JPH1036569A - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents
熱可塑性エラストマー組成物Info
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- JPH1036569A JPH1036569A JP8190412A JP19041296A JPH1036569A JP H1036569 A JPH1036569 A JP H1036569A JP 8190412 A JP8190412 A JP 8190412A JP 19041296 A JP19041296 A JP 19041296A JP H1036569 A JPH1036569 A JP H1036569A
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- thermoplastic elastomer
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】高い柔軟性と低圧縮永久歪を両立させる熱可塑
性エラストマー組成物、および該エラストマー組成物を
用いた自動車ランプ構造体の提供。 【解決手段】下記成分AとBを含有し、成分Aと成分B
の量比がA/B=15/85〜80/20であり、動的
加硫後にA+B=100重量部に対して5〜100重量
部の成分Cを添加してなる事を特徴とする熱可塑性エラ
ストマー組成物および少なくとも一部が該組成物によっ
て形成される自動車ランプ構造体。 成分A:軟化温度が100℃以上で、かつ溶融温度が2
50℃以下の熱可塑性樹脂 成分B:少なくとも一部が加硫されたゴム組成物 成分C:石油系軟化剤および/または可塑剤
性エラストマー組成物、および該エラストマー組成物を
用いた自動車ランプ構造体の提供。 【解決手段】下記成分AとBを含有し、成分Aと成分B
の量比がA/B=15/85〜80/20であり、動的
加硫後にA+B=100重量部に対して5〜100重量
部の成分Cを添加してなる事を特徴とする熱可塑性エラ
ストマー組成物および少なくとも一部が該組成物によっ
て形成される自動車ランプ構造体。 成分A:軟化温度が100℃以上で、かつ溶融温度が2
50℃以下の熱可塑性樹脂 成分B:少なくとも一部が加硫されたゴム組成物 成分C:石油系軟化剤および/または可塑剤
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高い柔軟性と低圧縮
永久歪みを両立する熱可塑性エラストマー組成物、およ
び該エラストマー組成物を用いた自動車ランプ構造体に
関する。
永久歪みを両立する熱可塑性エラストマー組成物、およ
び該エラストマー組成物を用いた自動車ランプ構造体に
関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性エラストマー樹脂は加硫工程が
不要であり、通常の熱可塑性樹脂の成形機で加工が可能
なため、自動車部品、家電部品を始めとする様々な分野
で利用されている。しかし、柔軟性、引っ張り破断強
度、破断伸びや圧縮永久歪等には劣るため用途が限られ
ていた。そこで、ゴム成分を添加することによる、上記
特性の改善が試みられ、熱可塑性樹脂を連続相(マトリ
ックス)とし、ゴム成分を分散相(ドメイン)とし、か
つ、該ゴム相の少なくとも一部が架橋した構造の熱可塑
性エラストマー組成物は公知である。しかし、この材料
において、柔軟性と、良好な耐圧縮永久歪特性を両立さ
せることは困難であった。通常、柔軟性を向上させるた
めには未加硫のゴムに多量のオイルを添加する手法が採
られているが、この方法では柔軟性の向上は図れるもの
の、耐圧縮永久歪特性が悪化してしまうという問題があ
った。一方、自動車ランプ構造体において、ハウジング
の外壁面に装着されるシーリング材には、ランプ構造体
(ハウジング)と自動車のボディ等の取付対象部材とを
確実に密着・接合できるようなバランスのとれた柔軟性
と低圧縮永久歪、およびランプ点灯時の熱(通常、ハウ
ジングは80〜100℃程度になる)によって軟化によ
る特性の変化が少ない良好な耐熱性が要求される。
不要であり、通常の熱可塑性樹脂の成形機で加工が可能
なため、自動車部品、家電部品を始めとする様々な分野
で利用されている。しかし、柔軟性、引っ張り破断強
度、破断伸びや圧縮永久歪等には劣るため用途が限られ
ていた。そこで、ゴム成分を添加することによる、上記
特性の改善が試みられ、熱可塑性樹脂を連続相(マトリ
ックス)とし、ゴム成分を分散相(ドメイン)とし、か
つ、該ゴム相の少なくとも一部が架橋した構造の熱可塑
性エラストマー組成物は公知である。しかし、この材料
において、柔軟性と、良好な耐圧縮永久歪特性を両立さ
せることは困難であった。通常、柔軟性を向上させるた
めには未加硫のゴムに多量のオイルを添加する手法が採
られているが、この方法では柔軟性の向上は図れるもの
の、耐圧縮永久歪特性が悪化してしまうという問題があ
った。一方、自動車ランプ構造体において、ハウジング
の外壁面に装着されるシーリング材には、ランプ構造体
(ハウジング)と自動車のボディ等の取付対象部材とを
確実に密着・接合できるようなバランスのとれた柔軟性
と低圧縮永久歪、およびランプ点灯時の熱(通常、ハウ
ジングは80〜100℃程度になる)によって軟化によ
る特性の変化が少ない良好な耐熱性が要求される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術の問題
を解決するためには、添加したオイルを樹脂マトリック
ス側に分配させることが考えられるが、2軸混練機等を
使用し、樹脂成分とゴム成分を混練し、次いで混練しな
がら加硫剤を添加する、いわゆる動的な加硫が終了する
前にオイルを添加すると、その大部分はゴム成分に吸収
されてしまい、圧縮永久歪の増大を防げないことがわか
った。さらにこの方法では、混練工程中経時的にエラス
トマー組成物の粘度が変化してしまうため樹脂成分とゴ
ム成分の分散を均一に制御するプロセス管理が困難であ
るという欠点がある。本発明の目的は、この問題を解決
し、高い柔軟性と良好な耐圧縮永久歪特性を両立させる
熱可塑性エラストマー組成物、および該エラストマー組
成物を用いた自動車ランプ構造体を提供するものであ
る。
を解決するためには、添加したオイルを樹脂マトリック
ス側に分配させることが考えられるが、2軸混練機等を
使用し、樹脂成分とゴム成分を混練し、次いで混練しな
がら加硫剤を添加する、いわゆる動的な加硫が終了する
前にオイルを添加すると、その大部分はゴム成分に吸収
されてしまい、圧縮永久歪の増大を防げないことがわか
った。さらにこの方法では、混練工程中経時的にエラス
トマー組成物の粘度が変化してしまうため樹脂成分とゴ
ム成分の分散を均一に制御するプロセス管理が困難であ
るという欠点がある。本発明の目的は、この問題を解決
し、高い柔軟性と良好な耐圧縮永久歪特性を両立させる
熱可塑性エラストマー組成物、および該エラストマー組
成物を用いた自動車ランプ構造体を提供するものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記問題に鑑
み、樹脂マトリックス相にゴム成分を分散させゴム成分
の少なくとも1部が架橋してなる熱可塑性エラストマー
組成物において動的加硫後にオイルを添加することによ
り、柔軟性と低圧縮永久歪を両立させうることを見出
し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は第1の態
様として、下記成分AおよびBを含有し、成分Aと成分
Bの量比がA/B=15/85〜80/20で、動的加
硫後にA+B=100重量部に対して5〜100重量部
の成分Cを添加してなる事を特徴とする熱可塑性エラス
トマー組成物を提供する。 成分A:軟化温度が100℃以上で、かつ溶融温度が2
50℃以下の熱可塑性樹脂 成分B:少なくとも一部が加硫されたゴム組成物 成分C:石油系軟化剤および/または可塑剤 上記熱可塑性エラストマー組成物のうち、硬度がJIS
−Aで80以下、100℃で72時間処理を行った25
%圧縮時の圧縮永久歪が80%以下、かつ230℃で
2.16kgfの荷重下のメルトインデックス(MI)
値が30g/10min以上であるものが好ましい。ま
た、前記成分Aがポリオレフィン系樹脂材料、成分Bが
エチレン・プロピレン共重合ゴム(EPM)組成物およ
び/またはエチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム
(EPDM)組成物である熱可塑性エラストマー組成物
が好ましい。さらに、本発明は第2の態様として少なく
とも一部が前記熱可塑性エラストマー組成物によって形
成されるシーリング材を有する自動車ランプ構造体を提
供する。
み、樹脂マトリックス相にゴム成分を分散させゴム成分
の少なくとも1部が架橋してなる熱可塑性エラストマー
組成物において動的加硫後にオイルを添加することによ
り、柔軟性と低圧縮永久歪を両立させうることを見出
し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は第1の態
様として、下記成分AおよびBを含有し、成分Aと成分
Bの量比がA/B=15/85〜80/20で、動的加
硫後にA+B=100重量部に対して5〜100重量部
の成分Cを添加してなる事を特徴とする熱可塑性エラス
トマー組成物を提供する。 成分A:軟化温度が100℃以上で、かつ溶融温度が2
50℃以下の熱可塑性樹脂 成分B:少なくとも一部が加硫されたゴム組成物 成分C:石油系軟化剤および/または可塑剤 上記熱可塑性エラストマー組成物のうち、硬度がJIS
−Aで80以下、100℃で72時間処理を行った25
%圧縮時の圧縮永久歪が80%以下、かつ230℃で
2.16kgfの荷重下のメルトインデックス(MI)
値が30g/10min以上であるものが好ましい。ま
た、前記成分Aがポリオレフィン系樹脂材料、成分Bが
エチレン・プロピレン共重合ゴム(EPM)組成物およ
