JP2010111351A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】サイドウォール部にファッション性を付与した空気入りタイヤにおいて、外観を改善し、かつ煩雑なバフ作業を排除することが可能な空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】サイドウォール部2の外表面2aに、天然ゴムにブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレン-プロピレン-ジエン三元共重合体の3種類の中から選ばれる少なくとも1種類のゴムを配合したゴム層9を介して、熱可塑性樹脂に二酸化チタンを配合してなる、または熱可塑性樹脂成分とエラストマー成分とをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物に二酸化チタンを配合してなるフィルム層10が設けられている。ゴム層9の厚さは0.15mm〜1.5mm、フィルム層10の厚さは、熱可塑性樹脂の場合1μm〜30μm、熱可塑性エラストマー組成物の場合10μm〜300μmである。
【選択図】図2

Description

本発明は、サイドウォール部にファッション性を持たせた空気入りタイヤに関する。
従来、タイヤのサイドウォール部にホワイトゴムコンパウンドを用いて種々の模様を施してファッション性を付与した乗用車用タイヤなどの空気入りタイヤが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような空気入りタイヤは、サイドウォール部の外表面にホワイトゴムコンパウンドが露出した構造となるが、そのホワイトゴムコンパウンドの露出した部分が経時劣化により茶色く変色して見映え(外観)が悪くなるという問題があった。また、通常、加硫済みタイヤの表面をバフして、ホワイトゴムコンパウンドを露出させるようにするが、そのバフ作業が煩雑であるという問題もある。
特開平9−111041号公報
本発明の目的は、サイドウォール部にファッション性を付与した空気入りタイヤにおいて、外観を改善し、かつ煩雑なバフ作業を排除することが可能な空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成する本発明の空気入りタイヤは、サイドウォール部の外表面に、天然ゴムにブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレン-プロピレン-ジエン三元共重合体の3種類の中から選ばれる少なくとも1種類のゴムを配合した厚さ0.15mm〜1.5mmのゴム層を介して、熱可塑性樹脂に二酸化チタンを配合してなる厚さ1μm〜30μmのフィルム層、または熱可塑性樹脂成分とエラストマー成分とをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物に二酸化チタンを配合してなる厚さ10μm〜300μmのフィルム層を設けたことを特徴とする。
上述した本発明によれば、ホワイトゴムコンパウンドより経時劣化し難い上記フィルム層の採用によりファッション性を付与する一方、そのフィルム層をサイドウォール部の外表面に直接配置せずに上記ゴム層を介して設けたことにより、フィルム層を汚染するサイドウォール部のゴムに含有する老化防止剤やワックスがフィルム層に容易に移行することがない。従って、ファッション性を付与するフィルム層が劣化し難くなり、外観の改善が可能になる。
また、フィルム層は、加硫済みタイヤのゴム層上に熱融着や接着剤などによる接着により設けることができるので、従来の煩雑なバフ作業をなくすことができる。
以下、本発明の実施の形態について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の空気入りタイヤの一実施形態を示し、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部である。
左右のビード部3間にタイヤ径方向に延在する補強コードをタイヤ周方向に所定の間隔で配置してゴム層に埋設したカーカス層4が延設され、その両端部がビード部3に埋設したビードコア5の周りにビードフィラー6を挟み込むようにしてタイヤ軸方向内側から外側に折り返されている。
トレッド部1のカーカス層4の外周側には、複数のベルト層7が設けられている。サイドウォール部2の外表面2aには、ファッション性を付与するための模様などからなる突状部8が設けられている。この突状部8は、図2に示すように、外表面2a上に配置したゴム層9と、このゴム層9上に配設したフィルム層10とから構成されている。
