が、例えば溝巾を2.5〜7.0mm、溝深さを3.0〜
11.0mm、本例では8mmとして構成しうる。
【0025】そして、これらの主溝7、副溝9を配する
ことによって、前記ブロック10は、例えば、図2に示
す如く、第1の主溝7a、7a間に設けられタイヤ赤道
C上に位置する屋羽根状のブロック10aや、第1の主
溝7a、7a間に設けられ前記屋羽根状のブロック10
aの両側に位置する菱形状ブロック10bや、トレッド
縁Eに沿って設けられる矩形ブロック10cや、第1、
第2の主溝7a、7b間に設けられてタイヤ赤道Cの両
側に配される台形状ブロック10dなどの複数の形状の
ものが区画形成される(なお総称するとき、単にブロッ
ク10という)。
【0026】次に、自動二輪車用タイヤは、JATMA
の規格で定まる正規リムにリム組みし、かつ規格の最大
内圧と規格の最大荷重を与えしかもキャンバー角0°で
接地させた接地域内(巾:PW)のブロック10に、小
間隙を有して並ぶ複数本のサイピング11からなるサイ
ピング群12を設けている。
【0027】前記サイピング群12は、本例では、4〜
8本のサイピング11が、ゴム欠けなどを防止しうるよ
うに約2mmの小隙間を介して平行に並べられるととも
に、サイピング11の両端がブロック内部で終端するク
ロースドサイプを例示している。
【0028】またサイピング11は、略タイヤ周方向に
沿って直線でのびる周方向のサイピング11aからなる
周方向のサイピング群12aが、前記矢羽根状のブロッ
ク10a及び菱形状のブロック10bに設けられるとと
もに、タイヤ周方向に対して約28°で傾いてかつ直線
でのびるサイピング11bからなる傾斜したサイピング
群12bが、台形状のブロック10dに設けられてい
る。
【0029】そして、これらの周方向のサイピング群1
2aが設けられたブロック10a、10bと、傾斜した
サイピング群12bが設けられたブロック10d、10
eが、タイヤ周方向に交互に並んで設けられているもの
を例示する。
【0030】ここで、「サイピングが略タイヤ周方向に
沿ってのびる」とは、サイピングがタイヤ周方向線に対
して±5°の範囲内にあるものを言う。また、「サイピ
ングがタイヤ周方向に対して傾いてのびる」とは、サイ
ピングがタイヤ周方向線に対して5°よりも大で傾く場
合を言う。
【0031】このように、接地域内のブロックにサイピ
ング群12を設けることによって、サイピング11のエ
ッジが路面との間の摩擦力を高めることができるから、
氷上走行性能を向上しうる。
【0032】なお、前記「接地域内」は、図2に示すタ
イヤの接地領域Sのタイヤ軸方向の最外端位置P、Pの
間に含まれるタイヤの全領域として定義され、本発明で
は、この接地域内のサイピング11の周方向成分の合計
長さ(ΣLi)と軸方向成分の合計長さ(ΣWi)との
比(ΣWi/ΣLi)を0以上かつ1.4以下としたこ
とを特徴としており、本例では、約0.2としている。
【0033】このように、サイピングの周方向成分の合
計長さ(ΣLi)と軸方向成分の合計長さ(ΣWi)と
の比(ΣWi/ΣLi)を従来よりも小さくすることに
よって、相対的にサイピングの周方向成分の合計長さ
(ΣLi)を増大させることができる。
【0034】したがって、本発明の自動二輪車用タイヤ
は、接地域内のサイピング11の周方向成分が、自動二
輪車のコーナリング時における路面摩擦力を高めること
ができるから、氷上での横滑りを抑制でき、氷上コーナ
リング性能を向上しうる。
【0035】また、本実施形態では、周方向のサイピン
グ群12aが設けられたブロック10a、10bと、傾
斜したサイピング群12bが設けられたブロック10
d、10eが、タイヤ周方向に交互に並んで設けられて
いることによって、タイヤ1回転中においてサイピング
のタイヤ周方向成分が偏らずに万遍なく路面と接地する
