JPH1034641A - 壁構築用プレキャストコンクリート部材の製造方法 - Google Patents
壁構築用プレキャストコンクリート部材の製造方法Info
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- JPH1034641A JPH1034641A JP19373696A JP19373696A JPH1034641A JP H1034641 A JPH1034641 A JP H1034641A JP 19373696 A JP19373696 A JP 19373696A JP 19373696 A JP19373696 A JP 19373696A JP H1034641 A JPH1034641 A JP H1034641A
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- precast concrete
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B28—WORKING CEMENT, CLAY, OR STONE
- B28B—SHAPING CLAY OR OTHER CERAMIC COMPOSITIONS; SHAPING SLAG; SHAPING MIXTURES CONTAINING CEMENTITIOUS MATERIAL, e.g. PLASTER
- B28B23/00—Arrangements specially adapted for the production of shaped articles with elements wholly or partly embedded in the moulding material; Production of reinforced objects
- B28B23/02—Arrangements specially adapted for the production of shaped articles with elements wholly or partly embedded in the moulding material; Production of reinforced objects wherein the elements are reinforcing members
- B28B23/028—Arrangements specially adapted for the production of shaped articles with elements wholly or partly embedded in the moulding material; Production of reinforced objects wherein the elements are reinforcing members for double - wall articles
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- Mechanical Engineering (AREA)
- Moulds, Cores, Or Mandrels (AREA)
- Manufacturing Of Tubular Articles Or Embedded Moulded Articles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 クレーン設備を用いた煩雑な作業を廃止しつ
つ、プレキャストコンクリート壁部材の製造時間を短縮
し、かつまた製品の製造精度も向上させることができる
壁構築用プレキャストコンクリート部材の製造方法を提
供する。 【解決手段】 少なくとも壁構築用プレキャストコンク
リート部材の厚さを有する側型枠7内にコンクリート1
aを打設するとともに壁鉄筋籠3の一側を挿入し、コン
クリート1aを硬化させて一方のプレキャストコンクリ
ート板1を形成し、次いで一方のプレキャストコンクリ
ート板1上に、壁鉄筋籠3の他側を露出させた状態に砂
型10を設け、その後砂型10の上にコンクリート2a
を打設し硬化させて他方のプレキャストコンクリート板
2を形成する。また、プレキャストコンクリート板1,
2の形成に際しては、打設コンクリート1a,2aから
余剰水を真空脱水する。
つ、プレキャストコンクリート壁部材の製造時間を短縮
し、かつまた製品の製造精度も向上させることができる
壁構築用プレキャストコンクリート部材の製造方法を提
