JP2010006274A - タイヤ/ホイール組立体 - Google Patents

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Atsushi Matsuda
松田  淳
Tomohiko Kogure
知彦 小暮
Yuichi Hara
祐一 原
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Abstract

【課題】 リム組み性を向上させながら、リムずれを生じさせないようにしたタイヤ/ホイール組立体を提供する。
【解決手段】 タイヤのビード部2とホイールのリムRとの当接面のうち、少なくともビード部2の底面とこれに対応するリムRの表面とに、それぞれ熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂中にエラストマーをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物からなる表面部材4a、4bをあらかじめ組み込んでおき、ビード部をリムに組み込んだ後に、ビード部2の表面部材4aとリムRの表面部材4bとを加熱することにより互いに熱融着させて一体的に形成した。
【選択図】 図1

Description

本発明はタイヤ/ホイール組立体に関し、さらに詳しくは、リム組み性を向上させながら、リムずれを生じさせないようにしたタイヤ/ホイール組立体に関する。
一般に、車両の繰り返し制駆動に伴いタイヤとリムとの間には次第にずれが生じるようになり、このずれによってタイヤとリムとの間にはバランスの崩れが生じて操縦安定性を低下させるという問題がある。
このようなリムずれを防止する対策として、従来、タイヤビード部の内径を小さくしたり、タイヤとリムとの当接面に接着層を介在させるなどの試みが行われてきた。しかし、前者にあってはリム組み性が悪化するという問題があり、後者にあっては所望の接着力を確保することが難しいという問題があり、いずれも実用化には難点があった。
また、タイヤのビードヒール部又はリムのハンプ部に凹凸を形成しておき、ビード部とリムとのずれを防止するようにした提案がある(例えば、特許文献1参照)。しかし、これらの提案にあっては、タイヤやリムを加工する工程が極めて複雑であり、生産性を著しく阻害するため、リムずれ防止対策としては未だ不充分なものであった。
特開2004−306656号公報
本発明の目的は、上述する問題点を解消するもので、リム組み性を向上させながら、リムずれを生じさせないようにしたタイヤ/ホイール組立体を提供することにある。
上記目的を達成する本発明のタイヤ/ホイール組立体は、左右一対のビード部にカーカス層を装架させた空気入りタイヤをホイールのリムに装着したタイヤ/ホイール組立体において、前記ビード部とリムとの当接面のうち、少なくともビード部の底面とこれに対応するリムの表面とに、それぞれ熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂中にエラストマーをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物からなる表面部材をあらかじめ組み込んでおき、前記ビード部を前記リムに組み込んだ後に、前記ビード部の表面部材と前記リムの表面部材とを加熱することにより互いに熱融着させて一体的に形成したことを特徴とするものである。
さらに、上述する構成において、以下(1)〜(3)に記載するように構成することが好ましい。
(1)前記表面部材を前記ビード部と前記リムとの当接面の全域にわたり組み込むか、又は前記ビード部を前記表面部材で構成する。前記ビード部を前記表面部材で構成した場合には、前記カーカス層の端末を前記表面部材に挟み込んで係止するとよい。
(2)前記表面部材の20℃におけるヤング率を10〜100MPaにする。
(3)前記ビード部における表面部材と前記リムにおける表面部材との溶融温度を略同等にする。この場合において、前記溶融温度の差を10℃以内にするとよい。
本発明のタイヤ/ホイール組立体によれば、ビード部のリムとの当接面のうち、少なくともビード部の底面及びこれに対応するリムの表面にあらかじめ熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂中にエラストマーをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物からなる表面部材を組み込んでおき、リム組み後にこれら表面部材を加熱することにより互いに熱融着させて一体化するようにしたので、タイヤとホイールとが強固に一体化されてリムずれを生じさせることがない。
しかも、ビード部の底面とリムのビードシート面にはそれぞれ熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物からなる表面部材を組み込んだので、この表面部材がリム組み時におけるビード部とリムとの間の摩擦係数を低下させることにより、リム組み性を向上させることができる。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態によるタイヤ/ホイール組立体の一例を示すタイヤ子午線方向の断面図、図2は図1の・部における組立前のビード部とリムとの構造を示す一部拡大断面図である。