ことができるから、さらに氷上コーナリング性能を向上
するのに寄与しうる。
【0036】ここで、接地域内のサイピングのタイヤ周
方向成分の合計長さΣLi及びタイヤ軸方向成分の合計
長さΣWiは、図3に示すごとく、接地域内のそれぞれ
のサイピングについて、タイヤ周方向成分の長さL1、
L2、L3、…及び軸方向成分W1、W2、W3…を求
めてこれらを加算することにより得られる。
【0037】なお、サイピングの周方向成分の合計長さ
(ΣLi)と軸方向成分の合計長さ(ΣWi)との前記
比(ΣWi/ΣLi)が、1.4を超えると、接地域内
のサイピング11の周方向成分が減少するため、依然と
して氷上での横滑り抑制効果を発揮することができな
い。
【0038】好ましくは、前記比(ΣWi/ΣLi)
は、1.0以下、より好ましくは0.6以下としてサイ
ピングの周方向成分を増大させるのがコーナリング時に
おける横滑り防止の効果がさらに高くなる点で望まし
い。また、矢羽根状のブロック10aの如く、全てのサ
イピング11をタイヤ周方向に沿って配することによっ
て、前記比(ΣWi/ΣLi)=0とすることも可能で
ある。
【0039】また、接地域内をキャンバー角0°の状態
で規定したのは、氷上での旋回走行時には、乾燥舗装路
で旋回するよりもキャンバー角は小さく抑えられるため
である。
【0040】なおサイピング11は、溝巾が0.3〜
2.0mm、より好ましくは0.3〜1.0mmとするのが
望ましい。サイピングの溝巾が、0.3mm未満では、金
型のナイフブレードの製造が困難となり、逆に2.0mm
を超えると、ブロックに横力が作用したときに、サイピ
ング11が閉じることによってブロック剛性を確保する
効果に劣り、乾燥舗装路での操縦安定性能を低下させる
傾向にある。
【0041】またサイピング11の深さは、主溝7又は
副溝9の最大深さの30〜100%とするのが望まし
い。サイピング11の深さが、主溝7又は副溝9の最大
深さの30%未満であると、サイピング11のエッジ効
果を十分に発揮し得ない傾向にあり、逆に主溝7又は副
溝9の最大深さの100%を超えると、サイピング11
のタイヤ半径方向内側部分のゴムゲージが薄くなってサ
イピング底でクラックが発生しやすくなる。
【0042】なお、冬用タイヤの本実施例では、雪上性
能を保証しうる目安として、主溝深さの50%のプラッ
トフォームが設けられている。したがって、主溝深さの
50%摩耗時までサイピング11のエッジ効果を発揮さ
せる必要がある。そこで、本実施例のサイピング11の
深さは4.0mmとし、主溝深さ8.0mmの50%として
いる。
【0043】よって、サイピング11の深さは、主溝7
又は副溝9の最大溝深さの40%以上がさらに好まし
い。なお、サイピング11の深さが深過ぎると、ブロッ
ク剛性が小さくなって乾燥舗装路での操縦性が悪化しや
すく、よって、サイピング11の深さは前記溝深さの7
0%以下がさらに好ましい。
【0044】なお、サイピング11は、両端が主溝7又
は副溝9に連通したフルオープンタイプとすることもで
きるが、この場合には、ブロック剛性の低下によって乾
燥舗装路での操縦安定性能を低下させる傾向があるた
め、好ましくは、一端がブロック内で終端するセミオー
プンタイプ、より好ましくは、本実施形態の如くクロー
ズドタイプとすることが望ましい。
【0045】なお、サイピングの本数、前記小隙間など
は、ブロックの大きさに応じて、適宜変更しうるもの
で、前記の例に限定されるものではない。
【0046】次に、本実施形態では、前記トレッド部2
は、前記接地状態において、接地領域内のサイピングの
合計長さ(ΣRLi)と、接地領域内のブロックの面積
の総和である実接地面積(SL)に接地領域内の主溝及
び副溝が占める溝面積(SG)を加えた全接地面積(S
S)との比(ΣRLi/SS)を0.05以上かつ0.