ゴム層9は、天然ゴムにブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレン-プロピレン-ジエン三元共重合体(EPDM)の3種類の中から選ばれる少なくとも1種類のゴムを配合した厚さ0.5mm〜1.5mmのゴム層から構成されている。サイドウォール部2のゴムには、通常、ジエン系ゴムが使用されるが、それと接着性が良好な天然ゴムを含有することにより、サイドウォール部2との接着性を確保するようにしている。また、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、EPDMの3種類のうちの少なくとも1種類を配合させることで、フィルム層10の汚染の原因となる老化防止剤及びワックスを使用せずにゴム層9の酸化劣化を抑制するようにしている。
フィルム層10は、熱可塑性樹脂に二酸化チタンを配合してなる厚さ1μm〜30μmのフィルム層、または熱可塑性樹脂成分とエラストマー成分とをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物に二酸化チタンを配合してなる厚さ10μm〜300μmのフィルム層から構成されている。タイヤ表面に露出するフィルム層10は二酸化チタンの添加により白色となり、黒色のタイヤにおいてファッション性を付与している。
上述したフィルム層10は、ゴム層9を含むタイヤを通常の方法により製造した後、ゴム層9の表面にフィルム層10を熱融着により接着させたり、或いは接着剤で接着させることにより設けることができる。接着剤としては、例えば、フェノール樹脂系(ケムロック220・ロード社)、塩化ゴム系(ケムロック205、ケムロック234B)、イソシアネート系(ケムロック402)等を例示することができる。
上述した本発明によれば、ホワイトゴムコンパウンドより経時劣化し難いフィルム層10を使用してファッション性を付与するようにする一方、そのフィルム層10をサイドウォール部2の外表面2aに直接設けずにゴム層9を介して配置することで、フィルム層10を汚染するサイドウォール部2のゴムに含有する老化防止剤やワックスがフィルム層10に容易に移行することがない。従って、ファッション性を付与するフィルム層10の劣化に起因する外観悪化の改善が可能になる。
しかも、フィルム層10は、加硫済みタイヤのゴム層9上に接着させることで設けることができるので、従来の煩雑なバフ作業を排除することができる。
フィルム層10の厚さが上記下限値より小さいと、薄すぎるために、内側のゴム層9の黒が浮き出て、フィルム層10の白色が阻害される。フィルム層10の厚さが上記上限値より大きいと、剛性の高いフィルム層10の厚さが厚くなりすぎるため、タイヤの繰り返し変形によりフィルム層10が破損する虞れが生じる。好ましくは、フィルム層10の厚さは、熱可塑性樹脂の場合は3μm〜20μm、熱可塑性エラストマー組成物の場合は10μm〜200μmがよい。
ゴム層9の厚さが0.5mm未満であると、サイドウォール部2のゴムに含有する老化防止剤やワックスが移行してフィルム層10を汚染する問題が発生し易くなる。厚さが1.5mmを超えると、剛性が高くなりすぎて乗心地性が悪化する。
本発明において、ゴム層9の天然ゴムと、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、EPDMの3種類の中から選ばれる少なくとも1種類のゴムとの比率としては、天然ゴムが5重量部〜70重量部、好ましくは汚染防止の点からは5重量部〜30重量部、接着性の点からは20重量部〜70重量部がよい。
上記フィルム層10は、赤や青、緑などの有彩色に着色するようにしてもよく、これによりファッション性を高めることができる。このような着色は樹脂用の顔料、染料を配合したり、市販の樹脂カラーマスターバッチを配合すればよい。
また、フィルム層10は白色を含む複数の異なる色を有するように構成してもよく、これによりファッション性を一層高めることができる。このように異なる色を使用する場合、例えば、ゴム層9とフィルム層10をタイヤ周方向に沿って環状に設け、フィルム層10の異なる色をタイヤ周方向に周期的に配置する。例えば、2色の異なる色を交互に等間隔で配置することで、ファッション性に加えてタイヤ試験時の光電的なタイヤ回転パルス計測に利用することができる。
本発明では、フィルム層10に用いられる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド系樹脂〔例えば、ナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイロン46(N46)、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン610(N610)、ナイロン612(N612)、ナイロン6/66共重合体(N6/66)、ナイロン6/66/610共重合体(N6/66/610)、ナイロンMXD6(MXD6)、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン66/