び/またはエチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム
(EPDM)組成物である熱可塑性エラストマー組成物
が好ましい。さらに、本発明は第2の態様として少なく
とも一部が前記熱可塑性エラストマー組成物によって形
成されるシーリング材を有する自動車ランプ構造体を提
供する。
【0005】以下に本発明の第1の態様である熱可塑性
エラストマー組成物を詳細に説明する。本発明の第1の
態様である熱可塑性エラストマー組成物は成分Aをマト
リックス(連続相)とし、成分Bをドメイン(分散相)
とする構造を有する。マトリックスとなる成分Aとして
配合される熱可塑性樹脂は軟化温度が100℃以上で、
かつ溶融温度が250℃以下のものである。好ましくは
軟化温度が110〜150℃で、溶融温度が160〜2
10℃の熱可塑性樹脂である。軟化温度が100℃未満
であると、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を用い
て得られた成形品の耐熱軟化性が悪く、溶融温度が25
0℃を超えると、押出成形や射出成形等の溶融成形性が
悪くなってしまう。
エラストマー組成物を詳細に説明する。本発明の第1の
態様である熱可塑性エラストマー組成物は成分Aをマト
リックス(連続相)とし、成分Bをドメイン(分散相)
とする構造を有する。マトリックスとなる成分Aとして
配合される熱可塑性樹脂は軟化温度が100℃以上で、
かつ溶融温度が250℃以下のものである。好ましくは
軟化温度が110〜150℃で、溶融温度が160〜2
10℃の熱可塑性樹脂である。軟化温度が100℃未満
であると、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を用い
て得られた成形品の耐熱軟化性が悪く、溶融温度が25
0℃を超えると、押出成形や射出成形等の溶融成形性が
悪くなってしまう。
【0006】ここで、軟化温度とは、JIS K 72
70−1983に定義される熱変形温度であり、溶融温
度とは示差走査熱量計(DSC)を用い、昇温速度10
℃で測定した際の吸熱カーブの結晶融解ピーク温度を示
す。
70−1983に定義される熱変形温度であり、溶融温
度とは示差走査熱量計(DSC)を用い、昇温速度10
℃で測定した際の吸熱カーブの結晶融解ピーク温度を示
す。
【0007】成分Aとしては、上記特性を有するもので
あれば、各種の熱可塑性樹脂またはその組成物が利用可
能である。すなわち、成分Aは、単独の熱可塑性樹脂あ
るいは組成物であっても、あるいは、それらの混合物よ
りなる組成物であってもよい。具体的には、上記特性を
有するポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリニ
トリル系樹脂、ポリメタクリレート系樹脂、ポリビニル
系樹脂、セルロース系樹脂、フッ素系樹脂、イミド系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂等が好適に例示される。
あれば、各種の熱可塑性樹脂またはその組成物が利用可
能である。すなわち、成分Aは、単独の熱可塑性樹脂あ
るいは組成物であっても、あるいは、それらの混合物よ
りなる組成物であってもよい。具体的には、上記特性を
有するポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリニ
トリル系樹脂、ポリメタクリレート系樹脂、ポリビニル
系樹脂、セルロース系樹脂、フッ素系樹脂、イミド系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂等が好適に例示される。
【0008】より具体的には、ポリアミド系樹脂として
はナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイ
ロン46(N46)、ナイロン11(N11)、ナイロ
ン12(N12)、ナイロン610(N610)、ナイ
ロン612(N612)、ナイロン6/66共重合体
(N6/66)、ナイロン6/66/610共重合体
(N6/66/610)、ナイロンMXD6(MXD
6)、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイ
ロン66/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合
体等が;ポリエステル系樹脂としてはポリブチレンテレ
フタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、
PET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、
ポリブチレンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステ
ル、ポリオキシアルキレンジイミドジ酸/ポリブチレー
トフタレート共重合体などの芳香族ポリエステル等が;
ポリニトリル系樹脂としてはポリアクリロニトリル(P
AN)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル/
スチレン共重合体(AS)、メタクリロニトリル/スチ
レン共重合体、メタクリロニトリル/スチレン/ブタジ
エン共重合体等が;ポリメタクリレート系樹脂としては
ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル
酸エチル等が;ポリビニル系樹脂としては酢酸ビニル
(EVA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニル
アルコール/エチレン共重合体(EVOH)、ポリ塩化
ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、
塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン
/メチルアクリレート共重合体等が;セルロース系樹脂
としては酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース等が;フ
ッ素系樹脂としてはポリフッ化ビニリデン(PVD
F)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオ
ロエチレン(PCTFE)、テトラフロロエチレン/エ
チレン共重合体(ETFE)等が;イミド系樹脂として
は芳香族ポリイミド(PI)等が;ポリオレフィン系樹
脂としてはオレフィンの単独または共重合体、すなわ
ち、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテ
ン、3−メチル−ブテン、1−ヘキセン、3−メチル1
−ペンテン、4−メチル1−ペンテン、1−オクテン等
の単独または共重合体、さらに、オレフィンの単独また
は共重合体と他の熱可塑性樹脂との共重合体等がそれぞ
れ好適に例示される。
はナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイ
ロン46(N46)、ナイロン11(N11)、ナイロ
ン12(N12)、ナイロン610(N610)、ナイ
ロン612(N612)、ナイロン6/66共重合体
(N6/66)、ナイロン6/66/610共重合体
(N6/66/610)、ナイロンMXD6(MXD
6)、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイ
ロン66/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合
体等が;ポリエステル系樹脂としてはポリブチレンテレ
フタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、
PET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、
ポリブチレンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステ
ル、ポリオキシアルキレンジイミドジ酸/ポリブチレー
トフタレート共重合体などの芳香族ポリエステル等が;
ポリニトリル系樹脂としてはポリアクリロニトリル(P
AN)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル/
スチレン共重合体(AS)、メタクリロニトリル/スチ
レン共重合体、メタクリロニトリル/スチレン/ブタジ
エン共重合体等が;ポリメタクリレート系樹脂としては
ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル
酸エチル等が;ポリビニル系樹脂としては酢酸ビニル
(EVA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニル
アルコール/エチレン共重合体(EVOH)、ポリ塩化
ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、
塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン
/メチルアクリレート共重合体等が;セルロース系樹脂
としては酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース等が;フ
ッ素系樹脂としてはポリフッ化ビニリデン(PVD
F)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオ
ロエチレン(PCTFE)、テトラフロロエチレン/エ
チレン共重合体(ETFE)等が;イミド系樹脂として
は芳香族ポリイミド(PI)等が;ポリオレフィン系樹
脂としてはオレフィンの単独または共重合体、すなわ
ち、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテ
ン、3−メチル−ブテン、1−ヘキセン、3−メチル1
−ペンテン、4−メチル1−ペンテン、1−オクテン等