図1において、空気入りタイヤ1は左右一対のビード部2にカーカス層3が装架され、左右のビード部2がそれぞれリムRのビードシート面に装着されて、タイヤ/ホイール組立体を形成している。
ビード部2とリムRとの当接面のうち、少なくともビード部2の底面とこれに対応するリムRの表面(図ではビード部2の底面とこれに対応するリムRの表面)には、図2に例示するように、それぞれ熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂中にエラストマーをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物からなる表面部材4a、4bが組み込まれている。そして、本発明のタイヤ/ホイール組立体では、ビード部2をリムRに組み込んだ後に、ビード部2の表面部材4aとリムRの表面部材4bとを加熱することにより、これら表面部材4a、4bを互いに熱融着させて一体的に形成するようにしている。
これにより、タイヤとホイールとは互いに強固に一体化されてリムずれを生じさせることがない。しかも、ビード部2の底面とリムRのビードシート面とには、それぞれ熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物からなる表面部材4a、4bが組み込まれているので、この表面部材4a、4bがリム組み時におけるビード部2とリムRとの間の摩擦係数を低下させることにより、リム組み性を向上することができる。
ビード部2の底面に表面部材4aを組み込むには、未加硫タイヤにおけるビード部2の底面にあらかじめ表面部材4aを貼り付けておき、この未加硫タイヤを通常の方法により加硫するか、又は未加硫タイヤにおけるビード部2の底面にあらかじめ表面部材4aを配置する凹部を形成しておき、この未加硫タイヤを加硫した後、この凹部に表面部材4aを接着させることによって行うとよい。
上述する接着剤としては、通常のゴム系、フェノール樹脂系、アクリル共重合体系、イソシアネート系等のポリマーと架橋剤を溶剤に溶かした接着剤が好ましく使用される。そして、これらの接着剤を未加硫タイヤ又は加硫後の空気入りタイヤのビード部2の底面に吹き付けるか、又は塗布することによって行うとよい。接着剤としては、例えば、フェノール樹脂系(ケムロック220・ロード社)、塩化ゴム系(ケムロック205、ケムロック234B)、イソシアネート系(ケムロック402)等を例示することができる。
また、リムRのビード部2との当接面に熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂中にエラストマーをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物からなる表面部材4bを組み込むには、リムRのビード部2との当接面にあらかじめ凹部を形成しておき、この凹部に表面部材4bをボルト等の締結手段により固定するか、又は接着剤により固定させることによって行うとよい。
上述する接着剤としては、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油系樹脂、クマロン・インデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン樹脂等を溶剤に溶解した粘接着剤を使用するとよい。また、ポリエステルポリオール/イソシアネート系粘接着剤や、アクリル酸エステル共重合体/有機過酸化物系の粘接着剤も好適に用いられる。
表面部材4a、4bを構成する熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド系樹脂〔例えば、ナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイロン46(N46)、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン610(N610)、ナイロン612(N612)、ナイロン6/66共重合体(N6/66)、ナイロン6/66/610共重合体(N6/66/610)、ナイロンMXD6(MXD6)、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン66/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合体〕及びそれらのN−アルコキシアルキル化物、例えば、ナイロン6のメトキシメチル化物、ナイロン6/610共重合体のメトキシメチル化物、ナイロン612のメトキシメチル化物、ポリエステル系樹脂〔例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、PET