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合体〕及びそれらのN−アルコキシアルキル化物、例えば、ナイロン6のメトキシメチル化物、ナイロン6/610共重合体のメトキシメチル化物、ナイロン612のメトキシメチル化物、ポリエステル系樹脂〔例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、PET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステル、ポリオキシアルキレンジイミドジ酸/ポリブチレンテレフタレート共重合体などの芳香族ポリエステル〕、ポリニトリル系樹脂〔例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS)、(メタ)アクリロニトリル/スチレン共重合体、(メタ)アクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体〕、ポリメタクリレート系樹脂〔例えば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル〕、ポリビニル系樹脂〔例えば、酢酸ビニル、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルアルコール/エチレン共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PDVC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体(ETFE)〕、セルロース系樹脂〔例えば、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース〕、フッ素系樹脂〔例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフロロエチレン/エチレン共重合体〕、イミド系樹脂〔例えば、芳香族ポリイミド(PI)〕等を好ましく用いることができる。
熱可塑性エラストマー組成物は、上述した熱可塑性樹脂の成分にエラストマー成分を混合して構成することができる。使用されるエラストマーとしては、例えば、ジエン系ゴム及びその水添物〔例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、エポキシ化天然ゴム、スチレンブラジエンゴム(SBR)、ブラジエンゴム(BR、高シスBR及び低シスBR)、ニトリルゴム(NBR)、水素化NBR、水素化SBR〕、オレフィン系ゴム〔例えば、エチレンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム(M−EPM)、ブチルゴム(IIR)、イソブチレンと芳香族ビニル又はジエン系モノマー共重合体、アクリルゴム(ACM)、アイオノマー〕、含ハロゲンゴム〔例えば、Br−IIR、CI−IIR、イソブチレンパラメチルスチレン共重合体の臭素化物(Br−IPMS)、クロロプレンゴム(CR)、ヒドリンゴム(CHR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、塩素化ポリエチレンゴム(CM)、マレイン酸変性塩素化ポリエチレンゴム(M−CM)〕、シリコンゴム〔例えば、メチルビニルシリコンゴム、ジメチルシリコンゴム、メチルフェニルビニルシリコンゴム〕、含イオウゴム〔例えば、ポリスルフィドゴム〕、フッ素ゴム〔例えば、ビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、含フッ素シリコン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴム〕、熱可塑性エラストマー〔例えば、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、エステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ボリアミド系エラストマー〕等を好ましく使用することができる。
上記した特定の熱可塑性樹脂成分とエラストマー成分との相溶性が異なる場合は、第3成分として適当な相溶化剤を用いて両者を相溶化させることができる。ブレンド系に相溶化剤を混合することにより、熱可塑性樹脂とエラストマー成分との界面張力が低下し、その結果、分散層を形成しているゴム粒子径が微細になることから両成分の特性はより有効に発現されることになる。そのような相溶化剤としては、一般的に熱可塑性樹脂及びエラストマー成分の両方又は片方の構造を有する共重合体、或いは熱可塑性樹脂又はエラストマー成分と反応可能なエポキシ基、カルボニル基、ハロゲン基、アミノ基、オキサゾリン基、水酸基等を有した共重合体の構造をとるものとすることができる。これらは混合される熱可塑性樹脂とエラストマー成分の種類によって選定すればよいが、通常使用されるものには、スチレン/エチレン・ブチレンブロック共重合体(SEBS)及びそのマレイン酸変性物、EPDM、EPM、EPDM/スチレン又はEPDM/アクリロニトリルグラフト共重合体及びそのマレイン酸変性物、スチレン/マレイン酸共重合体、反応性フェノキシン等を挙げることができる。かかる相溶化剤の配合量には特に限定はないが、好ましくは、ポリマー成分(熱可塑性樹脂とエラストマー成分との合計)100重量部に対して、0.5〜10重量部がよい。