5以下としている。
【0047】この比(ΣRLi/SS)は、単位接地域
内面積当たりのサイピング長さを表すもので、0.05
を下回ると、サイピングの本数又は長さが不足しがちと
なって氷上性能が低下する傾向にあり、逆に0.5を上
回るとサイピングの本数又は長さが過剰となってブロッ
ク剛性を低下させる傾向にある。
【0048】このような観点より、好ましくは、前記比
(ΣRLi/SS)は、0.08以上かつ0.2以下と
するのが望ましい。なおサイピングの合計長さ(ΣRL
i)は、図3に示す如く、各サイピングの実長さ(例え
ばRL5)を測定し、これを総和することによって得ら
れる。
【0049】また、本実施形態の如く、氷雪路面走行用
タイヤ(スタッドレスタイヤ、スノータイヤなど)で
は、雪上での走破性を高めることが必要であり、そのた
めには、トレッド部2において、前記実接地面積(S
L)と、前記全接地面積(SS)との比(SL/S
S)、いわゆるランド比が0.4以上かつ0.8以下で
あることが望ましい。
【0050】このランド比が0.4未満では、実接地面
積(SL)、すなわち、陸部(ブロック)の面積が少な
くなることにより、通常の乾燥舗装路での耐摩耗性と操
縦安定性が低下する傾向にある。
【0051】又前記ランド比が0.8を超える場合に
は、海部(溝)の面積が減少し、雪上走行時において、
雪を踏み固めることにより生じる雪柱の量が少なくなる
結果、滑り易くなり、雪路走行能力を低下させる傾向に
ある。
【0052】このような観点より、前記比(SL/S
S)は、好ましくは、0.5以上かつ0.65以下とす
るのが望ましい。なお、接地域内のタイヤ軸方向外側の
ショルダ領域においても、前記同様のランド比とするの
が好ましい。
【0053】なおトレッド部2は、カーカス6のタイヤ
半径方向外側に配されるトレッドゴムの硬度を、−5℃
の温度において、JISA硬度で59度以上かつ68度
以下の硬度を維持しうるものが好ましい。
【0054】また、トレッド部2は、氷上性能のさらな
る向上のために、例えば、トレッド巾TW(=タイヤ最
大巾)と、前記接地域内の巾PWとの比(PW/TW)
が0.5以上になるように設定するのが望ましく、さら
に好ましくは、比(PW/TW)を0.6〜0.9、よ
り好ましくは0.6〜0.8とするのが望ましい。
【0055】なお、前記比(PW/TW)が、0.8を
上回ると、接地域の軸方向外側端からサイドウォール部
へ繋がるバットレス部の輪郭が小さな曲率半径で構成さ
れる傾向が強まり、乾燥舗装路での操縦安定性能を低下
させがちとなる。
【0056】また、このトレッド部2の接地域に関連し
て、接地域のトレッド曲率半径Rは、前記トレッド巾T
Wとの比(R/TW)を0.5〜1.5とするのが望ま
しい。
【0057】前記比(R/TW)が、0.5未満のとき
には、十分な前記接地域を確保できなくなる傾向にあ
り、氷上性能が低下しがちとなり、逆に前記比(R/T
W)が、1.5を超えるときには、乾燥舗装路などにお
いて、旋回時に車両を円滑に傾けることが困難となり、
旋回に要するキャンバー角が得られにくくなる傾向があ
る。
【0058】なお、本発明の自動二輪車用タイヤは、車
両の前後輪のいずれ又は双方に装着してもよく、さらに
は、ラジアル構造カーカスとベルト層とを具えたラジア
ル構造のタイヤとしても構成しうる。
【0059】
【実施例】タイヤサイズ2.75−14(リムサイズ:
14×WM1.60、内圧1.75kgf/cm2 )のタイ
ヤについて、図1の構造及び図4〜のトレッドパタ
ーンで表1の構成を有する仕様にて本発明のタイヤ1〜
4、及び従来タイヤを試作し、排気量90ccの自動二
輪車を用いて性能をテストした。タイヤの構成並びにテ
スト方法を表1及び以下に示す。
【0060】
【表1】
【0061】タイヤの構造 ・カーカス カーカスプライ数:2 コード:ナイロン(840d/2) コード角度:タイヤ赤道に対して43°(クロスプラ
イ) ・ベルト なし ・サイピングの巾:0.5mm ・サイピングの深さ:4.0mm ・主溝、副溝の深さ:8mm
【0062】テスト方法 イ)氷上コーナリング性能 つるつるの氷路のテストコースを周回走行させるととも
に、テストドライバーのフィーリングにより、従来例を
3.0とする5点法で評価した。数値が大きいほど氷上
でのコーナリング性能に優れる。
【0063】ロ)氷上制動性能 一般に、氷路を自動二輪車で走行しているときには、後
輪ブレーキにて制動する(前輪ブレーキをかけると、前
輪タイヤがすべって横転しやすいため)。したがって、