の単独または共重合体、さらに、オレフィンの単独また
は共重合体と他の熱可塑性樹脂との共重合体等がそれぞ
れ好適に例示される。
【0009】特に、ポリオレフィン系樹脂が好適に用い
られる。ポリオレフィン系樹脂の場合、ポリプロピレン
(PP)系樹脂、中でも特に、アイソタクティック、シ
ンジオタクティック、アタクティックの立体化学構造を
有するポリプロピレン系樹脂で、軟化温度が100℃以
上で、かつ溶融温度が250℃以下の条件を満たすもの
が好適に利用される。
られる。ポリオレフィン系樹脂の場合、ポリプロピレン
(PP)系樹脂、中でも特に、アイソタクティック、シ
ンジオタクティック、アタクティックの立体化学構造を
有するポリプロピレン系樹脂で、軟化温度が100℃以
上で、かつ溶融温度が250℃以下の条件を満たすもの
が好適に利用される。
【0010】本発明の組成物に成分Bとして配合される
ゴム組成物は少なくとも一部が加硫されたものである。
成分Bとして利用されるゴム成分としては、ジエン系ゴ
ムおよびその水素添加物、オレフィン系ゴム、含ハロゲ
ン系ゴム、シリコンゴム、含イオウゴム、フッ素ゴム、
および熱可塑性エラストマーからなる群より選択される
1以上が好適に例示される。
ゴム組成物は少なくとも一部が加硫されたものである。
成分Bとして利用されるゴム成分としては、ジエン系ゴ
ムおよびその水素添加物、オレフィン系ゴム、含ハロゲ
ン系ゴム、シリコンゴム、含イオウゴム、フッ素ゴム、
および熱可塑性エラストマーからなる群より選択される
1以上が好適に例示される。
【0011】具体的には、ジエン系ゴムおよびその水素
添加物としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム
(IR)、エポキシ化天然ゴム、スチレン・ブタジエン
ゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR 高シスBRお
よび低シスBR)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム
(NBR)、水素化NBR、水素化SBR等が;オレフ
ィン系ゴムとしては、エチレン・プロピレン共重合ゴム
(EPM)、エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム
(EPDM)、マレイン酸変性エチレン・プロピレン共
重合ゴム(M−EPM)、ブチルゴム(IIR)、イソ
ブチレンと芳香族ビニルあるいはジエン系モノマーの共
重合体、アクリルゴム(ACM)、アイオノマー等が;
含ハロゲンゴムとしては、臭素化ブチルゴム(Br−I
IR)、塩素化ブチルゴム(Cl−IIR)、イソブチ
レン・パラメチルスチレン共重合体の臭素化物(Br−
IPMS)、クロロプレンゴム(CR)、ヒドリンゴム
(CHR、CHC)、クロロスルホン化ポリエチレン
(CSM)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸
変性塩素化ポリエチレン(M−CM)等が;シリコンゴ
ムとしては、メチルビニルシリコンゴム、ジメチルシリ
コンゴム、メチルフェニルビニルシリコンゴム等が;含
イオウゴムとしては、ポリスルフィドゴム等が;フッ素
ゴムとしては、ビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ
素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン−プ
ロピレン系ゴム、含フッ素シリコン系ゴム、含フッ素ホ
スファゼン系ゴム等が;熱可塑性エラストマーとして
は、スチレン系エラストマー、ポリオレフィン系エラス
トマー、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系
エラストマー、ポリアミド系エラストマー等が; それ
ぞれ好適に例示される。
添加物としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム
(IR)、エポキシ化天然ゴム、スチレン・ブタジエン
ゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR 高シスBRお
よび低シスBR)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム
(NBR)、水素化NBR、水素化SBR等が;オレフ
ィン系ゴムとしては、エチレン・プロピレン共重合ゴム
(EPM)、エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム
(EPDM)、マレイン酸変性エチレン・プロピレン共
重合ゴム(M−EPM)、ブチルゴム(IIR)、イソ
ブチレンと芳香族ビニルあるいはジエン系モノマーの共
重合体、アクリルゴム(ACM)、アイオノマー等が;
含ハロゲンゴムとしては、臭素化ブチルゴム(Br−I
IR)、塩素化ブチルゴム(Cl−IIR)、イソブチ
レン・パラメチルスチレン共重合体の臭素化物(Br−
IPMS)、クロロプレンゴム(CR)、ヒドリンゴム
(CHR、CHC)、クロロスルホン化ポリエチレン
(CSM)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸
変性塩素化ポリエチレン(M−CM)等が;シリコンゴ
ムとしては、メチルビニルシリコンゴム、ジメチルシリ
コンゴム、メチルフェニルビニルシリコンゴム等が;含
イオウゴムとしては、ポリスルフィドゴム等が;フッ素
ゴムとしては、ビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ
素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン−プ
ロピレン系ゴム、含フッ素シリコン系ゴム、含フッ素ホ
スファゼン系ゴム等が;熱可塑性エラストマーとして
は、スチレン系エラストマー、ポリオレフィン系エラス
トマー、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系
エラストマー、ポリアミド系エラストマー等が; それ
ぞれ好適に例示される。
【0012】特に、EPM系ゴムやEPDM系ゴム(あ
るいはこれらを含むゴム組成物)等のオレフィン系ゴム
(組成物)が、後述する本発明の熱可塑性エラストマー
組成物の製造方法による混練加工時や、本発明の熱可塑
性エラストマー組成物を用いた押出成型や射出成型等の
成型加工時における良好な熱安定性等の理由で好適に利
用される。中でも特に、エチレンおよびプロピレン、あ
るいはさらに若干のジシクロペンタジエン、エチリデン
ノルボーネン、1,4−ヘキサジエン等の若干のジエン
成分を有する2元または3元共重合体であるEPMおよ
び/またはEPDM、さらにこれらEPMおよび/また
はEPDMを無水マレイン酸等で変性してなるマレイン
酸変性EPMおよび/またはEPDMは好適に利用可能
である。具体的には、三井石油化学社製の三井EPT4
070等の市販品を用いることができる。
るいはこれらを含むゴム組成物)等のオレフィン系ゴム
(組成物)が、後述する本発明の熱可塑性エラストマー
組成物の製造方法による混練加工時や、本発明の熱可塑
性エラストマー組成物を用いた押出成型や射出成型等の
成型加工時における良好な熱安定性等の理由で好適に利
用される。中でも特に、エチレンおよびプロピレン、あ
るいはさらに若干のジシクロペンタジエン、エチリデン
ノルボーネン、1,4−ヘキサジエン等の若干のジエン
成分を有する2元または3元共重合体であるEPMおよ
び/またはEPDM、さらにこれらEPMおよび/また
はEPDMを無水マレイン酸等で変性してなるマレイン
酸変性EPMおよび/またはEPDMは好適に利用可能
である。具体的には、三井石油化学社製の三井EPT4
070等の市販品を用いることができる。
【0013】このエラストマー組成物は、成分Aをマト
リックスとし、成分Bが分散相(ドメイン)として分散
し、かつ、成分Bの少なくとも一部が加硫された構成を
有する。このような構成は、あらかじめ成分Aを構成す
る熱可塑性樹脂と、成分Bを構成するゴム組成物(基本
的に加硫剤は除いた成分)とを、2軸混練押出機等で溶
融混練し、連続相を形成する熱可塑性樹脂中にゴム組成
物を分散させ、この状態(混練下)で引き続き加硫剤を
添加し、ゴム組成物を混練中にすなわち動的に加硫させ
ることにより形成することができる。
リックスとし、成分Bが分散相(ドメイン)として分散
し、かつ、成分Bの少なくとも一部が加硫された構成を
有する。このような構成は、あらかじめ成分Aを構成す
る熱可塑性樹脂と、成分Bを構成するゴム組成物(基本
的に加硫剤は除いた成分)とを、2軸混練押出機等で溶
融混練し、連続相を形成する熱可塑性樹脂中にゴム組成
物を分散させ、この状態(混練下)で引き続き加硫剤を
添加し、ゴム組成物を混練中にすなわち動的に加硫させ
ることにより形成することができる。
【0014】加硫剤の種類や動的な加硫条件(温度、時
間)等は、添加する成分Bに応じて適宜決定すればよ
く、特に限定はない。加硫剤としては、一般的なゴム加
硫剤(架橋剤)を用いることができる。具体的には、イ
オウ系加硫剤としては粉末イオウ、沈降性イオウ、高分
散性イオウ、表面処理イオウ、不溶性イオウ、ジモルフ
ォリンジサルファイド、アルキルフェノールジサルファ
イド等が例示され、例えば、0.5〜4phr(成分B
中のゴム成分(ポリマー)100重量部あたりの重量
部)程度を用いればよい。また、有機過酸化物系の加硫
剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒ
ドロパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパー
オキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−
2,5−ジ(パーオキシルベンゾエート)等が例示さ
れ、例えば、1〜15phr程度を用いればよい。さら
に、フェノール樹脂系の加硫剤としては、アルキルフェ