供する。 【解決手段】 少なくとも壁構築用プレキャストコンク
リート部材の厚さを有する側型枠7内にコンクリート1
aを打設するとともに壁鉄筋籠3の一側を挿入し、コン
クリート1aを硬化させて一方のプレキャストコンクリ
ート板1を形成し、次いで一方のプレキャストコンクリ
ート板1上に、壁鉄筋籠3の他側を露出させた状態に砂
型10を設け、その後砂型10の上にコンクリート2a
を打設し硬化させて他方のプレキャストコンクリート板
2を形成する。また、プレキャストコンクリート板1,
2の形成に際しては、打設コンクリート1a,2aから
余剰水を真空脱水する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄筋コンクリート
壁体の構築に用いる中空のダブルウォールの壁構築用プ
レキャストコンクリート部材の製造方法に関する。
壁体の構築に用いる中空のダブルウォールの壁構築用プ
レキャストコンクリート部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄筋コンクリート壁体の構築にあ
っては、建築現場で型枠を組み立てたり、解体したりす
るのに手間がかかるため、これを改善することを目的と
して、あらかじめ工場等にてプレキャストコンクリート
(PC)製の壁部材を製作しこれを現場に搬入するよう
にしている。このPC壁部材は、2枚のPC板を間隔を
あけて組み立てた、いわゆる中空のダブルウォールのP
C壁部材であり、建築現場でこの中空部分に壁鉄筋籠を
挿入するとともに、コンクリートを充填打設し、これに
より鉄筋コンクリート壁体が構築される。そしてこの種
の中空のダブルウォールのPC壁部材の製造方法に関し
ては、特公昭61−34539号公報に開示がある。
っては、建築現場で型枠を組み立てたり、解体したりす
るのに手間がかかるため、これを改善することを目的と
して、あらかじめ工場等にてプレキャストコンクリート
(PC)製の壁部材を製作しこれを現場に搬入するよう
にしている。このPC壁部材は、2枚のPC板を間隔を
あけて組み立てた、いわゆる中空のダブルウォールのP
C壁部材であり、建築現場でこの中空部分に壁鉄筋籠を
挿入するとともに、コンクリートを充填打設し、これに
より鉄筋コンクリート壁体が構築される。そしてこの種
の中空のダブルウォールのPC壁部材の製造方法に関し
ては、特公昭61−34539号公報に開示がある。
【0003】この製造方法は、図3に示したように、ま
ず平打ちのPC板製造用型枠D内にトラス筋Cを挿入し
てコンクリートを打設し、その後養生する。これによ
り、トラス筋Cの片面に1枚のPC板Aを一体化した半
製品Eを製作する。その後、この半製品Eをクレーンで
引き上げて脱型し、さらに反転させて待機させる。次
に、再度型枠D内にコンクリートを打設し、反転させて
おいた半製品Eを吊り下げ状態で打設コンクリート中へ
打ち込み、所定の被りとなるようにバイブレーターをか
けながら沈下させる。そしてこの状態でコンクリートを
硬化養生させることによって、他方のPC板Bをも一体
化した中空のダブルウォールのPC壁部材Fを製造する
ようにしていた。
ず平打ちのPC板製造用型枠D内にトラス筋Cを挿入し
てコンクリートを打設し、その後養生する。これによ
り、トラス筋Cの片面に1枚のPC板Aを一体化した半
製品Eを製作する。その後、この半製品Eをクレーンで
引き上げて脱型し、さらに反転させて待機させる。次
に、再度型枠D内にコンクリートを打設し、反転させて
おいた半製品Eを吊り下げ状態で打設コンクリート中へ
打ち込み、所定の被りとなるようにバイブレーターをか
けながら沈下させる。そしてこの状態でコンクリートを
硬化養生させることによって、他方のPC板Bをも一体
化した中空のダブルウォールのPC壁部材Fを製造する
ようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の製造方法では、コンクリート打設やその養生をも含
めて、トラス筋Cに対し1枚のPC板Aを一体化した半
製品Eの製作にほぼ1日かかっていた。そしてまた、こ
の半製品Eに対して他方のPC板Bを一体化した完成品
のPC壁部材Fを製作するのに、同様にさらに1日の製
作時間を要しており、製造に長時間を要するという課題
があった。
来の製造方法では、コンクリート打設やその養生をも含
めて、トラス筋Cに対し1枚のPC板Aを一体化した半
製品Eの製作にほぼ1日かかっていた。そしてまた、こ
の半製品Eに対して他方のPC板Bを一体化した完成品
のPC壁部材Fを製作するのに、同様にさらに1日の製