熱可塑性樹脂とエラストマーとをブレンドする場合の特定の熱可塑性樹脂成分(A)とエラストマー成分(B)との組成比は、特に限定はなく、フィルムの厚さ、耐空気透過性、柔軟性のバランスで適宜決めればよいが、好ましい範囲は重量比(A)/(B)で10/90〜90/10、更に好ましくは15/85〜90/10である。
本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物には、上記必須ポリマー成分に加えて、フィルム層10としての熱可塑性エラストマー組成物の必要特性を損なわない範囲で前記した相溶化剤ポリマーなどの他のポリマーを混合することができる。他のポリマーを混合する目的は、熱可塑性樹脂とエラストマー成分との相溶性を改良するため、材料の成型加工性をよくするため、耐熱性向上のため、コストダウンのため等があり、これに用いられる材料としては、例えば、ポリエチレン(PE)ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ABS、SBS、ポリカーボネート(PC)等を例示することができる。本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物には、更に一般的にポリマー配合物に配合される充填剤(炭酸カルシウム、酸化チタン、アルミナ等)、カーボンブラック、ホワイトカーボン等の補強剤、軟化剤、可塑剤、加工助剤、顔料、染料、老化防止剤等を上記弾性率の要件を損なわない限り任意に配合することもできる。
また、上記エラストマー成分は熱可塑性樹脂との混合の際、動的に加硫することもできる。動的に加硫する場合の加硫剤、加硫助剤、加硫条件(温度、時間)等は、添加するエラストマー成分の組成に応じて適宜決定すればよく、特に限定されるものではない。
加硫剤としては、一般的なゴム加硫剤(架橋剤)を用いることができる。具体的には、イオウ系加硫剤としては粉末イオウ、沈降性イオウ、高分散性イオウ、表面処理イオウ、不溶性イオウ、ジモルフォリンジサルファイド、アルキルフェノールジサルファイド等を例示でき、例えば、0.5〜4phr〔phr:ゴム成分(エラストマー)100重量部あたりの重量部〕程度用いることができる。
また、有機過酸化物系の加硫剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ(パーオキシルベンゾエート)等が例示され、例えば、1〜20phr 程度用いることができる。
更に、フェノール樹脂系の加硫剤としては、アルキルフェノール樹脂の臭素化物や、塩化スズ、クロロプレン等のハロゲンドナーとアルキルフェノール樹脂とを含有する混合架橋系等が例示でき、例えば、1〜20phr 程度用いることができる。その他として、亜鉛華(5phr 程度)、酸化マグネシウム(4phr 程度) 、リサージ(10〜20phr 程度) 、p−キノンジオキシム、p−ジベンゾイルキノンジオキシム、テトラクロロ−p−ベンゾキノン、ポリ−p−ジニトロソベンゼン(2〜10phr 程度) 、メチレンジアニリン(0.2〜10phr 程度) が例示できる。
また、必要に応じて、加硫促進剤を添加してもよい。加硫促進剤としては、アルデヒド・アンモニア系、グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チウラム系、ジチオ酸塩系、チオウレア系等の一般的な加硫促進剤を、例えば、0.5〜2phr 程度用いることができる。具体的には、アルデヒド・アンモニア系加硫促進剤としては、ヘキサメチレンテトラミン等、グアジニン系加硫促進剤としては、ジフェニルグアジニン等、チアゾール系加硫促進剤としては、ジベンゾチアジルジサルファイド(DM)、2−メルカプトベンゾチアゾール及びそのZn塩、シクロヘキシルアミン塩等、スルフェンアミド系加硫促進剤としては、シクロヘキシルベンゾチアジルスルフェンアマイド(CBS)、N−オキシジエチレンベンゾチアジル−2−スルフェンアマイド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアマイド、2−(チモルポリニルジチオ)ベンゾチアゾール等、チウラム系加硫促進剤としては、テトラメチルチウラムジサルファイド(TMTD)、テトラエチルチウラムジサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド(TMTM)、ジペンタメチレンチウラムテトラサルファイド等、ジチオ酸塩系加硫促進剤としては、Zn−ジメチルジチオカーバメート、Zn−ジエチルジチオカーバメート、Zn−ジ−n−ブチルジチオカーバメート、Zn−エチルフェニルジチオカーバメート、Te−ジエチルジチオカーバメート、Cu−ジメチルジチオカーバメート、Fe−ジメチルジチオカーバメート、ピペコリンピペコリルジチオカーバメート等、チオウレア系加硫促進剤としては、エチレンチオウレア、ジエチルチオウレア等を挙げることができる。