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステル、ポリオキシアルキレンジイミドジ酸/ポリブチレンテレフタレート共重合体などの芳香族ポリエステル〕、ポリニトリル系樹脂〔例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS)、(メタ)アクリロニトリル/スチレン共重合体、(メタ)アクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体〕、ポリメタクリレート系樹脂〔例えば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル〕、ポリビニル系樹脂〔例えば、酢酸ビニル、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルアルコール/エチレン共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PDVC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体(ETFE)〕、セルロース系樹脂〔例えば、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース〕、フッ素系樹脂〔例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフロロエチレン/エチレン共重合体〕、イミド系樹脂〔例えば、芳香族ポリイミド(PI)〕等を好ましく用いることができる。
また、表面部材4a、4bを構成する熱可塑性エラストマー組成物は、上述した熱可塑性樹脂とエラストマーとをブレンドして構成することができる。
熱可塑性エラストマー組成物を構成するエラストマーとしては、例えば、ジエン系ゴム及びその水添物〔例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、エポキシ化天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR、高シスBR及び低シスBR)、ニトリルゴム(NBR)、水素化NBR、水素化SBR〕、オレフィン系ゴム〔例えば、エチレンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム(M−EPM)、ブチルゴム(IIR)、イソブチレンと芳香族ビニル又はジエン系モノマー共重合体、アクリルゴム(ACM)、アイオノマー〕、含ハロゲンゴム〔例えば、Br−IIR、CI−IIR、イソブチレンパラメチルスチレン共重合体の臭素化物(Br−IPMS)、クロロプレンゴム(CR)、ヒドリンゴム(CHR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、塩素化ポリエチレンゴム(CM)、マレイン酸変性塩素化ポリエチレンゴム(M−CM)〕、シリコンゴム〔例えば、メチルビニルシリコンゴム、ジメチルシリコンゴム、メチルフェニルビニルシリコンゴム〕、含イオウゴム〔例えば、ポリスルフィドゴム〕、フッ素ゴム〔例えば、ビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、含フッ素シリコン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴム〕、熱可塑性エラストマー〔例えば、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、エステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ボリアミド系エラストマー〕等を好ましく使用することができる。
前記した特定の熱可塑性樹脂とエラストマーとの相溶性が異なる場合は、第3成分として適当な相溶化剤を用いて両者を相溶化させることができる。ブレンド系に相溶化剤を混合することにより、熱可塑性樹脂とエラストマーとの界面張力が低下し、その結果、分散層を形成しているゴム粒子径が微細になることから両成分の特性はより有効に発現されることになる。そのような相溶化剤としては、一般的に熱可塑性樹脂及びエラストマーの両方又は片方の構造を有する共重合体、或いは熱可塑性樹脂又はエラストマーと反応可能なエポキシ基、カルボニル基、ハロゲン基、アミノ基、オキサゾリン基、水酸基等を有した共重合体の構造をとるものとすることができる。これらは混合される熱可塑性樹脂とエラストマーの種類によって選定すればよいが、通常使用されるものには、スチレン/エチレン・ブチレンブロック共重合体(SEBS)及びそのマレイン酸変性物、EPDM、EPM、EPDM/スチレン又はEPDM/アクリロニトリルグラフト共重合体及びそのマレイン酸変性物、スチレン/マレイン酸共重合体、反応性フェノキシン等を挙げることができる。かかる相溶化剤の配合量には特に限定はないが、好ましくは、ポリマー成分(熱可塑性樹脂とエラストマーとの合計)100重量部に対して、0.5〜10重量部がよい。