作時間を要しており、製造に長時間を要するという課題
があった。
【0005】また、トラス筋Cと1枚のPC板Aとから
なる半製品Eを引き上げて脱型するとともに反転し、さ
らにその後のコンクリート中への打ち込み時に半製品E
を吊り下げるという操作のために別途クレーン設備が必
要であり、かつこのクレーン設備による作業が煩雑で危
険を伴うという課題もあった。
なる半製品Eを引き上げて脱型するとともに反転し、さ
らにその後のコンクリート中への打ち込み時に半製品E
を吊り下げるという操作のために別途クレーン設備が必
要であり、かつこのクレーン設備による作業が煩雑で危
険を伴うという課題もあった。
【0006】さらに、半製品Eにもう1枚のPC板Bを
一体化する作業では、型枠D内に打設したコンクリート
をならしておく一方で、吊り下げている半製品Eをこの
コンクリート中に打ち込み、その後所定の被りとなるま
でバイブレーターをかけながら半製品Eを沈下させるの
であるが、この打ち込み深さの調整が困難で、完成品と
してのPC壁部材Fの厚さを正確に出すことが難しいと
いう課題もあった。
一体化する作業では、型枠D内に打設したコンクリート
をならしておく一方で、吊り下げている半製品Eをこの
コンクリート中に打ち込み、その後所定の被りとなるま
でバイブレーターをかけながら半製品Eを沈下させるの
であるが、この打ち込み深さの調整が困難で、完成品と
してのPC壁部材Fの厚さを正確に出すことが難しいと
いう課題もあった。
【0007】本発明は、かかる従来の課題を解決するた
めになされたもので、その目的はクレーン設備を用いた
煩雑な作業を廃止しつつ、PC壁部材の製造時間を短縮
し、かつまた製品の製造精度も向上させることができる
壁構築用PC部材の製造方法を提供することにある。
めになされたもので、その目的はクレーン設備を用いた
煩雑な作業を廃止しつつ、PC壁部材の製造時間を短縮
し、かつまた製品の製造精度も向上させることができる
壁構築用PC部材の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の壁構築用PC部材の製造方法は、鉄筋籠を
挟んでその両側に一対のPC板を配設した壁構築用PC
部材の製造方法において、少なくとも上記壁構築用PC
部材の厚さを有する型枠内にコンクリートを打設すると
ともに上記鉄筋籠の一側を挿入し、該コンクリートを硬
化させて一方のPC板を形成し、次いで該一方のPC板
上に、上記鉄筋籠の他側を露出させた状態に型を設け、
その後上記型の上にコンクリートを打設し硬化させて他
方のPC板を形成するようにしたことを特徴とする。
めに本発明の壁構築用PC部材の製造方法は、鉄筋籠を
挟んでその両側に一対のPC板を配設した壁構築用PC
部材の製造方法において、少なくとも上記壁構築用PC
部材の厚さを有する型枠内にコンクリートを打設すると
ともに上記鉄筋籠の一側を挿入し、該コンクリートを硬
化させて一方のPC板を形成し、次いで該一方のPC板
上に、上記鉄筋籠の他側を露出させた状態に型を設け、
その後上記型の上にコンクリートを打設し硬化させて他
方のPC板を形成するようにしたことを特徴とする。
【0009】このような製造方法によると、型枠内で一
番下にコンクリートを打設し、その上に型を設置し、さ
らにこの型の上にコンクリートを打設するという手順で
比較的短時間に製造工程を完了することができ、特にゼ
ロスランプのコンクリートを用いた場合にはきわめて迅
速に製造作業を遂行することができて、養生まで含めて
ほぼ半日という短時間で1枚の壁構築用PC部材を製造
することができ、その生産性を飛躍的に向上することが
できる。
番下にコンクリートを打設し、その上に型を設置し、さ
らにこの型の上にコンクリートを打設するという手順で
比較的短時間に製造工程を完了することができ、特にゼ
ロスランプのコンクリートを用いた場合にはきわめて迅
速に製造作業を遂行することができて、養生まで含めて
ほぼ半日という短時間で1枚の壁構築用PC部材を製造
することができ、その生産性を飛躍的に向上することが
できる。
【0010】また上述したように、型枠内で下から上に
順にコンクリート打設作業、型設置作業、さらにコンク
リート打設作業を行う製造方法であるので、従来のよう
に製造過程においてクレーン設備を用いて煩雑な操作を
行う必要性がなく、簡単かつ安全に効率よく壁構築用P
C部材を製造することができる。
順にコンクリート打設作業、型設置作業、さらにコンク
リート打設作業を行う製造方法であるので、従来のよう
に製造過程においてクレーン設備を用いて煩雑な操作を