ノール樹脂の臭素化物や、塩化スズ、クロロプレン等の
ハロゲンドナーとアルキルフェノール樹脂とを含有する
混合架橋系等が例示され、例えば1〜20phr程度を
用いればよい。その他として、亜鉛華(5phr程
度)、酸化マグネシウム(4phr程度)、リサージ
(10〜20phr程度)、p−キノンジオキシム、p
−ジベンゾイルキノンジオキシム、テトラクロロ−p−
ベンゾキノン、ポリ−p−ジニトロソベンゼン(2〜1
0phr程度)、メチレンジアニリン(0.2〜10p
hr程度)が例示される。
間)等は、添加する成分Bに応じて適宜決定すればよ
く、特に限定はない。加硫剤としては、一般的なゴム加
硫剤(架橋剤)を用いることができる。具体的には、イ
オウ系加硫剤としては粉末イオウ、沈降性イオウ、高分
散性イオウ、表面処理イオウ、不溶性イオウ、ジモルフ
ォリンジサルファイド、アルキルフェノールジサルファ
イド等が例示され、例えば、0.5〜4phr(成分B
中のゴム成分(ポリマー)100重量部あたりの重量
部)程度を用いればよい。また、有機過酸化物系の加硫
剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒ
ドロパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパー
オキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−
2,5−ジ(パーオキシルベンゾエート)等が例示さ
れ、例えば、1〜15phr程度を用いればよい。さら
に、フェノール樹脂系の加硫剤としては、アルキルフェ
ノール樹脂の臭素化物や、塩化スズ、クロロプレン等の
ハロゲンドナーとアルキルフェノール樹脂とを含有する
混合架橋系等が例示され、例えば1〜20phr程度を
用いればよい。その他として、亜鉛華(5phr程
度)、酸化マグネシウム(4phr程度)、リサージ
(10〜20phr程度)、p−キノンジオキシム、p
−ジベンゾイルキノンジオキシム、テトラクロロ−p−
ベンゾキノン、ポリ−p−ジニトロソベンゼン(2〜1
0phr程度)、メチレンジアニリン(0.2〜10p
hr程度)が例示される。
【0015】また、必要に応じて、加硫促進剤を添加し
てもよい。加硫促進剤としては、アルデヒド・アンモニ
ア系、グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド
系、チウラム系、ジチオ酸塩系、チオウレア系等の一般
的な加硫促進剤を、例えば0.5〜2phr程度用いれ
ばよい。
てもよい。加硫促進剤としては、アルデヒド・アンモニ
ア系、グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド
系、チウラム系、ジチオ酸塩系、チオウレア系等の一般
的な加硫促進剤を、例えば0.5〜2phr程度用いれ
ばよい。
【0016】具体的には、アルデヒド・アンモニア系加
硫促進剤としては、ヘキサメチレンテトラミン等が;グ
アニジン系加硫促進剤としては、ジフェニルグアニジン
等が;チアゾール系加硫促進剤としては、ジベンゾチア
ジルジサルファイド(DM)、2−メルカプトベンゾチ
アゾールおよびそのZn塩、シクロヘキシルアミン塩2
−(4’−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール等が;
スルフェンアミド系加硫促進剤としては、シクロヘキシ
ルベンゾチアゾリルスルフェンアマイドCBS)、N−
オキシジエチレンベンゾチアゾリル−2−スルフェンア
マイド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフ
ェンアマイド、2−(チモルポリニルジチオ)ベンゾチ
アゾール等が;チウラム系加硫促進剤としては、テトラ
メチルチウラムジサルファイド(TMTD)、テトラエ
チルチウラムジサルファイド、テトラメチルチウラムモ
ノサルファイド(TMTM)、ジペンタメチレンチウラ
ムテトラサルファイド等が;ジチオ酸塩系加硫促進剤と
しては、Zn−ジメチルジチオカーバメート、Zn−ジ
エチルジチオカーバメート、Zn−ジ−n−ブチルジチ
オカーバメート、Zn−エチルフェニルジチオカーバメ
ート、Te−ジエチルジチオカーバメート、Cu−ジメ
チルジチオカーバメート、Fe−ジメチルジチオカーバ
メート、ピペコリンピペコリルジチオカーバメート等
が;チオウレア系加硫促進剤としては、エチレンチオウ
レア、ジエチルチオウレア等が; それぞれ開示され
る。
硫促進剤としては、ヘキサメチレンテトラミン等が;グ
アニジン系加硫促進剤としては、ジフェニルグアニジン
等が;チアゾール系加硫促進剤としては、ジベンゾチア
ジルジサルファイド(DM)、2−メルカプトベンゾチ
アゾールおよびそのZn塩、シクロヘキシルアミン塩2
−(4’−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール等が;
スルフェンアミド系加硫促進剤としては、シクロヘキシ
ルベンゾチアゾリルスルフェンアマイドCBS)、N−
オキシジエチレンベンゾチアゾリル−2−スルフェンア
マイド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフ
ェンアマイド、2−(チモルポリニルジチオ)ベンゾチ
アゾール等が;チウラム系加硫促進剤としては、テトラ
メチルチウラムジサルファイド(TMTD)、テトラエ
チルチウラムジサルファイド、テトラメチルチウラムモ
ノサルファイド(TMTM)、ジペンタメチレンチウラ
ムテトラサルファイド等が;ジチオ酸塩系加硫促進剤と
しては、Zn−ジメチルジチオカーバメート、Zn−ジ
エチルジチオカーバメート、Zn−ジ−n−ブチルジチ
オカーバメート、Zn−エチルフェニルジチオカーバメ
ート、Te−ジエチルジチオカーバメート、Cu−ジメ
チルジチオカーバメート、Fe−ジメチルジチオカーバ
メート、ピペコリンピペコリルジチオカーバメート等
が;チオウレア系加硫促進剤としては、エチレンチオウ
レア、ジエチルチオウレア等が; それぞれ開示され
る。
【0017】また、加硫促進助剤としては、一般的なゴ
ム用助剤を併せて用いることができ、例えば、亜鉛華
(5phr程度)、ステアリン酸やオレイン酸およびこ
れらのZn塩(2〜4phr程度)等を用いればよい。
ム用助剤を併せて用いることができ、例えば、亜鉛華
(5phr程度)、ステアリン酸やオレイン酸およびこ
れらのZn塩(2〜4phr程度)等を用いればよい。
【0018】成分Bには必要に応じてオイルがゴム成分
100重量部に対して80重量部以下程度含まれていて
もよい。ゴム組成物にオイルが含まれていた方が混練が
容易になるからである。
100重量部に対して80重量部以下程度含まれていて
もよい。ゴム組成物にオイルが含まれていた方が混練が
容易になるからである。
【0019】成分Bには、これ以外にも、老化防止剤、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料や染料等の着色剤、他
の可塑剤、カーボンブラッックやシリカ等の補強剤が必
要に応じて含まれていてもよい。
酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料や染料等の着色剤、他
の可塑剤、カーボンブラッックやシリカ等の補強剤が必
要に応じて含まれていてもよい。
【0020】本発明の熱可塑性エラストマー組成物にお
いて、配合する成分Aと成分Bの量比A/Bは、15/
85〜80/20であり、好ましくは20/80〜80
/20である。A/Bが15/80以下だと成分Aが連
続相を形成できず混練が不可能となり、A/Bが80/
20以上だと耐熱軟化性等の加硫ゴムの特性が発現しな
くなる。
いて、配合する成分Aと成分Bの量比A/Bは、15/
85〜80/20であり、好ましくは20/80〜80
/20である。A/Bが15/80以下だと成分Aが連
続相を形成できず混練が不可能となり、A/Bが80/
20以上だと耐熱軟化性等の加硫ゴムの特性が発現しな
くなる。
【0021】さらに本発明の熱可塑性エラストマー組成
物には動的加硫後に成分Cを添加する。ここで、成分C
は、通常プロセス油もしくはエクステンダー油とよばれ
る石油系軟化剤、可塑剤である。石油系軟化剤は、使用
するポリマーの加工時の粘度低減、架橋後もしくは加工
後製品の硬度低減、又は高温、低温特性等の物理特性制
御に使用される。また、石油系軟化剤は、重質油の精製
によって得られ、含有する成分の違いにより、アルキル
アロマチック系油、アルキルナフテニック系油、パラフ
ィン系油に大別され、使用するポリマーとの相溶性との
関係で適宜成分A及び成分Bの種類により、これらの又
はこれらの混合物で適するものを使用すればよい。ま
た、成分Cの一態様として、一般に、ゴム及び熱可塑性
樹脂に使用されている可塑剤として高沸点のエステル類
又は化学構造が使用するポリマーと類似する液状化合物
が好適に使用され得る。
物には動的加硫後に成分Cを添加する。ここで、成分C
は、通常プロセス油もしくはエクステンダー油とよばれ
る石油系軟化剤、可塑剤である。石油系軟化剤は、使用
するポリマーの加工時の粘度低減、架橋後もしくは加工
後製品の硬度低減、又は高温、低温特性等の物理特性制
御に使用される。また、石油系軟化剤は、重質油の精製
によって得られ、含有する成分の違いにより、アルキル
アロマチック系油、アルキルナフテニック系油、パラフ
ィン系油に大別され、使用するポリマーとの相溶性との
関係で適宜成分A及び成分Bの種類により、これらの又
はこれらの混合物で適するものを使用すればよい。ま
た、成分Cの一態様として、一般に、ゴム及び熱可塑性
樹脂に使用されている可塑剤として高沸点のエステル類
又は化学構造が使用するポリマーと類似する液状化合物
が好適に使用され得る。
【0022】これらの可塑剤は、ジオクチルフタレート
(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジイソデ
シルフタレート(DIDP)、ジイソノニルフタレート
(DINP)、ジオクチルアジペート(DOP)等の所