熱可塑性エラストマー組成物において、特定の熱可塑性樹脂とエラストマーとの組成比は、特に限定されるものではなく、熱可塑性樹脂のマトリクス中にエラストマーが不連続相として分散した構造をとるように適宜決めればよいが、好ましい範囲は重量比90/10〜30/70である。
本発明において、表面部材4a、4bを構成する熱可塑性樹脂および熱可塑性エラストマー組成物には、表面部材4a、4bとしての必要特性を損なわない範囲で前記した相溶化剤などの他のポリマーを混合することができる。他のポリマーを混合する目的は、熱可塑性樹脂とエラストマーとの相溶性を改良するため、材料の成型加工性をよくするため、耐熱性向上のため、コストダウンのため等があり、これに用いられる材料としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ABS、SBS、ポリカーボネート(PC)等を例示することができる。また、一般的にポリマー配合物に配合される充填剤(炭酸カルシウム、酸化チタン、アルミナ等)、カーボンブラック、ホワイトカーボン等の補強剤、軟化剤、可塑剤、加工助剤、顔料、染料、老化防止剤等を表面部材4a、4bとしての必要特性を損なわない限り任意に配合することもできる。
このようにして得られた熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性樹脂(A)のマトリクス中にエラストマー成分(B)が不連続相として分散した構造からなる。かかる構造をとることにより、十分な柔軟性と連続相としての樹脂層の効果による十分な剛性とを併せ付与することができると共に、成形に際しては、エラストマー成分の多少によらず、熱可塑性樹脂と同等の成形加工性を得ることができる。
また、上述するエラストマーは熱可塑性樹脂との混合の際、動的に加硫することもできる。動的に加硫する場合の加硫剤、加硫助剤、加硫条件(温度、時間)等は、添加するエラストマーの組成に応じて適宜決定すればよく、特に限定されるものではない。
加硫剤としては、一般的なゴム加硫剤(架橋剤)を用いることができる。具体的には、イオン系加硫剤としては粉末イオウ、沈降性イオウ、高分散性イオウ、表面処理イオウ、不溶性イオウ、ジモルフォリンジサルファイド、アルキルフェノールジサルファイド等を例示でき、例えば、0.5〜4phr〔本明細書において、「phr」は、エラストマー成分100重量部あたりの重量部をいう。以下、同じ。〕程度用いることができる。
また、有機過酸化物系の加硫剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ(パーオキシルベンゾエート)等が例示され、例えば、1〜20phr程度用いることができる。
更に、フェノール樹脂系の加硫剤としては、アルキルフェノール樹脂の臭素化物や、塩化スズ、クロロプレン等のハロゲンドナーとアルキルフェノール樹脂とを含有する混合架橋系等が例示でき、例えば、1〜20phr程度用いることができる。
その他として、亜鉛華(5phr程度)、酸化マグネシウム(4phr程度)、リサージ(10〜20phr程度)、p−キノンジオキシム、p−ジベンゾイルキノンジオキシム、テトラクロロ−p−ベンゾキノン、ポリ−p−ジニトロソベンゼン(2〜10phr程度)、メチレンジアニリン(0.2〜10phr程度)が例示できる。
また、必要に応じて、加硫促進剤を添加してもよい。加硫促進剤としては、アルデヒド・アンモニア系、グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チウラム系、ジチオ酸塩系、チオウレア系等の一般的な加硫促進剤を、例えば、0.5〜2phr程度用いることができる。
具体的には、アルデヒド・アンモニア系加硫促進剤としては、ヘキサメチレンテトラミン等、グアジニン系加硫促進剤としては、ジフェニルグアジニン等、チアゾール系加硫促進剤としては、ジベンゾチアジルジサルファイド(DM)、2−メルカプトベンゾチアゾール及びそのZn塩、シクロヘキシルアミン塩等、スルフェンアミド系加硫促進剤としては、シクロヘキシルベンゾチアジルスルフェンアマイド(CBS)、N−オキシジエチレンベンゾチアジル−2−スルフェンアマイド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアマイド、2−(チモルポリニルジチオ)ベンゾチアゾール等、チウラム系加硫促進剤としては、テトラメチルチウラムジサルファイド(TMTD)、テトラエチルチウラムジサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド(TMTM)、ジペンタメチレンチウラムテトラサルファイド等、ジチオ酸塩系加硫促進剤としては、Zn−ジメチルジチオカーバメート、Zn−ジエチルジチオカーバメート、Zn−ジ−n−ブチルジチオカーバメート、Zn−エチルフェニルジチオカーバメート、Te−ジエチルジチオカーバメート、Cu−ジメチルジチオカーバメート、Fe−ジメチルジチオカーバメート、ピペコリンピペコリルジチオカーバメート等、チオウレア系加硫促進剤としては、エチレンチオウレア、ジエチルチオウレア等を挙げることができる。