行う必要性がなく、簡単かつ安全に効率よく壁構築用P
C部材を製造することができる。
【0011】さらに、型枠内で下から順にコンクリー
ト、型、コンクリートを積み上げていく製造方法なの
で、積み上げていく過程で適宜に厚さを検査することも
できるし、最終的に型上にコンクリートを打設した際に
は積み上げた全体の厚さそのものによって直接的かつ簡
単に厚さ精度の管理を行うことができ、極めて寸法精度
の高い壁構築用PC部材を製造することができる。
ト、型、コンクリートを積み上げていく製造方法なの
で、積み上げていく過程で適宜に厚さを検査することも
できるし、最終的に型上にコンクリートを打設した際に
は積み上げた全体の厚さそのものによって直接的かつ簡
単に厚さ精度の管理を行うことができ、極めて寸法精度
の高い壁構築用PC部材を製造することができる。
【0012】上記製造方法においては、前記型として、
前記一方のPC板上に砂を撒いて形成される砂型を用い
ることが好適である。砂型によれば、一方のPC板から
突出している鉄筋籠が邪魔とならずにこれを埋めつつそ
の表面上に鉄筋籠の他側を簡単に所望の露出量で突出さ
せることができ、取り扱いが容易である一方で十分な型
寸法精度を確保できるとともに、どのような仕様寸法の
壁構築用PC部材を製造する場合にも幅広く適用するこ
とができる。
前記一方のPC板上に砂を撒いて形成される砂型を用い
ることが好適である。砂型によれば、一方のPC板から
突出している鉄筋籠が邪魔とならずにこれを埋めつつそ
の表面上に鉄筋籠の他側を簡単に所望の露出量で突出さ
せることができ、取り扱いが容易である一方で十分な型
寸法精度を確保できるとともに、どのような仕様寸法の
壁構築用PC部材を製造する場合にも幅広く適用するこ
とができる。
【0013】また、少なくともいずれかの前記PC板の
形成に際し、前記打設コンクリートから余剰水を脱水す
ることが好ましい。脱水を施すことにより、さらに製造
時間を短縮化することができる。
形成に際し、前記打設コンクリートから余剰水を脱水す
ることが好ましい。脱水を施すことにより、さらに製造
時間を短縮化することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図に基づいて詳細に説明する。図1には本発明が対象
としている壁構築用PC部材の断面構成が示されている
とともに、図2には本発明に係る製造方法が示されてい
る。
を図に基づいて詳細に説明する。図1には本発明が対象
としている壁構築用PC部材の断面構成が示されている
とともに、図2には本発明に係る製造方法が示されてい
る。
【0015】本実施形態は基本的には、壁鉄筋籠3を挟
んでその両側に一対のPC板1,2を配設した壁構築用
PC部材20の製造方法において、少なくとも壁構築用
PC部材20の厚さを有する側型枠7内にコンクリート
1aを打設するとともに壁鉄筋籠3の一側を挿入し、コ
ンクリート1aを硬化させて一方のPC板1を形成し、
次いで一方のPC板1上に、壁鉄筋籠3の他側を露出さ
せた状態に型を設け、その後型の上にコンクリート2a
を打設し硬化させて他方のPC板2を形成するようにな
っている。型としては、一方のPC板1上に砂を撒いて
形成される砂型10が用いられる。また、製造過程にお
いて、少なくともいずれかのPC板1,2の形成に際
し、打設コンクリート1a,2aから余剰水を脱水する
ようにしている。
んでその両側に一対のPC板1,2を配設した壁構築用
PC部材20の製造方法において、少なくとも壁構築用
PC部材20の厚さを有する側型枠7内にコンクリート
1aを打設するとともに壁鉄筋籠3の一側を挿入し、コ
ンクリート1aを硬化させて一方のPC板1を形成し、
次いで一方のPC板1上に、壁鉄筋籠3の他側を露出さ
せた状態に型を設け、その後型の上にコンクリート2a
を打設し硬化させて他方のPC板2を形成するようにな
っている。型としては、一方のPC板1上に砂を撒いて
形成される砂型10が用いられる。また、製造過程にお
いて、少なくともいずれかのPC板1,2の形成に際
し、打設コンクリート1a,2aから余剰水を脱水する
ようにしている。
【0016】図1に示す壁構築用PC部材20は、2枚
の薄肉PC板1,2と、壁鉄筋籠3からなっている。こ
の壁鉄筋籠3の両側は、2枚のPC板1,2それぞれに
一体的に埋め込まれている。
の薄肉PC板1,2と、壁鉄筋籠3からなっている。こ
の壁鉄筋籠3の両側は、2枚のPC板1,2それぞれに
一体的に埋め込まれている。
【0017】上記のような壁構築用PC部材20を製造