謂フタール酸エステル系可塑剤か;また、エポキシ化大
豆油、エポキシ化脂肪酸エステル等のエポキシ系の可塑
剤か;また、、塩素化脂肪酸エステル、塩素化パラフィ
ン等の塩素化系可塑剤か;また、トリクレジルフォスフ
ェート(TCP)、トリ−β−クロロエチルホスフェー
ト(TCEP)等の燐酸系可塑剤;ジオクチルアジペー
ト(DOA)、ジデシルアジペート(DDA)等のアジ
ピン酸系可塑剤、ジブチルセバケート(DBS)等のセ
バチン酸系可塑剤;ジオクチルアゼレート(DOZ)等
のアゼライン酸系可塑剤;トリエチル・シトレート(T
EC)等のクエン酸系可塑剤;ポリプロピレン、アジペ
ート(PPA)等のポリエステル系可塑剤が各々また
は、ブレンドされた状態で、好適に使用できる。耐熱性
を有する可塑剤、軟化剤であれば特に限定されないが、
好ましくはJIS K6220に示す、加熱減量が10
0℃×3時間で1%以下の低揮発性可塑剤、軟化剤が良
好な熱時特性を示すものとして好ましい。かかる特性を
示す軟化剤、可塑剤としては、上記軟化剤、可塑剤の組
成で、前記加熱減量を満足するものであればいずれでも
よいが、特に好ましくは、高沸点アロマ系軟化剤、パラ
フィン系軟化剤ナフテン系軟化剤及び、DIDP、DT
DP等のフタル酸系可塑剤、エポキシ化大豆油等のエポ
キシ系可塑剤及びTCEP等の燐酸系可塑剤が好適に使
用し得る。
(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジイソデ
シルフタレート(DIDP)、ジイソノニルフタレート
(DINP)、ジオクチルアジペート(DOP)等の所
謂フタール酸エステル系可塑剤か;また、エポキシ化大
豆油、エポキシ化脂肪酸エステル等のエポキシ系の可塑
剤か;また、、塩素化脂肪酸エステル、塩素化パラフィ
ン等の塩素化系可塑剤か;また、トリクレジルフォスフ
ェート(TCP)、トリ−β−クロロエチルホスフェー
ト(TCEP)等の燐酸系可塑剤;ジオクチルアジペー
ト(DOA)、ジデシルアジペート(DDA)等のアジ
ピン酸系可塑剤、ジブチルセバケート(DBS)等のセ
バチン酸系可塑剤;ジオクチルアゼレート(DOZ)等
のアゼライン酸系可塑剤;トリエチル・シトレート(T
EC)等のクエン酸系可塑剤;ポリプロピレン、アジペ
ート(PPA)等のポリエステル系可塑剤が各々また
は、ブレンドされた状態で、好適に使用できる。耐熱性
を有する可塑剤、軟化剤であれば特に限定されないが、
好ましくはJIS K6220に示す、加熱減量が10
0℃×3時間で1%以下の低揮発性可塑剤、軟化剤が良
好な熱時特性を示すものとして好ましい。かかる特性を
示す軟化剤、可塑剤としては、上記軟化剤、可塑剤の組
成で、前記加熱減量を満足するものであればいずれでも
よいが、特に好ましくは、高沸点アロマ系軟化剤、パラ
フィン系軟化剤ナフテン系軟化剤及び、DIDP、DT
DP等のフタル酸系可塑剤、エポキシ化大豆油等のエポ
キシ系可塑剤及びTCEP等の燐酸系可塑剤が好適に使
用し得る。
【0023】本発明の組成物において、成分Cの配合量
は成分Aと成分Bの和100重量部に対して5〜100
重量部であり、好ましくは5〜80重量部である。成分
Cの配合量が5重量部未満であると十分な柔軟性が得ら
れず、100重量部より多いと成分A、Bとの混合が困
難になる。本発明の熱可塑性エラストマー組成物におい
て成分Cは成分AとBの動的加硫後に添加される。成分
Cの添加を動的加硫後に行うことによって、成分Cであ
るオイルが熱可塑性樹脂マトリックスとゴムドメインに
バランスよく分配され、柔軟性と低圧縮永久歪の両立が
達成される。
は成分Aと成分Bの和100重量部に対して5〜100
重量部であり、好ましくは5〜80重量部である。成分
Cの配合量が5重量部未満であると十分な柔軟性が得ら
れず、100重量部より多いと成分A、Bとの混合が困
難になる。本発明の熱可塑性エラストマー組成物におい
て成分Cは成分AとBの動的加硫後に添加される。成分
Cの添加を動的加硫後に行うことによって、成分Cであ
るオイルが熱可塑性樹脂マトリックスとゴムドメインに
バランスよく分配され、柔軟性と低圧縮永久歪の両立が
達成される。
【0024】上記構成以外にも、例えば、本発明の熱可
塑性エラストマー組成物において成分Aと成分Bの相溶
性が異なる場合には相溶化剤を用いて両者を相溶化して
もよい。系に相溶化剤を混合することにより、熱可塑性
樹脂とゴム成分との界面張力が低下し、その結果ゴムド
メインの粒子が微細になることから両成分の特性はより
有効に発現されることになる。そのような相溶化剤とし
ては一般に熱可塑性樹脂およびゴム成分の両方または片
方の構造を有する共重合体、あるいは熱可塑性樹脂また
はゴム成分と反応可能なエポキシ基、カルボニル基、ハ
ロゲン基、アミノ基、オキサゾリン基、水酸基等を有し
た共重合体の構造を採るものとすることが出来る。これ
らは混合される熱可塑性樹脂とゴム成分の種類によって
選定すればよいが、通常使用されるものにはスチレン・
エチレン・ブチレンブロック共重合体(SEBS)およ
びそのマレイン酸変成物、EPM、EPDMのマレイン
酸変成物、EPDM・スチレンまたはEPDM・アクリ
ロニトリルグラフト共重合体およびそのマレイン酸変成
物、スチレン/マレイン酸共重合体、反応性フェノキシ
樹脂等を挙げることが出来る。
塑性エラストマー組成物において成分Aと成分Bの相溶
性が異なる場合には相溶化剤を用いて両者を相溶化して
もよい。系に相溶化剤を混合することにより、熱可塑性
樹脂とゴム成分との界面張力が低下し、その結果ゴムド
メインの粒子が微細になることから両成分の特性はより
有効に発現されることになる。そのような相溶化剤とし
ては一般に熱可塑性樹脂およびゴム成分の両方または片
方の構造を有する共重合体、あるいは熱可塑性樹脂また
はゴム成分と反応可能なエポキシ基、カルボニル基、ハ
ロゲン基、アミノ基、オキサゾリン基、水酸基等を有し
た共重合体の構造を採るものとすることが出来る。これ
らは混合される熱可塑性樹脂とゴム成分の種類によって
選定すればよいが、通常使用されるものにはスチレン・
エチレン・ブチレンブロック共重合体(SEBS)およ
びそのマレイン酸変成物、EPM、EPDMのマレイン
酸変成物、EPDM・スチレンまたはEPDM・アクリ
ロニトリルグラフト共重合体およびそのマレイン酸変成
物、スチレン/マレイン酸共重合体、反応性フェノキシ
樹脂等を挙げることが出来る。
【0025】さらに本発明の熱可塑性エラストマー組成
物には、本発明の特性を損なわない範囲で、他のポリマ
ーを混合することができる。他のポリマーを混合するこ
とによって、相溶性の改善、成形加工性の改良、耐熱性
の向上、コストダウンなどを図ることが出来る。これら
の他のポリマーとしては、ポリエチレン(PE)、ポリ
プロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ABS、
SBS、ポリカーボネート(PC)等が挙げられる。
物には、本発明の特性を損なわない範囲で、他のポリマ
ーを混合することができる。他のポリマーを混合するこ
とによって、相溶性の改善、成形加工性の改良、耐熱性
の向上、コストダウンなどを図ることが出来る。これら
の他のポリマーとしては、ポリエチレン(PE)、ポリ
プロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ABS、
SBS、ポリカーボネート(PC)等が挙げられる。
【0026】本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、
これ以外にも、加硫促進剤、老化防止剤、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、顔料や染料等の着色剤、他の可塑剤、カ
ーボンブラッックやシリカ等の補強剤及び加工助剤を必
要に応じて添加・混練してもよい。
これ以外にも、加硫促進剤、老化防止剤、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、顔料や染料等の着色剤、他の可塑剤、カ
ーボンブラッックやシリカ等の補強剤及び加工助剤を必
要に応じて添加・混練してもよい。
【0027】このような本発明に用いる熱可塑性エラス
トマー組成物の製造方法においては、公知の熱可塑性樹
脂組成物の製造方法が利用可能であるが、バッチ式の製
造方法を用いてもよく、あるいは、連続的に熱可塑性樹
脂を供給・溶融し、混練しつつ移送しながら順次ゴム組
成物や加硫剤等を添加・混練してエラストマー組成物を
製造する、2軸混練押出機等を使用した連続的な製造方
法を利用してもよいが、成分AとBを充分混練して動的
に加硫した後に成分Cを混合する。以下に本発明の熱可
塑性エラストマー組成物の好ましい製造方法の一例を示
す。
トマー組成物の製造方法においては、公知の熱可塑性樹
脂組成物の製造方法が利用可能であるが、バッチ式の製
造方法を用いてもよく、あるいは、連続的に熱可塑性樹
脂を供給・溶融し、混練しつつ移送しながら順次ゴム組
成物や加硫剤等を添加・混練してエラストマー組成物を
製造する、2軸混練押出機等を使用した連続的な製造方
法を利用してもよいが、成分AとBを充分混練して動的
に加硫した後に成分Cを混合する。以下に本発明の熱可
塑性エラストマー組成物の好ましい製造方法の一例を示
す。
【0028】この熱可塑性エラストマー組成物の製造に
おいて、成分A、BおよびCの混練に使用する機械には
特に限定はないが、スクリュー押出機、ニーダ、バンバ
リミキサー、2軸混練押出機等が例示される。なかでも
成分A(熱可塑性樹脂)と成分B(ゴム組成物)の混練
および成分Bの動的加硫を考慮すると、2軸混練押出機
を使用するのが好ましい。さらに、2種類以上の混練機
を使用し、順次混練してもよい。また、混練温度は成分
Aが溶融する温度以上であればよい。混練時の剪断速度
は2500〜7500 sec-1であるのが好ましい。混練
全体の時間は30秒から10分で、加硫系を添加した後
の加硫時間は15秒から5分程度とするのが好ましい。
おいて、成分A、BおよびCの混練に使用する機械には
特に限定はないが、スクリュー押出機、ニーダ、バンバ