本テストも、試験車両に速度計、制動距離測定及び試験
タイヤを取付け、氷盤によって形成されたつるつるの試
験路面上を30km/Hの定速度で走行させるとともに、
後輪ロックブレーキをかけ、車両が停車するまでの制動
距離を測定した。評価は、横転せずに停車できた5回の
平均制動距離を従来例を100とする指数で評価した。
数値が大きいほど氷上での制動性能に優れる。
【0064】ハ)氷上制動安定性能 上記ロ)の氷上制動テストにおけるテスト完了までの転
倒回数、および制動時の安定性をドライバーによるフィ
ーリングにより5点法(従来例を3.0とする)を用い
て評価した。テストの結果を表2に示す。
【0065】
【表2】
【0066】試験例2〜5及び10の結果から明らかな
ように、本発明のタイヤを自動二輪車の前後輪に使用し
た場合には、従来例タイヤと比べると氷上制動距離にお
いて若干劣るものの、とりわけ氷上コーナリング(旋
回)性能に優れ、しかも制動時の車両の挙動が安定して
おり、安全性が大幅に向上していることが確認できる。
【0067】また、本発明のタイヤを自動二輪車の前輪
にのみ使用し、従来例のタイヤを後輪に使用した場合に
は、試験例6〜9に示す如く、上記の効果を奏しつつ制
動距離も縮めることが可能となる点で好ましい。
【0068】このような観点より、自動二輪車の前輪に
本発明のタイヤ(前記比(ΣWi/ΣLi)が0〜1.
4)を使用し、かつ後輪に前記比(ΣWi/ΣLi)が
1.4よりも大、好ましくは1.5以上、さらに好まし
くは2.7以上のタイヤを装着した自動二輪車用タイヤ
対とするのが望ましい。
【0069】
【発明の効果】叙上のごとく本発明の自動二輪車用タイ
ヤは、サイピングの周方向成分の合計長さ(ΣLi)と
軸方向成分の合計長さ(ΣWi)との比(ΣWi/ΣL
i)を規制することによって、従来に比べて相対的にサ
イピングの周方向成分の合計長さ(ΣLi)を増大させ
ることができるから、接地域内のサイピングの周方向成
分が、自動二輪車のコーナリング時における路面摩擦力
を高め、氷上での横滑りを抑制でき、氷上コーナリング
性能を向上しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すタイヤの断面図であ
る。
【図2】そのトレッドパターンを展開して示す展開図で
ある。
【図3】ブロックを拡大した平面図である。
【図4】は、従来例のトレッドパターンを展開して示
す展開図、〜は、実施例のトレッドパターンを展開
して示す展開図である。
【符号の説明】
2 トレッド部 3 サイドウォール部 4 ビード部 5 ビードコア 6 カーカス 7 主溝 9 副溝 10 ブロック 11 サイピング 12 サイピング群 C タイヤ赤道

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド部の外面にタイヤ周方向にのびる
    複数本の主溝と該主溝間を結ぶ副溝とを設けることによ
    り、前記主溝、副溝で囲まれる複数個のブロックを形成
    するとともに、 タイヤを正規リムにリム組みしかつ規格最大内圧と規格
    最大荷重を与えしかもキャンバー角0°で接地させた接
    地域内のブロックに、小間隙を有して並ぶ複数本のサイ
    ピングからなるサイピング群を設けるとともに、 接地域内の前記サイピングの周方向成分の合計長さ(Σ
    Li)と軸方向成分の合計長さ(ΣWi)との比(ΣW
    i/ΣLi)を0以上かつ1.4以下としたことを特徴
    とする自動二輪車用タイヤ。
  2. 【請求項2】前記トレッド部は、前記接地状態におい
    て、接地領域内のサイピングの合計長さ(ΣRLi)
    と、 接地領域内のブロックの面積の総和である実接地面積
    (SL)に接地領域内の主溝及び副溝が占める溝面積
    (SG)を加えた全接地面積(SS)との比(ΣRLi
    /SS)が0.05以上かつ0.5以下であり、 しかも、前記実接地面積(SL)と、前記全接地面積
    (SS)との比(SL/SS)が0.4以上かつ0.8
    以下である請求項1記載の自動二輪車用タイヤ。
  3. 【請求項3】前記ブロックは、略タイヤ周方向に沿って
    のびる周方向のサイピングからなる周方向のサイピング
    群を有するサイピング入りブロックを含むことを特徴と
    する請求項1記載の自動二輪車用タイヤ。
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