するには、図2(a)に示すように、まず、ベッド8上
に載置した、PC部材20の厚さ相当若しくはそれ以上
の厚さを有する側型枠7内にコンクリート1aを打設
し、このコンクリート1aの上方から壁鉄筋籠3を水平
に挿入する。予め壁鉄筋籠3を側型枠7内に挿入してお
いてからコンクリート1aを打設してもよいが、側型枠
7の深さが相当深いこと、壁鉄筋籠3が打設されるコン
クリート1aによって汚損されるおそれがあることを考
慮すると、先にコンクリート1aを打設しておく方が好
ましい。そして、壁鉄筋籠3の一側をコンクリート1a
内に沈下させた状態でコンクリート1aを蒸気養生して
硬化させ、壁鉄筋籠3の片側に一方のPC板1を一体的
に形成する。そしてこの際、打設したコンクリート1a
に対してはその底面9側から真空脱水するようにしてコ
ンクリート1aの硬化を早めるようにしている。
するには、図2(a)に示すように、まず、ベッド8上
に載置した、PC部材20の厚さ相当若しくはそれ以上
の厚さを有する側型枠7内にコンクリート1aを打設
し、このコンクリート1aの上方から壁鉄筋籠3を水平
に挿入する。予め壁鉄筋籠3を側型枠7内に挿入してお
いてからコンクリート1aを打設してもよいが、側型枠
7の深さが相当深いこと、壁鉄筋籠3が打設されるコン
クリート1aによって汚損されるおそれがあることを考
慮すると、先にコンクリート1aを打設しておく方が好
ましい。そして、壁鉄筋籠3の一側をコンクリート1a
内に沈下させた状態でコンクリート1aを蒸気養生して
硬化させ、壁鉄筋籠3の片側に一方のPC板1を一体的
に形成する。そしてこの際、打設したコンクリート1a
に対してはその底面9側から真空脱水するようにしてコ
ンクリート1aの硬化を早めるようにしている。
【0018】真空脱水は常法によって行われる。すなわ
ち、コンクリート面に被せた真空マットに、水分離槽を
介して真空ポンプの真空圧を作用させることにより、水
和に不必要な水分を吸引除去させると同時に、コンクリ
ート面を圧し固めるようになっている。この真空脱水に
よれば、過剰水を著しく減少させることができるため、
強度が高くなり、耐久性が増大する。さらに、初期強度
が得られるため、早い時期にその後の工程に移行するこ
とができるといった利点がある。
ち、コンクリート面に被せた真空マットに、水分離槽を
介して真空ポンプの真空圧を作用させることにより、水
和に不必要な水分を吸引除去させると同時に、コンクリ
ート面を圧し固めるようになっている。この真空脱水に
よれば、過剰水を著しく減少させることができるため、
強度が高くなり、耐久性が増大する。さらに、初期強度
が得られるため、早い時期にその後の工程に移行するこ
とができるといった利点がある。
【0019】次に、図2(b)に示すように、硬化した
コンクリート1aからなるPC板1の上面に砂を撒き、
壁鉄筋籠3をその内部に埋め込んで砂型10を形成しつ
つその他側を砂型10の上面11より露出させた状態
で、砂型10を締め固める。この際、鋳物の型用砂を使
用している。また、砂上面11のみを手早く固める際に
は、当該箇所の砂に急硬性のセメントモルタルを混ぜる
ようにしてもよい。
コンクリート1aからなるPC板1の上面に砂を撒き、
壁鉄筋籠3をその内部に埋め込んで砂型10を形成しつ
つその他側を砂型10の上面11より露出させた状態
で、砂型10を締め固める。この際、鋳物の型用砂を使
用している。また、砂上面11のみを手早く固める際に
は、当該箇所の砂に急硬性のセメントモルタルを混ぜる
ようにしてもよい。
【0020】さらに、図2(c)に示すように、締め固
めた砂型10の上面11と側型枠7とで区画された空間
にさらにコンクリート2aを打設し、壁鉄筋籠3の他側
をコンクリート2a内に埋め込んだ状態でコンクリート
2aを蒸気養生して硬化させることにより、壁鉄筋籠3
の反対側に他方のPC板2を一体的に形成する。この
際、本実施形態では、打設コンクリート1aの場合と同
様に、打設コンクリート2aについてもその上面12か
ら真空脱水することにより硬化を早めている。
めた砂型10の上面11と側型枠7とで区画された空間
にさらにコンクリート2aを打設し、壁鉄筋籠3の他側
をコンクリート2a内に埋め込んだ状態でコンクリート
2aを蒸気養生して硬化させることにより、壁鉄筋籠3
の反対側に他方のPC板2を一体的に形成する。この
際、本実施形態では、打設コンクリート1aの場合と同
様に、打設コンクリート2aについてもその上面12か
ら真空脱水することにより硬化を早めている。
【0021】コンクリート2aが硬化したら側型枠7を