リミキサー、2軸混練押出機等が例示される。なかでも
成分A(熱可塑性樹脂)と成分B(ゴム組成物)の混練
および成分Bの動的加硫を考慮すると、2軸混練押出機
を使用するのが好ましい。さらに、2種類以上の混練機
を使用し、順次混練してもよい。また、混練温度は成分
Aが溶融する温度以上であればよい。混練時の剪断速度
は2500〜7500 sec-1であるのが好ましい。混練
全体の時間は30秒から10分で、加硫系を添加した後
の加硫時間は15秒から5分程度とするのが好ましい。
【0029】以下、通常行われる2軸混練機による混練
に基づいて、製造方法の一例をより具体的に例示する。
まず、2軸混練機の第1の投入口より、ペレット状に成
形した成分Aを投入し、2軸スクリューによって混合し
て溶融・加熱する。
に基づいて、製造方法の一例をより具体的に例示する。
まず、2軸混練機の第1の投入口より、ペレット状に成
形した成分Aを投入し、2軸スクリューによって混合し
て溶融・加熱する。
【0030】一方、成分Bはバンバリミキサー等のゴム
用混練機を用い、ゴム成分に必要に応じて補強剤、老化
防止剤、加工助剤等を添加して混練した後、加硫系を含
まない、いわゆるマスターバッチとして、ゴム用ロール
等で厚さ2〜2.5mmのシート状に成形し、さらに、こ
のシートをゴム用ペレタイザーでペレット化して調製し
ておく。前述のように、成分Aを2軸混練機で溶融・加
熱した後、このようにあらかじめペレット化した成分B
を2軸混練機の第2の投入口より投入し、成分A中に成
分Bを分散させる。なお、成分Bの添加時には、ステア
リン酸、ステアリン酸亜鉛、ワックスのような加工助剤
を併用してもよい。この場合には、成分Bとステアリン
酸等とをバンバリミキサー等によって混合した後、前述
のようにペレット状にして2軸混練機成分に投入すれば
よい。
用混練機を用い、ゴム成分に必要に応じて補強剤、老化
防止剤、加工助剤等を添加して混練した後、加硫系を含
まない、いわゆるマスターバッチとして、ゴム用ロール
等で厚さ2〜2.5mmのシート状に成形し、さらに、こ
のシートをゴム用ペレタイザーでペレット化して調製し
ておく。前述のように、成分Aを2軸混練機で溶融・加
熱した後、このようにあらかじめペレット化した成分B
を2軸混練機の第2の投入口より投入し、成分A中に成
分Bを分散させる。なお、成分Bの添加時には、ステア
リン酸、ステアリン酸亜鉛、ワックスのような加工助剤
を併用してもよい。この場合には、成分Bとステアリン
酸等とをバンバリミキサー等によって混合した後、前述
のようにペレット状にして2軸混練機成分に投入すれば
よい。
【0031】この後、2軸混練機の第3の投入口より加
硫剤あるいはさらに加硫助剤を投入し、混練下に、成分
Aと成分Bを加硫(動的に加硫)させる。加硫をこのよ
うにして行うことにより、成分Bを成分Aに十分に分散
した状態で、しかも成分Bが十分に微細な状態のまま加
硫を行い、連続相(マトリックス)をなす成分A中に、
分散相(ドメイン)として少なくとも一部が加硫された
成分Bが安定に分散してなる本発明の熱可塑性エラスト
マー組成物を好適に製造することができ、得られた熱可
塑性エラストマー組成物(成型品)の溶融流動性、ゴム
弾性等の点で好ましい結果を得ることができる。
硫剤あるいはさらに加硫助剤を投入し、混練下に、成分
Aと成分Bを加硫(動的に加硫)させる。加硫をこのよ
うにして行うことにより、成分Bを成分Aに十分に分散
した状態で、しかも成分Bが十分に微細な状態のまま加
硫を行い、連続相(マトリックス)をなす成分A中に、
分散相(ドメイン)として少なくとも一部が加硫された
成分Bが安定に分散してなる本発明の熱可塑性エラスト
マー組成物を好適に製造することができ、得られた熱可
塑性エラストマー組成物(成型品)の溶融流動性、ゴム
弾性等の点で好ましい結果を得ることができる。
【0032】成分Bの加硫終了後、さらに、2軸混練機
の第4の投入口以降より、成分Cおよび必要に応じて老
化防止剤等の添加剤を添加混練し、本発明の熱可塑性エ
ラストマー組成物を得ることができる。また、成分Bの
加硫終了後、成分AとBを一旦ペレットに形成してか
ら、あらためて成分Cを添加し、ニーダ等で混練しても
よい。何れにしても、このように、成分Cを成分Bの加
硫終了後に添加することによって、加硫終了前に成分C
を添加するよりも、より多くのオイルが熱可塑性樹脂マ
トリックス相に分配され、柔軟性と低圧縮永久歪のバラ
ンスのとれた熱可塑性エラストマー組成物を得ることが
出来る。
の第4の投入口以降より、成分Cおよび必要に応じて老
化防止剤等の添加剤を添加混練し、本発明の熱可塑性エ
ラストマー組成物を得ることができる。また、成分Bの
加硫終了後、成分AとBを一旦ペレットに形成してか
ら、あらためて成分Cを添加し、ニーダ等で混練しても
よい。何れにしても、このように、成分Cを成分Bの加
硫終了後に添加することによって、加硫終了前に成分C
を添加するよりも、より多くのオイルが熱可塑性樹脂マ
トリックス相に分配され、柔軟性と低圧縮永久歪のバラ
ンスのとれた熱可塑性エラストマー組成物を得ることが
出来る。
【0033】本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、
2軸混練押出機でストランド状に押し出し、樹脂用ペレ
タイザーでペレット化する。このペレットを使用して溶
融押出機構を有する押出機または簡易型押出機、一般の
樹脂用射出成型機や簡易型射出成型機を使用して、種々
の形状をしたモールドに押出または射出成型することが
可能である。
2軸混練押出機でストランド状に押し出し、樹脂用ペレ
タイザーでペレット化する。このペレットを使用して溶
融押出機構を有する押出機または簡易型押出機、一般の
樹脂用射出成型機や簡易型射出成型機を使用して、種々
の形状をしたモールドに押出または射出成型することが
可能である。
【0034】このように得られた熱可塑性エラストマー
組成物のなかでも、硬度がJIS−Aで80以下、10
0℃で72時間処理を行った25%圧縮後の圧縮永久歪
が80%以下、230℃で2.16kgfの荷重下のメ
ルトインデックス(MI)値が30g/10min以上
のものが好ましい。この範囲の物性を有するものが柔軟
性、低圧縮永久歪の点で好ましいからである。特に好ま
しくは、硬度がJIS−Aで40〜70、100℃で7
2時間処理を行った25%圧縮時の圧縮永久歪が5〜7
0%、230℃で2.16kgfの荷重下のメルトイン
デックス(MI)値が35〜100g/10minであ
る熱可塑性エラストマー組成物が好ましい。
組成物のなかでも、硬度がJIS−Aで80以下、10
0℃で72時間処理を行った25%圧縮後の圧縮永久歪
が80%以下、230℃で2.16kgfの荷重下のメ
ルトインデックス(MI)値が30g/10min以上
のものが好ましい。この範囲の物性を有するものが柔軟
性、低圧縮永久歪の点で好ましいからである。特に好ま
しくは、硬度がJIS−Aで40〜70、100℃で7
2時間処理を行った25%圧縮時の圧縮永久歪が5〜7
0%、230℃で2.16kgfの荷重下のメルトイン
デックス(MI)値が35〜100g/10minであ
る熱可塑性エラストマー組成物が好ましい。
【0035】このようにして得られた本発明の熱可塑性
エラストマー組成物は圧縮永久歪を増大させることな
く、柔軟性を付与することができる。さらに、本発明の
熱可塑性エラストマー組成物は熱可塑性樹脂マトリック
スとゴムドメインにバランスよくオイルが分配されるこ
とにより、溶融時の流動性が増し、その結果良好な成形
加工性を有することができる。
エラストマー組成物は圧縮永久歪を増大させることな
く、柔軟性を付与することができる。さらに、本発明の
熱可塑性エラストマー組成物は熱可塑性樹脂マトリック
スとゴムドメインにバランスよくオイルが分配されるこ
とにより、溶融時の流動性が増し、その結果良好な成形
加工性を有することができる。
【0036】次いで、本発明の第2の態様である、本発
明の第1の態様の熱可塑性エラストマー組成物を用いた
自動車ランプ構造体を説明する。図1に、本発明のラン
プ構造体の一例の概略断面図が示される。図1に示され
る本発明のランプ構造体10は、基本的に、ランプの光
源12と、ハウジング(リフレクタ)14と、レンズ1
6と、シーリング材18とが、ランプ構造体10が取り
付けられる取付対象部材、例えば自動車のボディー24
等と一体的に組み立てられて構成される。
明の第1の態様の熱可塑性エラストマー組成物を用いた
自動車ランプ構造体を説明する。図1に、本発明のラン
プ構造体の一例の概略断面図が示される。図1に示され
る本発明のランプ構造体10は、基本的に、ランプの光
源12と、ハウジング(リフレクタ)14と、レンズ1
6と、シーリング材18とが、ランプ構造体10が取り
付けられる取付対象部材、例えば自動車のボディー24
等と一体的に組み立てられて構成される。
【0037】図示例においては、ハウジング14は平面
部が開放する中空半球状の形状(すなわち略スリバチ状
の内面形状)を有し、その底部分に光源12が公知の手
段で保持される。ハウジング14の内表面は反射鏡とな
っており、光源12の光を開放口側(前方)に反射す
る。ハウジング14の開放口周辺には外方向に突出する
フランジ部20が形成され、このフランジ部20の前方
側面には全周に渡って溝部22が形成される。
部が開放する中空半球状の形状(すなわち略スリバチ状
の内面形状)を有し、その底部分に光源12が公知の手
段で保持される。ハウジング14の内表面は反射鏡とな
っており、光源12の光を開放口側(前方)に反射す
る。ハウジング14の開放口周辺には外方向に突出する
フランジ部20が形成され、このフランジ部20の前方
側面には全周に渡って溝部22が形成される。
【0038】一方、レンズ16は、光源12およびハウ
ジング14からの光を集光すると共に、ハウジング14
の開放面を閉塞するもので、図示例においては、フラン
ジ部20とほぼ同径の開放端を有する蓋状の形状を有
し、開放側の周端面には全周に渡って凸部16aが形成
される。つまり、図示例のランプ構造体においては、こ
の溝部22にホットメルト系接着剤等を充填して、レン