また、加硫促進助剤としては、一般的なゴム用助剤を併せて用いることができ、例えば、亜鉛華(5phr 程度)、ステアリン酸やオレイン酸及びこれらのZn塩(2〜4phr 程度)等が使用できる。熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は、予め熱可塑性樹脂成分とエラストマー成分(ゴムの場合は未加硫物)とを2軸混練押出機等で溶融混練し、連続相(マトリックス)を形成する熱可塑性樹脂中に分散相(ドメイン)としてエラストマー成分を分散させることによる。エラストマー成分を加硫する場合には、混練下で加硫剤を添加し、エラストマー成分を動的加硫させてもよい。また、熱可塑性樹脂またはエラストマー成分への各種配合剤(加硫剤を除く)は、上記混練中に添加してもよいが、混練の前に予め混合しておくことが好ましい。熱可塑性樹脂とエラストマー成分の混練に使用する混練機としては、特に限定はなく、スクリュー押出機、ニーダ、バンバリミキサー、2軸混練押出機等が使用できる。中でも熱可塑性樹脂とエラストマー成分の混練およびエラストマー成分の動的加硫には、2軸混練押出機を使用するのが好ましい。更に、2種類以上の混練機を使用し、順次混練してもよい。溶融混練の条件として、温度は熱可塑性樹脂が溶融する温度以上であればよい。また、混練時の剪断速度は1000〜7500Sec -1であるのが好ましい。混練全体の時間は30秒から10分、また加硫剤を添加した場合には、添加後の加硫時間は15秒から5分であるのが好ましい。上記方法で作製された熱可塑性エラストマー組成物は、通常のフィルム押出成形機を用いて定法によりシート状に押出成形すればよい。
このようにして得られるフィルムは、熱可塑性樹脂(A)のマトリクス中にエラストマー成分(B)が不連続相として分散した構造をとる。かかる構造をとることにより、フィルムに十分な柔軟性と連続相としての樹脂層の効果により十分な剛性を併せ付与することができると共に、エラストマー成分の多少によらず、成形に際し、熱可塑性樹脂と同等の成形加工性を得ることができる。
タイヤサイズを175/65R14で共通にし、サイドウォール部の外表面にゴム層を介してフィルム層(白色)を設け、ゴム層とフィルム層を表1のようにした図1に示す構成の本発明タイヤ1〜4(本実施例1〜4)と、ホワイトゴムコンパウンドを用いた従来タイヤをそれぞれ作製した。
これら各試験タイヤを以下に示す方法により、汚れ度合いの評価試験を行ったところ、表1に示す結果を得た。
汚れ度合い
各試験タイヤを直射日光が当たるビルの屋上に6ヶ月放置した後、フィルム層及びホワイトゴムの色の変化を目視により観察した。
Figure 2010111351
表1から、本発明は、フィルム層の色にほとんど変化がなく、外観を改善できることがわかる。
本発明の空気入りタイヤの一実施形態を示す部分断面図である。 図1の要部拡大断面図である。
符号の説明
1 トレッド部
2 サイドウォール部
2a 外表面
3 ビード部
8 突状部
9 ゴム層
10 フィルム層

Claims (4)

  1. サイドウォール部の外表面に、天然ゴムにブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレン-プロピレン-ジエン三元共重合体の3種類の中から選ばれる少なくとも1種類のゴムを配合した厚さ0.15mm〜1.5mmのゴム層を介して、熱可塑性樹脂に二酸化チタンを配合してなる厚さ1μm〜30μmのフィルム層、または熱可塑性樹脂成分とエラストマー成分とをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物に二酸化チタンを配合してなる厚さ10μm〜300μmのフィルム層を設けた空気入りタイヤ。
  2. 前記フィルム層を有彩色に着色した請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記フィルム層が複数の異なる色を有する請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ゴム層及びフィルム層をタイヤ周方向に沿って環状に設け、該フィルム層の異なる色をタイヤ周方向に周期的に配置した請求項3に記載の空気入りタイヤ。
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