また、加硫促進助剤としては、一般的なゴム用助剤を併せて用いることができ、例えば、亜鉛華(5phr程度)、ステアリン酸やオレイン酸及びこれらのZn塩(2〜4phr程度)等が使用できる。
熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は、予め熱可塑性樹脂とエラストマー(ゴムの場合は未加硫物)とを2軸混練押出機等で溶融混練し、連続相(マトリックス)を形成する熱可塑性樹脂中に分散相(ドメイン)としてエラストマーを分散させることによる。エラストマーを加硫する場合には、混練下で加硫剤を添加し、エラストマーを動的加硫させてもよい。また、熱可塑性樹脂またはエラストマーへの各種配合剤(加硫剤を除く)は、上記混練中に添加してもよいが、混練の前に予め混合しておくことが好ましい。熱可塑性樹脂とエラストマーの混練に使用する混練機としては、特に限定はなく、スクリュー押出機、ニーダ、バンバリミキサー、2軸混練押出機等が使用できる。中でも熱可塑性樹脂とエラストマーの混練およびエラストマーの動的加硫には、2軸混練押出機を使用するのが好ましい。更に、2種類以上の混練機を使用し、順次混練してもよい。溶融混練の条件として、温度は熱可塑性樹脂が溶融する温度以上であればよい。また、混練時の剪断速度は1000〜7500sec-1であるのが好ましい。混練全体の時間は30秒から10分、また加硫剤を添加した場合には、添加後の加硫時間は15秒から5分であるのが好ましい。上記方法で製作されたポリマー組成物は、射出成形、押出し成形等、通常の熱可塑性樹脂の成形方法によって所望の形状にすることができる。
本発明において、ビード部2における表面部材4aとリムRにおける表面部材4bとを熱融着させる際の加熱温度は、表面部材4a、4bを構成する熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物の種類に応じてその都度設定する。加熱温度としては、120〜220℃、好ましくは150〜190℃で行うようにするとよい。120℃未満では溶融に至るまでに時間がかかりすぎるため作業性が低下することになり、220℃超ではビード部2を構成するゴムの劣化を招く恐れが生ずる。
なお、上述する図2では、図1のタイヤ/ホイール組立体の右側(車両外側)におけるビード部とリムとの構造を示したが、左側(車両内側)についても、図2と同様にビード部2の底面とこれに対応するリムRの表面にそれぞれ熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂中にエラストマーをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物からなる表面部材4a、4bが組み込まれている(以下の実施形態についても同じ)。
また、上述する図2の実施形態では、ビード部2の底面及びこれに対応するリムRの表面にそれぞれ熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物からなる表面部材4a、4bを組み込んだ場合を例示したが、本発明のタイヤ/ホイール組立体では、図3に例示するように、表面部材4a、4bをビード部2とリムRとの当接面の全域にわたり組み込むようにしてもよい。これにより、タイヤとホイールとの一体性がさらに高められて耐リムずれ性を一層向上させることができる。
さらには、図4に例示するように、空気入りタイヤ1におけるビード部2を表面部材4aにより構成するようにしてもよい。この場合には、未加硫タイヤにおけるビード部2を表面部材4aにより形成しておき、この未加硫タイヤを通常の方法により加硫することにより得ることができる。この場合には、ビード部2に埋設するビードコア5やビードフィラー6を、上述する表面部材4aと同様に、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー組成物で構成することができる。
さらに、上述する場合において、タイヤの種類によっては、図5に例示するように、ビード部2にビードコア5やビードフィラー6を埋設することなしに、カーカス層3の端末部3aをビード部2を構成する表面部材4aの間に挟み込んで係止するように構成することができる。
本発明において、表面部材4a、4bの20℃におけるヤング率をそれぞれ10〜100MPa、好ましくは20〜60MPaに設定するとよい。これにより、リム組み後のタイヤ/ホイール組立体におけるビード部2とリムRとの一体化を一層強固にして、リムずれの発生を確実に向上させることができる。特に、図4に例示するように、ビード部2を表面部材4aで構成した場合には、ビード部2の剛性が確保されるので、良好な操縦安定性を維持することができる。
上述するヤング率が10MPa未満ではタイヤ/ホイール組立体におけるビード部2とリムRとの一体強度が不足してリムずれ防止効果が得難くなる場合があり、100MPa超ではビード部2をリムRに嵌合する際にビード部2の変形をリム形状に追従させることが難しくなり、ビード部2とリムRとの隙間がタイヤ周上でばらつくため、熱溶融時にビードコア5が周上で蛇行した状態でビード部2がリムRに融着してしまいユニフォミティーが悪化する原因になる。