ズ16の凸部16aをここに挿入することにより、レン
ズ16がハウジング14に固定される。
ジング14からの光を集光すると共に、ハウジング14
の開放面を閉塞するもので、図示例においては、フラン
ジ部20とほぼ同径の開放端を有する蓋状の形状を有
し、開放側の周端面には全周に渡って凸部16aが形成
される。つまり、図示例のランプ構造体においては、こ
の溝部22にホットメルト系接着剤等を充填して、レン
ズ16の凸部16aをここに挿入することにより、レン
ズ16がハウジング14に固定される。
【0039】フランジ部20の後方側面には、シーリン
グ材18が当接して配置され、必要に応じて粘着あるい
は接着されている。本発明のランプ構造体10は、この
シーリング材18を自動車等のボディ24等の取付対象
部材の接合部分に当接・密着して、図示しないビスやボ
ルトとナット等によって固定されることにより、ボディ
24の所定位置に固定される。すなわち、シーリング材
18は、自動車のボディ24等の取付対象部材の所定位
置に当接・密着してボディ24とランプ構造体10との
間を密に保持すると共に、ビスやボルトとナット等によ
ってランプ構造体10をボディ24に固定した際の力
や、ランプ構造体使用中の温度変化や自動車走行時の振
動等により発生する力等を吸収し、ハウジング14やボ
ディ24の歪や損傷を防止するための接合部材である。
グ材18が当接して配置され、必要に応じて粘着あるい
は接着されている。本発明のランプ構造体10は、この
シーリング材18を自動車等のボディ24等の取付対象
部材の接合部分に当接・密着して、図示しないビスやボ
ルトとナット等によって固定されることにより、ボディ
24の所定位置に固定される。すなわち、シーリング材
18は、自動車のボディ24等の取付対象部材の所定位
置に当接・密着してボディ24とランプ構造体10との
間を密に保持すると共に、ビスやボルトとナット等によ
ってランプ構造体10をボディ24に固定した際の力
や、ランプ構造体使用中の温度変化や自動車走行時の振
動等により発生する力等を吸収し、ハウジング14やボ
ディ24の歪や損傷を防止するための接合部材である。
【0040】シーリング材18は、本発明のランプ構造
体10の特徴的な部材であって、本発明の第1の態様で
ある熱可塑性エラストマー組成物で成形される。このエ
ラストマー組成物は、熱可塑性樹脂をマトリックス(連
続相)とし、加硫ゴム組成物を分散相(ドメイン)とす
る構成を有するので、溶融成型としては比較的低温であ
る250℃以下での良好な溶融流動性すなわち溶融成型
性、および必要に応じて付与される溶融時粘接着性を有
し、しかも100℃以上の高温に加熱されても成型品
(すなわちシーリング材18)が優れたゴム弾性および
耐オゾン性等の良好な耐久性を有する。
体10の特徴的な部材であって、本発明の第1の態様で
ある熱可塑性エラストマー組成物で成形される。このエ
ラストマー組成物は、熱可塑性樹脂をマトリックス(連
続相)とし、加硫ゴム組成物を分散相(ドメイン)とす
る構成を有するので、溶融成型としては比較的低温であ
る250℃以下での良好な溶融流動性すなわち溶融成型
性、および必要に応じて付与される溶融時粘接着性を有
し、しかも100℃以上の高温に加熱されても成型品
(すなわちシーリング材18)が優れたゴム弾性および
耐オゾン性等の良好な耐久性を有する。
【0041】本発明のランプ構造体10においては、シ
ーリング材18を本発明の熱可塑性エラストマー組成物
とすることにより、自動車走行時の振動等により発生す
る力等を良好に吸収する事が出来る。以下、このような
本発明のランプ構造体10の製造方法の一例について説
明する。
ーリング材18を本発明の熱可塑性エラストマー組成物
とすることにより、自動車走行時の振動等により発生す
る力等を良好に吸収する事が出来る。以下、このような
本発明のランプ構造体10の製造方法の一例について説
明する。
【0042】なお、本発明の熱可塑性エラストマー組成
物を用いたシーリング材の成型方法としては、簡易な型
を利用した押出成型、射出成型等、従来使用されてきた
ホットメルト材料の成型に通常使用される方法で成型加
工が可能である。溶融条件は熱可塑性エラストマー組成
物の特性および成型品の形状等に応じて適宜決定すれば
よいが、通常、溶融温度は150〜250℃程度、好ま
しくは170〜240℃程度である。
物を用いたシーリング材の成型方法としては、簡易な型
を利用した押出成型、射出成型等、従来使用されてきた
ホットメルト材料の成型に通常使用される方法で成型加
工が可能である。溶融条件は熱可塑性エラストマー組成
物の特性および成型品の形状等に応じて適宜決定すれば
よいが、通常、溶融温度は150〜250℃程度、好ま
しくは170〜240℃程度である。
【0043】以上、本発明の熱可塑性エラストマー組成
物および自動車ランプ構造体について詳細に説明した
が、本発明は上記構成に限定はされず、本発明の要旨を
逸脱しない範囲において各種の改良および変更を行って
もよいのはもちろんである。
物および自動車ランプ構造体について詳細に説明した
が、本発明は上記構成に限定はされず、本発明の要旨を
逸脱しない範囲において各種の改良および変更を行って
もよいのはもちろんである。
【0044】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明の熱可塑性エラ
ストマー組成物および自動車ランプ構造体についてさら
に詳細に説明する。
ストマー組成物および自動車ランプ構造体についてさら
に詳細に説明する。
【0045】(実施例1〜6、および比較例1〜9)下
記に示される、成分A(熱可塑性樹脂)、未加硫の成分
B(ゴム組成物)および成分C(可塑剤・軟化剤)なら
びに加硫系を構成する各配合剤を用い、以下のようにし
て、下記表2に示される各種の熱可塑性エラストマー組
成物を作製した。先に、表1に示した成分Bを構成する
各配合剤のうち加硫剤(架橋剤)以外の成分を、密閉式
のゴム用バンバリミキサーに投入して混練し、次いで、
ゴム用ロールを用いて厚さ2.5mmのゴムシート状に成
形して、マスターバッチを作製した。このマスターバッ
チのシートをゴム用ペレタイザーでペレット化し、成分
Bのペレットを作製した。
記に示される、成分A(熱可塑性樹脂)、未加硫の成分
B(ゴム組成物)および成分C(可塑剤・軟化剤)なら
びに加硫系を構成する各配合剤を用い、以下のようにし
て、下記表2に示される各種の熱可塑性エラストマー組
成物を作製した。先に、表1に示した成分Bを構成する
各配合剤のうち加硫剤(架橋剤)以外の成分を、密閉式
のゴム用バンバリミキサーに投入して混練し、次いで、
ゴム用ロールを用いて厚さ2.5mmのゴムシート状に成
形して、マスターバッチを作製した。このマスターバッ
チのシートをゴム用ペレタイザーでペレット化し、成分
Bのペレットを作製した。
【0046】 *表中の数値は各配合剤の重量部を表す。
【0047】表中の記載は以下のとおりである。 EPDM:三井EPT4021(三井石油化学社製のエ
チレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム) カーボンブラック:HTC#100(中部カーボン社製
のFEF) 軟化剤:サンパー2280(日本サン石油社製のパラフ
ィン系オイル) パーオキサイド:パーカドックス14/40(化薬アク
ゾ社製の有機過酸化物)
チレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム) カーボンブラック:HTC#100(中部カーボン社製
のFEF) 軟化剤:サンパー2280(日本サン石油社製のパラフ
ィン系オイル) パーオキサイド:パーカドックス14/40(化薬アク
ゾ社製の有機過酸化物)
【0048】次に、成分Aを2軸混練押出機の第1の投
入口に投入して、成分Aを溶解して混練し、次いで、先
に作製した成分B(未加硫)のペレットを第2の投入口
から投入し、成分A中に成分Bを添加・混練した。その
後、第3の投入口から加硫系(有機過酸化物)を添加し
て、混練することによって、成分Aのマトリックス中に
ドメインとして分散される成分Bを動的に加硫した。加
硫が終了したのち、さらに、第4の投入口から成分Cを
添加して混練した。このようにして混合したエラストマ
ー組成物を2軸混練機からストランド状に押し出し、さ
らに樹脂用ペレタイザーでペレット(直径3mmで長さ3
mmの円筒状)化した。
入口に投入して、成分Aを溶解して混練し、次いで、先
に作製した成分B(未加硫)のペレットを第2の投入口
から投入し、成分A中に成分Bを添加・混練した。その
後、第3の投入口から加硫系(有機過酸化物)を添加し
て、混練することによって、成分Aのマトリックス中に
ドメインとして分散される成分Bを動的に加硫した。加
硫が終了したのち、さらに、第4の投入口から成分Cを
添加して混練した。このようにして混合したエラストマ
ー組成物を2軸混練機からストランド状に押し出し、さ
らに樹脂用ペレタイザーでペレット(直径3mmで長さ3
mmの円筒状)化した。
【0049】以上のエラストマー組成物の製造は、連続
的に成分Aを供給・溶融し、混練しつつ移送しながら順
次混合物のペレットや加硫系を添加・混練する、いわゆ
る連続的な製造によって行った。なお、混練は、回転数
を200〜300rpm、吐出量を19〜21kg/h
とし、混練時の樹脂温度が200〜260℃である条件
下で行った。
的に成分Aを供給・溶融し、混練しつつ移送しながら順
次混合物のペレットや加硫系を添加・混練する、いわゆ
る連続的な製造によって行った。なお、混練は、回転数
を200〜300rpm、吐出量を19〜21kg/h
とし、混練時の樹脂温度が200〜260℃である条件
下で行った。
【0050】上記方法で製造した各熱可塑性エラストマ
ー組成物に対して以下の項目の評価を行い、結果を表2
に記載した。 <硬度>JIS K 6253に準拠してスプリング式
硬さ試験(A形)を行った。 <圧縮永久歪>JIS K 6262に準拠して、硬度
測定サンプルと同様の成型条件でエラストマー組成物を
用いた所定形状のサンプルを作製し、100℃で72時