撤去するとともに砂型10をPC板1,2間から除去す
ることにより、壁構築用PC部材20が得られることに
なる。
撤去するとともに砂型10をPC板1,2間から除去す
ることにより、壁構築用PC部材20が得られることに
なる。
【0022】このように本実施形態の製造方法では、ベ
ッド8上の側型枠7内で一番下にコンクリート1aを打
設し、その上に砂型10を設置し、さらにこの砂型10
の上にコンクリート2aを打設するという手順で比較的
短時間に製造工程を完了することができ、特にゼロスラ
ンプのコンクリートを用いた場合にはきわめて迅速に製
造作業を遂行することができて、養生まで含めてほぼ半
日という短時間で1枚の壁構築用PC部材20を製造す
ることができ、その生産性を飛躍的に向上することがで
きる。
ッド8上の側型枠7内で一番下にコンクリート1aを打
設し、その上に砂型10を設置し、さらにこの砂型10
の上にコンクリート2aを打設するという手順で比較的
短時間に製造工程を完了することができ、特にゼロスラ
ンプのコンクリートを用いた場合にはきわめて迅速に製
造作業を遂行することができて、養生まで含めてほぼ半
日という短時間で1枚の壁構築用PC部材20を製造す
ることができ、その生産性を飛躍的に向上することがで
きる。
【0023】また上述したように、側型枠7内で下から
上に順にコンクリート打設作業、砂型設置作業、さらに
コンクリート打設作業を行う製造方法であるので、従来
のように製造過程においてクレーン設備を用いて煩雑な
操作を行う必要性がなく、簡単かつ安全に効率よく壁構
築用PC部材20を製造することができる。
上に順にコンクリート打設作業、砂型設置作業、さらに
コンクリート打設作業を行う製造方法であるので、従来
のように製造過程においてクレーン設備を用いて煩雑な
操作を行う必要性がなく、簡単かつ安全に効率よく壁構
築用PC部材20を製造することができる。
【0024】さらに、側型枠7内で下から順に打設コン
クリート1a、砂型10、打設コンクリート2aを積み
上げていく製造方法なので、積み上げていく過程で適宜
に厚さを検査することもできるし、最終的に砂型10上
にコンクリート2aを打設した際には積み上げた全体の
厚さそのものによって直接的かつ簡単に厚さ精度の管理
を行うことができ、極めて寸法精度の高い壁構築用PC
部材20を製造することができる。
クリート1a、砂型10、打設コンクリート2aを積み
上げていく製造方法なので、積み上げていく過程で適宜
に厚さを検査することもできるし、最終的に砂型10上
にコンクリート2aを打設した際には積み上げた全体の
厚さそのものによって直接的かつ簡単に厚さ精度の管理
を行うことができ、極めて寸法精度の高い壁構築用PC
部材20を製造することができる。
【0025】またさらに、砂型10を採用したので、下
側のPC板1から突出している壁鉄筋籠3が邪魔となら
ずにこれを埋めつつその表面11上に壁鉄筋籠3の他側
を簡単に所望の露出量で突出させることができ、取り扱
いが容易である一方で十分な型寸法精度を確保できると
ともに、どのような仕様寸法の壁構築用PC部材20を
製造する場合にも幅広く適用することができる。
側のPC板1から突出している壁鉄筋籠3が邪魔となら
ずにこれを埋めつつその表面11上に壁鉄筋籠3の他側
を簡単に所望の露出量で突出させることができ、取り扱
いが容易である一方で十分な型寸法精度を確保できると
ともに、どのような仕様寸法の壁構築用PC部材20を
製造する場合にも幅広く適用することができる。
【0026】また、PC板1,2の形成に際し、打設コ
ンクリート1a,2aから余剰水を真空脱水するように
したので、さらに製造時間を短縮化することができる。
ンクリート1a,2aから余剰水を真空脱水するように
したので、さらに製造時間を短縮化することができる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る壁構築
用PC部材の製造方法にあっては、型枠内で一番下にコ
ンクリートを打設し、その上に型を設置し、さらにこの
型の上にコンクリートを打設するという手順で比較的短
時間に製造工程を完了することができ、壁構築用PC部
材の生産性を飛躍的に向上することができる。
用PC部材の製造方法にあっては、型枠内で一番下にコ
ンクリートを打設し、その上に型を設置し、さらにこの
型の上にコンクリートを打設するという手順で比較的短
時間に製造工程を完了することができ、壁構築用PC部
材の生産性を飛躍的に向上することができる。
【0028】また、枠内で下から上に順にコンクリート