本発明のタイヤ/ホイール組立体では、ビード部2に組み込む表面部材4aとリムRに組み込む表面部材4bとを同一の材料で構成することが最も好ましい。これにより、リム組み後のタイヤ/ホイール組立体におけるビード部2とリムRとの一体性がさらに強固になり、タイヤ/ホイール組立体としての耐久性を向上させることができる。
しかしながら、ビード部2に組み込む表面部材4aとリムRに組み込む表面部材4bとを異なる材料で構成することを妨げるものではない。このように表面部材4aと表面部材4bとを異なる材料で構成する場合には、表面部材4aの溶融温度と表面部材4bの溶融温度とが略同等であるような材料を選定するとよい。この場合において、表面部材4aの溶融温度と表面部材4bの溶融温度の差が10℃以内、好ましくは5℃以内であるような材料を選定するとよい。これにより、ビード部2とリムRとの一体性を確実に強固にすることができる。
上述する実施形態では、リムRの表面のうちビード部2との当接面に表面部材4bを組み込む場合について述べたが、本発明のタイヤ/ホイール組立体では、表面部材4bをリムRの表面の全面にわたり組み込むようにしてもよい。これにより、リムRを製造する際における生産性を向上させることができる。この場合において、リムRのフランジ部分には表面部材4bを組み込まないようにしてもよい。
上述するように、本発明のタイヤ/ホイール組立体では、ビード部2とリムRとの当接面にあらかじめ表面部材4a、4bを組み込んでおくための工程が必要になるものの、タイヤとホイールとの強固な一体性が確保できるため、長期にわたるリムずれ防止対策として幅広く適用することができる。
本発明の実施形態によるタイヤ/ホイール組立体の一例を示す断面図である。 図1の・部における組立前のビード部とリムとの構造を示す一部拡大断面図である。 本発明の他の実施形態による図2に相当する一部拡大断面図である。 本発明のさらに他の実施形態によるタイヤ/ホイール組立体における空気入りタイヤのビード部の構造を示す一部拡大断面図である。 本発明のさらに他の実施形態による図4に相当する一部拡大断面図である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
2 ビード部
3 カーカス層
4a、4b 表面部材
R リム

Claims (7)

  1. 左右一対のビード部にカーカス層を装架させた空気入りタイヤをホイールのリムに装着したタイヤ/ホイール組立体において、
    前記ビード部とリムとの当接面のうち、少なくともビード部の底面とこれに対応するリムの表面とに、それぞれ熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂中にエラストマーをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物からなる表面部材をあらかじめ組み込んでおき、前記ビード部を前記リムに組み込んだ後に、前記ビード部の表面部材と前記リムの表面部材とを加熱することにより互いに熱融着させて一体的に形成したタイヤ/ホイール組立体。
  2. 前記表面部材を前記ビード部と前記リムとの当接面の全域にわたり組み込んだ請求項1に記載のタイヤ/ホイール組立体。
  3. 前記ビード部を前記表面部材で構成した請求項1に記載のタイヤ/ホイール組立体。
  4. 前記カーカス層の端末を前記表面部材に挟み込んで係止するようにした請求項3に記載のタイヤ/ホイール組立体。
  5. 前記表面部材の20℃におけるヤング率が10〜100MPaである請求項1〜4のいずれか1項に記載のタイヤ/ホイール組立体。
  6. 前記ビード部における表面部材と前記リムにおける表面部材との溶融温度が略同等である請求項1〜5のいずれか1項に記載のタイヤ/ホイール組立体。
  7. 前記溶融温度の差が10℃以内である請求項6に記載のタイヤ/ホイール組立体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102233788A (zh) * 2010-04-23 2011-11-09 青岛泰凯英轮胎有限公司 橡胶护套
US20130069421A1 (en) * 2011-09-15 2013-03-21 Peter Gilbert Rim liner
US20130241269A1 (en) * 2011-09-15 2013-09-19 Peter Gilbert Rim liner
JP2018016685A (ja) * 2016-07-26 2018-02-01 横浜ゴム株式会社 タイヤリムずれ防止剤およびタイヤ・ホイール組立体
KR101840573B1 (ko) 2016-12-12 2018-03-20 한국타이어 주식회사 공기입 타이어 및 공기입 타이어 어셈블리

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