間処理を行い、25%圧縮時の圧縮永久歪(%)を測定
した。 <メルトインデックス(MI)>JIS K 7210
に準拠して、230℃で2.16kgfの荷重下のメル
トインデックス(MI)(g/10min)を測定し
た。 <混練可否>成分A,Bおよび成分A,BおよびCの混
練の可否を目視で観察した。 ここで、 成分A:PER M352E(トクヤマ社製のポリプロ
ピレン系樹脂) 成分C:サンパー2280(日本サン石油社製のパラフ
ィン系オイル) である。
ー組成物に対して以下の項目の評価を行い、結果を表2
に記載した。 <硬度>JIS K 6253に準拠してスプリング式
硬さ試験(A形)を行った。 <圧縮永久歪>JIS K 6262に準拠して、硬度
測定サンプルと同様の成型条件でエラストマー組成物を
用いた所定形状のサンプルを作製し、100℃で72時
間処理を行い、25%圧縮時の圧縮永久歪(%)を測定
した。 <メルトインデックス(MI)>JIS K 7210
に準拠して、230℃で2.16kgfの荷重下のメル
トインデックス(MI)(g/10min)を測定し
た。 <混練可否>成分A,Bおよび成分A,BおよびCの混
練の可否を目視で観察した。 ここで、 成分A:PER M352E(トクヤマ社製のポリプロ
ピレン系樹脂) 成分C:サンパー2280(日本サン石油社製のパラフ
ィン系オイル) である。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】表中組成成分の数値は重量部を表す。表中
に記載の結果どおり、本発明の範囲外であると、流動性
が十分ではなく成形加工性に問題がある場合(比較例1
〜4)、オイルの分離が生じてしまう場合(比較例6、
7および9)、ゴム成分にオイルが偏り圧縮永久歪が大
きい場合(比較例8)、柔軟性が不十分な場合(比較例
5)等の問題が生じてしまうことが明らかになった。
に記載の結果どおり、本発明の範囲外であると、流動性
が十分ではなく成形加工性に問題がある場合(比較例1
〜4)、オイルの分離が生じてしまう場合(比較例6、
7および9)、ゴム成分にオイルが偏り圧縮永久歪が大
きい場合(比較例8)、柔軟性が不十分な場合(比較例
5)等の問題が生じてしまうことが明らかになった。
【0054】さらに、通常のランプ構造体の製造と同様
にして、図1に示されるようなランプ構造体10の構造
体本体(ハウジング14、レンズ16およびランプ12
の組立体)を作製した。この構造体本体とランプ構造体
10と対応する取付対象部材とを、予め所定の位置に位
置決めし、両者の間に一か所の注入口を有する成形用型
を配置した。次いで前述のように作製した熱可塑性エラ
ストマー組成物のペレットを樹脂用小型押出機に充填
し、前述の注入口から成形用型内に注入した。熱可塑性
エラストマー組成物が十分に冷却した後、成形用型を取
り外し、図1に示される様なランプ構造体10を得た。
得られたランプにつき以下のような項目に対する評価を
行った。
にして、図1に示されるようなランプ構造体10の構造
体本体(ハウジング14、レンズ16およびランプ12
の組立体)を作製した。この構造体本体とランプ構造体
10と対応する取付対象部材とを、予め所定の位置に位
置決めし、両者の間に一か所の注入口を有する成形用型
を配置した。次いで前述のように作製した熱可塑性エラ
ストマー組成物のペレットを樹脂用小型押出機に充填
し、前述の注入口から成形用型内に注入した。熱可塑性
エラストマー組成物が十分に冷却した後、成形用型を取
り外し、図1に示される様なランプ構造体10を得た。
得られたランプにつき以下のような項目に対する評価を
行った。
【0055】[変形性]接触面積当たりの応力が3kg
/cm2 となるように所定の治具を用いて構造体本体と
取付対象部材とを圧着した際、構造体本体と取付対象部
材との平均距離が、初期の80%を超える場合を×、そ
れ以下を0と評価した。 [回復性]100℃の加熱下で、接触面積当たりの応力
が5kg/cm2 となるように、所定の治具を用いて構
造体本体と取付対象部材とを圧着し、24時間放置し
た。24時間経過後に構造体本体と取付対象部材との平
均距離が初期の50%以下、あるいは、両者の接触部分
がある場合を×、両者が全く接触せずしかも両者の距離
が初期の50%を超える場合を○と評価した。 [加工性]成形用型に充填した場合、200℃の設定で
注入圧力が70kg/cm2 以上になり、注入機械が停
止した場合を×、それ以外を○と評価した。
/cm2 となるように所定の治具を用いて構造体本体と
取付対象部材とを圧着した際、構造体本体と取付対象部
材との平均距離が、初期の80%を超える場合を×、そ
れ以下を0と評価した。 [回復性]100℃の加熱下で、接触面積当たりの応力
が5kg/cm2 となるように、所定の治具を用いて構
造体本体と取付対象部材とを圧着し、24時間放置し
た。24時間経過後に構造体本体と取付対象部材との平
均距離が初期の50%以下、あるいは、両者の接触部分
がある場合を×、両者が全く接触せずしかも両者の距離
が初期の50%を超える場合を○と評価した。 [加工性]成形用型に充填した場合、200℃の設定で
注入圧力が70kg/cm2 以上になり、注入機械が停
止した場合を×、それ以外を○と評価した。
【0056】得られたランプ構造体のシーリング材は、
耐熱性が高く柔軟性に優れ、低圧縮永久歪であるので経
時の使用でも劣化することがなかった。
耐熱性が高く柔軟性に優れ、低圧縮永久歪であるので経
時の使用でも劣化することがなかった。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、高い柔軟性と低圧縮永
久歪を併せ持った熱可塑性エラストマー組成物を得るこ
とができる。該エラストマー組成物はランプ構造体と自
動車のボディを確実に密着・接合でき、ランプ点灯時の
熱に対する耐性が要求される自動車ランプ構造体用シー
リング材に好適である。
久歪を併せ持った熱可塑性エラストマー組成物を得るこ
とができる。該エラストマー組成物はランプ構造体と自
動車のボディを確実に密着・接合でき、ランプ点灯時の
熱に対する耐性が要求される自動車ランプ構造体用シー
リング材に好適である。
【図1】本発明のランプ構造体の一例の概略断面図であ
る。
る。
10 ランプ構造体 12 光源 14 ハウジング 16 レンズ 16a 凸部 18 シーリング材 20 フランジ部 22 溝部 24 ボディ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 3/10 C09K 3/10 J F21M 3/02 F21M 3/02 C F21Q 1/00 F21Q 1/00 J
Claims (4)
- 【請求項1】下記成分AとBを含有し、成分Aと成分B
の量比がA/B=15/85〜80/20であり、動的
加硫後のA+B=100重量部に対して5〜100重量
部の成分Cを添加してなる事を特徴とする熱可塑性エラ
ストマー組成物。 成分A:軟化温度が100℃以上で、かつ溶融温度が2
50℃以下の熱可塑性樹脂 成分B:少なくとも一部が加硫されたゴム組成物 成分C:石油系軟化剤および/または可塑剤 - 【請求項2】硬度がJIS−Aで80以下、100℃で
72時間処理を行った25%圧縮時の圧縮永久歪が80
%以下、かつ230℃で2.16kgfの荷重下のメル
トインデックス(MI)値が30g/10min以上で
あることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性エラス
トマー組成物。 - 【請求項3】前記成分Aがポリオレフィン系樹脂材料、
成分Bがエチレン・プロピレン共重合ゴム組成物および
/またはエチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム組成
物である請求項1または2に記載の熱可塑性エラストマ
ー組成物。 - 【請求項4】少なくとも一部が前記請求項1〜3のいず
れかに記載の熱可塑性エラストマー組成物によって形成
されるシーリング材を有する自動車ランプ構造体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8190412A JPH1036569A (ja) | 1996-07-19 | 1996-07-19 | 熱可塑性エラストマー組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8190412A JPH1036569A (ja) | 1996-07-19 | 1996-07-19 | 熱可塑性エラストマー組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1036569A true JPH1036569A (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=16257717
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8190412A Withdrawn JPH1036569A (ja) | 1996-07-19 | 1996-07-19 | 熱可塑性エラストマー組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1036569A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1095886A (ja) * | 1996-09-23 | 1998-04-14 | Bridgestone Corp | エラストマー類とシンジオタクテイツクポリスチレンのブレンド物から生じさせた増量ポリマー組成物 |
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1996
- 1996-07-19 JP JP8190412A patent/JPH1036569A/ja not_active Withdrawn
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