打設作業、型設置作業、さらにコンクリート打設作業を
行う製造方法であるので、従来のように製造過程におい
てクレーン設備を用いて煩雑な操作を行う必要性がな
く、簡単かつ安全に効率よく壁構築用PC部材を製造す
ることができる。
打設作業、型設置作業、さらにコンクリート打設作業を
行う製造方法であるので、従来のように製造過程におい
てクレーン設備を用いて煩雑な操作を行う必要性がな
く、簡単かつ安全に効率よく壁構築用PC部材を製造す
ることができる。
【0029】さらに、型枠内で下から順にコンクリー
ト、型、コンクリートを積み上げていく製造方法なの
で、積み上げていく過程で適宜に厚さを検査することも
できるし、最終的に型上にコンクリートを打設した際に
は積み上げた全体の厚さそのものによって直接的かつ簡
単に厚さ精度の管理を行うことができ、極めて寸法精度
の高い壁構築用PC部材を製造することができる。
ト、型、コンクリートを積み上げていく製造方法なの
で、積み上げていく過程で適宜に厚さを検査することも
できるし、最終的に型上にコンクリートを打設した際に
は積み上げた全体の厚さそのものによって直接的かつ簡
単に厚さ精度の管理を行うことができ、極めて寸法精度
の高い壁構築用PC部材を製造することができる。
【0030】また型として、一方のPC板上に砂を撒い
て形成される砂型を用いるようにしたので、一方のPC
板から突出している鉄筋籠が邪魔とならずにこれを埋め
つつその表面上に鉄筋籠の他側を簡単に所望の露出量で
突出させることができ、取り扱いが容易である一方で十
分な型寸法精度を確保できるとともに、どのような仕様
寸法の壁構築用PC部材を製造する場合にも幅広く適用
することができる。
て形成される砂型を用いるようにしたので、一方のPC
板から突出している鉄筋籠が邪魔とならずにこれを埋め
つつその表面上に鉄筋籠の他側を簡単に所望の露出量で
突出させることができ、取り扱いが容易である一方で十
分な型寸法精度を確保できるとともに、どのような仕様
寸法の壁構築用PC部材を製造する場合にも幅広く適用
することができる。
【0031】また、少なくともいずれかのPC板の形成
に際し、打設コンクリートから余剰水を脱水するように
したので、さらに製造時間を短縮化することができる。
に際し、打設コンクリートから余剰水を脱水するように
したので、さらに製造時間を短縮化することができる。
【図1】本発明が対象とする壁構築用PC部材を示す側
断面図である。
断面図である。
【図2】本発明に係る壁構築用PC部材の製造方法の製
造工程を示す説明図である。
造工程を示す説明図である。
【図3】従来の製造方法を説明する説明図である。
1,2 PC板 1a,2a 打設コンクリート 3 壁鉄筋籠 7 側型枠 8 ベッド 10 砂型 20 壁構築用PC部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜田 耕史 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内 (72)発明者 渡辺 幸次 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内 (72)発明者 三谷 一房 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】 鉄筋籠を挟んでその両側に一対のプレキ
ャストコンクリート板を配設した壁構築用プレキャスト
コンクリート部材の製造方法において、 少なくとも上記壁構築用プレキャストコンクリート部材
の厚さを有する型枠内にコンクリートを打設するととも
に上記鉄筋籠の一側を挿入し、該コンクリートを硬化さ
せて一方のプレキャストコンクリート板を形成し、 次いで該一方のプレキャストコンクリート板上に、上記
鉄筋籠の他側を露出させた状態に型を設け、 その後上記型の上にコンクリートを打設し硬化させて他
方のプレキャストコンクリート板を形成するようにした
ことを特徴とする壁構築用プレキャストコンクリート部
材の製造方法。 - 【請求項2】 前記型が、前記一方のプレキャストコン
クリート板上に砂を撒いて形成される砂型であることを
特徴とする請求項1に記載の壁構築用プレキャストコン
クリート部材の製造方法。 - 【請求項3】 少なくともいずれかの前記プレキャスト
コンクリート板の形成に際し、前記打設コンクリートか
ら余剰水を脱水するようにしたことを特徴とする請求項
1または2に記載の壁構築用プレキャストコンクリート
部材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19373696A JP3237530B2 (ja) | 1996-07-23 | 1996-07-23 | 壁構築用プレキャストコンクリート部材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19373696A JP3237530B2 (ja) | 1996-07-23 | 1996-07-23 | 壁構築用プレキャストコンクリート部材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1034641A true JPH1034641A (ja) | 1998-02-10 |
JP3237530B2 JP3237530B2 (ja) | 2001-12-10 |
Family
ID=16312963
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19373696A Expired - Fee Related JP3237530B2 (ja) | 1996-07-23 | 1996-07-23 | 壁構築用プレキャストコンクリート部材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3237530B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017087631A (ja) * | 2015-11-13 | 2017-05-25 | タカムラ総業株式会社 | 残存型枠の製造方法 |
CN110027110A (zh) * | 2019-05-15 | 2019-07-19 | 中建科技河南有限公司 | 一种环扣式飘窗外墙预制模具和预制方法 |
CN110861210A (zh) * | 2019-11-29 | 2020-03-06 | 三一筑工科技有限公司 | 双皮墙预制件的生产装置和生产方法 |
US20230150878A1 (en) * | 2020-06-03 | 2023-05-18 | Carbicrete Inc | Method for making carbonated precast concrete products with enhanced durability |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8261255B1 (en) | 2000-11-07 | 2012-09-04 | International Business Machines Corporation | Method, system, and computer program product for maintaining software on a computer system with automatic dependency resolution |
-
1996
- 1996-07-23 JP JP19373696A patent/JP3237530B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017087631A (ja) * | 2015-11-13 | 2017-05-25 | タカムラ総業株式会社 | 残存型枠の製造方法 |
CN110027110A (zh) * | 2019-05-15 | 2019-07-19 | 中建科技河南有限公司 | 一种环扣式飘窗外墙预制模具和预制方法 |
CN110027110B (zh) * | 2019-05-15 | 2024-02-02 | 中建科技河南有限公司 | 一种环扣式飘窗外墙预制模具和预制方法 |
CN110861210A (zh) * | 2019-11-29 | 2020-03-06 | 三一筑工科技有限公司 | 双皮墙预制件的生产装置和生产方法 |
US20230150878A1 (en) * | 2020-06-03 | 2023-05-18 | Carbicrete Inc | Method for making carbonated precast concrete products with enhanced durability |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3237530B2 (ja) | 2001-12-10 |
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